2023マレーシアスーパーリーグ チーム紹介(3)
スリ・パハンFC
クダ・ダルル・アマンFC
ペナンFC

スリ・パハンFC

<ホームスタジアム>
ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン-40000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-7位(22試合8勝4分10敗 得点33失点31勝点27)
マレーシアカップ-ベスト16
FAカップ-ベスト8
<主な新規加入選手>
FWクパー・シャーマン(リベリア、トレンガヌFCから移籍)
FWルーカス・シルヴァ(ブラジル、ペナンFCから移籍)
DFステファノ・ブルンド(アルゼンチン、アルゼンチン2部エストゥディアンテス・ブエノスアイレスから移籍)
DFマイケル・グラソック(オーストラリア、オーストラリア1部シドニー・オリンピックFCから移籍)
FWシャミー・イスズハン(サラワク・ユナイテッドFCから移籍)
DFファドリ・シャス(JDTから移籍)
DFアズリフ・ナスルハク(JDTから期限付き移籍)
DFシャズワン・アンディック(JDTから期限付き移籍)
GKイルハム・タルミジ(JDTから期限付き移籍)

今季ユニフォーム(左からホーム、アウェイ、サードユニフォーム)

<チーム概要>
2021年には元米国代表でフィリピン代表監督も経験したトーマス・ドゥーリー、2022年にはそのドゥーリー氏がコーチとして連れてきたクリストフ・ギャメルと、いずれもシーズン途中で監督を更迭したスリ・パハンFCは、3年連続となる新監督に昨季はチームのテクニカルディレクターを務めたシンガポールのレジェンド、ファンディ・アフマド氏を迎えています。
 ファンディ監督のもとで新体制となったスリ・パハンは、DFシェルゾド・ファイジエフ(ウズベキスタン)、MFケヴィン・イングレッソ(フィリピン)の両外国籍選手を残留させた一方で、シーズン後半に加入し13試合でチーム最多となる9ゴールを挙げたスティーヴン・ロドリゲス(ブラジル)との契約を延焼せず、またチーム2位の7ゴールを挙げたリーグ屈指のMFマヌエル・イダルゴ(アルゼンチン)もチームを去るなか、昨季はトレンガヌFCで6ゴール(14試合)を挙げたFWクパー・シャーマンを獲得しています。これまでスーパーリーグでは61試合で39ゴールを挙げたシャーマン(リベリア)選手に加え、昨季はペナンFCで6ゴール(11試合)を挙げたFWルーカス・シルヴァ(ブラジル)といずれもスーパーリーグ経験者FW2名を獲得しています。
 またDF陣はいずれも190cmを超えるセンターバックのステファノ・ブルンド(アルゼンチン)、マイケル・グラソック(オーストラリア)が加わり、またJDTから大挙4名の選手(DF3名、GK1名)を期限付き移籍で獲得するなど、今季リーグ上位争いの大穴になりそうなのが今季のスリ・パハンFCです。

<注目選手>
MFアザム・アジー、MFエゼキエル・アグエロ
上では今季のスリ・パハンFCが「今季リーグ上位争いの大穴になりそう」と書きましたが、その鍵を握るのがこの両代表選手です。近年はケガを押して出場を続けているアザム選手は、以前のような自陣深くから相手サイドへの正確なロングパスなどは見られなくなっているものの、それでもスリ・パハンの司令塔として昨季は20試合に出場しています。その才能から毎年オフになると移籍が噂されますが、地元愛からか今季もスリ・パハンFC残留を決めたアザム選手は、自身の代表復帰のためにも今季の復活が期待されます。
 また昨年マレーシア国籍を取得したアルゼンチン出身のアグエロ選手は、代表初招集となった昨年末のAFF選手権でもゴールを決めるなど、帰化手続きにより昨季プレーできなかった鬱憤を晴らすかのような活躍を見せました。スリ・パハンFCで求めらる役割は、クダ・ダルル・アマンFCに移籍したマヌエル・イダルゴが抜けた穴を埋めることです。残留したケヴィン・イングレッソやAFF選手権ではチームメートとしてプレーしたデヴィッド・ローリーらとともにその穴が埋められるかどうかに注目です。

クダ・ダルル・アマンFC

<ホームスタジアム>
ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロー・スター-32000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-8位(22試合8勝3分11敗 得点32失点41勝点27)
マレーシアカップ-ベスト16
FAカップ-ベスト16
<主な新規加入選手>
FWウィリアン・リラ・ソウザ(ブラジル、ヴァンフォーレ甲府から移籍)
FWジョナタン・バロッテリ(ブラジル、前韓国2部全南ドラゴンズ)
FWエベネゼル・アシフアー(ガーナ、前フランス2部ポーFC)
MFマヌエル・イダルゴ(アルゼンチン、スリ・パハンFCから移籍)
MFマヌエル・オット(フィリピン、トレンガヌFCから移籍)
MFアミルベック・ズラボエフ(タジキスタン、フィリピン1部ユナイテッド・シティFCから移籍)
DFアラン・ロバートソン(南アフリカ、フィリピン1部ユナイテッド・シティFCから移籍)
DFボヤン・シガル(セルビア、ウズベキスタン1部PFCナフバホール・ナマンガンから移籍)
MFリー・タック(スリ・パハンFCから移籍)
GKカラムラー・アル=ハフィズ(PJシティFCから移籍)
GKフィクリ・チェ・ソー(クランタン・ユナイテッドFCから移籍)

今季ユニフォーム(左がホーム、右がアウェイ)

<チーム概要>
シンガポール出身のアイディル・シャリン監督が就任した2019年は4位、そこから2020年2位、2021年2位と順調に力をつけていったクダ・ダルル・アマンFC(クダFC)でしたが、昨季は何故か外国籍選手を総入れ替えし、さらにマレーシア人選手の中心選手だったバドロル・バクティアルやリザル・ガザリなども放出するなど全く別のチームになった結果、8位となりました。
 シーズン終了を待たずに退団したアイディル監督に代わり、昨季までトレンガヌFCの監督を4季務めたナフジ・ザイン氏が新監督に就任したクダFCは、アイディル監督時代には考えられないほど積極的な補強を行い、昨季の8位から今季は一気に上位争いに加わりそうな勢いです。
 J2甲府から移籍したウィリアン・リラはJ2では90試合出場18ゴール、前韓国2部全南ドラゴンズのジョナサン・バロッテリはKリーグ2部で58試合で18ゴール(いずれもTransfarmarktによる)を挙げているようですが、前フランス2部ポーFCのエベネゼル・アシフアーも含め、心配なのはどの選手とも湿度の高い東南アジアでのプレーは初めてということ。気候だけでなく反則まがいの激しいプレーも多い中で期待通りの活躍を見せてくれるかどうかは未知数です。
 リーグ9位の41失点を喫した守備陣はPJシティFCから代表GKカラムラー・アル=ハフィズ、クランタン・ユナイテッドFCからは正GKのフィクリ・チェ・ソーを獲得した他、アラン・ロバートソン(南アフリカ)、ボヤン・シガル(セルビア)の両センターバックを獲得していますが、外国籍選手出場枠(ピッチ上は3名+アジア枠1名+東南アジア枠1名、この他ペンチ入り1名)もあり、アジア枠はアミルベック・ズラボエフ、東南アジア枠はマヌエル・オットになるので残る3枠をどう割り振るのかがナフジ監督の手腕にかかっています。マヌエル・イダルゴの起用の可能性は高いので、残りはFW1名、センターバック1名が外国籍選手起用の基本線となりそうです。
 後は昨季の成績を犠牲にしてまで起用された若手や中堅選手たち、DFではアリフ・ファルハンやアクマル・ザヒル、MFではアル=ハフィズ・ハルンやファズルル・ダネル、FWではファイヤド・ズルキフリなどが、その経験を生かしてチームに貢献できるかどうかがクダFC上位進出の鍵となりそうです。

<注目選手>
MFリー・タック、GKカラムラー・アル=ハフィズ
 英国出身のリー・タックは、2017年からマレーシアでプレーし、FIFAによる同一刻のリーグで5年連続でプレーする、という要件を満たしマレーシア国籍を申請、昨季はその国籍取得手続きが長引いたためリーグ戦の出場がありませんでした。それでも念願の国籍取得後には昨年末のAFF選手権に向けたマレーシア代表合宿に初招集されると、JDT勢不在の代表では8試合に出場し、2ゴールを挙げ存在感を示しました。そのタック選手は国籍取得申請を支援したスリ・パハンFCを離れ、今季はクダFCでプレーします。スーパーリーグでの豊富な経験に加え、チームを鼓舞するプレースタイルのタック選手はベテランが少ない今季のクダFCには貴重な存在です。
 これまで何度も代表合宿に呼ばれながら、試合出場がなかったカラムラー選手も昨年末のAFF選手権で代表デビューを果たしています。2020年からはPJシティFCの正GKを務め他からムラー選手はスーパーリーグでもトップクラスのGKでもあり、昨季は正GKが決まらず、起用された選手たちがことごと安定感を描いたクダFCには最適な補強となりました。

ペナンFC

<ホームスタジアム>
シティタジアム(ペナン州ジョージ・タウン-20000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-12位(22試合2勝5分15敗 得点22失点45勝点11)
マレーシアカップ-ベスト16
FAカップ-ベスト8
<主な新規加入選手>
FWジオバネ・ゴメス(ブラジル、SERカシアス・ド・スルから移籍)
FWスーニー・サアド(レバノン、タイ1部PTプラチュワプFCから移籍)
MFアドリアーノ(ブラジル、マラッカ・ユナイテッドFCから移籍)
MFカート・ディゾン(フィリピン、フィリピン1部ユナイテッドFCから移籍)
MFウスマン・ファネ(フランス、英国3部モアカムFCから移籍)
DFゾー・ミン・トゥン(ミャンマー、タイ1部チョンブリーFCから移籍
DFリュウ・ヤマグチ(日本、FCマラガシティアカデミーから移籍)
DFアン・セヒ(韓国、ベトナム1部ホアンアイン・ザライFCから移籍)
FWハディン・アズマン(KLシティFCから移籍)
FWヌル・イザット(スリ・パハンから移籍)
MFニック・アキフ(トレンガヌFCから移籍)
DFアズミール・アリフ(クダ・ダルル・アマンFCから移籍)
DFダニッシュ・ハジック(ペラFCから期限付き移籍)
GKランディ・リニン(UITM FCから移籍)

