Mリーグ1部スーパーリーグ第9節結果

 イスラム教の断食月が始まり、およそ1ヶ月間はMリーグの試合開始時間は午後10時(イスラム教徒の数が少ないサバ州では午後9時15分)からとなります。
 各試合のハイライト映像はMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。

2021年4月16日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
スリ・パハン 0-2 JDT
得点者:JDT-レアンドロ・ヴァレスケス(23分)、ベルクソン・ダ・シルバヴァ(90+4分)
 首位のJDTはリーグ得点王のダ・シルヴァのゴールなどで11位のスリ・パハンに快勝して首位を堅持しています。この試合ではサファウィ・ラシドが膝のケガによる欠場から3月13日のUITM戦以来5試合ぶりとなるリーグ出場を果たし、20分ほどプレーし復調した様子を見せています。好調のアリフ・アイマンと交代させたJDTのベンヤミン・モラ監督は、サファウイ選手とアリフ選手を交代で起用する可能性を試合後の記者会見で明かしています。
 一方のパハンは69分にモハマド・エザニ・マット・サラーがこの試合2枚目のイエローで退場するなど良いところがなく敗れ順位は11位のままです。

2021年4月16日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 1-0 KLシティ
得点者:トレンガヌ-マカン・コナテ(88分)
 ホームのトレンガヌがマカン・コナテの今季初ゴールでKLシティを破り、勝点18として首位のJDTとは勝点差5の2位に浮上しています。

2021年4月17日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 4-0 UITM
得点者:サバ-サム・ジョンソン(28分)、サディル・ラムダニ(41分)、パク・タエス(50分)、ボビー・ゴンザレス(87分)
 給料遅配が明らかになったサバが最下位のUITMを相手に4ゴールの大勝で今季2勝目を挙げています。なお今季ここまでのの2勝はいずれも本拠地リカススタジアムで記録しています。
 一方のUITMは第9節を終えて未だ未勝利です。 

2021年4月17日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 1-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:ペラ-ギリェルメ・デ・パウラ(58分)、クダ-クパー・シャーマン(79分)
 ペラは代表のDFシャルル・サアドケガをケガで、クダはDFロドニー・セルヴィンを前節のレッドカードによる出場停止処分と守備陣の主力選手を欠いた両チームの対戦は前半を0-0で折り返しました。後半に入ると58分にはカレッカからのクロスを帰化選手のデ・パウラが頭で合わせて自身今季4点目となるゴールを決め、ペラが先制しました。一方のクダは得点機を得るものの、ペラGKハフィズル・ハキムが好守を連発し、相手ゴールを破ることができない中、チェチェ・キプレからのクロスをエースのクパー・シャーマンが押し込み79分に同点とします。
 勝点23で首位を快走するJDTについていくためにも下位チーム相手に確実に勝ち点を積み上げたかったクダですが、この引き分けで勝点17となり、前日にKLシティを破り勝点18としたトレンガヌと入れ替わりで3位となっています。
 

2021年4月18日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 2-3 スランゴール
得点者:マラッカ-ステファン・ニコリッチ(45+3分)、アフマド・シャミン・ヤハヤ(59分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(51分、79分)、シャミ・サファリ(88分)
 代表のレギュラーながら監督交代により、今季はスーバーサブ的な役割に甘んじているシャミ・サファリが途中出場ながら、決勝ゴールを挙げて、スランゴールがマラッカに辛勝しています。

2021年4月18日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 1-1 ペナン
得点者:PJ-V・ルヴェンティラン(39分)、ペナン-カサグランデ(48分)

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第9節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT97202341923
2TFC9531137618
3KDA9522149517
4PEN9441107316
5SEL94231513214
6KL9333108212
7PJ9252811-311
8SBH92341012-29
9PRK92341015-59
10MU92431312-1*7
11PHG9126615-95
12UITM9018320-171
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第9節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)8
2イフェダヨ・オルセグン(SEL)7
3クパー・シャーマン(KDH)6
4カサグランデ(PEN)5
5ジョーダン・ミンター(TFC)他3名4
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

4月16日のニュース:SOPを遵守しないクラブは無観客試合も、W杯予選前の代表戦が決定、J3沼津のハディはACL断裂、開幕から2試合で「休養」のパハン前監督は退団を示唆、スランゴールのホイバッハは手術のため長期離脱へ

MFL-SOPを遵守しないクラブには無観客試合を命じる可能性も
 Mリーグは今月4月から観客を入れての開催が許可されているますが、リーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは標準作業手順SOPを遵守しないクラブに対して、再び無観客試合を命じる可能性について言及しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、新型コロナウィルス新規感染者数が再び増加し始めている中、Mリーグの多くのクラブとそのサポーターがMFL感染拡大防止のために設けたSOPを遵守していないという指摘を国家安全保障委員会NSCより受けていることを明らかにしています。
 アブドル・ガニCEOは具体的なクラブ名は挙げなかったものの「この(SOPを遵守しないという)状況が続けば、Mリーグは再び無観客試合を強いられることをクラブ、サポーターとも理解する必要がある。MFLはSOPが遵守されていないクラブには既に対応を求める勧告を出している。」と述べています。
 現在、ケランタン州コタバルのスルタン・ムハマド4世スタジアム以外の全てのスタジアムでは人数を制限した上で、観客を入れての試合が開催されています。
 なお、現在MFLが設けている各スタジアムでのSOPには以下のような項目が含まれています。
1. 条件付き移動制限令CMCO施行地域ではスタジアム収容人数の10%あるいは2000人のいずれか少ない方、回復のための移動制限令RMCO施行地域ではスタジアム収容人数の25%あるいは8000人のいずれか少ない方を上限として、観客の入場を認める。
2. スタジアムの開門は試合開始2時間前から試合開始15分前までとする。
3. 観客のトイレの使用は試合前と試合中のみとし、ハームタイムでの使用は禁止する。

