4月9日のニュース:ペラFC関連3題-MFLは給料未払いの報告は受けていない、ペラ州首相は州政府への批判を筋違いと指摘、ペラFCは未払い給料支援対価にクラブ株式を譲渡、サバFCでも給料未払い発生で選手が練習をボイコットか、タイリーグ-エルドストールのゴールでチョンブリーFCはFAカップ決勝進出

MFL-ペラFCの給料未払いの報告は受けていない
 英字紙スターのT・アヴィネシュワラン記者がペラFCの給料未払いが数ヶ月に及んでおり、選手たちに声を上げるべきとTwitterで明らかにしたことは、このブログでも取り上げましたが、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、ペラFCの給料未払いについての報告は受けていない述べていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 過去3年間はMリーグ1部スーパーリーグで2位、5位、4位、カップ戦でも2018年はマレーシアカップ優勝、2019年にはFAカップ準優勝と安定した成績を残してきたペラFCは今季も上位を狙うチームと予想されましたが、開幕前にはメフメト・ドゥラコヴィッチ監督が突然辞任、そしてチームは第7節を終えて8位となっています。
 監督の辞任と給料未払いとで、主力選手の中には移籍を望んでいる選手も複数いるとされているペラFCの現状について、MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは現在は来年2022年のクラブライセンス交付について各クラブと話し合いを行っている最中であるものの、ペラFCの未払い給料については報告を何も受けていないと話しています。

ペラ州首相は州政府への批判を筋違いと指摘
 上のような記事が出る一方で、ペラ州首相はペラFCの給料未払いについて州政府を非難するのは筋違いであると述べています。
 ペラ州のサアラニ・モハマド州首相はマレーシアの通信社ブルナマに対して、州政府はペラFCの選手への未払い給料分としてこれまでに既に400万リンギ(およそ1億550万円)を支払っていることを明らかにし、ペラ州政府が給料未払い問題に無関心であるというサポーターからの批判の声を否定した上で、州政府を批判するのは間違っていると述べています。
 「ペラFCの運営に州政府が100%の責任を持つことは、州内の他の競技にとっても公平ではない。しかもペラFCは州政府ではなく、ペラ州サッカー協会傘下の団体であり、州政府が給料の保証をする立場にもない。自分はその責任はないが、現在は複数の政府関連企業に対して支援を求めてい最中であり、サポーターは冷静にことの進展を見守って欲しい。」と述べています。
 その上でペラ州政府の資金は州民から集めた税金であり、ペラ州サッカー協会のものではなく、それは最終的には州民に返されるべきものであることも強調しています。

ペラFCは未払い給料支援対価にクラブ株式を譲渡
 ペラFCは騒ぎに紛れて未払い給料問題を抱えていることを公表すると同時に、株式譲渡を条件にしてスポンサーを募り、未払い給料解消を目論んでいるようです。
 ペラFC運営会社のカイルル・シャーリル・モハメド理事は、民間企業も含めて広くスポンサーを募り、チームの株式譲渡と引き換えに未払い給料問題解決の支援を求めたいと、ブルナマに述べています。
 「ペラFCを実際に運営する意思のあるスポンサーを現在も探している。これまでに複数の申し出は受けているが、支援の対価に州内の公有地を求めるなど、我々にとっては不利益が多い申し出であり、その内容も不透明な点があった。未払い給料問題解決を支援してくれるのであればどんな個人、企業で合っても歓迎し、株式を譲渡する事も含めて検討している。」とカイルル・シャーリル理事は話しています。
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 これまでメディアやSNSなどで噂となりながら、MFLは全く知らないと話しているペラFCの未払い給料問題がこうもあっさりと公になると、むしろMFLのMリーグクラブの管理能力が心配になります。本当に報告を受けていなかったのか、それとも知っていながらしらを切ったのかはさだではないですが、いずれにしてもその対応にはリーグ運営責任者としては不適格なような気がします。

サバFCでも給料未払い発生で選手が練習をボイコットか
 上のペラFCに加え、現在リーグ2位のクダ・ダルル・アマンでも給料未払いが噂されていますが、今度は新たにサバFCでも給料未払いが起こっているようで、昨日4月8日の練習を選手がボイコットしたと複数のメディアが報じています。
 サバFCは昨日午後4時から地元コタキナバルでチーム練習が予定されていましたが、選手や首脳陣の間で激しい議論が戦わされた後、練習が中止となったと報じているのはマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版です。
 ハリアンメトロの取材に対し、給料に関する問題で練習が中止になったことを明かした関係者は、明日(4月9日)には未払い分の給料が支払われることが選手には伝えられていたと話す一方で、すでに何度も同様の約束が破られていることから、我慢ができなくなった一部の選手が行動に出たのではないかと話しています。なお、昨日の練習は今週日曜日4月11日にペナンで行われるMリーグ第8節ペナンFC戦前の本拠地での最後の練習だったということです。
 なおサバFCのアフマド・マルズキ チームマネージャーはクラブは本日4月10日に公式声明を発表すると自身のFacebookで告知していますが、サバFCの公式Facebookには1500を超えるコメントが寄せられています。

タイリーグ-エルドストールのゴールでチョンブリーFCはFAカップ決勝進出
 2020/2021年シーズンが終了したタイリーグは、現在、FAカップの試合が行われていますが、4月7日に行われた準決勝で、マレーシア元代表で現在はタイ1部リーグのチョンブリーFCでプレーするジュニオール・エルドストールが決勝ゴールを決めて、チームを決勝戦に導いています。
 リーグでは12位に終わったチョンブリーFCは、同2位のブリーラム・ユナイテッドと対戦し、1-1の同点から58分にペナルティエリアの外でフリーキックを得ました。このフリーキックはブリーラム・ユナイテッドのGKに止められたものの、詰めていたエルドストール選手がそのこぼれ球を冷静に押し込み逆転し、チームはそのまま逃げ切りました。

2021年4月7日 タイFAカップ準決勝@タマサートスタジアム
チョンブリーFC 2-1 ブリーラム・ユナイテッド 
ジュニオール・エルドストールは先発してフル出場し、59分には決勝ゴールを決めています。

(下はこの試合のダイジェスト映像-チョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://www.youtube.com/watch?v=SiV7R0UDR_I

