Mリーグ1部スーパーリーグ第19節結果

 8月20日から22日にかけて、Mリーグ1部スーパーリーグ第19節が開催されました。今節もJDTが勝利し、次節にも今季優勝とリーグ8連覇が決まります。このために残り3節の注目はリーグ2位と3位に与えられるAFCカップ出場権争いと2部降格をめぐる争いとなりました。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月20日@ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 0-2 KLシティFC
得点者:KL-ロメル・モラレス(48分)、ザムリ・ヤハヤ(71分)
 今年2度目のトランスファーウィンドウ期間に獲得したFWキリアン・ヌワブエズがチーム合流初戦で膝前十字靭帯損傷で今季絶望となったことから、本来のMFではなくFWとして起用されているロメル・モラレスが先制ゴール、後半にはザフリ・ヤハヤの今季2得点目となるゴールでKLシティFCが連勝し、無敗記録を9試合に更新しています。なおKLシティFCは今季これまでの勝利が全てホームゲームで、この試合で今季アウェイゲーム初勝利も記録しています。
 一方のスリ・パハンFCは今季初先発となったGKダニエル・ワフディン・サドゥンが活躍したものの攻撃陣の不発で連敗となり、10位に交代し、11位のペラFCまでとも勝点差が4と降格争いから抜け出せていません。

2021年8月21日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 0-3 スランゴールFC
得点者:オリヴァー・バフ(42分)、イフェダヨ・オルセグン2(45+2分、60分PK)
 スランゴールFCが得点王争いでトップに立つイフェダヨ・オルセグンの2ゴールで勝利し、4連勝。AFCカップ出場権の懸かる3位以内でリーグを終える可能性を残しました。
 一方のペラFCは、この試合前に「休養」させていたチョン・イーファット監督が今季最後まで指揮を取ることを発表していますが、この「休養」期間中にシャーリル・ニザム コーチが監督代行を務めたチームはこの試合も含め3得点10失点で3連敗、後半戦開幕以降では1分5敗となり2部降格が一段と近づきました。

2021年8月21日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 0-2 JDT
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(27分)、モハマドゥ・スマレ(83分)
 JDTはエースのベルグソン・ダ・シルヴァのゴールなどで快勝しています。この勝利で勝点48となったJDTは今季3節を残し、2位のトレンガヌFCとの勝点差が11に、試合数が3試合少ないクダ・ダルル・アマンFCとも勝点差が16となり、次節第20節のスリ・パハン戦に勝利すれば今季優勝とリーグ8連覇が決まります。
 PJシティFCは4試合連続でゴールなしの4連敗となり、11位のペラFCとは勝点差5のままとなっています。

2021年8月21日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 1-2 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(70分)、クダ-ラビー・アタヤ(45+3分)、シャズワン・ザイノン(50分)
 首位JDTと直接対決を残すトレンガヌFCでしたがホームでクダ・ダルル・アマンFCに敗れる痛い敗戦で優勝争いから脱落したどころか2位の座も危なくなってきました。
 新型コロナ陽性者が出たことで、消化試合数が少ないクダ・ダルル・アマンFCは連勝で3位のスランゴールFCに勝点で並び、得失差で4位となっています。またこの日の勝利でクダ・ダルル・アマンFCは乗り試合を全勝し、JDTが残り試合全敗となれば、JDTの優勝を阻止できる唯一のチームとなりました。なおこの試合でDFロドニー・ケルヴィンが肩を負傷して途中退場し、その後の報道では今季残り試合の欠場が発表されるほどの重症と判明しました。

2021年8月22日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-1 ペナンFC
得点者:ペナン-カサグランデ2(38分、55分)、シェリディン・ボボエフ(68分)
 前節で敗れたクダ・ダルル・アマンFC戦ではベンチ入りもしなかったカサグランデとエンドリックのブラジル出身コンビが復帰したペナンFCはそのカサグランデが3試合ぶりのゴールを決め3位を死守しています。
 サバFCは後半戦開幕以来3分3敗と未だ勝ち星がなく、7位ながら降格圏の11位まで勝点差6と残り3試合で下位のクラブ相手に取りこぼすことがあれば降格もあり得ます。

2021年8月22日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 1-1 UITM FC
得点者:マラッカ-S・クマーラン(45分)、UITM-ヴィクター・ニーレノルド(88分)
 UITM FCが終盤に主将のヴィクター・ニーレノルドのゴールで執念のドローに持ち込み、首の皮一枚のところで1部残留の可能性を残しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第19節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1915314483648
2TFC19114431161537
3PEN1910453126534
4SEL1995537271032
5KDA16102429191032
6KL196942317627
7SBH194782026-619
8PJ184681121-1018
9MU194872024-417
10PHG184592029-917
11PRK1934121741-2413
12UITM181314837-296
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第19節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)22
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)20
3クパー・シャーマン(KDH)11
4カサグランデ(PEN)10
5パウロ・ジョズエ(KL)9
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第18節結果

 8月7日と8日の両日、Mリーグ1部スーパーリーグ第18節が開催されました。なお後半戦開幕から2週間で5試合と詰まった日程だったMリーグですが、次節第19節は1週間空いて8月13日と14日に予定されています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月7日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 2-0 ペラFC
得点者:UITM-シーン・ガン・ジネリ(30分)、シャフィク・アル-ハフィズ(74分)
 11位と12位の対戦となったこの試合は、12位のUITM FCが11位のペラFCを破り今季初勝利を挙げるとともに、今季1部残留の可能性をわずかならがら残しました。
 一方のペラFCは後半戦5試合で1分4敗、しかもこの間3得点17失点とチーム崩壊が止まりません。

2021年8月7日@シティースタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 2-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-ラファエル・ヴィトール(75分PK)、シェリディン・ボボエフ(90+3分)、マラッカ-ジョヴァンニ・ゴメス(90分)
 トップ3入りと来季のAFCカップ出場を目指すペナンFCは、66分にカイル・アズリン・カザリが2枚のイエローで退場なりながらも先制、そしてロスタイムには執念の逆転劇を見せて3位を維持しています。
 3試合ぶりにチャン・ソグォンとS・クマーランが先発メンバーに戻ったマラッカ・ユナイテッドFCは90分にジョヴァンニ・ゴメスの加入後初ゴールで一旦は同点に追いつくも、最後に失点し、降格圏から抜け出せませんでした。