W杯予選前の代表戦の相手と日程が決定
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選でマレーシア代表が属する予選G組は6月3日からアラブ首長国連邦での集中開催方式で再開されますが、その予選前に代表チームはクウェート、バーレーンと練習試合を行うことが決定したと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 新型コロナウィルスの影響により全く試合ができなかった代表チームにとっては、2019年11月19日にクアラルンプールのブキジャリル国立競技場で行われたW杯予選のインドネシア戦以来18ヶ月ぶりとなる対外試合ですが、その初戦は5月23日にバーレーンのマナマでクウェート代表戦(ただし扱いは非国際Aマッチ扱い)、そしてその5日後の5月28日には国際Aマッチとなるバーレーン代表戦が決定したということです。
 勝点9で現在G組2位のマレーシア代表は6月3日のアラブ首長国連邦(同4位、勝点6)戦の後、6月11日にはベトナム(同1位、勝点11)戦が、そして6月16日にはタイ代表戦(同3位、勝点8)が控えています。

J3沼津のハディ・ファイヤッドは右膝前十字靭帯断裂で今季絶望
 J3アスルクラロ沼津は、J2ファジアーノ岡山から期限付き移籍中のマレーシアU22代表ハディ・ファイヤッドが右膝前十字靭帯断裂のため、岡山へ戻って手術及びリハビリを行うことを告知しています。
 4月10日に告知された内容によると、ハディ選手は3月23日の練習中にケガを負ったということで、日程は未定ながら手術が必要であること、またその手術の前後は所属クラブの岡山に戻り療養とリハビリを行うとしています。
 ハディ選手は昨季はJ2公式戦での出場がなく、出場機会を求め、今季開幕前にJ2岡山からJ3沼津へ期限付き移籍をしていました。
 マレーシア国内ではハディ選手の活躍が見られるようにと衛星放送チャンネルのアストロがJ3沼津の公式戦放映権を獲得していましたが、残念ながら少なくとも今季はその勇姿を見ることはできなそうです。ハディ選手の迅速な回復を祈りたいと思います。

開幕から2試合で「休養」のパハン前監督はクラブの対応を批判し退団を示唆
 Mリーグ1部スリ・パハンは開幕から2連敗を喫すると、今季から指揮を取るアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー監督とフランス出身のクリストフ・ギャメル コーチを「休養」させましたが、その後はドゥーリー前監督、ギャメル前コーチともメディアへの対応がありませんでした。
 しかしつい数日前にスポーツ専門サイトのスタジアムアストロがドゥーリー前監督とのインタビューを掲載し、「休養」の様子が明らかになってきました。
 かつてフィリピン代表監督の経験もあるドゥーリー前監督とギャメルコーチは、開幕戦のスランゴール戦、そして第2節のペラ戦に連敗したことが「休養」の理由であると説明を受けたと話し、監督交代後もチーム状況が改善されないどころかむしろ悪化しているようにも見えるチームへ戻るような指示は経営陣からは受けていないと話しています。
 「『休養』を言い渡された際には、具体的には何が問題なのかを尋ねたが、チームに関わるなと言われただけで何の説明を受けていない。『休養』発表後には選手からは何が起こっているのかを尋ねる電話やメッセージをいくつももらったが、『休養』はあまりにも急に言い渡されたので、何が起こったのか未だに理解できず、説明もできていない。」と話すドゥーリー前監督は、先日クラブのモハメド・スフィアン・アワンCEOが発表したドゥーリー前監督にはチームアドバイザーとしての職を与えられたという件についてその事実はないとして、現在は契約解除のための交渉中であることも明らかにしています。「タイリーグのクラブやいくつかの代表チームから監督就任のオファーをもらっているので、スリ・パハンとの契約解除交渉で合意に達することができれば、来週にでもパハンを離れることになるだろう。」
 ドゥーリー前監督が「休養」となった後のスリ・パハンは、昨季、クラブの監督を務めながら今季はチームマネージャーに「降格」したドラー・サレー氏を監督代行指名し、現在はから正式な監督に昇格していますが、このドラー監督に代わった後も6試合で1勝2分3敗と状況は改善せず、勝点5を獲得したのみで、11位と低迷しています。

スランゴールのホイバッハは手術のため長期離脱へ
 Mリーグ1部スランゴールFCに今季から加入したドイツ出身のDFティム・ホイバッハは今季のスランゴール守備陣の中心選手として第7節まで全ての試合で先発していましたが、4月10日の第8節ペラ戦では初めて先発メンバーから外れただけでなく、ベンチ入りもしませんでした。
 スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会のマイケル・ファイヒテンバイナー スポーツディレクターによると、ホイバッハ選手は4月6日の第7節クダ・ダルル・アマン戦の前半でケガを負いながらプレーを続け、前半終了前に交代しましたが、その後、病院で検査を受けた結果、鼠蹊部(足の付け根)に血栓ができているということで、4月17日に手術を受け、最低6週間から2ヶ月はプレーができないだろうということです。
 スタジアムアストロの取材に答えたファイヒテンバイナー スポーツディレクターは、でホイバッハ選手の離脱によって空いた穴は、調整遅れからセカンドチームのスランゴール2でプレーしていた同じドイツ出身のDFマヌエル・コンラートが埋めるだろうと話し、コンラート選手は既にペラFC戦で今季初先発を果たし、スランゴールの勝利に貢献しています。
 また今季開幕時はスランゴール2監督を務めていたファイヒテンバイナー スポーツディレクターは、既にトップチームに定着しつつある20歳の左サイドバック、ジョーダン・アイムビラ、そしてコンラッドとともにスランゴール2から昇格した22歳のDFシャールル・ナジームら若手選手を積極的に起用するカルステン・ナイチェル監督が彼らを信用しており、ホイバッハ選手復帰までは彼らを含めた選手起用で乗り切るだろうと話しています。

4月13日のニュース:タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗、オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず、PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設、シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ

タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗
 4月11日に2021年タイFAカップ決勝がが行われ、PK戦4-3でチェンライ・ユナイテッドFCがチョンブリーFCを破って優勝しています。
 チェンライ・ユナイテッドFCは優勝賞金500万バーツ(およそ1740万円)に加え、来季2022年のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ本戦への出場権を獲得しています。
 タイでは感染者が再び増え始めたことから、無観客で開催されたこの試合は、リーグ4位のチェンライ・ユナイテッドFCが同12位のチョンブリーFCに対して優勢とされていましたが、アンダードッグのチョンブリーFCが31分にDFチャットモンコン・ルアンチャナロットのゴールで先制。これに対してチェンライ・ユナイテッドは41分に攻撃的MFシワコーン・ティアトラクーンのゴールで追いつきます。そしてこの後は両チームとも得点を挙げられず、試合は延長戦へ突入。延長ではチョンブリーFCが優勢に試合を進めますがゴールには至らず、最後へPK戦での決着となりました。。
 PK戦ではチョンブリーの2人目、FWエリアンドロのシュートがチェンライ・ユナイテッドGKサラノーン・アヌインに止められた一方で、チェンライ・ユナイテッドの4人目、DFシナパット・リーオのシュートをチョンブリーFCのGKチャニン・サエイアが止め返して、両チーム4人目が終了した時点で3-3となりました。その後、チョンブリーFCの5人目で主将MFクルークリット・タウィーカムのシュートはクロスバーを直撃し、チェンライ・ユナイテッドFCの5人目DFチョーティパット・プンケーウが冷静にシュートを決めて、チェンライ・ユナイテッドFCは2018年以来2年ぶりの優勝を決め、当時のプミポン国王崩御に伴い4チーム優勝となった2016年以来の優勝を目指したチョンブリーFCは準優勝に終わりました。(一部英字紙バンコクポストの記事を引用しました。)
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 今季1部で優勝したBGパトゥム・ユナイテッドでプレーしたノーシャルル・イドラン・タラハ、同じく2部で優勝したノーンブワ・ピッチャヤFCでプレーしたニコラス・スウィラッドに続き、今季タイリーグで3人目となる優勝経験者となることが期待されたジュニオール・エルドストール (タイで の登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)でしたが、チームは敗れただけでなく、エルドストール選手自身も累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

2021年4月11日 タイFAカップ決勝@タマサートスタジアム(パトゥムターニー県ランシット)
チェンライ・ユナイテッドFC 1-1 チョンブリーFC (PK戦4-3)
得点者:チェンライ-シワコーン・ティアトラクーン(40分)、チョンブリー-チャットモンコン・ルアンチャナロット(30分)
 ジュニオール・エルドストールは累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

https://youtu.be/C17rBkwDZ1k

オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず
 オーストラリア1部リーグ、通称Aリーグは4月1日から6日にかけて第14節が、9日から14日にかけて第15節がそれぞれ行われ、JDTからニューカッスル・ジェッツに期限付きで移籍中のリリドン・クラスニキは両節での試合にいずれも途中出場しています。
 5連敗で第14節を迎えたニューカッスル・ジェッツは4月5日のウエスタン・ユナイテッドFC戦でも相手のFWラクラン・ウェルス に開始1分で先制ゴールを決められ、そのまま敗れて6連敗を喫し、続く第15節、メルボルン・ヴィクトリー戦では先制するも2ゴールを決められて逆転負けしています。第15節を終えて7連敗となったニューカッスル・ジェッツは、3勝2分11敗で12チーム中11位となっています。
 なお、クラスニキ選手はウエスタン・ユナイテッド戦では70分から、メルボルン・ヴィクトリー戦では75分からいずれも途中出場しています。また同じJDTからやはり期限付きでニューカッスル・ユナイテッドに移籍しているインドネシア出身のシャーリアン・アビマニュは第15節のウエスタン・ユナイテッド戦で89分から交代出場してAリーグデビューを果たし、翌16節でも84分から途中出場しています。

Aリーグ
第14節 2021年4月5日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 0-1 ウエスタン・ユナイテッドFC

第15節 2021年4月10日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 1-2 メルボルン・ヴィクトリー

PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設
 現在はMリーグ2部プレミアリーグで11位に低迷するPDRM。マレーシア王立警察が運営するクラブに複数のスポンサーからの支援が集まり、今季は資金不足には悩まなくて済むようだと、マレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 今季のユニフォームの胸スポンサーで、チームの最大のスポンサーでもあり、国内はもとより世界最大手のゴム手袋などゴム関連製品メーカーのトップグローブ社に加えて、携帯電話事業会社のレッドワン社、コーヒー飲料メーカーのブラックビクソン社など複数の企業から提供された資金は、クアラルンプール警察訓練施設内に新たに用意された選手用ロッカールームやミーティング室、マッサージ室などの建設にも使われています。
 PDRM FCのCEOでもあるモハマド・ハフィズ・ザイナル・アビディン警視補は、選手はこれまでフィールド横に設置した移動式の家屋を利用していたということです。
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 ちなみトップグローブ社がPDRM FCの最大のスポンサーとなったことについては、ネット上でも警察と全く無関係と思える企業がなぜ、と話題になりました。
 ちなみのこのトップグローブ社に対しては、今年3月に米税関・国境警備局(CBP)が一部の商品が受刑者、強制労働、借金による束縛の労働で生産されていたと認定。この種の労働により作られた製品の米国への輸入を禁止した関税法に基づく措置により、港湾当局に対し同社製ゴム手袋の押収を指示する事態となっています。トップグローブの工場で働く従業員のほとんどは外国からの出稼ぎ労働者で、新型コロナウィルスのクラスターが同社の従業員宿舎でも発生し、その劣悪で法定基準が守られていない居住環境が明らかになりながら、その罰則が思いの他軽かったことから、ソーシャルメディアではトップグローブ社がPDRM FCのスポンサーとなることで「忖度」を受けたのではないかともささやかれています。

シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ
 Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFCが1990年から使用してきたシャーアラムスタジアム(スランゴール州シャーアラム)は昨年から改修工事中のため閉鎖が続いていますが、その改修工事が大幅に遅れているとハリアンメトロが報じています。
 ハリアンメトロに対し、スランゴール州政府内委員会のモハマド・カイルディン・オスマン理事は、昨年中に終了している予定の改修工事が現在も中断されたままであることを認めた上で、改修予算として1億8000万リンギ(およそ4億7800万円)が割り当てられているものの、スタジアムには大規模の改修が必要であり、終了までには時間がかかること、そして昨年は新型コロナウィルス感染防止のための移動制限令MCOにより、予定していた作業が行えなかったと話しています。
 シャーアラムスタジアムが使用できないスランゴールFCは、同じスランゴール州のプタリンジャヤにあるMBPJスタジアムを同じスーパーリーグのPJシティFCと共用しています。

