8月14日のニュース:Mリーグは予定通り8月26日より無観客試合でリーグ再開することを担当大臣が明言、フェルダUも共同オーナーを募集中、ルクマンのKVコルトレイクでの背番号は9に決定

Mリーグは予定通り8月26日より無観客試合でリーグ再開することを担当大臣が明言
 ここに来て、新型コロナウィルス感染者数が増加傾向にあるマレーシア。これを受けて国内スポーツを統括する青年スポーツ省が保健省と国家安全保障委員会にMリーグ再開日程についての助言を求めたという記事なども出ていましたが、新型コロナウィルス関連事項を担当しているイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相は、Mリーグは予定通り8月26日より無観客で再開することを明言しています。
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、サブリ上級相は「保健省による勧告を考慮した上で(8月26日リーグ再開の)日程が決定が下されており、Mリーグの主催者にはマレーシア政府が求める指針に従うことを改めて求めたい。」と、現在発令中のリカバリー活動制限令RMCO関連の定例記者会見の席上で語ったということです。

フェルダUも共同オーナーを募集中
 Mリーグ1部と2部のクラブは9月30日までにクラブの民営化が求められていますが、マレーシア政府機関の連邦土地開発庁FELDAが運営するフェルダ・ユナイテッドFCも共同オーナーを探していると、サッカー専門サイトのスムアニャボラが伝えています。
 FELDAは新たな入植地を開梱し、その入植者支援を目的に立ち上げられた政府機関ですが、現在はヤシ油を算出する世界最大のプランテーションを運営するFGV持ち株会社を含め関連会社を複数抱え、経済活動及び商業活動を活動の中心としています。
 フェルダ・ユナイテッドFCも、当初はFELDAによる入植者のためのクラブとしてスタートしましたが、2008年にMリーグ2部に昇格、そして2011年には1部へ昇格しています。また2016年にはMリーグ1部で2位となり、よく2017年にはアジアサッカー連盟主催のAFCカップにも出場しているリーグ中堅のクラブです。
 フェルダ・ユナイテッドFCは、クラブ名にFCがついてはいるものの、多くの州サッカー協会(州FA)が運営するクラブと同様、完全な民営化は完了しておらず、現在は民営化をを目指して、FELDAと共同でクラブ運営をする企業や投資家を募っているということです。
 フェルダ・ユナイテッドFCのアフィザル・アブ・オスマン事務局長は、民営化によってクラブ経営が改善され、FELDAとその関連企業に運営資金を依存する体質から脱却できる機会と捉えているとし。現在は未払い給料問題もなく、パハン州ジェンカに本拠地となるトゥン・アブドル・ラザクスタジアムを持ち、スランゴール州バンギには練習場とジムを持つなど資産もあり、マレーシアでのサッカークラブ運営を検討している企業や投資家には魅力的なクラブであると話しています。

ルクマンのKVコルトレイクでの背番号は9に決定
 マレーシアU19代表のエースで、ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと5年契約を結んだルクマン・ハキム・シャムスディンの背番号は9となることが、クラブの公式Facebookで発表されています。
 クラブの公式Facebook上の40秒ほどのビデオでは、ルクマン選手のユニフォーができていく過程が紹介されています。
 またマレーシア語紙ブリタハリアンは、ルクマン選手が13時間かけてマレーシアからベルギーに到着したことを報じています。なお、ルクマン選手はクラブが所有する施設で2週間の隔離期間を経てチームに合流するということです。
 なおベルギー1部リーグは8月9日に開幕し、第1節ではルクマン選手が所属する昨季11位のKVコルトレイクは小林祐希選手が所属する昨季16位のワースラント=ベフェレンと対戦し、1-3で敗れています。
(写真はKVコルトレイクの公式Facebookに掲載されたルクマン選手のユニフォーム)

8月13日のニュース:速報-AFCはW杯アジア二次予選を2021年に延期、W杯予選延期でMリーグ日程も変更か、クダFAの選手に7月分の給料が支給される

速報-AFCはW杯アジア二次予選を2021年に延期
 アジアサッカー連盟AFCは国際サッカー連盟FIFAとともに、10月から11月にかけて予定されていたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を来年2021年まで延期することを公式サイトで発表しました。
 新型コロナウィルスの感染がいまだに多くの国で広がっていることを考慮した上で、すべての参加者の健康と安全保護の観点からの判断であるとしています。延期後の日程については追って発表されるということです。
 今年3月に予定されていたW杯予選は、新型コロナウィルス感染の影響で10月から11月に延期されており、これで二度目の延期となりました。

W杯予選延期でMリーグ日程も変更か
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、Mリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOが、W杯アジア二次予選延期はMリーグの日程の過密化の助けになると話していると報じています。
 アブドル・ガニCEOは、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の延期の発表は、Mリーグが待ち続けていたものだとしています。
 「8月26日に開幕し、9月23日に閉幕するMリーグの日程には、リーグ開催中に(新型コロナウィルスの)感染者が出るなどして試合が延期される場合や、何らかの事情でスタジアムが使用できなくなるような場合に必要な『予備日』が全く設定されていないので、このW杯予選中止により、この予備日を設定する日程的な余裕ができた。」と話しています。
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 先日のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップの延期に続き、W杯予選も来年まで延期となったことで、マレーシアの今年のサッカーカレンダーはMリーグの残り7試合とマレーシアカップのみとなりました。8月26日から再開されるMリーグは上記のアブドル・ガニCEOが話すように予備日を設定することで過密日程を避けることができ、それにより10月17日の一回戦から11月7日の決勝までの日程が発表されているマレーシアカップの日程もMリーグ最終節の日程が変われば、変更になることも考えられます。

