2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第2節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 2-0 サバ
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(15分)、クパー・シャーマン(21分)
 前節はケガで途中退場となったGKイフワット・アクマルと体調が万全でないDFレノン・アルヴェスを欠いたクダでしたが、パク・タエスー以外の外国籍選手が合流できていないサバ相手では試合開始早々の2点で十分でした。イフワット選手は重症ではないものの2〜3週間は出場できないと言う情報もあります。

2021年3月9日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 3-1 スランゴール
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(35分)、モハマド・ラーマット・マカスフ(61分)、モハマド・ハキミ・アブドラ(90+4分)、スランゴール-ムハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ(74分OG)
 前節にゴールを決めたFWダビ・アパレシド・ダ・シルバと、DFアルグジム・レゾヴィッチに代えて、セカンドチームからトレンガヌIIの開幕戦でゴールを決めたFWジョーダン・ミンターとMFデチ・マーセル・ングエッサンを昇格させる登録メンバー変更が功を奏したトレンガヌが開幕2連勝を飾っています。

2021年3月9日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 ペナン
得点者:JDT-レアンドロ・ヴェラスケス(81分PK)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)
 ペナン6枚、JDT3枚のイエローカードが出る荒れた試合は、前半は互角に見えたものの、後半はペナンが防戦一方の展開となりました。それでもフィニッシュでのミスが続き無得点だったJDTでしたが81分にペナンGKサミュエル・サマーヴィルがMFゴンザロ・カブレラをペナルティエリアの中で倒して得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて先制。その後はゴール前の混戦からフェルナンド・ロドリゲスが押し込んでダメ押しの2点目を挙げ、JDTが開幕2連勝を挙げています。
 一方のペナンは前節でKLシティを脅かしたセットプレーの機会がほとんどありませんでした。

2021年3月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ2-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:PJ-ダレン・ロック2(71分、86分PK)、マラッカ-S・クマーラン(56分)、モハマド・ファリス・シャー(90+5分)
 PJの2点目となるPKを得たプレーは、映像で見る限りはむしろシミュレーションでイエローカードかと思えるようなプレーでした。マラッカは文字通りラストのセットプレーで同点ゴールを決め、引き分けています。

2021年3月10日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン0-2 ペラ
得点者:ペラ-J・パルティバン(43分)、ムハマド・ファルハン・ロスラン(59分)

2021年3月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-0 UITM
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(14分)
 KLがペナン守備陣の混乱に乗じて先制するも、その後は両チーム共に見せ場の少ない試合を展開しました。KLは1部昇格後初勝利、UITMは開幕から2連敗となりました。


2021年シーズンMリーグ1部スーパリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT22004046
2TFC22005236
3PRK21102004
4SEL21014403
5KDA21012203
6KL21011103
7PEN210112-13
8MU20203302
9PJ20202202
10SBH201113-21
11UITM200213-20
12PHG200215-40
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)2
ハキミ・アブドラ(TFC)2
オリヴァー・バフ(SEL)2
S・クマーラン(MEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他7名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KLC-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ2部プレミアリーグ第2節結果

 3月6日に開幕したMリーグ2部プレミアリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
スランゴール2 1-2 ヌグリスンビラン
得点者:スランゴール-ハリス・ハイカル(73分)、ヌグリスンビラン-バラトクマル・ラマルー(32分)、アラン・ティエリー・アコノ・アコノ(89分)
*以下の映像はクラブ公式TVではなく国営放送RTMのニュース映像です。

2021年3月9日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
FAM MSNプロジェクト 1-2 ケランタン
得点者:FAM-アザド・ハラズ・アルマン(7分)、ケランタン-ミオー・ダニ・アルミン(9分)、ヌルシャミル・アブドル・ガニ(90分) 

https://www.youtube.com/watch?v=Dg5tK6x3WWw

2021年3月10日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッド 2-0 PDRM
得点者:ケランタン-モハマド・アミルル・シャフィク(3分)、深井脩平(70分)
 今節は日本人選手が所属するクラブが対戦するカードが2つありますが、その一つはこのケランタン・ユナイテッド対PDRMです。この試合では昨季最下位となり1部から降格したPDRMをケランタン・ユナイテッドが破り今季初勝利を挙げています。一方のPDRMは開幕から2連敗です。なおマレーシアサッカー協会FAMが発表するCMS(Competition Management System)では谷川由来選手がこの試合のマンオブザマッチとなっています。
 ケランタン・ユナイテッドの深井脩平選手と谷川由来選手は先発でフル出場、本山雅志選手は46分から交代出場して試合終了までプレーしています。
 PDRMの鈴木ブルーノ選手は先発しましたが、ケガのため21分で交代しています。

2021年3月10日@スルタン・イスマイル・ナサルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌII 1-1 クチンシティ
得点者:トレンガヌ-アミルル・シャズワン・ノー・アズミ(20分) 、クチン-モハマド・ハイロル・モクター(30分)
 今季初戦となったクチンシティはトレンガヌIIと引き分けています。前節はFAM-MSNプロジェクトを相手に4ゴールを挙げたトレンガヌIIはこの試合では1ゴールでした。
 トレンガヌIIの渡邉将基選手、クチンシティの鈴木雄太選手とも先発してフル出場しています。

2021年3月10日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラII 0-3 サラワク・ユナイテッド
得点者:サラワク-ノーシャルル・イドラン・タラハ(36分)、ウチェ・アルバ2(76分PK、84分)
 1部リーグ経験者を大量補強したサラワク・ユナイテッドが2連勝を果たしています。
*以下の映像はクラブ公式TVではなく国営放送RTMのニュース映像です。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDPts
1SU22005056
2NS22004226
3TFC21105144
4SEL21014223
5KEL21012203
6KU21012203
7PRK210113-23
8KCH10101101
9JDT100112-10
10FAM200216-50
11PDRM200205-50
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、Pts-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト、SU-サラワク・ユナイテッド

*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第2節は廣瀬慧選手が所属するJDT IIの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第2節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ウチェ・アグバ(SU)3
2アラン・オコン(NS)2
2アミルル・シャズワン・ノー・アズミ(TFC)2
2ジョージ・アトラム(SEL)2
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト、SU-サラワク・ユナイテッド

3月9日のニュース:KLユナイテッドが開幕2日前にクラブ名変更、ケランタンFCオーナーがインドネシア2部のクラブ買収に関心、プロ審判化への第一歩-10名の審判がFAMのワークショップへ参加

KLユナイテッドが開幕2日前にクラブ名変更
 今季1部に昇格したクアラルンプール・ユナイテッドFC(KLユナイテッドFC)は、昨季はクアラルンプールサッカー協会が運営するクアラルンプールFAから名称変更したチームです。このKLユナイテッドが開幕まで2日を切った3月3日に突如クアラルンプールシティFC(KLシティFC)へとクラブの名称が変更されたと、英字紙ニュースとレイトタイムズが報じました。なお、変更は名称だけにとどまらず、ユニフォームの胸に付けられるチームのロゴも以下のように左のロゴから「改善」され、突如、虎の絵柄が入り、クアラルンプール市の紋章に酷似した中央のロゴへと変更になりました。(左がクアラルンプール市の紋章)

