4月20日のニュース
シーゲームズ出場のU23代表合宿開始も初日の参加者は5名だけ
ACL-JDTは2戦2勝で1300万円とそれより貴重なAFCクラブポイント獲得

シーゲームズ出場のU23代表合宿開始も初日の参加者は5名だけ

5名でどんな練習ができるのか。マレーシア語紙ハリアンメトロは、昨日4月19日から始まったU23代表合宿の初日に参加したのはわずか5名だったと報じています。

来月5月に開幕する東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU23代表候補は、海外組のルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)とハディ・ファイヤド(J3沼津)の海外組2名を含む31名が発表されていますが、合宿初日となった4月19日から参加したのはシーク・イズハン、ファーミ・ダニエル、ファイズ・アメル(以上スランゴール2)、シャフィ・アズスワド(JDT II)、ハキミ・アジミ(KLシティ)の5名のみだったと言うことです。

この状況についてブラッド・マロニーU23代表監督は、複数のクラブが今週末のリーグ戦終了後に選手を合宿に参加させることを求めていると理由を説明し、来週にはU23代表候補全員が揃うだろうと説明し、当面は参加メンバーだけで練習を続けると述べています。

2011年のジャカルタ大会以来の金メダルを目指すマレーシアU23代表は、スランゴールとセカンドチームのスランゴール2から11名、トレンガヌとセカンドチームのトレンガヌIIから9名と、この両クラブ出身の選手が大半を占めています。

ACL-JDTは2戦2勝で1300万円とそれより貴重なAFCクラブポイント獲得

AFCチャンピオンズリーグACLのグループステージI組に出場中のJDTは、初戦の広州FC戦、そしてまさかの蔚山現代戦と2連勝し、I組トップとなっていますが、マレーシア語紙のウトゥサンマレーシアはこの2勝によって、JDTは既に10万米ドル(およそ1300万円)を獲得したと報じています。

ACLのグループステージでは、勝利チームには5万米ドル、引き分けの場合には両チームに1万米ドルが賞金として与えられますが、蔚山戦の80分にベルグソン・ダ・シルヴァが決めた決勝ゴールは4万米ドル(およそ520万円)の価値があったということです。

また、広州FC戦と蔚山戦の勝利はAFCクラブコンペティションランキングで合計6ポイントも獲得しており、ウトゥサンマレーシアの記事によると、この2勝でJDTのランキングが21位から15位まで上昇したということです。これにより、マレーシアのランキングはAFC東地区では25.351ポイントで7位のままではあるものの、6位のタイ(28.596ポイント)、5位のベトナム(31.144)に近づきつつあり、2024年のAFC大会ではより多くのマレーシアクラブが大会に参加できる可能性が高まっているとしています。

また各国のクラブが獲得したクラブポイントでは、マレーシアは2019年から14.45ポイント獲得していますが、その内訳は2019年のACLプレーオフに出場し蔚山現代に敗れて0.15ポイント、さらにボーナスポイントとして0.3ポイントの計0.45ポイントを獲得した以外の14ポイントはJDTが全て獲得しているということです。(14ポイントの内訳は、2019年と2021年のACLでそれぞれ1勝1分で4ポイントずつ、また現在開催中の2022年ACLでここまで2勝で6ポイント)今季のAFCにはKLシティとクダが出場し、来季も2チームの出場枠がありますが、これもJDTがポイントを積み上げたことによるものです。

4月19日のニュース
ACLグループステージI組-JDTは蔚山現代に逆転勝ちで2連勝

ACLグループステージI組-JDTは蔚山現代に逆転勝ちで2連勝

AFCチャンピオンズリーグACLのグループステージI組第2節が4月18日に行われ、JDTが蔚山現代に2-1と逆転勝ちを収め、開幕から2連勝でI組のトップに立ちました。

JDTのベンヤミン・モラ監督は、大勝した初戦の広州FC戦の先発XIからアフィク・ファザイルを外し、ナズミ・ファイズを起用し、やや攻撃重視型の布陣で今季ここまで国内リーグ無敗の蔚山現代に臨みました。

