8月27日のニュース:AFCU23アジアカップ予選に向けた代表候補発表、AFLチェアマン-M3リーグは10月開幕を目指す、鈴木ブルーノ-後半戦の活躍はポジション変更のおかげ

AFC U23アジアカップ予選に向けた代表候補発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で今月8月30日から9月7日まで行われる「U20代表」第1次合宿の招集メンバー27名を発表しています。
 公式サイトの説明では、オーストラリア出身のブラッド・マロニー監督が率い、完全隔離形式で行われるU20代表の第1次合宿は、10月23日から27日にモンゴルのウランバートルで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けてのものということです。なおこのAFC U23アジアカップではマレーシアは集中開催地となったモンゴルの他、タイ、ラオスとともに東地区予選J組に入っています。
 なお8月30日から9月7日はFIFAの国際マッチデー期間ですが、フル代表の活動がないため、Mリーグ1部はこの期間に試合が組まれており、今回の合宿招集メンバーはこの期間に試合が組まれていないMリーグ2部の選手が27名中22名となっており、その内訳はスランゴールFC 2から10名、トレンガヌFC IIから5名、FAM-MSNプロジェクトから4名、JDT IIから3名となっています。また、この他にMリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCから1名、JDTのU21チームであるJDT IIIから2名、そして英国のセミプロリーグのクラブでプレーする選手2名が招集されています。
 「U20代表」はこの第1次合宿の後、9月12日に終了するMリーグ1部でプレーする選手が加わった上で第2次合宿を9月19日から開催する予定になっています。
 第1次合宿の招集メンバーのリストはこちらです。
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 2024年パリオリンピック出場を目指すという目的で、当初はこのU23アジアカップ予選にU20代表を派遣すると言い続けてきたFAMでしたが、その後は方針転換しこの年代のベストチームで予選に臨むためU22代表を派遣するとFAMのハミディン・アミン会長が発言したことはこのブログでも取り上げました。そんなニュースの後での今回の「U20代表」合宿開催なので、その方針が再び変更されたのか、それともハミディン会長の発言は単なる個人的見解だったのかは不明ですですが、今回は「U20代表」には、21歳以上の選手は27名中5名しか招集されていません。というか、これがU20代表合宿ならそもそもこの21歳以上の選手5名がなぜ招集されているかも不明です。

AFLチェアマン-M3リーグは10月開幕を目指す
 Mリーグ3部にあたるM3リーグは今年3月に開幕する予定でしたが、マレーシア国内の新型コロナ感染拡大が止まらなかったことから一旦は6月に延期されたものの、その後も感染状況が改善せずさらに延期され、8月現在も未だに開幕していません。。
 この状況についてM3リーグを運営するアマチュアフットボールAFLのモハマド・ユソフ・マハディ チェアマンは、最終的な決定は政府の認可次第であるとしながらも、今季のリーグ中止は検討しておらず、10月の開幕を目指すと述べています。
 コロナ禍により昨季は中止となったM3リーグですが、今季も中止となれば2部プレミアリーグとの入れ替え戦も2年で連続中止となることから、AFLはその事態を避けるためにも今季の開催を諦めず10月開幕を模索しているとマレーシアの通信社ブルナマは報じています。
 さらにモハマド・ユソフAFLチェアマンは、今季からM3リーグは新たな方式で開催されることから、来年以降のリーグ運営の参考とするためにも今季の開催を熱望していることに加え、2年連続の中止となれば、今後のM3リーグのスポンサー獲得にも影響が出ることへの懸念なども理由に挙げています。
 セミプロ化を目指すM3リーグは20クラブをA、Bの2グループに分けて対戦する方式へと変更されることが発表されていますが、M3リーグの試合が開催されるのは大半がスタンドがないオープンフィールドで観戦者の制限が難しいことから、10月になっても新型コロナ感染拡大が続く場合には開催方法などの変更もありうると話しています。
 今季のM3リーグは開幕の延期に加え、外国籍選手および外国籍指導者の登録が禁止され、マレーシア人選手と指導者のみで開催されることも決定しています。

鈴木ブルーノ-後半戦の活躍はポジション変更のおかげ
 Mリーグ2部PDRM FCでプレーする鈴木ブルーノ選手をMリーグを運営するMFLの公式サイトが特集記事で取り上げています。
 昨季は同じ2部のトレンガヌFC IIでプレーした鈴木ブルーノ選手は今季開幕直前にPDRM FCに移籍したものの、今季開幕2戦目の3月10日のケランタン・ユナイテッドFCで負傷により途中退場して以降は復帰に1ヶ月ほどを要し、その間にチームはわずか1勝と低迷。その結果、マット・ザン監督は更迭され、後任にはこれまでMリーグで指導経験がないワン・ロハイミ・ワン・イスマル監督が就任しました。
 4月11日のペラFC II戦で5試合ぶりに復帰したブルーノ選手は前半戦最終戦となった5月8日のスランゴールFC 2戦で今季初ゴールを挙げたものの、前半戦は前述のケガもあり11試合で1ゴールという期待を裏切る成績で、1シーズンで1部復帰を目指したチームも3勝2分6敗でした。
 しかし後半戦が7月25日に開幕するとブルーノ選手は6試合で6ゴールを挙げる活躍を見せ、4勝2分0敗というチームの好成績を支える原動力となっています。
 前半戦最終戦も含めれば7試合で7ゴールの驚異的な成績を収めているブルーノ選手ですが、MFL公式サイトの記事では、それまでセカンドストライカーで起用していたブルーノ選手をワン・ロハイミ監督がセンターフォワードへと配置転換したことが大きな転機なったと述べています。
 「前半戦は長期間チームから離脱する原因となったケガをする前から試合にうまく対応できていなかった。しかし、後半戦では、ワン・ロハイミ監督が自分をセンターフォワードとして起用してくれたおかげで、これまで失っていたゴールの感覚をやっと取り戻すことができた。ワン・ロハイミ監督の信用にも応えられて嬉しく思っている。」と話すブルーノ選手は、その信用のおかげでチームも5位に浮上し、マレーシアカップ出場が狙える位置となったことにも貢献できたとも話しています。
 「今季ここまでに上位のサラワク・ユナイテッドFCやトレンガヌFC IIも破っていることから、さらにトップ3入りも狙えると思っている。チーム内の雰囲気も良く、全ての選手が自信を持ってプレーすれば2部のどのチームと戦っても勝つ力が今のチームにはある。」と述べたブルーノ選手は、個人の目標としては今季開幕前に目標としていたシーズン10ゴールまであと3ゴールとなっていることから、今季残り3試合ながらこの目標を達成したいと話しています。

