2月22日のニュース:AFFU22選手権はインドネシアと引き分け、マレーシアの新国王はFIFAの役職を辞任、PDRM FCは開幕3試合で新外国人を解雇

AFFU22選手権はインドネシアと引き分け
カンボジアで開催中のアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権で、マレーシア代表はインドネシア代表と対戦し2−2の引き分けでした。初戦のカンボジア代表戦を0−1で落としているだけに、準決勝進出に向けては痛い引き分けでした。試合は前半を0−0で折り返した後の54分に、インドネシア代表がFWマリヌス・ ワネワルが自らのシュートのこぼれ球を決めて先制しますが、マレーシア代表も62分にゴールエリアの外で得たFKをケガから復帰したMFニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット(ケランタンFA)が直接ゴールし同点に追いつきます。その後、インドネシアは78分にMFウイタン・スライマンがゴールエリアの外から素晴らしいゴールを決め再びリードを奪いましたが、83分にFWハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)がCKを頭で合わせてゴールし、なんとか引き分けに持ち込みました。
 ダイジェスト映像を見ただけの印象ですが、前半はほぼ一方的にインドネシア代表に攻め込まれていた様子で、インドネシア攻撃陣のミスなどもあり無失点で切り抜けたのがむしろ奇跡だったようでした。
 これでマレーシア代表は2試合を終え勝点1、インドネシア代表が勝点2となりました。グループBのもう一つの試合はカンボジア(勝点6)が2−0でミャンマー(勝点1)を破っています。今日2月22日の試合でミャンマー代表に勝ち、インドネシア代表がカンボジア代表に負ければ準決勝進出、引き分けなら得失点差(現在はインドネシア代表±0、マレーシア代表-1)次第となります。
 なおもう一方のグループAは各チーム2試合を終え、ベトナムとタイがそれぞれ勝点6、フィリピンと東ティモールが勝点0となっており、ベトナムとタイが最終戦を待たずに準決勝進出を決めています。

結果を知らせるFAMのFacebookポスト

マレーシアの新国王がFIFAの役職を辞任
FIFA評議会(FIFA Council)のアジアサッカー連盟AFC選出メンバーであったマレーシアの新国王アブドゥラ・スルタン・アフマド・シャー陛下が1月24日付けで辞職したことを、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が発表しました。FIFA評議会のメンバーを2015年より務められていたアブドゥラ殿下は、それ以前も1994年からFIFAの様々な委員会の役職についており、実際には25年に渡ってFIFAに貢献してきました。
 パハン州の皇太子であったアブドゥラ陛下は、今年1月15日に父であるパハン州スルタン(州王)のスルタン・アーマド・シャー陛下が体調不良により退位により新たなスルタンとなりました。その後、当時のマレーシア国王であったムハンマド5世陛下が1月6日に任期を3年残し、イギリスからの独立後としては初となる任期途中での退位をしたことにより国王の座は空位となっていました。マレーシアは国内にある9州のスルタンが輪番制で国王を務めており、今年1月24日に開催された各州のスルタンによる「統治者会議」でアブドゥラ殿下が新国王に選出され、今年1月31日に即位したばかりでした。

PDRM FCは開幕3試合で新外国人を解雇
トランスファーウインドウが閉じる前にマレーシアでのプレー経験があるリベリア人FWパトリック・ウレーを獲得したPDRM FCは、開幕から3試合でモンテネグロ出身のMFベンジャミン・レクソヴィクを解雇しています。開幕戦にスタメン出場したものの、その後はベンチ入りすらしていなかったレクソヴィク選手は、3試合で2点しか挙げられていないPDRM FCの攻撃陣強化のために獲得したウレー選手によってはじき出された形になりました。