 チョンブリーFCはもう1試合の準決勝で細貝萌選手のいるバンコク・ユナイテッドを破ったチェンライ・ユナイテッドと今週日曜日4月11日に行われる決勝で対戦します。なお、タイリーグのFAカップ王者には2022年アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグのグループステージ出場権が.与えられるため、エルドストール選手とチョンブリーFCにとってはACL出場権もかかった大一番となります。
 3月の代表合宿はマレーシア政府が渡航者全員に義務付けている検疫隔離の都合から招集されなかったエルドストール選手ですが、チョンブリーFCではレギュラーとして活躍していることから5月に予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選前の代表合宿への招集は間違い無いでしょう。

Mリーグ1部スーパーリーグ第7節結果

 今節第7節から人数制限はあるものの、各スタジアムでの観戦が可能になったMリーグ。入場券もオンラインのみの販売など新型コロナ対策を行いながら、入場者数を徐々に増やしていきたいとしています。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年4月6日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 1-4 JDT
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(58分PK)、JDT-アリフ・アイマン(7分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ 2(8分、68分)、レアンドロ・ヴェラスケス(87分PK)
 JDTの1点目と2点目はいずれもアフィック・ファザイルが起点となり、1点目は19歳のアリフ・アイマンが、2点目はベルクソン・ダ・シルヴァがゴールを決め、3点目はボールを持って右サイドを上がったアリフ選手からベルクソン選手と渡ってゴール。最後はサバ主将のラウィルソン・バトゥイルがペナルティエリア内でハンドを犯し、これで得たPKをレアンドロ・ヴァレスケスが決めて4点目と、モハマドゥ・スマレやサファウィ・ラシドを欠いていることを全く感じさせないJDTが圧勝しています。
 サバは1点差に迫った直後の59分にマクシアス・ムサがこの試合2枚目のイエローで退場となったところで万事休すでした。

2021年4月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 1-2 クダ・ダルル・アマン
得点者:スランゴール-オリヴァー・バフ(33分)、クダ-クパー・シャーマン(77分PK)、チェチェ・キプレ(85分)
 先制していても追い付かれるとそれ以上の反撃ができないのが今季のスランゴール。ここまでの勝利はいずれも先行し逃げ切った試合です。この試合でも20分ほどを残しこのまま逃げ切るか、と思われたところでスランゴールのティム・ホイバッハがペナルティーエリアでクパー・シャーマンを倒してPK。これをシャーマン選手自身が決めてまず同点、その後はゴール前の混戦からチェチェ・キプレが決勝ゴールを決めています。

2021年4月6日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 1-2 ペナン
得点者:マラッカ-ステファン・ニコリッチ(62分)、ペナン-カサグランデ2(39分、49分)
 司令塔エンドリックをケガで欠くペナンが逃げ切って3連勝。JDT、クダ・ダルル・アマンに続く3位に浮上しています。一方のマラッカは2連敗です。

2021年4月6日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-1 トレンガヌ
得点者:パハン-ノー・アザム・アジー(17分)、トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(87分)
 開幕から3連勝を飾りながら、失速気味のトレンガヌ。開幕3試合で7ゴールを挙げた攻撃陣は、ケガでFWデビッド・ダ・シルヴァを欠き、直近の4試合では3ゴールと深刻な得点力不足に苦しんでいます。この試合でも本来はセカンドチームのトレンガヌIIのストライカー、ジョーダン・ミンターのゴールで辛くも引き分けに持ち込んでいます。今季まだ1勝のパハンに勝って上位との差を詰めたかったところでしたが、ペナンに抜かれて4位に転落しています。

2021年4月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 3-2 UITM
得点者:ペラ-カレッカ2(45+1分、78分)、ギリェルメ・デ・パウラ(69分)、UITM-ナナ・ポク2(20分PK、40分)
 ペラがUITMのミスに乗じて逆転勝ちし順位を一つ上げて8位としています。2−0と今季初勝利に近づいたUITMでしたが、カレッカやギリェルメ・デ・パウラらペラ攻撃陣からのプレッシャを受けてPKを与えて同点とされた後は、GKアズファ・アリフが捕球ミスで逆転ゴールを献上してこの試合も敗れています。

2021年4月7日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 2-2 KLシティ
得点者:PJ-イルファン・ザカリア(50分OG)、M・コギレスワラン・ラジ(90+4分)、KL-パウロ・ジョスエ(53分)、ハディン・アズマン(57分)
 前半を終わって0-0だった試合が大きく動いたのは50分、ペナルティエリアに持ち込んだPJのマハリ・ジャスリの強烈なクロスをクリアし損ねたイルファン・ザカリアがオウンゴールとなり、PJが先制しましたが、そこからわずか10分でKLが逆転。外国籍選手が1人もいないPJはこうなると苦しい展開ですが、59分にKLのDFニック・モード・シャールル・アジム・アブドゥル・ハリムがこの試合2枚目のイエローで退場となり、これがじわじわとKL守備陣に影響を与えます。そして試合終了間際のの一瞬の隙をついてPJシティが途中出場のM・コギレスワラン・ラジのゴールで同点とし、今季4度目の引き分けに持ち込んでいます。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第7節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT75201841417
2KDA7411126516
3PEN742185314
4TFC7331106412
5PJ624177010
6KL62328629
7SEL6223910-18
8PRK6223811-38
9SBH6124511-65
10PHG6124511-65
11MU6142710-3*4
12UITM6016313-101
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。

項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)6
2クパー・シャーマン(KDH)5
3オリヴァー・バフ(SEL)
ジョーダン・ミンター(TFC)4
5ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)他6名3
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第6節結果

 代表合宿でおよそ2週間中断していたMリーグが再開しました。昨季途中から無観客で行われているMリーグは、この第6節の4月2日のJDT対マラッカ・ユナイテッド戦と4月3日のKLシティ対サバ戦で試験的に2000名の観客を入れて試験的に試合を開催します。サポーターが標準作業手順SOPを遵守できれば、他の試合でもスタジアム観戦が解禁になるということです。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年4月2日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 3-1 スリ・パハン
得点者:バドロル・バクティアル2(37分、71分)、クパー・シャーマン(48分PK)、パハン-ムハマド・ヌル・イザット・チェ・アワン(42分)
 前節まで2位だったトレンガヌが引き分けたため、クダがこの日の勝利で今季初の2位に浮上しています。17分にパハンのDFエラルド・グロンが一発退場し、数的有利となりながら均衡が崩せなかったクダですが、後半一気にパハンを突き離して勝利しています。一方のパハンは開幕からの2試合を2敗したことでトーマス・ドゥリー監督を「休養」させましたが、その後を継いだドラー・サレー監督もこの日の試合で1勝1分2敗となりました。わずか2試合でドゥーリー監督を「休養」させたことの理由も不明ですが、昨季終了後に成績不振からチームマネージャーに「降格」させられたサレー監督代行ですが、同じように不明な理由で今後も指揮を取り続けそうです。

