1月12日のニュース:アキヤ・ラシドの移籍問題に裁定が下される、ペラTBGの今季新ジャージお披露目が無期延期に、U22代表新監督は3月頃までに決定-FAM

アキヤ・ラシドの移籍問題に裁定が下される
 フル代表やU22代表でもプレーするアキヤ・ラシドは2018年12月にそれまで在籍していたクダFAからジョホール・ダルル・タジムJDTへ移籍しましたが、この移籍について、アキヤ選手がクダFAとの契約期間中にJDTが入団交渉を行った「タッピングアップ」の疑惑が持ち上がりました。
 そこでクダFAはマレーシアサッカー協会FAMに提訴し、FAMはアキヤ選手には契約解除違約金25万リンギ(およそ670万円)の支払いと、JDTには育成費としてクダFAに7万5000リンギ(およそ200万円)の支払いを求める調停案を出しましたが、クダFAはこの金額がFAMとアキヤ選手の間で決められ、クダFAが関与していないことからこれを拒否し、アジア国際仲裁センターAIACにこの件を持ち込み、調停を求めていました。
 英字紙ニューストレイトタイムズによると、その裁定が昨日、発表されクダFAの申し立てを認めるものであったと報じています。(昨日取り上げた、JDTの練習にアキヤ選手の姿が見えなかった理由は、この裁定のためにクアラルンプールにあるAIACに来ていたのか知れません。)なお、ニューストレイトタイムズの記事によると、賠償金額などは確定していないということです。
 この裁定が出ると、JDTのFacebookではアリスター・エドワーズTD(テクニカルダイレクター)が、この裁定にはJDTは関与しておらず、クダFAとアキヤ選手間の問題であるとの見解を発表しています。
 またJDTのオーナーのTMJことジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下は自身のインスタグラムで、クダFAがアキヤ選手に対して30万リンギ(およそ805万円)の賠償金を請求していることを暴露しています。その上で、アキヤ選手は減額交渉を行うことも可能としながら、いくらであっても賠償金が払えるくらいアキヤ選手は裕福であるので心配は無用とコメントしています。

ペラTBGの今季新ジャージお披露目が無期延期に
 ペラTBGは昨日1月11日に予定されていた今季使用する新ジャージの発表と新入団選手紹介及びファン交流イベントを急遽、中止しました。
 サッカー専門サイトヴォケットFCによると、その理由は今季からユニフォームを供給するドイツのスポーツメーカーJAKO(ヤコ)社が事前に用意したユニフォームがペラTBGを運営するペラ州サッカー協会PAFAの求める品質でなかったことが理由と報じています。また、当日販売予定のユニフォームも全てメーカーに返却され、品質改善が求められたようです。
 JAKO社がこのような問題を起こすのは実は今回が初めてではなく、2017年シーズンにもパハンFAとの間で同様の問題が発生し、結局、パハンFAはその年はFILA(フィラ)社のユニフォームを採用しました。
 なお新たなイベントの日程は決まっていません。

U22代表新監督は3月頃までに決定-FAM
 優勝の期待も高かった東南アジア競技大会通称シーゲームでのグループステージ敗退により、新たに契約が延長されなかったU22代表のオン・キムスイ監督の後任は3月までに決定する予定であると、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が発表しています。
 現時点で外国籍4名を含む12名が候補者として名乗りをあげているようで、その候補者の中から、代表チーム運営委員会議長でもあるダト・ハミディン・モハマド・アミン会長が直々に選別するとしています。また、ラマリンガム事務局長は、今年はU22が出場する大会もないことから、人選を急ぐ必要がないとも述べています。
 この他、監督としての契約が更新されなかったオン監督は、若手選手育成部門のトップとしてFAMと契約することも発表されています。
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 現在アジアサッカー連盟AFCU23選手権がタイで開催中ですが、マレーシアはホーム開催となった予選で2勝1分ながら得失差で中国に次ぐグループ2位となり、2大会連続の出場を逃しています。シーゲームでの敗退だけでなく、AFC選手権への出場を逃したことも、オン監督との契約が更新されなかった理由と考えられています。

12月23日のニュース:ドミニク・タンがJDT退団を発表→ポリス・テロFC完全移籍を発表、クダFAは開幕前の遠征でカンボジアへ

ドミニク・タンがJDT退団を発表
 ジョホール・ダルル・タジムJDTと言えば、マレーシアのサッカー選手ならば誰もがプレーしたいクラブだと思いますが、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選や先日終了した東南アジア競技大会通称シーゲームズのU22代表でもプレーするドミニク・タンが自身のインスタグラムでJDT退団を発表しています。
 インスタグラム上では在籍した4年間をチームメートやファン、そしてオーナーとのTMJ子とジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下への感謝のメッセージを述べていますが、今後の所属先については述べていません。
 主にJDT IIでプレーしていた22歳のタン選手は、今季途中でタイ2部のポリス・テロFCへ期限つき移籍していましたが、出場機会は少なく、ポリス・テロFC自身はタイ2部リーグで準優勝し、来季2020年は1部リーグへ昇格することから、完全移籍も難しいだろうとされていました。マレーシアフットボールリーグMFL1部のクラブでプレーする噂も出ていますが、具体的なクラブ名は現時点では上がっていません。
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 シンガポール生まれながらマレーシア人両親を持つタン選手は、公称183cmとマレーシア人DFとしては高さがある選手で、フル代表のベテラン、アイディル・ザフアンの後継者と目され、これからが期待されるセンターバックです。MLF1部野田クラブでプレーすることはMFL最強の攻撃陣であるJDTを相手に回すことになるので、自身のキャリアアップとしては決して間違っていない選択だと思いたいです。