2月19日のニュース:U22代表はカンボジアに敗戦でスタート、KLFAがフィリピン代表獲得を発表

U22代表はカンボジアに敗戦でスタート
カンボジアで開催中のアジアサッカー連盟AFFのU22選手権で、マレーシア代表は初戦のカンボジア戦に0−1で敗れました。前半はカンボジアの攻撃をしのいでなんとか0−0で折り返したものの、60分にムハマド・ダニアル・ハキム・ドラマン(ケランタンFA)が2枚めのイエローで退場となり、マレーシア代表は10人となってしまいました。その後64分にはゴールエリアの外で得たフリーキックをMFサス・ロシブがループシュートで直接、決めて1-0となり、試合はこのまま終了しました。
 予選グループBに属するマレーシア代表は、カンボジアの他、インドネシア、ミャンマーと同組になっており、この日インドネシアとミャンマーは1-1で引き分けています。痛い黒星スタートとなったマレーシア代表は、各グループの上位2チームに出場する準決勝進出を賭けて2月20日にインドネシアと、22日にミャンマーと対戦します。
 この試合のハイライト映像はこちらです。

AFF U22選手権に出場するマレーシア代表メンバー(FAMのホームページより)

KLFAがフィリピン代表獲得を発表
先日、インドネシア人DFアクマド・ジュフリヤントとの契約を解除したクアラルンプール(KL)FAが、アセアン枠の外国人選手としてフィリピン代表のDFルーク・ウッドランドと契約しました。上記のジュフリヤント選手以外にも、ハイル・ジョーンズ選手もケガで出場できていない他、今シーズン開幕直前に代表でもプレーするシャズワン・アンディックがJDTに移籍しており、その結果が開幕からの2試合で7失点とKLFAは守備陣が完全に崩壊中。今後、このウッドランド選手中心にどの様に立て直せるかに注目が集まります。

新入団のルーク・ウッドランド選手(KL HawksのFacebookより)

2月15日のニュース:ペラTBGのMFL日程が変更、国際大会への選手招集に応じたクラブへの補償措置をMFLが検討、PJシティFCがマンチェスターシティFCの抗議でロゴ変更

ペラTBGのMFL日程が変更
2月12日のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL予選2回戦で香港のキッチーFC(傑志)を破ってプレーオフに進出することになったペラTBG。次のマレーシアフットボールリーグMFLの試合は、本日2月15日に予定されている敵地でのKLFA戦ですが、これが8日間で3試合目となることから、ペラ州サッカー協会PAFAは15日のKLFAの日程変更をMFLに申し入れていましたが、Fダト・スリ・アーマド・ファイザル・アズミPAFA会長はこの要求がMFLによって拒絶されたとしていました。MFLはこれを了承し、とりあえず本日のKLFAとの試合は延期となりました。
 ペラTBGは、来週2月19日にACL本選出場が懸かるプレーオフを蔚山現代FCと敵地で対戦します。2012年にはACL優勝の経験もある蔚山現代FCは勝つのが難しい相手ですが、ペラTBGにとってはしっかりと準備ができるような日程変更になって良かったです。

本日2月15日の試合が延期になったことを伝えるKL Hawks(KLFA)の告知(KL HawksのFacebookより)

国際大会への選手招集に応じたクラブへの対応をMFLが検討
2月17日から26日までカンボジアで行われるアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権は、FIFAカレンダーに含まれていないため、各クラブが選手招集に応じる義務はありませんが、所属クラブが招集を拒否したことから主力選手を含む5人が出場を辞退しています。
 この問題について、マレーシアサッカー協会FAMでかつて規律委員会の委員長を務めた経験もあるカマルディン・アブドラ氏は、国際大会がFIFAカレンダーに含まれている、いないに関わらず、各クラブがFAMによる招集に応じることを義務付ける規則を作るべきだとしています。
 しかしこの問題は世界中に散見し、どの国も関係者全員が満足するような解決策が見つけられていないわけですから、カマルディン氏の言うように規則を作ってそれを一方的にクラブに押し付けるというのは、やや前時代的な対応に思えます。
 またMFLのケヴィン・ラムリンガンCEOは、スーパーリーグとプレミアリーグを運営するMFLとしてFAMにどのような協力ができるかを考えたいとし、例えば国際大会への選手招集に応じたMFLのクラブについては、各クラブに登録が認められている30名の選手枠を35名に拡大する案などを披露し、代表チームとクラブ双方とってウィンウィンになるような環境を作りたいとしています。

