MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第3節結果

マレーシアフットボールリーグMFLは、3月10日(火)と3月11日(水)の両日に、1部スーパーリーグMSLの第3節の6試合が行われました。以下結果です。
(ホームチームが左側です。)

3月10日(火)
ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-0 サバFA
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(20分)、エラルド・グロン(50分PK)
 開幕から2連敗中だったパハンが、3試合連続となるイヴァン・カルロスのゴールなどで今季初勝利を挙げています。

クアラルンプール・フットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-1 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:ジオゴ(85分)
 今季リーグ7連覇を目指すJDTは、前節はリーグ11位のUTIM FCに2-1と辛勝し、今節も最下位のPDRM相手に1-0の勝利でした。開幕から無傷の3連勝にもかかわらずガヤつく外野に向けて、JDTオーナーのジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下もわざわざコメントを出しています。

3月11日(水)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 1-1 クダFA
得点者:UITM-グスタヴォ・アウメイダ(82分)、クダ-クパ・シャーマン(31分)
 開幕から2連敗となり、正GKをベンチ外、主将をスタメンから外すなど思い切った手を打ったクダFAですが、今季初の勝点を獲得したものの、今季初勝利には至りませんでした。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 3-3 スランゴールFC
得点者:ラーマット・マカスフ(43分)、サンジャル・シャアフメドフ(64分)、リー・タック(90+4分PK)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(39分)、カイリル・ムヒミーン(52分)、ブレンダン・ガン(70分)
 トレンガヌFCは、終了間際にハリム・サアリがハリス・ラムリを倒して得たPKをリー・タックが決めて、引き分けに持ち込みました。

ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 2-0 PJシティFC
得点者:ペラ-シャルル・サアド(24分)、チエリー・チャンタ・ビン(63分)
 ペラTBGは開幕から3連勝を飾っています。

トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッド 3-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:ニコラス・ヴェレズ2(7分、63分)、カイルル・アムリ(15分)、マラッカ-ロメル・モラレス(81分)、ウチェ・アグバ(88分)
 フェルダ・ユナイテッドは今季初勝利、またマラッカは開幕からの連勝が2でストップしています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第3節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT33004139
2ペラ32106247
3マラッカ32017436
4スランゴール31206515
5サバ31113304
6トレンガヌFC311189-14
7フェルダU311156-14
8PJシティFC311145-14
9パハン31025503
10クダ301246-21
11UITM FC301225-31
12PDRM301214-3-2

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第3節終了時)

ゴール数選手名所属試合
4ドミニク・シルヴァトレンガヌFC3
3イヴァン・カルロスパハン3
3イフェダヨ・オルセグンスランゴール3
2デムバ・カメラら11名

MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第2節結果

マレーシアフットボールリーグMFLは、3月6日(金)と3月7日(土)の両日に、1部スーパーリーグMPLの第2節の6試合が行われました。以下結果です。
(ホームチームが左側です。)

3月6日(金)
UITMスタジアム(スランゴール州)
PJシティFC 3-2 パハンFA
得点者:PJ-デンバ・カマラ(12分)、バラトクマール・ラマルー(60分)、コギレスワラン・ラジ(90+6分)、パハンFA-ディクソン・ヌワカエメ(16分PK)、イヴァン・カルロス(52分)
 PJシティFCが昨季までパハンFAでプレーしたコギレスワラン選手の決勝ゴールで今季初勝利。昨季MFL1部2位のパハンFAは開幕2連敗です。
 この試合の観戦記はこちらです。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州)
マラッカ・ユナイテッド 3-1 PDRM FC
得点者:マラッカ-ウチェ・アグバ(18分)、サフィク・ラヒム(71分)、ワン・アミルル・アフィク(90+2分)、PDRM FC-アントニオ・ジャーマン(81分)
 マラッカが開幕2連勝。開幕からケガ人続出でベンチ入り17名で臨んだPDRM FCはまだ今季勝利がありません。

3月7日(土)
リカススタジアム(サバ州)
サバFA 3-1 フェルダ・ユナイテッド
得点者:サバ-ロドリュブ・パウノヴィッチ(12分)、パク・テス(39分)、マクシアス・ムサ(78分)、フェルダ-カイルル・アムリ(74分)
 サバFAは昇格後初勝利を挙げています。フェルダ・ユナイテッドは開幕から勝星がありません。
 フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手は先発しフル出場しています。

スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 2-1 UITM FC
得点者:JDT-ジオゴ(9分)、ナズミ・ファイズ(69分)、UITM-ヴィクトル・ニレノルド(20分)
 JDTは開幕2連勝、一方のUTIM FCは開幕2連敗です。

ブキジャリル国立競技場(クアラルンプール)
スランゴールFC 1-1 ペラTBG
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(31分)、ペラ-シャレル・フィクリ(10分)
 今節最も注目のカードは引き分けでした。

ダルル・アマンスタジアム(クダ州)
クダFA 4-1 トレンガヌFC
得点者:クダ-レナン・アウヴェス(19分)、クパ・シャーマン(22分)、チェチェ・キプレ(61分)、トレンガヌ-ドミニク・シルヴァ4(3分、64分、82分、84分)
 トレンガヌFCのドミニク・シルヴァが4ゴールの活躍で今季初勝利に貢献しています。一方、JDTの対抗馬の1つと目されるクダFAは開幕2連敗です

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1マラッカ22005236
2JDT22003126
3ペラ21104224
4サバ21103124
5PJシティ21104314
6スランゴール21103214
7トレンガヌFC21015413
8フェルダU201124-21
9クダ200235-20
10パハン200235-20
11UITM200214-30
12PDRM 201113-2-2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
4ドミニク・シルヴァトレンガヌFC2
2ギリェルメ・デ・パウラペラTBG2
2イヴァン・カルロスパハンFA2
2イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC2
1マウリシオJDT2
1他26名

観戦記:3月6日MFL1部スーパーリーグ第2節 パハンFA対PJシティFC@UITMスタジアム、スランゴール州シャーアラム

 PJシティFCの本拠地MBPJスタジアムが改修工事中のため、MFLにより試合開催不可となったことから、今節のPJシティFCのホームゲームはMBPJスタジアムと同じスランゴール州内のUITMスタジアムで開催。私自身は3試合連続のUITMスタジアムでの観戦となりました。

 駐車場からスタジアムへの道すがらパハンFAのユニフォームを売る屋台が出ていました。左の写真は今季のユニフォームを、右の写真は懐かしい昔のユニフォームを売る店。タバコメーカーがスポーツイベントのスポンサーになることができた古き良き時代には、ダンヒルがリーグ全体のスポンサーになっており、各クラブのユニフォームには「ダンヒル」の文字が付けられていました。

 試合開始の30分ほど前に到着しましたが、なんとチケットブースには長蛇の列。雨が心配だったので屋根のあるメインスタンで観戦をするつもりでしたが、まさかのメインスタンド席は満席売り切れで、今回もオープンスタンド観戦になりました。しかしオープンスタンドのチケットブース前にも長蛇の列が。

 それでもなんとか無事購入できました。今回もバックスタンド席は15リンギ(およそ380円)でした。

 観客の入りはこんな感じです。

 今回はパハンFAサイドに座りました。こちらはパハンサポーターのチャントです。(1分ほど続きます。)

 試合は11分にデンバ・カマラのゴールでPJシティFCが先制しました。

 しかしパハンFAはペナルティエリア内でファイザル・ハリムが倒されて得たPKをディクソン・ヌワカエメが決めて同点に追いつきます。

 前半は1-1のまま終了しました。

 後半に入ると、PJシティFCがゴール前でPKを得るも、パハンFAのGKシャルビニー・アラウィー が好セーブで得点を許しません。

 一方、PJシティFCのGKシハン・ハズミも負けていません。

 その後は52分にパハンFAのイヴァン・カルロスが、60分にはPJシティFCのバラトクマール・ラマルーがそれぞれゴールを決めて、2-2となりました。その後は両チーム共に決め手を欠いたまま試合が進み、掲示板の時計も90分を示し、このまま試合終了かと思われれたその時でした…。

