10月10日のニュース(2):女子代表11選手が国立大学へ推薦入学、表はAFCU23アジアカップ直前の国外合宿計画を断念、J3沼津のハディ・ファイヤッドは12月に復帰

女子代表11選手が国立大学へ推薦入学
 マレーシアサッカー協会FAMは女子代表選手11名が高等教育省から国立大学への推薦入学を認められたことを報じています。
 FAMのハミディン・アミン会長、S・シヴァンダラム副会長、スラヤ・ヤアコブ女子サッカー委員長らも出席してFAM本部で開かれた式典では、高等教育省のノライニ・アフマド大臣から11名の選手に推薦入学認定書が手渡されました。
 今回、推薦入学が決まった11名の内、先月のAFC女子アジアカップ2022年大会予選にも出場したGKヌルル・アズリン・マズラン(21、スランゴール)、MFエヴァ・オリヴィアニ・アンティナス(20、サバ)、MFワイティ・タミン(18、サバ)、DFヌルファティン・ロザニ(18、ケランタン)、FWヘンリエッタ・ジャスティン(19、サバ)ら9名はマレーシア国立防衛大学UPNMに、MFヌラリア・ナタシャ・ズルケフリ(18、ジョホール)と他1名がマラ工科大学UITMに進学します。
 スラヤFAM女子サッカー委員長は今回の高等教育省との協力関係により、サッカーを通じた高等教育への道が開かれるとして、子どもたちがサッカーをすることに対してより多くの保護者が理解を示すようになることを期待していると話しています。
 

U23代表はAFCU23アジアカップ直前の国外合宿計画を断念
 今月10月25日から31日までモンゴルのウランバートルで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けてマレーシアU23代表25名は第2次合宿に入っています。しかしこの予選直前に企画されていたアラブ首長国連邦での合宿と練習試合が、新型コロナウィルスの検疫隔離などを理由に実現が不可能となったと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 オーストラリア出身のブラッド・マロニー監督率いるU23代表は今年6月には国内での合宿と練習試合を予定していましたが、新型コロナの感染拡大のためマレーシア全土がロックダウンとなったことからこちらも中止になっていました。
 国外合宿の実現が不可能となったU23代表は、予選まで国内で合宿を続け、Mリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCやペナンFCなどとの練習試合を行うということです。
 なおこのU23代表には、現在ヨルダン遠征中のフル代表からムカイリ・アジマル(スランゴールFC)、ハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、クェンティン・チェン(ペナンFC)、ルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)から4名が帰国後に合流することも発表されており、合計29名からモンゴル出発前に最終メンバーとなる23名が決定されるということです。

J3沼津のハディ・ファイヤッドは12月に復帰
 J2ファジアーノ岡山からJ3アスルクラロ沼津に期限付きで移籍してるU23代表のハディ・ファイヤドは今年3月の練習中に右膝前十字靭帯を断裂し、その後は手術を経てリハビリを行ってきましたが、12月にはJ3での試合出場が期待されていると、マレーシア語紙のブリタハリアンが報じています。
 ハディ選手を支援するヤクルト・マレーシア社の濱田浩志社長によれば、ハディ選手の回復は順調でリハビリも予定通りに進んでおり、現在は既にフィットネスレベルを上げるトレーニングやボールを使った練習も行っているということです。
 J3沼津の今季最終戦第30節は12月5日にいわてグルージャ盛岡戦が予定されています。
 ハディ選手の状況はマレーシアデフスポーツ協会とヤクルト・マレーシア社との間で交わされた基本合意書MOUの調印式に出席した濱田社長が記者会見で明らかにしたもので、この式典ではヤクルト・マレーシア社からマレーシアデフスポーツ協会へ支援金など6万リンギ(およそ161万円)が贈られた他、ヤクルト・マレーシア社がスポンサーとなっているMリーグ2部プレミアリーグケランタン・ユナイテッドFCから元日本代表の本山雅志選手もこの式典に出席し、マレーシアデフスポーツ協会に対して1万リンギの寄付を行なっています。