と、今朝方。ここまで下書きをしたのですが、続報です。
元JDTのドミニク・タンがポリス・テロFC完全移籍
 JDTを退団したマレーシア代表DFドミニク・タンが来季タイ1部リーグへ昇格するポリス・テロFCに完全移籍することが、ポリス・テロFCのFacebookで告知されています。契約期間は2年で、アジア選手枠での契約とされています。
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 U22/23代表ではキャプテンを務めるタン選手ですが、完全移籍、しかも2年契約という高い評価には正直驚きましたが、東南アジアトップクラスのリーグ、しかも1部リーグで主力選手となれば、さらなるステップアップも期待できます。なかなか国外でプレーするマレーシア人選手が出ない中で、後に続く選手が出るような活躍を期待したいと思います。
(写真はポリス・テロFCのFacebookより)

クダFAは開幕前の遠征でカンボジアへ
 マレー語紙シナルハリアン電子版は、クダFAが開幕前の遠征先にカンボジアを選んだと報じています。カンボジアでは開幕前のキャンプの他、地元クラブとの練習試合も予定されています。
 MFアミン・ナザリ(フィリピン、ラチャブリー・ミッポン FCより加入)、GKムハンマド・アズリ・ビン・アブドゥル・ガニ(フェルダ・ユナイテッドFCより加入)など総勢8名の新戦力が加入し、来季の布陣が揃ったクダFAですが、2月28日と発表された来季2020年のマレーシアフットボールリーグMFL開幕前にはアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの予選プレーオフ、1月21日の香港リーグチャンピオンのタイ・ポーFC戦が控えていることから、今月初旬には既に来季へ向けて始動し、クダFAのプレジデントカップチーム(U21)などとも練習試合をこなしています。

12月21日のニュース:クラスニキはJDTに(やっぱり)加入、タム・シィアンツンはクダFAでの活躍を目指す、ミャンマーU22のスターにマレーシアやタイのクラブが触手

クラスニキ(やっぱり)JDTに加入
 マレーシアフットボールリーグMFL1部のジョホール・ダルル・タジムはFacebook上で、コソボ出身のリリドン・クラスニキのマレーシア人選手としての加入を発表しています。クダFAで4年間、マラッカ・ユナイテッドで1年間プレーしたクラスニキ選手は、FIFAの規定にある5年以上該当国で継続して居住することで帰化選手となることができる規定によりマレーシア人選手としての登録が可能とされており、マレーシアの国籍取得後はMFLではマレーシア人選手としてのプレーが可能です。
 過去数週間、JDTの練習施設で目撃されていたことから入団は秒読み段階と言われていましたが、やっぱりJDTに加入したようです。
 今季はMFL1部マラッカ・ユナイテッドでプレーしたクラスニキ選手は、開幕から6試合目に負傷し、それ以降は治療等でチームを離れ、今季終了後には契約満了で退団していました。昨季のクダFA退団の際、そして今季のマラッカ・ユナイテッドとの契約中に音信不通になるなど、悪い評判が立っていたクラスニキ選手について、JDTオーナーのジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下は、練習中の態度を見る限りでは何の問題もないと述べており、クダFAで高い評価を受けていた頃のクラスニキ選手に戻ったのかも知れません。
 その一方で、やはり噂になっていた、マレーシア人の母親を持ちベルギーU21代表などの経験を持つディオン・コールズ(23歳、クラブ・ブルッヘ)について、トゥンク・イスマイル殿下は、世界でもトップクラスのベルギーでサッカーを続けてもらいたいとする一方、JDTの門戸はいつでも開いていると話しています。
 またトゥンク・イスマイル殿下は、JDTのBチーム、MFL2部に所属するJDT IIに日本人選手が加入予定であること、またJDTは来年2020年1月15日からドバイでキャンプを行うことなども併せて発表しています。
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 クラスニキ選手については、アジアサッカー連盟AFCの承認を得ることでマレーシア代表でのプレーも可能で、マレーシアサッカー協会FAMも来季ペラTBGでプレーするギリェルメ・デ・パウラとこのクラスニキ選手を帰化選手として登録したい意向を表明しています。

タム・シィアンツンはクダFAでの活躍を目指す
 東京でマレーシア料理店を営むマレーシア人の両親のもとに生まれたタム・シィアンツンは2009年、13歳のときにJリーグ2部(当時)の横浜FCのU15チームにスカウトされ入団しました。しかし初のマレーシア人Jリーガー誕生かと期待されたかつての天才少年も今年24歳になりました。英字紙ストレイトタイムズ電子版はこのタム選手が、クダFAと来季の契約を結んだことを報じています。
 横浜FCU15からサガン鳥栖、そして水戸ホーリーホックと移籍したタム選手は、移籍先でチャンスを掴むことができず、2013年には中国1部リーグの上海申花のリザーブチームに加入しました。また同年には東南アジア競技大会通称シーゲームズ出場のマレーシアU22代表候補合宿に招集されましたが、当時のオン・キムスイ監督はタム選手を最終メンバーには選びませんでした。
 上海申花退団後は日本へ戻り、アビスパ福岡、カターレ富山、ガイナーレ鳥取へと移籍するも、結局、日本でも中国でも思うような成績が残すことはできませんでした。
 2016年に両親の故郷マレーシアへ戻ったタム選手はマラッカ・ユナイテッドと契約しますが、満足する結果を残せないまま契約満了とともにD’ARワンダラーズ(MFL3部)へ移籍していました。
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 来季のクダFAはAFCチャンピオンズリーグACLの予選出場権を得たこともあり、クパ・シャーマン(PKNP FCより加入)、チェチェ・キプレ(トレンガヌFCより加入)攻撃陣を中心とした大型補強を行っており、タム選手が出場機会を得ることは容易ではなさそうです。
 東京育ちということで、家庭内では両親から中国語で話しかけられても日本語で返事をすることの方が多いというタム選手。このブログでは今後もその動向を追いかけてみたいと思います。