2021年4月2日@スルタン・ミザル・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 0-0 PJシティ
得点者:なし
 ここまで全5試合にフル出場し、代表合宿にも招集された19歳の正GKラハディアズリ・ラハリムが膝前十字靭帯断裂で今季絶望となったトレンガヌは、開幕戦でゴールを決めたものの、それ以来ケガでベンチを外れているドミニク・ダ・シルヴァがこの中断明けから復帰するという噂もありましたが、結局、この試合でもベンチ入りしませんでした。この試合でもセカンドチームのトレンガヌIIのストライカーであるジョーダン・ミンターを昇格させて起用しましたが、試合は0-0の引き分けでした。
 外国籍選手が1人もいないPJシティはこの試合でも無失点。ここまでの6試合中4試合を無失点で凌いでいます。この日は第2節のマラッカ・ユナイテッド戦でのプレーがシミュレーションとされたMFカイリル・アンワル2試合出場停止処分で、また今季ここまでチーム総得点の4得点中3得点を挙げているFWダレン・ロックをケガでと、2人の主力選手を欠きながら、貴重な引き分けでアウェイでの勝点1を獲得しています。

2021年4月2日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 3~0 マラッカ・ユナイテッド
得点者:JDT-アダム・ノー・アズリン(4分)、ベルクソン・ダ・シルバ 2(8分、82分)
 ここまで2試合引き分けだったJDTが、出場停止処分のナチョ・インサに変わって先発したアダム・ノー・アズリンのゴールなどで、マラッカを一蹴してリーグ首位を堅持しています。前節には今季初白星を挙げたマラッカでしたが、この試合ではミスを連発し、今季初黒星を記録しています。


2021年4月3日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 0-0 サバ
得点者:なし
 試験的に2000名の観衆を入れて開催された試合は一部照明が点灯せず、開始が30分遅れて始まりましたが、ホームのKLシティ、サバのいずれも相手ゴールを割ることができず無得点の引き分けとなりました。

2021年4月3日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-1 ペラ
得点者:ペナン- カサグランデ(43分)、ラファエル・ヴィトール(71分)、ペラ-カレッカ(12分)
 両チームが積極的にゴールを狙う展開の中、ペラが先制しましたが、ペナンはエースのカサグランデのシュートで同点、そしてコーナーキックから長身のラファエル・ヴィトールが頭で合わせて逆転勝ちしています。

2021年4月3月@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-2 スランゴール
得点者:オリヴァー・バフ(13分)、イフェダヨ・オルセグン(40分)
 スランゴールが今季未だ未勝利のUITMを相手に今季初完封勝利を挙げています。防戦一方となったUITMは唯一のチャンスとなったフリーキックもクロスバーに当たる不運もあり、今季初勝利はまだ遠そうです。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第5節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT64201431114
2KDA6411105513
3TFC632195411
4PEN632164211
5PJ62315509
6KL62226428
7SEL62228808
8SBH612347-35
9PRK612359-45
10MEL614168-2*4
11PHG6114410-64
12UITM6015110-91
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。

項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ4
クパー・シャーマン(KDH)4
2ダレン・ロック(PJ)3
 バドロル・バクティアル(KDA)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
ジョーダン・ミンター(TFC)3
アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(MU)3
オリヴァー・バフ(SEL)2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

3月25日のニュース:FAMがMリーグ第5節で起こった審判関連事例の処分を発表、Mリーグ第5節までに目立った活躍をした選手、ケランタンFCオーナーは未払い給料支払いを求めた選手に「逆ギレ」

FAMがMリーグ第5節で起こった審判関連事例の処分を発表
 マレーシアサッカー協会FAMは3月20日から21日にかけて開催されたMリーグ第5節で報告された審判関連の事例についての処分をシヴァスンダラム審判委員長が発表しています。

  1. 1部スーパーリーグ ペラFC対JDT戦(ペラスタジアム-ペラ州イポー)
    (a) 審判評価者によるマッチリポートによるとノー・アズリエル・バハルディン主審の裁定は試合全体を通して満足のいくものではあったが、その一方で改善の余地もあることから、ノー・アズリエル・バハルディン主審にはFAMの審判育成マネージャーの元に出頭することとする。
    (b) JDTのナチョ・インサは試合後に主審に詰め寄り、押したことが認められたことからFAMの懲罰委員会に出頭することとする。
  2. 1部スーパーリーグ サバFC対トレンガヌFC(リカススタジアム-サバ州コタキナバル)
    (a) 審判評価者によるマッチリポートによるとカイルルアズアン・キダム主審の裁定は試合全体を通して満足のいくものではなかったため、2週間の謹慎処分を課す。さらにFAMの審判育成マネージャーの元に出頭し、パフォーマンス改善プログラムの受講を求める。プログラム受講後は2部プレミアリーグで審判を再開し、改善が見られた後、1部スーパーリーグの審判に任命する。
    *****
     2.のカイルルアズアン主審は、トレンガヌFWジョーダン・ミンターとサバGKロブソン・レンディ・リニンが競った場面で、明らかにミンター選手の方が先に触れたシュートによる得点を無効とする明らかな誤審がネット上でも批判されていました。
明らかな誤審とわかるミンター選手の幻のゴールとなった問題の場面は11:25からです。

Mリーグ第5節までに目立った活躍をした選手
 英字紙スター電子版は3月5日に開幕し、3月21日に終了した第5節までで強烈な印象を残したMリーグ1部スーパーリーグの選手を特集しています。およそ2週間で5試合という強行日程の中で活躍した選手として同紙のT・アヴィネシワラン記者が選んだ選手は以下の通りです。