 突然の変更に納得がいかないKLユナイテッドのサポーターは、先月クアラルンプールサッカー協会が運営するフットサルクラブのKLシティFCの会長となった連邦直轄地大臣のアヌアル・ムサがこの変更に関わっているのではないかと、その関与を疑問視する声をあげました。
 この変更についてKLシティFCのスタンリー・バーナードCEOは、変更は事前に計画されていたものであったと話し、クラブがKLを基盤とし、昨季のロゴにもクアラルンプール市の紋章と似通った部分はあったと話しています。その上で、アヌアル・ムサ大臣はあくまでも相談役であり、理事会での話し合いを経ずに単独で物事を決められる立場にはないとしています。さらにクラブには長期的なプランがあり、全てに理由があるともスタンリーCEOは述べています。
*****
 今回のロゴの件然り、またボジャン・ホダック監督の前に監督就任が明らかになりながら契約解除騒動が起こった前東ティモール監督のシモン・エリゼッチ氏の件然り、クラブのイメージを損ねるような事例が続くと、長期的ビジョン云々が空々しく聞こえてきます。また連邦直轄地大臣としてプトララジャヤにクラブを立ち上げると言ったかと思えば、今度はKLのクラブに関わろうとするアヌアル・ムサ大臣は、出身地でもあるケランタン州FA時代にはサッカー振興の実績はあるものの、好意からかも知れませんが、同じことをKLでもやろうとするのはもう時代にはそぐわない気がします。

ケランタンFCオーナーがインドネシア2部のクラブ買収に関心
 サッカー専門サイトGoal. comインドネシア版は、Mリーグ2部ケランタンFCのオーナーのノリザム・トゥキマン氏がインドネシア2部リーグのクラブを物色中だと報じています。
 マレーシア国内で30以上を持つホテルチェーン「ザムバーガーホテルズ」を経営するノリザム氏は、インドネシアでの展開を目指してバリ島でホテルを物色中ということですが、同時に複数のインドネシア2部リーグのクラブと買収交渉中だということです。投資家としても知られるノリザム氏はすでに複数のクラブのオーナーと2ヶ月近く交渉を行っているとされ、買収実現が間近という噂もあります。
 交渉相手側からはいずれも好意的な反応を受け取っているとされ、その費用は数百万リンギ(1リンギはおよそ26.5円)とされていますが、インドネシアではケランタンFCでのノウハウをクラブ経営に持ち込むだろうとされています。
 この話を受けマレーシア語紙のハリアン・メトロがノリザム氏にインタビューを試みたところ、ニュース自体は認めたものの、詳細は語らなかったということです。

プロ審判化への第一歩-10名の審判がFAMのワークショップへ参加
 マレーシアサッカー協会FAMは今月30日に開催するプロ審判ワークショップに参加する10名の審判が選抜されたことを公式Facebook上に告知しています。
 今回のワークショップはマレーシアプロ審判システムMProRSプロジェクトの一環で、新型コロナウィルスの影響により昨年中に開催予定だったものが延期されていたとしています。
 最年長は38歳のズルカルナイン・ザカリア氏から最年少は26歳のモハマド・イズル・フィクリ・カマルザマン氏までの選抜された10名の審判は、今後複数回開催されるプロ審判ワークショップに最低でも3回は参加が義務付けられるということです。
 この10名からさらに選抜されるMProRSプロジェクトの第1期生は、カテゴリーAまたはBの審判資格を保持し、英語の4技能なども必要とされるということです。今後は、試合でのパフォーマンスや身体能力の審査や、ルールに関するテストなどを経て第1期生が選抜され、2022年のプロデビューを目指すということです。

2021年Mリーグ2部プレミアリーグ第1節結果

 2部プレミアリーグも2021年シーズンが3月6日にいよいよ開幕し、8月1日の最終第22節まで全110試合が開催されます。今季の2部プレミアリーグには日本出身選手が5チームに7名と大盛況です。なお試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月6日@スルタン・モハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン 0-1 ペラII
得点者:ペラII-ムハンマド・ハキミ・マット・イサ(49分)
 外国籍選手なしで今季を戦う予定だったペラIIはセルジオ・アグエロをスリパハンから期限付き移籍で獲得し、この試合でも先発でフル出場しています。

https://youtu.be/H8oXPqGqXKE

2021年3月6日@スルタン・イスマイル・ナサルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌII 4-0 FAM MSNプロジェクト
得点者:アミルル・シャズワン・ノー・アズミ(19分)、ムハマド・ヌル・アズファル・フィクリ(43分)、モハマド・リズアン(46分)、ワン・モハマド・ファズリ(90+4分)
 昨季2位のトレンガヌIIが今季暫定的にリーグ参加のFAM MSNプロジェクトに快勝しています。
 今季からトレンガヌIIでプレーする渡邉将基選手は先発でフル出場しています。

2021年3月6日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM 0-3 スランゴール2
得点者:ハイン・テット・アウン(43分)、ジョージ・アトラム2(59分、76分)
 JDTに負けじと「育成のスランゴール」を目指すスランゴール2は、ミャンマー出身の19歳ハイン・テット・アウンとガーナ出身の20歳ジョージ・アトラムがゴールを決めています。
 1部から降格したPDRMで今季からプレーする鈴木ブルーノ選手はこの試合に先発し、44分に交代しています。

https://youtu.be/1xIu65VOXdo

2021年3月6日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-1 JDT II
得点者:ヌグリスンビラン:モハマド・ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザク(24分PK)、アライン・ティエリ・アコノ・アコノ(52分PK)、JDT:モハマド・ラフィフィクリ(45+1分) 
 9年ぶりに地元クラブに復帰したザクアン選手と新戦力でカメルーン出身のアコノ選手がゴールを決め、今季2部優勝候補の一角、ヌグリスンビランが好発進しています。
 JDTIIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年3月7日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
サラワク・ユナイテッド 2-0 ケランタン・ユナイテッド
得点者:クリスティ・ジャヤシーラン(12分)、ウチェ・アグバ(32分PK)
 Mリーグ1部経験者を多数獲得してヌグリスンビランど並び今季の優勝候補最右翼と目されるサラワク・ユナイテッドが今季の仮のホームとなるマラッカ州のハンジェバスタジアムで快勝しています。
 ケランタン・ユナイテッドの日本人トリオは谷川由来、深井脩平の両選手は先発してフル出場、また本山雅志選手は46分から出場し、試合終了まで出場しています。
 この試合はサラワク・ユナイテッドがFacebookで中継をしており、それを見たのですが、本山選手は投入されるとチームの雰囲気が変わりるのがわかりました。しかし好機でのパスに攻撃陣が対応できず得点には至りませんでした。しかし、その辺りの修正ができれば今季のケランタン・ユナイテッドはリーグのダークホースとなれるかも知れません。