2021年8月7日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティーFC 1-0 PJシティーFC
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(31分)
 KLシティFCは開幕時のストライカー、ドミニク・ダ・シルヴァがケガで前半戦の大半を棒に振ったことから、トランスファーウィンドウ期間に新たにキリアン・ヌワブエズを獲得。しかし、このヌワブエズも後半戦開幕戦となったスランゴールFCでまさかの膝前十字靭帯(ACL)損傷で今季残り試合の出場が絶望となり、そこからチームも4試合連続引き分けで、この間の得点も4と苦しい試合が続いています。一方PJシティFCも開幕直後の快進撃の原動力となったダレン・ロックが未だケガから復帰できず、後半戦4試合でわずか1得点(5失点)とこちらも得点力不足に苦しんでいます。
 そんなエースがいない両チームの戦いはKLシティFC主将のパウロ・ジョズエのゴールで雌雄が決しています。

2021年8月7日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 2-0 スリ・パハンFC
得点者:トレンガヌ-デヴィッド・ダ・シルヴァ(12分)、ファイザル・ハリム(24分)
 打倒JDTの一番手と目されながら、降格争いをするマラッカ・ユナイテッドFCに敗れるなど後半戦は戦いが安定しないトレンガヌFCが2連勝を飾っています。
 トランスファーウィンドウ期間にスリ・パハンFCに加入するとそれまで不振のチームを1人で激変させたマヌエル・イダルゴ。そのイダルゴ選手を警告累積によりを欠いたスリ・パハンFCは6試合ぶりに無得点で敗れています。

2021年8月8日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-0 サバFC
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(18分、21分)
 JDTはエースのベルグソン・ダ・シルバがリーグ得点王に躍り出る2ゴールを決めて快勝。
 一方、後半戦開幕以来3分1敗と勝ち星のないサバFCはパク・テスとヨシプ・イヴァンチッチをケガで欠く苦しい布陣で望みましたが、過去4試合で3得点の攻撃陣がこの試合でも機能しませんでした。

 今節、ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)で予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対スランゴールFC戦は、チーム内で新型コロナ陽性者が見つかったクダ・ダルル・アマンFCが現在、隔離期間中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第18節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1814314283445
2TFC18114330141437
3PEN179442722531
4KDA138232113826
5SEL177553025526
6KL185942117424
7SBH174772023-319
8PJ174671119-818
9PHG174582027-717
10MU184772024-4*16
11PRK1834111738-2113
12UITM171214736-295
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第18節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)19
2イフェダヨ・オルセグン(SEL)17
3クパー・シャーマン(KDH)9
パウロ・ジョズエ(KL)9
5カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第17節結果

 8月3日から8月4日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第17節が開催されました。今節も首位JDTが勝利し、優勝が近づく一方で2部降格圏のペラFCとUITM FCが敗れ、降格チームも確定しそうです。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月3日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 3-5 ペナンFC
得点者:ペラ-ナナ・ポク3(15分、36分、58分PK)、ペナン-ラファエル・ヴィトール3(1分、8分、28分)、カサグランデ(21分)、アジム・ラヒム(86分)
 前節でJDTに0-5で敗れたペラFCと、同じく前節にスランゴールFCに1-4で敗れたペナンFCの対戦は、開始10秒でペナンFCが先制する大荒れの予感を感じさせる展開で始まりました。その後も先制ゴールを決めたラファエル・ヴィトールが8分、28分とゴールを決め試合開始から28分でハットトリックを達成、さらにエースのカサグランデが後半戦初ゴールを決めるなどする一方、ナナ・ポクの2ゴールで追いすがるペラFCは前半を2-4のスコアで折り返しました。51分にはPKを得たペラFCがナナ・ポクのこの試合3得点目となるゴールでペナンFCに1点差と迫りますが、86分にアジム・ラヒムがペナンFCのこの試合5点目を決めてペラFCを突き放し、両チームでハットトリックを記録した大荒れのこの試合はペナンFCが勝利しています。
 2試合連続の5失点、さらに後半戦開始からの4試合で15失点と守備陣が崩壊し、チョン・イーファット監督を「休養」させて臨んだペラFCでしたがシャーリル・ニザム監督代行でもこの悪い状況は改善されませんでした。なおペラFCは次節は最下位のUITM FCとアウェイで対戦します。また試合のなかったクダ・ダルル・アマンFCを抜いて今季最高位の3位に浮上したペナンFCは次節でホームでマラッカ・ユナイテッドFCと対戦します。

2021年8月3日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 0-1 JDT
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(2分PK)
 この試合も開始20秒でJDTがPKを得ると、ベルグソン・ダ・シルヴァが今季17試合で16得点目となるゴールを決めてJDTが先制し、こちらも大荒れの予感でしたが、マラッカ・ユナイテッドFCのGKカイルル・ファミ・チェ・マットのファインセーブやJDT攻撃陣のシュートミスなどもあり、JDTが圧倒しながらスコアは1-0で終わっています。
 ボラセパマレーシアJPでは後半戦開幕前にマラッカ・ユナイテッドFCの展望として、前半戦13試合で19失点の守備が補強ポイントにもかかわらず新外国籍選手は2人だったことから補強ポイントが違うのでは、と書きましたが、それに反し、後半戦4試合で失点3と立て直してきています。
 僅差の試合となったものの、これで今季10試合目の完封勝利となったJDTは次節はホームでサバFCと、一方のマラッカ・ユナイテッドFCはアウェイでペナンFCと対戦します。

2021年8月3日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 2-0 UITM FC
得点者:シャルル・ナジーム(24分)、イフェダヨ・オルセグン(57分)
 シャルル・ナジームの今季初ゴールで先制したスランゴールFCは、後半にもリーグ得点王のイフェダョ・オルセグンが追加点を決め、ともにスランゴール州に本拠地を持つ「スランゴールダービー」はスランゴールFCがUITM FCを破っています。
 この試合でUTIM FCは不安定なスランゴールFCの守備をついて何度かチャンスを得たものの、スランゴールFCのGKカイルルアズハン・カリドの好守もあり無得点に終わっています。現在最下位のUITM FCは次節はホームに11位のペラFCを迎えますが、クダ・ダルル・アマンFCとの対戦が予定されていたスランゴールFCは、クダ・ダルル・アマンFCが新型コロナ感染者発覚による隔離期間中のため、次節は試合がありません。

2021年8月4日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 0-3 トレンガヌFC
得点者:トレンガヌ-デシ・マルセル(13分)、デヴィッド・ダ・シルヴァ(87分)、モハマド・ラフマット・マカスフ(90+2分)
 JDT追撃の一番手と目されながら、ここ2試合は下位のチームに1分1敗と結果を残せていなかったトレンガヌFCが快勝し、後半戦2勝目を挙げています。次節はトレンガヌFCは今節、試合がなかったスリ・パハンFCをホームに迎え、PJシティFCは「クラン渓谷ダービー」となるアウェイのKLシティFCが控えています。

