MFLは地域リーグにもSOPの遵守を要望
新型コロナウィルスの新たな感染者数が連日一桁だった先週とは打って変わって二桁代となっているマレーシアでは、感染の第二波が心配されています。公共の場でのマスクの着用を義務化とそれを破った場合には罰金あるいは禁固刑が検討されるなど、マレーシア政府は必死の対応で感染拡大を防ごうとしています。
3月半ばから続く活動制限令も当初のいわゆるロックダウン状態から、現在ではそれが大幅に緩和され、徐々に日常が取り戻されつつありますが、その一方で、商業施設などでは現在も義務化されている入店の際の検温や追跡アプリの入力のチェックが行われず、店側も客側も対応がおざなりになっているのを目にすることも多くなっています。
そういった雰囲気の中、7月15日よりサッカーなど身体接触を含むスポーツを行うことが可能になっていますが、ここで感染者が多発する様なことがあれば、Mリーグの再開に支障があるのではという懸念が広がっています。
スポーツ専門サイトのスタジアムアストロによると、このサッカー解禁に伴い、地域のアマチュアリーグなどが再開され、 マレーシアサッカー協会FAMや青年スポーツ省による標準作業手順SOPが守られずにそこでクラスターが形成されることがあれば、Mリーグの再開許可が取り消される可能性もあると報じています。
これについてMリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、「各地域のアマチュアリーグの運営者に対してSOPの遵守を徹底することを強く求めたい。試合を実施する際に感染予防対策が撮れているとは正直思えない。MFLが身体接触を含めた練習の解禁直後に練習試合を許可していないのは、予防対策に万全を期すことが理由だが、各地域のアマチュアリーグもそういった対策を講じた上で運営されることを強く望んでいる。」と話しています。
第一子の出産に立ち会えなかったUITM FCのフランス人DFは一時帰国を希望
Mリーグ1部UITM FCのフランス出身のMFウスマン・ファネは、活動制限令発令後も帰国せずマレーシア国内に残っていましたが、そのために第一子のしゅっさに立ち会うことができなかったと英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
「数ヶ月もサッカーをせず、しかも家族が一緒にいなければ多くの人は影響を受けるだろうが、自分は強い意志を持っており、サッカーが自分の仕事であるので、そういったことでサッカーへの集中が妨げられることはない。」と話すファネ選手のリーグ再開前に一時帰国して家族と再会したいという希望に対して、UITM FCもそれを許可する方向で話が進んでいるということです。
残り7試合は全て出場したいと話すファネ選手は、クラブの目標であるリーグ8位以内を実現できるよう、リーグ再開後はできるだけ多くの勝ち点を詰みあげたいと話しています。
ケランタンFAの監督はチームの現状をポジティブに受け止める
Mリーグの多くのクラブは身体接触を含まない練習が解禁された6月15日を皮切りにに練習を再開していましたが、練習再開に必要な書類がMリーグを運営するMFLに提出されていなかったとされるMリーグ2部ケランタンFAは、一昨日7月21日から練習を再開しています。
このブログでもケランタンFAについて取り上げるときは未払い給料問題に関連する話題ばかりですが、ニューストレイトタイムズ電子版によると、ユスリ・チェ・ラー監督はポジティブな気持ちで練習再開を迎えているということです。
「シーズン再開に向けての準備の時間が多くないことは理解しているが、試合までに選手全員が試合をするだけの体力を取り戻しているだろう。」と話していいます。
ケランタンFAは今季第2節のUKM FCとの試合が激しい雷雨で中止になっており、その再戦のため他のクラブに先駆けて7月22日に再開後の初戦を迎えます。これについてユスリ監督は「UKM FCも(練習再開に必要な書類がMリーグを運営するMFLに提出されていなかった)問題から練習を再開したの数日前であり、この初戦はどちらにも勝つチャンスがあると思っている。活動制限令MCO中に(韓国出身の)カン・サンジョが退団しており、残っている選手でやりくりするしかないが、リーグ再開までにこれ以上退団する選手がでないことを祈っている。」と話しています。
渡邉将基選手も在籍するケランタンFAは新型コロナウィルスによるリーグ中断までの3試合で1勝1分1敗の7位となっています。
ワン・クズリは次回のU19代表合宿に不参加の可能性も
アメリカ出身で現在開催中のU19代表候補合宿に参加中のワン・クズリ・ワン・カマルは8月3日から始まる二次合宿には参加しないと、マレー語紙ハリアンメトロが報じています。
U19代表のブラッド・マロニー監督は、ワン・クズリ選手が所属するアメリカ2部リーグUSLチャンピオンシップに所属するセントルイスFCのアカデミーとの最初の取り決め通り、この第一次合宿が終了後直ちに、アメリカへ帰国することを明かしています。
新型コロナウィルスの新たな感染者が増える傾向にあることから、マレーシア政府は自国民、外国人を問わず入国の際には政府指定のホテルで2週間の検疫期間を過ごすことを再び義務化しており、再び合宿に参加する場合でも入国から2週間は合流することができません。
マロニー監督は「ワン・クズリ選手はこの合宿では良いプレーを見せており、周りともうまくやっているようである。二次合宿に参加してくれれば、さらに良くなるだろうと期待している。」と話し、ワン・クズリ選手の二次合宿参加については問題なく参加できる方法を模索していると話しています。
今週末に一時合宿を終了するU19代表は10月14日から31日までウズベキスタンのタシケントで開催されるAFC U19選手権に出場することになっています。