ミャンマーU22のスターにマレーシアやタイのクラブが触手
 今月12月初旬に開催された東南アジア競技大会シーゲームズで銅メダルを獲得したミャンマーU22の主力選手にマレーシアやタイのクラブが興味を示しているとミャンマーの英字紙ミャンマータイムズ電子版が伝えています。
 関心を集めているのはFWアウン・カウン・マン(21)で現在はエー・ユナイテッドFCに所属しており、マレーシアとタイのクラブからのオファーを検討中と報じられています。先日のシーゲームズでは、準優勝したインドネシア相手の準決勝や3位決定戦でのゴールを含む5ゴールを挙げ、ミャンマーの銅メダル獲得に貢献しています。
 但し、記事の中では自分のプレースタイルに合っているのはタイのサッカーだとして、マレーシアのクラブからのオファーを受けない可能性を示唆しており、MFLでカウン・マン選手を見る可能性は低そうです。
 なお同じミャンマーU22代表からは19歳のMFミャット・カウン・カン(ミャンマー1部リーグのヤダナボンFC所属)にもタイクラブからのオファーがあることも報じられています。

12月16日のニュース:クダFAは5人目の外国籍選手加入が決定-杉本選手加入は噂止まり、トレンガヌFCも5人の外国籍選手枠が埋まる、鈴木ブルーノ選手はトレンガヌFCII残留が決まる

クダFAは5人目の外国籍選手加入が決定-杉本選手加入は噂止まり
 マレーシアフットボールリーグMFL1部クダFAはFacebookで、今季2019年はタイリーグのラーチャブリーFCでプレーしたフィリピン代表のMFアミン・ナザリの加入を発表しています。スウェーデン生まれながらイラン人とフィリピン人の両親を持つアミン選手は、スウェーデンU17代表などを経て、フィリピン代表としてのプレー経験もあります。
 アミン選手の加入により、今季2019年在籍したDFレナン・アウヴェス(ブラジル)とDFシャキール・ハムザ(シンガポール)、新規加入のFWチェチェ・キプレ(コートジボアール、トレンガヌFCより加入)とFWクパー・シャーマン(リベリア、PKNS FCより加入)と合わせてクダFAは来季2020年シーズンの外国籍選手枠5名が全て埋まり、このブログでも取り上げた浦和レッズの杉本健勇選手のクダFA加入は、結局、噂止まりとなりました。なおアミン選手はアジア選手枠での契約となっています。

トレンガヌFCも5人の外国籍選手枠が埋まる
 MFL1部のトレンガヌFCはFacebookで、セネガル出身のDFババカル・ディアロがフィンランド1部リーグのクオピオン・パロセウラから加入することを発表しています。
 ディアロ選手の他、同じく新加入となるFWファリス・ラムリ(シンガポール、ホウガン・ユナイテッドFCより加入)、FWドミニク・ダ・シルヴァ(モーリタニア、サイゴンFCより加入)、そして今季キャプテンを務めたFWリー・タック(イギリス)、2年目となるMFサンジャル・シャアフメドフ(ウズベキスタン)とともにトレンガヌFCも来季の5人の外国籍選手枠が全て埋まっています。

鈴木ブルーノ選手はトレンガヌFCII残留が決まる
 スポーツ専門サイトスアジアムアストロでは、MFL2部トレンガヌFC IIがFW鈴木ブルーノ選手との契約延長を発表したと報じています。
 今季終了後、鈴木選手はトレンガヌFCIIのAチームであるトレンガヌFCのバングラディシュ遠征に参加したにも関わらず、契約延長されないという話が出ていましたが、ここにきて急転直下、来季もトレンガヌFC IIでプレーすることになりました。また同じくバングラディシュ遠征に参加したMFマルセル・ングウェッセン(コートジボアール)も契約延長で合意したと発表された他、今季はMFL2部PDRM FCでプレーしたDFアルグジム・レゾヴィッチ(モンテネグロ)、FWジョーダン・ミンター(ガーナ、フィリピン1部カヤFCより加入)の2選手の加入も発表されており、トレンガヌFC IIの4人の外国籍選手枠は全て埋まりました。
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 今季終了後、自身のインスタグラムで退団を発表していた鈴木選手でしたが、来季からトレンガヌFCIIの指揮を取るロシャディ・ワハブ監督自身は、今季トレンガヌFC IIの得点王でもあった鈴木選手の安定した力を高く評価した上で、来季も残留を望む発言を繰り返していたので、結局、無事残留となりました。(写真は鈴木選手のトレンガヌFC II残留を伝えるトレンガヌFCのホームページより)