試合開始直後からいきなりシュートを打たれるなどピンチを迎えたJDTでしたが、その直後には中盤で蔚山のパスをカットしたラヴェル・コービング=オンからのパスを受けたフェルナンド・フォレスティエリがペナルティエリアの外からシュートを放ち、蔚山のGKチョ・ヒョヌは死角に入ったのか、これに全く反応できず、JDTが1-0と先行しました。

その後も蔚山優勢で試合が進む中、JDTはチャンスと見ると最終ラインのDFシェーン・ローリーまでがペナルティーエリア近くまで出て蔚山ボールにプレッシャーをかけるなど、Mリーグでは見られないような積極性を見せて追加点を目指しました。しかし30分を過ぎた辺りからは蔚山が再びゴールに迫り、レアンドロらが何度かシュートを放つものの、GKハジック・ナズリの好セーブやゴールポストに助けられ、JDTが1点のリードを守り切って前半を終了しました。

後半に入っても蔚山優勢で試合が進む中、51分にオフザボールの場面でパク・ヨンウと接触したレアンドロ・ヴァレスケスが倒れ込みます。これがMリーグならJDT選手のアピールで間違いなく試合が止まる場面でしたが、オマーンのオマル・アルヤクビ主審はプレイオンを指示、ゴールを目指してプレーを続ける蔚山の選手たちに対し、JDTの選手たちは一旦躊躇した後、慌てて反応しましたが、いずれも後半から出場のソル・ヨンウからのパスをオム・ウォンサンがゴールし、試合は1-1と振り出しに戻りました。

55分には相手パスを奪ったレアンドロ・ヴァレスケスからベルグソンと繋いで、最後はフェルナンド・フォレスティエリがGKチョ・ヒョヌと1対1になる絶好のチャンスを得るも、シュートを左に外してしまいました。この直後、JDTのモラ監督は守備意識の高いアフィク・ファザイルをナズミ・ファイズに代えて投入し、試合を落ち着かせようとします。

JDTはさらに疲れの見えたアリフ・アイマンとレアンドロ・ヴェラスケスに代えてにサファウィ・ラシドとサフィク・ラヒムを投入します。強烈な左足でのシュートが売りながら、守備の意識があまり高くないサファウィ・ラシドの起用にはやや不安が残りましたが、思いの外、自陣に戻って守備をするサファウィ・ラシドを見て、もしかしたらこの試合はJDTが1-1-のまま逃げ切れるのでは、と期待が高まりました。

しかし76分には予想外のアクシデントが起こりました。GKハジック・ナズリが蔚山のマールク・コスタと交錯し、負傷退場となったことです。JDTの正GKは代表GKでもあるファリザル・マーリアスですが、このACLの直前に行われたスーパーリーグのトレンガヌ戦でチームメートのシェーン・ローリーと交錯して脳震盪を起こして退場し、今大会は出場選手登録から外れました。第2GKのハジック・ナズリが広州FC戦、そしてこの日の蔚山現代戦に先発していました。しかし、このハジック・ナズリが負傷したことで、本来は第3GKのイズハム・ターミジが交代出場となりました。U23代表やA代表でのプレー経験はあるものの、今季も含めて過去6シーズン1度もトップチームでプレーしていないイズハム・ターミジとJDTが残る15分前後を守り切れるかに関心が移りました。

ところがとんでもないドラマが最後に残っていました。78分に相手DFからボールを奪ったマシュー・デイヴィーズからサファウィ・ラシドへパスが渡り、このサファウィ・ラシドが蔚山DFを引きつけてから走り込んできたベルグソンへパス。ベルグソンが相手DFをかわして豪快にシュートを決めて80分にJDTが2-1とリードを奪いました。

ここから試合終了のホイッスルまでの10数分の長かったことといったら…。初戦ではロスタイムに川崎に追い付かれて引き分けていた蔚山はJDTサイドへ押し込んでプレッシャーをかけ続けましたが、これに耐えたJDTがクラブ史上初のACL2連勝を果たすとともに、グループステージI組の首位に躍り出ました。一方の国内リーグ無敗の蔚山現代はこの試合が今季初黒星となりました。なおJDTの次戦は、4月21日(金)にJ王者の川崎フロンターレと対戦します。

