10月18日のニュース:タイ1部第8節-エルドストールはフル出場もタンはベンチ入りせず、ハリス・ハイカルがU22代表に合流、給料6割増しのオファーもマレーシア人選手はカンボジアリーグに魅力なし

タイ1部第8節-前節出場停止のエルドストールが復帰で勝利に貢献 
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第8節が10月17日と18日にかけて開催に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは2位のバンコク・ユナイテッドに敗れたものの4位を維持、一方、代表ドミニク・タン不在のポリス・テロFCはを12位から8位まで上げています。

タイ1部リーグ第8節
2021年10月17日@トゥルースタジアム
バンコク・ユナイテッド 1-0 チョンブリーFC
 この試合前まで2位のバンコク・ユナイテッドと同4位のチョンブリーFCの対戦はMFヴァンデル・ルイス・シウヴァ・ソウザのゴールを守り切ったバンコク・ユナイテッドが勝利しています。
 チョンブリーFCのDFジュニオール・エルドストールは先発してフル出場しています。
 (試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://youtu.be/kCRjwSC1EhM

2021年10月17日@ブンヤジンダースタジアム
ポリス・テロFC 2-2 ラーチャブリーFC
 ポリス・テロFCがホームにラーチャブリーFCを迎えた一戦は。後半ロスタイムに今季新加入のFWエヴァンドロ・シルバ・ド・ナシメントがPKを決めたポリス・テロFCが引き分けに持ち込んでいます。
 マレーシア代表のヨルダン遠征に参加したDFドミニク・タンは渡航者に義務付けられている検疫隔離期間を終えていると思いますが、この試合ではベンチ入りしていません。

タイ1部リーグ順位表(第8節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1ブリーラム・ユナイテッド86111119
2バンコク・ユナイテッド7511516
3チェンライ・ユナイテッド7422314
7チョンブリーFC8323611
9ポリス・テロFC823319
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。

ハリス・ハイカルがU22代表に合流
 マレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookでは、スランゴールFCのDFハリス・ハイカル・アダム・アフカルのU22代表招集を発表しています。ハリス選手はAFC U23アジアカップ予選に出場するU22代表の第2次合宿に直ちに参加するということです。
 U22代表のブラッド・マロニー監督はハリス選手のU22招集熱望を公言していましたが、これまでの報道では、この予選がFIFA国際マッチデー期間外であり、さらに10月29日から再開するマレーシアカップでは1勝1敗とグループステージ突破が楽観できる状況ではない上に守備陣のケガ人が多発していることから所属するスランゴールFCがハリス選手の招集に難色を示しているとされていました。10月25日から31日までモンゴルで開催されるAFC U23アジアカップ予選に出場した場合、帰国後はマレーシア政府が全ての渡航者に義務付けている14日間の検疫隔離に入ることから、ハリス選手はスランゴールFCのマレーシアカップグループステージの残り4試合全てに出場できなくなるとされていました。
 しかしマレーシア政府入国後の検疫隔離期間をこれまでの14日間から7日間に短縮することを発表したことにより、11月10日のマレーシアカップグループステージ最終戦への出場が可能となったことから、スランゴールFCが招集に応じたと、サッカー専門サイトのヴォケットFCは伝えています。.

給料6割増しのオファーもマレーシア人選手はカンボジアリーグに魅力なし
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、カンボジア1部リーグのクラブからオファーを受けた、現在はMリーグ2部プレミアリーグでプレーするマレーシア人選手が魅力的な内容にもかかわらずそのオファーを拒否したという記事を掲載しています。
 現在のチームではセンターバックを務めているこの選手の代理人は選手名を明かさなかったものの、受けたオファーの内容が現在の給料の6割増であること、さらにオファーを出しているのがAFCカップ出場出場の可能性があるクラブであることを明らかした上で、このマレーシア人選手はMリーグ2部でプレーすることを選んだと話し、選手のキャリアップになるオファーにも関わらず、それを拒否したことを残念がっているということです。
 ヴォケットFCの記事では、2部プレミアリーグで4年目を迎えるこの選手にとって、AFCカップ出場の可能性があるクラブからの高待遇オファーにも関わらず、マレーシア国内の他のクラブから同等の獲得オファーが来ることを期待しながら居心地の良いマレーシアから離れたくない、あるいはマレーシアではまだ知名度が低いカンボジア1部リーグでプレーすることが「恥ずかしい」と考えているのが拒否の理由ではないかと分析した上で、自分のレベルアップにつながるこのような好機を生かさずに拒否してしまうのは残念なことだと記事を結んでいます。

10月17日のニュース:J3沼津のハディ・ファイヤッドによる連載記事フットボーリスタ10月17日版「日本サッカー成功の秘密」

 J2ファジアーノ岡山から3のアスルクラロ沼津に期限付き移籍しているU22代表のFWハディ・ファイヤッドがマレーシア語紙ハリアンメトロ日曜版に連載している「フットボーリスタ」の最新版です。沼津移籍直後の今年3月の練習で負った膝前十字靭帯損傷で今季の大半は治療と回復に専念したハディ選手ですが、現在はボールを使った練習まで回復しているようで、今季J3閉幕までには試合出場の可能性でも出てきました。
 日本ではすでに3年目となるハディ選手ですが、今回は「日本サッカー成功の秘密」と題した記事をハリアンメトロ日曜版に寄稿していますので、拙訳ではありますが日本語にしてみました。