Mリーグ1部スーパーリーグ第8節結果

 来週からイスラム教の断食月が始まり、その前の最後の節となった第8節。今季はまだ3分の1しか経過していませんが、早くもJDTの独走体制が見えてきました。
 なおMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが昨季同様にハイライト映像をYoutubeで配信し始めたので、今節から試合のハイライト映像は全てMFLの公式チャンネルからお借りしています。

2021年4月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン1-2 トレンガヌ
得点者:クダ-ムハマド・ファウジ(40分OG)、トレンガヌ-デヴィッド・ダ・シルヴァ(45+2分PK)。 ムハマド・アザム・アズミ・ムラド(60分)
 開幕戦でJDTに敗れたものの、その後は引き分けを挟んで5連勝と好調のクダはこの試合に勝てば暫定1位となりましたが、ここ4試合で3分1敗のトレンガヌに本拠地でまさかの敗戦を喫しました。
 一方、開幕から3連勝しながらここ4試合で3得点と得点力不足に苦しむトレンガヌは開幕戦でゴールを決めたもののケガにより欠場が続いてたエースのデヴィッド・ダ・シルヴァが復帰するなど攻撃陣は本来のメンバーが揃い、5試合ぶりに2得点を挙げました。
 両チーム合わせてイエロー6枚、レッド2枚が出されるなど荒れた試合でしたが、特に試合終了間際に審判への猛抗議と意味のないラフプレーといった闘志の空回りによってクダの2選手に出されたレッドカードは、チームにとっては次戦に影響を及ぼす可能性があります。

2021年4月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 2-1 スリ・パハン
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(18分)、ダニエル・ティング(70分)、パハン-エラルド・グロン(90+2分)
 KLシティは今季3勝全てが本拠地での勝利です。
 パハンはドラー・サレー監督代行が正式に監督に就任しましたが、状況は変わらず引き分けを挟み3連敗です。

2021年4月10日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 3-0 PJシティ
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(1分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ2(20分、30分) 
 JDTはこの試合もエースのベルグソン・ダ・シルヴァらのゴールで前半で試合を決めて快勝。チームへの合流が遅れ第3節から出場しているベルグソン選手は3試合連続で2ゴールを決め、通算でも6試合で8ゴールと得点王争いでトップに立ちました。
 外国籍選手がいないPJシティは今季ここまで各チームと善戦してきましたが、JDTの牙城は崩せませんでした。

2021年4月10日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UTIM 0-3 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(30分)、ステファン・ニコリッチ(60分)、クマーハン・サタシバン(65分)
 今季ここまで1勝のマラッカと0勝のUITMの対決は今季最多の3ゴールを決めたマラッカに軍配。
 一方のUITMは、1部プレミアリーグではスリ・パハンのトーマス・ドゥーリー監督に続く今季2人目となるフランク・バーンハルト監督の「休養」を発表し、テクニカル・ディレクターのレドゥアン・アブドラ氏が監督代行として臨んだこの試合も今季6試合目となった無得点試合で通算成績も1分7敗となり、1部スーパーリーグで唯一勝ち星がありません。

2021年4月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 3-1 ペラ
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン3(8分、31分PK、71分)、ペラ-モハマド・ファリド・カザリ(90+3分)
 調整の遅れからセカンドチームのスランゴール2でプレーしていたマニュエル・コンラッドがトップチームに合流したスランゴールは、ジョーダン・アイムビラ、シャルル・ナジーム、ハリス・ハイカル、ダニアル・アスリら若い選手とイフェダヨ・オルセグン、ブレンダン・ガンら主力選手と徐々に融合し始め、育てながら勝つチームができつつあります。

2021年4月11日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 0-1 サバ
得点者:ペナン-カサグランデ(86分)、サバ-サディル・ラムダニ(52分)
 3連勝中のペナンはこの試合に勝てば、単独2位に浮上するチャンスがありましたが、サバに先制を許し、試合終了直前に引き分けに持ち込んでいます。

021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第8節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT86202141720
2KDA8512138516
3TFC8431127515
4PEN843196315
5KL8332107312
6SEL83231210211
7PJ8242710-310
8PRK8224814-68
9MU824210100*7
10SBH7124511-65
11PHG8125613-75
12UITM8017313-101
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第8節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)8
2クパー・シャーマン(KDH)5
イフェダヨ・オルセグン(SEL)5
3ジョーダン・ミンター(TFC)4
オリヴァー・バフ(SEL)4
カサグランデ(PEN)4
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

Mリーグ2部プレミアリーグ第6節結果

 代表合宿でおよそ2週間中断していたMリーグが再開しました。昨季途中から無観客で行われているMリーグは、この第6節1部スーパーリーグの2試合で試験的に2000名の観客を入れて試験的に試合を開催します。サポーターが標準作業手順SOPを遵守できれば、他の試合でもスタジアム観戦が解禁になるということです。
(試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。)

2021年4月2日3月19日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラII 4-3 スランゴール2
得点者:ペラ-ロイザッド・ダウド(17分)、モハマド・ズルキフリ・ザカリア2(8分、80分PK)、ムハマド・ナズミ・アフマド(64分)、スランゴール:サイフル・イスカンダル・アドハ(35分)、ムハマド・シャズワン・サリヒン(40分)、ハリス・ハイカル(52分)
 この日の勝利でペラは連敗が4でストップ。一方エースFWハイン・テット・アウンを出場停止で欠くスランゴールの連勝は2でストップしています。