PJシティFCがマンチェスター・シティFCの「アドバイス」でロゴ変更
2019年シーズンから1部スーパーリーグに昇格したプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCが、イギリスプレミア・リーグのマンチェスター・シティFCから「アドバイス」を受け、ロゴを変更していました。自身がマンチェスター・シティのファンであるというPJシティFCのオーナー、ダト・スリ・ヴィジェイ・エスワラン氏は大きな問題ではないとしています。ちなみにPJシティFCのホーム用ユニフォームもマンチェスター・シティFCと同じスカイブルーです。(写真は左からPJシティFCの旧ロゴ、マンチェスター・シティFCのロゴ、一番右がPJシティFCの新しいロゴです。)

PJシティFCのユニフォーム(PJ CITY FCのFacebookより)

2月14日のニュース:Shopeeは今年もFAカップのスポンサーに、U22代表に追加招集、KLFA監督は新外国人選手獲得を経営陣に求める

Shopeeは今年もFAカップのスポンサーに
シンガポールを拠点に、アセアンや台湾に展開するeコマース(電子商取引)サイトを運営しているShopeeが、昨年に続き、2019年もマレーシアサッカー協会FAMとFAカップのスポンサーになることで契約を更改しました。同社がマレーシアで展開するオンラインサイトでは、マレーシアフットボールMFLのチケットや公式グッズなども販売しており、昨年の実績では同サイトで30000枚のチケットを販売したそうです。(ネット購入はスタジアムでの購入より安く、特にこのshopeeのサイトはチケット1枚購入すると、もう1枚無料!なんてこともやっていました。)
 マレーシアFAカップは、マレーシアカップと並ぶ国内有数のカップ戦で、マレーシアカップが日本のサッカー天皇杯と同じ1921年(大正10年)創設の伝統ある大会でMFL所属チームのみが出場するのに対し、FAカップは開始が1990年と新しいカップ戦で、日本のサッカー天皇杯と同じ様に全国各地で予選を行い、アマチュアチームも参加する大会です。
 今年のFAカップは今週末の2月16日(土)より予選が始まりますが、特に今年は史上最多となる38のアマチュアチームが出場することが話題になっています。なお昨年はアマチュアチームの出場は7チームのみでしたが、今年は3部にあたる旧FAMカップ、今年から名称が変わったマレーシアリーグ3(Mリーグ3、このMリーグ3以下は全てアマチュアチームで構成)所属の全14チームと、4部にあたるMリーグ4から24のアマチュアチームが参加し、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグでプレーする24のプロチームとともに頂点を目指します。

U22代表に追加招集
2月17日にカンボジアのプノンペンで開幕するアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権に向けて、合宿中のマレーシアU22代表チームですが、複数のクラブが選手招集を拒否したため、昨シーズンはペナンFAでプレーし、2019年にプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCに加わったMF、K・ティヴェンドランとヌグリ・スンビランFAのDFダニシュ・ハジック・サイプル・ハシムの二人が追加招集されました。
 また代表合宿への参加辞退をする選手が出れば、その分は別の選手のチャンスにもなるわけで、この状況についてケランタンFAのMFニック・アキフ・シャイラン・ニック・マットは、複数のMFが参加辞退をしていることから、このAFF U22選手権で活躍して、3月にクアラルンプールで行われるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選でも招集されるようにしたいと述べています。
 またU22代表のオン・キムスイ監督は、今回の招集を拒否する権利が各クラブにあることを理解している一方で、招集を依頼するために直接、クラブや選手に電話を入れているにもかかわらず、それを無視するクラブ、選手に対しては礼を欠いていると非難しています。

合宿で指示を出すオン監督(FAMのFacebookより)
練習用ユニフォームも何種類かあるんですね(FAMのFacebookより)