今季ユニフォーム(左がホーム、右がアウェイ)

<チーム概要>
2020年にマンズール・アズウィラ監督のもと、2部プレミアリーグで優勝し1部スーパーリーグに昇格したペナンFCは、マンズール監督がスーパーリーグで監督を務めるのに必要なAFCプロライセンスを保持していなかったことから、スーパーリーグ参加に向けてチェコ出身のトマス・トルチャ監督が就任しました。
 昇格初年度となった2021年は新型コロナの影響でリーグは11試合に短縮されたものの、リーグ3位となる大躍進を見せましたが、監督と経営陣の意見の相違が明らかになると、トルチャ監督を更迭されてしまいました。そして迎えた昨季2022年シーズンは後半はほぼ最下位を独走した後、最終的には11位に勝点差6をつけられて最下位に終わっています。幸いにもリーグ改編により2部プレミアリーグが中止となり、入れ替え戦を逃れることはできましたが、今振り返ってみても、監督交代は経営陣の明らかな判断ミスでした。
 今季のペナンFCは、マンズール監督がAFCプロライセンス取得見込み(注:この記事執筆時点ではマンズール監督はライセンス取得ができていません)のため、昨季の監督代行から昇格して指揮を取りますが、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)、トレンガヌFC、クランタンFCとともに外国籍選手枠9名の上限いっぱいまで選手を獲得したチームです。
 2021年シーズンの好成績に貢献したブラジルトリオのうち、昨季から残留したのはDFラフェエル・ヴィトール(ブラジル)だけで、MFエンドリック(JDTへ移籍)、FWカサグランデ(ヌグリスンビランFCへ移籍)は退団しています。それでもチームのブラジル路線に変更はなく、昨季までの2シーズンをマラッカ・ユナイテッドFCでプレーし4ゴール(19試合)上げたMFアドリアーノ、そしてFWジオバネ・ゴメス(SERカシアス・ド・スルから移籍)の両ブラジル出身選手を獲得しています。
 FW、DF共に新戦力を積極的に獲得したのは、22得点がリーグ最多9位タイ、45失点がリーグ最多2位と、昨季は攻守共に課題が山積みだったことがあります。人数を増やせば解決する問題とは思えませんが、幸いなことに今季も2部プレミアリーグは中止のため2部降格の心配がないので、たとえ今回の大型補強が大失敗に終わっても安心です。

<注目選手>
FWハディン・アズマン、DFリュウ・ヤマグチ
KLシティFCから移籍したハディン・アズマンはフェルダ・ユナイテッドFC(既に解散)時代から見えている選手なのですが、先発で起用されるとそこそこ力を発揮するものの、スーパーサブ的な器用ではあまり効果的な役割が果たせない選手です。フェルダ・ユナイテッド解散後はクダFC、KLシティFCとプレーしたものの、主力としての起用はなく、数字も残せていません。ただ今回所属するペナンFCにはマレーシア人FW/攻撃的MFの人材がおらず、一花咲かせる機会はKLシティFCよりははるかにありそうです。
 リュウ・ヤマグチ選手に関しては、transfermarktを見ても何の情報もなく、どんな選手なのかが分からないので、プレーに注目する選手というよりも、そもそもどんな選手なのかを知りたいという感じです。ググってみると、本名はリュウ・クリスティアン・ヤマグチでマレーシア国籍という記述やマラガシティFC所属などという記事も見つかるのですが、詳しい情報が見つからないのが現状です。

2023マレーシアスーパーリーグ
第1節結果とハイライト映像(1)
ジョホールが快勝で開幕戦を飾る

いよいよ2023年シーズンのマレーシアスーパーリーグが開幕しました。今季は昨季までの1部スーパーリーグと2部プレミアリーグが統合され、チーム数は14となり、12月17日に予定されている第26節まで例年にない長丁場のリーグを戦います。(試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2月24日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ジョホール・ダルル・タジム 2-0 トレンガヌFC
⚽️ジョホール:フアン・ムニス(5分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ(57分)
🟨ジョホール:オスカル・アリバス
🟨トレンガヌ:イヴァン・マムート
MOM:ジョルディ・アマト(ジョホール)

昨季のリーグ覇者とマレーシアカップ王者が対戦するスルタン・ハジ・アフマド・シャーカップとして行われた今季開幕戦は、昨季リーグ覇者でマレーシアカップ王者のジョホール・ダルル・タジム(JDT)とリーグ2位のトレンガヌFCが対戦。JDTが開始5分に左サイドのベルグソン・ダ・シルヴァのからのクロスに新加入のフアン・ムニスが頭で合わせ、挨拶代わりのヘディングシュートを決めて先制しました。さらに後半の57分には昨季28ゴールを挙げてリーグ得点王となったベルグソン自身が右サイドのアリフ・アイマンからのクロスに合わせてゴールを決め、リードを広げたJDTがそのまま逃げ切って勝利しています。
 ラヴェル・コービン=オング、シャールル・サアド、ファリザル・マーリアスら代表選手6名がベンチスタートとなったこの日のJDTの布陣は、新加入のフアン・ムニス、オスカル・アリバス、シーハン・ハズミが先発する一方で、ユース育ちのフェロズ・バハルディンも先発に名を連ね、選手層の厚さを見せつけました。
 一方のトレンガヌは、期待のアディサク・クライソーンがほとんどボールに触ることなく、前半で交代するなど、終始JDTに圧倒されて敗れた試合でした。
 MOMには1ゴール1アシストのベルグソン・ダ・シルヴァではなく、この試合ではキャプテンとし守備陣をコントロールしたジョルディ・アマトが選ばれています。

2023マレーシアスーパーリーグ チーム紹介(2)
ヌグリスンビランFC
スランゴールFC
KLシティFC

マレーシアスーパーリーグはいよいよ今日2月24日に開幕します。昨日から始めた今季のマレーシアスーパーリーグのチーム紹介は、昨季の4位から6位のヌグリスンビランFC、スランゴールFC、KLシティFCです。
*昨日、トレンガヌFCのチーム紹介記事を挙げましたが、トランスファーウィンドウ最終日となった昨日、トレンガヌFCは、昨季はヌグリスンビランFCでプレーしたMFオミド・ナザリ(フィリピン)の獲得を発表しています。なおトレンガヌFCには既に東南アジア枠の選手としてタイ代表FWアディサック・クライソーンが在籍しています。

ヌグリスンビランFC

<ホームスタジアム>
トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ-45000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-4位(22試合12勝5分5敗 得点33失点26勝点41)
マレーシアカップ-ベスト8
FAカップ-ベスト16
<主な新規加入選手>
FWカサグランデ(ブラジル、ペナンFCから移籍)
MFレヴィ・マディンダ(ギニア、JDTから期限付き移籍)
MFヴィニシウス・レオネル(ブラジル、CEオペラリオ・ヴァルゼア=グラデンセから移籍)
DFサフワン・バハルディン(シンガポール、スランゴールFCより移籍)
FWシャーレル・フィクリ(スランゴールFCから移籍)
MF R・バラトクマル(PJシティFCから移籍)
MFトミー・マワト(サバFCから移籍)
MFマハリ・ジュスリ(PJシティFCから移籍)
DFアルーン・クマル(PJシティFCから移籍)
DFザイナル・アビディン(PJシティFCから移籍)
DFハスブラー・アブ・バカル(JDTから移籍)
DFファリド・ナザル(UITM FCから移籍)
GKシーク・イズハン・ナズレル(スランゴールFCから期限付き移籍)
GK T・シャヒースワラン(JDTから移籍)
GKトフィク・アル=ラシド(サラワク・ユナイテッドFCから移籍)

今季ユニフォーム(画像はアウェイ。この記事の執筆時点でホームは発表されていません。)

<チーム概要>
昨季はスーパーリーグ昇格1年目ながら最後まで上位争いに加わったヌグリスンビランFC。最後は3位のサバFCと勝点差1でAFCカップ出場権を逃したものの、その快進撃は見事でした。
 しかし昨季オフにいずれも代表選手のGKシーハン・ハズミ(JDTに移籍)、DFクザイミ・ピー(スランゴールFC)を失うなど、好成績の要因となったリーグ3位タイの26失点の守備陣に今季は不安が残ります。シンガポール代表のDFサフワン・バハルディン、守備的MFのヴィニシウス・レオネル、そしてU23代表GKシーク・イズハンなどを新たに獲得していますが、この選手たちと守備の要でもあり昨季から唯一残留した外国籍選手のエラルド・グロンがうまく連携できるかどうかが上位争いに絡めるかどうかのポイントになりそうです。
 一方の攻撃陣は、昨季途中に加入したJリーグ鹿児島ユナイテッドでもプレー経験のあるグスタヴォが13試合で11ゴールを挙げましたが、チーム2位タイの6ゴールを挙げたマテウス・アウヴェス共々、契約は延長されず、チーム総得点の33点中半数以上の17ゴールを挙げたFWコンビが抜けた穴は、ペナンFC在籍中の35試合で27ゴールを挙げているカサグランデ、そして2020年のマレーシア人リーグ得点王のシャーレル・フィクリの両FWが埋めることになりそうです。
 当初は外国籍選手枠9名のところに3名のみと発表されていたヌグリスンビランFCは、その後は結局5名となりましたが、マレーシア人選手についても昨季上位のクラブと比べると見劣りする補強となっており、今季は苦しいシーズンになりそうです。

