2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第2節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 2-0 サバ
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(15分)、クパー・シャーマン(21分)
 前節はケガで途中退場となったGKイフワット・アクマルと体調が万全でないDFレノン・アルヴェスを欠いたクダでしたが、パク・タエスー以外の外国籍選手が合流できていないサバ相手では試合開始早々の2点で十分でした。イフワット選手は重症ではないものの2〜3週間は出場できないと言う情報もあります。

2021年3月9日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 3-1 スランゴール
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(35分)、モハマド・ラーマット・マカスフ(61分)、モハマド・ハキミ・アブドラ(90+4分)、スランゴール-ムハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ(74分OG)
 前節にゴールを決めたFWダビ・アパレシド・ダ・シルバと、DFアルグジム・レゾヴィッチに代えて、セカンドチームからトレンガヌIIの開幕戦でゴールを決めたFWジョーダン・ミンターとMFデチ・マーセル・ングエッサンを昇格させる登録メンバー変更が功を奏したトレンガヌが開幕2連勝を飾っています。

2021年3月9日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 ペナン
得点者:JDT-レアンドロ・ヴェラスケス(81分PK)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)
 ペナン6枚、JDT3枚のイエローカードが出る荒れた試合は、前半は互角に見えたものの、後半はペナンが防戦一方の展開となりました。それでもフィニッシュでのミスが続き無得点だったJDTでしたが81分にペナンGKサミュエル・サマーヴィルがMFゴンザロ・カブレラをペナルティエリアの中で倒して得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて先制。その後はゴール前の混戦からフェルナンド・ロドリゲスが押し込んでダメ押しの2点目を挙げ、JDTが開幕2連勝を挙げています。
 一方のペナンは前節でKLシティを脅かしたセットプレーの機会がほとんどありませんでした。

2021年3月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ2-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:PJ-ダレン・ロック2(71分、86分PK)、マラッカ-S・クマーラン(56分)、モハマド・ファリス・シャー(90+5分)
 PJの2点目となるPKを得たプレーは、映像で見る限りはむしろシミュレーションでイエローカードかと思えるようなプレーでした。マラッカは文字通りラストのセットプレーで同点ゴールを決め、引き分けています。

2021年3月10日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン0-2 ペラ
得点者:ペラ-J・パルティバン(43分)、ムハマド・ファルハン・ロスラン(59分)

2021年3月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-0 UITM
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(14分)
 KLがペナン守備陣の混乱に乗じて先制するも、その後は両チーム共に見せ場の少ない試合を展開しました。KLは1部昇格後初勝利、UITMは開幕から2連敗となりました。


2021年シーズンMリーグ1部スーパリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT22004046
2TFC22005236
3PRK21102004
4SEL21014403
5KDA21012203
6KL21011103
7PEN210112-13
8MU20203302
9PJ20202202
10SBH201113-21
11UITM200213-20
12PHG200215-40
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)2
ハキミ・アブドラ(TFC)2
オリヴァー・バフ(SEL)2
S・クマーラン(MEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他7名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KLC-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第1節結果

 2021年シーズンが3月5日いよいよ開幕しました。1部スーパーリーグは8月8日の最終第22節まで全132試合が開催されます。なお現在は無観客試合での開催となっています。なお、対戦カードの左側がホームチームです。なお、試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月5日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2- 0 クダ・ダルル・アマン
得点者:JDT-サファウィ・ラシド(35分)、ナチョ・インサ(68分)
 昨季の1位と2位が対決した開幕戦はボールへ寄るスピード、ボールキープやパスの精度などあらゆる面で得点差以上の実力差を見せたJDTが圧勝しています。この日が24歳の誕生日だったサファウィ・ラシドが今季のMリーグ初ゴールを決め、ナチョ・インサがダメ押しの2点目を決めています。新戦力のFWベルクソン・ダ・シルバがチームに合流できておらず、セカンドチームのJDT IIから一昨年はクダでプレーしたFWフェルナンド・ロドリゲスを招集する苦しい布陣にもかかわらず、試合はカウンター狙いで引き気味にプレーするクダを自陣に釘付けにして攻め続け、今季も圧倒的な優勝候補であることを見せつけました。
 なおクダにとっては守備陣のキーマンであるレノン・アルヴェスがコンディション不良で出場できなかった影響が大きそうですが、アイディル・シャリン監督は試合前から分かっていたことと、言い訳にはしたくないとメディアに語っています。

2021年3月6日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-0 KLシティ
得点者:ペナン-デヴィッド・ロウリー(29分)
 試合の数日前にクラブ名称がクアラルンプール・ユナイテッドFCからクアラルンプールシティFCへと変更になるなどバタバタ感は試合中も見られました。ロウリー選手のゴールも守備陣の選手は棒立ちで、結果だけでなく試合内容も前半は明らかにペナンが勝っていました。後半に入るとKLが優勢に試合を進めましたが、ペナンのリュウジ・ウトモとラファエル・ヴィトールが中心の守備陣が持ちこたえ1部復帰初戦での勝利としています。なおペナンの守備陣がJDTやクダ、スランゴールといったクラブの攻撃陣に対応できれば、上位進出もありそうです。
 

https://youtu.be/WKEpGV3ESDc

2021年3月6日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 1-2 トレンガヌ
得点者:UITM-モハマド・ファウジ(34分)、トレンガヌ-ダビ・アパレシド・ダ・シルバ(77分)、モハマド・ハキミ・アブドゥラ(88分)
 トレンガヌは新戦力でJ2金沢でもプレー経験があるFWダビと、2部ケランタンFCが手放した理由が不明な若手有望株のFWモハマド・ハキミがゴールを決めています。いずれのゴールはこちらも新戦力のMFマカン・コナテのピンポイントのパスからのものでしたが、昨季もインドネシア1部のプルシブバンドンでチームメートだったコナテ・ダビのホットラインでのゴール量産もありそうですが、今後他のチームはこのコナテ選手に要注意でしょう。