12月13日のニュース:デ・パウラはペラTBG加入、フェルダUは大量退団で方針転換、クダFAサポーターの間で浦和の杉本健勇加入が噂に

デ・パウラはペラTBG加入
 マレーシアフットボールリーグMFL1部で今季2019年は最下位となったクアラルンプール(KL)FAでプレーしたギリェルメ・デ・パウラがペラTBGに加入したことを英字紙スター電子版が報じています。
 数日前には、今季マラッカ・ユナイテッドに在籍したリリドン・クラシニキとともにジョホール・ダルル・タジムJDTのグラウンドで練習する姿が報道されていましたが、結局、ペラTBGへの加入に落ち着いたようです。
 KLFAでは、1980年代後半に活躍したファンディ・アーマド(現シンガポールU22監督)の持つチーム最多ゴール67まであと2ゴールと迫っていましたが、先月11月に契約満了に伴い退団していました。
 デ・パウラ選手が加入するペラTBGは、今季終了後にブレンダン・ガン、ノー・ハキム・ハサン(いずれもスランゴールFAへ移籍)、ロナウド・シルヴァ(母国ブラジルのクラブへ移籍)、ナシル・バシャルディン(トレンガヌFCへ移籍)、フセイン・エル・ドールらが退団する一方、来季に向けてのこれまでの補強はPKNPからハフィズ・ラマダンを獲得したのみでした。
 来季2020年はクラブ運営費用が削減されることで、既存の選手とプレジデントカップ(U22)チームからの昇格組とで来季を戦うことになっていましたが、2015年にスランゴールFAの監督を務めた際には一緒にプレーし、マレーシアカップ優勝にも貢献したデ・パウラ選手の獲得にメフメト・ドゥラコビッチ監督も安堵しているとスターは報じています。
 ペラTBGは、残留するレアンドロ・ドス・サントス、カレッカに続く3人目のブラジル人選手となるデ・パウラ選手が加入したことで、残る外国籍選手枠はアジア枠と東南アジア枠それぞれ1名となりました。
 昨季2018年はマレーシアカップで優勝し、MFL1部でも2位となったペラTBGは、マレーシアFAカップ決勝に進出しましたが、リーグ戦は5位、マレーシアカップも準々決勝で敗退するなど、今季は不調なシーズンとなりました。
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 デ・パウラ選手は、クラシニキ選手と共にマレーシアサッカー協会FAMが帰化選手申請を検討している選手で、来季途中にはマレーシア国籍取得、そしてマレーシア代表でのプレーが可能と言われており、そうなるとリーグ戦でもマレーシア人選手扱いとなり、外国籍選手枠が一つ空くため、ペラTBGは(予算があれば)さらに外国籍選手獲得による補強が可能になります。
 別のメディアによると、ペラTBGはアジア枠と東南アジア枠で先日終了した東南アジア競技大会シーゲームズで優勝したベトナムU22の選手獲得を狙っているとも報じられていますが、今季2019年はMFL1部クラブで唯一、東南アジア枠の外国籍選手がいないクラブでした。

フェルダUは大量退団で方針転換
 今季最終戦で、クダFAを破り残留を決めたフェルダ・ユナイテッドは、シーズン終了後、クラブ運営予算の縮小により渡邉将基選手、池田圭選手、また今季フル代表にも招集されたキャプテンのハディン・アズマンに加え、クリスティ・ジャイエシレンやノラズラン・ラザリなど多くの主力選手との契約を延長せず、若手主体のチーム編成を目論んでいましたが、主力として期待していた若手選手までもが他のクラブからのオファーを受け移籍してしまっていることから、来季に向けて外国籍選手獲得へと方針転換を迫られていると、スター電子版が報じています。
 フェルダ・ユナイテッドのニザム・ジャミル監督は、今季フル代表にも招集され、先日の東南アジア大会シーゲームズにも出場したダニアル・アミールとともに来季のチームの核と期待していた、アンワル・イブラヒム(20)、ザハリル・アズリ・ザブリ(20)といったUI19代表でもプレー経験のある若手が移籍してしまったことから外国籍選手の獲得に方針転換せざるを得なくなったと述べています。
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 来季フェルダ・ユナイテッドでプレーすることが決まっている外国籍選手は元シンガポール代表のカイルル・アムリのみなので、残り4つの枠が空いていますが、そもそそ予算縮減により主力が流失したチームに、チームに有用な外国籍選手を獲得する余力があるのかどうかは疑問です。

クダFAサポーターの間で浦和の杉本健勇加入が噂に
 浦和レッズの杉本健勇選手のインスタグラムに、MFL1部で今季4位となったクダFAサポーターの書き込みが急増していると、サッカー専門サイトのスムアニャボラが報じています。
 クダFAのアイディル・シャリン監督が来季の新戦力候補を求めて日本へ行っていたことはこのブログでも取り上げましたが、帰国後もアイディル監督は具体的に候補選手の名前などは挙げていませんでした。
 しかしスムアニャボラのサイトでも、それがいつ、どこでどのようにして広まったのかは不明としているものの、アイディル監督が連れてくるのは浦和の杉本健勇選手であるという噂が広まりました。
 そこからはクダFAサポーターが杉本選手のインスタグラムにクダFA加入が本当かどうかを尋ねたり、あるいはクダFA加入歓迎のメッセージを送るなど、ちょっとした混乱も起こっているようです。これに対してアイディル監督はクダFAサポーターの気持ちはわかるとしながらも、まだ加入するかどうかも明らかになっていない選手のソーシャルメディアにサポーターが勝手なメッセージを書き込むのは、当該選手からすればあまり気持ちの良いものではないだろうと話し、冷静になるように求め、新たな獲得選手については公式発表を待って欲しいとも述べています。

12月11日のニュース:シーゲームズ-ベトナムがインドネシアを下して金メダル獲得、ミャンマーがカンボジアを下し銅メダル獲得、2020年ACL組み合わせ決定-JDTは日中韓のクラブと対戦、クダFAのプレーオフ対戦相手も決定