クダFAの選手に7月分の給料が支給される
 マレーシアの通信社ブルナマは、Mリーグ1部のクダFAの選手が7月分の給料全額を支払われたと報じています。クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)のムハマド・サヌシ会長は、いまだ未払いとなっている3月から6月分の給料についても、近いうちに支払いが行われると話しています。
 サヌシ会長は、今季中にクダFAの選手やスタッフに対する全ての未払い給料を完済する他、従業員積立基金EPFと交渉し、2019年から未納となっている積立金についても納入計画を作成することを記者会見で約束しています。
 この記者会見の前には、クダFAのチーム全員を招いた夕食会を主催したサヌシ会長は、その夕食会の席上で選手やスタッフの献身的にサッカーへ取り組む姿勢に感謝の意を示すとともに、クダ州FAの現経営陣及び旧経営陣の不手際を出席者に詫びたということです。

8月12日のニュース:活動停止処分期間中のプルリス州FAが密かに活動再開か、強化合宿中のU19代表は練習試合2試合を予定、パハンFAのレバノン出身選手はいまだ自国から出国できず

活動停止処分期間中のプルリス州FAが密かに活動再開か
 複数の在籍選手やコーチに対しての未払い給料が支払われなかったことから、国際サッカー連盟FIFAから2019年より2年間のあらゆるサッカー活動の停止処分を受けているプルリス州サッカー協会(プルリス州FA)が、マレーシアサッカー協会FAMの知らないうちに活動を再開しているという疑惑を英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 プルリス州に拠点を持つクラブのプルリス・ユナイテッドFCは今季2020年シーズンからMリーグ3部にあたるM3リーグに参加していますが、このプルリス・ユナイテッドFCがプルリス州FAを運営しているという疑惑が浮上しています。
 プルリス・ユナイテッドFCはプルリス州を拠点にするということで、クラブのM3リーグ参加の際には、プルリス州FAの元役員らと接触を持たないようFAMが警告していましたが、効果はなかったようです。
 今季まではMリーグ1部と2部を運営するマレーシアフットボールリーグMFLの下部組織であるアマチュアフットボールリーグAFLが3部のM3リーグと4部のM4リーグを運営していましたが、来季2021年シーズンからはFAMが3部と4部リーグを運営することなり、これによりこの疑惑が発覚したようです。
 FAMでクラブライセンス審査を担当する第一審査機関FIBのフィルダウス・モハマド委員長は、「プルリスFAは現在、2年間の活動停止処分期間中であり、どのような活動も許されていない。プルリス・ユナイテッドFCがどのようにしてM3リーグに参加できたのかは定かではないが、来季開幕前までには精査を行なって、事実を明らかにしたい。」と話しています。さらにFAM主導で行われている州FAが運営するクラブの民営化に際しては、法を守らないクラブがMリーグに戻れるような抜け穴を作らないようにするとも話しています。
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 このプルリス・ユナイテッドFCは今年3月には、給料の半分しか支払わず、しかも選手の同意なしに契約解除を行ったことが報じられるなど、既に問題が発生していましたが、それをAFL、そしてMFLが放置していた結果、このような事態になった可能性もあります。

強化合宿中のU19代表は練習試合2試合を予定
 10月にウズベキスタン で開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場するU19代表は、大会前にMリーグクラブと2試合の練習試合を行うことが予定されていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 第一次合宿と現在開催中の第二次合宿を合わせると既に5週間の練習を続けてきたチームは、待望の実戦練習として本日8月12日にはMリーグ1部のPJシティFCと、そして8月19日にはMリーグ2部のスランゴール2との対戦が組まれているということです。
 強い相手と練習試合を行いたいとするU19代表のブラッド・マロニー監督は、現在強化合宿が開催されているスランゴール州の両クラブを相手に、これまで練習で行ってきたことができるかどうかを確認する機会でもあり、良い腕試しになることを期待していると話しています。
 AFC U19選手権ではグループDに入るU19代表は、10月16日のグループステージ初戦でトルクメニスタンと、10月19日にはカタール、10月22日にはイエメンと対戦します。この大会では、各グループの上位2チームがベスト8としてノックアウトステージに進み、準決勝まで勝ち上がったチームは、来年2021年にインドネシアで開催されるU20W杯への出場権を獲得することができます。

パハンFAのレバノン出身選手はいまだ自国から出国できず
 Mリーグ1部パハンFAで今季からプレーするレバノン出身のDFカリル・ハミスは、Mリーグ再開の8月26日が近づく一方で、いまだに自国で足止めされていると、マレーシア語紙コスモ電子版が伝えています。
 カリル選手は、現在、レバノン政府が自国民の海外渡航を禁じていることからいまだに出国できていません。さらに出国許可が出る予定も立っていないことから、パハンFAのドラー・サレー監督は、カリル選手は今季中にチームに合流できない可能性が高いことを認めざるを得ないと話しています。新型コロナウィルスにより中断しているMリーグは、試合数が半分になっており、今季は9月末に終了する予定になっています。
 新型コロナウィルスに加え、先日、レバノンの首都のベイルートで起こった爆発事故の影響で、レバノンからの出国ははさらに難しくなっているという話もあります。
 ここにきてカリル選手との連絡も途絶えていると話すドラー監督は、同じくディフェンダーのムスリム・アーマドもケガが完治しておらず、リーグ再開に向けて頭が痛いとし、現有戦力で戦うしかないと話しています。
 リーグ中断時点で勝点6でリーグ3位のパハンFAは、8月26日のリーグ再開初戦で同じくリーグ首位のジョホール・ダルル・タジムとホームのダルル・マクムルスタジアムで対戦します。

8月11日のニュース:来季は複数のMリーグクラブに新たなオーナーが誕生か、ケランタンFA買収に投資家が名乗りを上げる、スランゴールFCとパハンFAは民営化後は共に皇族がクラブのトップに