2021年4月3日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン 0-1 サラワク・ユナイテッド
得点者:サラワク-リ・チャンホーン(38分)
 ここまで3勝1分けと無敗のサラワク・ユナイテッドはこの試合も無失点で開幕から5試合連続無失点で、首位のヌグリスンビランを追走しています。

2021年4月3日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 0-0 クチンシティ
得点者:なし
 守備的な布陣を引いたクチンシティに対し、エースのアラン・ティエリー・アコノを欠いたヌグリスンビランはゴールを破ることができず両チーム引き分けとなりました。なおヌグリスンビランは無敗記録を6に伸ばしました。
 クチンシティの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年4月3日@スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌII 1-1 PDRM
得点者:トレンガヌ-モハマド・ラムジ・スフィアン(36分)、アレクサンダー・アムポンサー(49分)
 前半はトレンガヌIIが、後半はPDRMが優勢となった試合は、PDRMがこの日の引き分けで2試合ぶりの勝点を獲得しています。一方のトレンガヌIIは渡邉将基選手が積極的に攻撃に参加しシュートを放つもオフサイド判定やGKの攻守に阻まれました。今季無敗を守ったものの、この日の引き分けで5試合連続引き分けとなりました。
 トレンガヌIIの渡邉将基選手は先発しましたが90+3にレッドカードで退場処分を受けています。
 PDRMの鈴木ブルーノ選手はケガが完治せず、ベンチ入りしませんでした。

2021年4月4日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
FAM-MSNプロジェクト 0-5 JDT II
得点者:フェルナンド・ロドリゲス3(32分、57分、59分)、ニコラス・フェルナンデス(33分)、フィルダウス・ラムリ(45+2分)
 平均年齢17.2歳のFAM-MSNプロジェクトについては、同年齢の選手たちと競わせるべきという提案が前国立エリートアカデミー責任者のリム・テオンキム氏から出る中、FAMはこのチームを今季は2部プレミアリーグに最後まで参加させることを言明した後の試合での惨敗で、さらにFAMに対する批判は加熱しそうです。
 JDTの廣瀬慧選手は先発し、45分に交代しています。

021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第5節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1NS6420104614
2SU541080813
3JDT5311125710
4SEL530212849
5TFC61508448
6KEL52124407
7KU52124317
8PRK4204813-56
9KCH512247-35
10PRDM5114611-54
11FAM6006420-160
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第6節はケランタン・ユナイテッドの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第6節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ジョージ・アトラム(SEL)5
2ウチェ・アグバ(SU)4
アラン・オコノ(NS)4
R・バラトクマル(NS)4
3アズハド・ハラズ・アルマン(FAM)ら2名3
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

3月24日のニュース:FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束、青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず、タイ1部29節と2部31節-エルドストールがマンオブザマッチに

FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束
 マレーシアサッカー協会FAMは、第5節に行われたMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの複数の試合で審判のパフォーマンスが多くのファンから批判を受けたことを受け、審判委員長がこれらの試合での審判のパフォーマンスを調査することを約束しています。
 FAMの理事選挙を経て3月21日に正式に就任したばかりのS・シヴァスンダラム審判委員長は、各試合での審判のパフォーマンスを審査する審判部からのマッチレポートを待っている状況であることを説明た上で、できるだけ速やかに審判委員会を招集して話し合いたいとマレーシアの通信社ブルナマに語っています。
 なおサッカーファンから多くの批判が集まっているのは第5節の1部スーパーリーグのサバFC対トレンガヌFCの試合を担当したカイルアズアン・キダム主審と、ペラFC対JDTの試合を担当したノー・アズリエル・バハルディンの各審判で、カイルルアズアン主審は2−1でサバFCに敗れたトレンガヌFCのナフジ・ザイン監督にイエローカードを出し、ペラFC対JDTは90分を過ぎてからのPKでペラFCが追いつかれて2-2の引き分けとなりましたが、試合後にはノー・アズリエル審判にJDTのナチョ・インサが詰め寄るなど一悶着が起こりました。
 この他、2部プレミアリーグでもペラFCのセカンドチームペラFC IIのシャムスル・モハマド・サアド監督が2-3で敗れたJDT II戦での審判の判定に不満をあらわにしています。
 FAMは今季すでにモハマド・ファイルジ・マット・デサとモハマド・アミルル・アイザット・モハマド・ロディの2名の審判が試合中のパフォーマンスを理由に出場停止処分を受けています。

青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず
 国内のスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣は、メディアなどで報道されているMリーグの入場料値上げについて、最終的にはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが決定するべきとしながらも、新型コロナウィルスにより国内経済が影響を受けている中、今季2021シーズンの入場料は現状を維持するべきだと話しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は「現在、最優先で行うべきことはサポーターがスタジアムで観戦できるような環境を整えることにある。その上で、MFLは入場料を値上げするのであればその妥当性と正当性を考慮することが望ましい。個人的な意見ではあるが、現在は入場料値上げを話し合うには適切な時期ではなく、また今季については入場料は現状維持とするべきだ。」というリーザル・メリカン大臣の話を紹介しています。
 今季すでに終了した第5節までは全試合を無観客試合で開催したMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグですが、第6節には1部スーパーリーグの2試合で試験的に2000名程度の観客を入場させて試合を開催することを発表しており、そこで問題が起こらないようであれば全試合で観戦が可能になる可能性が高いとされています。
 昨季は全試合が無観客試合となったMリーグ各クラブは入場料収入を失った上、新型コロナウィルス対策にかかる経費の負担増などから、スタジアムでの観戦が可能となる際には5リンギから10リンギ(およそ130円から260円)の入場料値上げを検討しているニュースがここ数日報道されており、リーザル・メリカン青年スポーツ相の発言は、これを意識したものです。
*****
 Mリーグの試合は屋根がなかったり、コンクリートのスタンドに座るような席は10リンギから15リンギ(およそ260円から400円)、屋根付きのメインスタンドでは20リンギットから30リンギ(およそ530円から800円)というのが相場です。国内の他の娯楽では、例えば映画館は20リンギから30リンギほどなので、これと比較しても特に安くも高くもないですが、スタジアム内での観戦環境が改善されないまま、単に新型コロナウィルス対策が理由の値上げにはサポーターも納得はできなそうです。

タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節-エルドストールはマンオブザマッチに
 タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節がいずれも3月20日と21日に開催されました。
 1部チョンブリーFCに所属するジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)は、3試合ぶりに先発し試合最後まで出場し、この試合ではマンオブザマッチに選ばれています。またポリス・テロFCのドミニク・タンはケガが完治しておらず、こちらはベンチ入りしませんでした。
 また、2部ノーンブワ・ピッチャヤFCのニコラス・スウィラッドもベンチ入りしませんでしたが、チームはこの日の勝利で今季2位以内が確定し、7月中旬から始まる来季の1部昇格を決めています。。
タイ1部第29節
チョンブリーFC(12位-9勝4分16敗)0-0 スコータイFC(13位-8勝4分17敗)
 ジュニオール・エルドストールは先発してフル出場しています。
ポリス・テロ(11位-10勝6分13敗)0-0 ナコーンラーチャシーマーFC(9位-11勝8分10敗)
 ドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りしませんでした。
タイ2部第31節
コンケーン・ユナイテッドFC(5位-16勝6分9敗)1-3 ノーンブワ・ピッチャヤFC(1位-12勝12分0敗)
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしませんでした。

2月26日のニュース:クチンシティもサラワク州外でのホームゲーム開催をMFLに正式申請、スウィラッドはタイ2部ノーンブワ・ピッチャヤに合流、経営難で消滅クラブの元選手らが未払い給料支払いを求めて民事訴訟を準備、2部ペラIIは今季リーグ残留が決定

クチンシティもサラワク州外でのホームゲーム開催をMFLに正式申請
 Mリーグ2部の鈴木雄太選手が所属するクチンシティはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLに対し、3月5日に迎える今季のMリーグ開幕からのホームゲーム4試合について本拠地クチン市のあるサラワク州外での開催を正式に申請したと英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 サラワク州は州内に複数のレッドゾーン(過去2週間で累積感染患者40名以上の地域)を複数抱えており、州外からの全ての渡航者に対して14日間の検疫隔離を義務付けています。このためサラワク州でMリーグの試合が行われる場合、対戦チームは試合の2週間以上前に渡航せねばならない上、検疫隔離中は練習が行えないことから、既に発表されている今季の日程が予定通りに開催できないことが懸念されていました。
 この状況について、同じサラワク州クチン市を本拠地にするMリーグ2部のサラワク・ユナイテッドは、既に州外でのホームゲーム開催をMFLに申請しており、先日発表になった今季日程では、スランゴール州スラヤンにあるMPSスタジアムを本拠地として使用することが発表されています。
 一方、対応が後手に回ってしまったクチンシティは、当初はイスラム教の断食月が始まる4月半ばまではホームゲームを首都圏で開催し、それ以降はクチンを本拠地とする案や、全ての試合をアウェイとして行う案を検討していたということです。なお、クチンシティは第2節の3月9日にトレンガヌIIを迎えてのホームゲームが予定されていますが、試合会場はまだ決まっていません。
*****
 MPSスタジアムを本拠地として使用することが決まっているサラワク・ユナイテッドですが、このMPSスタジアムは照明の光度がMFLの試合には不十分であることから、ここで開催される試合はいずれもマレーシアではまだ日中の暑さが残る午後4時45分キックオフとなっています。
 サラワク・ユナイテッドのサティアナタン・バースカラン テクニカルディレクターは、他のMリーグ2部のクラブの本拠地同様、午後9時キックオフが可能なスタジアムを抑えることができなかったと話し、暑さに対応するため、チームが目指すプレッシングサッカーから戦術変更の可能性も示唆しています。

スウィラッドはタイ2部ノーンブワ・ピッチャヤに合流
 タイ2部リーグのノーンブワ・ピッチャヤFCは、マレーシア代表経験もあるニック・スウィラッドのチーム合流を公式Facebookで発表しています。
 昨季はMリーグ1部スランゴールに所属していたスウィラッド選手はシーズン中はベンチを温めることも多く、シーズン終了後に契約解除となり、今季はクアラルンプール・ユナイテッドと契約直前までいったものの、結局は契約に至りませんでした。
 スウィラッド選手が加入したノーンブワ・ピッチャヤは、現在、タイ2部リーグで15勝8分0敗で2位に勝点差4をつけて首位を走っており、スウィラッド選手は残り11試合の契約となっています。
 スランゴールでは出場機会が少なかったこともあり、2019年3月を最後に代表招集がないスウィラッド選手ですが、ノーンブワ・ピッチャヤで出場機会を積み、さらに代表のタン・チェンホー監督にもアピールできれば再び招集もあるだろうと、サッカー専門サイトのヴォケットFCは予想しています。