<注目選手>
FWシャーレル・フィクリ、DFサフワン・バハルディン
いずれも昨季はスランゴールFCに在籍した両選手ですが、その実力を発揮することはできませんでした。ペラ州出身で、地元のクラブ一筋でプレーしてきたシャーレル選手は、新型コロナのせいで11試合に短縮された2020年シーズンには10ゴールを挙げ、翌シーズンはスランゴールFCへ移籍しました。しかし2021年は1ゴール(10試合)、昨季2022年シーズンも1ゴール(13試合)しか挙げられず、シーズン終盤には出場時間も減っていきました。そんな中で絶対的なFWがいないヌグリスンビランFC移籍は大きな転機となるとともに、得点力不足に悩む代表復帰への足掛かりになってくれそうです。
 同様に昨季は試合中の脳震盪からさらに頭のケガが続き、シーズン後半を治療のため棒に振ったサフワン選手も捲土重来を期しての移籍となっているはず。スランゴールFC在籍3シーズンで、昨季は5試合と最も出場試合数が少なかったですが、頭のケガが完治していれば、東南アジアトップクラスのセンターバックと言われた実力を発揮してくれるはずです。

スランゴールFC

<ホームスタジアム>
MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ-25000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-5位(22試合8勝6分8敗 得点39失点33勝点30)
マレーシアカップ-準優勝
FAカップ-ベスト4
<主な新規加入選手>
FWラウフ・サリフ(ガーナ、米国2部スポーティング・カンザスシティIIから移籍)
FWエイロン・デル・ヴァイエ(コロンビア、コロンビア1部オンせ・カルダスから移籍)
MFヨハンドリ・オロスコ(ベネズエラ、コロンビア1部デポルテス・トリマから移籍)
MFヌール・アル=ラワブデ(ヨルダン、ヨルダン1部アル・ファイサリーFCから移籍)
FWファイサル・ハリム(トレンガヌFCから移籍)
MF K・サルクナン(ヌグリスンビランFCから復帰)
MF V・ルヴェンティラン(PJシティFCから移籍)
DFクザイミ・ピー(ヌグリスンビランFCから移籍

今季ユニフォーム(画像は左がホーム、右がアウェイ)

<チーム概要>
かつては隆盛を誇った「赤い巨人」も2010年以来、優勝から遠ざかっており、その間にJDTの天下となっています。また近年は強化方針も迷走し、ここ数年のヨーロッパ志向も結局は功を奏しませんでした。昨年はカイオン、ユーリとブラジル出身FWを獲得するなど南米路線へ回帰し、得点はリーグ2位タイの39点としたものの、失点はリーグ7位の33点、4位のヌグリスンビランFCには勝点で11差をつけられての5位でした。それでも昨シーズン後半に前代表監督のタン・チェンホー氏が就任して以降は、リーグ戦は3勝1分、マレーシアカップは優勝した2015年以来の進出と、長い低迷期を抜け出すきっかけが見えたようなスランゴールFCですが、今季はその真価が問われるシーズンです。
 リーグ2位の14ゴールを挙げたカイオン、そして期待に添えなかったユーリとの契約を更新せず、FWエイロン・デル・ヴァイエ(コロンビア)、攻撃的MFヨハンドリ・オロスコ(ベネズエラ)と再び南米路線を踏襲しています。また代表でもエースとして活躍するファイサル・ハリムが加入したことで、同じく代表の中盤を務めるブレンダン・ガンとムカイリ・アジマルがチームメートにおり、彼らとのホットラインで今季も攻撃陣はある程度計算が立ちそうです。
 課題の守備は、残留したセンターバックのヤザン・アル=アラブの左右に新加入の代表DFクザイミ・ピーとやはり代表DFのアフロことシャルル・ナジーム、そして昨年末のAFF選手権ではJDTコンビが不在の中、代表の左右サイドバックを務めたクエンティン・チェンとファズリ・マズランとメンバーは揃っており、昨季たびたび見られた不用意なミスが減れば、今季の目標とするアジアの舞台への出場権獲得も夢ではありません。

<注目選手>
FWファイサル・ハリム、MF V・ルヴェンティラン
ミッキーの愛称で知られるファイサル選手は160cmに満たない小兵ながら、昨季は代表戦でチームトップの6ゴールを挙げ、一気に代表のエースとなりました。リーグ戦では20試合で6ゴールと爆発的な活躍をしたわけではないですが、トレンガヌFC時代とは違い、スランゴールFCには代表の若き司令塔ムカイリ・アジマル、そしてベテランMFブレンダン・ガンがおり、そこから出るパスで今季は二桁ゴールも夢ではありません。
 PJシティFCの試合を最も多く見た日本人(自称)として、ルヴェンティラン選手が代表でプレーし、スランゴールFCでプレーすることになったのは感慨深いものがあります。2年前にPJシティFCでデビューしたことは自信がなさそうなプレーで、チームメートから試合中に叱責される場面も見てきましたが、AFF選手権では持ち味の正確なクロスを度々披露するなど、その堂々としたプレーぶりをスランゴールFCでも見せてくれれば、チームのトップ3でのフィニッシュも期待できます。

KLシティFC

<ホームスタジアム>
KLフットボールスタジアム(クアラルンプール-18000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-6位(22試合8勝5分9敗 得点30失点31勝点29)
マレーシアカップ-ベスト8
FAカップ-ベスト16
AFCカップ-準優勝
<主な新規加入選手>
FWチェチェ・キプレ(コートジボアール、トレンガヌFCから移籍)
FWパトリック・ライヒェルト(フィリピン、タイ1部PTプラチュワップFCから移籍)
FWカイオン(ブラジル、スランゴールFCから移籍)
MFセバスチャン・アヴァンジニ(イタリア、デンマーク1部ホブロIKから移籍)
DFマッコ・ジルダム(クロアチア、クロアチア1部NKスラヴェン・ベルポから移籍
MFフィルダウス・サイヤディ(ペラFCから期限付き移籍)
DFナジルル・ナイム(サバFCから移籍)

*今季ユニフォームはこの執筆時で発表がありません。

<チーム概要>
昨季のAFCカップでは、2015年のJDTに次ぐ東南アジアのクラブとしては2チーム目となる決勝に進出する快進撃を見せましたが、共に初優勝をかけた決勝戦ではオマーンのアル・シーブSCに0-3で敗れて、残念ながらJDT以来のMリーグクラブの優勝とはなりませんでした。その快進撃を支えたのはグループステージ4試合で2失点、ノックアウトステージに入ってからも準決勝までの4試合を3失点に抑えた守備陣と、名将ボヤン・ホダック監督のもとチーム全体で共有されていた守備の意識の高さでした。しかし、それは裏返せばチームとしての得点力が低く、大量得点が期待できないということ。これは、ノックアウトステージでは延長でも0-0のままPK戦で勝利した試合が2試合あったことからも分かります。
 得点力不足はKLシティFCにとっては積年の課題であり、昨季の30得点はスーパーリーグ8位でした。毎年新たなストライカーを獲得するものの、期待外れだったり、デビュー戦でシーズンを棒に振るケガをするなどし、本来ならば司令塔として機能して欲しいMFパウロ・ジョズエがチーム最多の6ゴール、MFながらFW的に起用されているロメル・モラレスが5ゴールと、昨季も絶対的エース不足が解消できませんでした。
 そんなKLシティFCは、昨季のスーパーリーグでリーグ2位の14ゴールを挙げたカイオンをスランゴールFCから、同3位の13ゴールを挙げたチェチェ・キプレをトレンガヌFCから獲得しています。さらにかつてマラッカ・ユナイテッドFC在籍時の2019年に12ゴールを挙げているパトリック・ライヒェルトまで獲得するなど、スーパーリーグで実績のあるFWトリオが額面通りに働いてくれれば、得点力不足は一気に解消します。
 FW陣が固定されればキャプテンのジョズエ選手、攻撃的MFのモラレス選手も本来のポジションに戻ってプレーできるはず。守備の要のジャンカルロ・ガリフオッコ、そして守護神ケヴィン・メンドーザが控える守備陣が昨季同様の安定感を見せてくれれば、昨季以上の順位も十分ありえるKLシティFCです。

<注目選手>
FWハキミ・アジム、MFザフリ・ヤハヤ
昨季のスーパーリーグでは11試合出場でわずか1ゴールながら、昨年末のAFF選手権で初めて代表に選出されたハキミ・アジム。しかし代表デビューとなったラオス戦でゴールを決めるなど、キム・パンゴン監督の期待に応える活躍を見せました。その勢いのまま今季に臨みたかったところですが、上記のようにチームは次々と外国籍FWを獲得しており、ボヤン・ホダック監督が今年20歳になったばかりのハキミ選手をどのように起用するのかが注目したいところです。
 2021年のマレーシアカップ決勝でJDT相手に先制ゴールを決めたザフリ・ヤハヤは、前年の活躍に比べると昨季2022年シーズンはやや低調でした。今季は外国籍FWの大量加入もあり、中央ではなく右サイドでの起用が増えそうですが、売り物のスピードが活かせるポジションでもあり、個人的にはそこが一番しっくりくる印象を受ける選手です。その右サイドからFW陣にこのザフリ選手がボールを供給できれば、KLシティFCは再びアジアの舞台でプレーするチャンスも得られそうです。


2023マレーシアスーパーリーグチーム紹介(1)
ジョホール・ダルル・タジム
トレンガヌFC
サバFC

マレーシアスーパーリーグはいよいよ明日2月24日に開幕しますが、開幕戦で対戦するのは昨季は国内三冠を達成したジョホール・ダルル・タジム(JDT)とリーグ2位のトレンガヌFCです。明後日2月25日には他のチームの試合も始まりますが、今日から数回に渡り、今季のマレーシアスーパーリーグのチーム紹介をしていきます。1回目は明日の開幕戦で対戦するJDTとトレンガヌFC、そして昨季3位のサバFCです。

ジョホール・ダルル・タジム(JDT)

<ホームスタジアム>
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ-40000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-1位(22試合17勝5分0敗 得点61失点12勝点56)-ACL本戦出場権獲得
マレーシアカップ-優勝
FAカップ-優勝
ACL-ベスト16
<主な新規加入選手>
FWジオゴ(ブラジル、前BGパトゥム・ユナイテッドFC)
MFオスカル・アリバス(スペイン、スペイン2部FCカルタヘナから移籍)
MFフアン・ムニス(スペイン、ギリシャ1部アトロミトスFCから移籍)
MFエンドリック(ブラジル、ペナンFCから移籍)
GKシーハン・ハズミ(ヌグリスンビランFCから移籍)

今季ユニフォーム(左がホーム、右がアウェイ)