*****

個人的に印象に残ったのは、ACLの外国籍選手枠(Mリーグは3+アジア1+東南アジア1)に国内リーグではレギュラーのカルリ・デ・ムルガ(フィリピン)が務めるセンターバックに入ったシャールル・サアドの健闘、そして自陣までもどるなど攻撃以外でも走り回ったサファウィ・ラシドの守備の意識でした。それにしても強いチームが身に付けると、ピンクのユニフォームも悪くないですね。

その一方では、Mリーグで甘やかされて育ったことから、JDTは同点の場面も含め、無意味なファールアピールもあり、特にナチョ・インサの馬鹿げたシュミレーションは、後でナチョ・インサがレオナルドから強烈に肘打ちを喰らいながらノーファウルとなった場面は自業自得(もちろんこのようなラフプレーは絶対に良くないです)だなと笑いながら見てしまいました。(下は両チームの先発XI。また試合のハイライト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルより)

ACLグループステージI組 第2節
4月18日(月)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
蔚山現代 1-2 JDT
⚽️JDT:フェルナンド・フォレスティエリ(7分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ(80分)
⚽️蔚山現代:オム・ウォンサン(53分)
🟨JDT(0)
🟨蔚山現代(1):ヴァレリ・カザイシュヴィリ

またこの試合の前に行われた広州FC対川崎フロンターレは、JDTに5失点の広州を相手に8点を挙げた川崎が圧勝しています。グループ順位決定には得失差が大きく影響する可能性もあるので、広州以外の3チームが広州相手に何点挙げられるかが重要になりそうです。

4月18日(月)
タン・スリ・ダト・ハジ・ハッサン・ユノススタジアム(ジョホール州ジョホールバル)
広州FC 0-8 川崎フロンターレ
⚽️川崎:知念慶2(7分、12分)、車屋紳太郎2(16分、71分)、小林悠(21分、39分)、宮城天(50分)、チャナティップ(69分)
🟨広州(1):スー・ティアンシ
🟨川崎(1):松井蓮之
(下は両チームの先発XI)

チーム得失差勝点
1JDT22007166
2川崎21109184
3蔚山201123-11
4広州2002013-130

ACLグループステージI組日程(時間はマレーシア時間、日本時間は-1時間)
試合会場はJDTの試合は全てスルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)、それ以外の試合はタンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ジョホールバル)となっています。

4月15日(金)
川崎フロンターレ 1-1 蔚山現代JDT 5-0 広州FC
4月18日(月)
広州FC 0-1 川崎フロンターレ蔚山現代 1-2 JDT
4月21日(水)
蔚山現代-広州(17時キックオフ)、川崎-JDT(22時キックオフ)
4月24日(日)
広州-蔚山現代(17時キックオフ)、JDT-川崎(22時キックオフ)
4月27日(火)
蔚山現代-川崎(17時キックオフ)、広州-JDT(22時キックオフ)
4月30日(土)
川崎-広州(17時キックオフ)、JDT-蔚山現代(17時キックオフ)

3月27日のニュース
シンガポールの壁は厚かった-キム新監督初黒星

シンガポールサッカー協会FASが主催する3カ国対抗戦の第2戦となるシンガポール代表対マレーシア代表の試合が3月28日(土)にシンガポール国立競技場で行われ、マレーシア代表はシンガポール代表に1-2と敗れています。

今回対戦したシンガポール代表は、昨年2021年12月に自国開催となった東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020でベスト4となったチームです。この大会ベスト4を置き土産に退任した吉田達磨前監督に代わり、現在は吉田前監督の元でコーチを務めたナシル・ナズリ監督代行が指揮をとっていますが、このナシル・ナズリ監督代行は2019年3月にマレーシアのブキジャリル国立競技場で開催されたエアマリンカップに出場したシンガポール代表でも監督代行を務め、その大会ではマレーシア代表を1-0で破った実績もあります。(この時は当時のファンディ・アフマド監督が兼職していたU22代表監督してAFC U23選手権予選に出場していたことから監督代行でした。)

ナシル監督はこの3カ国対抗に向けて、キャップ数が0の4選手を初招集していますが、この試合では、今季のシンガポール1部リーグ3試合で3ゴールを挙げているトーフィク・スパルノ(タンピネス・ローヴァーズ)が先発しています。