2021年8月4日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-0 KLシティFC
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(65分)、KL-ランディ・バルー(22分OG)
 後半戦開始からの3試合で2分1敗とまた勝ち星のないサバFCはホームでの勝利を身座しましたが、DFランディ・バルーのオウンゴールでKLシティFCに先生を許す嫌な展開でしたが、それを救ったのが一時は退団が発表されながら、この試合前に急遽、再契約が発表されたレヴィ・マディンダでした。とは言え、この試合も引き分けたサバFCはこれで4試合勝ち星がありません。
 一方のKLシティFCは後半戦開幕から4試合連続の引き分けとなっています。次節ではサバFCはJDTとのアウェイマッチ、KLシティFCはホームにPJシティFCを迎えます。

 今節第17節に予定されていたスリ・パハンFC対クダ・ダルル・アマンFC戦(ダルル・マクムルスタジアム-パハン州クアンタン)は、クダ・ダルル・アマンFCに新型コロナ感染者が発覚し、チームが隔離期間中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第17節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1713314083242
2TFC17104328141434
3PEN168442521428
4KDA138232113826
5SEL177553025526
6KL174942017321
7SBH174762021-119
8PJ164661118-718
9PHG164572025-517
10MU174761922-3*16
11PRK1734101736-1913
12UITM160214536-312
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第17節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)17
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)17
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

8月5日のニュース:契約完了で退団のマディンダがサバFCと再び契約、元代表選手4名が新たにFIFAセンチュリークラブ入り

契約完了で退団のマディンダがサバFCと再び契約
 このブログでも「シーズン中ながらサバFCのマディンダが契約完了で退団」のタイトルで昨日取り上げたガボン出身のMFレヴィン・マディンダのサバFC退団のニュースですが、何とサバFCのクラブ公式Facebookでは、このマディンダ選手と再契約したことを発表しています。
 サバFCの公式Facebookでは詳細については言及されていませんが、これを取り上げたマレーシア語紙ハリアンメトロは、サバFCのマルズキ・ナシル チームマネジャー(TM)の話として、29歳のマディンダ選手とサバFCは今季終了までの契約延長に同意し、さらにこれには来年2022年5月までの延長オプションも含まれていることを明らかにしています。
 また先日発表された契約完了についてマルズキTMは、マディンダ選手が8ヶ月以上家族と離れ、しかもちょうど夫人が手術を受けることになったことから、帰国して夫人に付き添うことを理由に契約延長を希望していなかったと述べています。さらにマルズキTMは夫人の容態が安定していることに加えて、マディンダ選手自身は残留を希望し、やはり残留を望むサバFCがマディンダ選手の夫人がマレーシアへ来られるよう手配を行うことに同意したことから、今回の契約延長が決定したと説明しています。
*****
 マディンダ選手はチームに合流し、早速昨日のKLシティFC戦では0=1の劣勢から貴重な同点ゴールを決め、チームに早速貢献しています。
(左は8月2日のクラブ公式Facebookに投稿されたマディンダ選手退団に伴う感謝のメッセージ、そして右は8月4日に同じクラブ公式Facebookに投稿された再契約の告知)

元代表選手4名が新たにFIFAセンチュリークラブ入り
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、代表キャップ数100以上の選手のみがメンバーとなることができるFIFAセンチュリークラブに新たに4名の元マレーシア代表選手が加わったことを発表しています。
 今月8月に更新された発表によるとこの4名は元代表主将でソー・チンアン(195キャップ)、M・チャンドラン(115キャップ)、サントク・シン(100キャップ)、そして現在Mリーグ1部マラッカ・ユナイテッドFC監督を務めるザイナル・アビディン・ハサン(116キャップ)です。
 マレーシアからは今年2021年5月にもアブドル・シュコル・サレー(163キャップ)、モクタル・ダハリ(138キャップ)、R・アルムガム(131キャップ)のFIFAセンチュリークラブ入りが発表されており、今回の4名と合わせてメンバーが7名となりました。
 なおマレーシアサッカー協会FAMの記録ではソー・チンアン氏のキャップ数は252となっているますが、FIFAは国際Aマッチのみのをキャップ数計算の対象としていることから195と発表されているということです。
 1969年のキングズカップ大会(タイ)で代表デビューを果たし、1975年から引退した1984年のアジアカップ予選(インド)までは代表の主将を務めたソー・チンアン氏は現在は71歳ということですが、このニュースが伝えられると代表時代には外国のクラブチームなどとも試合を行った際のキャップ数が含まれていないのだろうと話し、それでも自分の代表歴が評価されたことは嬉しいと話しています。
 なお、ソー・チンアン氏の代表キャップ数195は、アフメド・ハサン(エジプト、184キャップ)、バデル・アル・ムタワ(クウェート、181キャプ)、アフメド・ムバラク(オマーン、180キャップ)を抑えて世界一となっています。(*現役選手ではポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドの173キャップが最多です。-今年3月時点)
*****
 マレーシアがまだアジアの強豪だった1970年代の古き良き時代にプレーしたソー・チンアン氏は1972年のミュンヘンオリンピック出場、1980年のモスクワオリンピック予選突破(ただしモスクワオリンピック自体ははマレーシアがボイコットしたために出場せず)、1974年のアジア競技大会銅メダルなど、そして今の代表からは考えられないような実績です。
 しかしボラセパマレーシアJP的に興味深いのは今回のFIFAセンチュリークラブ入り7名の人種構成です。マレー系3名(アブドル・シュコル・サレー、モクタル・ダハリ、ザイナル・アビディン・ハサン)、インド系3名(M・チャンドラン、R・アルムガム、サントク・シン)、中華系1名(ソー・チンアン)となっており、かつての代表チームは文字通り多民族国家マレーシアを表すようなチーム構成だったことがわかります。翻って、今年6月のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場したマレーシア代表25名の顔ぶれを見ると、インド系、中華系はいずれも0名(*ドミニク・タンはシンガポール、ブレンダン・ガンはオーストラリア出身の中華系で、マレーシア国内出身は0名)、その一方でマレー系は16名と、現在の代表チームが帰化選手とマレー系選手のみで構成されていることがわかります。
 ちなみに現在開催中の東京オリンピックにマレーシアは10種目に男子12名、女子18名の計30名の選手を派遣していますが、その内訳はマレー系12名、中華系17名、東マレーシアの先住民族系1名となっており、マレー系だけがスポーツをしているわけではありません。では、なぜ現在の代表チームにインド系や中華系がいないのか。サッカーを通してマレーシアを紹介したいと思っているボラセパマレーシアJPでは、機会を見て考察してみたいと思います。
(下はFIFAセンチュリークラブ入りした7名-FAMの公式サイトより)