  1. マカン・コナテ(トレンガヌ)
    今季インドネシア1部のペルセバヤ・スラバヤから加入し、第5節までにすでに4アシストを記録しているコナテ選手はトレンガヌの快進撃の立役者です。マリ出身の29歳MFはFWデヴィッド・ダ・シルヴァ、FWジョーダン・ミンターの動きをよく理解しピンポイントでパスを供給するまさに司令塔で、これはミンター選手が既に3ゴールを挙げていることからも明らかです。トレンガヌがJDTの対抗馬となるためにも、ナフジ・ザイン監督が現在最も心配しているのはコナテ選手のケガではないかと、T・アヴィネシワラン記者は述べています。
  2. リュウジ・ウトモ(ペナン)
    インドネシア1部のペルシジャ・ジャカルタから期限付き移籍で加入したリュウジ選手に対するT・アヴィネシワラン記者は、背が高く、身体が強く、試合を読むのが上手い理想のセンターバックだと評しています。今季1部に昇格したばかりながらペナンのトーマス・トルチャ監督はトップ5入りを目指すとしており、そのキーマンの1人がこのリュウジ選手です。なおリュウジ選手はその名前からもわかるように母親が日本人ですが、25歳のインドネシア出身DFがこのまま素晴らしいパフォーマンスを維持できれば、今後はマレーシア国外から獲得を望むクラブも出るだろうと、T・アヴィネシワラン記者は述べています。
  3. ラビ・アタヤ(クダ・ダルル・アマン)
    昨季はUITMでプレーし、今季はクダ・ダルル・アマンに加入したレバノン出身31歳のMFアタヤ選手はFWクパー・シャーマンの3ゴールを引き出す活躍を見せています。一旦ボールを持てば、守備陣を翻弄するパスや自ら持ち込んでのシュートなど多彩なプレーを見せ、第5節までの最高殊勲選手の1人です。ここまで2アシストですが、これが増えてくればクダの成績も上昇していくでしょう。ボラセパマレーシアJPが一押しの選手でもあり、第5節の古巣UITM戦では自身が積極的にシュートを打つ場面も見られ、徐々に新チームに慣れてきた様子も見えました。
  4. レアンドロ・ヴァレスケス(JDT)
    第5節まで3勝2分で既に首位のJDTは、将来の代表のエースとも目される19歳のFWアリフ・アイマン、新戦力FWベルクソン・ダ・シルバ、そして今季は元気なMFナチョ・インサらの活躍が目立つ中、2アシスト、2ゴールとその上をいく活躍をしているのがヴァレスケス選手です。31歳のアルゼンチン出身攻撃的MFはセットプレー、ドリブル、パスとどれをとっても一級品のヴァレスケス選手は見ていて楽しい選手です。
  5. ダレン・ロック(PJシティ)
    昨季は活躍の場が2部プレミアリーグのトレンガヌII中心だったロック選手の1部スーパーリーグ第5節までの活躍は今季ここまでの最大の驚きの一つです。今季は既に3ゴールを決め、外国籍選手なしで1部スーパーリーグに臨んだPJシティ躍進の立役者です。31歳のFWは英国生まれながら父親がマレーシア人であることから帰化選手としてプレーするロック選手の活躍について、PJシティのP・マニアム監督は、ロック選手が現在の調子を維持できれば2017年以来となる代表復帰も夢ではないと話しています。

ケランタンFCオーナーは未払い給料支払いを求めた選手に「逆ギレ」
 マレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版は、支払われていない未払い給料についてマレーシアプロサッカー選手会PFAMを通じて支払いを求めた前ケランタンFC所属選手たちの行為に対し、ケランタンFCオーナーがこれを不当なものであると「逆ギレ」していると報じています。
 ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーは他の選手が50%の給料削減に応じている中、全額支払いも求めている5選手の要求を不当であるとしているようです。
 「バルセロナのような世界でもトップのクラブですら新型コロナウィルスの影響を受けて70%の給料削減を行なっている。そのような豊かなクラブではないケランタンFCを運営するために自分は(自社製品の)ハンバーガーや精米を売っている。」と自身のSNSで述べたノリザム オーナーは「チームの90%の選手が2020年11月分の給料削減に応じている一方で、主力選手だった5名は同様の給料削減案を拒否している。ケランタンFCはこの5選手に給料削減に応じるよう求めたが、全員が全額支払いを求めている。」と述べ、この5選手が現在は無所属のナズリン・ナウィ、モハマド・ファリシャム・イスマイルといずれもトレンガヌFCとトレンガヌFC IIに移籍したニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット、シャールル・ニザム・ロス・ハスニ、そして渡邉将基選手であること、そして未払いとなっている総額が15万8857リンギ(およそ419万円)であることも明かしています。
*****
 ノリザム オーナーはこの5選手について「(11月は)9日間しかプレーしておらず、しかも全員が全試合に出場したわけではない。」と恨み節に近いことも言っているようですが、支払われるべき給料を受け取る権利を非難される筋合いはこの5選手には全くありません。むしろ給料削減に応じた(或いは応じざるを得なかった)選手にこそもっと感謝すべきではないでしょうか。

Many did not fancy former Terengganu II striker Darren Lok’s chances in the Super League. But he has made heads turn with his three goals. The work rate shown by the 30-year-old has been outstanding in every match. Despite the extra burden as the lone striker, he has carried the responsibility and is one of the leading scorers thus far. And coach P. Maniam has said that if Darren maintains his consistency he will certainly make his way back into the national team for the May training camp before the World Cup 2022 and Asia Cup 2023 qualifiers.

3月24日のニュース:FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束、青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず、タイ1部29節と2部31節-エルドストールがマンオブザマッチに

FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束
 マレーシアサッカー協会FAMは、第5節に行われたMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの複数の試合で審判のパフォーマンスが多くのファンから批判を受けたことを受け、審判委員長がこれらの試合での審判のパフォーマンスを調査することを約束しています。
 FAMの理事選挙を経て3月21日に正式に就任したばかりのS・シヴァスンダラム審判委員長は、各試合での審判のパフォーマンスを審査する審判部からのマッチレポートを待っている状況であることを説明た上で、できるだけ速やかに審判委員会を招集して話し合いたいとマレーシアの通信社ブルナマに語っています。
 なおサッカーファンから多くの批判が集まっているのは第5節の1部スーパーリーグのサバFC対トレンガヌFCの試合を担当したカイルアズアン・キダム主審と、ペラFC対JDTの試合を担当したノー・アズリエル・バハルディンの各審判で、カイルルアズアン主審は2−1でサバFCに敗れたトレンガヌFCのナフジ・ザイン監督にイエローカードを出し、ペラFC対JDTは90分を過ぎてからのPKでペラFCが追いつかれて2-2の引き分けとなりましたが、試合後にはノー・アズリエル審判にJDTのナチョ・インサが詰め寄るなど一悶着が起こりました。
 この他、2部プレミアリーグでもペラFCのセカンドチームペラFC IIのシャムスル・モハマド・サアド監督が2-3で敗れたJDT II戦での審判の判定に不満をあらわにしています。
 FAMは今季すでにモハマド・ファイルジ・マット・デサとモハマド・アミルル・アイザット・モハマド・ロディの2名の審判が試合中のパフォーマンスを理由に出場停止処分を受けています。