一方のマレーシアですが、快勝した3月23日のフィリピン代表戦の先発XIからキム・パンゴン監督は、センターバックの1人がクザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)からアイディル・ザフアン(JDT)に、右ウィングがアリフ・アイマン(JDT)からサファウィ・ラシド(JDT)に代わり、先発11名中8名がJDT勢で占められる布陣を選択しています。またこの試合では主将もファリザル選手からアイディル選手となっています。

かつては同じ国だったマレーシアとシンガポールは、独立後もシンガポールはマレーシアの国内リーグでプレーしていたこともあります。こう言った経緯もあり、両国の対戦はその間にある陸路コーズウェイにちなんでコーズウェイダービーと呼ばれ、互いに強烈な対抗意識を持った試合になります。

この日の試合は、試合開始からマレーシアが積極に仕掛け、サフィク・ラヒム(JDT)、サファウィ・ラシド、アキヤ・ラシド(JDT)ら次々とシュートを放つも、いずれもゴールを捉えられませんでした。そんな中、15分にはシャフィク・アフマド(クダ)に代わり早々とムハマド・スマレ(JDT)が投入されましたが、これはシャフィク選手のケガによる交代でした。シャフィク選手はハムストリングを痛めたという報道もあり、この大会後に再開されるMリーグ出場も危ぶまれます。

この交代以降もシンガポールサイドでのプレーが続きましたが、シンガポールGKハサン・サニの好手もあり、マレーシアはゴールを割ることができませんでした。そうこうしている内に30分にはカウンターから、帰化選手のソン・イニョンの左からのクロスをエースのイクサン・ファンディが押し込んで、シンガポールが先制しました。ちなみにこの後も、前線に位置することが多かった右サイドバックのディオン・クールズ(ベルギー1部SVズルテ・ワレヘム)は、裏にパスを通される場面が度々ありました。

キム監督は後半開始時にコギレスワラン・ラジ(PJシティ)に代えてリリドン・クラスニキ(インドスーパーリーグ オディシャFC)を起用しました。後半開始早々の46分には、サファウィ選手がペナルティエリア内で倒されPKを得ますが、自身で蹴ったシュートはゴールポスト上に外し、マレーシアは同点機を逃してしまいます。その後もマレーシア優位で試合が進むも得点できない中、57分、ついにマレーシアが同点に追いつきます。相手のパスをカットしたサフィク選手から、アキヤ選手がゴール前のクラスニキ選手にパス、これをクラスニキ選手が落ち着いて決めて同点としました。コソボ出身の帰化選手でもあるクラスニキ選手はこれが代表初ゴールでした。

65分にキム監督ははサファウィ、アキヤ両選手に代えて、アリフ・アイマン(JDT)、ファイサル・ハリム(トレンガヌ)とフォワードの2選手を投入し、一気に逆転をはかりますが、その隙を着いて76分にイクサン・ファンディがDF3人をかわしてこの試合2つ目のゴールを決め、シンガポールが再びリードします。

さらに81分にはMFのサフィク選手に代えてFWルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)、DFアイディル選手に代えて同じDFドミニク・タン(サバ)を投入、試合終了間際にはペナルティエリアのすぐ外と絶好の位置でPKを得ましたが、これもゴールには至らずしましたが、試合はこのまま終了。シンガポールが2019年以来のコーズウェイダービーに勝利し、マレーシアは2014年以来の勝利とはなりませんでした。

シンガポールサッカー協会FAS 3カ国対抗戦
2022年3月26日@シンガポール国立競技場
シンガポール 2-1 マレーシア
⚽️シンガポール:イクサン・ファンディ2(30分、76分)
⚽️マレーシア:リリドン・クラスニキ(57分)

試合のハイライト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルより

3月24日のニュース
キム新監督の掴みはOK!今年初の代表戦はフィリピンに快勝

キム新監督の掴みはOK!今年初の代表戦はフィリピンに快勝

シンガポールサッカー連盟FASが主催する3カ国対抗に出場中のマレーシア代表は、初戦となった昨日3月23日にフィリピン代表と対戦して2-0と快勝しています。

同じくシンガポールで開催された昨年2021年12月の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでのグループステージ敗退以来の代表戦となったこの試合は、今年1月に就任した韓国出身のキム・パンゴン新監督が率いる初の試合でもありました。キム監督の初戦ということ試合前から先発XI予想がソーシャルメディアで盛り上がっていましたが、蓋を開けてみると以下の通りでした。