8月4日のニュース:シーズン中ながらサバFCのマディンダが契約完了で退団、低迷するペラFCにOB2人が支援を申し出、AFC U23アジアカップ予選出場のU20代表はチベットの合宿を検討

シーズン中ながらサバFCのマディンダが契約完了で退団
 Mリーグ1部のサバFCはMFレヴィ・マディンダとの契約完了をクラブ公式Facebookで発表しています。ガボン出身で29歳のマディンダ選手はサバFCと7月31日までの契約を結んでいましたが、クラブは契約更新を行わないことを決定し、契約が完了しています。3月13日の第3節クダ・ダルル・アマンFC戦から出場したマディンダ選手は7月28日の第15節スリ・パハンFC戦までの12試合中11試合に出場し3ゴールを挙げています。
 サバFCはクラブ公式Facebookでマディンダ選手に在籍への感謝の意を表し、マディンダ選手も自身のインスタグラムで契約完了を報告するとともにチームへの感謝を述べています。
 マディンダ選手の契約完了を取り上げたマレーシア語紙ハリアンメトロは、両者合意のもとでの契約完了であったものの、契約が延長されなかった理由は不明だとしています。
 マディンダ選手の退団により、現在リーグ7位のサバFCは残り6試合をパク・テース、リストロ・ミトレヴィスキ、ジョシップ・イヴァンチッチ、サディル・ラムダニの4名の外国籍選手で戦うことになります。
*****
 開幕当初の予定では7月中に第20節までが終了している予定でしたが、W杯予選やAFCチャンピオンズリーグなどの日程変更の影響で、現在は第15節までしか終了しませんでした。サバFCはリーグ終了後のマレーシアカップに向けて、各外国籍選手との契約内容を検討する予定だったと思いますが、日程変更に加え、度々噂されている運営資金不足による給料未払いなどの理由から、外国籍選手の数を減らす手段を取ったと考えられます。


低迷するペラFCにOB2人が支援を申し出
 チョン・イーファット監督の「休養」が発表されたMリーグ1部ペラFCの元選手がチーム状況改善のための支援を申し出ていると、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 かつてペラFC(当時はペラFA)でリーグ得点王も獲得したカリド・ジャムラスとアズミール・ユソフは今季、ここまで11位と低迷するペラFCに対し、支援を申し出ています。
 2002年にペラFAでリーグ得点王を獲得したカリド氏は、機会が与えられれば今季16試合で14得点の攻撃陣を指導し、残り試合に向けて攻撃力を改善したいとソーシャルメディア上で発言し、また2010年、11年、14年、15年と4シーズン在籍したアズミール氏は、特に具体的な内容はあげていないものの無償で良いので指導したいとやはりソーシャルメディアに投稿しています。
 なお、このペラFCに対する両OBの申し出はサポーターの間では好感を持って受け止められているとブリタハリアンは報じていますが、昨日8月3日もペナンFCに3-5と2試合連続5失点で敗れ、降格圏脱出が遠のいたペラFCがこのOB2人の申し出を受け入れるのかどうか、そして受け入れたとしても1部残留のための特効薬となるのかどうかに注目です。

AFC U23アジアカップ予選出場のU20代表はチベットの合宿を検討
 マレーシアサッカー協会FAMは2024年パリオリンピック出場を目指すための強化策として今年10月に予定されているアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選ににU20代表を派遣することを明らかにしていますが、マレーシア語紙ハリアンメトロは予選前の合宿候補地としてチベットが上がっていると報じています。
 AFC U23アジアカップ予選では予マレーシアはタイ、ラオス、モンゴルと共に選J組に入ったマレーシアは今年10月27日から31日までモンゴルで集中開催される予選に出場しますが、10月下旬のモンゴルは気温が-1度から-5度で、年間平均気温が最高で31度、最低でも23度のマレーシアで育った選手たちには気温への適応が最大の課題となることから、予選前の合宿地とネパール、中国などとともにチベットが予選直前の合宿地候補となっているということです。
 U20代表のブラッド・マロニー監督はこれまで予定されていたアラブ首長国連邦のドバイでの合宿後に、寒冷地対策となる合宿を行うことが計画されていると話す一方で、このAFC U23アジアカップ予選は先日、北朝鮮が出場辞退を発表したことから、組み合わせ抽選のやり直しが行われることも承知しており、予選の組み分けが変わり、開催地がモンゴルでなくなる場合には、それにあわせた計画変更をFAMが予定していることも明らかにしています。

Mリーグ1部スーパーリーグ第16節結果

 7月31日から8月1日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第16節が開催されました。今節も首位JDTが勝利し、2位のトレンガヌFCに勝点差7をつけて独走体制に入りつつあります。一方で2部降格圏内にいたスリ・パハンFCとマラッカ・ユナイテッドFCが勝ち点を積み重ねた一方で、ペラFCは2戦連続で大敗し、UITM FCと共に2部降格の可能性が高まっています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年7月31日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 1-4 スランゴールFC
得点者:ペナン-デヴィッド・ローリー(39分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(15分PK、90+1分)、ダニアル・アスリ(49分)、シーン・シヴァラジ(57分)
 リーグ得点王のイフェダヨ・オルセグんの2ゴールなどでスランゴールFCが快勝しています。
 ペナンFCは2度のPKを失敗するなどチャンスでのミスが響きました。

2021年7月31日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 5-0 ペラFC
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ3(20分、47分、59分)、ゴンザロ・カブレラ2(83分、86分)
 試合開始から相手を圧倒したJDTがベルグソン・ダ・シルヴァのハットトリックなどで大勝して2位に今季最大となる勝点差8をつけています。
 ペラFCは後半戦3試合目でトレンガヌ戦に続く大量5失点と良いところなく敗れ、クラブ史上初の2部降格が見えてきました。

2021年7月31日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 1-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:KL-ザフリ・ヤハヤ(50分)、マラッカ-チャン・ソグォン(90+8分)
 試合終了直前に同点に持ち込んだマラッカ・ユナイテッドFCが貴重な勝点1を積み上げ、降格圏から脱出しつつあります。
 KLシティFCは後半戦開幕3試合で未だ勝ち星がありません。