10月10日のニュース(1):2試合連続の大量失点でウズベキスタンに敗れたマレーシアは2連敗でヨルダン遠征終了

2試合連続の大量失点でウズベキスタンに敗れたマレーシアは2連敗でヨルダン遠征終了
 マレーシア代表のヨルダン遠征の最終戦となるウズベキスタン戦が10月9日に行われ、FIFAランキング84位のウズベキスタンと対した同154位のマレーシアは1−5で敗れています。
 今回の遠征の初戦となった10月6日のヨルダン戦ではFIFAランキング93位の相手になすすべもなく0-4と完敗したマレーシアは、ヨルダン戦で採用したの4-3-3のシステムから、この試合では4-2-3-1に変更し、GKは2019年3月以来の代表戦となったカイルル・ファーミ(マラッカ・ユナイテッドFC)、DF陣は右からリザル・ガザリ(クダ・ダルル・アマンFC)、イルファン・ザカリア(KLシティFC)、アイディル・ザフアン(JDT)、そしてヨルダン戦で先発したアリフ・ファルハン(クダ・ダルル・アマンFC)に代えてアリフ・ファジラー(トレンガヌFC)の4バック、MFアクラム・マヒナンとMFケニー・パッラジのKLシティFCコンビをボランチ、トップ下にはボドロル・バクティアル(クダ・ダルル・アマンFC)、左右ウイングには21歳のハキミ・アブドラと23歳のファイザル・ハリムのトレンガヌFCコンビ、そしてワントップに代表戦初先発となる19歳のルクマン・ハキム・シャムスディンを配して臨みました。
 セリエAのASローマでプレーするFWエルドル・ショムロドフを筆頭にFWシャフバーズ・エルキノフ(ベラルーシ1部FC BATEボリソフ)、MFオタベク・シュクロフ(アラブ首長国連邦1部シャールジャFC )、MFジャロリディン・マシャリポフ(サウジアラビア1部アル・ナスルSC)ら国外組を揃えてベストメンバーのウズベキスタンに対し、試合開始直後は相手ゴールを狙う姿勢を見せていたマレーシアですが、試合が落ち着くと共に徐々に自陣へ押し込まれて守勢に回ります。そこから時折カウンターを見せるもパスの精度が低く前線までボールは渡らない苦しい展開の中、17分にウズベキスタンはMFファルーフ・サイフィエフ(FCパフタコール・タシュケント)のクロスにFWドストンベク・ハムダモフ(アル・ナスルSC-アラブ首長国連邦1部リーグ)が合わせて先制し、さらに29分には再びドストンベク・ハムダモフ、そして33分にはフセイン・ノルチェイエフ(ナサフ・カルシFC)が立て続けに決めた3ゴールで着々とリードを広げていきます。一方のマレーシアはタン監督が機能しないハキミ・アブドラに代えてシャフィク・アフマッドを投入するなど積極的にカードを切り、前半終了間際には右SBのリザル・ガザリからパスを受けたファイザル・ハリムがシュートのこぼれ球を、ゴール前に詰めていたバドロル・バクティアルが押し込んで、マレーシアが今回の遠征初ゴールで1点を返して1-3で前半を終了します。
 後半に入っても自陣でのプレーが続くマレーシアは守備の時間が長くなる中、ウズベキスタンがさらに2点を追加して結局1-5と初戦に続く4点差でマレーシアは大敗しています。
 この試合で今回の遠征を終えたマレーシア代表は明日10月10日にヨルダンを発って帰国の途に着きます。(以下の試合のハイライト映像はアストロ・アリーナより)

国際親善試合
2021年10月9日@アンマン国際スタジアム(ヨルダン)
マレーシア 1-5 ウズベキスタン
得点者:マレーシア-ボドロル・バクティアル(45+1分)、ウズベキスタン-ドストンベク・ハムダモフ2(17分、29分)、フセイン・ノルチェイエフ(33分)、イブラヒムカハイル・ユルダシェフ(68分)、アジズべク・アマノフ(88分)