来季は複数のMリーグクラブに新たなオーナーが誕生か
 マレーシアサッカー協会FAMは、国内リーグMリーグ1部と2部の全てのクラブに対して9月30日までに州サッカー協会(州FA)から独立した民営化クラブとなることを求めていますが、未払い給料問題を抱えるクラブが複数あり、その前途は多難かと思いきや、マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版によると、Mリーグクラブ買収に関心がある企業や個人が一定数おり、そういった中から新たなオーナーが誕生する可能性もあるようです。
 Mリーグ1部ではペラTBGの他、クダFAやマラッカ・ユナイテッドといった数百万リンギを超える未払い給料を含めた負債を抱えるクラブや、やはり未払い給料が問題となっているMリーグ2部のケランタンFA、ペナンFAの他、クアラルンプールFAなども買収の対象となっているようです。
 この報道を裏付けるように、ケランタンFAを運営するケランタン州FAのフシン・デラマン事務局長は外国企業による買収の問い合わせを受けたことを明かし、未払い給料問題を抱えるクラブであっても、買収対象として関心を持たれていることに驚いたと話しています。
 またペラTBGを運営するペラ州FAのモハマド・アズリン・モハマド・ナズリ名誉事務局長も同様の問い合わせを受けていると話す一方、クアラルンプールFAのノクマン・ムスタファ事務局長は個人の資産家から調査を受けたことを明かしています。
 なお、イツのサッカー情報サイトトランスファマルクトによると上記の各クラブの資産価値は、Mリーグ1部のクダFAが2000万リンギ(およそ5億500万円)、マラッカ・ユナイテッドが1930万リンギ(およそ4億8700万円)、ペラTBGが1650万リンギ(およそ4億1600万円)、Mリーグ2部のクアラルンプールFAが1090万リンギ(およそ2億7500万円)、ペナンFAが840万リンギ(およそ2億1200万円)そしてケランタンFAが360万リンギ(およそ9080万円)となっています。

ケランタンFA買収に投資家が名乗りを上げる
 上の記事と関連して同じハリアンメトロは、Mリーグ2部ケランタンFAの買収に投資家のノリザム・トゥキマン氏が名乗りを挙げていると報じています。
 U19代表候補のワン・クザインの父親であるアメリカ在住の大学教諭ワン・カマル・ワン・ナピが買収から手を引く一方で、ケランタン州FAはこのノリザム氏と交渉を行い、既に同意書にサインする寸前まで話が進んでいるということです。
 ケランタン州FAのフシン・デラマン事務局長によれば、ノリザム氏はケランタンFAの再生計画なども明かし、ここまでの話し合いは順調に進んでいるということで、今後は詳細を詰めた後に、公式な契約にサインされる予定であると話しています。

スランゴールFCとパハンFAは民営化後は共に皇族がクラブのトップに
 Mリーグクラブ民営化関連では、共にMリーグ1部のスランゴールFCとパハンFAが共に皇族がクラブのトップとなりそうだと、ハリアンメトロが報じています。
 スランゴールFCが民営化される際には、スランゴール州皇太子のトゥンク・アミル・シャア・スルタン・サラフディン・イドリス・シャア殿下を筆頭株主とし、これにスランゴール州FAも一部株式を保有する他、スランゴール州の機関であるスランゴール開発公社PKNSや州首相企業MBIなども株式を持つということです。なお一部の株式はサポーターに対しても売り出される可能性があることを、スランゴール州FAのシャーリル・モクタル副会長は明らかにしています。
 一方パハンFAを運営するパハン州FAはパハン州皇太子のトゥンク・アブドル・ラーマン・スルタン・アーマド・シャア殿下がオーナーを務める企業を中心としたグループが買収する形で民営化が行われる予定だということです。
 Mリーグにはジョホール州皇太子でTMJの愛称で知られるトゥンク・イスマイル殿下がオーナーのジョホール・ダルル・タジムJDTがありますが、JDTはトゥンク・イスマイル殿下が単独オーナーですが、スランゴールFCとパハンFAは皇太子を中心としたグループによる運営となりそうです。
 なおドイツのサッカー情報サイトトランスファマルクトによると、スランゴールFCは1950万リンギ(およそ4億9200万円)、パハンFAは1420万リンギ(およそ3億5800万円)の資産価値があるとなっています。

8月10日のニュース:リーグ再開に向けて練習試合が活発化、クラブの民営化は各州FAの体質を変えるか

リーグ再開に向けて練習試合が活発化
 8月26日のMリーグ1部と2部の再開に向けて、各クラブが練習試合を活発に行っていますが、そんな中、Mリーグ1部スランゴールFCのMFブレンダン・ガンは、この練習試合はいわば「一石二鳥」になっていると話しています。
 英字紙スター電子版によると、ガン選手はこの練習試合はリーグ中断後の自宅練習から、6月に解禁された身体接触を含まない練習、そして7月末に解禁になった実戦練習を経たチームがどの位仕上がっているかを知る機会であると同時に、リーグ再開後に適用される標準作業手順SOPを習慣化する機会でもあると話しています。
 Mリーグ再開後に適用されるSOPには、ピッチ上での握手の禁止、ベンチ内での社会的距離(ソーシャルディスタンス)の維持、タオルや水の入ったボトルの共用の禁止、ピッチ上で唾を吐いたり、鼻をかんだりすることの禁止などが含まれています。
 ガン選手は「練習試合は無観客試合で行われているものの、チーム全員がSOPの遵守するように言われている。試合前、試合中、試合後とそれぞれのSOPについては詳しく説明されておりが、もう数試合をこなせば、チーム全員がピッチ上での「ニューノーマル」にも慣れるだろう。」と話しています。
 またこの日、スランゴールFCと練習試合を行ったMリーグ2部ペナンFAのアズミ・ムスリム主将は、今季のMリーグを終えられるかどうかは各クラブがSOPを遵守することができるかかどうかに関わっていると話し、それが例え、不自由に感じることであるとしても、新型コロナウィルスの新たな感染者が出ている状況下では、SOP遵守は欠かせないことは理解している、と話しています。