ClubGWDLGFGAGDP
1TFC11004043
2SEL11003033
3SU11002023
4NS11002113
5PRK11001013
6KCH00000000
7JDT100112-10
8KEL100101-10
9KU100102-20
10PDRM100103-30
11FAM100104-40
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第1節は鈴木雄太選手が所属するクチンシティの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手(所属クラブ)
1ジョージ・アトラム(SEL)2
2ムハンマド・ハキミ・マット・イサ(ペラII)他10名1

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第1節結果

 2021年シーズンが3月5日いよいよ開幕しました。1部スーパーリーグは8月8日の最終第22節まで全132試合が開催されます。なお現在は無観客試合での開催となっています。なお、対戦カードの左側がホームチームです。なお、試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月5日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2- 0 クダ・ダルル・アマン
得点者:JDT-サファウィ・ラシド(35分)、ナチョ・インサ(68分)
 昨季の1位と2位が対決した開幕戦はボールへ寄るスピード、ボールキープやパスの精度などあらゆる面で得点差以上の実力差を見せたJDTが圧勝しています。この日が24歳の誕生日だったサファウィ・ラシドが今季のMリーグ初ゴールを決め、ナチョ・インサがダメ押しの2点目を決めています。新戦力のFWベルクソン・ダ・シルバがチームに合流できておらず、セカンドチームのJDT IIから一昨年はクダでプレーしたFWフェルナンド・ロドリゲスを招集する苦しい布陣にもかかわらず、試合はカウンター狙いで引き気味にプレーするクダを自陣に釘付けにして攻め続け、今季も圧倒的な優勝候補であることを見せつけました。
 なおクダにとっては守備陣のキーマンであるレノン・アルヴェスがコンディション不良で出場できなかった影響が大きそうですが、アイディル・シャリン監督は試合前から分かっていたことと、言い訳にはしたくないとメディアに語っています。

2021年3月6日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-0 KLシティ
得点者:ペナン-デヴィッド・ロウリー(29分)
 試合の数日前にクラブ名称がクアラルンプール・ユナイテッドFCからクアラルンプールシティFCへと変更になるなどバタバタ感は試合中も見られました。ロウリー選手のゴールも守備陣の選手は棒立ちで、結果だけでなく試合内容も前半は明らかにペナンが勝っていました。後半に入るとKLが優勢に試合を進めましたが、ペナンのリュウジ・ウトモとラファエル・ヴィトールが中心の守備陣が持ちこたえ1部復帰初戦での勝利としています。なおペナンの守備陣がJDTやクダ、スランゴールといったクラブの攻撃陣に対応できれば、上位進出もありそうです。
 

https://youtu.be/WKEpGV3ESDc

2021年3月6日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 1-2 トレンガヌ
得点者:UITM-モハマド・ファウジ(34分)、トレンガヌ-ダビ・アパレシド・ダ・シルバ(77分)、モハマド・ハキミ・アブドゥラ(88分)
 トレンガヌは新戦力でJ2金沢でもプレー経験があるFWダビと、2部ケランタンFCが手放した理由が不明な若手有望株のFWモハマド・ハキミがゴールを決めています。いずれのゴールはこちらも新戦力のMFマカン・コナテのピンポイントのパスからのものでしたが、昨季もインドネシア1部のプルシブバンドンでチームメートだったコナテ・ダビのホットラインでのゴール量産もありそうですが、今後他のチームはこのコナテ選手に要注意でしょう。

2021年3月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 3-1 スリ・パハン
得点者:スランゴール-オリヴァー・バフ2(45+1分、90+3分)、シャーレル・フィクリ(55分)、パハン-モハド・ノル・アザム・アジ(70分)
 ストップJDTの一番手を目指すスランゴールはいずれも期待される新戦力の3ゴールで快勝しています。バフの1点目はペナルティーボックスの外から、ダメ押しの2点目はボックス内で躊躇なく放ったゴールでした。シャーレル・フィクリのゴールも含め、今季のスランゴールは昨季のイフェダヨ・オルセグン頼りから多彩な攻撃パターンを持つチームへ変貌したようです。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 1-1 サバ
得点者:マラッカ-クマーハン・サタシバン(63分)、サバ-ハムラン・ピーター(45分)
 マラッカが優勢に試合を進めながら、新加入の外国籍選手4名が合流できていないサバと引き分け、ホームのマラッカにはとっては痛い引き分けです。
(マラッカ・ユナイテッドとサバは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/knFJRDCYNgs

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-0 PJシティ
得点者なし
 開幕2週間前に監督が交代したペラと外国籍選手が1名もいないPJシティの試合は、今節で唯一のスコアレスドローとなっています。この試合では試合終了間際にPJシティのP・マニアム監督がイエローカードをもらっています。
(ペラとPJシティは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/HMXUtVZPtkA

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第1節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1SEL11003123
2JDT11002023
3TFC11002113
4PEN11001013
5MEL10101101
6SBH10101101
7PRK10100001
8PJ10100001
9UITM100112-10
10KL100101-10
11PHG100113-20
12KDH100102-20
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1オリヴァー・バフ(SEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他9名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグのクラブ紹介とボラセパマレーシアJP的順位予想 その3

JDT-クダ・ダルル・アマン戦で開幕した今季のMリーグ。昨日の1部スーパーリーグ開幕戦に続き、2部も本日3月6日に開幕します。勝手な今季の1部順位予想は今回が3回目で9位から12位までです。なお1位から4位まではこちら、5位から8位まではこちらです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 9位UITM FC

2020年シーズン成績:リーグ7位 – 5勝2分4敗 得点17失点15

昨季1部スーパーリーグの最大の話題の一つがUITM FCの躍進でした。2019年シーズンは2部プレミアリーグ5位ながら1部のPKNS FCがスランゴールFCと合併消滅し、1部のクラブ数が11となったことから、言わば「棚ぼた」で1部に昇格しました。Mリーグ1部のクラブとしては初の大学が運営するクラブとなりましたが、それでも開幕前は文字通り数合わせ扱いでした。

3月半ばに新型コロナウィルスの影響でリーグが中断するまでは1勝1分2敗と周囲の予想通りの成績でしたが、元マレーシアU23代表監督でもあるフランク・ベルンハルト監督は、大学生と外国籍選手と少ないプロ選手とをうまく融合させ、リーグ再開後は*4勝1分2敗と息を吹き返しました。一時は並み居るプロクラブを押さえてリーグ4位まで上り詰めましたが、さらに上位進出が見えた残り2節を1分1敗とし7位でシーズンを終えました。