 パハンFAの最終ラインを守るカリル・カミスがPJシティFCのワシントン・ブランダオをペナルティエリアの外で倒してしまい、PJシティFCが再びPKを得ました。このPKを皮肉にも昨季までパハンFAに在籍していたコギレスワラン・ラジがゴールし、土壇場でPJシティFCが今季初勝利を手にしています。

3月6日のニュース:WCアジア二次予選は延期決定、MFLは延期の予定なし!、PJシティFCのホームゲームはUITMスタジアムに変更

WCアジア二次予選は延期決定
 アジアサッカー連盟AFCの公式サイトでは、今月3月から再開予定だったFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼2023年AFC選手権アジアカップ予選の延期を発表しています。
 FIFAとの協議の結果「全ての人々の幸福と健康が最優先である」として延期を決定したということで、新たな日程については後日発表されるようです。
 なおFIFAは世界保健機関WHOと連携して、今後も新型コロナウィルスに関する状況を今後も監視していくとしています。

MFLは延期の予定なし!
 AFCがWC予選を延期するその一方、マレーシアフットボールリーグMFLは公式サイトで、今季のMFLは予定通り行い、延期の予定はないことを発表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEO名で出された発表では、保健省が新型コロナウィルス禍拡大について保険省(日本の厚生省にあたる官庁)で何か動きがあれば、MFLは取締役会議を開催して各クラブと協議を行う可能性は否定しないものの、多くの出資者が関わっているためリーグ延期の決断は簡単ではないとし、問題が発生しないようにしながらもリーグは通常通り開催したいとしています。
 アブドル・ガニCEOは、既にMFL所属の各クラブに対して、予防措置として試合当日には消毒液の用意や入場の際の体温検査、またサポーターへのマスク着用の奨励などを行うことも求める指示を出したと話す一方で、MFLは選手、スタッフ、サポーターの安全を常に最優先するとし、保健省からの指示があれば無観客試合や他の必要な手順を踏んでいくとしています。

PJシティFCのホームゲームはUITMスタジアムに変更
 いずれもスランゴール州に本拠地を持つスランゴールFCとPJシティFCは、出部も本拠地の仕様に問題がありとしてMFLから公式戦開催許可が下りていません。
 本日3月6日と明日7日にはそれぞれホームゲームが予定され、当初は両クラブともブキジャリル国立競技場で試合を開催するとしていましたが、MFL公式サイトでは、スランゴールFCは予定通りブキジャリル国立競技場を使用するものの、PJシティFCはUITM FCのホームであるスランゴール州シャーアラムにあるUITMスタジアムを使用すると発表されています。
 MFL1部スーパーリーグ第2節となる明日のパハンFA戦について、PJシティFCのスバハン・カマル会長は当初はスランゴール州外での開催を検討したものの移動などの問題から、ブキジャリル国立競技場での開催へと動いたものの、最終的にはUITMスタジアムに落ち着いたと英字紙スター電子版に語っています。
 本拠地であるMBPJスタジアムの改修工事は悪天候などにより遅れが出ているものの、次のホームゲームまでには全ての工事が完了する予定であるとしています。

3月5日のニュース:JDT3題-ACL勝利でクラブランキングがアセアン3位に上昇、MFL開幕戦とACLの2試合で2000万円ゲット、サファウィ・ラシドの不振でオーナーと彼女が舌戦

JDT3題-1. ACL勝利でクラブランキングがアセアン3位に上昇
 ジョホール・ダルル・タジムJDTは先日のAFCチャンピオンズリーグACLで韓国の水原三星を相手に2-1と勝利を挙げましたが、最新のAFCランキングを伝えるフッティランキングのサイトによると、この勝利によってJDTのAFCクラブランキング35位へ上昇しています。
 このAFC全体での35位というランキングは、ASEAN東南アジア域内のクラブに限って言えば、フィリピンのセレス・ネグロスFC(23位)、タイのブリーラム・湯鳴いてッッド(25位)に続く3番目の高ランキングです。
 またマレーシアフットボールリーグMFL所属でランキング150位以内のクラブとしては、今季のACLプレーオフでFCソウルに敗れて本選出場を逃したクダFAが122位、2017年のAFCカップ本選出場経験があるフェルダ・ユナイテッドFCが126位、昨年2019年のACLプレーオフで蔚山現代FCに敗れたペラTBGが133位となっています。
 また国別ランキング(カントリーランキング)では、マレーシアは1ランク上昇してAFC19位となり、18位のシンガポールとは0.435ポイントまで迫っています。
  なお、詳しいAFCクラブランキングフッティランキングのサイトからどうぞ。
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 過去4年間の各国のクラブのACLとAFCカップの成績、そしてフル代表の成績をもとに算出されるAFCクラブコンペティションランキングは、ACLやAFCカップへの出場クラブ枠決定に関わるランキングです。JDTはACLグループステージでさらにポイント(勝利が3ポイント、引き分け1ポイント)を稼げる可能性があるので、あとはフル代表がFIFAワールドカップ2022大会アジア二次予選でアラブ首長国連邦はもちろん、同じASEANのタイ、ベトナム相手に好成績を収めることができれば、さらなるランク上昇も期待できます。