クラブの民営化は州FAの体質を変えるか
 このブログでも何度か取り上げたMリーグクラブの民営化問題について、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が「クラブの民営化によって州FAの首脳部は交代するか」という長文の記事を掲載しています。
 マレーシアサッカー協会FAMは、9月30日を期限としてMリーグクラブを運営している各州サッカー協会(州FA)に対して、運営するクラブの民営化を完了することを求めていますが、この記事ではこの措置により、州FAの首脳の顔ぶれが大きく変わってくるのではないかと予想しています。
 経営難に苦しんでいる州FAはいくつもあり、その内の複数の州FAは新型コロナウィルスの影響により今季たまたま経営難に陥ったような言い方をしていますが、実際にはその前から州政府からの公金補填がなければクラブが運営できていなかった州FAがいくつもあります。そういった州FAはリーグ中断により入場料収入が無くなった上、新型コロナウィルス感染拡大により州政府内での予算配分変更が原因で運営資金不足に陥り、選手やスタッフに給料が支払えなくなった可能性があります。
 その結果、州FAのトップは公約を果たせなくなったり、サポーターから退陣を迫る声が上がっていますが、その例の一つがこのブログでも何度も取り上げているケランタンFAです。
 FAM主導で行われている民営化により、各Mリーグクラブは州FAを通じた州政府への過度な依存体質から脱却し、クラブ運営がより合理的に行われるようになることが期待されています。
 プロ化から26年経つMリーグですが、単なる名誉職を求める政治家をトップに据えた州FAから独立したクラブで構成され、そのクラブがより若く活気があふれるリーダーによって運営されることで、リーグ自体の質が高まることが期待されています。
 給料の額では東南アジア内でもトップクラスの額が支給されているとされるMリーグですが、皮肉なことに昨年だけで報告されている未払い給料は262件、総額は640万リンギ(およそ1億6200万円)となっています。
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 一部報道では、ある州の皇太子が州民の支持があることを条件に、その州のFAの会長になる意思を表明しているとされており、その皇太子はジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下がオーナーを務め、既に民営化クラブとして来季のクラブライセンス獲得が決まっているるジョホール・ダルル・タジムJDTを手本にしたいと話しているなど、就任に向けて本気のコメントも出されています。

参考までに、上はニューストレイトタイムズ電子版に掲載されていた各州FAの現在の会長のリストです。この内、スランゴール州FA、ヌグリスンビラン州FA、パハン州FAは皇族が会長を務め、クダ州FA、ペラ州FA、マラッカ州FA、トレンガヌ州FAは州首相(日本で言えば都知事や県知事などの「知事」)が州FA会長を兼任している他、ペナン州FAやクアラルンプールFA、サバ州FAの会長も国会や州議会議員など政治家が就任しています。

8月8日のニュース:ケランタンFAの監督や選手は買収提案を歓迎、クダFAは未払い給料を今月から分割で支払い予定、クダFAは未払い給料を今月から分割で支払い予定、スランゴールFCが無観客試合に国内初の人型パネル導入

ケランタンFAの選手は買収提案を歓迎
 先日、このブログではMリーグ2部ケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAが、アメリカ在住のワン・カマル・ワン・ナピ氏がケランタンFAの買収提案を歓迎しているという記事を取り上げましたが、ケランタンFAの監督や選手もこの買収提案のニュースに喜んでいるとマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 ケランタン州サッカー協会KAFAは、かつてケランタンFAに在籍した選手や現在所属する選手への未払い給料などで総額が460万リンギ(およそ1億1600万円)とされる負債を抱えていますが、ワン・カマル氏はKAFAが負債を解決することを条件に買収を行いたい考えを示しています。
 そしてこの提案のニュースは、8月26日に再開するMリーグ2部に出場するケランタンFAの監督や選手たちに好意を持って迎え入れられているということです。
 ユスリ・チェ・ラー監督はワン・カマル氏の提案を歓迎するとともにチームへの資金投入を期待するとし、「選手はケランタン州と自分たちが愛するクラブのために全力を尽くしている一方で、(給料が未払いとなっている)我々の苦境を支援しようという人物がでてくることを期待している。」とコメントしています。
 また先日は勝点3を剥奪されたケランタンFAですが、ユスリ監督はこの勝点剥奪は残念だが、今季はなんとしてもMリーグ2部残留を果たしたいとしています。
 一方、選手ではナズリン・ナウィがワン・カマル氏の買収提案に対して「ケランタンFAを買収しようとする話は良いことである。チームはさらに強くなることができ、熱狂的なサポーターも支持するだろう。ただし希望としては買収はできるだけ早く進め、チームが頑張っているうちに買収して欲しい。」と話しています。
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 今季終了とともに退任することを明言しているユスリ監督は、KAFAからの十分な支援もなく、給料未払いにより選手のモチベーションも低下している中、リーグ再開後のチームをどう運営し、目標としている2部残留を果たすことができるかどうかが注目されます。なおケランタンFAは現在、Mリーグ2部で勝点1の10位となっています。

クダFAは未払い給料を今月から分割で支払い予定
 3月半ばから給料の未払いが続いているMリーグ1部クダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAは、未払い給料の分割払いと第1回目の支払いを今月15日をめどに行うと発表しています。
 先月7月にKFAの会長に就任したクダ州のムハマド・サヌシ・モハマド・ノー州首相は、4月から7月の未払い給料に関しては選手およびスタッフと支払い交渉が完了後に支払う予定となっていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 4月から7月までの未払い給料についての財政特別委員会を設置して、KFAと選手、スタッフの間で双方が了承できる解決策を模索すると話したムハマド・サヌシKFA会長は、現在の選手およびスタッフ全員を今季終了までは解雇しないことも明言しています。また、今季のクダFAは選手、監督、コーチ他スタッフを合わせて総勢48名ですが、この大規模な構成が運営の負担になっているとして、費用削減のために来季は縮小されるとしています。
 またムハマド・サヌシKFA会長は、今季終了までのクラブ運営にさらに2500万リンギ(およそ6億3000万円)が必要なことや、昨年2019年9月から従業員積立基金と国内歳入庁に合わせて380万リンギ(およそ9570万円)の滞納があることも明らかにし、抜本的な改革の必要性を訴えています。
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 KFAの会長就任早々にクダ州政府が資金投入を行って、KFAの未払い給料を解決する予定はないと話したムハマド・サヌシ会長ですが、スポンサーを見つけることができなければ、そうも言っていられないでしょう。選手からの未払いの不服申し立ては既にマレーシアプロサッカー選手会に報告されており、解決が長引けば来季のクラブライセンス発給にも影響が出かねず、サポーターからの非難も必至となりそうです。