青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず
 国内のスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣は、メディアなどで報道されているMリーグの入場料値上げについて、最終的にはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが決定するべきとしながらも、新型コロナウィルスにより国内経済が影響を受けている中、今季2021シーズンの入場料は現状を維持するべきだと話しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は「現在、最優先で行うべきことはサポーターがスタジアムで観戦できるような環境を整えることにある。その上で、MFLは入場料を値上げするのであればその妥当性と正当性を考慮することが望ましい。個人的な意見ではあるが、現在は入場料値上げを話し合うには適切な時期ではなく、また今季については入場料は現状維持とするべきだ。」というリーザル・メリカン大臣の話を紹介しています。
 今季すでに終了した第5節までは全試合を無観客試合で開催したMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグですが、第6節には1部スーパーリーグの2試合で試験的に2000名程度の観客を入場させて試合を開催することを発表しており、そこで問題が起こらないようであれば全試合で観戦が可能になる可能性が高いとされています。
 昨季は全試合が無観客試合となったMリーグ各クラブは入場料収入を失った上、新型コロナウィルス対策にかかる経費の負担増などから、スタジアムでの観戦が可能となる際には5リンギから10リンギ(およそ130円から260円)の入場料値上げを検討しているニュースがここ数日報道されており、リーザル・メリカン青年スポーツ相の発言は、これを意識したものです。
*****
 Mリーグの試合は屋根がなかったり、コンクリートのスタンドに座るような席は10リンギから15リンギ(およそ260円から400円)、屋根付きのメインスタンドでは20リンギットから30リンギ(およそ530円から800円)というのが相場です。国内の他の娯楽では、例えば映画館は20リンギから30リンギほどなので、これと比較しても特に安くも高くもないですが、スタジアム内での観戦環境が改善されないまま、単に新型コロナウィルス対策が理由の値上げにはサポーターも納得はできなそうです。

タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節-エルドストールはマンオブザマッチに
 タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節がいずれも3月20日と21日に開催されました。
 1部チョンブリーFCに所属するジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)は、3試合ぶりに先発し試合最後まで出場し、この試合ではマンオブザマッチに選ばれています。またポリス・テロFCのドミニク・タンはケガが完治しておらず、こちらはベンチ入りしませんでした。
 また、2部ノーンブワ・ピッチャヤFCのニコラス・スウィラッドもベンチ入りしませんでしたが、チームはこの日の勝利で今季2位以内が確定し、7月中旬から始まる来季の1部昇格を決めています。。
タイ1部第29節
チョンブリーFC(12位-9勝4分16敗)0-0 スコータイFC(13位-8勝4分17敗)
 ジュニオール・エルドストールは先発してフル出場しています。
ポリス・テロ(11位-10勝6分13敗)0-0 ナコーンラーチャシーマーFC(9位-11勝8分10敗)
 ドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りしませんでした。
タイ2部第31節
コンケーン・ユナイテッドFC(5位-16勝6分9敗)1-3 ノーンブワ・ピッチャヤFC(1位-12勝12分0敗)
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしませんでした。

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第5節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月20日から第5節が始まります。各チームはおよそ2週間で5試合を戦う過密日程で疲労が溜まってきているところでしょう。なお3月22日から3月30日まではマレーシア代表合宿が開催されるため、この期間中はMリーグは10日間ほど中断し、次節第6節は4月2日からとなっています。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年3月20日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:クダ-ムハマド・ファイザット・ガザリ(42分)
 開幕戦でJDTに敗れたもののそこから3勝1分と調子を上げたきたクダが今季未勝利のUITMを破って3位に浮上しています。
 正GKのドミニク・ピチャックをケガで欠くUITMは、アダム・リード(フィリピン)が退団するなど主力となる外国籍選手を描く苦しい試合が続いています。

2021年3月20日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 0-2 ペナン
得点者:ペナン- モハマド・アル・ハフィズ・ハルン(38分)、ムハマド・ダニアル・アシュラフ・アブドラ(73分)
 試合は前後半ともスランゴールが支配したもののゴールには至らず、一方のペナンは数少ないチャンスを確実に得点に繋げました。前節にJDTと引き分けて上位進出の目指したスランゴールにとってはここまでリーグ最多失点の守備陣を立て直すことがリーグ中断期間中の課題となりそうです。

2021年3月20日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 2-1 KLシティ
得点者:マラッカ-アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス2(51分PK、81分PK)
 給料未払いにより勝点3の剥奪処分を受けたばかりのマラッカ・ユナイテッドが今季5試合目で初勝利を挙げています。

2021年3月21日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-0 JDT
得点者:ペラ-GUILHERME DE PAULA LUCRECIOギリェルメ・デ・パウラ2(34分、59分)、JDT-アキヤ・ラシド(75分)、レアンドロ・ヴェラスケス(90+4分)
 ペラが今季初黒星をつけるかと思われた試合は試合終了直前にペラ守備陣がペナルティーエリア内で痛恨の反則を起こし、これで得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めてJDTが引き分けに持ち込んでいます。
 代表合宿に招集されながら、今季の不調からその理由が疑問視されていたペラのデ・パウラ選手やJDTのアキヤ選手がいずれもこの試合でゴールを決めたことでタン・チェンホー代表監督は安堵していることでしょう。

2021年3月21日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 2-1 トレンガヌ
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(38分PK)、サム・ジョンソン(42分)トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(79分)
 今季未勝利だったサバが今季無敗だったトレンガヌを破っています。