Mリーグ1部スーパーリーグ第8節結果

 来週からイスラム教の断食月が始まり、その前の最後の節となった第8節。今季はまだ3分の1しか経過していませんが、早くもJDTの独走体制が見えてきました。
 なおMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが昨季同様にハイライト映像をYoutubeで配信し始めたので、今節から試合のハイライト映像は全てMFLの公式チャンネルからお借りしています。

2021年4月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン1-2 トレンガヌ
得点者:クダ-ムハマド・ファウジ(40分OG)、トレンガヌ-デヴィッド・ダ・シルヴァ(45+2分PK)。 ムハマド・アザム・アズミ・ムラド(60分)
 開幕戦でJDTに敗れたものの、その後は引き分けを挟んで5連勝と好調のクダはこの試合に勝てば暫定1位となりましたが、ここ4試合で3分1敗のトレンガヌに本拠地でまさかの敗戦を喫しました。
 一方、開幕から3連勝しながらここ4試合で3得点と得点力不足に苦しむトレンガヌは開幕戦でゴールを決めたもののケガにより欠場が続いてたエースのデヴィッド・ダ・シルヴァが復帰するなど攻撃陣は本来のメンバーが揃い、5試合ぶりに2得点を挙げました。
 両チーム合わせてイエロー6枚、レッド2枚が出されるなど荒れた試合でしたが、特に試合終了間際に審判への猛抗議と意味のないラフプレーといった闘志の空回りによってクダの2選手に出されたレッドカードは、チームにとっては次戦に影響を及ぼす可能性があります。

2021年4月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 2-1 スリ・パハン
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(18分)、ダニエル・ティング(70分)、パハン-エラルド・グロン(90+2分)
 KLシティは今季3勝全てが本拠地での勝利です。
 パハンはドラー・サレー監督代行が正式に監督に就任しましたが、状況は変わらず引き分けを挟み3連敗です。

2021年4月10日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 3-0 PJシティ
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(1分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ2(20分、30分) 
 JDTはこの試合もエースのベルグソン・ダ・シルヴァらのゴールで前半で試合を決めて快勝。チームへの合流が遅れ第3節から出場しているベルグソン選手は3試合連続で2ゴールを決め、通算でも6試合で8ゴールと得点王争いでトップに立ちました。
 外国籍選手がいないPJシティは今季ここまで各チームと善戦してきましたが、JDTの牙城は崩せませんでした。

2021年4月10日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UTIM 0-3 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(30分)、ステファン・ニコリッチ(60分)、クマーハン・サタシバン(65分)
 今季ここまで1勝のマラッカと0勝のUITMの対決は今季最多の3ゴールを決めたマラッカに軍配。
 一方のUITMは、1部プレミアリーグではスリ・パハンのトーマス・ドゥーリー監督に続く今季2人目となるフランク・バーンハルト監督の「休養」を発表し、テクニカル・ディレクターのレドゥアン・アブドラ氏が監督代行として臨んだこの試合も今季6試合目となった無得点試合で通算成績も1分7敗となり、1部スーパーリーグで唯一勝ち星がありません。

2021年4月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 3-1 ペラ
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン3(8分、31分PK、71分)、ペラ-モハマド・ファリド・カザリ(90+3分)
 調整の遅れからセカンドチームのスランゴール2でプレーしていたマニュエル・コンラッドがトップチームに合流したスランゴールは、ジョーダン・アイムビラ、シャルル・ナジーム、ハリス・ハイカル、ダニアル・アスリら若い選手とイフェダヨ・オルセグン、ブレンダン・ガンら主力選手と徐々に融合し始め、育てながら勝つチームができつつあります。

2021年4月11日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 0-1 サバ
得点者:ペナン-カサグランデ(86分)、サバ-サディル・ラムダニ(52分)
 3連勝中のペナンはこの試合に勝てば、単独2位に浮上するチャンスがありましたが、サバに先制を許し、試合終了直前に引き分けに持ち込んでいます。

021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第8節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT86202141720
2KDA8512138516
3TFC8431127515
4PEN843196315
5KL8332107312
6SEL83231210211
7PJ8242710-310
8PRK8224814-68
9MU824210100*7
10SBH7124511-65
11PHG8125613-75
12UITM8017313-101
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第8節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)8
2クパー・シャーマン(KDH)5
イフェダヨ・オルセグン(SEL)5
3ジョーダン・ミンター(TFC)4
オリヴァー・バフ(SEL)4
カサグランデ(PEN)4
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第7節結果

 今節第7節から人数制限はあるものの、各スタジアムでの観戦が可能になったMリーグ。入場券もオンラインのみの販売など新型コロナ対策を行いながら、入場者数を徐々に増やしていきたいとしています。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年4月6日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 1-4 JDT
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(58分PK)、JDT-アリフ・アイマン(7分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ 2(8分、68分)、レアンドロ・ヴェラスケス(87分PK)
 JDTの1点目と2点目はいずれもアフィック・ファザイルが起点となり、1点目は19歳のアリフ・アイマンが、2点目はベルクソン・ダ・シルヴァがゴールを決め、3点目はボールを持って右サイドを上がったアリフ選手からベルクソン選手と渡ってゴール。最後はサバ主将のラウィルソン・バトゥイルがペナルティエリア内でハンドを犯し、これで得たPKをレアンドロ・ヴァレスケスが決めて4点目と、モハマドゥ・スマレやサファウィ・ラシドを欠いていることを全く感じさせないJDTが圧勝しています。
 サバは1点差に迫った直後の59分にマクシアス・ムサがこの試合2枚目のイエローで退場となったところで万事休すでした。