スランゴールFCが無観客試合に国内初の人型パネル導入
 新型コロナウィルスの影響により3月18日から中断しているMリーグ1部と2部は8月26日より再開しますが、いずれも無観客試合として行われることが決まっています。そんな中、スランゴールFCは8月26日のリーグ再開後の初戦となるPJシティFCとの試合で人型パネルを設置し、そこに自分の写真を掲載したいサポーターを募っています。
 本来の本拠地であるシャーアラムスタジアムが改修工事のため使用できないスランゴールFCは、8月26日のPJシティFCとの試合をホームゲームとしてPJシティFCの本拠地であるMBPJスタジアムで開催しますが、そこに人型パネルを設置する予定です。
 人型パネルには2種類あり、片方は99リンギ(およそ2500円)、もう一方は169リンギ(およそ4270円)です。いずれも購入者が顔写真を送り、それが高さ120cm、幅60cmの人型パネルに貼られて試合当日はスタンドに設置されるということです。
 169リンギの方は人型パネルの他、購入者にはスランゴールFCの選手のサイン入り2019年のホームユニフォームが送られるということです。また試合後、すべての人型パネルにはスランゴールFCの選手がサインをし、購入者に送られるということです。
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 個人的には169リンギの方のおまけが今季ではなく2019年シーズンのユニフォームなのが在庫処分感が見え見えで、少々ケチ臭く感じましたが、それでも無観客試合でも少しでも収入を生み出したいというアイディア自体は評価できると思います。
 ちなみにこの詳細はスランゴール州サッカー協会FASのホームページ(表記はマレーシア語です)からご覧になれます。締め切りは明日8月9日の午後11時59分(マレーシア時あかん)ということです。

8月7日のニュース:18歳のルクマンがベルギー1部のクラブと5年契約で正式サイン、マレーシアの富豪はMリーグクラブの経営には興味なし、シャーアラムスタジアムの改修費用は63億円

18歳のルクマンがベルギー1部のクラブと5年契約で正式サイン
 U19代表のエースで将来は代表のエースと嘱望されているルクマン・ハキム・シャムスディンがベルギー1部リーグのKVコルトレイクと5年契約を正式に交わしました。
 クアラルンプール市内で行われた契約式は、KVコルトレイクのオーナーでもあるマレーシアの大富豪ヴィンセント・タン氏、先日まで登録されていたMリーグ2部スランゴール2を運営するスランゴール州サッカー協会のジョハン・カマル・ハミドン事務局長の他、駐マレーシアのベルギー大使も出席するなど華々しいイベントとなったようです。
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、マレーシア人として初めてベルギーリーグでプレーするルクマン選手は、月給が2万から2万3000リンギ(およそ50万から58万円)で、住居と車が支給されるということです。
 現在、ルクマン選手は10月のアジアサッカー連盟AFC U19選手権出場に向けた代表候補合宿に参加中ですが、今月8月から開幕するベルギー1部リーグの出場に向けて、健康診断等を行うため、来週にはベルギーへ向けて出発する予定だということです。

マレーシアの富豪はMリーグクラブの経営には興味なし
 上でも紹介した通り、ルクマン選手が加入するベルギー1部KVコルトレイクは、マレーシア人実業家のヴィンセント・タン氏がオーナーです。マレーシア国内外でホテル・リゾート開発を行い、さらら保険業や宝くじ、セブンイレブンやスタバなどの国内フランチャイズも所有する複合企業ブルジャヤコーポレーションの創業者のタン氏は、KVルトレイクの他、今季はプレーオフで敗れ惜しくもプレミアリーグ昇格を逃し英国2部のカーディフシティーFCのオーナーでもあります。(ちなみにカーディフシティーの胸広告はVisit Malaysiaとマレーシア観光促進の広告です。)
 マレーシアの通信社ブルナマは、ルクマン選手の契約式でこのタン氏にMリーグクラブの買収について尋ねたようですが、タン氏は「ビジネスマンの視点で言えば、この新型コロナ禍でサッカークラブが利益を生み出すことは難しくなっている。それ以外にも、マレーシアのサッカー界には多くの良い友人がおり、そんな友人たちと競う気はない。」と語り、その予定はないとのことだったようです。
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 特に州FAが運営するクラブは、民営化を実現するために買収してくれるスポンサーを躍起になって探している最中です。大富豪のタン氏は、10年前にオーナーとなったカーディフシティFCにこれまで1億6500万英ポンド(およそ229億円)の私財を投入しているとされており、Mリーグのクラブ買収に興味がないのは金銭的な理由ではないのは明らかです。だとすれば、ビジネスマンとしてMリーグクラブの運営は利益が出ない、と判断したのかも知れません。

シャーアラムスタジアムの改修費用は63億円
 昨日のブログで取り上げたMリーグ1部スランゴールFCの本拠地シャーアラムスタジアムの改修工事ですが、ブルナマによればその費用は2億5000万リンギ(およそ63億円)ほどかかるということです。
 記者会見を行ったスランゴール州のアミルディン・シャリ州首相は、崩落の危険性が指摘されているポリカーボネート製の天井とそれを保持する鉄線の部分の交換だけで3000万リンギ(およそ7億5600万円)がかかると話し、築26年となるスタジアム全体の改修工事となると、その費用は2億5000万リンギ(およそ63億円)ほどになるだろうと話しています。
 アミルディン州首相は、最終的な改修内容は州政府が判断した上で、改修費用は州予算として計上すると話す一方、屋根の改修工事だけで少なくとも4ヶ月から6ヶ月はかかるだろうとしています。
 スランゴール州サッカー協会FASとは連絡を取り合っているとするアミルディン州首相は、スランゴールFCの来季の本拠地としてMBPJスタジアムを使うように依頼したこと、そしてシャーアラムスタジアムの開場は工事が長引けば2023年となるとも話したということです。