GKはキャップ数48のファリザル・マーリアス(JDT)が順当に先発しました。DF陣はタン・チェンホー前代表監督が、その身長の高さからセンターバックで起用していたディオン・クールズ(ベルギー1部SVズルテ・ワレヘム)は本来の右サイドバックに入り、左サイドバックはスズキカップには出場しなかったラヴェル・コービン=オンが復帰、センターバックはシャールル・サアド(JDT)とクザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)が入りました。2016年10月以来の代表復帰、しかも当初の招集メンバー30名ではなく、予備招集メンバーだったクザイミ選手の先発起用は驚きでしたが、右利きのシャールル選手が右センターバック、左利きのクザイミ選手が左センターバックという起用だったのではという分析あり、そういった意味では筋の通ったDF陣の人選だったかも知れません。

中盤はシャマー・クティ・アッバ(JDT)が守備的MFに配置され、こちらも2018年以来の代表招集となった34歳のサフィク・ラヒム(JDT)と昨年のスズキカップで2ゴールを挙げているコギレスラワン・ラジ(PJシティ)が攻撃的MFに入りました。

FW陣は、昨季MリーグMVPを獲得した19歳のアリフ・アイマン(JDT)が右ウイング、スズキカップでもゴールを挙げているアキヤ・ラシド(JDT)が左ウイング、そして昨季まではJDTでプレーし、Mリーグでは好調さを見せるシャフィク・アフマド(クダ)がセンターフォワードという3名でした。

先発した11名中7名がJDTというメンバーでしたが、それが功を奏し1点目はJDTコンビが決めています。左サイドのコービン=オン選手からパスを受けたアキヤ選手がゴール前にボールを持ち込み、そこからフィリピンDFをドリブルでかわしてゴールを決め、わずか3分で先制しました。さらに24分にはカウンターからシャフィク選手のパスをこれまたアキヤ選手が決めて、マレーシアが早々と2点を先行しました。マレーシアはその後も好機を得ながらも得点を奪えず、試合はこのまま2-0で終了。キム新監督は初戦で勝利と幸先の良いスタートとなりました。

全体的に動きが緩慢で、試合へのモチベーションも決して高くなさそうに見えたフィリピンが相手だったとは言え、スズキカップで惨敗したマレーシア代表にとって最も必要だった「自信」を得るには十分な試合でした。また監督としての初戦を制したことで、サポーターのキム新監督への評価も期待も高まりそうです。

3カ国対抗の次戦は明後日3月26日のシンガポール戦ですが、ジョホール海峡を挟んで退治するマレーシアとシンガポール両国はかつては同じ国だったこともあり、サッカーではお互いに強烈なライバルです。両国を結ぶ陸路に因んで「コーズウェイダービー」と呼ばれる対戦で、今回のフィリピン戦同様の精神的強さを発揮し、高いパフォーマンスを維持できるかどうかで、マレーシア代表が本当に「自信」を取り戻せたのかどうかがわかりそうです。

シンガポールサッカー協会FAS 3カ国対抗戦
2022年3月23日@シンガポール国立競技場
マレーシア 2-0 フィリピン
⚽️マレーシア:アキヤ・ラシド2(3分、24分)

3月5日のニュース
Mリーグ2部プレミアリーグは本日開幕も新型コロナにより5試合中4試合が延期
ペラFCは今季リーグ開幕前に早くも給料未払いが発覚

昨日開幕したMリーグ1部スーパーリーグは、JDT、クダ、そして昇格組のヌグリスンビランが今季初勝利を飾り、いずれも首都圏に本拠地を持つKLシティとスランゴールの対戦となったクランバリーダービーは3-3の引き分けとなっています。またスーパーリーグでプレーする唯一の日本人選手、サバFCの加賀山泰毅選手は10番をつけて先発し、フル出場でMリーグデビューを飾っています。