2021年3月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 3-1 スリ・パハン
得点者:スランゴール-オリヴァー・バフ2(45+1分、90+3分)、シャーレル・フィクリ(55分)、パハン-モハド・ノル・アザム・アジ(70分)
 ストップJDTの一番手を目指すスランゴールはいずれも期待される新戦力の3ゴールで快勝しています。バフの1点目はペナルティーボックスの外から、ダメ押しの2点目はボックス内で躊躇なく放ったゴールでした。シャーレル・フィクリのゴールも含め、今季のスランゴールは昨季のイフェダヨ・オルセグン頼りから多彩な攻撃パターンを持つチームへ変貌したようです。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 1-1 サバ
得点者:マラッカ-クマーハン・サタシバン(63分)、サバ-ハムラン・ピーター(45分)
 マラッカが優勢に試合を進めながら、新加入の外国籍選手4名が合流できていないサバと引き分け、ホームのマラッカにはとっては痛い引き分けです。
(マラッカ・ユナイテッドとサバは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/knFJRDCYNgs

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-0 PJシティ
得点者なし
 開幕2週間前に監督が交代したペラと外国籍選手が1名もいないPJシティの試合は、今節で唯一のスコアレスドローとなっています。この試合では試合終了間際にPJシティのP・マニアム監督がイエローカードをもらっています。
(ペラとPJシティは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/HMXUtVZPtkA

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第1節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1SEL11003123
2JDT11002023
3TFC11002113
4PEN11001013
5MEL10101101
6SBH10101101
7PRK10100001
8PJ10100001
9UITM100112-10
10KL100101-10
11PHG100113-20
12KDH100102-20
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1オリヴァー・バフ(SEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他9名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグのクラブ紹介とボラセパマレーシアJP的順位予想 その2

内容は2-0のスコア以上の圧勝でJDTがクダ・ダルル・アマンを一蹴して開幕した今季のMリーグ。勝手に今季の順位予想をしてみました。今回は5位から8位までの予想です。なお1位から4位まではこちらです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 5位トレンガヌFC

2020年シーズン成績:リーグ3位 – 6勝1分4敗 得点24 失点14

監督3年目を迎えるナフジ・ザイン監督は、シーズン途中で就任した2019年の7位から昨季は3位とチームの順位を上げています。となると今季はさらに上位も、となるかと言えばそこはいくつか不安要素があります。その一つは外国籍選手5名全員の顔ぶれが変わったこと。昨季は同じ1部のサバでプレーしたMFペトラス・シテムビ以外は、Mリーグ1年目となる4名が行動制限令MCOで短縮されたプレシーズンの間にマレーシア人選手とうまく融合できているかどうかがスタートダッシュの鍵となります。

マレーシア人選手の補強はファイザル・ハリム(1部スリ・パハンより移籍)、ニック・アキフ・シャヒラン(2部ケランタンより移籍)、アスナン・アフマド(2部UKMより移籍)など、経将来性のある選手に加え経験のある選手などバランス良く獲得しており、外国籍選手の出来が、今季の成績に直結しそうです。

リーグで経験を積めば、来季あるいは2年後辺りにプレークしそうなニック・アキフらマレーシア人選手がいますが、チームの方針として選手の顔ぶれを若手に切り替えつつある今季は昨季ほどの成績は望めないのではという予想です。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
デヴィッド・ダ・シルヴァ
Kリーグ浦項スティーラーズでもプレーしたブラジル出身のダ・シルヴァは、昨季11試合で9ゴールを挙げたドミニク・ダ・シルヴァ(KLユナイテッドへ移籍)を解雇してまで獲得したストライカーです。浦項から移籍したインドネシア1部プルシブバンドンでは16試合で15ゴールを挙げています。今季加入した攻撃的MFマカン・コナテも同じプルシブバンドンでプレーしており、このホットラインが機能すれば上位進出があるかもしれません。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 6位ペラFC

2020年シーズン成績:リーグ4位 – 5勝3分3敗 得点21失点19

2017年にメフメト・ドゥラコヴィッチ監督が就任以来、5位、2位、5位、4位と安定した成績を残してきたペラFCは、エースのシャーレル・フィクリがスランゴールへ移籍したものの、昨季からプレーするブラジルトリオが残留し、その内の1人のギリェルメ・デ・パウラが帰化選手となりマレーシア人選手として登録されることから、外国籍選手枠も増えるなど、戦力ダウンを補強とチーム力で補えるだろうと考え、当初は今季の順位予想では3位にしていました。しかしこのブログでも取り上げた通り開幕直前にドゥラコヴィッチ監督が突如契約解除を申し出たことで、監督を中心としたチーム力に疑問符がついたことから予想順位を3つ下げてみました。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ギリェルメ・デ・パウラ
帰化選手となり、6月に再開されるW杯アジア二次予選では代表への招集も可能となったデ・パウラ選手。マレーシア人選手にはない高さを持つFWとして魅力はあるものの、タン・チェンホー監督が求めるストライカーの役割をリーグで発揮することが求められます。

ハフィズル・ハキム
膝の手術からの回復が遅れ、昨季は前半を棒に振ったハフィズル・ハキムは、背番号1を失ったもののプレシーズンマッチでは先発もしており、正GK復帰が近そうです。年齢的にも経験的にも代表GKを狙える位置にいる選手で、こちらも健在ぶりをタン監督に見せる必要があります。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 7位スリ・パハンFC

2020年シーズン成績:リーグ8位 – 4勝2分5敗 得点18失点18

新型コロナウィルスによる中断期間中に主力選手のモハマドゥ・スマレが給料未払いを理由に突然チームを離れるなどのトラブルもあり、年間を通して良いところがなかった昨季のスリ・パハンはリーグ9位となった2016年以来の低い成績に終わりました。

監督のドラー・サレーがチームマネージャーに就任し、新監督には主将としてW杯22度出場しているアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー氏を招聘しました。ドイツでのプレー経験が長く、スリ・パハンの施設はドイツ6部チーム並だと発言するなど「来てみたら話が違った」感のある発言もありましたが、フィリピン代表監督として東南アジアでの監督経験もあることから、人選としてはとても興味深いです。またドラー・サレーがチームマネージャーとして残ったことで、マレーシア人選手と新監督の意思の疎通の助けになれば、今季のスリ・パハンは意外に化けるかもしれません。