2021年3月21日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 1-0 スリ・パハン
得点者:PJ-D・クガン(33分)
 第5節までの最大のサプライズは外国籍選手が1人もいないPJシティの健闘でしょう。この試合も1点を守り切り、外国籍選手を抱える多くのクラブを抑えて5位となっています。
 アメリカ出身のトーマス・ドゥリー監督をわずか2試合で「休養」させた後は1勝1分と持ち直したかに見えたパハンですが、今季3度目の完封負けを喫しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第5節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT532091811
2TFC531195410
3KDH531174310
4PEN52214318
5PJ52215508
6KL52126427
7SEL512268-25
8PRK512247-35
9MU51406514
10SBH511347-44
11PHG511336-34
12UITM501418-71
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第5節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
クパー・シャーマン(KDH)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
ジョーダン・ミンター(TFC)3
アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(MU)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他7名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

3月20日のニュース:学習能力なし?-昨季に続きマラッカは給料未払いで勝点剥奪処分、今季2人目の監督解任候補はサバFC監督か、エアアジアCEOは次期MFL会長就任に意欲

学習能力なし?-昨季に続きマラッカは給料未払いで勝点剥奪処分
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、Mリーグ1部マラッカ・ユナイテッドに対して未払い給料支払い期限を守らなかったとして、勝点3の剥奪(はくだつ)処分を公式サイト上で発表しています。
 これまでマレーシアサッカー協会FAMからMFLのもとで独立組織として運営されることになったクラブライセンス交付を担当する第一審査機関FIBは、選手や監督、コーチらに対して分割で支払うことになっている未払い給料支払い期限が守られなかったとして、今回の処分を下しています。マラッカ・ユナイテッドは昨季2020年シーズンも未払い給料を理由に勝点3を剥奪される処分を受けており、2季連続の勝点剥奪処分となります。
 マラッカ・ユナイテッドは今年1月分として支払われる未払い給料は1月31日までに支払ったものの、2月分についてはその期限を守らなかったということです。
 未払い給料について同様の分割払いを行なっている2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドとケランタンについては、いずれも期限までの支払いが行われたということですが、MFLのライセンス担当部門はこの3クラブについて、残る未払い給料支払いが完了するまで監視を続けるということです。
*****
 今季は5名中3名の外国籍選手を入れ替えるなど、新戦力補強に使える資金はあれど、未払い給料を支払う分がないという理解し難い運営を行うマラッカ・ユナイテッドですが、「プロ」のサッカークラブとしてのプライドはないということなのでしょう。

今季2人目の監督解任候補はサバFC監督か
 マレーシアの通信社ブルナマは3月21日に予定されている1部スーパーリーグ第6節のサバ対トレンガヌ戦の結果次第で、サバのクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督が解任される可能性が高いと報じています。
 サバのマルズキ・ナシル チームマネージャーは、ここまで0勝1分3敗と苦しむクルニアワン監督に対して既に厳しい警告を発したということです。
 昨季2020年シーズンは1部スーパーリーグで2勝3分6敗(昨季は全11試合)で10位となんとか降格を免れたサバは、今季開幕戦こそマラッカ・ユナイテッドと1-1で引き分けたものの、その後はクダ・ダルル・アマンに0-2、PJシティに0-1、そしてスリ・パハンに1-2と連敗を重ね、第4節終了時点ではリーグ順位は11位となっていますが、それも12位で勝点1で並ぶUITMとは得失差によるものです。
 「経営陣はチームの状況およびクルニアワン監督からの報告を精査し、最終的な結論を出す前にクルニアワン監督に対する評価を行う予定である。サポーターはチームの現状についてパニックにならないように求めたい。」とマルズキ チームマネージャーは話しています。
 なおサバの新外国籍選手4名がチームに合流したのは第3節からで、それまでは昨季から残留したDFパク・タエスーが唯一の外国籍選手でした。
*****
 現在は「休養」中ながら、おそらくこのまま解任されるであろうスリ・パハンのトーマス・ドゥリー監督に続き、クルニアワン監督が今季解任第2号となる可能性が出てきました。しかし、上でも書いた通り、開幕時に外国籍選手が全員揃わず、しかも第3節から合流とは言え、いきなり全員が最初から機能できるはずもない中、経営側の失態とも言えそうなこの事態には何ら言及がなく、全てのクルニアワン監督の責任とするのもサバのサポーターには納得できないのではないでしょうか。
 クルニアワン監督は昨季終了時点で成績不振のため一旦は契約が打ち切られながら、経営陣がその決定を翻して今季も監督となった経緯もあります。これは昨季、やはりドラー・サレー前監督に失格の烙印を押し、チームマネージャーに「降格」させながら、2試合でドゥリー監督を「休養させ」、暫定監督にドラー前監督を据えたスリ・パハン同様、クラブの運営を行う経営陣の責任問題でもあると思うのですが、マレーシアではそうは見られないようです。

エアアジアCEOは次期MFL会長就任に意欲
 先日再選されたマレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長はこれまで兼任していたマレーシアンフットボールリーグMFLの会長を6月までに辞任すると発表しましたが、その後任にはマレーシアが誇る格安航空会社エアアジアの最高経営責任者CEOトニー・フェルナンデス氏の名前が上がっています。
 これについてトニー氏はマレーシアサッカー界が自分を受け入れてくれるかどうかが定かではないと、マレーシアの通信社ブルナマに語っています。
 2011年の買収以来、英国2部リーグのクイーンズ・パーク・レンジャーズQPRのオーナーでもあるトニー氏は、どんなことにも意欲的に取り組み、自分の責任を全うする覚悟もあると話す一方で、自身のイメージでもある「航空業界関係者」が、退任するハミディンMFL会長の後継者として適任と受け入れられるかどうかは国内サッカー界の判断に任せたいと述べています。
 「MFL(の理事ら)が自分をそのトップとして求めているかどうかは定かではないが、サッカー界が自分を受け入れてくれれば、全身全霊を傾けてその仕事に取り組むつもりだ。」と話すトニー氏は、新型コロナ禍で苦境下のMリーグの商業価値を高め、収入を増加させるような新規スポンサーを惹きつける方針を打ち出せる人物と見られています。
 しかしトニー氏は就任前には何も約束はできないと話す一方で、「サッカーには金が必要で、サポーター試合を見るために相応の額を支払う用意がある。マレーシアのサポーターは、質の高いサッカーを見るためには、今以上の金銭的な負担を負う必要があるという現実を理解するべきである。」と話し、自分なりの改革案があることを仄めかしたということです。

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第4節結果

 3月6日に開幕したMリーグ2部プレミアリーグは3月16日から早くも第4節が始まります。なお試合カードの左側がホームチームです。また試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。