その一方で本日予定されていたパハン対トレンガヌは、パハンの選手と監督、コーチ合わせて20名が新型コロナ検査で陽性となったことから延期されています。後述しますが、2部プレミアリーグも4試合延期されるなど、今季のMリーグも新型コロナに振り回されそうな予感です。

Mリーグ2部プレミアリーグは本日開幕も新型コロナにより5試合中4試合が延期

昨日のMリーグ1部スーパーリーグ開幕に続き、本日3月5日には2部プレミアリーグが開幕します。開幕節第1節には5試合が予定されていましたが、複数のチームで新型コロナ検査で陽性者が出たため、延期が決定したのは本山雅志、深井脩平両選手が所属するクランタン・ユナイテッドFCや、谷川由来選手が所属するクチンシティFCのの試合を含めた5試合中4試合が延期されています。

ペラFC対クランタン・ユナイテッドFC戦は、ペラFCの選手6名が陽性、14名の選手が有症状の濃厚接触者となったことから延期となり、さらに3月14日のFAカップ1回戦キジャン・レンジャーズ戦も延期となりました。またトレンガヌII対UITM FC戦は、UITM FCの選手12名が陽性、残る選手は濃厚接触者となったことから延期され、3月22日のFAカップ1回戦クチンシティFC戦も延期されています。

プレミアリーグ第1節は、既報の通り3月5日に予定されていたスランゴール2対FAM-MSNプロジェクトと、3月7日に予定されていたPDRM FC対谷川由来選手所属のクチンシティFCの2試合の延期が決まっています。

3/5(土)キックオフ
ペラクランタン・ユナイテッド延期
トレンガヌIIUITM FC延期
スランゴール2FAM-MSNプロジェクト延期
JDT IIクランタンFC20:15
3/7(月)
PDRM FCクチンシティFC延期
ペラFCは今季リーグ開幕前に早くも給料未払いが発覚

昨季2021年シーズンには給料未払いから主力選手の大半がシーズン途中に退団し、1部スーパーリーグで11位に終わり、今季は2部プレミアリーグに降格したペラFCは、今季開幕直前には未払い給料を理由にFIFAとマレーシアサッカー協会FAMからトランスファーウィンドウ期間中の新規選手獲得禁止処分を受けたことから選手不足に陥り、結局、U19とU21チームの選手をトップチームに昇格させてリーグ出場条件となる20名の選手を登録し、プレミアリーグへの参加が認められました。

しかし、今季開幕を前にさらなる給料未払い問題が明らかになっています。今回は2ヶ月分の給料が未払いとなっているということですが、ペラFCのムハマド・ヤヌス・ザカリアCEOは来週月曜日の3月7日までにまずは1ヶ月分を支払うことを約束していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

ペラFCは昨季在籍したいずれもブラジル出身のレアンドロ・ドス・サントスとカレッカ両選手への給料が未払いとなっている他、両選手の代理人への手数料支払いも滞っていることが報じられています。また2020年シーズン開幕前に一旦は契約しながら、その後にケガが発覚したことを理由に契約を解除したジェオン・ヒヨソク(韓国)に対しても同様の未払いがあるとされ、未払い給料と手数料の総額は170万リンギ(およそ4690万円)となっているということですが、こちらについては来月4月末までに支払う予定であるとヤヌスCEOは話しています。


12月30日のニュース(1):スズキカップ2020-決勝第1戦はタイが圧勝

スズキカップ2020決勝第1戦

2021年12月29日@シンガポール国立競技場(シンガポール)
インドネシア 0-4 タイ
得点者:タイ-チャナティップ・ソングラシン2(2分、52分)、スパチョク・サラチャット(67分)、ボディン・ファラ(83分)

スズキカップ2020の決勝インドネシア対タイの第1戦が行われ、タイがチャナティップ・ソンクラシンの2ゴールなどで4-0と大勝し、2022年1月1日の決勝第2戦に大きなアドバンテージを得て、2016年大会以来の優勝へ大きく前進しました。