2021年8月1日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 0-0 サバFC
得点者:なし
 2位のトレンガヌにとっては前節のマラッカ・ユナイテッドFC戦敗戦に続く痛い引き分けとなり、首位JDTとの勝点差が8となりました。

2021年8月1日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 1-0 PJシティFC
得点者:パハン-アウン・カウン・マン (15分)
 降格圏にいたスリ・パハンFCはトランスファーウィンドウ期間に4人の外国籍選手を入れ替えるとそれ以降2勝3分けとそれまでの不振が嘘のような好調を保っています。

7月31日にダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)で予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対UITM FC戦は、新型コロナ陽性者が見つかったクダ・ダルル・アマンFCが隔離中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第16節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1612313982639
2TFC1694325141131
3KDA138232113826
4PEN157442018225
5SEL166552825323
6KL164841916320
7SBH164661920-118
8PJ154651115-418
9PHG154572025-517
10MU164751921-2*16
11PRK163401431-1712
12UITM150213534-292
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第16節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)16
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)15
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
5カサグランデ(PEN)7
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第15節結果

 7月27日から28日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第15節が開催されました。なお予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対PJシティFC戦は、クダの選手に新型コロナウィルス感染者が出たため延期されています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年7月27日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 0-0 KLシティFC
得点者:なし
 前節のトレンガヌFC戦では0-5と大敗したペラFCは、トレンガヌ遠征の際にチームに帯同しなかったFWカレッカとMFレアンドロ・ドス・サントスの両選手が自ら契約解除を申し入れて退団し他ことを報じられ、今季開幕戦のスタメン11人の内、外国籍選手3人を含む8人が退団したことになります。開幕直前のメフメト・ドゥラコビッチ監督の退団に端を発したチーム崩壊は止まりそうにありません。
 この試合は試合前半は優勢に進めたKLでしたがペラ守備陣が守りきりると、後半は両チームとも決め手を描く展開となり、最後はペラに付き合うようにKLも無得点と引きわけに終わっています。

2021年7月28日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 2-2 スリ・パハンFC
得点者:サバ-(分)、(分)、パハン-(分)、(分)
 1-1のまま試合はロスタイムに入り、このまま終了かと思われた90+3分にここまで効果的なパスを連発していたスリ・パハンのマヌエル・イダルゴがサバDFラインの間を縫うように出したパスにアブドル・マリク・アブドル・アリフが走り込みそのままゴール!これで勝負あったかと思いきや、最後まで走り続けたホームのサバは90+4分にヨシプ・イヴァンチッチがこの試合2つ目のゴールを決め、土壇場で同点に追いつき引き分けに持ち込んでいます。

2021年7月28日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 1-3 JDT
得点者:すランゴール-イフェダヨ・オルセグン(62分)、JDT-ベルグソン・ダ・シルヴ(45+1分)、マシュー・デイヴィーズ(79分)、モハマドゥ・スマレ(分)
 23歳ながらクラブ100試合出場を果たしたシャミ・サファリがキャプテンを務めタスランゴールFCは、ピッチ改修の甲斐もなくJDTに敗れています。ベルグソン・ダ・シルヴァによる1点目はクロスの出どころを詰めることもなければ、そのクロスに頭で合わせたベルグソンと競るDFは1人もおらず、2点目を決めたマシュー・デイヴィーズ、3点目を決めたモハマドゥ・スマレがいずれも慌てることなくシュートを打てるだけのスペースを与えるなど、リーグ4位の24失点の守備陣を立て直さなければ、スランゴールFCは今後さらに順位を下げる可能性があります。

2021年7月28日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 2-0 トレンガヌFC
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(36分),アドリアーノ(78分)
 今節最大の番狂わせとなったこの試合は、ソニー・ノルデがフィジカルの強さを見せてトレンガヌDFを振り切って先制ゴールを決め、後半戦前に加入したアドリアーノが追加点を理想的な展開でマラッカが5試合ぶりの勝利を挙げるとともに降格圏の11位から
 一方、リーグ2位のトレンガヌFCにとっては、この日勝利した首位JDTと勝点差が6と開く痛い敗戦でした。

2021年7月28日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UTM FC 0-1 ペナンFC
得点者:ペナン-シェリディン・ボボエフ(81分)
 前節のクダ・ダルル・アマンFC戦がクダの2選手が新型コロナに感染が明らかになり、中止となったペナンFCはこの試合が後半戦の開幕戦となりました。前半は全体的に動きが悪く、最下位のUITM FC相手に苦しい展開でしたが、終盤にシェリダン・ボボエフの今季2ゴール目となるゴールで勝利し、4位を堅持しています。

*7月27日に予定されていたPJシティFC対クダ・ダルル・アマンFC(MBPJスタジアム-スランゴール州プタリンジャヤ)は、クダ・ダルル・アマンFCの選手2名が検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第14節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1511313482636
2TFC1593325141130
3KDA138232113826
4PEN147431914525
5SEL155552424020
6KL154741815319
7PJ144641114-318
8SBH154561920-117
9MU154651820-2*15
10PHG153571925-614
11PRK153481426-1212
12UITM150213534-292
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第15節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)14
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)13
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
5カサグランデ(PEN)7
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第14節結果

 いよいよスーパーリーグ後半戦開幕!と盛り上がるはずでしたが、マレー半島北部ダービーとして注目されていた3位クダ・ダルル・アマンFC対4位ペナンFCの試合が新型コロナ感染者発覚により延期となってしまいました。
 各試合のハイライト映像はMFLのYouTubeチャンネルよりお借りしています。(PJシティFC対サバFC戦のハイライト映像はまだMFLのチャンネルにアップされていないので、ここでも後ほどアップします。)

2021年7月24日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 5-0 ペラFC
得点者:トレンガヌ-ファイザル・ハリム(18分)、デヴィッド・ダ・シルヴァ(23分PK)、チャーリー・マシェル(42分OG)、ハキミ・アブドラ(70分)、ニック・アキフ・シャヒラン(90+5分PK)
 前半戦の好調を維持するトレンガヌFCが大量点で圧勝しています。トレンガヌは18分にファイズ・ナシルのクロスにファイザル・ハリムが合わせて先制すると、23分にはそのファイザル・ハリムがペナルティーエリア内で倒されてトレンガヌがPKを得ます。これをデヴィッド・ダ・シルヴァが決め、トレンガヌがリードを2点に広げます。さらに42分にはファイズ・ナシルのパスをクリアしようとしたペラのチャーリー・マシェルがオウンゴールし、トレンガヌが3-0として前半が終了します。後半に入っても攻撃の手を緩めいないトレンガヌはペラのゴールに迫りますが、ペラはGKハフィズル・ハフィスの好守で凌ぎます。しかし70分には途中出場のハキミ・アブドラのゴールで4-0、90+5分にはペナルティエリア内で自身が倒されて得たPKをニック・アキフ・シャヒランが決めてトレンガヌが完勝しています。
 主力選手の退団により前半戦とは大きくメンバーが変わったペラは、後半戦も厳しい試合が続くことを予想させる大敗で、2部降格圏にまた一歩近づきました。