2021年3月16日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-0 ペナン
得点者:なし
 見せ場の少ない試合はアウェイのUITMが正GKドミニク・ピチャックをケガで欠きながら、今季初の勝ち点を獲得しています。ペナンは数少ない得点機にいずれもカサグランデがそのチャンスを生かせませんでした。

https://youtu.be/mIvlln3Muo4

2021年3月16日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 2-1 サバ
得点者:パハン-イェウヘン・ボハシュヴィリ(55分)、リー・タック(70分)、サバ-サディル・ラムダニ(80分)
 「休養」中のドーマス・ドゥリー監督に代わりこの試合もドラー・サレー チームマネージャーが監督代行を務めたスリ・パハンが逃げ切って、今季待望の初勝利を挙げています。ゴールはいずれも新加入の外国籍コンビでした。一方のサバは2019年にはパハンでプレーしたインドネシア出身のサディル・ラムダニが1点を返したものの開幕戦の引き分け以降は3連敗となりました。
 今回のスリ・パハンの勝利が監督交代によるものなのか、4戦目にしてチーム内の連携が取れた結果なのは今後の成績を見守る必要があります。昨季の成績で監督職を一旦は解任され、チームマネージャーに「降格」されたドラー・サレー監督が今後もこのまま指揮を取るのであれば、「降格」を決定した経営陣の責任を問う必要もありそうです。またマレーシアサッカーではよく見られる選手が監督をボイコットするケースが、今回のトーマス・ドゥリー監督の「休養」につながっているという報道も見られます。

2021年3月17日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 3-1 PJシティ
得点者:クダ-バドロル・バクティアル(47分)、クパ・シャーマン(52分)、ムハマド・ファイダ・モハマド・ズルキフリ・アミン(84分)、PJ-ラジ・コギレスワラン(39分)
 外国籍選手がいないながらここまで1勝2分と大方の予想を裏切る快進撃のPJシティでしたが、この試合では開幕から3試合で3ゴールと快進撃を支えたダレン・ロックと主将のK・グルサミーがいずれもケガで途中交代を強いられ、前半のリードを守りきれず今季初敗戦。昨季同様シーズン序盤に苦しむクダは不調だったバドロル・バクティアルと一昨年のゴールデンブーツ受賞のクパ・シャーマンらがゴールを決め逆転勝ちしています。

2021年3月17日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 1-1 マラッカ・ユナイテッド
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(66分)、マラッカ-アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(3分PK)
 今季まだ勝星のないマラッカ・ユナイテッドを破れば単独首位に躍り出たトレンガヌですが、JDTに付き合うように引き分けています。一方のマラッカ・ユナイテッドは開幕から4試合連続の引き分けです。

2021年3月17日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 1-1 スランゴール
得点者:JDT-ベルクソン・ダ・シルヴァ(12分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(7分)
 この試合でFAMの公式記録ではマンオブザマッチに選ばれたスランゴールのGKモハマド・カイルルアズハンの獅子奮迅の活躍により、スランゴールが敵地で貴重な勝点1を獲得しています。一方のJDTは終始優勢を保ちながら、前半はゴンザロ・カブレラが、後半にはベルクソン・ダ・シルヴァがいずれも18歳のアリフ・アイマンが倒されて得たPKを失敗するなど、スランゴールを突き放すことができませんでした。
 スランゴールはこの試合が先発2試合目となった20歳のジョーダン・アイムビラ、そして膝前十字靭帯断裂で今季絶望となったMFハリム・サアリに代わり今季初先発となったやはり20歳のアリフ・ハイカルを起用するなど、防戦一方の試合ながら敵地で貴重な勝点1を獲得しただけでなく、今後につながる選手起用ができていたように思います。

2021年3月17日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 3-0 ペラ
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(41分)、ロメル・モラレス2(46分、66分)
 前半はペラが積極的に攻め、KLがそれに対してカウンターで反撃という展開からKLがドミニク・ダ・シルヴァの今季3点目となるゴールで先制。後半に入るとペラ守備陣のミスからロメル・モラレスが移籍後初ゴールを決めてリードを広げ、モラレス選手のこの試合2点目でペラの息の根を止め、KLはJDT、トレンガヌに続く3位に浮上しました。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第4節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT431091810
2TFC431083510
3KL42115237
4KDH42116427
5SEL41216604
6PJ412145-14
7PEN412123-14
8MU40404404
9PHG411236-34
10PRK411225-34
11SBH401326-41
12UITM401317-61
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第4節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
クパー・シャーマン(KDH)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第3節結果

 1部スーパーリーグは3月5日の開幕戦から1週間で早くも第3節開催です。なお対戦カードの左側がホームチームです。また試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月12日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:ペナン-エンドリック(11分)、クダ-クパ・シャーマン(86分)
 歴史を遡れば英国が割譲させるまではクダの一部だったペナン島。その中心都市ジョージタウンにあるシティスタジアムは映像で見てもわかるほど水が浮いたピッチでグラウンダーのパスが何度も途中で止まってしまう場面が見られました。得意のパスサッカーが展開できなかったクダに対し、ゴール前にロングボールを集めたペナンがクダのGKシャアリル・サアリが弾いたボールをエンドリックが押し込んで先制します。クダの司令塔MFラビ・アタヤが執拗にマークされ、前半はフラストレーションが溜まる展開だったクダは、後半に入るとペナンゴールへ迫るもののフィニッシュの精度を欠き、このままペナンが逃げ切るかと思われた試合終了間際に途中出場のFWアザムディン・アキルのクロスをシャーマンが技ありのゴールで同点に追いつき引き分けとなりました。FAMの公式記録CMSではマンオブザマッチとなったペナンGKサミュエル・サマヴィルの奮闘で本拠地初勝利目前だったペナンはこの引き分けで勝点4となり同じく勝点4のクダと並びました。

https://youtu.be/dQ1NJwhJZDs

2021年3月13日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 0-1 PJシティ
得点者:PJ-ダレン・ロック(28分)
 今季Mリーグ1部で唯一の外国籍選手がいないPJシティがダレン・ロックの2試合連続ゴールを守って逃げ切っています。一方のサバは今季の本拠地初戦で、入国後の検疫隔離のためチームへの合流が遅れていたDFリスト・ミトレフスキ(マケドニア)、MFレヴィ・マディンダ(ガボン)、FWサム・ジョンソン(リベリア)、FWサディル・ラムダニ(インドネシア)ら外国籍選手がチームに合流し、既に開幕から出場しているDFパク・タエスー(韓国)と共に、第3節で初めて外国籍選手5名が揃う先発メンバーを組むことができましたが、完封負けしています。