経営難で消滅クラブの元選手らが未払い給料支払いを求めて民事訴訟を準備
 先日の2月21日にパハン州初の「市」となった州都クアンタン。かつてここにはMリーグ2部プレミアリーグでプレーするクアンタンFAというチームがありました。昨年ヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)を最後に引退した中武駿介氏もかつて在籍したこのクアンタンFAは、2017年シーズンから給料未払い問題が明らかになり、その後、2018年には4ヶ月以上給料を支払われていない選手たちがリーグ戦当日に試合会場に現れないという事件を起こし、この年のリーグ開幕からわずか2ヶ月後にはチームはリーグ追放処分を受け、その後、クアンタンFAはチームが解散となりました。
 このクアンタンFAを当時買収しようとしていたのが当時のMリーグ3部にあたるFAMカップに所属していたセミプロクラブのマルセラ・ユナイテッドでした。このマルセラ・ユナイテッドの会長はクアンタンFAを買収してマルセラ・クアンタンFAとすると公言していましたが、結局それも実現せず、クアンタンFA解散後はマルセラ・ユナイテッドへ移籍してプレーを続ける選手もいましたが、マルセラ・ユナイテッドもやはりリーグ途中で解散してしまいました。
 この結果、クアンタンFAとマルセラ・ユナイテッドに所属していた選手や監督、コーチらは給料は未払いながら、請求先となるクラブが解散するという事態に直面していました。その後も当時の関係者などに問題解決のために連絡を取ろうとするも、これまで何年間もなしの礫。だったようです。
 しかしマレーシアの通信社ブルナマは、この両クラブの選手や監督、コーチらが記者会見を開き、クアンタンFAの26名の元選手と7名の監督、コーチ、そしてマルセラ・ユナイテッドの21名の選手と5名の監督以下スタッフが、2018年シーズンの未払い給料問題を解決するため、両クラブに責任を持つ人物に対して14日以内に連絡を取流よう求めていると、選手たちの弁護士を務めるスハイル・ラヒミ・アブドル・ラザク氏が述べていると報じています。平均して4ヶ月から5ヶ月分の給料が未払いとなっていると話すスハイル氏は「選手や監督、コーチは1年契約を結びながら、現在に至るまで全く何も支払われていない。しかも何年も支払いを求めながら何も進歩していないことに疲弊している。」と話し、旧クラブ関係者の誰も応じない場合には民事訴訟を起こす考えも明かしています

2部ペラIIは今季リーグ残留が決定
 今期開幕を控えながらリーグ不参加が取り沙汰されていたMリーグ2部のペラIIは、噂されていたチームの解散やMリーグ3部にあたるセミプロリーグM3リーグではなく、今季も2部に出場することが決定したと、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 スタジアムアストロの取材に対してMリーグ1部ペラFCの運営理事会メンバーであるカイルル・シャーリル・モハメド氏は、ペラFCのセカンドチームであるペラIIは、今年1回目のトランスファーウィンドウが3月5日まで延長されたことで、選手確保のめどがったととしてリーグ残留を表明しています。
 「(ペラFCの)運営理事会内では解散の意見も出たことは事実だが、それはあくまでも最後の選択肢である。様々な意見を検討した結果、ペラIIは今季も2部でプレーすることを決定した。」
 また外国籍選手が1人も加入していない状況については、ペラIIは本来、トップチームのペラFCに供給する若手選手に出場機会を与えることが設立目的であることから、今季は外国籍選手を獲得しない可能性が高いとも述べています。

2月9日のニュース:W杯アジア二次予選-AFCは開催日程決定の期限を2月15日と各組に通達、タン代表監督はルクマンを3月の代表合宿に招集、FIFAは給料未払いのマラッカUに選手獲得禁止処分の裁定

W杯アジア二次予選-AFCは開催日程決定の期限を2月15日と各組に通達
 アジアサッカー連盟AFCはFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選各組に対して、2月15日までに残るグループステージの試合日程を決定するよう求める通達を出しています。
 マレーシアはベトナム、タイ、インドネシアおよびアラブ首長国連邦UAEとともに予選G組に入っていますが、他の7組同様に、残り試合の日程を当初の予定通り3月のFIFAマッチデー期間に行うか、6月に延期するかの選択が求められています。
 マレーシアの通信社ブルナマに対してAFCのウインザー・ジョン事務局長は、新型コロナウィルスの感染状況が各国によって異なることなどから、各組内の全チームが合意できるように話を行なうことを望んでおり、期限の2月15日までに合意が得られない場合には、AFCが仲介した上で日程を決定すると話していますが、その理由としてアジア二次予選は6月中に終了し、9月からは三次予選の開始が予定されいること、そしてアジア代表は2022年4月までに決定しなければならないことを挙げています。
 またウィンザー事務局長は6月開催となる場合の集中開催地はどの予選組でも決定していないとし、現時点でどこで集中開催するかの話し合いになれば、3月か6月かの試合日程の合意自体が難しくなるとことから、今は日程の確定させるための話し合いを行うことを求めています。
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 マレーシアが所属する予選G組は既に全チームが6月開催に同意しているとされており、集中開催地も既に国外からチームを招いて練習試合を行っているアラブ首長国連邦が有力と言われています。

タン代表監督はルクマンを3月の代表合宿に招集
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は19歳のルクマン・ハキム・シャムスディンがが来月3月に予定されている代表合宿に初招集される可能性と報じています。
 代表のタン・チェンホー監督もルクマン選手の名前が招集候補者リストに含まれていることを求めているということです。
 現在はベルギー1部リーグのKVコルトレイクに所属するルクマン選手は、昨年10月に出場時間は17分と短かったもののベルギー1部リーグデビューを果たしましたが、その直後にハムストリングのケガのため、チームを離れて治療に専念していました。
 「ケガから復帰し、既にクラブの練習に参加しているという情報も得ていることから、代表合宿に招集し、練習に参加する機会を与え、彼がベルギーで得た経験がチームに役立つか見てたい。」とタン監督は話しています。

FIFAは給料未払いのマラッカUに選手獲得禁止処分の裁定
 Mリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドに新たな給料未払い問題が発覚しています。英字紙ニューストレイトタイムズは、昨季在籍したタイ出身のナルポン・ワイルドに対する未払い給料24万1726リンギ(およそ623万円)についてFIFAが命じた期限を過ぎてもマラッカ・ユナイテッドはナルポン選手への給料を支払っていないと報じています。なるポン選手は給料未払いを理由に、新型コロナウィルスによるMリーグ中断中の昨年7月に退団しています。
 現在はタイ2部のチェンマイFCでプレーするナルポン選手は、FIFAからの連絡を受け、マラッカ・ユナイテッドが未払い給料を支払っていないことを確認したと話し、この未払いにより、FIFAの紛争解決室(Dispute Resolution Champers, DRC)はマラッカ・ユナイテッドに対し、未払い給料の全額が支払われるまで新たな選手の獲得禁止処分を下す可能性があると話しています。
 またニューストレイトタイムズは昨季のリーグ中断中にマラッカ・ユナイテッドがナルポン選手と十分な話し合いを行わないまま、30%の給料削減を行ったことも問題視していることも併せて報じています。