昨季までトレンガヌFCの主将を務め今季は攻撃的MFとして期待されるリー・タック(英国)の前にはFWイェウヘン・ボハシュヴィリ(ウクライナ)とかつてPJシティでもプレーしたFWペドロ・エンリケ・オリヴェリア(東ティモール/ブラジル)を、その後ろには今季3年目となるDFエラルド・グロン(フランス)と、グロンとチームメートでもあったことがあるDFママドゥ・ワグ(フランス)の大型DF2枚を配置し、そこにマレーシア人選手が絡んでくる布陣となりそうです。しかしそのマレーシア人選手もファイザル・ハリム(トレンガヌFCへ移籍)、ニック・シャリフ(スランゴールFCへ移籍)と期待の選手が移籍し、少々寂しいメンバーになっています。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
ノー・アザム・アジー
リー・タックの加入でより守備的なMFとして起用される可能性もありますが、タック選手が前掛かり気味になっても、代わりに司令塔としてその後ろを任せられるMFなので、タック選手の持ち味を生かし、代表でも司令とを務める自身の新境地を開けるかも知れません。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 8位ペナンFC

2020年シーズン成績:*2部プレミアリーグ1位 – 8勝2分1敗 得点24失点8

昨季2部プレミアリーグでは圧倒的な力で優勝したペナンFCは、FWカサグランデ、攻撃的MFエンドリック、長身のセンターバックDラファエル・ヴィトールとチームの格となるセンターラインが残留し、1部昇格に合わせてタジキスタン出身のFWシェリディン・ボボエフとインドネシア出身で母親が日本人の守備的MFリュウジ・ウトモを新たに獲得しています。

またこのチームは昨季ゴールを守ったGKサミュエル・サマーヴィルに対してPDRMでスーパーセーブを連発したブライアン・シーが挑む正GK争いにも注目です。

今季昇格組ながら、後述するPJシティFCやサバFCなどよりも力は上だと思いますので、1年で2部へ降格ということはなさそうです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
カサグランデ、エンドリック
昨季は2部で得点はリーグ1位、失点はリーグ最少と強さを見せたペナンの中心は、11試合で9ゴールを決めたカサグランデと同じく8ゴールを決めたエンドリックです。リーグ得点数1位と2位の2人はペナンに移籍する前は、いずれも1部のマラッカ・ユナイテッドやスランゴールでプレーしたものの目立った実績を残しておらず、いわば1部への再チャレンジとなる2人の活躍に注目したいです。 

1月16日のニュース:ケランタンFCオーナーがFAMを痛烈に批判-FAMは勝点剥奪処分を否定、ケランタンFCの新監督が決定、今季Mリーグ参加の全クラブにクラブライセンス発給完了

図らずも今回はケランタンFCの記事が集まってしまいました。開幕後も何かと話題になりそうなケランタンFCは今後も取り上げる機会が多くなりそうな予感がします。

ケランタンFCオーナーがFAMを痛烈に批判
 マレーシアサッカー協会FAMがケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)に対し、11名の選手への未払い給料を命じたことは、数日前のこのブログでも取り上げましたが、マレーシアの通信社ブルナマによると、ケランタン州FAが期限までに未払い給料を支払わない場合、今季2021年のMリーグに参加するケランタンFCが勝点3を剥奪される可能性があるという報道が出たことを受け、ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーが自身のFacebookにFAMを激しく非難するコメントを投稿しています。その内容はMリーグの各クラブに義務付けられた民営化の有効性、さらにFAMによる国内サッカーの運営方法への非難にまで及んでいます。
 「未払い給料問題はケランタン州FAの問題にもかかわらず、(民営化された結果、ケランタン州FAとは別の組織となった)ケランタンFCが勝点剥奪の対象となるとはどういうことか。民営化は一体何のためだったのか。FAMは民営化を支援する立場にありながら、ケランタン州FAにもケランタンFCにも事前に何の通告もせず、いきなりメディアに勝点剥奪について発表するべきではない。」
 「Mリーグの放映権料は未だ、各クラブに支払われておらず、Mリーグの審判も給料が未払いとなっているではないか。FAMは一体何をしたいのか。自らのオフィスの改築か。」ノリザム オーナーはこのような批判を展開していますが、これにとどまらずマレーシアの現在のFIFAランキングが153位であることを「恥ずべきこと」であるとし、一体どんな輩がこの国のサッカーを運営しているのか、とまで述べています。
 ノリザム オーナーは昨年9月に、680万リンギ(およそ1億7500万円)をケランタン州FAに支払ってケランタンFCの経営権を買い取っています。またケランタン州FAは、ノリザム オーナーがクラブを購入する1ヶ月前の昨年8月に、同様の給料未払い問題でリーグ戦の勝点3を剥奪される処分を受けています。

FAMは勝点剥奪処分を否定
 前述のMリーグ2部ケランタンFCのノリザム オーナーの非難を受け、マレーシアサッカー協会FAMは急遽、公式声明を発表し、ケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)が給料未払いとなっている11名の選手の給料を期限までに支払わない場合でも、ケランタンFCが勝点剥奪処分を受けることはないと明言しています。
 ブルナマによれば、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はそのような発言はしていないと否定しているということです。
 FAMの公式声明でも「残された録音音声を元に判断すると、ラマリンガム事務局長はレポーターからのケランタンFCの勝点剥奪に関する質問に答えないようにしている」としており、またケランタンFCのノリザムオーナーに対しては、事実を確認しないまま、ソーシャルメディア上でFAMに対して批判的なコメントを投稿するべきではなかったと非難しています。
 「ノリザム オーナーはFAMのスチュアート事務局長に直接連絡を取り、そういった発言があったのか、またその真意は何かなどを尋ねていればこのような問題はそもそも怒らなかった。」としています。