スーパーリーグは現在9連覇中、さらに昨季はマレーシアカップとFAカップにも優勝して国内三冠を達成するなど他を圧倒する強さを誇るジョホール・ダルル・タジム(JDT)は、新監督にエステバン・ソラリ前アルゼンチンU23代表コーチを迎え、昨季のクラブ史上初となったACLベスト16以上の成績を目指して、あくなき補強を行なっています。
 外国籍選手は、2019年から20年まで在籍し32試合で16ゴールを挙げたFWジオゴ(ブラジル、前タイ1部ブリーラム・ユナイテッド)や今季中のマレーシア国籍取得取得を目指すMFエンドリック(ブラジル、ペナンFCから移籍)ら4名が新たに加わります。またマレーシア人選手の獲得については常々「国内トップクラスの選手しか興味がない」と話すオーナーのイスマイル殿下の言葉通り、代表GKで昨季のリーグ最優秀GK賞を受賞したシーハン・ハズミをヌグリスンビランFCから獲得し、同じく代表GKファリサル・マーリアスとの間で正GK争いが繰り広げられます。
 既存の選手も昨季はリーグ新記録となる29ゴール(19試合)を挙げたFWベルグソン・ダ・シルヴァ(ブラジル)や2年連続リーグMVPの若きエースFWアリフ・アイマン、昨季リーグ最優秀MF受賞のアフィク・ファザイル、同最優DF受賞のシャールル・サアドに加え、代表チームでも両サイドバックを務めるマシュー・デイヴィーズとラヴェル・コービン=オングらもおり盤石です。この他、代表選手ながらチームでは控えに回っているアキヤ・ラシドやシャフィク・アフマド、モハマドゥ・スマレのFWトリオ、そして今季は代表入りが期待されるMFナタニエル・シオ・ホンワンなど豊富な資金力による選手層の厚さこそがJDTの強さの根源です。スーパーリーグトップクラスのチームを2チーム作れるほどの陣容は、ローテション起用も問題なく、死角が見当たらず、今季も優勝候補の最右翼です。

<注目選手>
MFアフィク・ファザイル、MFシャマー・クティ・アッバ
 昨季のリーグ最優秀MFに選ばれたものの、MFナズミ・ファイズとの併用も多く、絶対的な主力選手とは言いがたいアフィク選手。今季からの試合数増加に加え、守備的MFとしてポジションがかぶるベテランのナチョ・インサの衰えもあり、今季は出場試合数を増やして一気にブレークする可能性があります。
 一方、昨年7月に負った膝のケガからやっと復帰するシャマー選手は、JDTでは主力の座を掴み、代表でも自身初ゴールを挙げるなど実績を積み始めた矢先のケガでしたが、今では完治してドバイ合宿でも元気な姿を見せていました。試合の流れを読むことに長けたアフィック選手とピッチを所狭しと駆け回るシャマー選手の2人がチームで活躍すれば、それはそのまま代表チームの強化にもつながります。

トレンガヌFC

<ホームスタジアム>
スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ-50000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-2位(22試合14勝2分6敗 得点39失点20勝点44)-AFCカップ出場権獲得
マレーシアカップ-ベスト4
FAカップ-準優勝
<主な新規加入選手
FWソニー・ノルデ(ハイチ、マラッカ・ユナイテッドFCから移籍)
FWジョーダン・ミンター(ガーナ、KLシティへの期限付き移籍から復帰)
FWイヴァン・マムート(クロアチア、ルーマニア1部FCSBから加入)
MFアディサック・クライソーン(タイ、タイ1部ムアントン・ユナイテッドFCから移籍)
DFサルドル・クルマトフ(ウズベキスタン、ウズベキスタン1部PFCソグディアナ・ジザフから移籍)
DFドマゴイ・プシッチ(クロアチア、クロアチア2部NK BSKビイェロ・ブルドから移籍)

今季ユニフォーム(左がホーム、右がアウェイ)


過去5季に渡り監督として安定した成績を収めたナフジ・ザイン氏が経営陣への不信からチームを去り、テクニカルディレクターのトミスラフ・スタインブリュックナー氏が新監督に就任したトレンガヌFCは、外国籍選手も昨季から残るのはハビーブ・ハルン(バーレーン)1人と、大幅な入れ替えを行なっています。
 マレーシア人選手でも、代表で主力のFWファイサル・ハリムがスランゴールFCへ移籍し、近年リーグ上位にあったチームとは全く違うチームとなっています。その一方でGKラーディアズリ・ラハリム(21)、DFアザム・アズミ(22)といった若き代表選手も擁しており、新外国籍選手が上手く機能すれば、今季もリーグ上位進出は狙えるチームです。
 また今季はAFCカップにも出場するトレンガヌFCの懸念材料を探すとすれば、選手層が薄く、主力と控えの差が大きいことでしょう。シーズンも佳境となる9月にはAFCカップ1回戦、そして勝ち残っていればマレーシアカップ準決勝もあり、過密日程での選手のやりくりを間違えれば、リーグ上位進出も危うくなります。

<注目選手>
FWイヴァン・マムート、FWジョーダン・ミンター
チェチェ・キプレ(13ゴール)、クパー・シャーマン、ファイサル・ハリム(いずれも6ゴール)、マヌエル・オット(5ゴール)と昨季のチーム総得点39点中30点を叩き出した4選手が退団したトレンガヌFC。その代わりとして期待されるのが新加入のイヴァン・マムートと、KLシティFCへの期限付き移籍から復帰するジョーダン・ミンターのFWコンビです。192cmと長身のマムート選手は今季が自身初となるアジアでのプレーになります。一方のミンター選手は2020年から2022年途中までセカンドチームのトレンガヌFC IIでプレーし、32試合で30ゴールを挙げ、昨季後半はKLシティFCへ期限付きしていました。KLシティFCでは10試合で3ゴールでしたが、この両選手の活躍が今季のトレンガヌFCの浮沈を担っています。

サバFC

<ホームスタジアム>
リカススタジアム(サバ州コタ・キナバル-35000人収容)
<2022年シーズンの成績>
スーパーリーグ-3位(22試合13勝3分6敗 得点36失点36勝点42)-AFCカップ出場権獲得
マレーシアカップ-ベスト4
FAカップ-ベスト8
<主な新規加入選手
FWジェィコブ・ンジョク(ナイジェリア、クランタン・ユナイテッドFCから移籍)
FWジャイルトン・パライバ(ブラジル、中国2部青島青年島FCから移籍)
MFテルモ・カスタニェイラ(ポルトガル、アイスランド1部ÍBヴェストマンナエイヤ から移籍)

MFコ・グァンミン(韓国、韓国1部FCソウルから移籍)
DFガブリエル・ペレス(ブラジル、ブラジル3部GEブラジウから移籍)
FWダレン・ロック(PJシティFCから移籍)
FW S・クマーラン(PJシティFCから移籍)
FWジャフリ・フィルダウス・チュウ(ペナンFCから移籍)
MFスチュアート・ウィルキン(JDTへ復帰、その後完全移籍)
DF R・ディネシュ(スランゴールFCから移籍)
DFイルファン・ザカリア(KLシティFCから移籍)
DFダニエル・ティン(JDTから期限付き移籍)

今季ユニフォーム(左がホーム、右がアウェイ)

昨季はシーズンの大半で2位をキープしながら、最終節に敗れて3位となったサバFCは、終盤の失速の原因となった得点力不足を解消するための補強を中心に行いました。スーパーリーグ撤退を決めたPJシティFCから代表FWダレン・ロックとチームメートのFW M・クマーランを、また昨季の2部プレミアリーグでリーグ2位の6ゴールを挙げたFWジェィコブ・ンジョクをクランタン・ユナイテッドFCからそれぞれ獲得、さらに2019年と2021年にJリーグ東京ヴェルディでもプレー経験があるFWジャイルトン・パライバも獲得しています。
 また中盤にはJDTから期限付き移籍していたスチュアート・ウィルキンを完全移籍で獲得、センターバックにはいずれもの新加入のイルファン・ザカリアとガブリエル・ペレス、サイドバックには代表候補のダニエル・ティンなどを次々と獲得し、このオフでは最もバランスの良い補強ができた印象です。
 既存組では昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権での活躍が記憶に新しいMFスチュアート・ウィルキンやDFドミニク・タン、DFながらチーム最多の8ゴールを挙げたパク・タエスー、中盤の司令塔MFバドロル・バクティアル、元代表GKカイルル・ファーミらもおり、サバFCは潜在能力的には今季もリーグ上位を狙えるチームです。

<注目選手>
MFコ・グァンミン、MFスチュアート・ウィルキン
FCソウルではKリーグ出場159試合を誇るクラブの「レジェンド」プレーヤーですが、同時に「アジアの舞台」知る選手でもあります。ACL33試合出場、しかも準決勝2度、ベスト16も2度という経験を持つコ選手の加入は、今季初めてAFCカップに出場するサバFCにとって貴重な補強となりそうです。
 JDTからの期限付き移籍を経て、完全移籍となったウィルキン選手は、そのJDT勢が大量に代表招集を辞退したことから昨年末のAFF選手権では主力として活躍し、シンガポール戦での2ゴールを含む4ゴールは、自身がリーグ戦で記録した2ゴールを上回るものでした。この大会で一皮剥けた感のあるスチュアート選手ですが、その実力をリーグ戦でも見せてくれるのかに注目です。

2月21日のニュース
タイ1部リーグ第20節-ディオン・コールズ、サファウィ・ラシドは揃って先発フル出場も明暗別れる
3月の代表戦の相手は香港とトルクメニスタンに決定
開幕直前の外国籍選手の駆け込み獲得は続く

スーパーリーグ開幕まで残り1週間となった先週末は、リーグ王者ジョホール・ダルル・タジム(JDT)やスランゴールFC、クダ・ダルル・アマンFCなどのチームが今季のユニフォームを発表しています。また2月24日に迫ったトランスファーウィンドウ期間終了前に駆け込みで新戦力補強を行うチームもあります。