シーゲームズ-ベトナムがインドネシアを下して金メダル獲得
 第30回東南アジア競技大会通称シーゲームズのサッカー男子決勝がマニラのリザルメモリアルスタジアムで行われ、ベトナムがドゥオン・バン・ハオ(オランダ1部SCヘーレンフェーン)の2ゴールを含む3-0でインドネシアを下して金メダルを獲得しています。ベトナムは南ベトナム(ベトナム共和国)として優勝した東南ジア大会の前身となる第1回東南アジア半島大会1959年大会以来、60年ぶり2度目の優勝です。この優勝の後は、5度決勝に進出しながらいずれも準優勝に終わっていました。また今回のシーゲームズではサッカー女子もベトナムが有用しており、男女そろっての優勝となりました。
 試合は戦前の予想通りベトナムが優位に進め、試合中にはフル代表監督と兼任のベトナムのパク・ハンソ監督が主審に抗議しレッドカードで退場となる場面もありましたが、試合終了後はピッチに戻り胴上げされたとAFP通信が伝えています。
 今回の大会は、マレーシアで開催された前回2017年大会決勝に進出したタイ、マレーシアの両チームがいずれもグループステージで敗退する一方で、カンボジアが初めて準決勝に進出するなど、各チームの戦力が拮抗していることを印象付ける大会でした。その中で、ベトナムがFIFAワールドカップ予選でUAEやタイを抑えて予選グループトップに立つフル代表だけでなく、このU22世代でも東南アジアをリードする存在であることを知らしめた大会と言えるでしょう。
<東南アジア競技大会2019年大会決勝>
ベトナム3-0インドネシア
得点者:ベトナム-ドゥオン・バン・ハオ2(39分、73分)、ド・フン・ドゥン(59分)
(写真は胴上げされるパク監督と先制ゴールを決めたドゥオン選手-東南アジアサッカー協会AFFのホームページより)

シーゲームズ-ミャンマーがカンボジアを下し銅メダル獲得
 決勝の前に行われた3位決定戦では、ミャンマーがカンボジアをPK戦で下し、サッカー男子では2大会ぶりのメダルを獲得しています。今大会、予選グループではフィリピンと引き分け、マレーシアを破るなど上位チーム相手に旋風を巻き起こしたカンボジアでしたが、メダル獲得はなりませんでした。
 フルタイムを2−2で終えた両チームはPK戦に突入し、先攻のミャンマーは5人全員がPKを決め、後攻のカンボジアも4人がゴールしましたが、5番目のキッカーとなった主将のケオ・ソクペンがシュートをゴールポストに当てて外し、PK戦5-4でミャンマーが銅メダルを獲得しています。
<東南アジア競技大会2019年大会3位決定戦>
ミャンマー2-2カンボジア(PK戦ミャンマー5-4カンボジア)
得点者:ミャンマー-アウン・カウン・マン(9分)、ミヤッ・カウン・カン(35分)、カンボジア-シエン・チャンテア(1分)、ケオ・ソクペン(71分)

2020年ACL組み合わせ決定-JDTは日中韓のクラブと対戦
 アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグの組み合わせが決定し、今季2019年に続き本戦から出場するマレーシアフットボールリーグMFLチャンピオンのJDTは予選グループGに入り、日本、中国、韓国のクラブとの対戦が決定しました。
 同組となったのは、今季2019年ACL準決勝で浦和に敗れたファビオ・カンナバーロ監督率いる今季中国スーパーリーグチャンピオンの広州恒大淘宝、今季Kリーグ8位ながら韓国FAカップチャンピオンの水原三星ブルーウィングス、そして日本からは天皇杯優勝チームがこの組に加わります。
 今季初めてACL本選から出場となったJDTは、山東魯能(中国)、慶南FC(韓国)、鹿島アントラーズと同組となり、1勝1分4敗得点4失点8という成績でした。鹿島相手に1勝を挙げるなど初出場チームとしては結果を残しましたが、来季はそれぞれ過去ACL2度の優勝経験を誇る広州恒大(2013年と2015年のチャンピオン)、水原三星(2001年と2002年のチャンピオン)と同組となり、今季よりも厳しい組に入っています。
(来季2020年ACLの試合日程-JDTのFacebookより)

2020年ACL組み合わせ決定-クダFAのプレーオフ対戦相手も決定
 またマレーシアFAカップ優勝チームのクダFAは、ACL予備予選2回戦から登場しますが、1月21日にはホームのダルル・アマンスタジアムで今季香港リーグチャンピオンの大埔足球会と対戦し、この試合に勝てば1月28日に本戦出場をかけたプレーオフで今季Kリーグ3位のFCソウルと敵地で対戦します。そしてこの試合に勝つと本戦グループEに入ることができます。
(本戦までの道のり-クダFAのFacebookページより)

11月28日のニュース:クダFAが来季の布陣を発表、マラッカUも新たな外国籍選手2名の加入を発表、最新FIFAランキングでマレーシアは154位に上昇

クダFAが来季の布陣を発表
 今季2019年はマレーシアフットボールリーグMFL4位、FAカップ優勝、マレーシアカップ準優勝と好成績を収めたクダFAはFacebookで来季の布陣を発表しています。
 今季のメンバーからは主将のMFバドロル・バクティアル、GKイフワット・アクマル・チェ・カシム、MFファルハン・ロスラン、DFリザル・ガザリや、DFレナン・アウヴェス(ブラジル)、シャキール・ハムザ(シンガポール)など主力選手が残る一方で、昨日の記事で取り上げたMFイルファン・ザカリア(今季の所属はKLFA)や、今季はフル代表にも招集されたハディン・アズマン(同フェルダ・ユナイテッド)、U19やU22代表でのプレー経験もあるFWジャフリ・フィルダウス・チュー(PKNS FC)、また以前このブログでも取り上げたの他、今季のリーグ得点王FWクパー・シャーマン(同PKNS FC)、昨季のリーグ得点2位FWチェチェ・キプレ(同トレンガヌFC)とMFLでの経験豊富な二人の協力FWを獲得しています。また東京生まれのマレーシア人MFタム・シイアンツンの獲得も発表されています。
 この他、外国籍枠(アジア人枠)が空席のため、現在日本滞在中のアイディル・シャリン監督が日本人を連れてくる可能性もあり、クダFAの補強はまだまだ続きます。
 さらに来季のスポンサーにかつてはFCバルセロナ、現在はASローマなどの「胸スポンサー」となっているカタール航空とスポンサー契約の話し合いが進んでいるようで、現在、クダ州サッカー協会の会長でもあるムクリズ・マハティール クダ州知事(マハティール・モハマド首相の息子)がカタールのドーハで会談中とのこと。強力なスポンサーを獲得できれば、さらに補強も進みそうです。
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 今季2019年のFAカップ優勝チームとして、クダFAは来季2020年アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの予選への出場権を得ています。初戦となる二次予選は香港リーグのチャンピオン大埔足球会(タイ・ポFC)との対戦ですが、これに勝っても最終予選では中国、韓国、日本といったアジアの強豪のクラブと本戦入りをかけて戦うことになります。新布陣発表の記者会見の席上で、クダFAを統括するクダ州サッカー協会のアナス・ハフィズ・ムスタファ副会長はサポーターに対してこのACL予選を真剣に考えており、予選出場に満足するつもりはないと述べていますが、来季のクダFAはその言葉を信じて良いと思わせるくらい期待できるメンバーを揃えており、ACLだけでなく、国内リーグでも打倒JDTの一番手となりそうです。