2021年4月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 1-2 クダ・ダルル・アマン
得点者:スランゴール-オリヴァー・バフ(33分)、クダ-クパー・シャーマン(77分PK)、チェチェ・キプレ(85分)
 先制していても追い付かれるとそれ以上の反撃ができないのが今季のスランゴール。ここまでの勝利はいずれも先行し逃げ切った試合です。この試合でも20分ほどを残しこのまま逃げ切るか、と思われたところでスランゴールのティム・ホイバッハがペナルティーエリアでクパー・シャーマンを倒してPK。これをシャーマン選手自身が決めてまず同点、その後はゴール前の混戦からチェチェ・キプレが決勝ゴールを決めています。

2021年4月6日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 1-2 ペナン
得点者:マラッカ-ステファン・ニコリッチ(62分)、ペナン-カサグランデ2(39分、49分)
 司令塔エンドリックをケガで欠くペナンが逃げ切って3連勝。JDT、クダ・ダルル・アマンに続く3位に浮上しています。一方のマラッカは2連敗です。

2021年4月6日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-1 トレンガヌ
得点者:パハン-ノー・アザム・アジー(17分)、トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(87分)
 開幕から3連勝を飾りながら、失速気味のトレンガヌ。開幕3試合で7ゴールを挙げた攻撃陣は、ケガでFWデビッド・ダ・シルヴァを欠き、直近の4試合では3ゴールと深刻な得点力不足に苦しんでいます。この試合でも本来はセカンドチームのトレンガヌIIのストライカー、ジョーダン・ミンターのゴールで辛くも引き分けに持ち込んでいます。今季まだ1勝のパハンに勝って上位との差を詰めたかったところでしたが、ペナンに抜かれて4位に転落しています。

2021年4月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 3-2 UITM
得点者:ペラ-カレッカ2(45+1分、78分)、ギリェルメ・デ・パウラ(69分)、UITM-ナナ・ポク2(20分PK、40分)
 ペラがUITMのミスに乗じて逆転勝ちし順位を一つ上げて8位としています。2−0と今季初勝利に近づいたUITMでしたが、カレッカやギリェルメ・デ・パウラらペラ攻撃陣からのプレッシャを受けてPKを与えて同点とされた後は、GKアズファ・アリフが捕球ミスで逆転ゴールを献上してこの試合も敗れています。

2021年4月7日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 2-2 KLシティ
得点者:PJ-イルファン・ザカリア(50分OG)、M・コギレスワラン・ラジ(90+4分)、KL-パウロ・ジョスエ(53分)、ハディン・アズマン(57分)
 前半を終わって0-0だった試合が大きく動いたのは50分、ペナルティエリアに持ち込んだPJのマハリ・ジャスリの強烈なクロスをクリアし損ねたイルファン・ザカリアがオウンゴールとなり、PJが先制しましたが、そこからわずか10分でKLが逆転。外国籍選手が1人もいないPJはこうなると苦しい展開ですが、59分にKLのDFニック・モード・シャールル・アジム・アブドゥル・ハリムがこの試合2枚目のイエローで退場となり、これがじわじわとKL守備陣に影響を与えます。そして試合終了間際のの一瞬の隙をついてPJシティが途中出場のM・コギレスワラン・ラジのゴールで同点とし、今季4度目の引き分けに持ち込んでいます。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第7節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT75201841417
2KDA7411126516
3PEN742185314
4TFC7331106412
5PJ624177010
6KL62328629
7SEL6223910-18
8PRK6223811-38
9SBH6124511-65
10PHG6124511-65
11MU6142710-3*4
12UITM6016313-101
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。

項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)6
2クパー・シャーマン(KDH)5
3オリヴァー・バフ(SEL)
ジョーダン・ミンター(TFC)4
5ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)他6名3
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第6節結果

 代表合宿でおよそ2週間中断していたMリーグが再開しました。昨季途中から無観客で行われているMリーグは、この第6節の4月2日のJDT対マラッカ・ユナイテッド戦と4月3日のKLシティ対サバ戦で試験的に2000名の観客を入れて試験的に試合を開催します。サポーターが標準作業手順SOPを遵守できれば、他の試合でもスタジアム観戦が解禁になるということです。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年4月2日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 3-1 スリ・パハン
得点者:バドロル・バクティアル2(37分、71分)、クパー・シャーマン(48分PK)、パハン-ムハマド・ヌル・イザット・チェ・アワン(42分)
 前節まで2位だったトレンガヌが引き分けたため、クダがこの日の勝利で今季初の2位に浮上しています。17分にパハンのDFエラルド・グロンが一発退場し、数的有利となりながら均衡が崩せなかったクダですが、後半一気にパハンを突き離して勝利しています。一方のパハンは開幕からの2試合を2敗したことでトーマス・ドゥリー監督を「休養」させましたが、その後を継いだドラー・サレー監督もこの日の試合で1勝1分2敗となりました。わずか2試合でドゥーリー監督を「休養」させたことの理由も不明ですが、昨季終了後に成績不振からチームマネージャーに「降格」させられたサレー監督代行ですが、同じように不明な理由で今後も指揮を取り続けそうです。

2021年4月2日@スルタン・ミザル・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 0-0 PJシティ
得点者:なし
 ここまで全5試合にフル出場し、代表合宿にも招集された19歳の正GKラハディアズリ・ラハリムが膝前十字靭帯断裂で今季絶望となったトレンガヌは、開幕戦でゴールを決めたものの、それ以来ケガでベンチを外れているドミニク・ダ・シルヴァがこの中断明けから復帰するという噂もありましたが、結局、この試合でもベンチ入りしませんでした。この試合でもセカンドチームのトレンガヌIIのストライカーであるジョーダン・ミンターを昇格させて起用しましたが、試合は0-0の引き分けでした。
 外国籍選手が1人もいないPJシティはこの試合でも無失点。ここまでの6試合中4試合を無失点で凌いでいます。この日は第2節のマラッカ・ユナイテッド戦でのプレーがシミュレーションとされたMFカイリル・アンワル2試合出場停止処分で、また今季ここまでチーム総得点の4得点中3得点を挙げているFWダレン・ロックをケガでと、2人の主力選手を欠きながら、貴重な引き分けでアウェイでの勝点1を獲得しています。