フットボーリスタ:日本サッカー成功の秘密
 メトロ日曜版の読者の皆さん、こんにちは。お元気でお過ごしのことと思います。
 今週のフットボーリスタでは、日本で3年間を過ごして私が気づいたマレーシアのサッカーと日本のサッカーの違いについて触れてみたいと思います。
 私自身が見てきたことに基づくと、日本人は幼い時期からサッカーの基礎的な技術の習得に非常に熱心に打ち込んでいます。これがサッカーにおいてはとても重要なことであり、さらにそれが日本のサッカーにおける育成が成功している理由ではないかと私は思っています。
 日本人はしっかりしたゲームパターンだけでなくボールコントロールのような技術習得を子どもの頃から重視しています。子どもの頃からサッカーをする上での基礎を重視していることは、多くの素晴らしい選手を日本が輩出している理由かもしれません。
 自分が子どもだったときをと比べてみると、マレーシアではこの基礎技術の習得を日本ほどは重視していないように感じます。私が幼かった頃はこの基礎技術を身につけるための練習をチームとしてではなく、自分自身で練習しました。
 しかし現在のマレーシアのサッカーにおける育成プログラムは、JDTやトレンガヌFC、スランゴールFCのアカデミーや、国家スポーツ評議会NSCが監督する国家サッカー選手養成プログラム傘下のアカデミーなどに代表される多くの育成組織が活動しているおかげで、私が子どもだった頃とは大きく変わっていると思います。
 マレーシアの若い選手たちが幼いうちからこのような育成組織に加わって質の高い練習を続けていけば、世界でもトップクラスの選手が誕生することは決して不可能だとは私は思いません。
 また*モクタル・ダハリ国家サッカーアカデミーには将来の代表選手となるであろう豊かな才能を持った選手たちが在籍し、彼らは成長すればマレーシアサッカー界のヒーローになる可能性を持っています。
 そういった選手たちに十分な時間と機会が与えられれば、彼らがマレーシアサッカーの将来を担う者であることを証明してくれるでしょう。そのためには彼らを信じて惜しみない支援を送る必要があります。そしてマレーシア国内で運営されている全てのサッカー選手育成プログラムに対しても同様にその成功を信じ、支援を続けることで皆が望んでいるW杯出場という目標を達成できるでしょう。
 最後になりますが、読者の皆さんには今後も変わりなく国内サッカーを支援していただきたいと思います。皆さんの支援があれば、マレーシアのサッカーはまだまだ高みを目指すことができるからです。
 今週はここまでです。読者の皆さんのご健康をお祈りします。では、また次回お会いしましょう。

10月16日のニュース:U22代表はMリーグ1部今季3位のクラブに勝利、協会はフル代表からU22合流組の検疫隔離期間短縮を交渉、U22代表はトレンガヌFC IIのアズファル・フィクリを追加招集

U22代表はMリーグ1部今季3位のクラブに勝利
 AFC U23アジアカップ予選に出場するU22代表が今季Mリーグ1部3位のペナンFCと練習試合を行い、2-1で勝利しています。。
 U22代表は10月12日に今季Mリーグ2部優勝のヌグリスンビランFCと対戦し、1-2で敗れています。
 この試合では22分にペナンFCがMFモハマド・アメル・アザハのゴールで先制したものの、U22代表はいずれもトレンガヌFCのFWモハマド・シャフィク・イスマイルが71分に同点ゴールを、MFニック・アキフ・シャヒランが86分に決勝ゴールを決めて逆転で勝利を収めています。
 U22代表は10月18日に予選前の最後の練習試合として今季Mリーグ1部2位のクダ・ダルル・アマンFCと対戦します。
 10月25日からモンゴルのウランバートルで開催されるAFC U23アジアカップ予選J組でマレーシアはタイ、ラオス、モンゴルと同組となっています。

協会はフル代表からU22合流組の検疫隔離期間短縮を交渉
 上の記事で取り上げたU22代表には、先日のヨルダン遠征を終えたフル代表からMFムカイリ・アジマル(スランゴールFC)、FWハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、DFクェンティン・チェン(ペナンFC)、FWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)が加わることが発表されていますが、すでに帰国したこの4選手は現在、検疫隔離期間中でU22代表に合流できていません。U22代表のブラッド・マロニー監督とFAMはこの4選手の検疫隔離期間短縮とU22代表合流を求めているようですが、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロによると、未だ承認されていないということです。
 マレーシア政府は全ての渡航者に14日間の検疫隔離を求めており、ヨルダン遠征から帰国した代表チームも例外ではありません。これについてマロニー監督とFAMは新型コロナ対策を担当する国歌安全保障委員会NSCと保健省に対して4選手の検疫隔離期間短縮を求めているということですが、交渉が難航しているようです。
 スタジアムアストロの記事ではこの4選手の他に、アメリカでプレーしているMFワン・クズリ・ワン・カマル(アクロン大学)、DF V・アンニル(ドイツ5部SGVフライベルク)の両選手のU22代表招集についても現在、所属チームとの交渉が続いていると報じています。
 今回のAFC U23アジアカップ予選はFIFA国際マッチデー期間外であることから、DFハリス・ハイカルと代表でもプレーするFWアリフ・アイマンがそれぞれ所属するスタンゴールFCとJDTの招集拒否により、U22代表に参加できていません。

U22代表はトレンガヌFC IIのアズファル・フィクリを追加招集
 マレーシアサッカー協会FAMはU22代表に新たにMFモハマド・ヌル・アズファル・フィクリ・アズハ(21)を招集したことを発表しています。Mリーグ2部プレミアリーグのトレンガヌFC IIでプレーするアズファル・フィクリ選手は、今回の合宿中のケガにより離脱するJDT IIのMFアフマド・アシャル・ハディ・モハマド・シャプリ(18)に代わって招集されています。

10月15日のニュース:去就が注目されるトレンガヌFCIIのリーグ得点王はマレーシアカップに専念、「ミッキー」に国外のクラブが関心、ケランタンFCのインドネシア出身FWがU22代表に招集