JDT3題-2. MFL開幕戦とACLの2試合で2000万円ゲット
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、いずれもスルタン・イブラヒムスタジアムで開催されたMFL開幕戦クダFA戦とACL水原三星戦の2試合で、入場者数はおよそ60000人、また収入はおよそ80万リンギ(およそ2060万円)であったと報じています。
 2月28日(金)のクダFAとの試合には3万4252人、3月3日(火)の水原三星との試合には2万5524人と2試合で合計5万9776人が観戦に訪れていますが、チケット代を10リンギ(およそ258円)と見積もると、5万9776人×10リンギ=59万7760リンギ(およそ1540万円)の入場料収入となります。
 またACLでの勝利によりパフォーマンスボーナスとして5万米ドル(20万9000リンギ、およそ537万円)も獲得したため、合計が80万6760リンギという計算です。

JDT3題-3. サファウィ・ラシドの不振でオーナーと彼女が舌戦
 クダFA戦、ACL水原三星戦と新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで2連勝と好調のJDTですが、その中で1人だけ調子が上がらないのが2年連続でリーグMVPに輝いているサファウィ・ラシドです。
 JDTのオーナーでTMJことジョホール州皇太子のトゥンク・イブラヒム殿下は、自身のソーシャルメディアでサファウィ選手の不振の原因がガールフレンドにあり、結婚を急かせようとプレッシャーをかけているからだとガールフレンドを糾弾、ガールフレンドもソーシャルメディア上で反論する事態になっていると、サッカー専門サイトがセムアニャボラが伝えています。
 トゥンク・イブラヒム殿下は自身のインスタグラムで、サファウィ選手のガールフレンドは、人気があり金持ちのボーイフレンドを失わないよう連日に渡って結婚するようプレッシャーかけ続けていると非難し、サファウィ選手を利用しないよう警告しています。また心ここにあらずでプレーしているサファウィ選手に対しては、この状態が続けばクラブを去ることも覚悟するよう述べています。
 これに対してサファウィ選手のガールフレンドで女優のシファ・メルヴィンさんは、この「個人攻撃」に対して、自分で使う金は自分で稼いでいるとした上で、結婚を強要したことも金銭を要求したこともなく、サファウィ選手の不振の責任は自分ではないとソーシャルメディア上で反論しました、その後はその投稿は削除されています。
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 この国では王族に面と向かって反論すれば不敬罪に問われかねず、トゥンク・イスマイル殿下への直接的な批判はないもの、「経営者が社員の私生活に口を出すべきでない。」といったものから、「プロなのだから成績が悪いことを他人のせいにするな。」など様々な意見がネット上を飛び交っており、サファウィ選手がフィールド上で活躍しない限り、まだまだ尾を引きそうです。

3月4日のニュース:またマウリシオが決めた!-JDTが今季ACL初勝利、前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発、タイ3部リーグの元U19代表は先発出場