KLFA監督は新外国人選手獲得を経営陣に求める
2019年シーズン開幕戦第1節ではパハンFAに1-3、第2節ではJDTに1-4と連敗スタートとなったKLFA。インドネシア人DFアクマド・ジュフリヤントと帰化選手DFハイル・ジョーンズの二人を怪我で欠き、シーズン開幕前には給料未払い問題からシャズワン・アンディックがJDTに移籍したKLFAの守備陣は2試合で7失点と壊滅的です。この状況にユスリ・チェ・ラーKLFA監督は、今シーズン新加入の守備的MF苅部隆太郎をセンターバックで起用するなど様々な手を試みていますが、結果は出ていません。これ以上順位を下げると降格もままならないとし、ユスリ監督はチーム経営陣に外国人DFの新たな獲得を依頼しているとメディアに公表しました。いわゆるトランスファーウインドウは2月20日に閉じるので、できるだけ早い対応を求めています。
 昨シーズン4位のパハンFA、同1位のJDT、そして明日第3節では昨シーズン2位のペラFAと、開幕から昨年の上位陣との対戦が続くのは辛いところですが、ダイジェスト版とは言え、第1節と第2節の失点シーンを見る限りでは、新戦力獲得など何か思い切った手を打たない限り状況は改善しそうにありません。
 2017年途中からKLFAを指揮し、プレミアリーグからスーパーリーグに昇格させたファビオ・マキエル氏が現在、MFLの2チームが自分に興味を持っているとしていますが、もしそれが本当であれば、彼が指揮するのはKLFAの可能性も大いにあります。

KLFAを指揮していた頃のファビオ氏

2月12日のニュース:ペラTBGのACL予選2回戦、AFF U22候補選手は5人が出場辞退、プルリスFA会長は選手の八百長関与を否定

ペラTBGがアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL予選2回戦に登場
2019年シーズンは0勝1分1敗と期待はずれなスタートを切ったペラTBGですが、本日2月12日にホームのペラ・スタジアムに、昨シーズンの香港プレミアリーグのチャンピオンKitchee FC(傑志)を迎えて、ACLの予選2回戦を戦います。
 本来なら2018年FAカップの勝者であるパハンFAが出場する枠なのですが、2018年にAFCカップ(ACLの下のレベルのクラブ大会)への出場を拒否したため、マレーシアサッカー協会FAMによりパハンFAは2年間のAFC主催のクラブ大会への出場を禁止されているため、ペラFAにお鉢が回ってきた格好です。
 2011年にはオーストラリアのメルボルン・ビクトリーの監督としてACL出場経験もあるペラFAのメメト・デュラコヴィッチ監督は、MFフィルダウス・サイヤディ(22)やMFアーマド・カアイリル(23)といった若手の名前を挙げて、ACLのような大きなステージで経験を積んで欲しいとしています。
 この試合の勝者は、1週間後の2月19日にAFCチャンピオンズリーグ出場権を賭けたプレーオフで韓国の蔚山現代FCと対戦しますので、今日の試合に勝ったとしてもACL本選は簡単ではありません。それでもマレーシアのクラブチームがアジアのトップチームと対戦する機会はめったにないので、今日の試合に勝って、蔚山現代FCと対戦する機会が得られると良いですね。
 なおACLには、2018年のスーパーリーグチャンピオンJDTが本選から出場します。

AFF U22候補選手は5人が出場辞退
 
今回のAFF U22選手権は、FIFAカレンダーに含まれていないため、予想はされていましたが、今回の大会を今年3月にマレーシアのクアラルンプールで開催されるAFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選のための選手選考の場として想定していたU22とU23の監督を兼ねるオン・キムスイ監督にとっては、頭が痛いところです。