去就が注目されるトレンガヌFCIIのリーグ得点王はマレーシアカップに専念
 Mリーグ2部トレンガヌFC IIのFWジョーダン・ミンターは、今季出場9試合で16ゴールを量産し、シーズン中にはトップチームのトレンガヌFCに昇格して1部スーパーリーグでも6試合で4ゴールを挙げています。この活躍から来季に向けて他のMリーグクラブはもとより、国外のクラブからも獲得オファーを受けているというガーナ出身のミンター選手ですが、現在は今月10月29日から再開するマレーシアカップに専念し、トレンガヌFCがマレーシアカップで優勝することに貢献したいと述べています。
 マレーシア語紙のハリアンメトロによれば、トレンガヌFCとの契約期間は12月末までとなっていることを尊重したいと話すミンター選手は、マレーシアカップ終了後に来季もトレンガヌFCでプレーするかどうかを代理人と相談したいとして、今はAFCカップ出場権の懸かるマレーシアカップ優勝を目指したいということです。
 一方、トレンガヌFCを運営するTFC社のアブドル・ラシド・ジュソーCEOは、ミンター選手の去就は経営陣の判断に加えて、トップチームのナフジ・ザイン監督が残留を希望するか否かによると話しています。
 またその後に出たハリアンメトロの別の記事では、トレンガヌFCのセカンドチームでもあるトレンガヌFC IIのバドロル・アフザン・ラザリ監督は今季3位という成績を挙げたチームの最も重要な選手で、来季も欠かせない選手であり、またチーム内の若い選手の手本となっているとして強く残留を希望すると述べており、ミンター選手の去就はマレーシアカップ終了までは確定することはなさそうです。

「ミッキー」に国外のクラブが関心
 先日のヨルダン遠征ではヨルダンに0-4、ウズベキスタンには1-5と大敗したマレーシアですが、その中でキラリと光るところを見せたFWファイサル・ハリム(トレンガヌFC)が国外のクラブからの視線を集めているようです。
 ハリアンメトロによると、公称158cmの身長から「ミッキー」の愛称で知られるファイサル選手は、ヨルダン戦とウズベキスタン戦のいずれにも先発し、相手を抜くドリブルでマレーシアの数少ない好機を演出しましたが、この活躍後、国外クラブの代理人から接触を受けたと話しています。その詳細については明らかにはしなかったものの、ファイサル選手自身も国外でプレーする機会があればそれを逃したくないと述べています。
 さらにマレーシア語紙ブリタハリアンではファイサル選手の代理人がソーシャルメディア上でスペインやポルトガルのクラブからそれぞれ身分紹介の問い合わせがあったと報じています。これによれば、ソーシャルメディア上のアカウント名ジョー・ベルバトフ氏はマレーシア国内で代理人会社のエストラダ・スポーツ・エージェンシーを運営し、ファイサル選手の代理人でもありますが、ファイサル選手について正式なオフーを受けたわけではないものの現在の契約内容(今季開幕前にスリ・パハンFCから移籍したファイサル選手は来季までの2年契約を結んでいます)や給料などの問い合わせを受けたことを明らかにしています。なおベルバトフ氏は、今回のヨルダン遠征で代表デビューとなった19歳のMFムカイリ・アジマル(スランゴールFC)にも同様の関心が寄せられているとも述べています。
 なおファイサル選手が所属するトレンガヌFCは、国内外いずれのクラブからも正式な問い合わせを受けていないことを公表していますが、その一方で現在23歳のファイサル選手の獲得に関心があるクラブからは話を聞く用意があるとも述べています。
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 トレンガヌFCに移籍したことで今年はブレイクの年となったファイサル選手ですが、マレーシア人選手の国外移籍で障害となりかねないのが、Mリーグクラブが現在支払っている給料の額です。公表されていないので正確な額は不明ですが、複数の記事を読むとMリーグ1部クラブの主力クラスが月給2万リンギから5万リンギ(およそ54万8000円から219万円)、代表選手クラスは5万リンギ以上、そして外国籍選手が2万米ドルから6万米ドル(227万円から683万円)辺りが相場かと思いますが、マレーシアでは大卒初任給が2000リンギから3000リンギ(およそ5万4800円から8万2200円)であことを考えると、その破格な待遇に驚くものの、国外クラブに移籍して1年目から同じ給料を得られるかというとそこは疑問符がつくところです。となると給料が減ってでも「高いレベルでプレーしたい」といった志がなければ、マレーシア人選手の国外移籍は今後も増えることはなさそうです。

ケランタンFCのインドネシア出身FWがU22代表に招集
 Mリーグ2部ケランタンFCのFWナタナエル・シリンゴリンゴは今季の活躍によって契約延長を勝ち取ったという記事はこのブログでも紹介しましたが、このナタナエル選手が今度は母国インドネシアのU22代表に招集されたことを、ケランタンFCの公式Facebookが伝えています。 
 インドネシアU22代表はAFC U23アジアカップ予選G組でオーストラリアと同組となっており、(注:この組は中国、ブルネイが出場を辞退しており2チームのみの編成です。)タジキスタンを会場として、変則的にインドネシア対オーストラリアが2回戦行われるこの予選で、韓国出身でフル代表監督兼任のシン・テヨン(申台龍)U22代表監督は4名の「国外組」を含む33名のU22代表候補を発表しました。その内、国外組はMFエギ・マウラナ・フィクリ(スロバキア1部FKセニツァ)以外は全員がMリーグでプレーする選手でFWサディル・ラムダニ(サバFC)、MFシャフリアン・アビマニュ(JDT)、そして今回が初招集となったナタナエル選手です。しかしサディル・ラムダニはケガから復帰しておらず、シャフリアン・アビマニュはこの予選がFIFA国際マッチー期間外であることからJDTが招集を拒否し、MリーグからはケランタンFCが招集に応じたナタニエル選手のみが参加します。

1人、テキストの画像のようです


10月14日のニュース:来季のクラブライセンス交付の可否は今月下旬に決定、11月のFIFA国際マッチデー期間は代表戦なし、スタジアム観戦解禁後の入場者数の概要が発表、今季MリーグのYouTube視聴総数が7700万回越え