マラッカUも新たな外国籍選手2名の加入を発表
 MFL1部のマラッカ・ユナイテッドを統括するマラッカ州サッカー協会MUSAは、今季2019年はMFL2部のPDRM FCでプレーしたナイジェリア出身のFWウチェ・アグバとジャマイカ代表でブレー経験のあるFWデショーン・ブラウンの加入をFacebookで告知しています。
 33歳のアグバ選手は今季の2度目のトランスファーウィンドウ期間にPDRM FCに加入し、PDRM FCのMFL2部3位という成績達成に貢献し、この結果、PDRM FCはMFL1部昇格を果たしています。
 一方、28歳のブラウン選手は、アメリカのメジャーリーグサッカーMLSのラピッド・コロラドやDCユナイテッドでもプレーし、今季はMLSの実質的な2部リーグにあたるユナイテッドサッカーリーグUSLのオクラホマシティエナジーに在籍しました。
 マラッカ・ユナイテッドは、韓国出身のDFチャン・ソクウォンが残留する他、スランゴールFAのBチーム化が決まったPKNS FCからMFロメル・モラレスが加入しており、アグバ選手とブラウン選手の加入で外国籍枠5つのうち4つが埋まりましたが、MUSAのダミアン・ヨー・シェンリー会長は、今季は外国籍選手のアセアン枠については選手の獲得を考えておらず、若手に出場機会を与えたいと話しており、外国籍選手の補強については、これで終了のようです。

最新FIFAランキングでマレーシアは154位に上昇
 最新となる11月のFIFAランキングが発表され、マレーシアは前回より4つランクを上げて154位となっています。
 2019年の試合が終了したFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でマレーシアと同じグループGの各国は、予選1位のベトナムが3つランクを上げて94位、マレーシアに続く予選3位のタイが4つランクを下げて113位、予選4位のアラブ首長国連邦UAEがやはり4つランクを下げて71位、予選5位のインドネシアは2つランクを下げて173位となっています。
 他の東南アジアの国々では、フィリピンが2ランク上げて124位、ミャンマーが11ランク上がって136位、シンガポールが2ランクを上げて157位、カンボジアは1ランク下げてインドネシアと並び173位、、ラオスは変わらず188位、ブルネイも変わらず191位、東ティモールは2ランク上げて196位となっています。その他の国のランキングはこちらです。


11月21日のニュース:アムリ・ヤハヤはスランゴールFA退団、ダレン・ロークはJDT退団、フェルダUの正GKがマラッカU移籍、クダFA監督は新戦力を求めて日本へ

アムリ・ヤハヤはスランゴールFA退団
 スランゴールFAのベテランFWアムリ・ヤハヤがスランゴールFA退団を自身のインスタグラムで発表しています。
 スランゴール州出身で38歳のストライカー、アムリ選手は、2001年にスランゴールFAで選手生活をスタートし、その後は2014年にはジョホール・ダルル・タクジムJDTに移籍し、2015年のAFCカップ優勝などに貢献、2017年にはマラッカ・ユナイテッドへ移籍しましたが、その年の2度目のトランスファーウィンドウ期間にスランゴールFAへ復帰していました。
 インスタグラムではスランゴールFAやファンへの感謝の言葉を並べているアムリ選手は、スランゴールFAで2度、JDTで3度のリーグ優勝に貢献した他、FAカップは4度、マレーシアカップは2度の優勝も経験しています。
 地元出身ということで今でもスランゴールFAに愛されているアムリ選手ですが、今季はスーパーサブのような役割が多く、相手チームのサポーターに対し問題あるジェスチャーを示すなどフラストレーションが溜まるシーズンでした。

ダレン・ロークはJDT退団
 以前このブログで「BBCがマレーシア選手のサクセスストーリーを紹介」と題して紹介したイギリス出身のダレン・ロークが3年半在籍したJDTの退団を自身のツイッターで発表しています。
 イギリス国内リーグ実質6部にあたるセミプロリーグのクラブでプレーしていたローク選手は、父親がマレーシア人ということから2016年にJDTへ入団すると、その年にはフル代表デビューを果たしています。
 今季はJDTのBチームJDT IIでプレーし、チームのチャレンジカップ優勝にも貢献しています。
 なお退団後もマレーシアに残るのかイギリスへ戻るかなどについてローク選手はツイッターでは言及していません。