プルリスFA会長は選手の八百長関与を否定
一昨日2月10日(日)に当地のマレー語新聞が、かつて2部プレミアリーグでプレーしていた選手のインタビューを掲載しましたが、その中で所属チームによる給料未払いで苦しんでいる際に、八百長を持ちかけられた事があると発言したことから、この選手が、現在、給料未払い問題で注目を浴びているプルリスFAの選手ではないかとソーシャルメディア上で反響を呼びました。
 これに対してプルリスFAのダト・アーマド・アミザル・シャイフィト・アーマド・ラフィ会長は、プルリスFAの選手が先月から給料を払われていないことを認めた上で、選手たちを信じており、違法行為に加担していることはないと発言しています。
 ブッキー(Bookie)と呼ばれる掛けの胴元が、給料未払いが発生しているチームの選手に八百長を持ちかける話は、マレーシアでは珍しい話ではなく、2018年シーズンにも現在のプタリン・ジャヤ(PJ)シティFC、当時のMISC-MIFA FCのアルゼンチン人やインドネシア人の外国人選手を含めた4名がマレーシア反汚職委員会に勾留され、そのうちマレーシア人選手2名が八百長で告発されています。ちなみにこのときのMISC-MIFAは1-7、3-6といったスコアの試合も含め、開幕からの9試合の内6試合で負けるなど、「疑惑の試合」が続いていました。
 マレーシアサッカー界の八百長と言えば、1994年の「大粛清」に触れない訳にはいかないでしょう。126名が事情聴取され、八百長に関わった選手とコーチ合わせて21名が追放となり、58名が出場停止になった歴史的事件でした。その後も2012年にはFAMが18名の若手選手を1年から5年の出場停止に、1名のコーチを永久追放、さらに2014年には、不自然な敗戦が続いたことからペラFAがチーム全員(!)に2週間の謹慎処分を与えるという事態も起こっています。
 しかしこれもプロである選手たちが約束された給料をもらっている上でならば、八百長を行った選手たちが罰せられるべきですが、給料未払いが続く状況であったならば、アマチュアなマネージメントを行う経営者にも責任はあり、選手ばかりを責める訳にはいかない気もします。


2月5日のニュース:AFFU22選手権代表候補メンバー発表

AFFU22選手権代表候補メンバー発表
アセアンサッカー連盟AFFのU22選手権は、2月17日から26日までカンボジアのプノンペンで開催されますが、その代表候補選手26名が発表になりました。1月中旬に行ったバンコク遠征のメンバー23名の内、15名が残り、新たに加わった11名ともにブキット・ジャリルのナショナルトレーニングセンターで2月10日から5日間の予定で行われる合宿に参加し、そこで代表となる23名が決定されます。U22代表のオン・キムスイ監督は、このAFFU22選手権を3月にマレーシアの首都クアラルンプールで開催されるアジアサッカー連盟AFCU23選手権予選兼2020年東京オリンピック予選に出場するU23代表選手選考の場とするとしています。なお、この年代の選手の内、2018年末のAFF選手権スズキカップで準優勝したフル代表でもプレーしたアクヤ・ラシド、サファウィ・ラシド、シャマー・クティ・アッバ(以上JDT)らは、このAFFU22選手権では招集せず、AFCU23選手権予選から参加させる予定であることを既に発表しています。

AFFU22選手権代表候補メンバー(年齢)
ムハマド・ダニアル・アミール・ノーヒシャムMF(22)
ムハマド・ザーリル・アズリ・ザブリMF(20)
*アーマド・タスニム・フィトリ・モハド・ナシルDF(20)
ムハマド・アズリ・アブ・ガニGK(20)以上フェルダ・ユナイテッド
ニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マットMF(20)
ムハマド・ダニアル・ハキム・ドラマンMF(21)
ムハマド・シャールル・ニザム・ロス・ハスニDF(21)
ニック・アズリ・ニック・アリアスMF(22)以上ケランタンFA
ダミエン・リム・チェンカイGK(22)
ムハマド・ジャフリ・ムハマド・フィルダウス・チュウFW(22)
*アリフ・アル=ラシド・アリフィンDF(21)以上PKNS FC
コジレスワラン・ラジMF(21)
*モハド・ファイサル・アブドル・ハリムMF(21)
*R・ディネシュDF(21)以上パハンFA
エヴァン・ウェンスレイ・ウェンセスラウスDF(21)
*アリウスディウス・ジャイスMF(21)以上サバFA
*ムハマド・ハジック・ナズリGK(21)
*ドミニク・タン・ジュンジンDF(22)以上JDT
モハマド・ハリズ・カマルディンDF(22)JDT II
*ムハマド・シャミ・サファリDF(21)スランゴールFA
ムハマド・アミルル・アシュラフ・アリフィンDF(21)UITM FC
モハド・ファズルル・ダネル・モハド・ニザムMF(21)クダFA
ムハマド・ナジルル・アフィフ・イブラヒムDF(22)ペラTBG
*ナビル・ハキム・ボカリDF(20)クアラルンプールFA
*ムハマド・イザン・シャミ・ムスタパFW(22)トレンガヌFC
*ムハマド・ハディ・フェイヤッド・アブドル・ラザクFW(19)ファジアーノ岡山
*は1月のバンコク遠征後に新たに招集された選手