来季のクラブライセンス交付の可否は今月下旬に決定
 Mリーグを運営するMFLのスチュアート・リマリンガムCEOは今季2021年シーズンにプレーした1部スーパーリーグの12チームと2部プレミアムリーグの10チームが全てが、マレーシアサッカー協会FAMのクラブライセンス交付第一審機関FIBに対して来季2022年シーズンのクラブライセンスの最終申請を行なったことを明らかにしています。
 英字紙ニューストレイトタイムズによると 各クラブは今年9月の第一次申請期限までに必要書類をFIBに提出しており、今回はその見直しなどを経た最終申請の提出となっています。FIBは今回の申請内容を精査した上で今月下旬にクラブライセンス交付の可否を決定します。
 昨季終了後のクラブライセンス申請では1部スーパーリーグで恵龍太郎選手が所属していたフェルダ・ユナイテッドFCと2部プレミアリーグのUKM FCが、FAMが進める民営化の条件を満たすことができなかったためクラブライセンスの交付が受けられずMリーグから撤退した他、未払い給料の分割による支払い期限を守らなかったことにより1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッドFCに対してFIBはリーグ戦での勝点3剥奪処分を下しています。
 第一次申請では新型コロナによるロックダウンが施行されたことで監査法人が休業し財務諸表の提出に問題があったクラブもあったことを明かしたスチュアートCEOは、全てのクラブが最終申請までには必要な書類を用意できたと話し、今後はFIBの最終判断を仰ぐことになるとしています。
 さらにスチュアートCEOは新型コロナの感染拡大予防のためMリーグ各クラブは外部との接触を断つために合宿形式での練習を強いられたことによる運営費用の増加に加え、無観客試合による入場料収入減やスポンサーの離脱による資金不足で経営状況が苦しいクラブが存在することを認めた上で、各クラブがクラブライセンスを交付されることを望む一方で、FIBが経営内容を問題視し、条件付きでのクラブライセンス交付となる可能性もあることを指摘しています。

11月のFIFA国際マッチデー期間は代表戦なし
 先日のヨルダン遠征ではヨルダンとウズベキスタンを相手に試合を行ったマレーシア代表ですが、次のFIFA国際マッチデー期間となる11月8日から16日にかけては代表戦を行われないとスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 さらにスタジアムアストロの記事では、この期間中の11月9日と10日にはマレーシアカップのグループステージ最終節となる第6節が組まれており、大半の選手の契約が11月いっぱいとなっていることから日程の変更が難しいため、次の代表戦はこのマレーシアカップ決勝が行われる11月30日以降で、東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会の前に行われる可能性があるとしています。
 当初予定されていた2020年から順延されたスズキカップ2020年大会は12月5日からシンガポールで集中開催されますが、マレーシアの初戦は12月6日のカンボジア戦となっています。
 マレーシア代表のモハマド・ユソフ・マハディ チームマネージャは、マレーシア政府が渡航者に求めている2週間の検疫隔離のために国外からチームを招くのは難しいとしながらも、スズキカップに向けて遅くとも12月3日までには試合を組みたいと話しています。
 またタン・チェンホー監督はスズキカップ前の練習試合を代表のホームでもある首都クアラルンプールのブキジャリル国立競技場で開催したいと話しています。なおマレーシア代表がこのブキジャリル国立競技場で最後に試合を行ったのは、2019年11月19日のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選のインドネシア戦で、この試合でマレーシアはインドネシアを2-0で下しています。
 スズキカップ前にホームで試合を開催してサポーターから応援を受けることは代表チームにとっても大きな力になると話すタン代表監督は、スズキカップに出場する東南アジアのチームとの対戦を希望しているとも話しています。

スタジアム観戦解禁後の入場許可数の概要が発表
 10月29日から再開されるマレーシアカップはおよそ5ヶ月ぶりにスタジアムでの観戦が可能になることが発表されていますが、マレーシアカップを主催するMFLは入場できる観戦者数の概要を公式サイトで発表しています。
 これによると各スタジアムでの観戦可能な入場者数は、新型コロナ対策を司る国家安全保障委員会NSC、マレーシア政府保健省、そして国内スポーツを統括する青年スポーツ省による標準作業手順SOPを基準として、国家復興計画NRPの段階に合わせて以下のように発表されています。
NRP第2段階の州(クダ、ペナン、ケランタン、ペラ、サバ):スタジアム定員の20%または5,000人
NRP第3段階の州(スランゴール、クアラルンプール、マラッカ、トレンガヌ、ジョホール、サラワク):スタジアム定員の30%または10,000人
NRP第4段階の州(ヌグリスンビラン、パハン): スタジアム定員の50%または20,000人
*州名はMリーグクラブが本拠地を持つ州のみ
 なおスタジアムでの観戦に際しては、18歳以上でワクチン接種が完了している者という条件がついており、スタジアム内での飲食禁止や試合中のマスク着用も義務付けられています。
 またMFLはMリーグクラブに対して事前の申請を行うことを前提に、10月29日以前に行われれるMリーグクラブ同士の練習試合についても観客を入れて行うことを許可するとしています。

今季MリーグのYouTube視聴総数が7700万回越え
 Mリーグを運営するMFLは公式サイト上で、今季2021年シーズンのMリーグ1部スーパーリーグの試合がYouTubeで視聴された回数が7796万5339回に達したと発表しています。
 この再生回数は9月30日時点で1部スーパーリーグ132試合が視聴された回数です。なおリーグが短縮され、試合数が半減した昨季2020年シーズンはスーパーリーグ66試合が1622万3282回視聴されています。
 今季のスーパーリーグはリーグスポンサーでインターネット接続事業者のUnifi(ユニファイ)によるYouTubeでの無料ストリーミング配信の他、UnifiによるIPTVのUnifi TV、そして地上波チャンネルのRTMなどで視聴可能ですが、ライブ観戦に限定すると今季の総視聴回数は3589万1793回となるということです。なお、Unifiによるスーパーリーグの無料ライブストリーミングは、無観客試合での開催が決定した第5節から始まり、スーパーリーグ終了後も、マレーシアカップグループステージ第2節まで続いています。
 YouTubeで視聴総数が多かったクラブは今季スーパーリーグ8連覇を達成したJDTで2260万959回、2位がクダ・ダルル・アマンFCの1590万1863回、3位がペナンFCの1321万1869回となっており、視聴回数もリーグでの順位がそのまま反映された形になっています。(記録はいずれも9月20日現在)
 またYouTubeでの視聴回数が多かった試合のトップ3は全てJDTの試合で、3月7日のスランゴールFC戦が最多の171万79回、4月24日のトレンガヌFC戦が168万4922回、5月8日のペナンFC戦が163万76回と続いています。