8月6日のニュース:シャーアラムスタジアムの改修工事は2022年に完了か、JDTにまた新たな勲章-アカデミーが国内トップの評価を受ける、ケランタン州FAはU19代表選手の父親からのクラブの買収提案を歓迎

シャーアラムスタジアムの改修工事は2022年に完了か
 シャーアラムスタジアムはMリーグ1部スランゴールFCの本拠地ですが、その老朽化により天井の一部が崩落する危険性があり、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLはその改修が行われるまでMリーグの試合開催を禁じています。
 ホームを失ったスランゴールFCは、今月8月26日から再開予定のMリーグのホームゲームを同じスランゴール州シャーアラムにあるUITMスタジアムで開催することになっています。また、先日のこのブログでは来季2021年はやはりスランゴール州内にあるMBPJスタジアムをホームにする可能性があるという記事を取り上げましたが、それがいよいよ現実となりそうです。
 80000人以上の観衆が収容できるシャーアラムスタジアムは、国内で最大のクラブであるスランゴールFA(当時)のホームとして1994年に開場しました。
 しかし長年の使用による老朽化から、今季の開幕前にはMFLにより改修工事が終了し、観客の安全が確保できるまでは試合での使用が禁じられ、スランゴールFCは今季のホームゲーム初戦はブキジャリル国立競技場で開催しています。
 この現状についてシャーアラムスタジアムを所有するスランゴール州のアミルディン・シャリ州首相は、今年3月から予定していた改修工事が新型コロナウィルスの影響により発令された活動制限令MCOにより実行できなかったとして、改修工事はこれから始まること、そしてその工事期間として18ヶ月を予定し、その間はスタジアムを全面的に閉鎖することを明らかにしています。
 なおアミルディン州首相は、改修工事後に再開する際には収容可能な最大人数に開場できるよう、工事期間中は天井部分の修理だけでなく総合的な補修及び改修を行うと話しています。
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 新型コロナウィルスの影響で3月18日に中断したMリーグで、スランゴールFCが中断前の唯一のホームゲームを行ったブキジャリル国立競技場は、その後、MFLがMリーグのホームゲームの代替会場としての使用を禁じており、その結果、今季の残りホームゲームをUITMスタジアムで行うことになった、という経緯もあります。

JDTにまた新たな勲章-アカデミーが国内トップの評価を受ける
 Mリーグ1部を7連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTに新たな勲章です。JDTの公式Facebookページでは、JDTのアカデミーがマレーシアサッカー協会FAMよりトップの評価にあたるゴールド評価とその証書を受け取ったことを発表しています。
 このゴールド評価を受けたJDTのアリスター・エドワーズTD(テクニカルダイレクター)は、この評価はアカデミーにとって、ここまでの努力がFAMに認められたことへの喜びに加え、さらに高みを目指すためのモチベーションになると話しています。
 またJDTの本社で、このゴールド評価の証書と記念の盾をエドワーズTDに手渡したFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は 国内の草の根レベルの育成を行うアカデミーを対象にリーダーシップ、計画性、設備、教育、草の根レベルでの試合運営の5つの点で審査した結果、JDTのアカデミーはどの面でも優れた評価を得た結果の表象であると話しています。
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 2000年代までマレーシアのサッカーを長年に渡って牽引してきたのが最初の記事で取り上げたスランゴールFA(現スランゴールFC)だとすれば、直近の10年間で国内に的なしとなったのがこのJDTと言えます。
 ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下の豊富な財源に基づく投資と積極的な運営は、運営資金が州政府の公的補助頼りである大半のMリーグクラブを凌駕し、その結果が1部リーグ7連覇という結果になって現れています。
 JDTもかつてはジョホール州サッカー協会傘下のクラブでしたが、イスマイル殿下による民営化で成功しており、現在、FAMが各州サッカー協会に求めているクラブの民営化の成功例と言えるでしょう。
(中央左がFAMのスチュアート事務局長、中央右がJDTのエドワーズTD-写真はJDTの公式FBより)

ケランタン州FAはU19代表選手の父親からのクラブの買収提案を歓迎
 ケランタン州サッカー協会KAFAは、運営するMリーグ2部ケランタンFAに対するワン・カマル・ナピ氏の買収提案を歓迎する意思を示していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 現在行われているU19代表候補合宿にアメリカから参加しているワン・カマル・ワン・クズリの父親でもあり、アメリカ在住の大学教授でもあるワン・カマル氏は460万リンギ(およそ1億1600万円)とされるケランタンFAの現在の負債が完済されることを条件に、300万とも言われる所有権を購入したいと話しているということです。
 KAFAのフシン・デラマン事務局長はワン・カマル氏から直接の連絡は受けていないとする一方で、民営化を目指しているケランタンFAにとっては良い話であるとしています。
 「KAFAは現在、民営化後のケランタンFCを運営するTRW社の価値を評価している最中であり、それが決まりTRW社の売却が決まれば、ケランタンFCに関する460万リンギの負債はKAFAが全面的に負担する。」とデラマン事務局長は話しています。
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 別のメディアでは、ケランタンFCの売却後もKAFAが年間100万リンギ(およそ2520万円)のロイヤルティを要求しているという話があり、ワン・カマル氏は、ケランタンFCの所有権購入後もKAFAの影響が残ることを嫌っていることから、買収に躊躇しているという報道もあり、この話は一筋縄ではいかなそうです。

8月4日のニュース:ケランタン州FAに勝点剥奪処分が下る、そのケランタン州FA内部から今季リーグ戦出場辞退すべきの声も上がる、U19代表の第二次合宿開始で将来のエース二人の共演に期待が集まる