ケランタンFCの新監督が決定
 ケランタンFC関連の記事が続きますが、今回は新監督就任のニュースです。前任者のユスリ・チェ・ラー氏の退団により空席となってた監督に、サンマリノ出身のマルコ・ラギニ氏が就任するとマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 欧州サッカー連盟UEFAプロライセンスを保持するラギニ氏は、イタリアサッカー協会でインストラクターを務めた経験があるほか、イタリア、スイス、ポルトガル、モンゴル、ナイジェリアでも監督やコーチの経験があるいうことです。
 ラギニ新監督の就任を自身のFacebookで告知したケランタンFCのノリザム オーナーはイタリア出身のGKコーチとスペイン出身のアシスタントコーチとフィットネスコーチを獲得したことも明かしています。

今季Mリーグ参加の全クラブにクラブライセンス発給
 マレーシアサッカー協会FAMの第一審査期間(FIB)は今季2021年シーズン参加のためのクラブライセンスを条件付きで発給されていた7クラブの内、UKM FCを除く6クラブが再審査を通過してフルライセンスを発給されたことを公式サイトで発表しています。
 この7クラブは今季Mリーグ2部に参加するクチンシティFC、ケランタンFC、サラワク・ユナイテッドFC、、1部に参加するペナンFC、スリパハンFC、マラッカ・ユナイテッドFCです。なおUKM FCの条件付きクラブライセンスは今回の審査を通過しなかったため、無効となったということです。
 昨年から断続的に施行されている活動制限令MCOや条件付き活動制限令CMCOなどのため、クラブライセンスの申請期間が昨年10月31日から12月31日まで延長された結果、上記の6クラブにはフルライセンスが発給される一方、このクラブライセンスはあくまでもマレーシア国内のみで有効で、アジアサッカー連盟AFC主催大会への参加はできないということです。
 なお、今回フルライセンスを獲得したクラブの内、マラッカ・ユナイテッドFCは国内歳入庁と従業員積立基金に合わせて27万6000リンギ(およそ709万円)を超える未納があるということですが、新たに設定された支払い期限までに納入できない場合には、クラブライセンスが無効となるということです。
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 国内歳入庁に対し税金未払いがあり、期限までに納入できなければライセンスが無効になる状況にもかかわらず、マラッカ・ユナイテッドFCに支給される条件付きライセンスがフルライセンスになる理由が全くわかりませんが、いずれにせよ、シーズン中にライセンスが無効となり、リーグ開催期間中にクラブの数が減ることだけは勘弁していただきたいです。

1月13日のニュース:ペナンはタイ3部クラブから元U19代表を獲得、ヌグリスンビランは既に外国籍選手が埋まる、クチンシティはブラジルトリオ結成

ペナンFCはタイ3部リーグクラブから元U19代表を獲得
 今季2021年シーズンから1部に昇格するペナンFCは公式Facebook上で、昨季はタイ3部リーグのアーントーンFCでプレーしたFWザフアン・アゼマン、そして同じく昨季はMリーグ1部のクダFA(現クダ・ダルル・アマンFC)でプレーしたMFデイヴィッド・ロウリーの獲得を発表しています。
 元U19代表で21歳のザフアン選手は、新型コロナウィルスにより経費節減を目指したアーントーンFCが複数の外国籍選手との契約が更新しなかったことから、所属先を失っていました。
 また2018年のケランタンFA(現ケランタンFC)加入からMリーグでプレーするロウリー選手はオーストラリア出身ですが、マレーシア人の母親を持つことからマレーシア人選手として登録されます。
(下はペナンFC公式Facebookに掲載された新加入選手紹介)

ヌグリスンビランFCは既に外国籍選手枠が埋まる
 昨季2020年シーズンはMリーグ2部で11位に終わったヌグリスンビランFCはブラジルやカメルーン出身の新たな外国籍選手3名と既に契約していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 今季からヌグリスンビランFCの指揮を取るデヴァン・クップサミー監督によれば、3名の選手の内2名の選手は渡航者に義務付けられている隔離期間をマレーシア国内で過ごしており、残る1名も1月15日にマレーシア入国予定ということです。
 さらにこの3名のうち2名はブラジル出身のDFでクウェートやオマーンのリーグでのプレー経験があり、もう一人は過去2シーズンはインドネシアでプレーした攻撃的MF、残る1名はカメルーン出身のFWだということです。この他、韓国出身の選手も獲得済みであることが発表されており、2部リーグのクラブに与えられている外国籍選手の4枠全てが埋まったことになります。
 この他、クダ・ダルル・アマンFCより10年ぶりに復帰するFWザフアン・アドハが今季のチームの主将を務めることも発表されています。
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 JDTのDFアイディル・ザフアンの双子の弟でもあるザフアン・アドハはヌグリスンビラン州スレンバン出身で、この兄弟二人がともに在籍した2005/2006年シーズン(当時のMリーグは12月開幕、5月閉幕)にはヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)は1部スーパーリーグで優勝を果たしただけでなく、2010年のマレーシアカップ優勝、さらに2011年のFAカップ優勝もヌグリスンビランFAで経験しています。

クチンシティはブラジルトリオ結成
 Mリーグ2部で昨季は3部からの昇格初年度で4位と検討したクチンシティFC(旧クチンFA)に第3のブラジル出身選手が加わると、マレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 今季から加わるのは、昨季は同じ2部のケランタン・ユナイテッドFCでプレーしたDFアイルトン・アレマオです。昨季から残留するFWハドソン・ディアス、そしてケガにより昨季はプレーできなかったFWレオナルド・アウヴェスとのブラジルトリオにMF鈴木雄太が加わる外国籍選手と主将のジョセフ・カラン・ティを中心とするサラワク州出身の選手たちに対しては、今季から指揮を取るイルファン・バクティ監督も大きな期待をかけていると話し、来季1部へ自動昇格権が得られるリーグ上位2位以内を今季の目標に挙げています。

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12月14日のニュース:スランゴールFCはドイツ出身DFと契約、ペナンFCはタジキスタン出身FW獲得、サラワクUにはマットヨーと前スランゴールFC主将が加入か、クアラルンプールUのCEOにMリーグ中継のコメンテーターが就任