10月13日のニュース(2):ケガを理由にケランタンFC退団の選手がAリーグに移籍し抱負を語る、U22代表の主力2選手をクラブが招集拒否か

ケガを理由にケランタンFC退団の選手がAリーグに移籍し抱負を語る
 Mリーグ2部のケランタンFCは10月11日にクラブの公式Facebook上で今季加入したスペイン出身のMFマリオ・アルケスの退団を発表しました。Facebookでは「マリオ・アルケスはケガにより2021年10月をもって契約解除となった。さらに母国にいる父親が新型コロナに感染し、直ちに帰国せざるを得ない状況になっている。ケランタンFCはアルケス選手の速やかな回復を願うと同時に今後もクラブとアルケス選手が良好な関係を維持できることを願っている。」という文面が感謝を表す写真とともに投稿されました。
 10月9日のこのブログでも、アルケス選手はケガにより10月29日から再開するマレーシアカップへの出場も絶望という記事を取り上げました。しかし本日10月13日のオーストラリア1部リーグ、通称Aリーグの公式サイトではこのアルケス選手がAリーグのニューカッスルジェッツに加入することが発表されています。この記事の中でニューカッスルジェッツのアーサー・パパス監督はアルケス選手がセットプレーで存在感を発揮する選手であるとして、チームに合流するのを楽しみにしていると述べる一方で、アルケス選手自身も来月11月19日に開幕するAリーグに向けて「自分の目標は出場する試合で110%を出すことで、チームの上位進出にこう貢献したい」と述べています。
 この発言を聞く限り、ケランタンFC退団の理由は純粋にケガだけではなさそうですが、ともあれアルケス選手には新天地での活躍をお祈りします。
(写真左は退団したケランタンFCの、右は加入したニューカッスルジェッツの公式Facebookより)

U22代表の主力2選手をクラブが招集拒否か
 今月10月25日からモンゴルのウランバートルで開催されるAFC U23アジアカップ予選に向けて合宿中のU22代表は、10月20日のモンゴル出発を控えて合宿の最終段階に入り、昨日10月12日のヌグリスンビランFC戦では今季のMリーグ2部優勝チーム相手に1-2と惜敗したものの、ブラッド・マロニー監督は最後の調整が順調に進んでいると話しています。
 U22代表には、先日、ヨルダン遠征を行なったフル代表からFWルクマン・ハキム・シャムスディン(19・ベルギー1部KVコルトレイク)、DFクェンティン・チェン(21・ペナンFC)、MFムカイリ・アジマル(19・スランゴールFC)、FWハキミ・アブドラ(21・トレンガヌFC)の4名も隔離検疫後に合流する予定ですが、サッカー専門サイトのヴォケットFCはこのU22代表で主力となるべき2選手の所属クラブが代表招集を拒否していると報じています。
 その2選手とはDFハリス・ハイカル(19・スランゴールFC)とFWアリフ・アイマン(19・JDT)の両選手です。ハリス選手の所属するスランゴールFCはマレーシアカップのグループステージでここまで1勝1敗ですが、守備陣に不安を抱えるクラブはハリス選手の離脱による影響は大きいことから、今回の招集を拒否したとしています。また6月のW杯予選ではフル代表でもプレーしたアリフ選手の所属するJDTはここまで2勝ながら、やはりクラブは招集を拒否したとしています。
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 攻守の要とも言える両選手を欠くU22代表ですが、来年6月にウズベキスタンで開催される本戦へ出場できれば、ルクマン・ハキムとアリフ・アイマンの夢のツートップの活躍も期待できるので、飛車角落(失礼!)メンバーですが、予選J組ではライバルのタイを破ってなんとか本戦出場権を獲得してもらいたいです。
 今回話がややこしくなってしまっているのは、新型コロナの影響もあります。予選が開催される10月25日から30日までの期間はFIFAの国際マッチデー期間ではないため、Mリーグクラブによる招集拒否は問題にはなりません。その一方でこの期間中に国内で予定されているのはマレーシアカップのグループステージ第3節(10月29日から30日)のみで、一見するとU22代表に加わっても出場できないのは1試合のように思えますが、新型コロナの感染拡大を防ぐためマレーシア政府は全ての渡航者に14日間の検疫隔離を義務付けており、これによりモンゴルでの予選に出場すると11月9日と10日に予定されているグループステージ第6節までの残り4試合全てに出場できなくなってしまうことから、スランゴールFCはハリス選手の、JDTはアリフ選手のU22代表招集を拒否したと思われます。

10月13日のニュース:タン代表監督がヨルダン遠征を総括、タイ1部第7節-前節出場停止のエルドストールが復帰でチョンブリーFCの勝利に貢献、AFC U23アジアカップ予選出場のU23はヌグリスンビランに惜敗  