2021年4月2日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 3~0 マラッカ・ユナイテッド
得点者:JDT-アダム・ノー・アズリン(4分)、ベルクソン・ダ・シルバ 2(8分、82分)
 ここまで2試合引き分けだったJDTが、出場停止処分のナチョ・インサに変わって先発したアダム・ノー・アズリンのゴールなどで、マラッカを一蹴してリーグ首位を堅持しています。前節には今季初白星を挙げたマラッカでしたが、この試合ではミスを連発し、今季初黒星を記録しています。


2021年4月3日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 0-0 サバ
得点者:なし
 試験的に2000名の観衆を入れて開催された試合は一部照明が点灯せず、開始が30分遅れて始まりましたが、ホームのKLシティ、サバのいずれも相手ゴールを割ることができず無得点の引き分けとなりました。

2021年4月3日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-1 ペラ
得点者:ペナン- カサグランデ(43分)、ラファエル・ヴィトール(71分)、ペラ-カレッカ(12分)
 両チームが積極的にゴールを狙う展開の中、ペラが先制しましたが、ペナンはエースのカサグランデのシュートで同点、そしてコーナーキックから長身のラファエル・ヴィトールが頭で合わせて逆転勝ちしています。

2021年4月3月@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-2 スランゴール
得点者:オリヴァー・バフ(13分)、イフェダヨ・オルセグン(40分)
 スランゴールが今季未だ未勝利のUITMを相手に今季初完封勝利を挙げています。防戦一方となったUITMは唯一のチャンスとなったフリーキックもクロスバーに当たる不運もあり、今季初勝利はまだ遠そうです。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第5節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT64201431114
2KDA6411105513
3TFC632195411
4PEN632164211
5PJ62315509
6KL62226428
7SEL62228808
8SBH612347-35
9PRK612359-45
10MEL614168-2*4
11PHG6114410-64
12UITM6015110-91
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。

項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ4
クパー・シャーマン(KDH)4
2ダレン・ロック(PJ)3
 バドロル・バクティアル(KDA)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
ジョーダン・ミンター(TFC)3
アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(MU)3
オリヴァー・バフ(SEL)2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第5節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月20日から第5節が始まります。各チームはおよそ2週間で5試合を戦う過密日程で疲労が溜まってきているところでしょう。なお3月22日から3月30日まではマレーシア代表合宿が開催されるため、この期間中はMリーグは10日間ほど中断し、次節第6節は4月2日からとなっています。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年3月20日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:クダ-ムハマド・ファイザット・ガザリ(42分)
 開幕戦でJDTに敗れたもののそこから3勝1分と調子を上げたきたクダが今季未勝利のUITMを破って3位に浮上しています。
 正GKのドミニク・ピチャックをケガで欠くUITMは、アダム・リード(フィリピン)が退団するなど主力となる外国籍選手を描く苦しい試合が続いています。

2021年3月20日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 0-2 ペナン
得点者:ペナン- モハマド・アル・ハフィズ・ハルン(38分)、ムハマド・ダニアル・アシュラフ・アブドラ(73分)
 試合は前後半ともスランゴールが支配したもののゴールには至らず、一方のペナンは数少ないチャンスを確実に得点に繋げました。前節にJDTと引き分けて上位進出の目指したスランゴールにとってはここまでリーグ最多失点の守備陣を立て直すことがリーグ中断期間中の課題となりそうです。

2021年3月20日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 2-1 KLシティ
得点者:マラッカ-アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス2(51分PK、81分PK)
 給料未払いにより勝点3の剥奪処分を受けたばかりのマラッカ・ユナイテッドが今季5試合目で初勝利を挙げています。

2021年3月21日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-0 JDT
得点者:ペラ-GUILHERME DE PAULA LUCRECIOギリェルメ・デ・パウラ2(34分、59分)、JDT-アキヤ・ラシド(75分)、レアンドロ・ヴェラスケス(90+4分)
 ペラが今季初黒星をつけるかと思われた試合は試合終了直前にペラ守備陣がペナルティーエリア内で痛恨の反則を起こし、これで得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めてJDTが引き分けに持ち込んでいます。
 代表合宿に招集されながら、今季の不調からその理由が疑問視されていたペラのデ・パウラ選手やJDTのアキヤ選手がいずれもこの試合でゴールを決めたことでタン・チェンホー代表監督は安堵していることでしょう。

2021年3月21日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 2-1 トレンガヌ
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(38分PK)、サム・ジョンソン(42分)トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(79分)
 今季未勝利だったサバが今季無敗だったトレンガヌを破っています。

2021年3月21日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 1-0 スリ・パハン
得点者:PJ-D・クガン(33分)
 第5節までの最大のサプライズは外国籍選手が1人もいないPJシティの健闘でしょう。この試合も1点を守り切り、外国籍選手を抱える多くのクラブを抑えて5位となっています。
 アメリカ出身のトーマス・ドゥリー監督をわずか2試合で「休養」させた後は1勝1分と持ち直したかに見えたパハンですが、今季3度目の完封負けを喫しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第5節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT532091811
2TFC531195410
3KDH531174310
4PEN52214318
5PJ52215508
6KL52126427
7SEL512268-25
8PRK512247-35
9MU51406514
10SBH511347-44
11PHG511336-34
12UITM501418-71
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第5節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
クパー・シャーマン(KDH)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
ジョーダン・ミンター(TFC)3
アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(MU)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他7名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第4節結果

 3月6日に開幕したMリーグ2部プレミアリーグは3月16日から早くも第4節が始まります。なお試合カードの左側がホームチームです。また試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。