タイ1部リーグ第20節-ディオン・コールズ、サファウィ・ラシドは揃って先発フル出場も明暗別れる

タイ1部リーグ第20節が行われ、マレーシア代表のDFディオン・コールズ(ブリーラム・ユナイテッド)とFWサファウィ・ラシドはいずれも先発しフル出場、DFジュニオール・エルドストール(PTプラチュワプFC)はベンチ外でした。(試合のハイライト映像はタイリーグ公式サイトのYouTubeより)

タイ1部リーグ第20節
2023年2月17日@ドラゴン・ソーラー・パークスタジアム
ラーチャブリーFC 0-1 バンコク・ユナイテッドFC
2位と4位の対戦となったこの試合は、90分を過ぎても0-0と引き分け濃厚でしたが、ロスタイムにラーチャブリーFCが痛恨のPKを献上し、バンコク・ユナイテッドに勝ち越しを許しています。またこの敗戦、ラーチャブリーFCはチェンライ・ユナイテッドFCと入れ替わりで5位に交代しています。
サファウイ・ラシドは先発して、フル出場しています。

2023年2月18日@BGスタジアム
BGパトゥム・ユナイテッドFC 2-1 PTプラチュワプFC
ジュニオール・エルドストールはベンチ外でした。

2023年2月18日@チャン・アリーナ
ブリーラム・ユナイテッドFC 3-0 ポリス・テロFC
この試合も危なげない勝利を収めたブリーラム・ユナイテッドFCはリーグ再開からの5試合で4勝1分。この成績は5連勝のバンコク・ユナイテッドに次ぐ好成績です。
ディオン・コールズは先発して、フル出場しています。

タイ1部リーグ順位表(第20節終了時、上位3チームとマレーシア人選手所属チームのみ)

順位チーム勝点
1ブリーラムU20164053173652
2バンコクU2013433592643
3チョンブリー19113534181636
5ラーチャブリー2096524141033
12プラチュワップ2055102741-1420
3月の代表戦の相手は香港とトルクメニスタンに決定

今年最初のFIFA国際マッチデーカレンダー期間ととなる来月3月に、マレーシア代表は香港、そしてトルクメニスタンと対戦することが発表されました。マレーシアサッカー協会FAMの本部で開かれた記者会見の席で、キム・パンゴン代表監督自身が発表しています。

キム監督がかつて監督を務めた香港とは、昨年6月に対戦し2-0で勝利を収め、またトルクメニスタンとはやはり昨年行われたAFC選手権アジアカップ2023年大会最終予選で対戦し、こちらは3-1で勝利しています。

現在、クアラルンプールのブキ・ジャリル国立競技場はピッチの張り替えなども含む改修工事中であることから、この両試合はジョホール・ダルル・タジム(JDT)のホームスタジアムであるスルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)で行われることも発表されています。

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FIFAランキングではマレーシアが145位なのに対し、同146位の香港、同135位のトルクメニスタンとの対戦は、2026年FIFAワールドカップのアジア予選に向けて、少しでも多くポイントを獲得して、少しでもFIFAランキングを上げたいというFAMの目標に則したものです。アジアのFIFAランキング上位25チームに入らない場合、ワールドカップ予選へはまずプレイオフを戦わねばならず、プレイオフ出場を避毛、1回戦から出場したいマレーシア代表にとってこの上位25チーム入りが今年最大の目標の一つです。

開幕直前の外国籍選手の駆け込み獲得は続く
ヌグリスンビランFCは駆け込みでさらに外国籍選手2名を獲得へ

先日のこのブログでは、スーパーリーグで昨季4位となったヌグリスンビランFCが、9名まで登録可能な外国籍選手を3名のみで今シーズンに臨むという記事を取り上げましたが、一昨日行われた今季のチーム発表イベントで、さらに2名の外国籍選手獲得が明らかになっています。

4人目の外国籍選手は昨季までペナンFCでプレーしたFWカサグランデです。Mリーグでは通算7シーズン目となるカサグランデですが、昨季は6月18日の第10節PJシティ戦中に右頬骨を骨折。その後、手術は無事終了したものの、完治まで数ヶ月を要することから、ペナンFCとの契約はシーズン前半終了待たずに解除されています。それでもペナンFC在籍中は30試合で21ゴールを挙げるなど、スーパーリーグでの実績はある選手です。また5人目の外国籍選手はカサグランデと同じブラジル出身のMFヴィニシウス・レオネル・ダ・シルヴァ(CEオペラリオ・ヴァルゼア=グラデンセから移籍)の加入が発表されています。

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2月15日のこのブログでは、昨季からプレーする長身センターバックのエラルド・グロン(フランス)、今季新加入で東南アジアでのプレー経験が豊富な長身のストライカー、エゼシエル・エンドゥアセル(チャド、インドネシア1部バヤンガラFCから移籍)の両選手に加え、MFレヴィ・マディンダ(ガボン、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)から期限付き移籍)が今季の外国籍選手となる記事を取り上げましたが、今回のブラジル出身2選手を獲得を報じたブリタハリアンの記事では、エゼシエル・エンドゥアセルについての記述がない一方で、外国籍選手は4名とされていることから、エゼシエル・エンドゥアセルについては、メディアで報じられたものの、実際には加入しないようで、最終的にヌグリスンビランFCの外国籍選手は4名、しかもアジア枠、東南アジア枠の外国籍選手がいないため、実際にピッチに立てるのは4名のうち3名となります。

クランタンFCの外国籍選手は元JDT選手が加わり総勢9名に

5シーズンぶりにスーパーリーグでプレーするクランタンFCは2月19日に今季のチーム発表イベントを行い、外国籍選手枠は登録上限いっぱいの9名となったを発表しています。新たに発表されたのは、昨季は同じスーパーリーグのジョホール・ダルル・タジムJDTでプレーしたDFカルリ・デ・ムルガとFWイスマヒル・アキネード(ナイジェリア、前バングラデシュ1部シェイク・ラッセルKCから移籍)の両選手です。

クランタンFCは今季、Jリーグの大分でもプレーしたチェ・ムンシク監督が就任し、これまでにいずれも韓国出身のDFキム・ミンギュ(韓国1部浦項スティーラーズFCから移籍)、DFキム・ミンギュ(韓国1部浦項スティーラーズFCから移籍)、いずれもスペイン出身のMFマリオ・アルケス(前ベトナム1部ソンラム・ゲアンFC)、DFミゲル・シフエンテス(前スペイン2部UDイビサ)に加えFWヌハ・マロング(ガンビア、インド2部ラジャスタン ユナイテッドFCから移籍)、DFクリスティアン・ロンティーニ(フィリピン、スリ・パハンFCから移籍)の6選手が新たに加入する一方で、昨季クランタンFCでプレーしたFWケルヴェンス・ベルフォール(ハイチ)、現在インドネシア1部のデワ・ユナイテッドへ期限付き移籍中のFWナタナエル・シリンゴリンゴ(インドネシア)の両選手は残留しています。

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一時はWikipediaのクラブ紹介ページに所属選手としてJリーグの甲府や仙台でプレーした道渕諒平選手の名前も書かれていましたが、期限付き移籍中のナタナエル・シリンゴリンゴを加えると外国籍枠上限となる9名を超える10名が在籍するクランタンFCでは、少なくとも今季前半はプレーすることはなさそうです。

サバFCはFCソウルで150試合以上出場のレジェンドMFを獲得

昨季はスーパーリーグ3位となり、AFCカップ出場権を獲得しているサバFCは。韓国1部FCソウルでプレーした34歳のMFコ・グアンミンの獲得を発表しています。FCソウルでは2011年から昨年まで在籍し、その間180試合以上に出場しているクラブの「レジェンド」で、ポジションは左サイドバックが本職ということです。

経験という点でサバFCにとって心強いのは、コ選手がアジアの舞台を知る選手だということ。ACLでは33試合に出場経験があるコ選手の加入は、1995年に当時のアジアカップウィナーズカップ(国内のカップ戦勝者を集めた大会。2002年廃止)でベスト16に進出して以来となるサバFCにとって大きな力となりそうです。

2月18日のニュース
サッカー協会が「ニセ」マレーシア代表の存在をFIFAとAFCに報告
PDRM FCは今季のホームスタジアムにMBPJスタジアムを使用
BRM FCがメインスポンサーを失いM3リーグ出場を辞退

サッカー協会が「ニセ」マレーシア代表の存在をFIFAとAFCに報告

英字紙ニューストレイトタイムズは、マレーシアサッカー協会FAMがニセマレーシア代表の存在をFIFAとアジアサッカー連盟AFCに報告したと報じています。 

サッカーコメンテーターのマーク・スタッフォード氏が昨年11月に自身のポッドキャストで明らかにしたところによると、米国1部メジャーリーグサッカーMLSのLAギャラクシーがマレーシア代表と親善試合を行い4-1で勝利しましたが、試合後にそのチームがマレーシア代表に成り済ました別のチームであることが発覚したということです。

FAMのハミディン会長は、近年、マレーシア代表はアメリカ合衆国へ試合のための遠征は行っておらず、誰かがマレーシア代表の名を語って試合を行ったと述べ、現在はその詳細を把握中だと説明し、またこの件はすでにFIFAとAFCにも報告済みであると述べています。. 