2021年7月24日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 1-1 スランゴールFC
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(40分)、スランゴール-オリヴァー・バフ(43分)
 首都圏を流れるクラン川にちなみクラン渓谷とも呼ばれる首都圏に本拠地を持つ両クラブの対戦は代々クラン渓谷ダービーと呼ばれてきましたが。今季2度目のクラン渓谷ダービーは、スランゴールFCのホームで行われた前回の対戦同様、1-1の引き分けに終わっています。
 ペラFCから移籍のケニー・パッラジと J・パルティバンの新加入コンビが機能するなどKL有利の展開で進むも、チャンスを活かせなかったKLですが、40分にペナルティーエリアの外で得たフリーキックを主将のパウロ・ジョズエが直接、決めて先制しました。しかしスランゴールもすかさず反撃に転じ、43分にはノー・ハキムのクロスからのこぼれ球をオリヴァー・バフが押し込み同点としてます。結局、その後は両チームとも無得点に終わりました。

2021年7月24日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-0 サバFC
得点者:PJ-スニル・チャンドラン(89分)
 前半戦最後の3試合を1分2敗で終えていたPJシティが後半戦を白星てスタートさせています。
 試合はサバ優勢で進むものの、両チームとも無得点のまま終盤へ。このまま終了かと思われた89分、途中出場のスニル・チャンドランが放ったロングレンジのシュートがサバGKロブソン・レンディ・リニンの横をすり抜け、これが決勝ゴールとなりPJシティは今季4勝目を挙げています。

2021年7月25日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 1-0 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:パハン-マヌエル・イダルゴ(1分)、マラッカ-ワン・ザハルニザム(88分)
 9位と10位の対戦となったこの試合は、開始1分もしないうちにマヌエル・イダルゴがゴールを決めたパハンFCが終始ボールを支配するも、エラルド・グロンがPKを失敗するなど追加点を奪えないまま1-0で終盤を迎え、このまま終了かと思われた88分にパハンDF陣の足が止まった隙をついて、マラッカのワン・ザハルニザムが同点ゴールを決め、試合途中に照明が消えるアクシデントもあったこの試合は両チーム痛み分けに終わりました。

2021年7月25日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 3-1 UITM FC
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(50分)、サファウィ・ラシド(75分)、ベルグソン・ダ・シルヴ(88分)、UTIM-ジョエル・ヴィニシウス(43分)
 今季未勝利のUITM FCが新加入のジョエル・ヴィニシウスのゴールで首位JDTに先制するまさかの展開も、終わってみればJDTが後半に3ゴールを挙げて勝点3を獲得しています。

*7月24日に予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対ペナンFC(ダルルアマンスタジアム-クダ州アロースター)は、クダ・ダルル・アマンFCの選手2名が試合前の検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第14節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT149313172433
2TFC1493225121330
3KDA138232113826
4PEN136431814422
5SEL145542321220
6KL144641815318
7PJ144641114-318
8SBH144461718-116
9PHG143471723-613
10PRK143381426-1212
10MU143651620-4*12
12UITM140213533-282
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第14節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)12
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)12
2クパー・シャーマン(KDH)9
3カサグランデ(PEN)7
4パウロ・ジョズエ(KL)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

7月24日のニュース:Mリーグ後半戦を勝手に予測(1部スーパーリーグ編)

 W杯アジア2次予選やAFCチャンピオンズリーグなどにより、Mリーグは5月8日より中断していましたが、いよいよ本日7月24日から再開されます。そこで前回の2部プレミアリーグ編に続き、今回はボラセパマレーシアJPによる勝手な後半戦予測の1部スーパーリーグ編をお届けします。
 とここまで書いたところで、クダ・ダルル・アマンFCに新型コロナの感染者2名が発覚し、本日のクダ・ダルル・アマンFC対ペナンFC戦が延期になったことがMFL公式サイトで発表されています。満を辞して始まる後半戦もいきなり新型コロナの洗礼に見舞われてしまいました。

 第13節まで終了している今季のスーパーリーグは本日7月24日と明日7月25日に開催される第14節から後半戦が始まり、10月27日と28日に予定されている最終節第22節までのおよそ3ヶ月で、各クラブは残り9試合を行います。スーパーリーグ現在の順位表は以下の通りです。

Mリーグ1部スーパーリーグ順位表(第13節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT139312862230
2TFC138322012827
3KDA138232113826
4PEN136431814422
5SEL135442220219
6KL134541714317
7SBH134451717016
8PJ133641014-415
9PHG133371622-612
10PRK133371421-712
11MU133551519-4*11
12UITM130211430-262
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

 現在、スーパーリーグ7連覇中のJDTは、今季も2位のトレンガヌFCに勝点差3をつけて首位を堅持し、優勝候補の大本命です。今年2度目のトランスファーウィンドウ期間中には同じスーパーリーグのペラFCからいずれもマレーシア代表のFWギリェルメ・デ・パウラとDFシャールル・サアドを獲得て代表選手コレクションに加え、またオーストラリア1部のニューカッスルジェッツに期限付き移籍させていたインドネシア各年代で代表経験のある22歳のMFシャーリアン・アビマニュを呼び戻すなど、首位にいながら補強に余念がありません。
 しかしその一方で、JDTは主力選手の多くがマレーシア代表選手でもあり、6月上旬にアラブ首長国連邦で行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場した代表選手たちは、そこからタイへ直行して6月下旬から7月初旬まで行われたAFCチャンピオンズリーグACLに出場するなど、強行日程をこなしており、そこから来る疲労は後半戦へ向けての不安材料の一つに思えます。また前半戦は11試合で11ゴールを量産したFWベルグソン・ダ・シルヴァはACLでは格上のチーム相手だったとは言え不振を極め、こちらも後半戦への不安要素となりそうで、2位に勝点差10をつけて優勝した2019年シーズンや、11試合に短縮されたリーグながら勝点差7をつけて優勝した昨季2020年シーズンと比べると、今季のJDTは攻略の隙が十分あります。