2021年3月16日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-0 ペナン
得点者:なし
 見せ場の少ない試合はアウェイのUITMが正GKドミニク・ピチャックをケガで欠きながら、今季初の勝ち点を獲得しています。ペナンは数少ない得点機にいずれもカサグランデがそのチャンスを生かせませんでした。

https://youtu.be/mIvlln3Muo4

2021年3月16日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 2-1 サバ
得点者:パハン-イェウヘン・ボハシュヴィリ(55分)、リー・タック(70分)、サバ-サディル・ラムダニ(80分)
 「休養」中のドーマス・ドゥリー監督に代わりこの試合もドラー・サレー チームマネージャーが監督代行を務めたスリ・パハンが逃げ切って、今季待望の初勝利を挙げています。ゴールはいずれも新加入の外国籍コンビでした。一方のサバは2019年にはパハンでプレーしたインドネシア出身のサディル・ラムダニが1点を返したものの開幕戦の引き分け以降は3連敗となりました。
 今回のスリ・パハンの勝利が監督交代によるものなのか、4戦目にしてチーム内の連携が取れた結果なのは今後の成績を見守る必要があります。昨季の成績で監督職を一旦は解任され、チームマネージャーに「降格」されたドラー・サレー監督が今後もこのまま指揮を取るのであれば、「降格」を決定した経営陣の責任を問う必要もありそうです。またマレーシアサッカーではよく見られる選手が監督をボイコットするケースが、今回のトーマス・ドゥリー監督の「休養」につながっているという報道も見られます。

2021年3月17日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 3-1 PJシティ
得点者:クダ-バドロル・バクティアル(47分)、クパ・シャーマン(52分)、ムハマド・ファイダ・モハマド・ズルキフリ・アミン(84分)、PJ-ラジ・コギレスワラン(39分)
 外国籍選手がいないながらここまで1勝2分と大方の予想を裏切る快進撃のPJシティでしたが、この試合では開幕から3試合で3ゴールと快進撃を支えたダレン・ロックと主将のK・グルサミーがいずれもケガで途中交代を強いられ、前半のリードを守りきれず今季初敗戦。昨季同様シーズン序盤に苦しむクダは不調だったバドロル・バクティアルと一昨年のゴールデンブーツ受賞のクパ・シャーマンらがゴールを決め逆転勝ちしています。

2021年3月17日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 1-1 マラッカ・ユナイテッド
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(66分)、マラッカ-アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(3分PK)
 今季まだ勝星のないマラッカ・ユナイテッドを破れば単独首位に躍り出たトレンガヌですが、JDTに付き合うように引き分けています。一方のマラッカ・ユナイテッドは開幕から4試合連続の引き分けです。

2021年3月17日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 1-1 スランゴール
得点者:JDT-ベルクソン・ダ・シルヴァ(12分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(7分)
 この試合でFAMの公式記録ではマンオブザマッチに選ばれたスランゴールのGKモハマド・カイルルアズハンの獅子奮迅の活躍により、スランゴールが敵地で貴重な勝点1を獲得しています。一方のJDTは終始優勢を保ちながら、前半はゴンザロ・カブレラが、後半にはベルクソン・ダ・シルヴァがいずれも18歳のアリフ・アイマンが倒されて得たPKを失敗するなど、スランゴールを突き放すことができませんでした。
 スランゴールはこの試合が先発2試合目となった20歳のジョーダン・アイムビラ、そして膝前十字靭帯断裂で今季絶望となったMFハリム・サアリに代わり今季初先発となったやはり20歳のアリフ・ハイカルを起用するなど、防戦一方の試合ながら敵地で貴重な勝点1を獲得しただけでなく、今後につながる選手起用ができていたように思います。

2021年3月17日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 3-0 ペラ
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(41分)、ロメル・モラレス2(46分、66分)
 前半はペラが積極的に攻め、KLがそれに対してカウンターで反撃という展開からKLがドミニク・ダ・シルヴァの今季3点目となるゴールで先制。後半に入るとペラ守備陣のミスからロメル・モラレスが移籍後初ゴールを決めてリードを広げ、モラレス選手のこの試合2点目でペラの息の根を止め、KLはJDT、トレンガヌに続く3位に浮上しました。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第4節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT431091810
2TFC431083510
3KL42115237
4KDH42116427
5SEL41216604
6PJ412145-14
7PEN412123-14
8MU40404404
9PHG411236-34
10PRK411225-34
11SBH401326-41
12UITM401317-61
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第4節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
クパー・シャーマン(KDH)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第3節結果

 1部スーパーリーグは3月5日の開幕戦から1週間で早くも第3節開催です。なお対戦カードの左側がホームチームです。また試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月12日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:ペナン-エンドリック(11分)、クダ-クパ・シャーマン(86分)
 歴史を遡れば英国が割譲させるまではクダの一部だったペナン島。その中心都市ジョージタウンにあるシティスタジアムは映像で見てもわかるほど水が浮いたピッチでグラウンダーのパスが何度も途中で止まってしまう場面が見られました。得意のパスサッカーが展開できなかったクダに対し、ゴール前にロングボールを集めたペナンがクダのGKシャアリル・サアリが弾いたボールをエンドリックが押し込んで先制します。クダの司令塔MFラビ・アタヤが執拗にマークされ、前半はフラストレーションが溜まる展開だったクダは、後半に入るとペナンゴールへ迫るもののフィニッシュの精度を欠き、このままペナンが逃げ切るかと思われた試合終了間際に途中出場のFWアザムディン・アキルのクロスをシャーマンが技ありのゴールで同点に追いつき引き分けとなりました。FAMの公式記録CMSではマンオブザマッチとなったペナンGKサミュエル・サマヴィルの奮闘で本拠地初勝利目前だったペナンはこの引き分けで勝点4となり同じく勝点4のクダと並びました。

https://youtu.be/dQ1NJwhJZDs

2021年3月13日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 0-1 PJシティ
得点者:PJ-ダレン・ロック(28分)
 今季Mリーグ1部で唯一の外国籍選手がいないPJシティがダレン・ロックの2試合連続ゴールを守って逃げ切っています。一方のサバは今季の本拠地初戦で、入国後の検疫隔離のためチームへの合流が遅れていたDFリスト・ミトレフスキ(マケドニア)、MFレヴィ・マディンダ(ガボン)、FWサム・ジョンソン(リベリア)、FWサディル・ラムダニ(インドネシア)ら外国籍選手がチームに合流し、既に開幕から出場しているDFパク・タエスー(韓国)と共に、第3節で初めて外国籍選手5名が揃う先発メンバーを組むことができましたが、完封負けしています。