タン代表監督がヨルダン遠征を総括
 先日のヨルダン遠征ではヨルダンに0-4、ウズベキスタンには1-5と大敗したマレーシアですが、タン・チェンホー監督がマレーシアの通信社ブルナマを含めた国内メディアとのオンライン会見を行い今回の遠征を総括しています。
 タン監督はまず公称158cmの身長から「ミッキー」の愛称で知られるFWファイサル・ハリム(トレンガヌFC)を取り上げて、ヨルダン戦、ウズベキスタン戦ともそのスピードと相手を抜いていくドリブルが際立っていたとし、いわばギャンブル的な先発起用にファイサル選手が見事に応えてくれたと話しています。さらに今回の遠征に参加した2人の「国外組」の内の1人でFWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)についてもボールコントロールの技術の高さで、先発したウズベキスタン戦では相手を翻弄していたと話しています。
 その一方で2試合で9失点を喫した守備陣については、不正確なパスやボールコントロールのミス、そして連携の悪さに加えて、相手攻撃陣に押し込まれたことで不用意なミスが身だっていたと指摘し、期待通りには機能しなかったことを認めています。特に初戦のヨルダン戦で4失点した後のウズベキスタン戦でもDFアイディル・ザフアン(JDT)とイルファン・ザカリア(KLシティFC)を起用したことを問われると、このコンビの経験不足を認めながらも、例え失点してでも試合で学ばなければならないことがあると述べて経験を積ませるための起用だったと話しています。
 「初戦のヨルダン戦では個々のミスが目立ったが、(最終戦の)ウズベキスタン戦ではその数は減っていた。しかしまだチームとして「組織で守る」と言ったことが不十分だった。攻撃面では、今回のような格上のチームと対戦する場合にはよりピンポイントなパスやより正確なボールコントロールができなければならいことが選手にはわかったと思う。今回の遠征に参加した選手たちにはこの経験を生かして、自身のレベルアップを図って欲しい。」と述べたタン監督ですが、今回の遠征メンバーの中から今年12月に開幕する東南アジアサッカー連盟選手権スズキカップ2020年大会や来年2月のAFC選手権アジアカップ3次予選に出場する代表のメンバーにも選ばれる者がいるかどうかを問われると、その名前は挙げなかったものの数名の選手は今後の合宿で鍛えたいと述べ、スズキカップ前に予定されている来月11月の練習試合でも起用したいと話しています。

タイ1部第7節-前節出場停止のエルドストールが復帰で勝利に貢献 
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第7節が10月9日と10日にかけて開催に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCが2連勝し4位を維持、一方、代表のヨルダン遠征でドミニク・タン不在のポリス・テロFCも2連勝で順位を12位から8位まで上げています。

タイ1部リーグ第7節
2021年10月10日@チョンブリースタジアム(バンコク)
チョンブリーFC 1-0 スパンブリーFC
 第5節のレッドカードで前節第6節は出場停止を受けていたDFジュニオール・エルドストールが復帰したチョンブリーFCが2連敗の後の2連勝で4位を維持しています。エルドストール選手は先発してフル出場しています。
 (試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://youtu.be/GwdQcMTygSk

2021年10月9日@BGスタジアム
BGパトゥム・ユナイテッド 0-3 ポリス・テロFC
 ポリス・テロFCが昨季王者のBGパトゥム・ユナイテッドにまさかの3得点で完封勝利。ドミニク・タン不在の間に今季初勝利からの2連勝ですが、まぁそれまでもタン選手は試合出場はありませんでしたが…。

タイ1部リーグ順位表(第7節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1ブリーラム・ユナイテッド7511916
2チェンライ・ユナイテッド7421414
3バンコク・ユナイテッド6411413
4チョンブリーFC7322711
8ポリス・テロFC722318
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。

AFC U23アジアカップ予選出場のU23はヌグリスンビランに惜敗
 今月10月25日からモンゴルのウランバートルで開催されるAFC U23アジアカップ予選に出場するマレーシアU23代表は現在、第2次合宿を行っていますが、昨日10月12日には練習試合初戦となるMリーグ2部プレミアリーグの今季チャンピオンのヌグリスンビランFCと練習試合を行い1-2で惜敗しています。
 現在はスランゴール州プタリンジャヤにあるマレーシアサッカー協会FAM本部の施設で合宿を行なっているU23代表はモンゴル出発前に3つのMリーグクラブとの練習試合を予定していますが、このヌグリスンビランFCがその初戦でした。
 この試合の様子を伝えたマレーシア語紙ハリアンメトロでによると、試合開始から何度もチャンスを掴みながらもヌグリスンビランFCのGKダミエン・リムの好守に阻まれていたU23代表は、今季プレミアリーグでマレーシア人としてはリーグ2位の8ゴールを挙げたアズハド・ハラズ・アルマン(FAM-MSNプロジェクト)が11分にゴールを挙げてこの試合に先制しました。その後もさらにチャンスを作りながら追加点を奪えなかったU23代表は後半開始早々の46分にヌグリスンビランFCのエース、アライン・アコノアコノが同点ゴール、さらに81分にはR・バラトクマルが逆転のゴールを決めてヌグリスンビランFCが勝利しています。
 U23代表は10月15日(金)にはMリーグ1部3位のペナンFC、そして10月18日(月)には2位のクダ・ダルル・アマンFCとの練習試合が予定されており、その後の10月20日(水)にモンゴルへ向けて出発する予定です。
 今回のAFC U23アジアカップ予選J組では、10月25日にラオス、28日にモンゴル、そして31日にはタイと対戦することになっています。

10月10日のニュース(2):女子代表11選手が国立大学へ推薦入学、表はAFCU23アジアカップ直前の国外合宿計画を断念、J3沼津のハディ・ファイヤッドは12月に復帰