 そしてこのJDTの対抗馬1番手となりそうなのが現在2位のトレンガヌFC。前半戦ではJDTに 今季唯一の黒星を着け、首位とは勝点差3で前半戦を終えています。前半戦好調の立役者MFマカン・コナテや彗星のように現れJDT戦では決勝ゴールも挙げた快速ウィングのハキミ・アブドラ、やはり今季急成長したセンダーバックのモハマド・ファウジ、そのモハマド・ファウジと共に守備陣を支えるフィリピン代表DFカルリ・デ・ムルガらに加えて、トランスファーウィンドウ期間中には、スリ・パハンFCから昨季まで主将を務めていたMFリー・タックを期限付き移籍で獲得、さらにMFハビブ・ハルーン(バーレーン)を獲得するなど、着実な補強を進めています。リーグ優勝へ向けては、直接対決がある第21節まで勝点差3のままJDTに離れずについて行けるかどうかが鍵になりそうです。

 ボラセパマレーシアJPが今季開幕前に優種候補に挙げたクダ・ダルル・アマンは現在3位。JDT戦では何故かパフォーマンスが低下する「JDTアレルギー」により、今季も既に2敗しており自力優勝の目はないので。後半戦の現実的な目標はリーグ2位に与えられるAFCカップ出場権獲得が目標となりそうです。戦力的にはエースのFWクパー・シャーマンを中心に、MFチェチェ・キプレ、MFボドロル・バクティアルら現有戦力で後半に臨みます。

 前半戦の台風の目となったのは、昨季は2部で優勝し、今季から1部でプレーするペナンFCでした。昇格初年度でここまで4位の成績は、昨季は2部で得点王を取り、1部でもゴールを量産するFWカサグランデを中心とした攻撃陣と、トマス・トゥルチェ監督の抜擢に応えたスランゴールFCから期限付き移籍中の21歳DFクェンティン・チャンや1部でも安定したプレーを見せ続けて6月のW杯予選に招集されたGKサミュエル・サマーヴィルらが前半戦同様のパファーマンスを見せることができれば、トップ3入りはもちろん、AFCカップも見えてきます。

 5位は思い切った方針転換を行い、若手を積極的に起用しながら「育てながら勝つ」を実践するスランゴールFC。リーグ得点王のFWイフェダヨ・オルセグンを擁し、チーム総得点はJDTに次ぐリーグ2位の22得点ながら失点も22点と守備の破綻が目立ちます。開幕前のケガで前半戦を棒に振った期待の新戦力MFニック・シャリフ・ハセフィも復帰する攻撃面は万全なので、マニュエル・コンラッド、ティム・ホイバッハら外国籍選手がシャールル・ナジーム、シヴァン・ピレイといった若いDF陣をうまく引っ張って行ければさらに上位を脅かす可能性もありますが、前半戦を見る限りではトップ5に入れれば今季の目標達成となるのではないでしょうか。

 前半戦は上位のチームとは接戦を繰り広げながら、下位のチームに取りこぼすなど不安定な面もあった6位のKLシティFC。トランスファーウィンドウ期間中にペラFCから守備的MFケニー・パラッジとウイングJ・パルティバンといずれも主力選手を獲得、さらに第4節ペラFC戦で負傷しそれ以降出場のなかったFWドミニク・ダ・シルヴァに代わりFWキリアン・ヌワブエズを獲得するなど、選手層の薄さや攻撃力不足を補う着実な補強を行うなど、上位に食い込むには十分な戦力が整い、Mリーグでは実績のあるボジャン・ホダック監督率いるチームは後半戦の台風の目となりそうです。

 新型コロナによる影響で開幕時には外国籍選手が不在だったサバFCは開幕直後の4試合を0勝1分3敗と苦しいスタートを切り、早々とクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督更迭の噂まで出たものの、外国籍選手が合流した前半戦最後の5試合では3勝1分1敗と不振から持ち直して6位まで順位を上げています。40歳のFWアムリ・ヤハヤの復活など話題に富むチームではあるものの、前半戦途中では給料未払い問題(経営陣は単なる遅配と主張)が明らかになり、外国籍選手獲得の遅れも合わせて、現場ではなく経営陣の不手際が目立ってしまいました。戦力的には2部降格の心配はないものの、トップ5入りは難しいといったところなので、後半戦も6位から9位辺りを行き来することになりそうです。

 今季のスーパーリーグで唯一、外国籍選手が1人もいないPJシティFCは、開幕からの5試合を2勝2分け1敗と大方の予想を覆してスタートしましたが、その好調さはFWダレン・ロックのケガとともに尻すぼみとなりました。それでも前半戦は8位で終える大健闘を見せましたが、降格圏となる11位のクラブとは勝点差4と安閑としていられる状況ではありません。今日の試合(サバFC戦)からロックは復帰するようですが、下位チームの補強状況を見る限り、後半戦は1部残留が目標となりそうです。

 スリ・パハンFCは前半戦終盤に開いたトランスファーウィンドウ期間に外国籍選手4名を入れ替えると、アルゼンチン出身の攻撃的MFマヌエル・イダルゴ、ミャンマーU23代表FWアウン・カウン・マン、南スーダン代表FWケニー・アティウと新加入の選手たちが続々とゴールを決め、前半戦最後の3試合を2勝1分とチームを立て直し、通算成績を3勝3分7敗の9位まで順位を上げています。とは言え、前半戦最後の3試合の内、給料未払いで主力の大半が流出したペラFCと今季未勝利のUITM FCから上げた2勝で、上位のスランゴールFCとは引き分けており、11位のクラブとは勝点差1と降格圏の一歩手前の状況なのは変わらず、今日のマラッカ・ユナイテッドFC以降の後半戦は全て上位のクラブとの対戦となります。後半戦直前には昨季はタイ2部で優勝したノーンブワ・ピチャヤFCでプレーしたDFニコラス・スウィラドも獲得し、こうした新戦力が果たして上位クラブとの対戦でも活躍するのかどうかに注目です。

 開幕前に監督が交代し、大方の予想に反して開幕当初から調子の上がらなかったペラFCは、前半戦途中に選手への給料未払いが発覚。トランスファーウィンドウ期間中には主力選手の大半が流出した結果が現在の10位という順位に反映されています。代表クラスを含む開幕戦の先発メンバー6名が退団する異常事態に、当初はセカンドチームで2部プレミアリーグでプレーするペラFC IIから選手を招集して…という話が出ていたものの、結局は外国籍選手を獲得しています。2018年にペラでプレー経験があるレバノン出身のDFジャド・ヌールディン、同じレバノン出身のMFサミル・アヤス、そしてUITM FCからFWナナ・ポクを獲得し、残留したブラジル出身コンビのFWカレッカ、MFレアンドロ・ドス・サントスと外国籍選手枠を埋めたものの、代表DFシャールル・サアドらの離脱の穴は大きく、セカンドチームから上がって来る若い選手と外国籍選手がそれを埋められるか否かが、チーム創設以来初となる2部降格を防げるかどうかの鍵になります。