ケランタン州FAに勝点剥奪処分が下る
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、Mリーグ2部のケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAに対して、未払い給料問題の解決の遅れを理由にケランタンFAの勝点3剥奪(はくだつ)処分を課したことを発表しています。
 FAMのクラブライセンス発給を担当する第一審交付機関FIBの会合で下された処分は、KAFAが期限までにかつて在籍した選手に対して約束された未払い給料の分割支払いを行わなかったことが理由であることも公表されています。本来は4月30日を期限としたいたこの支払いは、3月18日に新型コロナウィルス感染防止に伴う活動制限令MCOが発令され、Mリーグが中断されたことなどを考慮し、FIBはその期限を7月30日まで延期されました。しかし7月30日になっても未払い給料は選手やスタッフに支払われなかったことから、FAMは当初の期限を守らなかったKAFAに対して勝点3の剥奪処分を下したとしています。
 なおKAFAは7月30日付でFAMに対して手紙を送り、支払い期限を今季2020年シーズン終了まで延長することを求めていたということです。
 さらにFIBは新たな未払い給料の支払い期限として8月31日を設定し、この期限が守られない場合には、KAFAに対しては来季2021年シーズンのMリーグに出場するために必要なクラブライセンスは発給されないとしています。
 なおFIBの会合では、KAFAの他、Mリーグ1部マラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSA、PDRM FCを運営するマレーシア王立警察サッカー協会PDRM FA、サラワク・ユナイテッドを運営するサラワク州サッカー協会FASについても議題に取り上げられ、KAFAを含めた4団体全てが内国歳入庁(日本では国税庁に相当)への滞納金があり、FASを除く3団体は従業員積立基金と従業員社会保障制度にも滞納金があることが明らかになっており、こちらの滞納金も8月31日までに完済されない場合には、来季のクラブライセンス発給に影響が出る可能性があるとしています。
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 ケランタンFAはこの勝点剥奪処分により、Mリーグ2部プレミアリーグの7位(勝点4)から10位(勝点1)に転落し、11位のクチンFA、12位のペラIIとは勝点で並び、得失差のおかげで10位となっています。この現状に加え、昨日のこのブログでも取り上げましたが、未払い給料に愛想を尽かした選手の退団が噂されているケランタンFAは、来季の1部復帰どころから、3部降格の可能性も見えてきました。

そのケランタン州FA内部から今季リーグ戦出場辞退すべきの声も上がる
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は、未払い給料問題で揺れるケランタン州サッカー協会内KAFAから、8月26日再開予定のMリーグへの出場辞退の声が上がっていると報じています。
 Mリーグの各クラブは4ヶ月以上の中断を経て練習を再開し、リーグ再開に備えて準備を進めていますが、KAFAは上の記事で取り上げた未払い給料問題に加え、マレーシアサッカー協会FAMが9月30日を期限としているクラブの民営化手続きへの着手も遅れているということです。
 この状況下でKAFAのフシン・デラマン事務局長は、KAFA内の役員会の一部メンバーからは・現在抱えている問題の解決に専念し、運営するケランタンFAの今季のMリーグへの出場は辞退した方が良いのではないかという提案が出ていることを明らかにしています。
 「Mリーグに出場すれば、毎試合で移動や宿泊、安全対策などに費用がかかる。さらに今季は無観客試合で行われることから、入場料という貴重な収入を失うことになる。それならば期限が2ヶ月しか残されていないクラブの民営化と未払い給料の支払いに専念するべきだという意見が出ている。」とデラマン事務局長は語っているということです。

U19代表の第二次合宿開始で将来のエース二人の共演に期待が集まる
 8月3日から始まったU19代表候補第二次合宿では、将来の代表を背負う二人の選手の共演にサポーターの期待が高まっています。
 ベルギーのKVコルトレイクと5年契約を結んだ18歳のFWルクマン・ハキム・シャムスディンと、アメリカ育ちでアメリカ2部リーグのセントルイスFC U19でプレーする18歳のワン・クズリ・ワン・アーマドは、今回の代表候補合宿で始めてコンビを組みますが、これは多くのマレーシア人サポーターが楽しみにした共演の実現であるとマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 第一次合宿には参加しなかったルクマン選手は、今回招集されたことに喜ぶと同時に、できるだけ早くチームに溶け込みたいと話しています。また、ワン・クズリ選手については、そのプレーは映像で見たことしかないものの、良い選手であることはわかっているので、早く一緒にトレーニングを行いたいとしています。
 「ワン・クアラ選手はU19代表に貢献してくれることは確かだが、自分自身も最終メンバーに残るために練習でも試合でも常に全力で臨みたい。新しい選手が加わることで競争心も生まれるので、そういった選手たちの参加は自分にとっても励みになる。」取るクマン選手は話しています。

8月3日のニュース:クダFA選手が未払い給料問題を正式に申し立て、クアラルンプールFAは来季はKLユナイテッドとして民営化、スランゴールFCは来季もMBPJスタジアムをホームとする可能性が浮上、ケランタンFA監督は給料未払いの状況下での選手のモチベーション低下を憂慮