 またニューストレイトタイムズは続報として、このナルポン選手の他にも、オーストラリア出身のカラン・シン・ファーンズに対しても2月17日が支払い期限となっている未払い給料9万7500リンギ(およそ251万円)があると報じています。
 母親がマレーシア人のファーンズ選手は、マレーシア人選手として登録されたことから、未払い給料に関する不服申し立てはFIFAではなくマレーシアサッカー協会FAMに行っています。
 ナルポン選手同様、未払い給料問題でチームを離れたファーンズ選手は期限までに未払い給料が払われなければ、FAMはマラッカ・ユナイテッドを処分するべきだと話しています。
 これらの件についてマラッカ・ユナイテッドのサイフル・マット・サプリCEOはナルポン選手への未払い給料支払い期限超過によりFIFAから選手獲得禁止処分の裁定を知らせる連絡を受け取ったことを認め、ファーンズ選手への支払い期限が迫っていることも承知していると話す一方、未払い給料の総額は不明であるとも話しています。さらにニューストレイトタイムズはFAMが未払い給料の他に、従業員積立基金や内国歳入庁への未納金の納入期限を2月7日としていたことの他、

1月12日のニュース:首都圏を含む複数地域に活動制限令再施行-サッカーへの影響は必至

首都圏を含む複数地域に活動制限令再施行-サッカーへの影響は必至
 マレーシアのムヒディン・ヤシン首相は昨日1月11日に、新型コロナウィルス感染が続いていることから、1月13日から1月26日までの14日間にわたる活動制限令MCOを連邦直轄地クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアンおよびスランゴール州、ペナン州、ジョホール州、マラッカ州、そして東マレーシアのサバ州に施行することを発表しました。活動制限令の施行は、昨年3月18日より施行された前回の活動制限令が終了し、条件付き活動制限令CMCOへ移行した昨年5月3日以来となります。
 上記地域以外でも、クダ州、ペラ州、ケランタン州、トレンガヌ州、ヌグリスンビラン州、パハン州の6週には条件付き活動制限令CMCOがやはり1月13日から1月26日まで施行される一方、プルリス州とサラワク州については回復に向けた活動制限令RMCOを維持するとしています。
 連日2000名前後で推移し続けている感染者増加により公立病院の中には収容可能患者数の上限に近づいているとして、食料品、医薬品、家庭用品などの必需品を扱う製造業や運輸、サービス業など限られた業種にのみ操業継続が認められる他、州を跨いだ移動が禁止されます。また必需品買い出しのための移動は半径10km以内とし、飲食店では持ち帰りのみが可能となります。
 また運動に関してはジョギングなど野外スポーツ自体は許されているものの、一緒に行えるのは家族だけといった条件がついており、活動制限令施行地域でのグループで行うスポーツ活動は禁じられています。
 なお本日1月12日には活動制限令施行地域で遵守が求められる標準作業手順SOPの詳細が発表されることになっており、サッカー界への具体的な影響が明らかになりそうです。
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 上記の活動制限令施行地域にはJDTやスランゴールFCなどMリーグの6クラブが本拠地を持っており、2月下旬のMリーグ開幕に向けて行なっているプレシーズン練習への影響は必至です。また1月16日からスランゴール州プタリンジャヤで予定されている代表合宿の開催も危ぶまれています。

1月31日のニュース:2020年マレーシアサッカー重大ニュース(後編)

2020年最後の1日は昨日の前編に続き、今年のマレーシアサッカーをボラセパマレーシアJP的視点」振り返ります。

クラブ民営化がスタートも州サッカー協会の影響力は変わらず
 国内リーグMリーグは州対抗戦から発展した経緯があり、各州のサッカー協会(州FA)が運営するクラブが今季2020年シーズンで言えば、1部は12クラブ中7クラブが、2部は12クラブ中8クラブあります(2部は1部在籍クラブのセカンドチームも含む)。さらに政府系企業や警察、国立大学などの公的機関によって運営されているクラブも含めれば、1部と2部合わせた24クラブ中、民営化されているのは1部ではJDTとPJシティFC、2部はJDTのセカンドチームJDT IIの3クラブだけです。
 過去数年に渡ってリーグ参加クラブを民営化するようアジアサッカー連盟AFCから勧告を受けていたマレーシアサッカー協会FAMがようやく重い腰を上げたのが今年でしたが、そこで起こったのが新型コロナウィルスによるリーグ中断。州政府などの抗菌による支援を受けていたクラブは軒並み経営危機に陥りました。クラブは選手や監督、コーチの給料をカット、カットでも対応できる昨日取り上げた給料未払いとなる最悪のケースもありました。
 この公的資金依存体質を改善することも目的の一つとされるMリーグクラブの民営化ですが、FAMが全クラブが州FAから分離され民営化が完了したことを発表しても、クラブ関連のニュースが相変わらず州FAの公式サイトで発表され、運営会社の役員も州FAからの横滑りといった人事も見られます。FAMは「完全」民営化まで2年間の猶予を各クラブに与えていますが、それまでは見た目が変わっただけの旧態依然とした状況が続きそうです。