スランゴールFCはドイツ出身DFと契約
 Mリーグ1部のスランゴールFCは公式Facebook上で、ドイツ出身のティム・ホイバッハの加入を正式発表しています。
 32歳のホイバッハ選手は身長192cmのDFで、イスラエル1部リーグのマッカビ・ネタニヤFCからの加入となっています。2017年にマッカビ・ネタニヤFCへ移籍する前にはドイツリーグのボルシア・メンヒェングラートバッハや1.FCカイザースラウテルンのリザーブチームなどでのプレー経験もあるということです。
 2017年からプレーするマッカビ・ネタニヤFCでは過去4シーズンで82試合に出場しています。
 「アジアではこれまでプレーしたことがないが、新たな挑戦の場としたい。」と話すホイバッハ選手はに、ドイツ出身で来季からスランゴールFCの指揮を取るカルステン・ナイチェル新監督とすでにドイツ国内で面会を済ませていることも明かしています。
 「ナイチェル監督の元でプレーしたことはないが、かつては敵味方に分かれて試合をしたことはある。面会した際にはナイチェル監督の考えや自分に期待していることなどを聞くことができた。」と話すホイバッハ選手は、スランゴールFCの試合はYoutubeなどで観戦済みということで、ナイチェル新監督とともにスランゴールFCでの新たな挑戦を楽しみにしていると話しています。
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 この記事とは別に、昨年の東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU23代表に招集されながら、書類不備で参加できなかったアメリカ在住でアメリカ1部MLSのスポーティングカンザスシティに所属するワン・クザイン・ワン・カマルが最近、クラブから放出されており、スランゴールFCが彼を獲得するのではという噂が実しやかに流れています。

ペナンFCはタジキスタン出身FW獲得
 今季はMリーグ2部で優勝し、来季1部へ昇格するペナンFCは、公式インスタグラムでタジキスタン出身のシェリディン・ボボエフの加入を発表しています。
 21歳のボボエフ選手は182cmのセンターフォワードで、タジキスタン1部リーグで7連覇中のイスティクロル・ドゥシャンベから加入します。トランスファマルクトの記録では今季2020年シーズンは16試合に出場し、10ゴールを挙げているようです。
 ペナンFCは今季もプレーしたカサグランデ、エンドリック・サントス、ラファエル・ヴィトールのブラジルトリオは残留することが決まっている他、インドネシア1部のプルシジャ・ジャカルタよりリュウジ・ウトモが期限付き移籍で加入しており、外国籍選手のアジア枠を埋めるボボエフ選手の加入で、外国籍選手枠は全て埋まりました。
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 ペナンFCのアジア枠には日本人選手も候補に上がっているという報道もありましたが、実現しなかったようです。

サラワクUにはマットヨーと前スランゴールFC主将が加入か
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、今月いっぱいでタイ1部BGパトゥム・ユナイテッドを退団する代表FWのマットヨーことノーシャルル・イドラン・タラハと今季はスランゴールFCで主将を務めたオーストラリア出身のDFテイラー・リガンが、Mリーグ2部のサラワク・ユナイテッドFCに加入すると報じています。
 ノーシャルル選手のMリーグ復帰を明かした代理人のワン・モハマド・アンワリ氏は、サラワク州サッカー協会が運営するサラワク・ユナイテッドFCがかつての栄光を取り戻したいという目標に対し、BGパトゥム・ユナイテッドで出場機会がなかった代表FWノーシャルル選手がタイからの移籍に合意した結果であると話しています。
 またスポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、今季スランゴールFCで主将を務めたテイラー・リガンも同じサラワク・ユナイテッドFCへ加入すると報じています。
 2016年にヌグリスンビランFAでプレーした後、一旦は母国オーストラリアの1部リーグのアデレード・ユナイテッドに復帰しましたが、2019年にスランゴールFCに加入し、今季まで2年間プレーしています。
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 同じサラワク州内に拠点を持つクチンシティFCは今季2部で4位に躍進し、大きく差をつけられた格好のサラワク・ユナイテッドFCですが、この大型補強で巻き返しとなるのでしょうか。

KLユナイテッドFCのCEOにMリーグ中継のコメンテーターが就任
 今季Mリーグ2部で3位となり来季は1部に昇格するクアラルンプール・ユナイテッド(来季から、今季まではクアラルンプールFA)を運営するKLユナイテッドFC社は、新CEOとしてスタンリー・ベルナルド・ステファン・サミュエル氏の就任を発表しています。
 スタンリー氏は、現在はMリーグ中継やサッカー関連番組のコメンテーターとして知られていますが、現役晩年はクアラルンプールFAでプレーした他、インドI(アイ)リーグのスポルティング・クルーベ・デ・ゴアでプレーし、インドリーグでプレーした初めてのマレーシア人でもあります。また代表でのプレー経験もあります。

12月5日のニュース:ペナンFCにトマス・トルチャ新監督就任、代表の新ユニフォーム発表、マラッカ・ユナイテッドFCはザイナル監督続投も元代表主将とは契約せず、パハン州FAにまた給料未払い問題か

ペナンFCはトマス・トルチャ新監督の就任を発表
 今季Mリーグ2部で優勝し、来季は1部へ昇格するペナンFC(来季から、今季まではペナンFA)は、公式Facebook上でチェコ出身のトマス・トルチャ新監督就任を報じています。
 なおトルチャ監督就任に伴い、今季のチームを率いたマンズール・アズウィラ監督はチームに残り、アシスタントヘッドコーチに就任するということです。
 マンズール監督は、マレーシアサッカー協会がMリーグ1部の監督就任の条件としているAFCプロディプロマを保持していないことから、ペナンFCはFAMに対し、新型コロナウィルスによるAFCディプロマ取得コースが延期となったことを理由に特例を求めていましたが、FAMはこれを却下したという経緯があります。
 49歳のトルチャ監督は、25歳から指導者の道を歩み始め、ヨーロッパやアフリカのクラブでの指導経験がある他、チェコU16代表のアシスタントコーチを務めた経験もあるということです。
 ペナンFCの公式Facebookでは「トルチャ新監督とマンズールコーチのコンビはチームや来季の試合に良い効果を生み出すと信じている。」という声明を発表しています。
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 昨日のこのブログでも紹介しましたが、インドネシア1部のプルシジャ・ジャカルタからリュウジ・ウトモを期限付き移籍で獲得するなど、来季は4年ぶりとなる1部リーグへ向けて着々と準備を進めています。残るアジア枠の外国籍選手候補には、今季PDRM FCでプレーしたトルクメニスタン出身のDFセルダール・ゲルディエフの名前の他、日本人選手の可能性なども噂されています。