2021年3月13日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-4 JDT
得点者:JDT-アリフ・アイマン(10分)、ゴンザロ・カブレラ(15分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ(80分)、シャマー・クッティ・アッバ(90+3分)
 マシュー・デイヴィーズ、アイディル・ザフアンらを先発から外す余裕を見せながら、今季新加入のベルグソン・ダ・シルヴァや途中から出場した18歳のアリフ・アイマン、シャマー・クッティ・アッバらがゴールを決め、JDTが開幕から3連勝を飾っています。
 この試合ではアリフ・アイマンがサファウイ・ラシドのケガのため交代していますが、タックルを受けて不自然な倒れ方をしたサファウイ選手は交代の際に痛みのため涙を流す様子も見えたので、ケガの状況が心配でしたが、その後、JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が自身のSNSで「サファウイのケガはACL(膝前十字靱帯)ではないので、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)には出場できる」と明かし、2〜3週間後には復帰できるだろう述べています。

2021年3月13日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 1-1 KLシティ
得点者:スランゴール-ジャンカルロ・ガリフオコ(90分OG)、KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(81分)
 首都圏を流れるクラン川に沿うクアラルンプールとスランゴール州からクランヴァリー(クラン渓谷)ダービーと呼ばれる両チームの対戦は1点を守り切るかと思われたクアラルンプールシティが土壇場で追いつかれて引き分けに終わっています。スランゴールの同点ゴールはサフアン・バハルディンが決めたように見えましたが、FAMの公式記録CMSではKLシティDFジャンカルロ・ガリフオコのオウンゴールをなっています。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 0-0 スリ・パハン
得点者:なし
 この試合ではパハンには6枚もイエローカードが出されるフラストレーションが溜まる試合でしたが、この試合前には今季から指揮を取るアメリカ出身で元フィリピン代表監督を務めたトーマス・ドゥーリー監督とクリストファー・ガメル アシスタントコーチーの「休養」と、昨季まで監督を務めたチームマネージャーのドラー・サレーがこの試合で監督代行を務めることが発表される大激震がチームを襲いました。開幕2試合で0勝2敗、しかも1ゴールとは言え、この早すぎる判断には賛否両労が起こりそうです。ちなみのこの試合の引き分けでスリ・パハンは今季初の勝点1を獲得しています。

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-2 トレンガヌ
得点者:トレンガヌ-ファイザル・ハリム(24分)、デチ・マルセル(90+1分)
 1-0のまま終了かと思われた91分にショートコーナーからゴールエリアの外でパスを受けたトレンガヌFCのデチ・マルセルが左サイドから綺麗にカーブをかけて2点目を決め、トレンガヌが開幕からの連勝を3に伸ばしました。2点目の場面ではペラDF陣は誰1人ボールに寄らず、文字通り守備陣全員が傍観者。ドゥラコヴィッチ監督がいたら決してこんなことは起こらないだろうという無気力な場面を見せたペラでした。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第3節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT33008089
2TFC33007259
3PJ31203215
4SEL31115504
5KDH31113304
6KL31112204
7PRK31112204
8PEN311123-14
9MU30303303
10SBH301214-31
11PHG301215-41
12UITM300317-60
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第3節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第2節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 2-0 サバ
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(15分)、クパー・シャーマン(21分)
 前節はケガで途中退場となったGKイフワット・アクマルと体調が万全でないDFレノン・アルヴェスを欠いたクダでしたが、パク・タエスー以外の外国籍選手が合流できていないサバ相手では試合開始早々の2点で十分でした。イフワット選手は重症ではないものの2〜3週間は出場できないと言う情報もあります。

2021年3月9日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 3-1 スランゴール
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(35分)、モハマド・ラーマット・マカスフ(61分)、モハマド・ハキミ・アブドラ(90+4分)、スランゴール-ムハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ(74分OG)
 前節にゴールを決めたFWダビ・アパレシド・ダ・シルバと、DFアルグジム・レゾヴィッチに代えて、セカンドチームからトレンガヌIIの開幕戦でゴールを決めたFWジョーダン・ミンターとMFデチ・マーセル・ングエッサンを昇格させる登録メンバー変更が功を奏したトレンガヌが開幕2連勝を飾っています。

2021年3月9日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 ペナン
得点者:JDT-レアンドロ・ヴェラスケス(81分PK)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)
 ペナン6枚、JDT3枚のイエローカードが出る荒れた試合は、前半は互角に見えたものの、後半はペナンが防戦一方の展開となりました。それでもフィニッシュでのミスが続き無得点だったJDTでしたが81分にペナンGKサミュエル・サマーヴィルがMFゴンザロ・カブレラをペナルティエリアの中で倒して得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて先制。その後はゴール前の混戦からフェルナンド・ロドリゲスが押し込んでダメ押しの2点目を挙げ、JDTが開幕2連勝を挙げています。
 一方のペナンは前節でKLシティを脅かしたセットプレーの機会がほとんどありませんでした。

2021年3月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ2-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:PJ-ダレン・ロック2(71分、86分PK)、マラッカ-S・クマーラン(56分)、モハマド・ファリス・シャー(90+5分)
 PJの2点目となるPKを得たプレーは、映像で見る限りはむしろシミュレーションでイエローカードかと思えるようなプレーでした。マラッカは文字通りラストのセットプレーで同点ゴールを決め、引き分けています。

2021年3月10日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン0-2 ペラ
得点者:ペラ-J・パルティバン(43分)、ムハマド・ファルハン・ロスラン(59分)

2021年3月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-0 UITM
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(14分)
 KLがペナン守備陣の混乱に乗じて先制するも、その後は両チーム共に見せ場の少ない試合を展開しました。KLは1部昇格後初勝利、UITMは開幕から2連敗となりました。


2021年シーズンMリーグ1部スーパリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT22004046
2TFC22005236
3PRK21102004
4SEL21014403
5KDA21012203
6KL21011103
7PEN210112-13
8MU20203302
9PJ20202202
10SBH201113-21
11UITM200213-20
12PHG200215-40
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)2
ハキミ・アブドラ(TFC)2
オリヴァー・バフ(SEL)2
S・クマーラン(MEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他7名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KLC-クアラルンプールシティ