JDTが今季ACL初勝利
 AFCチャンピオンズリーグACLのジョホール・ダルル・タジムJDT対水原三星の試合がJDTのホームであるスルタン・イブラヒムスタジアムで昨日3月3日に行われ、JDTが水原三星を2-1と破り、ACLの今季初勝利、通算2勝目を挙げました。
 この結果、JDTは通算成績を1勝1敗の勝点3としてグループGの2位に浮上し、昨季の韓国FAカップチャンピオンとしてACLに出場している水原三星は、ヴィッセル神戸にも敗れており通算成績を0勝2敗としています。
 試合は13分にナズミ・ファイズからのスルーパスを受けたジオゴがペナルティーエリア付近の際どいところで水原三星DFに倒されました。主審のアリレザ・ファガニー(イラン)はこのプレーにPKを与え、このPKをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制、前半はこのままJDTが1ー0のリードで終了しました。
 一方、水原三星は後半開始とともに出場したテリー・アントニスがJDTのペナルティーエリア手前でフリーとなった51分、GKファリザル・マーリアスのポジショニングを見計ったようにシュートを決め同点に追いつきました。
 その後は目まぐるしく攻守が入れ替わる中、追いつかれたJDTは73分に水原三星DF陣の不十分なクリアを奪ったナズミ・ファイズがゴール前にクロスボールを上げ、これをマウリシオが決めてJDTが再びリードを奪いました。
 水原三星の猛攻をしのいだJDTは逃げ切ってACL今季勝利を挙げ、マウリシオはMFL開幕戦となったクダFA戦に続く2試合連続の決勝ゴールを決め、勝利の立役者になっています。なおこの試合のAFCのマッチリポートはこちらです。
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 新本拠地のスルタン・イブラヒムスタジアムでACL初勝利を挙げたJDTですが、この日はレアンドロ・ヴァレスケス、マシュー・デイヴィーズ、ハリス・ハルン、アイディル・ザフアンといった主力がベンチ入りすらしませんでした。(ただし、レアンドロ選手は外国籍選手の登録制限、デイヴィーズ選手はJDT加入がACL選手登録締め切り後だったためです。)
 しかし代わって先発出場したナズミ・ファイズやアフィック・ファザイル、ファドリ・シャスそして、ケガから復帰のナチョ・インサ、そして途中出場のシャマー・クティ・アッバらが十分に仕事をしたことから、今後のACLやMFLでの選手起用においてJDTのモラ監督は嬉しい悲鳴をあげることになりそうです。特にこの試合で2つのアシストを決めてナズミ・ファイズは、このまま使い続けられれば、JDTはおろか、中盤に人材が不足している代表のレギュラーも狙えそうです。
 一方の水原三星は一部報道では韓国からマレーシアまで移動するの18時間もかかたいうことですので、この試合の結果は国内リーグ延期による実戦不足に加えて移動の疲労などの影響があるかもしれません。

前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、昨季はトレンガヌFCに所属し、今季はサバFAでプレーするワン・アズライ・ワン・テーが昨季の給料未払いについてトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTと何の合意にも至らないまま、給料が支払われていない状況が続いていると報じています。
 GKのワン・アズライ選手は、この状況が続けば、マレーシアプロサッカー選手協会PFAMに報告せざるを得ないとして、PBSNTに早急の対応を求めています。
 PFAMのイズハム・イスマイルCEOはトレンガヌFCからはこれまで2名の選手が給料未払いをPFAMに報告しており、いずれの選手も未払いとなっていた給料の一部は受け取っており、残りも今月末までに受け取ることになっていると話しています。
 トレンガヌFCについては、明るみに出ていないものの給料未払い問題が存在するという噂はこれまでもありましたが、ワン・アズライ選手の告発によって、単なる噂ではなかったことになります。
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 マレーシアサッカー協会FAMとマレーシアフットボールリーグMFLは、今季開幕前に各クラブに給料未払い問題の解決を求めており、期限までに解決できなければ勝点剥奪(はくだつ)処分を科すと明言しています。実際にPDRM FCは既に勝点3を剥奪されており、FAMとMFLの調査次第でもトレンガヌFCにも同様の処分が科せられる可能性があります。

タイ3部リーグの元U19代表は先発して勝利に貢献
 3月1日に行われたタイ3部リーグ第2節では、アーントーンFCに所属する元マレーシアU19代表のザフアン・アゼマンが第1節に続いて先発出場しています。
 ザフアン選手は前節同様、前半終了と同時に交代していますが、前節にチャチューンサオFCに0-4と完敗だったアーントーンFCは、ホームのアーントーン県スタジアムで開催されたワットボットシティFC戦に3-0と快勝し、今季初勝利を挙げています。