代表の新ユニフォーム発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイトと公式Facebook上で、2020年から2022年まで着用する新たな代表のユニフォームを発表しています。
 今回のデザインの特徴は、2007年にナイキ社製を採用以来、ホーム用ユニが初の襟(えり)付きとなっていること(アウェイ用は2014年に襟付きモデルがありました)、そしてアウェイ用についてはここ数年の定番だった国旗を模した赤、白、青の組み合わせからホーム用で伝統的に使われてきた黄色と黒の組み合わせが使われており、チームの愛称「マラヤの虎」をより強調したものになっている点です。
 新型コロナウィルスの新規感染者が連日1000人前後となっているマレーシアは、州を跨いだ移動などを制限する条件付き活動制限令CMCOがクアラルンプールやスランゴールなどの首都圏を含め国内の多くの地域で施行されていることから、今回の新ユニフォーム発表はオンラインで行われています。
 この新しいユニフォームに袖を通したアイディル・ザフアンは「ホーム用とアウェイ用の両方に黄色と黒色が使われているのが今回の特徴で、試合でこれを着ることでこれまでよりも「マラヤの虎」のイメージを持てる。」と話し「我々選手の役目は、このユニフォームを着た『マラヤの虎』がより獰猛に見えるようにプレーすることである。」とも述べています。
 この新しいユニフォームは今月12月11日よりホーム用、アウェイ用とも299リンギ(およそ7660円)でナイキ社の店舗や同社のオンラインストアなどで販売されるということです。
 写真下は、左から代表ユニフォームを着る左からラヴェル・コービン=オング、シャミ・サファリ、ノー・アザム・アジー、アイディル・ザフアン、ファリザル・マーリアス、タン・チェンホー監督、シャフィク・アフマド、シャーレル・フィクリ、ブレンダン・ガン、シャルル・サアド、シャマー・クティ・アッバの各選手(FAMのFacebookより)

マラッカ・ユナイテッドFCはザイナル監督続投も元代表主将とは契約せず
 昨日、このブログで取り上げたMリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドFCの監督問題が決着したようです。
 マラッカ・ユナイテッドFCを運営するマラッカ州サッカー協会(マラッカ州FA)は、公式Facebook上でザイナル監督の来季の続投を発表しています。なおザイナル監督は来季でマラッカ・ユナイテッド監督3年目となります。
 またマレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、来季に向けてマラッカ・ユナイテッドFCは今季のチームのメンバーのおよそ4割程度と契約を更新した一方、かつては代表の主将も務めたMFサフィク・ラヒムは契約を更新しなかったということです。33歳のサフィク選手は今季は7試合の先発を含む9試合に出場していました。

パハン州FAにまた給料未払い問題か
 今季途中でパハン州サッカー協会(パハン州FA)が運営するMリーグ1部のパハンFAを離れ、タイ1部のポリス・テロFCに移籍したモハマドゥ・スマレは給料未払いを理由にしていましたが、スマレ選手に続いて新たに給料未払いを訴えている選手がいるとブリタハリアンが報じています。
 今季パハンFAでプレーしたイヴァン・カルロスは、パハン州FAによる未払い給料があるとして、契約通りの給料支払いを求めているとしています。
 自身のソーシャルメディア上でこの訴えを行なったカルロス選手は、「パハン州FAは契約した選手に対して給料を支払うことを忘れないで欲しい。今季は終了したが、給料が未払いになっている。サポーターもこのクラブで実際に何が起こったかは知らないだろう。」と意味深なメッセージを投稿しているということです。

12月4日のニュース:ペナンFCはアセアン枠にリュウジ・ウトモを獲得、マラッカUはザイナル監督続投か、ケランタンUは日本人選手を複数名獲得へ

ペナンFCはアセアン枠にリュウジ・ウトモを獲得
 今季はMリーグ2部で優勝し、2017年シーズン以来4季ぶりの1部昇格を果たしたペナンFC(来季から、今季まではペナンFA)は、アセアン東南アジア枠外国籍選手として、インドネシア1部リーグのプルシジャ・ジャカルタからDFリュウジ・ウトモを獲得したと英字紙スター電子版が報じています。
 日本人の母親とインドネシア人の父親を持つリュウジ選手は、アル・ナジマSC(バーレーン)やPTTラヨーンFC(タイ)などでもプレー経験があり、185cmの身長を生かしたDFで、ペナンFCへは1年間の期限付き移籍での加入ということです。
 ペナンFCは、今季は11試合で24ゴールを挙げた攻撃陣の主力でリーグ得点王FWカサグランデや同2位のFWエンドリック、さらにリーグ最小失点のチームを支えた190cm越えのDFラファエル・ヴィクトーのブラジルトリオの残留の可能性が濃厚なことから、リュウジ選手に加え、MFリ・チャンフン(韓国)の退団で空いたアジア枠でもう一人の外国籍選手獲得を目指すことになりそうです。ちなみにこのアジア枠にはレバノン代表FWモハマド・ジャラル・カドフの名前が挙がっています。
 ペナンFCについてはこの他、Mリーグ1部で監督を務める際に必要なAFCプロディプロマを保持していないマンズール・アズウィラ監督に代わる新監督を国外から招聘する予定であるとペナンFCのアマル・プリトパル・アブドラ会長が明かしています。
(以下はインドネシア国内のKompasTVで紹介されたリュウジ選手のペナンFC移籍のニュース映像です。)