女子代表11選手が国立大学へ推薦入学
 マレーシアサッカー協会FAMは女子代表選手11名が高等教育省から国立大学への推薦入学を認められたことを報じています。
 FAMのハミディン・アミン会長、S・シヴァンダラム副会長、スラヤ・ヤアコブ女子サッカー委員長らも出席してFAM本部で開かれた式典では、高等教育省のノライニ・アフマド大臣から11名の選手に推薦入学認定書が手渡されました。
 今回、推薦入学が決まった11名の内、先月のAFC女子アジアカップ2022年大会予選にも出場したGKヌルル・アズリン・マズラン(21、スランゴール)、MFエヴァ・オリヴィアニ・アンティナス(20、サバ)、MFワイティ・タミン(18、サバ)、DFヌルファティン・ロザニ(18、ケランタン)、FWヘンリエッタ・ジャスティン(19、サバ)ら9名はマレーシア国立防衛大学UPNMに、MFヌラリア・ナタシャ・ズルケフリ(18、ジョホール)と他1名がマラ工科大学UITMに進学します。
 スラヤFAM女子サッカー委員長は今回の高等教育省との協力関係により、サッカーを通じた高等教育への道が開かれるとして、子どもたちがサッカーをすることに対してより多くの保護者が理解を示すようになることを期待していると話しています。
 

U23代表はAFCU23アジアカップ直前の国外合宿計画を断念
 今月10月25日から31日までモンゴルのウランバートルで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けてマレーシアU23代表25名は第2次合宿に入っています。しかしこの予選直前に企画されていたアラブ首長国連邦での合宿と練習試合が、新型コロナウィルスの検疫隔離などを理由に実現が不可能となったと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 オーストラリア出身のブラッド・マロニー監督率いるU23代表は今年6月には国内での合宿と練習試合を予定していましたが、新型コロナの感染拡大のためマレーシア全土がロックダウンとなったことからこちらも中止になっていました。
 国外合宿の実現が不可能となったU23代表は、予選まで国内で合宿を続け、Mリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCやペナンFCなどとの練習試合を行うということです。
 なおこのU23代表には、現在ヨルダン遠征中のフル代表からムカイリ・アジマル(スランゴールFC)、ハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、クェンティン・チェン(ペナンFC)、ルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)から4名が帰国後に合流することも発表されており、合計29名からモンゴル出発前に最終メンバーとなる23名が決定されるということです。

J3沼津のハディ・ファイヤッドは12月に復帰
 J2ファジアーノ岡山からJ3アスルクラロ沼津に期限付きで移籍してるU23代表のハディ・ファイヤドは今年3月の練習中に右膝前十字靭帯を断裂し、その後は手術を経てリハビリを行ってきましたが、12月にはJ3での試合出場が期待されていると、マレーシア語紙のブリタハリアンが報じています。
 ハディ選手を支援するヤクルト・マレーシア社の濱田浩志社長によれば、ハディ選手の回復は順調でリハビリも予定通りに進んでおり、現在は既にフィットネスレベルを上げるトレーニングやボールを使った練習も行っているということです。
 J3沼津の今季最終戦第30節は12月5日にいわてグルージャ盛岡戦が予定されています。
 ハディ選手の状況はマレーシアデフスポーツ協会とヤクルト・マレーシア社との間で交わされた基本合意書MOUの調印式に出席した濱田社長が記者会見で明らかにしたもので、この式典ではヤクルト・マレーシア社からマレーシアデフスポーツ協会へ支援金など6万リンギ(およそ161万円)が贈られた他、ヤクルト・マレーシア社がスポンサーとなっているMリーグ2部プレミアリーグケランタン・ユナイテッドFCから元日本代表の本山雅志選手もこの式典に出席し、マレーシアデフスポーツ協会に対して1万リンギの寄付を行なっています。

10月10日のニュース(1):2試合連続の大量失点でウズベキスタンに敗れたマレーシアは2連敗でヨルダン遠征終了

2試合連続の大量失点でウズベキスタンに敗れたマレーシアは2連敗でヨルダン遠征終了
 マレーシア代表のヨルダン遠征の最終戦となるウズベキスタン戦が10月9日に行われ、FIFAランキング84位のウズベキスタンと対した同154位のマレーシアは1−5で敗れています。
 今回の遠征の初戦となった10月6日のヨルダン戦ではFIFAランキング93位の相手になすすべもなく0-4と完敗したマレーシアは、ヨルダン戦で採用したの4-3-3のシステムから、この試合では4-2-3-1に変更し、GKは2019年3月以来の代表戦となったカイルル・ファーミ(マラッカ・ユナイテッドFC)、DF陣は右からリザル・ガザリ(クダ・ダルル・アマンFC)、イルファン・ザカリア(KLシティFC)、アイディル・ザフアン(JDT)、そしてヨルダン戦で先発したアリフ・ファルハン(クダ・ダルル・アマンFC)に代えてアリフ・ファジラー(トレンガヌFC)の4バック、MFアクラム・マヒナンとMFケニー・パッラジのKLシティFCコンビをボランチ、トップ下にはボドロル・バクティアル(クダ・ダルル・アマンFC)、左右ウイングには21歳のハキミ・アブドラと23歳のファイザル・ハリムのトレンガヌFCコンビ、そしてワントップに代表戦初先発となる19歳のルクマン・ハキム・シャムスディンを配して臨みました。
 セリエAのASローマでプレーするFWエルドル・ショムロドフを筆頭にFWシャフバーズ・エルキノフ(ベラルーシ1部FC BATEボリソフ)、MFオタベク・シュクロフ(アラブ首長国連邦1部シャールジャFC )、MFジャロリディン・マシャリポフ(サウジアラビア1部アル・ナスルSC)ら国外組を揃えてベストメンバーのウズベキスタンに対し、試合開始直後は相手ゴールを狙う姿勢を見せていたマレーシアですが、試合が落ち着くと共に徐々に自陣へ押し込まれて守勢に回ります。そこから時折カウンターを見せるもパスの精度が低く前線までボールは渡らない苦しい展開の中、17分にウズベキスタンはMFファルーフ・サイフィエフ(FCパフタコール・タシュケント)のクロスにFWドストンベク・ハムダモフ(アル・ナスルSC-アラブ首長国連邦1部リーグ)が合わせて先制し、さらに29分には再びドストンベク・ハムダモフ、そして33分にはフセイン・ノルチェイエフ(ナサフ・カルシFC)が立て続けに決めた3ゴールで着々とリードを広げていきます。一方のマレーシアはタン監督が機能しないハキミ・アブドラに代えてシャフィク・アフマッドを投入するなど積極的にカードを切り、前半終了間際には右SBのリザル・ガザリからパスを受けたファイザル・ハリムがシュートのこぼれ球を、ゴール前に詰めていたバドロル・バクティアルが押し込んで、マレーシアが今回の遠征初ゴールで1点を返して1-3で前半を終了します。
 後半に入っても自陣でのプレーが続くマレーシアは守備の時間が長くなる中、ウズベキスタンがさらに2点を追加して結局1-5と初戦に続く4点差でマレーシアは大敗しています。
 この試合で今回の遠征を終えたマレーシア代表は明日10月10日にヨルダンを発って帰国の途に着きます。(以下の試合のハイライト映像はアストロ・アリーナより)