フェルダUの正GKがマラッカU移籍
 マラッカ・ユナイテッドのFacebookでは、今季2019年はフェルダ・ユナイテッドで正GKを務めたノラズラン・ラザリと来季契約を結んだことが告知されています。
 ジョホール州出身で33歳のノラズラン選手は、JDTの前身であるジョホールFAで2006年にプロ生活をスタートしその後は、クアラルンプールFA、スランゴールFA、JDTでプレーした経験を持ち、今季からはフェルダ・ユナイテッドでプレーし、シーズン最終戦までもつれ込んだ2部降格を防いだ立役者のうちの一人でした。
 ノラズラン選手の加入でマラッカ・ユナイテッドの正GK争いは今季の正GKで代表でも50試合を超えるプレー経験を持つカイルル・ファーミ・チェ・マット、クアラルンプールFAへの期限つき移籍から復帰する若手のアフマッド・ソレヒン・ママットとノラズラン選手の三つ巴となりそうです。
 また同じFacebook上では、DFアンナズ・ラフマトの入団も発表されています。ヌグリスンビラン州出身で24歳のアンナズ選手は元U23代表選手で、今季はプタリンジャヤシティFCでプレーしていました。

クダFA監督は新戦力を求めて日本へ
 クダFAのアイディル・シャリン監督は来季の新戦力を日本で探していると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 記事によると、クダFAと提携しているJ1のサガン鳥栖の招待によって日本を訪れているアイディル監督は既に日本滞在三日目ということですが、すでに数名の選手の評価を終えており、残りの期間でもさらに数名の選手を見ることになっているようです。
 クダFAのアジア枠外国籍選手にはキルギス出身のMFエドガー・ベルンハルトがいますが、今季は7試合の出場に留まっており、来季は日本人MFがクダFAにやってくるかも知れません。
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 今季マレーシアフットボールリーグMFLに在籍していた日本人選手のうち、苅部隆太郎(クアラルンプールFA)はシーズン途中で、渡邉将基、池田圭(いずれもフェルダ・ユナイテッド)、鈴木ブルーノ(トレンガヌFC II)はシーズン終了後に退団が決定しており、残っているのは中武駿介(ヌグリスンビランFA)と鈴木裕太(クチンFA)だけですが、この二人も来季契約確定のニュースはないので、場合によっては来季のMFLには日本人選手が一人もいない、ということも起こりえます。隣国タイに比べると、日本人選手が少ない現状は在マレーシア日本人としては残念なので、アイディル監督には是非、日本人選手獲得をお願いしたいです。

11月16日のニュース:年間MVPは2年連続でサファウィ・ラシドが受賞-ナショナルフットボールアウォード各賞発表

年間MVPは2年連続でサファウィ・ラシドが受賞
 11月15日に開催されたナショナルフットボールアウォードABK2019では、MFL1部ジョホール・ダルル・タクジムJDTのMFサファウィ・ラシドが昨年2018年に続き、2年連続で年間最優秀選手賞MVPを受賞しています。
 今季2019年はリーグ戦、カップ戦合計で20ゴールを挙げた22歳のサファウィ選手は、このMVPの他、最優秀フォワード賞、ファン投票で選ばれる最も人気のある選手Most Popular Playerにも選ばれています。
 昨年の初受賞の際には、史上最も若くしてMVPを獲得したサファウィ選手ですが、成功の秘訣を問われると、練習、試合いずれも常に全力で臨んでいることを挙げ、将来的にはオファーがあれば海外のクラブでプレーすることを望んでいると述べる一方で、これまで自分を育ててくれたJDTのオーナーであるジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下の意思も尊重したいと述べています。

ナショナルフットボールアウォード各賞発表
 上記のサファウィ選手のMVP、最優秀フォワード賞以外も発表になっていますが、大方の予想通りJDTが席巻しています。なお各賞の受賞者は以下の通りです。
 最優秀選手:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀フォワード:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀ミッドフィルダー:モハマドゥ・スマレ(パハンFA)
 最優秀ディフェンダー:シャルル・サアド(ペラTBG)
 最優秀ゴールキーパー:ファイザル・マーリアス(JDT)
 最優秀外国籍選手:ジオゴ・ルイス・サント(JDT-ブラジル)
 最優秀外国籍選手(アセアン):ハリス・ハルン(JDT-シンガポール)
 ベストヤングルプレーヤー賞:アキヤ・ラシド(JDT)
 最優秀監督:ドラー・サレー(パハンFA)
 ゴールデンブーツ(最多得点):フェルナンド・ロドリゲズ(クダFA)
 最高人気選手:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀クラブ:JDT
 最優秀サポーターグループ:ボーイズオブストレイト(JDT)
 最優秀ソーシャルメディア:johorsoutherntigers.com.my(JDT)
 最優秀ホームページ:JDT
 MFL1部スーパーリーグ最多得点(マレーシア人選手):サファウィ・ラシド(JDT-8ゴール)
 MFL1部スーパーリーグリーグ最多得点(外国籍選手):クパー・シャーマン(PKNS FC-14ゴール)
 MFL2部プレミアリーグ最多得点(マレーシア人選手):ボビー・ゴンザレス(サラワクFA-9ゴール)
 MFL2部プレミアリーグリーグ最多得点(外国籍選手):ザルコ・カラチ(UITM FC-13ゴール)
 最優秀M3リーグ選手:ファクルル・ザマン(ケランタン・ユナイテッド)
 ファン投票による2019年ベストチーム
 監督:アイディル・シャリン(クダFA)
 GK:イフワット・アクマル・チェク・カシム(クダFA)
 DF:リザル・ガザリ、シャキル・ハムザ、レナン・アルヴェズ(以上クダFA)、ラヴェル・コービン=オング(JDT)
 MF:リー・タック(トレンガヌFC)、バドロル・バクティアル(クダFA)、ブレンダン・ガン(ペラTBG)
 FW:サファウィ・ラシド、ジオゴ・ルイス・サント、アキヤ・ラシド(以上JDT)
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 リーグ6連覇に加え、今季はマレーシアカップも優勝したJDTが大方の予想通り、受賞者の7割方を占めました。個人的には今季就任し、昨季の6位から今季は4位と順位を引き上げ、FAカップ優勝を果たしたクダFAのアイディル・シャリン監督が最優秀監督を受賞するだろうと思っていました。
 なおナショナルフットボールアウォードの各賞は、マレーシアサッカー協会FAM、マレーシアプロサッカー選手会、マレーシアサッカーコーチ協会、マレーシアスポーツ記者協会などの代表者からなる選考委員会による候補者選定後、MFL1部と2部各クラブの監督と主将、そして23名のメディア関係者による投票で、また最高殊勲選手MVPは、5名からなら選考委員会の投票で決定します。
(写真はファン投票による2019年ベストチーム-MFLのFacebookより)