しかし今季は主将となったDFヴィクター・ニレノルド(フランス)を除く外国籍選手4名が退団、その中にはチームの司令塔ラビ・アタヤ(レバノン-クダ・ダルル・アマンに移籍)もおり、昨季のような戦いぶりを期待するのは難しそうです。今季は同じレバノン出身のFWアブー・バクル・アル=ミル(レバノン1部ブルジュFCより移籍)、ガーナ出身のFWナナ・ポク(カタール2部アル・マーキヤSCより移籍)、昨季はパハンでプレーした守備的MFアダム・リード(フィリピン)、そしてGKドミニク・ピチャック(クロアチア1部NKメジュムリェより移籍)が加入していますが、マレーシア人選手では目立った補強はありません。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ドミニク・ピチャ
ストライカー、ミッドフィルダー、センターバックといったところが外国籍選手の定番ポジションですが、何故か今季はMリーグ1部で2クラブが外国籍GKを獲得しています。クアラルンプール・ユナイテッドのケヴィン・レイ・メンドーザ(フィリピン)とUITM FCのドミニク・ピチャックです。195cmの長身はMリーグでは屈指の長身ですが、貴重な外国籍選手枠をゴールキーパーに割くだけの価値があるかどうかに注目してみたいです。

ディルガ・スルディ
ディルガ選手はこのブログでも何度か取り上げましたが、大半のMリーグの選手とは違いクラブのアカデミーを経ずにプロ入りした異色の選手です。昨季はPDRM FCでプレーし、クラブは2部降格となったものの、ディルガ選手はUITM FCと契約し1部残留を果たしています。若い選手を育成する手腕が評価されるベルンハルト監督のもの、スーパーサブからレギュラーを目指して欲しいです。
*UITM FCの昨季リーグ最終戦となったサバFCとの試合はその後のマレーシアカップ開催までの日程が詰まっており、ボルネオ島にあるサバ州からマレー半島へ移動するサバFCが、当時、投稿者に義務付けられていた14日間の検査隔離期間を試合前に確保できないことから、UITM FCの不戦勝となっています。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 10位マラッカ・ユナイテッドFC

2020年シーズン成績:リーグ9位 – 4勝2分5敗 得点13失点16

昨季は給料未払いで勝点3剥奪処分を受けたマラッカ・ユナイテッド。今季開幕前にも昨季在籍した外国籍選手から未払い給料が支払われていないことをFIFAに提訴されるなどバタバタの状態で開幕を迎えました。運営の不手際によるピッチ外の問題で選手のやる気が削がれながら、昨季の成績不振を指摘されたザイナル・アビディン・ハサン監督はたまったものではないでしょうが、今季も同様の問題が起こる可能性があり、その辺りも込みで順位を予想しました。

戦力的には元代表の主将でもあったMFサフィク・ラヒムがJDTに移籍したものの、マレーシア人選手では主力選手レベルの補強はありません。外国籍選手については、昨季の新型コロナウィルスによるリーグ中断期間に給料未払いを理由にナタポン・ワイルド(タイ)が退団し、リーグ再開後は外国籍選手4名で戦ったことを考えると、開幕から5名の枠全てが埋まっているのは良い点と言えるでしょう。昨季在籍したMFロメル・モラレス(クアラルンプール・ユナイテッドへ移籍)、チーム得点王のFWウチェ・アグバ(2部サラワク・ユナイテッドへ移籍)が退団し、FWソニー・ノルデ(ハイチ)とDFチャン・ソグォン(韓国)は残留、そしてこの2名にFWアレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(インドネシア1部プルシカボ1973より移籍)、FWステファン・ニコリッチ (クロアチア1部FKスティエスカ・ニクシッチより移籍)、フィリピン代表MFマヌエル・オット(フィリピン1部ユナイテッドシティFCより移籍)が加わり攻撃陣に厚みがましています。

マレーシア人選手では代表復帰を目指すGKカイルル・ファミ・チェ・マット、DFワン・アミルル・アフィク、MFサイフル・リズアン、シャミ・ヤハヤらが主力となる一方、控えの選手との実力差が大きく、選手層の薄さが不安要素です。

<ボラセパマレーシアJP的的注目選手
カイルル・ファミ・チェ・マット
オフシーズン中は代表復帰を目指す近道としてのJDT移籍が噂されたカイルル選手でしたが、マラッカ・ユナイテッドに残留しています。GKとしては小兵ですが、2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ優勝時の正GKだったカイルル選手は代表No. 1GKのファリザル・マーリアスよりも若く、まだまだ老け込む歳ではないので4月の代表合宿に向けて開幕から活躍して欲しいです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 11位サバFC

2020年シーズン成績:リーグ10位 – 2勝3分6敗 得点12失点24

上でも述べたように最終戦のUITM FC戦が不戦敗となり不完全燃焼で昨季を終えたサバFC。民営化となりサバFCとなるも昨季終了後に成績不振で契約解除となったクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督と再び契約するなど迷走しました。

クラブレベルでの監督経験がなかったクルニアワン監督にとっては1年での解雇は納得がいかなかったはずですが、再びチャンスを得たインドネシアのレジェンドは意気込んで今季に臨むはずでした。しかもかつてサバでプレーし得点王も獲得しているレジェンド、スコット・オルレンショーがテクニカルディレクターに就任し、クラブとして環境は整ったかに見えましたが、ここで再び問題が発生します。サバはDFパク・タエスーを残し、4名の外国籍選手を入れ替えましたが、その4名がリーグ開幕に間に合わない事態が発生しています。

クルニアワン監督自身が獲得した高速ウィングのサディル・ラムダニ(インドネシア1部バヤンガラFCより移籍)、ガボン出身MFレヴィ・マディンダ(トルコ2部ギレンスポルより移籍)、リベリア出身のFWサム・ジョンソン(アメリカ1部レアル・ソルトレイクより移籍)、マケドニア出身のDFリスト・ミトレヴィスキ(アルメニア1部アラシュケルトFCより移籍)のうち3名は既に検疫隔離期間中である一方、残る1人はいまだに入国ができていないということです。どの3選手が検疫隔離期間中かは明らかにされていませんが、いずれにしても今季のチーム開幕戦には間に合わないということです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ボビー・ゴンザレス
37歳のゴンザレス選手は昨季はペナンFCでプレーし、8年ぶりに地元のクラブと契約しています。2013年シーズンには2部プレミアリーグながら22試合で21ゴールを挙げるなどリーグ屈指のストライカーでしたが、近年は出場機会も減り、昨季は先発したのは4試合で決めたゴール数は1ですが、地元に帰り最後に一花を咲かせたいというところでしょうか。


アムリ・ヤハヤ
また40歳になるアムリ・ヤハヤは2部サラワク・ユナイテッドからの移籍です。スランゴールのレジェンドプレーヤーでもあるアムリ選手は、2019年シーズン終了後に当時監督だったB・サティアナタン監督との確執からサラワク・ユナイテッドへ移籍しましたが、今季からそのサティアナタン氏がサラワク・ユナイテッドのテクニカルディレクターに就任したことで、今度はサバFCへ移籍しました。昨季はチームの主将としてリーグ全11試合に先発し10試合はフル出場、2ゴールを決めるなど年齢を感じさせない活躍をしたアムリ選手は2年ぶりの1部スーパーリーグでも同じような活躍ができるかが見ものです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 12位PJシティFC