3月3日のニュース:MFL第1節の入場者は10万2712人、スランゴールFCとPJシティはホーム開幕戦をブキジャリル国立競技場で開催、JDTは今晩ACLホーム開幕戦

MFL第1節の入場者は10万2712人
 2月28日のジョホール・ダルル・タジムJDT対クダFAで開幕したマレーシアフットボールリーグMFLの第1節の入場者数が10万2712人だったと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 MFL1部スーパーリーグの平均入場者数は1万3680人、2部プレミアリーグは3438人ということですが、その一方で第1節では入場者数が1000人を割った試合がスーパーリーグで2試合とプレミアリーグで1試合あったとも報じています。
 スーパーリーグの2試合とはクアラルンプールのクアラルンプールフットボールスタジアムで開催されたPDRM FC対サバFA戦、そしてパハン州ジェンカのトゥン・アブドル・ラザクスタジアムで行われたフェルダ・ユナイテッド対PJシティFCの試合で、それぞれ入場者数は446人と546人だったようです。
 またプレミアリーグはスランゴール州シャーアラムのUITMスタジアムで開催されたスランゴール2対トレンガヌFC IIの試合でこちらは入場者数が814人でした。
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 入場者が1000名を切った3試合はいずれも3月1日(日)の午後9時からの試合です。私はクアラルンプールで1部昇格組同士の試合を見るか、シャーアラムで鈴木選手のプレーを見るか悩んだ末、結局2日連続でシャーアラムへ行きましたが、まさかクアラルンプールでの試合の方が入場者が少なかったとは驚きです…。

スランゴールFCとPJシティはホーム開幕戦をブキジャリル国立競技場で開催
 マレーシアフットボールリーグMFLは開幕前の施設検査でシャーアラムスタジアムとMBPJスタジアムに使用禁止処分を課しましたが、これにより本拠地の使用ができなくなったスランゴールFCとPJシティFCは、今週末に開催されるMFL1部スーパーリーグ第2節の試合をいずれもブキジャリル国立競技場で行うと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 PJシティFCは3月6日(金)にパハンFAを、スランゴールFCは3月7日(土)にペラTBGをそれぞれホームに迎えて対戦予定でしたが、いずれのホームも使用不可となったため、代替試合会場を用意するようMFLから指示されていました。
 なおスランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会は、4月4日(土)に予定されている次のホームゲームとなるPJシティFC戦までには、シャーアラムスタジアムが使用可能となるよう、所有者であるスランゴール州政府と施設管理業者と協力する旨を公式声明として発表しています。
 またPJシティFCのスバハン・カマル会長は、改修工事が進められているMBPJスタジアムのピッチは2週間ほどで使用可能となるとして、第4節の3月14日(土)に予定されているトレンガヌFCとの試合はホームでの実施が可能だろうと話しています。

JDTは今晩ACLホーム開幕戦
 ジョホール・ダルル・タジムJDTは、今晩当地時間8時45分より水原三星をホームのスルタン・イブラヒムスタジアムに迎えて、AFCチャンピオンズリーグのホーム開幕戦を戦いますが、昨日3月2日に試合前記者会見が行われました。
 今季ACLのグループGの初戦でヴィッセル神戸(というかイニエスタ)に1−5と惨敗後の2試合目ですが、水原三星もスコアは0-1とは言えヴィッセル神戸に敗れており、ともに今季ACL初勝利を目指すクラブ同士の戦いです。
 MFL開幕戦となったクダFA戦の勝利が水原三星戦への良いモチベーションになっていると話すJDTのハリス・ハルン主将は、試合では多くの運動量が求められ、接触プレーが多くなるのではないかと予想していると記者会見で述べています。
 JDTのベンヤミン・モラ監督は、ヴィッセル神戸は水原三星の粘りによって試合の決着を簡単につけられなかったと分析しており、ヴィッセル神戸戦よりもよりスピード感のある試合展開になるだろうと予想しています。
 また水原三星のアダム・タガートは、JDTを外国籍選手とマレーシア人選手がうまく融合されたチームと見ており、ヴィッセル神戸戦の1-5というスコアは全く当てにならないと述べる一方、日本に足を運びヴィッセル神戸とJDTの試合を観戦したというイ・リムセン監督は自チームについて、マッチフィットネスという観点からは試合への準備が難しいことを認めた上で、ストライカー(ジオゴ)、左フルバック(ラヴェル・コービン=オン)、右ウイング(サファウィ・ラシド)を警戒したいと話しています。
(修正)水原三星の主将はアダム・タガートではなく、ヨム・ギフンです。
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 韓国の国内リーグは新型コロナウィルスの影響により試合実施が延期されており、水原三星は2月19日のACLのヴィッセル神戸戦を除けば、昨年12月以来、実戦から遠ざかっており、この点がJDTにどれだけ有利に働くかに注目したいところです。