11月14日のニュース:スランゴールFAは外国籍選手4名の残留決定、JDT IIからGKがペナンFAへ移籍、U19代表GKがU22代表へ昇格、インドネシアのクラブがクダFA監督に触手

スランゴールFAは外国籍選手4名の残留決定
 今季2019年はマレーシアフットボールリーグMFL1部で3位となったスランゴールFAは、来季に向けて4名の外国籍選手の残留をホームページで発表しています。
 残留するのは、今季途中から加入してリーグ戦とカップ戦合計20試合で16ゴールを挙げたFWイフェダヨ・オルセグン(ナイジェリア)の他、MFサンドロ・ダ・シルヴァ・メンドンサ(ブラジル)とDFテイラー・リガン(オーストラリア)で、ケガのため今季は6試合のみ出場にとなったFWルフィノ・セゴヴィア(スペイン)の残留も決まっています。
 なおこの他の外国籍選手DFミハル・グエン(ベトナム)とMFエンドリック・ドス・サントス(ブラジル)は退団となっています。
 またスランゴールFAの「カンテ(チェルシー)」ことMFサクナン・クリシュナサミー、FWシャズワン・ザイノン、DFタミル・マラン、そして今回代表に召集されているDFシャミ・サファリ、GKカイルルアズハン・カリドらの残留も合わせて発表されています。#STILLRED
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 今季は開幕でつまづき監督の解任騒ぎまで出ながら、最終的にはリーグ3位となったスランゴールFA。他のクラブが外国籍選手の入れ替えや新戦力獲得に忙しい一方で、次々とチームの中心選手の残留を発表していますが、これはバスカラン・サティアナタン監督が現在のチームに自信を持っているからでしょう。昨季31ゴールを挙げたセゴヴィア選手が復帰することで、今季大活躍のオルセグン選手と組む強力FW陣はJDTの牙城を崩すのに十分な戦力が整い、個人的には来季が最も楽しみなチームになりました。

JDT IIからGKがペナンFAへ移籍
 MFL2部ペナンFAのFacebookでは、JDT IIからGKサミュエル・サマーヴィルの獲得を発表しています。イギリス生まれでマレーシア人の母親を持つサマーヴィル選手は2015年から4年間、JDT IIでプレーしていました。
 またサマーヴィル選手は自身のインスタグラムでJDTとオーナーのTMJ子とジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下への感謝の気持ちを述べるともに、JDTから離れて自分の価値を示したいと述べています。
(写真はサマーヴィル選手獲得を告知するペナンFAのFacebookより)

U19代表GKがU22代表へ昇格
 先日カンボジアで開催されたアジアサッカー連盟AFCU23選手権予選でグループ1位となり本選出場を決めたマレーシアU19代表のGKが、今月末にフィリピンで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU22代表に昇格したと、英字紙スター電子版が報じています。
 U19代表でも主将を務めたモハマド・フィルダウス・イルマン・ファディルの昇格でU22代表に招集されるU19代表の選手は合計6名となりました。
 U22代表のオン・キムスイ監督によると、GKハジック・ナジル(JDT II)がフル代表に召集されたことで、GKを補充する必要があるための招集としながらも、他の選手ではなくフィルダウス選手を招集した理由として、U19選手権予選終了後で試合感、体調などが整っていることを挙げています。
 U22代表に招集されているのこの他のU19代表選手は、このブログでは既に何度か取り上げたFWルクマン・ハキム・シャムスディン、DFハリス・ハイカル・アダム・アフカル、MFモハマド・ウマル・ハキーム・スハル・レズワン、MFムカイリ・アジマル・マハディ、MFモハマド・アザム・アズミ・ムラドです。

インドネシアのクラブがクダFA監督に触手
 MFL1部のクダFAは、今季から就任したシンガポール人のアイディル・シャリン監督のもと、リーグ4位、FAカップ優勝、マレーシアカップ準優勝と好成績を収めましたが、インドネシア1部リガ1のクラブ、ペルセバヤ・スラバヤがこのアイディル監督との契約を検討していたと、インドネシアのスポーツ専門サイトインドスポートが報じています。
 プルセバヤ・スラバヤは、数試合を残して辞任したオーストリア人のウォルフガング・ピカル監督の後任に、元監督のアジ・サントソ氏の就任を発表していますが、プルセバヤ・スラバヤは当初はクダFAのアイディル監督と交渉を行い、アイディル監督もこれを認めています。アイディル監督もインドネシアのクラブでの監督業に興味を示していたということですが、その後プルセバヤ・スラバヤ側からの連絡が途絶えたため、契約延長を求めていたクダFAと来季の契約したようです。
 この他、同じリガ1のクラブ、ペルシジャ・ジャカルタもアイディル監督と交渉を行っていたとも伝えられており、アイディル監督自信も2021年にまた機会があればインドネシアのクラブでの指導を考えたいと、インドスポートに語ったということです。