試合開始からフィリップ・ローラー、トリスタン・ドーの両SBが高い位置でプレスをかけるタイは、開始2分でそのローラーがインドネシアDFに囲まれながらも、マイナスのパスをフリーのチャナティップ・ソングラシンへ。これをチャナティップがゴール右上に決めてタイが先制します。

37分にエリアス・ドラーが負傷退場すると、フォーメーションを変えたタイに対してインドネシアもチャンスを作るようになり、40分にはアルフェアンドラ・デワンガがタイGKシワラック・テースーンヌーンと1対1の決定機を得ますが、放ったシュートはゴールポストの遥か上に外れます。一方タイも前半ロスタイムにはボディン・ファラとやはり1対1になったインドネシアGKナデオ・アルガウィナタがパンチングでシュートを防ぎ、前半はタイが1点をリードして終了しました。

インドネシアのシン・テヨン監督は後半開始から長身のエルカン・バゴットに加えてエヴァン・ディマスとカデック・アグンを早々と投入し、セットプレーに正気を見出そうとしますが、逆に52分にはカウンターから前掛かり気味になっていたインドネシアDF陣をかわしてスパチョク・サラチャットがゴール前に持ち込むと、そこから走り込んできたチャナティップ選手へパス。これを決めたチャナティップ選手がこの試合2点目を挙げて、タイが2-0とリードを広げます。

インドネシアは61分にはイルファン・ジャヤがGKと1対1になりますが、ここでもタイGKシワラック・テースーンヌーンがシュートをブロックし、インドネシアはゴールを奪えません。

67分には再び右サイドのフィリップ・ローラーがクロス。これをポックラウ・アナンがスルーし、ペナルティエリアの外からスパチョク・サラチャットゴール左隅に決め、これでタイが3-0、さらに83分にはインドネシアのクリアミスを奪ったボディン・ファラのシュートが決まり、タイが4-0として勝負あり。最後は第3GKのカウィン・タンマサッチャーナンを投入する余裕まで見せたタイが、シュート数19、内オンターゲット9、一方のインドネシアはシュート数4、オンターゲット1と、最後はインドネシアをスコア以上に圧倒しました。決勝戦は2試合制で行われますが、第2戦の意味すら無くなりそうなタイの圧勝でした。

(映像はスズキカップ2020公式YouTubeチャンネルより)

スズキカップ2020日程および結果

*既に終了している試合の詳細については、試合結果をクリックするとスズキカップ2020公式サイト(英語)へ飛ぶことができます。

<グループステージA組>

2021年12月5日(日)
東ティモール 2-0 タイ
シンガポール 3-0 ミャンマー

2021年12月8日(水)
ミャンマー 2-0 東ティモール
フィリピン 1-2 シンガポール

2021年12月11日(土)
東ティモール 0-7 フィリピン
タイ 4-0 ミャンマー

2021年12月14日(火)
フィリピン 1-2 タイ
シンガポール 2-0 東ティモール

2021年12月18日(土)
タイ 2-0 シンガポール
ミャンマー 2-3 フィリピン

<グループステージB組>

2021年12月6日(月)
カンボジア 1-3 マレーシア
ラオス 0-2 ベトナム

2021年12月8日(水)
マレーシア 4-0 ラオス
インドネシア 4-2 カンボジア

2021年12月12日(日)
ラオス 1-5 インドネシア
ベトナム 3-0- マレーシア

2021年12月15日(水)
カンボジア 3-0 ラオス
インドネシア 0-0 ベトナム

2021年12月19日(日)
ベトナム 4-0 カンボジア
マレーシア 1-4 インドネシア

グループステージA組順位

順位チーム得失差勝点
1タイ4400912
2シンガポール430149
3フィリピン420266
4ミャンマー4103-63
5東ティモール4004-130

グループステージB組最終順位
*インドネシアとベトナムは勝点と得失点差で並んだものの、インドネシアの総得点13に対してベトナムは9のため、インドネシアがB組の1位に決定

順位チーム得失差勝点
*1インドネシア4310910
2ベトナム4310910
3マレーシア420206
4カンボジア4103-53
5ラオス4004-130

<準決勝第1回戦>

2021年12月22日(水)
シンガポール 1-1 インドネシア

2021年12月23日(木)
タイ 2-0 ベトナム

<準決勝第2回戦>

2021年12月25日(土)
インドネシア4 2- シンガポール

2021年12月26日(日)
ベトナム 0-0 タイ

<決勝第1回戦>

2021年12月29日(木)
インドネシア – タイ

<決勝第2回戦>

2022年1月1日(土)
タイ – インドネシア(20時30分@シンガポール国立競技場)