2020年シーズン成績:リーグ7位 – 3勝5分3敗 得点17失点16

MリーグではJDTとともに州サッカー協会から運営資金などの支援を受けていない民営化クラブですが、その分運営も厳しいのか、今季の1部スーパーリーグで唯一、外国籍選手がいないクラブです。また、前身はMIFAマレーシアインド系サッカー協会ということもあり、チームにインド系マレーシア人選手が多いことも特徴です。

今季から監督となったこちらもインド系マレーシア人のP・マニアム監督は2017年にはスランゴールでも監督と務めたこともある他、近年はマレーシアサッカー協会FAMで年代別代表の監督となり、直近ではU16代表監督なども務めました。

外国籍選手がいない中、FWカイリル・ムヒミーン(スランゴールFCから移籍)、DF S・スブラマニアム(クアラルンプール・ユナイテッドから移籍)のベテラン勢、主将となるK・グルサミーやK・プラバカラン(いずれもスランゴールFCから移籍)などを補強したものの、他のクラブと比べると戦力差は大きく、今季は苦しい戦いを強いられそうです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ダレン・ロック
トレンガヌFCから移籍したFWダレン・ロックは、イギリス生まれながら父親がマレーシア人であることから、マレーシア人選手として登録されています。昨季はトレンガヌFCでの出番は無く、セカンドチームのトレンガヌFC IIでもやはり出場機会が限られていましたが、外国籍選手がいないPJシティでは主力として出場機会も増えそうです。かつてはJDTで将来を期待されたロック選手が活躍できれば、チームのニックネームであるフェニックス「不死鳥」のように今季1部残留が見えてきます。

2021年Mリーグ1部スーパーリーグのクラブ紹介とボラセパマレーシアJP的順位予想 その2

内容は2-0のスコア以上の圧勝でJDTがクダ・ダルル・アマンを一蹴して開幕した今季のMリーグ。勝手に今季の順位予想をしてみました。今回は5位から8位までの予想です。なお1位から4位まではこちらです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 5位トレンガヌFC

2020年シーズン成績:リーグ3位 – 6勝1分4敗 得点24 失点14

監督3年目を迎えるナフジ・ザイン監督は、シーズン途中で就任した2019年の7位から昨季は3位とチームの順位を上げています。となると今季はさらに上位も、となるかと言えばそこはいくつか不安要素があります。その一つは外国籍選手5名全員の顔ぶれが変わったこと。昨季は同じ1部のサバでプレーしたMFペトラス・シテムビ以外は、Mリーグ1年目となる4名が行動制限令MCOで短縮されたプレシーズンの間にマレーシア人選手とうまく融合できているかどうかがスタートダッシュの鍵となります。

マレーシア人選手の補強はファイザル・ハリム(1部スリ・パハンより移籍)、ニック・アキフ・シャヒラン(2部ケランタンより移籍)、アスナン・アフマド(2部UKMより移籍)など、経将来性のある選手に加え経験のある選手などバランス良く獲得しており、外国籍選手の出来が、今季の成績に直結しそうです。

リーグで経験を積めば、来季あるいは2年後辺りにプレークしそうなニック・アキフらマレーシア人選手がいますが、チームの方針として選手の顔ぶれを若手に切り替えつつある今季は昨季ほどの成績は望めないのではという予想です。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
デヴィッド・ダ・シルヴァ
Kリーグ浦項スティーラーズでもプレーしたブラジル出身のダ・シルヴァは、昨季11試合で9ゴールを挙げたドミニク・ダ・シルヴァ(KLユナイテッドへ移籍)を解雇してまで獲得したストライカーです。浦項から移籍したインドネシア1部プルシブバンドンでは16試合で15ゴールを挙げています。今季加入した攻撃的MFマカン・コナテも同じプルシブバンドンでプレーしており、このホットラインが機能すれば上位進出があるかもしれません。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 6位ペラFC

2020年シーズン成績:リーグ4位 – 5勝3分3敗 得点21失点19

2017年にメフメト・ドゥラコヴィッチ監督が就任以来、5位、2位、5位、4位と安定した成績を残してきたペラFCは、エースのシャーレル・フィクリがスランゴールへ移籍したものの、昨季からプレーするブラジルトリオが残留し、その内の1人のギリェルメ・デ・パウラが帰化選手となりマレーシア人選手として登録されることから、外国籍選手枠も増えるなど、戦力ダウンを補強とチーム力で補えるだろうと考え、当初は今季の順位予想では3位にしていました。しかしこのブログでも取り上げた通り開幕直前にドゥラコヴィッチ監督が突如契約解除を申し出たことで、監督を中心としたチーム力に疑問符がついたことから予想順位を3つ下げてみました。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ギリェルメ・デ・パウラ
帰化選手となり、6月に再開されるW杯アジア二次予選では代表への招集も可能となったデ・パウラ選手。マレーシア人選手にはない高さを持つFWとして魅力はあるものの、タン・チェンホー監督が求めるストライカーの役割をリーグで発揮することが求められます。

ハフィズル・ハキム
膝の手術からの回復が遅れ、昨季は前半を棒に振ったハフィズル・ハキムは、背番号1を失ったもののプレシーズンマッチでは先発もしており、正GK復帰が近そうです。年齢的にも経験的にも代表GKを狙える位置にいる選手で、こちらも健在ぶりをタン監督に見せる必要があります。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 7位スリ・パハンFC

2020年シーズン成績:リーグ8位 – 4勝2分5敗 得点18失点18

新型コロナウィルスによる中断期間中に主力選手のモハマドゥ・スマレが給料未払いを理由に突然チームを離れるなどのトラブルもあり、年間を通して良いところがなかった昨季のスリ・パハンはリーグ9位となった2016年以来の低い成績に終わりました。

監督のドラー・サレーがチームマネージャーに就任し、新監督には主将としてW杯22度出場しているアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー氏を招聘しました。ドイツでのプレー経験が長く、スリ・パハンの施設はドイツ6部チーム並だと発言するなど「来てみたら話が違った」感のある発言もありましたが、フィリピン代表監督として東南アジアでの監督経験もあることから、人選としてはとても興味深いです。またドラー・サレーがチームマネージャーとして残ったことで、マレーシア人選手と新監督の意思の疎通の助けになれば、今季のスリ・パハンは意外に化けるかもしれません。