2021年3月13日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-4 JDT
得点者:JDT-アリフ・アイマン(10分)、ゴンザロ・カブレラ(15分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ(80分)、シャマー・クッティ・アッバ(90+3分)
 マシュー・デイヴィーズ、アイディル・ザフアンらを先発から外す余裕を見せながら、今季新加入のベルグソン・ダ・シルヴァや途中から出場した18歳のアリフ・アイマン、シャマー・クッティ・アッバらがゴールを決め、JDTが開幕から3連勝を飾っています。
 この試合ではアリフ・アイマンがサファウイ・ラシドのケガのため交代していますが、タックルを受けて不自然な倒れ方をしたサファウイ選手は交代の際に痛みのため涙を流す様子も見えたので、ケガの状況が心配でしたが、その後、JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が自身のSNSで「サファウイのケガはACL(膝前十字靱帯)ではないので、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)には出場できる」と明かし、2〜3週間後には復帰できるだろう述べています。

2021年3月13日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 1-1 KLシティ
得点者:スランゴール-ジャンカルロ・ガリフオコ(90分OG)、KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(81分)
 首都圏を流れるクラン川に沿うクアラルンプールとスランゴール州からクランヴァリー(クラン渓谷)ダービーと呼ばれる両チームの対戦は1点を守り切るかと思われたクアラルンプールシティが土壇場で追いつかれて引き分けに終わっています。スランゴールの同点ゴールはサフアン・バハルディンが決めたように見えましたが、FAMの公式記録CMSではKLシティDFジャンカルロ・ガリフオコのオウンゴールをなっています。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 0-0 スリ・パハン
得点者:なし
 この試合ではパハンには6枚もイエローカードが出されるフラストレーションが溜まる試合でしたが、この試合前には今季から指揮を取るアメリカ出身で元フィリピン代表監督を務めたトーマス・ドゥーリー監督とクリストファー・ガメル アシスタントコーチーの「休養」と、昨季まで監督を務めたチームマネージャーのドラー・サレーがこの試合で監督代行を務めることが発表される大激震がチームを襲いました。開幕2試合で0勝2敗、しかも1ゴールとは言え、この早すぎる判断には賛否両労が起こりそうです。ちなみのこの試合の引き分けでスリ・パハンは今季初の勝点1を獲得しています。

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-2 トレンガヌ
得点者:トレンガヌ-ファイザル・ハリム(24分)、デチ・マルセル(90+1分)
 1-0のまま終了かと思われた91分にショートコーナーからゴールエリアの外でパスを受けたトレンガヌFCのデチ・マルセルが左サイドから綺麗にカーブをかけて2点目を決め、トレンガヌが開幕からの連勝を3に伸ばしました。2点目の場面ではペラDF陣は誰1人ボールに寄らず、文字通り守備陣全員が傍観者。ドゥラコヴィッチ監督がいたら決してこんなことは起こらないだろうという無気力な場面を見せたペラでした。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第3節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT33008089
2TFC33007259
3PJ31203215
4SEL31115504
5KDH31113304
6KL31112204
7PRK31112204
8PEN311123-14
9MU30303303
10SBH301214-31
11PHG301215-41
12UITM300317-60
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第3節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第2節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 2-0 サバ
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(15分)、クパー・シャーマン(21分)
 前節はケガで途中退場となったGKイフワット・アクマルと体調が万全でないDFレノン・アルヴェスを欠いたクダでしたが、パク・タエスー以外の外国籍選手が合流できていないサバ相手では試合開始早々の2点で十分でした。イフワット選手は重症ではないものの2〜3週間は出場できないと言う情報もあります。

2021年3月9日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 3-1 スランゴール
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(35分)、モハマド・ラーマット・マカスフ(61分)、モハマド・ハキミ・アブドラ(90+4分)、スランゴール-ムハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ(74分OG)
 前節にゴールを決めたFWダビ・アパレシド・ダ・シルバと、DFアルグジム・レゾヴィッチに代えて、セカンドチームからトレンガヌIIの開幕戦でゴールを決めたFWジョーダン・ミンターとMFデチ・マーセル・ングエッサンを昇格させる登録メンバー変更が功を奏したトレンガヌが開幕2連勝を飾っています。

2021年3月9日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 ペナン
得点者:JDT-レアンドロ・ヴェラスケス(81分PK)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)
 ペナン6枚、JDT3枚のイエローカードが出る荒れた試合は、前半は互角に見えたものの、後半はペナンが防戦一方の展開となりました。それでもフィニッシュでのミスが続き無得点だったJDTでしたが81分にペナンGKサミュエル・サマーヴィルがMFゴンザロ・カブレラをペナルティエリアの中で倒して得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて先制。その後はゴール前の混戦からフェルナンド・ロドリゲスが押し込んでダメ押しの2点目を挙げ、JDTが開幕2連勝を挙げています。
 一方のペナンは前節でKLシティを脅かしたセットプレーの機会がほとんどありませんでした。

2021年3月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ2-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:PJ-ダレン・ロック2(71分、86分PK)、マラッカ-S・クマーラン(56分)、モハマド・ファリス・シャー(90+5分)
 PJの2点目となるPKを得たプレーは、映像で見る限りはむしろシミュレーションでイエローカードかと思えるようなプレーでした。マラッカは文字通りラストのセットプレーで同点ゴールを決め、引き分けています。

2021年3月10日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン0-2 ペラ
得点者:ペラ-J・パルティバン(43分)、ムハマド・ファルハン・ロスラン(59分)

2021年3月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-0 UITM
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(14分)
 KLがペナン守備陣の混乱に乗じて先制するも、その後は両チーム共に見せ場の少ない試合を展開しました。KLは1部昇格後初勝利、UITMは開幕から2連敗となりました。


2021年シーズンMリーグ1部スーパリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT22004046
2TFC22005236
3PRK21102004
4SEL21014403
5KDA21012203
6KL21011103
7PEN210112-13
8MU20203302
9PJ20202202
10SBH201113-21
11UITM200213-20
12PHG200215-40
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)2
ハキミ・アブドラ(TFC)2
オリヴァー・バフ(SEL)2
S・クマーラン(MEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他7名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KLC-クアラルンプールシティ