スタッフォード氏によると、サッカー賭博の胴元がLAギャラクシーに、AFC選手権アジアカップのための準備と称してマレーシア代表との親善試合を持ちかけ、その条件はスタジアム使用料などの経費は全てマレーシア代表持ちの上、試合報酬を支払うというものだったということです。その後は「マレーシアサッカー協会関係者」が公式に書面で試合を依頼したことで、LAギャラクシー側はこの申し出を受け入れ、実際の試合は¥LAギャラクシーが4-1で「マレーシア代表」に勝利したということです。

さらにスタッフォード氏は試合の時期を明らかにしなかったものの、この試合は八百長試合で「5ゴール以上」に賭けた八百長仕掛け人が数百万の利益を得たとしています。

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この他、2009年にマレーシア代表がFIFAの承認を得た国際Aマッチとしてジンバブエ代表とと7月12日と7月14日に試合を行い、マレーシア代表がそれぞれ4-0、1ー0で勝利しましたが、その後、ジンバブエサッカー協会はこの「ジンバブエ代表」はその名を語ったクラブチームであったと発表し、この手配をしたのが八百長仕掛け人として有名なウィルソン・ラジ・プルマルだったことを明らかになっています。また同じ2009年の9月11日に「レソト代表」と行いマレーシア代表が5-0で勝利した国際Aマッチも八百長が仕組まれていたことが明らかになっています。

また2015年にはマレーシアとガーナの両サッカー協会が知らない間にマレーシア代表タイガーナ代表の試合が開催され、この試合の開催が明るみに出ると、両協会とも試合を申し込んでも受け入れてもいないことを明らかにしています。

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このニセマレーシア代表については、昨年11月にも同じ様な記事がマレーシアの各紙で掲載されており、ニューストレイトタイムズがほぼ同じ内容の記事を再び掲載した理由は不明ですが、このブログでは昨年11月に出た記事をスルーしていたので、今回取り上げました。
 今回の記事では、マレーシア人選手が直接関わったのかどうかは不明ですが、マレーシアのサッカーの歴史を語る上で八百長の話題は、避けて通ることができない問題なのも事実です。このブログでも取り上げており、興味のある方は過去記事から「八百長」をキーワードで検索していただくと見つかると思います。
 上の記事で名が出ているウィルソン・ラジは、世界各地の試合で選手を買収する自称「世界一の八百長仕掛け人」として知られていた人物で、出身地のシンガポールだけでなく、フィンランドやハンガリーでも八百長で有罪となり実刑判決を受けています。

PDRM FCは今季のホームスタジアムにMBPJスタジアムを使用

今季3年ぶりにスーパーリーグに復帰するPDRM FCは、今季のホームスタジアムにスランゴール州プタリンジャヤのMBPJスタジアムを使用することを、スーパーリーグを運営するMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOが正式に発表しています。

PDRM FCは2020年シーズンから昨季まではクアラルンプールにあるKLフットボールスタジアムをホームとしてKLシティFCと同居していましたが、今季はMBPJスタジアムをスランゴールFCと共用することになりました。MBPJスタジアムは昨季まではスランゴールFCとPJシティFCが同居していましたが、今季から変更されたスーパーリーグの方針とクラブの方針が一致しないとして、PJシティFCがスーパーリーグ不参加を決めており、PDRM FCはこのPJシティFCの後釜に入ることとなります。

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PDRM FCがMBPJスタジアムにホームを変更するのは、MFLが今季から設けた1スタジアムにつきホームとするチームは最大2チームという規定によるものだと思われます。KLフットボールスタジアムは、KLシティFCとKLシティFCのセカンドチームが使用することから、PDRM FCが入る余地が無くなってしまった様です。なお、MBPJスタジアムをホームとするスランゴールFCのセカンドチームは、やはりリーグを撤退したUITM FCが使っていたUITMスタジアムを、PDRM FCのセカンドチームはサイバージャヤのマレーシアマルチメディア大学(MMU)の持つスタジアムをホームとすることが、各セカンドチームが出場するMFLカップの日程表で明らかになっています。

BRM FCがメインスポンサーを失いM3リーグ出場を辞退

Mリーグ3部に当たるM3リーグは3月4日に今季が開幕しますが、開幕まで1ヶ月を切ったこの時期にBRM FCが、クラブ公式Facebookで今季のリーグ出場辞退を発表しました。昨季のM3リーグではノックアウトステージの準決勝まで残ったBRM FCは、今季は優勝を目指して5日前には今季着用の新たなユニフォームを発表しましたが、それからわずか4日後の2月17日に出場辞退を表明しています。

「今回のメインスポンサーの件で迷惑を被った関係者全員に謝罪する」というクラブCEO名義による謝罪投稿とともに発表された今回のリーグ出場辞退の原因は、新ユニフォームの胸に入っていたメインスポンサーのロゴでした。ペラ州クアラ・カンサーを本拠地とするBRM FCの新ユニフォーム発表では電子タバコ会社の名前がユニフォームの胸スポンサーとして掲げられていましたが、M3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグは電子タバコとは言え、タバコ会社であることも問題視していました。

最終的には、AFLはタバコ会社をスポンサーとすることを認めず、この結果、BRM FCは今季リーグ前にメインスポンサーを失うことになりました。開幕までおよそ2週間と迫ったこの時期に新たなスポンサー獲得は難しいと判断したBRM FCは、スポンサーなしでは今季のリーグに参戦できないとして、今季のリーグ出場を辞退しています。(下の写真は発表されたばかりのBRM FCの今季ユニフォーム。胸の黒地に金のロゴが電子タバコ会社のロゴです。)

2月17日のニュース
MFLは給料未払い問題に厳罰で対処することを再度確認
新型コロナ対策に尽力した前保健相がJDTの役員に就任
2021年のリーグ得点王の去就は未だ決まらず

MFLは給料未払い問題に厳罰で対処することを再度確認

Mリーグ1部マレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、マレーシアサッカー協会FAMと協力して、スーパーリーグのクラブで給料未払い問題にはこれまで同様、厳罰で対処することを表明しています。

MFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、過去数年間に渡って給料未払い問題を防ぐための厳格な規則と、問題を起こしたクラブに対する厳格な処分の結果、実際に報告された給料未払い問題の件数は2018年の200件以上から、近年では10件前後に減少したと話し、これまでの努力が功を奏していることに加え、今季のクラブライセンスが交付されなかったマラッカ・ユナイテッドFCとサラワク・ユナイテッドFCを例に挙げて、MFLとFAMがこの問題をなくすためには厳格な処分も辞さない覚悟であると説明しています。

スチュアートCEOは、「Mリーグでプレーするクラブは慎重な経営に加え、選手に対しては契約内容を遵守し、遅配のない給料支払いを行わなければならないことを理解していると確信している。選手への給料支払いが滞りなく行われているかどうかは、クラブライセンス交付の際の重要な判断基準になる」と述べて、こういった問題が再発しないことを望んでいると話しています。

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Mリーグがタイリーグに次ぐ東南アジア第2位のリーグであると、MFLがその「価値」の高さをどれほど主張しようと、毎年の様に発生する給料未払い問題によって、Mリーグがプロリーグとしては「二流」と言わざるを得ないでしょう。前述の様にマラッカ・ユナイテッドFCとサラワク・ユナイテッドFCはクラブライセンスに交付せず、国内トップリーグへの参加を認めなかったことはこれまではあり得ないことでしたが、その一方で、両クラブを運営していたサラワク州とマラッカ州のサッカー協会は未だ、給料未払い問題を解決していないにもかかわらず、新たなチームを立ち上げて3部リーグへの参加が認められています。
 3部リーグの運営はMFLではなくアマチュアフットボールリーグAFLの管轄とは言え、給料未払い問題未解決を放置している同じ人間が国内サッカーに関わることができる状況を容認している限りは、結局のところ、MFLがいう厳格な対応はいくらでも抜け道はあるということです。

新型コロナ対策に尽力した前保健相がJDTの役員に就任

前マレーシア政府保健相のカイリー・ジャマルディン氏は、所属していた政党「統一マレー国民組織」(UMNO)の党規則に違反したとして、UMNOを除名されていますが、このカイリー氏がマレーシアスーパーリーグ8連覇中のジョホール・ダルル・タジム(JDT)の役員に就任したと、英字紙スターが報じています。

父親が外交官だったカイリー氏は、シンガポールのインターナショナルスクールからオックスフォード大学の看板学部である哲学・政治・経済学部(PPE)へ進み、卒業後は英国の経済誌エコノミストなどでジャーナリストして働いた後、2008年の下院議員選挙に出馬し当選、政界に転身しました。
 自身もポロの選手として2017年の東南アジア競技大会通称シーゲームズでメダルを獲得するほどのスポーツマンでもあるカイリー氏は、2007には当時のパハン州皇太子、現在はマレーシア国王であるアブドラ国王に代わって、マレーシアサッカー協会FAMの副会長に就任したこともあります。
 2013年の総選挙で議席を守ると、当時のナジブ・ラザク首相政権下で青年スポーツ相に就任し、2013年から2018年までの大臣在籍時にはバイエルン・ミュンヘンのユースチームでコーチをしていた元マレーシア代表のリム・ティオンキム(現ペラFC監督)を2013年に招聘し、2018年にマレーシアで開催されるAFCU16アジアカップのトップ3入りを目指して青年スポーツ省とマレーシアサッカー協会が共同で設立した国家サッカー選手育成プログラム(NFDP)の責任者に就任させています。
 2018年の総選挙では再選を果たしたものの閣僚から外れましたが、2020年に再度議席を守ると、今度は科学・テクノロジー・イノベーション相に就任して中国とのワクチン供与の契約を結び、ワクチン接種計画の特任大臣に任命されると、その後は保健相に就任しました。
 2022年の総選挙ではそれまでの選挙区とは別の選挙区から出馬して落選、さらに所属するUMNOの執行部を批判したことから今年1月には除名処分を受けていました。

将来の首相候補とも言われ、与野党支持者を問わず人気の高いカイリー氏にはUMNOを除名された直後から各政党から声がかかっていましたが、同時にジョホール州皇太子でジョホール・ダルル・タジム(JDT)オーナーのトゥンク・イスマイル殿下も、ジョホール州の若者へのアドバイザーとして、またJDTも将来のクラブCEOへつながる様なポストをオファーしていました。

最終的にイスマイル殿下からのオファーを受ける形になったカイリー氏は、「一つの扉が閉まっても、別の扉が開くものだ。マレーシアNo.1のクラブに加わることができて光栄だ」と述べ、「アジアのトップクラブとなることを目指して、自身の経験を生かしてJDTを更なる高みへと押し上げたい」と自身のSNSでJDTの役員となったことを正式に表明しています。

*****

KJの愛称で知られるカイリー氏は、保守的な性格のUMNOの中では主流派ではなかった一方で、必要があればNGOや与党政治家などとも意見を交換を厭わない、柔軟な思考を持った政治家で、上の記事でも書いた通り将来の首相候補でもあります。14年の議員生活ながら3つの省で大臣を務めた実績もあり、最終的にはまた政界へ戻ることになるでしょうが、カイリー氏が加わることで、ピッチ内はもちろん、ピッチ外での補強も万全なJDTは、やはり国内では頭ひとつ抜けた存在と言わざるを得ません。