昨季までトレンガヌFCの主将を務め今季は攻撃的MFとして期待されるリー・タック(英国)の前にはFWイェウヘン・ボハシュヴィリ(ウクライナ)とかつてPJシティでもプレーしたFWペドロ・エンリケ・オリヴェリア(東ティモール/ブラジル)を、その後ろには今季3年目となるDFエラルド・グロン(フランス)と、グロンとチームメートでもあったことがあるDFママドゥ・ワグ(フランス)の大型DF2枚を配置し、そこにマレーシア人選手が絡んでくる布陣となりそうです。しかしそのマレーシア人選手もファイザル・ハリム(トレンガヌFCへ移籍)、ニック・シャリフ(スランゴールFCへ移籍)と期待の選手が移籍し、少々寂しいメンバーになっています。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
ノー・アザム・アジー
リー・タックの加入でより守備的なMFとして起用される可能性もありますが、タック選手が前掛かり気味になっても、代わりに司令塔としてその後ろを任せられるMFなので、タック選手の持ち味を生かし、代表でも司令とを務める自身の新境地を開けるかも知れません。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 8位ペナンFC

2020年シーズン成績:*2部プレミアリーグ1位 – 8勝2分1敗 得点24失点8

昨季2部プレミアリーグでは圧倒的な力で優勝したペナンFCは、FWカサグランデ、攻撃的MFエンドリック、長身のセンターバックDラファエル・ヴィトールとチームの格となるセンターラインが残留し、1部昇格に合わせてタジキスタン出身のFWシェリディン・ボボエフとインドネシア出身で母親が日本人の守備的MFリュウジ・ウトモを新たに獲得しています。

またこのチームは昨季ゴールを守ったGKサミュエル・サマーヴィルに対してPDRMでスーパーセーブを連発したブライアン・シーが挑む正GK争いにも注目です。

今季昇格組ながら、後述するPJシティFCやサバFCなどよりも力は上だと思いますので、1年で2部へ降格ということはなさそうです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
カサグランデ、エンドリック
昨季は2部で得点はリーグ1位、失点はリーグ最少と強さを見せたペナンの中心は、11試合で9ゴールを決めたカサグランデと同じく8ゴールを決めたエンドリックです。リーグ得点数1位と2位の2人はペナンに移籍する前は、いずれも1部のマラッカ・ユナイテッドやスランゴールでプレーしたものの目立った実績を残しておらず、いわば1部への再チャレンジとなる2人の活躍に注目したいです。 

2021年Mリーグ1部スーパーリーグのクラブ紹介とボラセパマレーシアJP的順位予想 その1

3月5日のJDT対クダ・ダルル・アマン戦で開幕する今季のMリーグ。需要があるとは思えませんが、勝手に今季の順位予想をしてみました。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 1位ジョホール・ダルル・タジムFC

2020年シーズン成績:リーグ1位 – 9勝2分0敗 得点33 失点8

昨季はリーグ7連覇を果たしたJDTは、タイのBGパトゥム・ユナイテッドへ移籍したジオゴ・サントスに代わって獲得したばかりのエースストライカー候補ジョナサン・エレラを開幕直前にもかかわらず、期限付き移籍させて皆を驚かせたJDTですが、外国籍選手以外は全員がマレーシア代表経験者という強力なチームに、代表でも主力のモハマドゥ・スマレや「未完の大器」ダニアル・アミールが加わるなど、補強は怠りありません。あえて弱点を探すとすれば衰えが見えつつあるGKファリザル・マーリシャスでしょうか。

とは言え優勝候補の一番手であることは間違いありません。この記事を出す直前にはエレラに代わるブラジル出身のストライカーのベルクソン・ダ・シルバをフォルタレーザEC(ブラジル)から期限付き移籍で獲得したことが明らかになっています。また今季はAFCチャンピオンズリーグACLが集中開催になる中、Mリーグはこの時期にリーグが中断することから、ACLとMリーグの両方に出場することになっても負担が少なく、ここが死角になることもなさそうです。

<ボラセパマレーシアJP的今季注目選手>
ゴンザロ・カブレラ
JDTの強さは実は強固な守備にあり、その中心がゴンザロ・カブレラです。機を見て積極的に攻撃にも参加、しかも好機を物にするなど、DFながら攻守に貢献度が高い選手です。カブレラが安泰なら、JDTの守備も安泰ですが、言い換えれば換えが効かない選手なので、万が一ケガなどをすればJDTの8連覇に赤信号が点ります。

シャフィク・アフマド
W杯予選では2ゴールを挙げながら、クラブでは絶対的なレギュラーでないシャフィク・アフマドは、個人的には1年間を通してプレーを見てみたい選手です。昨年は事故でお子さんを亡くされるなど辛い1年でしたが、前線でサファウイ・ラシドやスマレとの連携が強化されれば、代表にとっても大きなプラスになります。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 2位クダ・ダルル・アマンFC

2020年シーズン成績:リーグ2位 – 7勝1分3敗 得点20 失点13

JDTに対抗できる戦力を持ちながら、数ヶ月間にわたる給料未払いというピッチ外でのトラブルでチームの士気が下がり前半は出遅れたものの、最後にはきっちり2位を確保した昨季のクダ。今季の補強の目玉はUTIMから加入したラビ・アタヤ(レバノン)ではないかと思います。司令塔にもなれ、また自らが攻撃にも参加できる選手ですが、UITMでは前線の選手が力不足だったことから自分が攻撃に参加することが多くなり、その後はマークも厳しくなった結果、持ち味が活かせなかった印象です。

UITMとは違い、クパ・シャーマン、チェチェ・キプレと強力FW2枚を揃えるクダでは、司令塔に専念できそうです。また、このアタヤの加入でバドロル・バクティアルがより積極的に攻撃に加われるようになり、攻撃陣にも厚みが増しそうです。

この他にもシャズワン・ザイノン、ロドニー・セルヴィン(いずれスランゴールから移籍)らを獲得し、選手層が厚みを増したクダはJDTに勝負を挑める数少ないクラブの一つで、そのためにもJDTとの今季開幕戦になんとしても勝利しておきたいところです。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
アヌマンサン・モハン・クマール
上記のアタヤ選手とともに新加入のアヌことアヌマンサン選手は、シンガポール時代のアイディル・シャリン監督の元でプレー経験もあり、移籍1年目ながら監督のサッカーを理解してチームにフィットする可能性があります。昨季は前線で孤立してしまう場面もあったシャーマンとキプレでしたが、このMFコンビの加入でそれが解消できそうです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 3位クアラルンプール・ユナイテッドFC

2020年シーズン成績:*2部プレミアリーグ3位 – 6勝3分2敗 得点21 失点14 

2部降格から1年で1部復帰を果たしたクアラルンプール・ユナイテッドですが、昇格に合わせて外国籍選手、マレーシア人選手とも1部でプレー経験のある選手を獲得したことに加え、Mリーグでの勝ち方を知っているボジャン・ホダック監督が就任したことで、いきなり上位進出を狙えるチームに変貌しています。