代表選手の国外リーグ挑戦はほぼ失敗
 去年から国外でプレーするドミニク・タン(タイ1部ポリス・テロFC)に加え、ノーシャルル・イドラン・タラハ(タイ1部BGパトゥム・ユナイテッド)、モハマドゥ・スマレ(タイ1部ポリス・テロFC)そして期限付き移籍でサファウィ・ラシド(ポルトガル1部ポルティモネンセSC)が今季は国外でのプレーを選びました。
 しかしノーシャルル選手は今年12月いっぱいまでの契約が延長されず退団、給料未払い問題を理由にパハンFAを離脱したスマレ選手も同様に12月以降の契約更新がなく対談が濃厚です。また1年間の期限付き移籍でポルトガルへ渡ったサファウィ選手も1度もリーグ戦に出場することなく帰国が決まっています。
 その一方で2年目のタン選手は先発フル出場する機会も増えているので、1年足らずでマレーシアへ戻る選手たちにはもう少し腰を落ち着けてプレーする覚悟があれば…といったところでしょうか。
 フル代表の選手が国外でパッとしない一方で、U19代表のルクマン・ハキム・シャムスディンがベルギー1部コルレイクKVと5年契約を結び、U23代表のハディ・ファイヤッドがJ2のファジアーノ岡山で3年目の契約更新を行うなど若い選手に期待する方が楽しみかもしれません。(ハディ選手はその後、出場機会を求めてJ3のアスルクラロ沼津へ期限付き移籍しています。)

日本人トリオがクチンFAの躍進に貢献
 クチンFAは昨季2019年はMリーグの3部に当たるM3リーグで2位となり、入れ替え戦に勝利して今季2部に昇格したクラブです。そのクチンFAは今季2部で4位と大躍進を果たしましたが、それを支えたのがMリーグで初の日本人監督となった東山晃監督と昨年からクチンFAでプレーする鈴木雄太選手、そして大卒即プロデビューとなった谷川由来選手の日本人トリオです。
 リーグ上位に与えられるマレーシアカップへもクラブ史上初めて出場も果たし、クラブの歴史に名前を残した3名ですが、東山監督と谷川選手はケランタン・ユナイテッドFCへ加入し、鈴木選手は来季もクチンFAでプレーします。

中武駿介がアシスト王に
 所属したMリーグ2部ヌグリスンビランFAは今季11位となったものの、チームの12ゴールの半数近くに絡む5アシストを記録し、クチンFAのハドソン・ディアスと共にリーグのアシスト王に輝いています。
 今季終了後には複数クラブからオファーを受けながら引退を選択したのは残念でしたが、2016年に今は消滅してしまったクアンタンFAに加入し、PDRM FC、そしてヌグリスンビランFAとMリーグで長きに渡ってプレーした中武選手。本当にお疲れ様でした。

Mリーグに日本出身選手が急増
 昨季2019年シーズンは上記の鈴木選手(クチンFA)や中武選手(ヌグリスンビランFA)の他、1部のフェルダ・ユナイテッドFCに渡邉将基選手、池田圭選手が、2部のトレンガヌFC IIには鈴木ブルーノ選手と5名しかいなかったMリーグの日本出身選手ですが、今季2020年は渡邉選手はケランタンFAへ移籍し、池田選手は退団、他の3選手は昨季と同じチームに所属しました。この4名に加えて、フェルダ・ユナイテッドFCには恵龍太郎選手が、クチンFAには谷川由来選手が、JDT IIには廣瀬慧選手が加入した他、M3リーグにも岸健太(PIB FC)、木下怜耶(アルティメイトFC)、高山龍(ランカウィシティ)、宮崎崚平(ムラワティFC)、米澤淳司(スマラクFC)の5名の日本出身選手が加入し、日本出身選手の数が昨季の倍以上になりました。
 この内、鈴木雄太選手は来季もクチンFA、谷川選手はケランタン・ユナイテッドFC加入、渡邉選手は同じマレー半島東海岸のトレンガヌFC II加入が発表されています。また廣瀬選手は2年契約の2年目で、この4選手は来季もMリーグで観戦できそうです。
 さらにケランタン・ユナイテッドFCにビッグネーム加入!昨日12月30日に元日本代表の本山雅志選手が加入することが発表されました。
 マレーシアのトランスファーウィンドウは来年2月1日までなので、今後も日本人選手が増えることを期待して、今年のブログを締めくくらせていただきます。皆様、良いお年をお迎え下さい。

10月15日のニュース:プトラジャヤにMリーグクラブ発足案を述べた大臣がネット上で炎上、ペラTBGのマレーシア人得点王が多くのクラブから関心を集める、JDTのジオゴはタイ1部のBGパトゥムUへ移籍か

プトラジャヤにMリーグクラブ発足案を述べた大臣がネット上で炎上
 マレーシアにはクアラルンプール、プトラジャ、ラブアンと3つの連邦直轄地がありますが、この地域を担当するアヌアル・ムサ連邦直轄地相の発言がネット上で炎上していると、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 ことの発端は、連邦直轄地の一つであるプトラジャヤにも来季からMリーグに参加するクラブを発足させるとツイッターに投稿したことでした。
 しかしこの内容が投稿されたタイミングは、自身が担当する連邦直轄地のプトラジャヤやクアラルンプール、そしてスランゴール州に対して条件付き活動制限令CMCOが10月14日から施行されることが発表された直後だったことから、多くの批判が集まりました。学校や宗教施設は閉鎖され、地区を跨いだ移動は原則禁止となるなど住民の生活が制約される政策発表後の投稿に対しては、「感染拡大を防ごうというときに内容が不適切」「CMCO発令地域担当大臣として無神経すぎ」「安っぽい売名行為」などと批判され炎上する事態になっています。
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 アヌアル連邦直轄地相は、2009年から2016年まで出身地であるケランタン州サッカー協会の会長を務め、在任中の2012年にはケランタン州サッカー協会が運営するケランタンFAが1部リーグ、マレーシアカップ、FAカップの国内三冠を達成するなど、ケランタン州のサッカーの黄金時代を支えた人物なので、単なる人気取りで発言したわけではないとは思いますが、条件付き活動令施行が報じられた直後で、不安と不満がいっぱいの地域住民には好意的には受け取られなかったようです。
 ただし批判を別にして考えると、3部リーグにあたるかつてのFAMリーグでは金融庁が母体のMOF FC、公益事業委員会が母体のSPA FCがプレーし、そのFAMが発展解消されてできたM3リーグ(今季は新型コロナのため中止)には入国管理局が母体のイミグレーションFCが現在も在籍するなど、マレーシアの行政の中心地であるプトラジャヤにはMリーグクラブの母体となる可能性があるクラブがあります。
 ただしマレーシアサッカー協会FAMが現在、進めている民営化は、政府機関などが直接、Mリーグのクラブを運営することを禁じており、その辺りとの兼ね合いがどうなるかによりそうです。