 

3月2日のニュース:PJシティFCも本拠地使用不許可に、ケランタンFAは外国籍選手を入れ替え、タイ1部リーグ第3節-マットヨーはベンチ入りせず

PJシティFCも本拠地使用不許可に
 マレーシアフットボールリーグMFLは公式サイトにて、PJシティFCの本拠地MBPJスタジアムの改修工事が終わっていないことから、次節第2節に予定されているPJシティFC対ペラTBGのMBPJスタジアムでの開催中止、おより代替会場を確保して試合を行うようPJシティに命じています。
 スランゴール州プタリンジャヤ市が管理するMBPJスタジアムでは、2月25日にMFLによる設備検査が行われ、更衣室及びピッチの状況がMFLの公式戦には適さないと判断されています。
 なおMFLのアブドル・ガニCEOは、改修工事が完了するまではMBPJスタジアムの使用許可は出せないとして、工事が完了しなければPJシティFCには第2節以降も代替会場でのホームゲーム開催を示唆しています。

ケランタンFAは外国籍選手を入れ替え
 2019年シーズンには、母国リベリアの1部リーグでMVPと最多ゴールを記録したことからケランタンFAに加入した23歳のFWクリストファー・ジャクソンには大きな期待がかけられていましたが、MFL2部プレミアリーグ第1節のクアラルンプールFA戦では、フィールドどころかベンチにもジャクソン選手の姿はありませんでした。
 この謎について、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが、ジャクソン選手はケガによる離脱だと報じています。ケランタンFA関係者の話として、ジャクソン選手は加入前の身体検査では何も問題が見つからなかったものの、PJシティFCと対戦したプレシーズンマッチ中に右膝の外側半月板を痛め長期離脱が確定したということです。
 長期離脱が確定したことにより、ケランタンFAはジャクソン選手との契約を解除し、昨季はパハンFAでプレーしたナミビア出身のFWラザラス・カイムビと契約したことも記事では報じられています。なお、パハンFAでプレーする前の2018年にはケランタンFAでのプレー経験もあるカイムビ選手は、代わって出場したクアラルンプールFAとの試合で先制ゴールを挙げています。

タイ1部リーグ第4節-マットヨーはベンチ入りせず
 タイ1部リーグ第4節が行われ、BGパトゥム・ユナイテッドのマットヨーことノーシャルル・イドラン・タラハは、この日はベンチ入りしませんでした。
 ノーシャルル選手は、第1節と第2節ではいずれも先発出場でしたが、前節はベンチ入りするも出場がなく、今節はベンチ入りなしとなり、ケガなのかそれとも他の要因でベンチ入りしなかったのかが気になります。なおはBGパトゥム・ユナイテッドはタラートFCに1-0と勝利し4試合で3勝1分となっています。
 またポリス・テロFCのドミニク・タンはサムットプラーカーン・シティFC戦に68分から途中出場し、1-0の勝利に貢献しています。
 なおタイリーグは1部から4部までが新型コロナウィルスの影響で3月中の公式戦を中止することを決定しています。

MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第1節結果

今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、2月28日(土)から3月1日(日)にかけて、1部スーパーリーグMSLの6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

2月28日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 1-0 クダFA
得点者:JDT-マウリシオ(45分)

2月29日(土)
ダルル・マクムルスタジアム(パハン州)
パハンFA 1-2 スランゴールFC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(20分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(27分)、ブレンダン・ガン(89分)