国際親善試合
2021年10月9日@アンマン国際スタジアム(ヨルダン)
マレーシア 1-5 ウズベキスタン
得点者:マレーシア-ボドロル・バクティアル(45+1分)、ウズベキスタン-ドストンベク・ハムダモフ2(17分、29分)、フセイン・ノルチェイエフ(33分)、イブラヒムカハイル・ユルダシェフ(68分)、アジズべク・アマノフ(88分)

10月7日のニュース:国際親善試合-マレーシアはヨルダンに0-4で完敗、タイ1部第6節-代表選手所属クラブの直接対決は両選手ベンチ入りせず

国際親善試合-マレーシアはヨルダンに0-4で完敗
 マレーシア代表にとっては6月のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選以来の代表戦となる国際親善試合が10月6日に行われ、マレーシア代表はヨルダン代表に0-4で敗れています。
 ヨルダンの首都アンマンのキング・アブドラ2世スタジアムで現地時間午後6時(マレーシア時間午後11時)キックオフとなったこの試合では、代表初招集のアリフ・ファルハン(クダ・ダルル・アマンFC)を左サイドバック、いずれも代表復帰組ののバドロル・バクティアル(クダ・ダルル・アマンFC)とアクラム・マヒナン(KLシティFC)を中盤に配した以外は、6月のW杯予選のメンバーが先発しました。
 試合開始から自陣でのプレーが続いたマレーシアは、34分に初先発のDFアリフ・アルファンのクリアミスをヨルダンのエサン・ハッドがゴール前へパス、これをDFイルファン・ザカリア(KLシティFC)がポジショニングミスでクリアできず、走り込んできたアリー・アルワンが蹴り込んでヨルダンが先制します。さらに42分にはGKカイルルアズハン(スランゴールFC)とDFアイディル・ザフアン(JDT)がコミュニケーションが取れず交錯して溢れたボールをオダイ・アル・サイフィがゴールしヨルダンが2-0とリードを広げます。後半に入っても、47分にはDFイルファン・ザカリアのヘディングがクリアミスとなり3点目、その2分後の49分には前掛り気味になったDFラインの間をムーサ・スレイマンに美しいパスを通され4点目といずれもアリー・アルワンにゴールを決められマレーシアがヨルダンに敗れています。
 途中にはFWファイザル・ハリム(トレンガヌFC)がドリブルで切り込む場面などはあったものの、前線でFWギリェルメ・デ・パウラが孤立する時間も多く、またそのデ・パウラにボールが渡ってもシュートまではつながらず、攻守共に完敗でした。
*****
 W杯予選で酷評されたデ・パウラ選手とリーグ戦ではほとんど試合出場のなかったシャフィク・アフマドをいずれもFWとして敢えて先発させたタン・チェンホー代表監督ですが、この試合では残念ながら機能しませんでした。先発メンバーを見た段階の素人考えでは、デ・パウラをターゲットにロングボールを使い、そのこぼれ球に運動量を生かしてシャフィク・アフマドとファイザル・ハリムが寄せてシュートにつなげるという単純明快なサッカーをするための布陣かと思いましたが、ロングボールはほとんどなく、しかも中盤でのパスの精度が低かったことからデ・パウラが孤立する形になってしまったのは戦術と戦略が一致していないように見えました。(試合のダイジェスト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルより)

国際親善試合
2021年10月6日@キング・アブドラ2世スタジアム(アンマン、ヨルダン)
ヨルダン 4-0 マレーシア
得点者:ヨルダン-アリー・アルワン3(34分、47分、49分)、オダイ・アル・サイフィ(42分)
 

タイ1部第6節-代表選手所属クラブの直接対決は両選手ベンチ入りせず 
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第6節が10月5日から7日にかけて開催に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCとDFドミニク・タンが所属するポリス・テロFCが直接対決しましたが…。

タイ1部リーグ第6節
2021年10月1日@ブンヤジンダースタジアム(バンコク)
ポリス・テロFC 2-0 チョンブリーFC
 試合は前半の2ゴールで先制したポリス・テロFCがそのまま逃げ切り、待望の今季初勝利をきろくしています。一方、前節に開幕からの無敗記録が4でストップしたチョンブリーFCは2連敗となりました。
 当初は代表DFコンビのドミニク・タン(ポリス・テロFC)とジュニオール・エルドストール(チョンブリーFC)の対戦とマレーシアサッカー的には注目のカードでしたが、マレーシア代表のヨルダン遠征に招集されたタン選手は不在、またなぜかヨルダン遠征に招集されなかったエルドストール選手は前節のチェンライ・ユナイテッド戦で一発退場となっており、この試合は出場停止処分を受けており、結局、両選手不在でした。
 (試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://youtu.be/ZPYH7NUU7WI

タイ1部リーグ順位表(第6節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1ブリーラム・ユナイテッド6411713
2チェンライ・ユナイテッド6321311
3バンコク・ユナイテッド5311210
4チョンブリー622268
12ポリス・テロFC6123-25
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。