昨季はトレンガヌで9ゴールを挙げたFWドミニク・ダ・シルヴァ、かつての代表のエースFWサフィ・サリー(PJシティより移籍)、やはり代表経験もあるハディン・アズマン(クダより移籍)の前線、在籍5年目となる主将のパウロ・ジョズエ、23歳ながらMリーグ4年目を迎える攻撃的MFロメル・モラレス(マラッカ・ユナイテッドから移籍)そしてマレーシアの「鉄人」インドラ・プトラ・マハユディンの中盤、そして新加入のセンターバックで昨季はオーストラリア1部のメルボルンヴィクトリーなどでプレーしたジャンカルロ・ガリフオコ、地元出身のイルファン・ザカリア(クダより移籍)、そしてMリーグでは珍しい外国籍GKケヴィン・レイ・メンドーザ(フィリピン、デンマーク2部ヴェンシュセルFFより移籍)ら守備陣は、他の1部クラブに見劣りしない布陣です。

1部昇格クラブながら、上で述べたメンバーに加え、ボジャン・ホダック監督が指揮を取るというところが、3位に推す理由です。Mリーグではケランタンで2012年にリーグ戦、マレーシアカップ、FAカップの年間三冠のトレブルを達成、JDTでも2014年優勝監督、そして2018年には東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権でも優勝と「勝ち」を知る監督の手腕に1部昇格初年度から期待したいです。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
インドラ・プトラ・マハユディン
今季39歳を迎えるインドラ・プトラですが、昨季は11試合中9試合に出場し、3ゴールを決めるなど鉄人ぶりを発揮しました。2012年のケランタン年間三冠達成時にはホダック監督の元でプレーしており、ここでもう一花咲かせるのではという期待があります。

ロメル・モラレス
23歳という年齢からリリドン・クラスニキやギリエルメ・デ・パウラに続く帰化選手候補でもあるモラレスですが、昨季は所属したマラッカ・ユナイテッドの給料未払い問題で試合どころではなかったようです。昨季の鬱憤を晴らし、請われて帰化選手になれるよう活躍して欲しいです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 4位スランゴールFC

2020年シーズン成績:リーグ5位 – 4勝5分2敗 得点26 失点19

昨季はシーズン途中でB・サティアナタン監督がチーム不振から解雇になるなど思うような成績を残せなかったスランゴールFC。過去5年まで遡っても2016年シーズンから5位、6位、8位、3位、5位と「赤い巨人」と恐れられたリーグ盟主の座はJDTに奪われたままです。

そこで今季、クラブは方針を大転換し、5年ぶりの外国籍監督となるJリーグ元浦和コーチのカルステン・ナイチェル監督を招聘。また外国籍選手もアセアン(東南アジア)枠のDFサフアン・バハルディン(シンガポール)、そして昨季のゴールデンブーツ受賞者でナイジェリア出身のFWイフェダヨ・オルセグン(今季からバーレーン国籍を取得しアジア枠で登録)の2選手以外は入れ替えを行いました。ナイチェル監督とマイケル・ファイテンバイナー テクニカルディレクターのドイツコネクションを通じてDFテイム・ホイバッハ(イスラエル1部マカビ・ネタニャより加入)、攻撃的MFオリヴァー・バフ(スイス2部グラスホッパーから加入)、守備的MFマヌエル・コンラート(ドイツ3部KFCユルディンゲン05から加入)を獲得しています。

なおMリーグ1部各クラブの外国籍選手は5名の登録が可能ですが、大半のクラブはストライカー、ミッドフィルダー、センターバックの3ポジションに加えて、ストライカーをもう1人、そしてミッドフィルダーかディフェンダーをもう1人というのが一般的ですが、スランゴールは守備的MFのコンラートを含め3選手が守備の選手となっています。スランゴールは昨季のマレーシア人選手得点王のFWシャーレル・フィクリをペラから獲得しており、昨季の外国籍選手、マレーシア人選手の両方の得点王を揃えた攻撃陣はこれで万全、外国籍選手には守備を任せようということなのでしょう。

昨季5位のスランゴールですが、12ゴールでリーグ得点王となったオルセグンは上位4チームからは2ゴールしか挙げられておらず、特にJDTとクダ戦では無得点、またマレーシア人得点王のシャーレル・フィクリもこの2チーム相手では無得点と、上位に弱い体質が改善できるかどうかがカギになりそうです。昨季の失点19はリーグ8位の成績で、新外国籍選手を中心とした守備陣の奮起なければ4位以下の成績もあり得ます。

<ボラセパマレーシアJP的注目選手>
ニック・シャリフ
昨季後半にパハンFA(現スリ・パハン)に彗星のように現れたニック・シャリフを他のクラブとの争奪戦に勝って獲得したスランゴールですが、先日の報道ではケガのため開幕絶望となっています。新たな環境で昨季のような活躍を見せられるかが注目でしたが、リーグ後半までは出場はなさそうです。

シャミ・サファリ
一方のシャミ・サファリは攻撃参加のできるサイドバックとしても、ウイングとしてもプレーできる選手ですが、その器用さが幸いして昨季はポジションが一定しませんでした。監督が代わり起用法も変われば、代表でもレギュラー定着が見えてきそうです。

3月3日のニュース:AFCカップ集中開催地決定-Mリーグの2チームいずれもはシンガポール、青年スポーツ省は開幕2ヶ月後にMリーグの観戦許可を政府に申請、スランゴールのニック・シャリフはケガで開幕絶望

AFCカップ集中開催地決定-Mリーグの2チームいずれもはシンガポール
 アジアサッカー連盟AFCは今季2021年シーズンのAFCカップグループステージの開催国を発表しています。なお今季のグループステージは集中開催となることが決定してます。
 Mリーグからは昨季1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFCと3位のトレンガヌFCがAFCカップに出場しますが、両チームが所属するアセアン(東南アジア)地区は、クダ・ダルル・アマンFCが所属するH組、トレンガヌFCが所属するG組ともマレーシアの隣国シンガポールでの集中開催が決まりました。
 集中開催地については、各組の参加チームの出入国の際に検疫隔離が必要とならないことなどが立候補の条件となっていたことから、現在、渡航者全員に検疫隔離を求めているマレーシアは集中開催地に立候補していませんでした。
 なおクダ・ダルル・アマンFCが所属する予選H組にはライオンシティーセイラーズ(シンガポール)、サイゴンFC(ベトナム)とアセアン地区プレーオフ2の勝者により、またトレンガヌFCが所属する予選I組にはゲイランインターナショナルFC(シンガポール)、カヤ-イロイロFC(フィリピン)と、AFCチャンピオンズリーグプレーオフに出場中のシャン・ユナイテッドFCまたはエーヤワディー・ユナイテッドFCのいずれかにより構成されています。なおアセアン地区の予選G組については、まだ集中開催地が決定していません。
 他の地区の集中開催地などの詳細はこちらです。