UITMスタジアム(スランゴール州)
UITM FC 0-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(29分)、ロメル・モラレス(90分)
この試合の観戦記はこちらにあります。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)
トレンガヌFC 1-3 ペラTBG
得点者:トレンガヌ-サンジャル・シャアフメドフ(19分)、ペラ-ギリェルメ・デ・パウラ2(41分PK、80分)、シャルル・サアド(52分)

3月1日(日)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州)
フェルダ・ユナイテッド 1-1 PJシティFC
得点者:フェルダ-アリフ・ファルハン(48分)、PJ-マハリ・ジャスリ(74分)
*フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手はスタメンでフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-0 サバFA
得点者:なし

MSL順位表(第1節終了時点)
*PDRM FCは給料未払い問題の解決が遅れたため、勝点3剥奪(はくだつ)処分を受けています。

順位クラブ試合勝点得点失点得失差
ペラ
マラッカ
スランゴール
JDT
フェルダU FC
PJシティFC
サバ
パハン−1
クダ−1
10トレンガヌFC−2
11UITM FC−2
12PDRM FC−2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
ギリェルメ・デ・パウラペラ
マウリシオJDT
サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC
イヴァン・カルロスパハン
イフェダヨ・オルセグンスランゴール
他6名

MSL第2節は、3月6日(金)と7日(土)に開催が予定されています。

観戦記:2月29日MFL1部スーパーリーグ第1節 マラッカ・ユナイテッド対UITM FC@UITMスタジアム、スランゴール州シャーアラム

マレーシアフットボールリーグが開幕しましたので、MFL1部のUITM FC対マラッカ・ユナイテッドの試合を観戦してきました。
 試合会場はスランゴール州シャーアラムにあるUITM(Universiti Teknologi Mara、マラ工科大学)内にあるUITMスタジアムです。

駐車場からスタジアムへの通路

チケットは屋根付きのメインスタンドが30リンギ(およそ770円)、オープンスタンドが15リンギでした。チケットカウンターの中の人がカメラを向けるとポーズをとってくれました。

雨の心配もなかったので、チケットはオープンスタンドを購入。

UITM FC側へ行きたかったのですが、入口を間違えてマラッカサポーター席に入ってしまいました…。

すると後ろにはこんな方々がいました。

試合はマラッカ・ユナイテッドが優勢に試合を進めるものの、なかなかゴールに至らなかったのですが、29分にソニー・ノルデがゴール前の混戦からシュート!これが決まり、マラッカ・ユナイテッドが先制しました。

UITM FCで目立っていたのは、30番のラビ・アタヤ。映像では向こう側からクロスをあげた選手です。レバノン代表ということですが、技術面では明らかにUITM FCの他の選手とはレベルが違う選手でした。

これはアタヤ選手のコーナーキック

UITM FCはマラッカ・ユナイテッドの攻撃をなんとか耐えて、前半は1-0で終了しました.

ちなみにバックスタンドのホームとアウェイの座席が区切られているのはこのテープによってだけでした。向こう側に見えるのはUITM FCサポーター席。

後半が始まりました。

試合は後半も前半同様、マラッカ・ユナイテッドの攻撃をUITM FCが耐える展開が続き、このまま試合終了かと思われた90分を過ぎたロスタイムにUITM FCのGKがゴールキックを痛恨のミス!ボールはペナルティーエリアのすぐ外にいたマラッカ・ユナイテッドのFWロメル・モラレスへパスをプレゼントするような形となり、モラレス選手がゴールを決めて2−0となりました。下はゴールを決めたモラレス選手に集まるマラッカ・ユナイテッドの選手たち。

結局、試合はそのまま終了。2点目につながった凡ミスは非常に痛かったですが、昨季のMFL1部6位対MFL2部4位の対決と考えると、2−0なら大健闘と言えるでしょう。

勝利を喜ぶマラッカ・ユナイテッドのサポーターとスタンドに挨拶に来た選手たち。

素人の感想としては、UITM FCはアタヤ選手と他の選手たち、特に攻撃陣との連携が改善してくるようだと、MFL1部残留も見えてくるのではないかと思いました。