2021年のリーグ得点王の去就は未だ決まらず

ナイジェリア出身のFWイフェダヨ・オルセグンは、2021年にはスランゴールFCで26ゴール(22試合)を挙げてリーグ得点王になっていますが、3季在籍したスランゴールFCからマラッカ・ユナイテッドFCに移籍した昨季は、ケガなどもあり7ゴール(12試合)と成績を落としています。所属していたマラッカ・ユナイテッドFCは、2022年シーズンの給料未払い問題が未解決となっていることから、今季のリーグ参加に必要なクラブライセンスが交付されず、リーグ撤退を余儀なくされ、イフェダヨ選手は未だに今季の所属が決まっていません。

2019年のスランゴールFC加入前年の2018年にもマラッカFA(当時)でプレーしていたイフェダヨ選手は、今季Mリーグでプレーすれば「当該協会(ここではマレーシアサッカー協会FAM)管轄区域において最低5年間の居住」条件を満たすことになり、マレーシア国籍を取得すればマレーシア代表としてプレーが可能になります。

しかし、今年31歳のイフェダヨ選手は、マレーシア国籍取得には興味がないと、スポーツ専門サイトのスタジアム・アストロとのインタビューで答えています。これまでスランゴールFC復帰の噂があったイフェダヨ選手ですが、スランゴールFCは一昨日に加入が発表されたベネズエラ出身のMFヨハンドリ・オロスコを今季開幕前の「最後の加入選手」としていることから、イフェダヨ選手のスランゴールFC復帰はなくなりました。

Mリーグ通算104試合出場で87ゴールの実績は、未知数の外国籍選手を獲得するよりも遥かに確実な補強になりそうですが、昨季終了後のイフェダヨ選手はそれどころではなかった様です。「昨年末に父を亡くし、非常に困難な時を過ごさざるを得なかった。昨季終了後から、スランゴールFCを含めた多くのクラブから実際にオファーを受けたのは事実だが、その時は自分にはサッカーのことを考える余裕がなかった。」とは話したイフェダヨ選手は、マレーシア国籍を取得して代表入り云々の前に、自分のトップフォームを取り戻すことが最優先だと、スタジアム・アストロのインタビューに答えています。

2月16日のニュース
本田圭佑氏がスランゴールFCを訪問
政府がMリーグアウェイ試合のパブリックビューイング実施を検討中
各チームが来週に迫った開幕前に駆け込みチーム補強実施

本田圭佑がスランゴールFCを訪問

元日本代表の本田圭佑氏がスランゴールFCを訪問下と、マレーシア語紙のハリアンメトロが報じています。スランゴールFCの練習施設を訪れ、スランゴール州皇太子のテンク・アミル殿下とも話を交わしたということですが、この記事では選手としてでもコーチとしてでもなく、施設の見学に訪れたと説明されています。

既に自身のSNSでクアラルンプールに滞在中であることを明らかにしてた本田氏の訪問は、これまで東スポにスランゴールFC加入の噂記事が出たこともあり、一部SNSが本田氏がスランゴールFC加入か?とざわついた様ですが、残念ながら今回はハノイ、バンコクに次ぐ休暇での訪問だった様です。

スランゴール州皇太子のテンク・アミル殿下(左)に施設を案内される本田氏
政府がMリーグアウェイ試合のパブリックビューイング実施を検討中

今季のマレーシアスーパーリーグは来週2月24日に開幕しますが、マレーシア政府のコミュニケーション・デジタル省(KKD)と青年スポーツ省(KBS)がこのスーパーリーグのパブリックビューイングの開催を検討していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

「各州に大型スクリーンを設置し、サポーターが地元チームがアウェイで行う試合を見ることができれば、地元にいてもアウェイの試合の臨場感を味わいながら試合観戦ができるだろう。」と話したコミュニケーション・デジタル省のファーミ・ファジル大臣は、このパブリックビューイング実施について青年スポーツ省のハンナ・ヨー大臣と検討していると話しています。

各チームが開幕前に駆け込みチーム補強実施
スランゴールFCにはベネズエラ出身のMFヨハンドリ・オロスコが加入

スランゴールFCはクラブ公式サイトでベネズエラ出身のMFヨハンドリ・オロスコの加入を発表しています。コロンビア1部のデポルテス・トリマから加入するオロスコ選手は31歳で過去2シーズン在籍したデポルテス・トリマは2021/2022シーズンはリーグ2位となったチームですが、オロスコ選手は過去2シーズンで114試合に出場し、12ゴールと18アシストの記録を残していると、クラブ公式サイトで説明されています。

今季のスランゴールFCは、マレーシア代表トリオのFWファイサル・ハリム、MF V・ルヴェンティラン、DFクザイミ・ピーらマレーシア人選手に加え、ヨルダン代表MFヌール・アル=ラワブデ(ヨルダン1部アル・ファイサリーSCから加入)、提携関係にあるアゴラ・ライオンズ(ガーナ)から加入した20歳のFWラウフ・サリフ(ガーナ)、そしてFWエイロン・デル・ヴァイエ(コロンビア、コロンビア1部オンせ・カルダスから移籍)を新たに獲得していますが、クラブ公式サイトではオロスコ選手が7人目で最後の新戦力であると述べられています。

クランタンFCはスペイン出身DFミゲル・シフエンテスを獲得

2012年にはリーグ戦、FAカップ、マレーシアカップの国内三冠を達成したこともあるクランタンFCは、低迷期を経て今季は5年ぶりにスーパーリーグに戻ってきました。昨季は2部プレミアリーグで2位だったチームに、スペイン出身のDFミゲル・シフエンテスが加入したことがクラブ公式Facebookで告知されています。32歳のシフエンテス選手は1年契約で、スペイン2部のUDイビサを昨年9月に退団しています。

クランタンFCは大分トリニータでプレー経験がある韓国出身のチェ・ムンシク監督が今季から指揮を取りますが、これまでにいずれも韓国出身のDFキム・ミンギュ(韓国1部浦項スティーラーズFCから移籍)、FWカン・イーチャン(韓国1部江原FCから移籍)の他、DFクリスティアン・ロンティーニ(フィリピン、スリ・パハンFCから移籍)、MFマリオ・アルケス(スペイン、前ベトナム1部ソンラム・ゲアンFCから移籍)、FWヌハ・マロング(ガンビア、インド2部ラジャスタン ユナイテッドFCから移籍)、FWイスマヒル・アキネード(ナイジェリア、前バングラデシュ1部シェイク・ラッセルKCから移籍)の6選手の加入が発表されています。

PDRM FCはミャンマー代表MFチョン・ミン・ウーの加入を発表

2020年シーズン以来3年ぶりのスーパーリーグ復帰となるPDRM FCはマレーシア王立警察が母体のチームで、今季は鈴木ブルーノ選手が1年ぶりに復帰して今すが、このPDRM FCがミャンマー代表で26歳のMFチョン・ミン・ウーの加入を発表しています。ミャンマー1部リーグのヤンゴン・ユナイテッドから加入するチョン選手は昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップでも活躍しましたが、同様に三菱電機カップにも出場し、スランゴールFCでは今季3年目を迎えたFWハイン・テット・アウン、今季からペナンFCでプレーするDFゾー・ミン・トゥンに続く、スーパーリーグでプレーする3人目のミャンマー出身の選手となりました。

スポーツ専門サイトのスタジアム・アストロの取材に対し、ハイン、ゾー両選手からスーパーリーグでのプレーを勧められたと話したチョン選手は、ミャンマー国内ではモデルとしても活動しているということですが、あくまでもサッカーをしていない時の余暇としての活動だと話し、まずはPDRM FCに貢献するために全力を尽くしたいと話しています。

2月15日のニュース
サッカー協会が9月の代表戦で日本との対戦を熱望
サッカー協会-9月のアジア大会にU23代表は派遣せず
ヌグリスンビランは外国籍選手3名のみで開幕

昨日2月14日はバレンタインデーでした。マレーシアでもあちこちに臨時の花屋が開業し、花束を抱えて歩く男性が目につきましたが、その一方でマレーシア政府機関であるイスラム開発局(JAKIM)は、バレンタインデーがイスラムの文化と無関係なことから、ムスリム(イスラム教徒)これを祝うべきではないとの声明を発表しています。またここ数日は、自動車事故に遭って警察へ足を運んだ女性や、病院の救急外来を訪れた女性(いずれも華人女性)がともに「公共の施設にそぐわない衣服」を着用しているという理由で追い返されたというニュースもメディアで取り上げられています。ムスリムによる異文化への中傷はあまり取り上げられない一方で、ムスリム以外のムスリムへの発言は過度に取り上げられる傾向が強まっている印象を受ける今日この頃です。そんなマレーシアから2月15日のサッカーニュースをお届けします。

サッカー協会が9月の代表戦で日本との対戦を熱望

マレーシアサッカー協会FAMは9月のFIFA国際マッチデーカレンダー(FIFAカレンダー)期間に日本との対戦を熱望していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。9月のFIFAカレンダーでは、キム・パンゴン監督がかつて代表監督を務めた香港との対戦はほぼ確定している様ですが、もう1試合の相手に日本を指名し、現在は日本サッカー協会JFAからの返事を待っているということです。

FAMのハミディン・アミン会長は「9月のFIFAカレンダー期間中、マレーシア代表は国外で2試合を行う予定で、香港との対戦はほぼ確定していおり、もう1試合については各国のサッカー協会会長に連絡を取っており、現在は返事を待っている状況である。」と説明しています。

なおブルナマの記事では、日本との対戦が実現しなかった場合には、台湾、中国、ウズベキスタンがその代替候補に上がっているということです。

またハミディン会長は、3月のFIFAカレンダー期間に行う試合については、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)のホーム、スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)で行うことも明らかにしています。対戦相手は既にトルクメニスタンが決定しており、もう1試合は台湾かクウェートのいずれかで、今週中には決定するということです。