 給料未払いにより昨季に続き、勝点3を剥奪される放漫経営のツケが周り、降格圏となる11位にとどまっているマラッカ・ユナイテッドは、トランスファーウィンドウ期間中に4得点を挙げているステファン・ニコリッチと3得点を挙げているアレックス・ゴンサウヴェスの両FWに代えてアドリアーノ、ジョバンニ・ゴメスの2人のFWを獲得しています。チーム総得点15点の内、7点を挙げていたFWを交代させてさらに挟撃力アップを、という目論みなのでしょう。しかし、前半最後の3試合で7失点しており、素人目にではむしろ守備の補強が急務にも見えますが、守備陣の補強はJDT IIから期限付きで移籍したゲイリー・スティヴン・ラバットのみで、いよいよ6年振りの2部降格が近づいてきました。

 前半戦では勝ち星を挙げられず勝点もわずか2、11位とは勝点差9の最下位のUITM FC。リーグが11試合に短縮されたとはいて昨季の5勝2分4敗の成績が嘘のような今季の成績です。昨季のチームからはクラブ運営予算上の問題により主将のDFヴィクトル・ニーレノルドを除く外国籍選手4名との契約を更新せず、主力選手の顔ぶれも変わりましたが、そういった今季こそ元U23代表監督でもあったフランク・バーンハート監督の手腕が試されるシーズンだったはず。しかし連敗が続くと経営陣はバーンハート監督を「休養」させ、状況が改善しないと再び「復帰」させるなど混乱状態のまま終わった前半戦でした。またトランスファーウィンドウ期間には一旦獲得した東ティモール代表FWジョゴ・ペドロとの契約を解除するなどこちらも迷走しています。結局、昨季もUITM FCでプレーしたMFウスマン・ファネを獲得した他、昨季はサバFCでプレーしたドイツ出身のデニス・ブシェニング、韓国出身のMFクォン・ヨンヒョン、そしてブラジル出身のジョエル・ヴィニシウスの両FWを獲得するなどの補強を行いましたが、2部降格濃厚の状況は変わりそうにありません。

7月23日のニュース:Mリーグはスランゴール州とヌグリスンビラン州のクラブに本拠地での試合開催を許可、東マレーシアに本拠地を持つクラブは明暗が分かれる、代表は9月にパレスチナと練習試合か

Mリーグはスランゴール州とヌグリスンビラン州のクラブに本拠地での試合開催を許可
 Mリーグは今週末7月24日より再開しますが、これを前にMリーグを運営するMFLは、スランゴール州およびヌグリスンビラン州に施行されていた強化行動制限令EMCOが通常の行動制限令MCOへと変更になったことに基づき、この両州に本拠地を持つクラブに対して、本拠地でのホームゲーム開催を許可すると発表しています。
 スランゴール州に本拠地を持つ1部スーパーリーグのスランゴールFC、PJシティFC、UITM FCの3クラブは、それぞれMBPJスタジアム(今季はスランゴールFCとPJシティFCが共同使用)とUITMスタジアムでのホーム開催が許可され、2部プレミアリーグではUITM FCを本拠地とするFAM-MSNとヌグリスンビラン州パロイにあるトゥンク・アブドル・ラーマンスタジアムを本拠地とするヌグリスンビランFCもそれぞれ本拠地でのホームゲーム開催が許可されています。
 この発表以前には上記の各チームは強化行動制限令EMCOが施工されている従来の本拠地でのホームゲーム開催が禁止され、暫定本拠地での代替開催が求められており、やはりスランゴール州スラヤンのMBSスタジアムを本拠地とするスランゴールFCのセカンドチーム、スランゴールFC2は、前半戦の未消化試合となっていたホームゲームのサラワク・ユナイテッドFCを7月17日にペラ州で開催していました。
 またこの変更により、Mリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグは一部の試合で試合日程及び試合会場も変更になっています。最新の試合日程は1部スーパーリーグはこちら、2部プレミアリーグはこちらです。

東マレーシアに本拠地を持つクラブは明暗が分かれる
 マレーシアはマレー半島部とボルネオ島(カリマンタン島)にある東マレーシアの二つの地域で構成されていますが、東マレーシアにあるサバ州では7月10日より渡航者全員に14日間の検疫隔離が義務付けられたことを受け、Mリーグを運営するMFLはサバ州政府の危機管理委員会に対し、Mリーグクラブの入州について例外措置を求めていくとしています。
 Mリーグ全クラブは現在、宿舎と練習場で構成されるスポーツバブル内のみで活動する合宿形式の練習を行なっており、長期の検疫隔離は不要との観点から例外措置が認められることを期待しているとMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは公式サイト上で述べています。
 なおサバ州コタキナバルに本拠地を持つサバFCは、現在はマレー半島のジョホール州でリーグ開幕に備えた合宿を行っています。
 一方、同じ東マレーシアのサラワク州では、州都クチンに本拠地を持つ2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドFCとクチンシティFCが今季初めて、両クラブのホームスタジアムであるサラワク州スタジアムでの練習がサラワク州政府の危機管理委員会によって許可されたことに対し、MFLは州政府への感謝の意を表明しています。

代表は9月にパレスチナと練習試合か
 先月6月に開催されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選ではアラブ首長国連邦、ベトナムに次ぐ3位となり、アジアカップ3次予選に回ることになったマレーシア代表。そのアジアカップ3次予選は来年2022年2月の開催が予定されていますが、この予選に向けて9月には練習試合が予定されているようだと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが伝えています。
 この記事ではフットボールパレスチナというツイッタアカウントからの投稿を取り上げており、その投稿によると今年12月に予定されているFIFAアラブカップ(アラブ諸国の代表チームによる大会)の準備としてパレスチナ代表がアルジェリアでの合宿を行った後、マレーシア、そしてやはりアジアカップ3次予選に出場するキルギスとの練習試合を予定しているということです。
 ただし試合開催地などの詳細は投稿には記載されておらず、ヴォケットFCはこの練習試合の開催決定は、新型コロナウィルスの今後の感染状況などにより左右される可能性があるとしています。
 なおこの記事で取り上げられているパレスチナはFIFAランキング104位、またキルギスは同99位で、実現すれば同153位のマレーシアにとっては願ってもないランク上位チームとの練習試合となります。