今回新たに招集された11名の内、ムハマド・ハジック・ナズリ、
ドミニク・タン・ジュンジン(以上JDT)、モハド・ファイサル・アブドル・ハリム(パハンFA)、ムハマド・シャミ・サファリ(スランゴールFA)、ムハマド・ハディ・フェイヤッド・アブドル・ラザク(ファジアーノ岡山)の5選手は、グループステージで韓国代表を破りベスト16で日本代表に敗れた2018年アジア競技大会(インドネシア)の出場メンバーで、アリフ・アル=ラシド・アリフィン(PKNS FC)、アリウスディウス・ジャイス(サバFA)、ムハマド・イザン・シャミ・ムスタパ(トレンガヌFC)の3選手は前回1月の代表候補合宿に招集されましたが、ケガのためバンコク遠征には参加しませんでした。

U22代表は2月15日にプノンペンへ出発します。予選グループBのマレーシアは、カンボジア(2月18日)、インドネシア(2月20日)、ミャンマー(2月22日)とそれぞれ対戦し、ここから上位2チームが2月24日に予定されている準決勝に進出します。決勝は2月26日、会場はすべてプノンペンの国立競技場となっています。

今回が2度目の開催となるAFFU22選手権は、2005年にタイのバンコクで第1回大会が開催され、開催国タイがシンガポールを3-0で破って優勝しています。その後2011年に予定されていたインドネシアでの第2回大会は中止となっており、今回14年ぶりに第2回大会が開催されます。今大会はAFF加盟国では、ブルネイ、シンガポール、ラオスが出場しないため、予選A組がベトナムタイフィリピン、東ティモール、予選B組がカンボジア、マレーシア、インドネシア、ミャンマーとなっています。

マレーシア以外のチームについては、既にインドネシアU22代表が、フル代表でキャップ数5を獲得している20歳のサディル・ラムダニ(パハンFA)を招集しないことを発表しています。ラムダニ選手は2019年のスーパーリーグ開幕戦で今シーズン得点第1号となるゴールを決めていますが、この様に所属チームで主力選手となっている場合、AFFU22選手権は国際マッチデーではない時期の開催なので、チームが選手の招集に応じないケースもあります。各チームともチーム編成に苦労していることでしょう。

FAMのホームページより

1月9日のニュース(1):U22代表の候補選手が発表

マレーシアフットボール協会(FAM, Football Association of Malaysia)は、本日1月9日から始まる強化合宿に招集するU22代表候補選手を発表しています。(リンク先の記事はマレー語です)。今回の合宿は、2月17日から3月2日まで開催されるAFF(アセアンサッカー連盟)のU22選手権、さらには3月22日から26日にクアラルンプールで開催される2020年のAFC U23選手権の予選へ向けての強化合宿です。AFF U22選手権ではマレーシアは開催国カンボジア、インドネシア、シンガポール、ミャンマーのいるB組に、AFC U23選手権予選では予選J組に入り、中国、フィリピン、ラオスと同組になっています。初めて開催されるAFF U22選手権で好成績を収め、続くAFC U23選手権予選へ弾みをつけたいところです。