また6月のFIFAカレンダー期間はスルタン・イブラヒムスタジアムで1試合、もう1試合はトレンガヌFCのホーム、スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)、スリ・パハンFCのホーム、ダルル・マクモルスタジアム(パハン州)、そしてペナン州立スタジアムのいずれかで行い、首都圏以外に住むサポーターが気軽に観戦できるようにする予定であることも明らかにし、なお、その際の対戦相手にはイエメンがほぼ決まっており、もう1試合の相手はシリアあるいはオマーンが候補に上がっていると述べています。

また10月のFIFAカレンダー期間に開催予定のムルデカ大会では、既に参加が決まっているパレスチナに加え、インド、レバノン、中国の中から2チームが参加し、マレーシアを加えた4チームで行われると、ハミディン会長は述べています。

来年1月には延期されているAFC選手権アジアカップ2022年大会が予定されており、その前の11月あるいは12月に、マレーシア代表は2試合の対外試合を行う予定もあるということですが、こちらの対戦相手は現時点では未定ということです。

サッカー協会-9月のアジア大会にU23代表は派遣せず

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、今年9月23日から中国の杭州市で開催されるアジア競技大会にU23代表を派遣しないことを明らかにしています。マレーシアの通信社ブルナマの報道によると、同じ9月にAFC U23アジアカップ2024年大会の予選が予定されていることから、そちらを優先することが理由だということです。

9月4日から12日にかけて予定されているAFC U23アジアカップ2024年予選は2024年のパリオリンピック予選を兼ねることから、ハミディン会長はアジア競技大会よりもこの大会を優先すると説明し、この他には5月に予定されている東南アジア競技大会通称シーゲームズ、そして11月に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権が今季のU23代表が重視する大会である説明しています。

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2018年にインドネシアで開催された前回の東南アジア大会では、オン・キムスイ監督(現サバFC監督)率いるU23代表は、ソン・フンミン(トットナムを擁した韓国を破るなどしてベスト16に進出しましたが、ベスト16の日本戦では90分にPKを献上し、これを上田綺世選手が決めて0-1で敗退しています。

ヌグリスンビランは外国籍選手3名で開幕

今季のマレーシアスーパーリーグで登録可能な外国籍選手枠は、昨季までのアジアと東南アジアそれぞれ1枠を含めた5枠から、9枠(ただしベンチ入りは6枠、ピッチ上はアジア、東南アジア枠を合わせた5枠)へと大幅増となりました。これに伴い、昨季は国内三冠を達成したジョホール・ダルル・タジム(JDT)や昨季2位のトレンガヌFCの他、KLシティFCやペナンFCなどもこの9枠の上限いっぱいまで外国籍選手を獲得しています。そんな中で昨季4位に終わったヌグリスンビランFCは、昨季よりさらに少ない3名の外国籍選手のみで今季のスーパーリーグに臨むと、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。

昨季からプレーする長身センターバックのエラルド・グロン(フランス)、今季新加入で東南アジアでのプレー経験が豊富な長身のストライカー、エゼシエル・エンドゥアセル(チャド、インドネシア1部バヤンガラFCから移籍)の両選手に加え、先日のKLシティFCとのプレシーズンマッチにも出場したMFレヴィ・マディンダ(ガボン、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)から期限付き移籍)が今季の外国籍選手となります。

驚きをもって受け止められたヌグリスンビランFCの発表でしたが、K・ディヴァン監督はブリタハリアンの取材に対して、今季の外国籍選手枠はクラブ経営陣の求めに応じた結果だと説明し、開幕に向けての準備に不安があるとしながらも、マレーシア人選手を主体としてチーム戦術を変更せざるを得ないとも述べています。

昨季のヌグリスンビランFCの外国籍選手は、エラルド・グロンの他、FWコシ・アデトゥ(トーゴ)、FWマテウス・アウヴェス(ブラジル)、MFミド・ナザリ(フィリピン)、MFデヴィッド・マウーター(ガーナ/タジキスタン)の5名で開幕しましたが、シーズン途中のトランスファーウィンドウ期間にデヴィッド・マウーター、コシ・アデトゥの両選手との契約を解除し、J3の鹿児島ユナイテッドでもプレー経験があるFWグスタヴォ(ブラジル)とFWヤーセル・ピント(パレスチナ)両選手を獲得しました。グスタヴォ選手はシーズン途中から加入しながらも13試合で11ゴールをあげる活躍をし、2部プレミアリーグからの昇格初年度ながら、スーパーリーグ4位という成績に貢献していました。

2月14日のニュース
今日はフットサル関連2題
フットサルリーグは今週末に開幕-注目は今季初参戦のジョホール
現在空席のフットサル代表監督は近日中に発表予定

マレーシアスーパーリーグは2月24日に昨季の王者ジョホール・ダルル・タジム(JDT)対昨季2位トレンガヌFCの対戦で開幕しますが、国内フットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグ(MPFL)はそれより一足早い今週末の2月18日に開幕します。

マレーシアプレミアフットサルリーグ概要

今季は新たにアジア枠の外国籍選手枠が追加され、各チームと2名の外国籍選手がプレー可能になっています。今季は参加14チームが2つのグループに分かれて8月5日の決勝を目指して戦いますが、そのグループ分けは以下の通りです。

A組
マレーシア国軍(ATM)、クダ、KPT-PSTマスタングズ(国内の大学の選抜チーム)、パハン・レンジャーズFC、ペナン、サバ、トレンガヌ
B組
ジョホール・ダルル・タジム(JDT)、KLシティFC、クアラルンプール、PFAオディン・サラワク、スランゴールMAC、スランゴールTOTユナイテッド、シャーアラムシティ

開催方法ですが、各組のリーグ戦はホームアンドアウェイ方式で行われ、それぞれの組の上位4チームがノックアウトステージへ進みます。7月29日に予定されている準々決勝から始まるノックアウトステージは、なぜか準決勝は一発勝負で行われますが、準決勝と決勝はリーグ戦同様、ホームアウェイ形式で行われます。

またリーグ決勝後の8月19日から9月23日にかけては、マレーシアフットサルカップが予定されています。リーグ戦各組の上位3チームに加え、4位と5位のチームの間で行われるプレーオフの勝者2チームの合計8チームが出場し、決勝までの全ての試合がホームアンドアウェイ方式で行われます。

今季のマレーシアプレミアフットサルリーグに参加する14チームのロゴ
注目は今季初参戦のジョホール・ダルル・タジム(JDT)

今季のマレーシアプレミアフットサルリーグの最大の話題は、今季から参戦するジョホール・ダルル・タジム(JDT)です。マレーシアスーパーリーグで8連覇中のJDTがフットサルチームを新設してMPFL参戦を発表したことが十分なニュースでしたが、その後のチーム強化がその方法も含めて注目されています。

監督にレアル・ベティスフットサルの監督だったフアン・アントニオ・ミゲル・ガルシア氏を招聘すると、昨季のリーグとマレーシアフットサルカップの二冠を達成したスランゴールMACからGKアズルル・ハディー・トフィクを筆頭にアズワン・イスマイル、エクマル・シャーリン、アズリ・ラーマンと4名のマレーシア代表選手を引き抜き獲得、さらに昨季準優勝のパハン・レンジャーズFCからは昨季のリーグMVPアブ・ハニフ・ハサン、アワルディン・マット・ナウィの両マレーシア代表選手も獲得しています。サッカーのJDT同様、チームの主力全員が代表選手、しかも後述する外国籍選手も加わることで、さらにベンチにも代表選手が控えるという豪華な布陣を短期間で揃えています。

その外国籍選手ですが、リーグの外国籍選手枠は2枠(その内の1つはアジア枠)で、その枠には2016年にUEFAフットサルカップで優勝経験のあるカイオ・セザール・ガルシア・レゴ(ブラジル)をAFCカイラト(カザフスタン)から、そしてアジア枠でアブドル・ラーマン・サラニ(イラン)をガンド・カトリン・アモルFC(イラン)からそれぞれ獲得しています。

昨季二冠のスランゴールMACと準優勝のパハン・レンジャーズFCも外国籍選手を獲得して対抗

主力マレーシア人選手がいずれもJDTに流出した昨季二冠の覇者スランゴールMACと、リーグ戦、カップ戦ともその後塵を排したパハン・レンジャーズFCは、チームの強化を外国籍選手に託しています。

リーグ3連覇を狙うスランゴールMACは、前述の通り代表選手4名がJDTに移籍した他、もう2名もやはりJDTに移籍しており、昨季までとは大きく陣容が変わっています。また残る主力選手の1人で元代表キャプテンでもあるカイルル・エフェンディがケガのため今季の出場が絶望となるなど、厳しい状況にあります。昨季オフに就任したブラジルの強豪カルロス・バルボーザ出身のエドガー・バラダッソ監督は、残った若い選手主体のチーム編成となることを明言していますが、それを支えるのが今季が2年目となるやはりブラジル出身のセアラことマテウス・ヴァスコンセロス、そしてスニチ・サヴェーSFC(イラン)から加入するレザ・スパンダル(イラン)の両外国籍選手です。

またスペイン出身で2020年に就任しながら、新型コロナによるリーグ中止により今季が実質2シーズン目となるヘラルド・カサス監督が率いるパハン・レンジャーズFCも3期連続リーグ2位から優勝を目指して、ブラジル出身の23歳マテウス・アウグストと、アジア枠では同じイラン出身で代表経験もあるアミン・ナスロラ・ザデを獲得しています。

現在空席の代表監督は近日中に発表予定

またこの他のフットサル関連のニュースでは、現在、空席となっているフットサルマレーシア代表監督について、マレーシアサッカー協会FAMのノー・アズマン・ラーマン事務局長によれば近日中に発表されるということです。

これまで監督を務めていたチュウ・チュンヨン監督は、昨年4月の東南アジアサッカー連盟AFFフットサル選手権ではタイとインドネシアに敗れてグループステージを突破できずに敗退、また翌5月に開催された東南アジア競技大会ベトナム大会でも、出場5チームで争われた中、0勝1分4敗で得点7失点20の最下位となったこともあり、契約が延長されませんでした。なお今季のフットサルマレーシア代表は10月の東南アジアサッカー連盟AFFフットサル選手権、そして11月のアジアインドア&マーシャルアーツゲームズに出場を予定しています。