マラッカ・ユナイテッドFCはザイナル監督続投か
 マラッカ州サッカー協会(マラッカ州FA)は、運営するMリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドFCのザイナル・アビディン・ハサン監督から来季も監督続投の意思があるかどうかの返事を待っている状況であると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 マラッカ州FAは当初は、来季の監督として韓国出身のイ・ウリョン氏の採用を画策していたとされますが、その後、経営上の理由から方針を変更して、マレーシア人を対象に監督候補を絞り込みました。しかし候補となっていた今季Mリーグ1部のPJシティFC監督を務めたデヴァン・クップサミーはヌグリスンビランFAの監督に就任が決まったことから、ここでまた方向転換し、過去2季に渡りマラッカ・ユナイテッドFCを率いたザイナル監督に続投の意思があるかどうかを問うているということです。
 マラッカ州FAのモハマド・サイフル・マット・サプリ名誉財務部長は「ザイナル監督には、マラッカ州FAが設けた予算の範囲内での来季のチームと練習に関する計画書の提出を求めている。もし来季続投となっても1年契約となる。」と話しています。
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 昨季は6位、今季は9位という成績のマラッカ・ユナイテッドFCですが、昨季、今季ともシーズン中に給料未払いが発覚し、昨季はマレーシアカップ開催期間中に当時、主将を務めていたシュコル・アダン(現クアラルンプールFA)が試合出場を拒否してチームを離脱、また今季は未払い給料を理由に勝点3を剥奪されています。
 今季は勝点を剥奪されていなければ、単純計算では順位は7位タイまで上昇します。しかも他のクラブの中にも同様の問題を抱えながら、マラッカ・ユナイテッドFCは勝点剥奪処分を受けるほど長期に渡って給料未払いが続いていたことも明らかになっていますので、それがなければもっと上位となった可能性すらあります。

ケランタンUは日本人選手を複数名獲得へ
 今季Mリーグ2部で8位に終わったケランタン・ユナイテッドFCの公式Facebook上で、来季はチームに日本人選手が2名加入することを発表しています。
 ケランタン・ユナイテッドFCのチェ・アブドラ・マット・ナウィ会長は、ヤクルトマレーシア社とのパートナーシップ及びスポンサーシップにより、一人はJリーグでもプレー経験のある「レジェンド」、もう一人はMリーグの複数のクラブでのプレー経験がある選手ということです。
 チェ・アブドラ会長はヤクルトマレーシア社への感謝の言葉とともに、この関係が長く続くことを望んでいると話しています。「今回の協力関係はケランタン・ユナイテッドFCが成功する潜在的能力を秘めていることの証明でもあり、ヤクルトマレーシア社とともにマレーシアサッカーの発展と、特にケランタン州のサッカーの発展を成し遂げる夢を追い続けたい。」と述べています。
 またヤクルトマレーシア社以外にも、別の日本企業とも戦略的パートナーシップを結び、日本のスポーツにおける先端技術を取り込みたいとも話していますが、詳細についてはまた後日に明らかになるとしています。
(以下はケランタン・ユナイテッドFCの公式発表ととともにFacebookに掲載された写真です。)

11月27日のニュース:前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める、前ヌグリスンビラン監督は2部のクラブと契約間近か、FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める、TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定

世間はディエゴ・マラドーナ氏の逝去とあまりにも派手だったその過去を振り返る記事で溢れていますが、こちらは今日も平常通りMリーグ関連のニュースです。

前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める
 前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム氏がMリーグの複数のクラブと来季の監督就任ついて交渉を行ったことを明らかにしています。
 マレーシア語紙コスモ!電子版によれば、交渉を行なったのはMリーグ2部のヌグリスンビランFAとクチンFAがそのクラブということで、ヌグリスンビランFAとの交渉では来季の目標として今季12位中11位だったチームを1部昇格圏内まで押し上げることを挙げて好感触を得た一方、クチンFAからは2ヶ月前に試合の観戦に招かれ、その席で交渉が行われたと話しています。
 69歳のイルファン氏は「監督としてMリーグに戻れるのであれば、どのクラブで監督にするかは重要ではない。」と話2年ぶりの現場復帰への意欲を見せているということです。

前ヌグリスンビラン監督はMリーグ2部のクラブと契約間近か
 前ヌグリスンビランFA監督のマット・ザン・マット・アリス氏は来季の監督就任に向けてMリーグ2部のクラブと最終交渉に入っていると、マレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が報じています。
 現時点ではクラブ名は明かすことができないと話すマット・ザン氏は、正式に契約となった時点でクラブ名を公表するとしていますが、来季はMリーグに復帰することは明らかであると話しています。
 昨季2019年シーズン途中で成績不振により「休養」を命じられたとマット・ザン氏は、今季はMリーグ3部にあたるM3リーグのムラワティFCの監督に就任しましたが、M3リーグは新型コロナウィルス観戦拡大の影響を受け、中止に追い込まれています。
 マット・ザン氏はヌグリスンビランFAの他、クアラルンプールFAやトレンガヌFA(現トレンガヌFC)、マラッカ・ユナイテッドなどでも監督を務め、クアラルンプールFAでは1999年にFAカップを、またトレンガヌFAでは2001年にマレーシアカップを監督して獲得した経験もあります。

FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める
 マレーシアサッカー協会FAMはMリーグ1部の監督にはアジアサッカー連盟AFCプロフェッショナルディプロマ(AFCプロライセンス)の保持を義務付けていますが、サバFA、クアラルンプールFA、ペナンFAの各クラブは来季のMリーグ1部については柔軟な対応を求めています。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はスポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に対し、最終決定は近日中に行われるFAMのクラブライセンス委員会で決定するとしながら、自身の意見としては来季に限っての特例を認められる可能性は低く、各クラブに従来の規則に基づいて監督を採用するべきだと話しています。
 サバFAのジュリアス・アティン、クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ、ペナンFAのマンズール・アズウィラ各監督は、AFCプロライセンスを保持しておらず、また新型コロナウィルスの影響により、ライセンス取得のためのコースも今年は開催されなかったことから、各監督の所属クラブはFAMに対して柔軟な対応を求めていました。

TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定
 Mリーグ2部のトレンガヌFC IIを運営するTFC社は、Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)のセカンドチームであるトレンガヌFC II(TFC II)で今季プレーした4名の外国籍選手のうち、モンテネグロ出身のDFアグジム・レゾヴィッチとガーナ出身のFWジョーダン・ミンターの2名が残留し、コートジボアール出身のMFデチ・マルセルとFW鈴木ブルーノの退団を発表しています。
 マレーシア語氏ブリタハリアンによると、TFC社のモハマド・サブリ・アバスCEOはレゾヴィッチ選手は契約期間がもう1年残っている上、シーズン途中でプレーしたTFCでも守備面で貢献したことが評価され、ミンター選手も首脳陣が残したいと思う活躍をしたと話す一方で、今季、主将を務めた鈴木ブルーノ選手とマルセル選手の契約は更新されなかったことを明らかにしています。
 今季Mリーグ2部で2位となったTFC IIのトップチームであるTFCも、今季在籍した5名の外国籍選手全員と契約を更新しておらず、来季のTFCとTFC Iiは今季とは全く違ったチームとなりそうです。
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 鈴木ブルーノ選手はすでにソーシャルメディア上でサポーターに退団を伝える様なメッセージを投稿していましたが、正式に発表されるとやはり残念です。鈴木選手には来季も是非、MリーグでプレーしてTFCを公開させる様な活躍を期待したいです。


 

11月7日のニュース:マレーシアカップ開幕-JDT・クダFA・ペナンFAがベスト8進出、AFC事務局長は州政府に依存するクラブを暫定的に容認、ケランタンFCはランカウィ島にリゾートをオープン

マレーシアカップ開幕-JDT・クダFA・ペナンFAがベスト8進出
 今季2020年シーズン最後の大会となるマレーシアカップが開幕しました。今季はMリーグ1部11クラブと2部5クラブの16クラブが参加する点は従来通りですが、1回戦からトーナメントと変則になっています。
 優勝チームにはAFCカップ出場権が与えられるこの大会は、11月22日の決勝まで熱戦が繰り広げられます。(試合のダイジェスト映像はMFLの公式Youtubeチャンネルより)

11月6日(金)マレーシアカップ1回戦
タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 1-0 クチンFA
得点者:JDT-アリフ・アイマン(19分)、クチンFA-
 18歳のアリフ・アイマンのゴールで先制したJDTがそのまま逃げ切りベスト8進出を決めています。JDTは、次戦はサバFAの出場自体により1回戦を不戦勝となったクアラルンプールFAと対戦します。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手もいずれも先発してフル出場しています。

シティースタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 3-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-カサグランデ(37分)、アメル・アザハ(分)、リ・チャンフン(76分)、フェルダ-ニコラス・ヴェレズ(49分)
 リーグ戦では11試合で9ゴールを決めたカサグランデがこの試合でも先制ゴールを決め、ペナンFAがベスト8進出を決めています。ペナンFAはベスト8でUITM FCとケランタンFAの勝者と対戦します。
 今季でのMリーグ撤退が決まっているフェルダ・ユナイテッドFCはこの試合の敗戦で13年の歴史に幕を下ろしました。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

ダルルアマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダFA 3-2 パハンFA
得点者:クダ-シャキル・ハムザ(17分)、クパ・シャーマン(36分)、チェチェ・キプレ( 44分)、パハン-ムスリム・アーマド(49分)、ファイザル・ラニ(88分)
 パハンFAの猛攻を防ぎ切ったクダFAがベスト8進出。クダFAはスランゴールFCとマラッカ・ユナイテッドFCの勝者がベスト8での対戦相手となります。
 パハンFAは77分のディクソン・ヌワカエメのPK失敗が最後まで響きました。

AFC事務局長は州政府に依存するクラブを暫定的に容認
 Mリーグの1部と2部のクラブに対し、マレーシアサッカー協会FAMは来季までに「民営化」を完了することを義務付けました。これにより各州サッカー協会(州FA)によって運営されていたクラブは、来季以降は州FAから独立して設立された運営会社がクラブを運営することになっています。
 しかし、企業や個人のスポンサーを獲得できていない(あるいは獲得する気がない?)クラブ運営会社の株式が州FAや州政府によって保持され、民営化後もこれまで同様、州政府からの公金支援でクラブが運営される図式は変わっていないようで、Mリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーはこれを非難しています。
 この状況について、アジアサッカー連盟AFCのウインザー・ポール事務局長は、望ましいものではないとしながらも、新型コロナウィルスによる経済状況悪化、そして実際の民営化に必要期間を考慮すると、一時的にはやむなしと話していると、マレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 「州政府からの公金支援に依存せず、各クラブが運営費用を生み出す努力をするべきではあるが、新型コロナウィルスによる状況の悪化によってクラブが収入を生み出すことが難しいことは理解できる。その上で各クラブには州政府に依存せず、収入を生み出すための長期計画が必要になる。AFCはこれに向けて全てのクラブが努力することを期待している。」とウインザー事務局長は話しています。
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 新型コロナウィルスの影響は否定できないですが、州政府に依存しない完全な「民営化」達成の期限を区切り、その期限までに達成が無理なクラブは下部リーグに落として立て直しをしてもらう、というのも一つの方法かと思います。プロクラブを名乗りながら、州政府からの支援がなければ選手や監督、コーチに対する給料未払い問題を起こすようなクラブがある限り、Mリーグの評価は下がることはあれ、上がることはないでしょうから。

ケランタンFCはランカウィ島にリゾートをオープン
 Mリーグ2部のケランタンFC(来季から、現在はケランタンFA)がクラブが運営するリゾートをオープンしたことをクラブの公式Facebookで発表しています。
ランカウィ島にオープンしたということです。
 公式Facebook上の投稿によれば、このリゾートはザ・レッドウォリアーズ・リゾートの名称で、日本でも有名なリゾート地のランカウィ島でも最も多くの人が訪れるチェナン海岸に近いということです。(ちなみにランカウィ島はクダ州にあります。)
 マレーシア国内でも特にイスラム教の影響が強いケランタン州を本拠地とするケランタンFCのリゾートということで、イスラム法(シャリア法)に則り結婚した男女に限り同室での宿泊が可能ということです。
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 サッカークラブがリゾート経営に乗り出すべきかどうかは別にして、多額の未払い給料に苦しむケランタン州サッカー協会による運営時代とは打って変わって、ビジネスマンのノリザム・トゥキマン氏がオーナーとなったことで、多角的なクラブ経営を目指すケランタンFCは、マレーシアでクラブを運営する一つのモデルとなりそうです。