青年スポーツ省は開幕2ヶ月後にMリーグの観戦許可を政府に申請
 マレーシア国内のスポーツを監督する青年スポーツ省は政府に対してMリーグの試合観戦許可についての申請を検討しているとマレーシアの通信ブルナマが報じています。
 昨季は新型コロナウィルスによる移動制限令が発動された3月半ば以降のMリーグの試合は全て無観客で開催され、今季リーグ戦も現時点では無観客での開催が決まっています。
 青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣は、(観戦許可を決定する)国家安全委員会と保健省に観戦者の安全について検討するための時間を与えたいとして、スポーツバブル方式を採用するMリーグが開幕してから2ヶ月ほど様子を見た後に観戦許可の申請を行いたいと話しています。
 人数の制限は行うものの観客を入れてのMリーグ開催は、新型コロナウィルスにより停滞した国内スポーツの活性化を目指す青年スポーツ省にとっても重要な目標であると話すリーザル・メリカン大臣は、さらにMリーグの選手や監督、コーチはスポーツ選手を対象とした第二次ワクチン接種プログラムの対象となっていることも明かしています。東京オリンピックとパラリンピックの予選あるいは本戦出場が決まっている各競技の選手264名を対象とした第一次接種が来月4月に予定されており、Mリーグの選手らはそれに続いてワクチン接種を受けるということです。

スランゴールのニック・シャリフはケガで開幕絶望
 Mリーグ1部スランゴールFCに移籍したニック・シャリフ・ハセディが足首のケガで開幕絶望とサッカー専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 昨季はパハンFA(現スリ・パハンFC)でウィングとしてプレーし、終盤はゴールを量産した23歳のニック・シャリフ選手は、今季からスランゴールFCに加入しましたが、練習中に足首を痛めたということで、先日行われたクアラルンプール・ユナイテッドとの連邦直轄地大臣杯には出場しませんでした。なおスタジアムアストロによると、ケガは5週間から6週間の療養が必要ということです。
 またスタジアムアストロは、やはり今季スランゴールFCに加入したシャーレル・フィクリも連邦直轄地大臣杯の試合開始からわずか1分で交代しており、こちらもケガが疑われていますが、クラブからの公式発表は出ていないということです。

3月2日のニュース:FAMが役員選挙を前に候補者を発表、ブラジル出身のデ・パウラが帰化選手として登録、MFLは今季9億円近いスポンサーを獲得、連邦直轄地大臣杯はKLユナイテッドが勝利もサポーターがモンキーチャント

FAMが役員選挙を前に候補者を発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で2021年から2025年までの任期を務める新役員選挙を前に候補者のリストを発表しています。なお新役員選挙は3月13日に予定されているFAM年次総会で投票が行われます。
 今年1月13日から2月11日までが候補者の指名期間となっており、FAM傘下の各州サッカー協会など20団体から、会長、会長代理、副会長及び常任理事の候補者として全34名が指名を受けていましたが、この34名中、候補者となるために必要な最低指名数を得られなかった6名は候補から外れ、残る28名が正式な候補者となっています。なお会長候補者、会長代理候補者および副会長候補者は、それぞれ最低6団体、5団体、4団体からの指名が必要となり、常任理事は最低2団体からの指名が必要です。
 正式な候補者となった28名中1名が指名を拒否したことから、最終候補者は27名となりましたが、この27名はさらにマレーシア王立警察と汚職防止委員会の審査を経て正式候補となりました。
 なお、この27名の候補者のうち、会長は現職のハミディン・アミン会長が、さらに2名の会長代理も現職のモハマド・ユソフ・マハディ会長代理と、元スランゴール州サッカー協会財務担当者のS・シヴァスンダラム氏が、いずれも対立候補がいないことから無投票で当選が決まっています。この他、4名が選ばれる副会長には5名が、女性2名を含む10名の理事には女性2名を含む19名が候補者となっています。

ブラジル出身のデ・パウラが帰化選手として登録
 Mリーグ1部のペラは、ブラジル出身のFWギリェルメ・デ・パウラが今季はマレーシア人選手として登録されることを公式Facebookで発表しています。
 2015年にスランゴールに入団し、その後はPDRM、クアラルンプールを経て昨季2020年シーズンからペラでプレーする34歳のデ・パウラ選手は、モハマドゥ・スマレ(JDT)、リリドン・クラスニキ(JDT II)に続くマレーシア人の血を引かない3人目の帰化選手となりました。
(デ・パウラ選手の帰化選手登録を伝えるペラFCの公式Facebookへの投稿)

MFLは今季9億円近いスポンサーを獲得
 マレーシアの通信社ブルナマは、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが今季リーグに向けて、放映権料を含めるとこれまでに3340万リンギ(およそ8億7800万円) のスポンサーを獲得したと報じています。
 今季のMリーグの開幕イベントの席上でマレーシアサッカー協会会長でもあるハミディン・アミンMFL会長は、その詳細を明かさなかったもののMFLは現在競技中のものも含まるとさらにスポンサーが集まる可能性も示唆しています。
 「現時点ではスポンサー料と放映権料も合わせると3342万8000リンギが集まっている。しかもこれはコロナ禍でなんとか集めたものであり、この他にも現在も協議中のスポンサーもおり、この金額は今後さらに増える可能性が高い。」とイベントの最後に行われた記者会見の席で話したということです。
 MFLは昨年11月に昨季のMリーグ1部スーパーリーグの冠スポンサーだった国内第二の金融グループCIMB社と格安航空会社のエアアジア社がスポンサー契約を中断しています。(ただしエアアジア社はその後、今季のスポンサー契約を検討すると発表しています。_

連邦直轄地大臣杯はKLユナイテッドが勝利もサポーターがモンキーチャント
 同じ首都圏に本拠地を持つスランゴールとクアラルンプール・ユナイテッド(KLユナイテッド)が対戦した連邦直轄地大臣杯は、今季から1部スーパーリーグでプレーするKLユナイテッドが昨季1部で5位のスランゴールをPK戦4−2で破り、第一回のチャンピオンとなっています。
 KLユナイテッドの本拠地クアラルンプールフットボールスタジアムで行われたこの試合は、前半はスランゴールが、後半はKLユナイテッドが押し気味に進めたものの、90分間を終えて0-0となりPK戦へと突入し、KLユナイテッドは主将のパウロ・ジョズエ以下、ドミニク・ダ・シルヴァ、ハディン・アミン、インドラ・プトラ・マハユディンの4名がゴールを決めたの対し、スランゴールのゴールはサフアン・バハルディンとイフェダヨ・オルセグンの2選手が決めただけでした。
 しかし無観客で行われたこの試合では、スタジアムの外に集まったKLユナイテッドサポーターが発煙筒を焚いたり、明らかにオルセグン選手に向けて人種差別的なモンキーチャント(猿の鳴き真似)を行ったりするなど非常に悪質な行為を行なったことにより、印象が良くない試合となったと英字紙ニュースとレイトタイムズは報じています。