2020年のAFC U23選手権は東京オリンピックのアジア予選も兼ねており、上位3チームに入れば、東京オリンピックへの出場権も獲得できます。(開催国枠を持つ日本が上位3位に入れば、準決勝進出で出場権獲得となります。)ソ連によるアフガニスタン侵攻のため、参加をボイコットした1980年のモスクワオリンピック以来の出場を目指すには、予選を突破して本選に参加し、さらにグループステージ突破が目標となります。

2018年のAFC U23選手権でベスト8まで進んだマレーシアは、日本、韓国、ベトナム、北朝鮮とともに第1シードになり、これらの国とのグループステージでの対戦は避けられましたが、J組のメンバーを見てもグループステージ突破は簡単ではありません。グループ1位は難しいとしても、2位の上位4チームにまで(U23選手権の開催国であるタイがグループ1位を取れば、2位の上位5チームまで)に与えられる本選出場権を目指すことになりそうです。

またAFC U23選手権の後には東南アジア競技大会、通称SEA Gamesも控えています。昨年ジャカルタで開催されたアジア競技大会がアジア版オリンピックだとすると、2年毎に開催される東南アジア競技大会は東南アジア版オリンピックとも言えるこの地域最大のスポーツイベントです。前回2017年大会はマレーシアが開催国となったものの、サッカーの決勝はタイに0-1と苦杯を喫しているので、今回の開催国フィリピンではなんとしても金メダルを狙いたいところです。2019年は前半がAFC U23選手権予選、後半がSEA Gamesというのがこの年代の重要な目標です。

<U22代表候補選手(カッコ内は所属チーム)>
*#^ニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット MF
ムハマド・ダニアル・ハキム・ドラマン MF
モハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ DF
^ムハマド・シャイフル・アリアス DF
アフィック・サラウディン FW
ムハマド・ジャズアエルール・ジャスミ FW(以上クランタン)
*ダニエル・アミール・ノーヒシャム MF
^ムハマド・ザリル・アズリ MF
^ムハマド・アズリ・アブ・ガニ GK
アザルル・ナザリス・アズハ DF(以上フェルダ・ユナイテッド)
ダミアン・リム・チェンカイ GK
アリフ・アル・ラシド・アリフィン MF
*ムハマド・ジャフリ・チュウ FW(以上PKNS)
アリウスディウス・ジャイス FW
エバン・ウェンスリー・ウェンセスラウス DF
ジョーダン・オレンショウ MF(以上サバ)
#*コジレスワラン・ラジ FW
#モハマド・ファイサル・アブドゥル・ハリム FW(以上パハン)
モハマド・ハリズ・カマルディン DF(JDT II)
モハマド・ファズルル・ダネル・モハマド・ニザム DF (クダ)
ムハマド・ダニシュ・ハジック・サイプル・ヒシャムDF(ヌグリ・スンビラン)
ムハマド・ナジルル・アフィフ・イブラヒム DF(ペラ)
ムハマド・アミルル・ハジック・ロスミザル DF(スランゴール)
ムハマド・イザン・シャミ・ムスタパ FW(トレンガヌ)
カトゥル・アヌア・モハマド・ジャリル GK(KL)
*は2018AFC U23選手権のメンバー、#印は2018アジア競技大会のメンバー、^印は2018AFF U19選手権のメンバー

この強化合宿参加メンバーは1月13日から19日までタイのバンコクへ遠征し、練習試合を3試合(1月14日対バンコク・グラス、1月16日対アーミー・ユナイテッド、1月18日対アユタヤ・ユナイテッド)行います。U22を指揮するオン・キムスイ監督の談話では、今回のメンバーに、AFF選手権 スズキカップでも活躍し、大会後の休養を終えてクラブのプレシーズン練習に参加しているサファウィ・ラシド(JDT)やシャミ・サファリ(スランゴール)などが最終的に加わって、AFC U23選手権予選に臨む予定のようです。

FAMホームページより