クダFA選手が未払い給料問題を正式に申し立て
 マレーシアサッカー協会は、Mリーグ1部のクダFAの選手からマレーシアプロサッカー選手会PFAMに対して未払い給料に関する正式な申し立てが行われた報告を受けたことを明らかにしています。
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロによると、この報告を受けたFAMはクダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAに対して、今月8月31日までに未払い給料の支払いを強く指示し、支払われない場合には来季2021年シーズンのMリーグに出場するライセンスがKFAに発給されない可能性があるとしてます。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、2月からの5ヶ月間、給料が支払われていないとするクダFAの選手23名の連記による申し立てがPFAMになされ、PFAMからFAMに正式に報告されたと話しています。
 スチュアート事務局長は、未払い給料問題が8月31日までに解決しない場合には、この問題はPFAMからFAMの案件となり、来季2021年シーズンのMリーグ出場のためのライセンス発給に影響が出ることは必至であると話しています。
 さらにスチュアート事務局長は今季のFAカップが新型コロナウィルスの影響で中止となったことから、昨季のFAカップ優勝チームのクダFAが来季2021年のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ予選に出場資格を得たことを発表した上で、給料未払い問題の解決が遅れれば、FAMはこのACL予選の出場権剥奪も検討するとしています。
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 これまでメディアでは公然の事実として語られながら、正式な申し立てが行われていないことから対処のしようがないとスチュアート事務局長が繰り返してきたクダFAの未払い給料問題がいよいよ解決に向けて動き出したようです。
 その一方で別のメディアでは、3名の外国籍選手が弁護士を立てて8月14日を期限とした未払い給料の支払いを求め、それが実現しない場合には退団も辞さないという報道もあり、8月31日とされる期限を前に今後の展開が注目されます。

クアラルンプールFAは来季はKLユナイテッドとして民営化
 Mリーグ2部のクアラルンプールFAを運営するクアラルンプールサッカー協会KLFAは、9月30日の期限までにクラブの民営化を完了し、2年後を目処にKLFAから完全に独立したクラブチームとすることを目指していると、マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 KLFAのノクマン・ムスタファ事務局長は、来季のMリーグ1部および2部への出場だけでなく、AFC主催大会に出場するためにはクラブの民営化が条件となっていること挙げ、民営化されたクラブをKLユナイテッドと名付けると発表しています。
 またマレーシアサッカー協会FAMのクラブライセンス担当部署への問い合わせの結果、KLFAから完全に独立したクラブとするための期間としてして2年の猶予が与えられているとして、この間に企業スポンサーなどを獲得し、クラブにおけるKLFAの持ち株を放出すると話しています。
 「クラブの民営化後もKLFAは運営会社を設立するまで、クラブの主要株主として関与するが、同時に新たなクラブへの投資を希望する企業を獲得できるよう努めていく。まずは民営化クラブとして歩き始め、5社から6社のスポンサーを獲得するというのがKLFAが現在考えているプランである。」とノクマン事務局長は述べています。
 またMリーグ1部のペラTBGを運営しているペラ州サッカー協会PAFAのアズリン・ナズリ名誉理事は、「民営化を行わなければ、ペラTBGは(Mリーグ3部の)セミプロリーグでプレーすることになるが、そうするわけにはいかないので、期限の9月30日までには民営化手続きを完了したい。」として、今週に予定されているPAFAの総会で民営化についての計画を発表するとしています。

スランゴールFCは来季もMBPJスタジアムをホームとする可能性が浮上
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグ1部スランゴールFCが来季のホームゲームをスランゴール州プタリンジャヤにあり、同じ1部のPJシティFCのホームであるMBPJスタジアムで開催する可能性があると報じています。
 スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASがMBPJスタジアムを来季のホームとすると決定した場合には異論はないと話しています。
 この発言は数日前にFASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長が、本来の本拠地であるシャーアラムスタジアムで行われる予定の改修工事の終了時期が定かではないことから、来季のスランゴールFCのホームゲームの開催地としてMBPJスタジアムを候補に挙げた発言を受けてのものです。
 なおスランゴールFCは、Mリーグを運営するマレーシアフットボーリーグMFLが崩落の危険のある天井の修理が終わっていないシャーアラムスタジアムの使用を禁じていることから、8月26日に再開する今季Mリーグの残りのホームゲームを全てMBPJスタジアムで開催することを発表しています。
 サティアナタン監督は(収容観客数が8万人の)シャーアラムスタジアムに比べ、公称2万5000人収容のMBPJスタジアムでは、サポーターが入りきれない可能性があると述べる一方で、来季2021年シーズン開幕時にシャーアラムスタジアムの改修が終わっていない場合の代案を用意しておく必要があると述べています。

ケランタンFA監督は給料未払いの状況下での選手のモチベーション低下を憂慮
 マレーシア語紙コスモ!電子版によれば、Mリーグ2部ケランタンFAのユスリ・チェ・ラー監督は、過去4ヶ月以上に渡って給料を支払われていない選手やスタッフのモチベーション低下を心配していると話しています。
 先週7月31日はイスラム教の重要な祭日であるハリラヤ・アイディルアドハ(ハリラヤ・ハジ)でしたが、ユスリ監督はこの祭日を祝えるよう、せめて半月分の給料を全員に支給してくれるようにとケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAに掛け合ったということですが、それも聞き入れられず、質素な祝事しかできなかったことを明らかにしています。なおKAFAはユスリ監督の依頼を受けた後で、わずかな金額を支給したということですが、祝辞の準備にすら足りない額だったとユスリ監督は述べています。
 この件については、ケランタンFAのファリシャム・イスマイル主将も自身のインスタグラムでKAFA経営陣への失望をあらわにしていたということで、ユスリ監督は受け取った金額は明らかにできないとしながらも、ファリシャム主将があらわにした失望から推し量れるだろうと話しています。
 ケランタンFAは8月26日のリーグ再開に向けて、7月22日より練習を再開し、ユスリ監督は経営陣に全額ではなくとも一部給料を支払うための話し合いを続けているということですが、選手の精神状態を考えると、リーグ再開後に全員が全力でプレーできるのかどうかが心配であると述べています。
 渡邉将基選手が所属するケランタンFAは、リーグ中断前には3試合で1勝1分1敗の7位につけており、他のチームに先駆けて8月22日に雷雨で中止となった第2節のUKM FCとの試合でリース再開後の初戦に臨みます。
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 ケランタンFAは新型コロナウィルス感染防止のためのリーグ中断中に韓国出身のカン・サンジョ(康承助)選手が退団していますが、カン選手に続いて退団したという複数のマレーシア人選手の名前もネット上で見られます。KAFAはこれを否定していますが、8月22日の対UKM FC戦のメンバーがリーグ中断前とは大きく変わっている可能性もあります。