ペラTBGのマレーシア人得点王が多くのクラブから関心を集める
 先日終了したばかりのMリーグ1部でマレーシア人選手として最多の10ゴール(11試合)を決めたエキィことシャーレル・フィクリ(ペラTBG)にMリーグの複数のクラブだけでなく、国外のクラブも関心を示していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 25歳のシャーレル選手に関心を示しているクラブの中でもクランバレー(スランゴール州とクアラルンプールが構成する首都圏)に本拠地を持つMリーグ1部のクラブと来季に向けてチーム強化に積極的な2部のクラブが特に強い関心を示している他、インド1部ISL(インドスーパーリーグ)の1クラブもシャーレル選手に注目していることも報じられていますが、本人曰くインドへの移籍には興味がないとのことです。。
 ペラTBGと契約延長の交渉中であることを認めたシャーレル選手ですが、現時点ではまだ何も合意していないことを明かし、他のクラブの話を聞く用意があるとしています。なおシャーレル選手とペラTBGの契約は今年12月31日に切れるということです。

JDTのジオゴはタイ1部のBGパトゥムUへ移籍か
 タイの人気サッカー専門サイトがMリーグ1部ジョホール・ダルル・タジムJDTのジオゴことジオゴ・ルイス・サントスのタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッド移籍を報じているということです。
 この記事を掲載したマレーシアのサッカー専門サイトのヴォケットFCによると、ジオゴはタイ1部リーグの後半戦開始に合わせて移籍するということで、メディカルチェックを経てバンコクで契約書にサインする予定であるということです。なお、今季から秋春制に移行しているタイ1部リーグの後半戦は1月9日と10日に予定されている第17節からとなっています。
 2019年に同じタイ1部リーグのブリーラム・ユナイテッドから移籍金500万バーツ(当時のレートでおよそ2200万円)でJDTに移籍したジオゴは、JDT在籍2年間で2019年と2020年のMリーグ1部優勝、2019年のマレーシアカップ優勝に貢献しています。
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 BGパトゥム・ユナイテッドが積極的にフォワードを補強する中、代表のFWノーシャルル・イドラ・タラハの出場機会はますます少なくなりそうです…。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第7節結果

 9月11日(金)と9月12日(土)の両日に、1部スーパーリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月11日(金)
ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 1ー0 UITM FC
得点者:シャレル・フィクリ(4分)
 前節ではJDTに0ー7と大敗したペラTBGでしたが、この試合は開始直後4分のゴールを守り切って勝利しています。
 UITM FCは司令塔ラビ・アタヤを累積警告による出場停止で欠く苦しい布陣ながら善戦するも惜敗し、リーグ戦の連勝が3でストップしました。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 0-1 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:JDT-サファウィ・ラシド(5分)
 JDTが3連勝、開幕からも7試合負けなしとなり、リーグ7連覇にまた一歩近づきました。AFCチャンピオンズリーグ過去10年のベストゴールを受賞したサファウイ・ラシドがゴールを決めています。
 下のハイライト映像にはありませんが、トレンガヌFCにとってはPKを与えられても良い場面が少なくと2度あり審判に泣かされた試合でもありました。これにはJDTのオーナーのトゥンク・イスマイル殿下も審判を非難するコメントを出すほどでした。

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 1-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-サンドロ・ダ・シルヴァ(40分)、マラッカ-ウチェ・アグバ(39分)
 来季のAFCカップ出場を目指すスランゴールFCにとっては上位進出が遠のく引き分けでした。試合終了間際にはブレンダン・ガンが2枚目のイエローで退場となり、次節の注目カード、首位JDT戦に出場できなくなりました。
 一方のマラッカUはリーグ再開後は2勝1分と好調を維持しています。

9月12日(土)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッドFC 1-2 クダFA
得点者:フェルダ-シャミ・ザムリ(41分)、クダ-チェチェ・キプレ(48分)、ハディン・アズマン(66分)
 クダFAが昨季までフェルダ・ユナイテッドに在籍していたハディン・アズマンの逆転ゴールでリーグ再開後3連勝し、今季最高位の2位に浮上しています。
 一方のフェルダ・ユナイテッドはリーグ再開から1分2敗と勝ち星がありません。
 フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手は先発でフル出場しています。

ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-1 PDRM FC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(37分)、ファイザル・ハリム(74分)、PDRM-アミル・サイフル(83分)
 パハンFAはFWディクソン・ヌワカエメを欠きながらも最下位のPDRM FCに勝利し、連敗を2で止めています。
 PDRM FCは給料未払い問題により勝点3を剥奪されており、このままだと勝点がマイナスでシーズンを終える可能性が出てきました。

MPPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-1 サバFA
得点者:PJ-エリゼウ・アラウージョ(53分)、サバ-ロドリュブ・パウノヴィッチ(88分)
 ともに降格圏にいる両チームの争いは引き分けに終わっています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第7節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT76101641219
2クダFA7412128413
3ペラTBG7322912-311
4マラッカU741264210
5トレンガヌFC73131411310
6スランゴールFC724199010
7UITM FC731377010
8パハンFA7304101009
9フェルダU7133811-36
10PJシティFC7133610-46
11サバFA7133712-56
12PDRM FC7024310-7-1
*4位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第7節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC7
5イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC7
5チェチェ・キプレクダFA7
4サンジャル・シャアフメドフ他6名