12月7日のニュース:スズキカップ2020-マレーシアはカンボジアに快勝、優勝候補ベトナムも白星発進

スズキカップ2020-マレーシアはカンボジアに快勝

2021年12月6日@ビシャンスタジアム(シンガポール)
マレーシア 3-1 カンボジア
得点者:マレーシア-サファウィ・ラシド(23分PK)、アキヤ・ラシド(61分)、コギレスワラン・ラジ(79分)、カンボジア-サス・ロシブ(90+1分PK)

 先手を取ったのはマレーシア。23分に左サイドから切り込んだアキヤ・ラシドがペナルティエリア内で倒されてPKを得ます。サファウィ・ラシドが代表12ゴール目となるこのPKを決めてマレーシアが先制し、そのまま前半は1-0で終了します。
 後半に入ると61分にはシャフィク・アフマドがDFラインの裏に出したパスにアキヤ・ラシドが反応し、最後は得意のドリブルを駆使し落ち着いてDF2人をかわしてゴール!マレーシアがリードを2点に広げます。さらに79分には右サイドを上ったルクマン・ハキムのクロスをペナルティエリアの外から走り込んできたコギレスワラン・ラジのシュートが決まり、3点目を挙げたマレーシアがカンボジアに快勝。1点目とに絡み2点目を挙げたアキヤ・ラシドがこの試合のMOMに選ばれています。
*****
 11月末にマレーシアカップを終えたばかりで、代表としては十分な調整期間もなく、また国内リーグ戦の疲れを取る間もないままこの大会に臨むことが不安視されていたマレーシアでしたが、タン・チェンホー監督が選んだ先発メンバーは、「ローテーション」制を採用するJDTではむしろ十分な出場時間が与えられていない6選手を起用する興味深い布陣でした。
 国内リーグやカップ戦に出る準備はできていながら、先発で使われない飼い殺し状態(と彼らが思っていたかどうかは別として)から、一転して先発出場の機会を与えられた彼らが見事に躍動したのがこの試合でした。この試合でMOMとなったかつての神童アキヤ・ラシドが代表戦で先発するの見るのは久しぶりでしたし、彼が75分までプレーするなんていつ以来か思い出せませんが、今日はそれくらい長い時間使いたくなる良い動きを見せていました。少々前掛かり気味だったものの相変わらずの運動量で最後まで走り回ったシャフィク・アフマドや、今季の不調から調子を上げつつあるサファウィ・ラシドの先発起用には、タン監督の策士としての面が見えたような気がします。
 この試合ではサファウィ・ラシドと交代で出場したMリーグの今季MVPアリフ・アイマンがJDTのチームメートであるこの3選手と連動するようになれば、ベトナム戦では相手に冷や汗くらいはかかせることができそうです。
 白星発進となったマレーシアでしたが、この試合をクリーンシートで終えたかったところで、ロスタイムにGKカイルル・ファミがファウルでPKを与えた上、イエローまでもらったのは全く不要でした。正GKのカイルルアズハン・カリドがシンガポール入国時の新型コロナ検査で陽性となり隔離されており、マレーシアにはこのカイルル・ファミと代表戦未経験のカラムラー・アル=ハフィズの2人しかGKがいないことまでは気が回らなかったのか。32歳ながら隔年開催のスズキカップ出場が今大会で6回目となるベテランにしてはお粗末なプレーでした。
(試合のハイライト映像はスタジアムアストロから)

スズキカップ2020- 優勝候補ベトナムも白星発進

2021年12月6日@ビシャンスタジアム(シンガポール)
ベトナム 2-0 ラオス
得点者:ベトナム-グエン・コン・フオン (26分)、ファン・バン・ドゥク (55分)

スズキカップ2020グループステージ順位表

<グループステージA組>

順位チーム得失差勝点
1シンガポール110033
2タイ110023
3フィリピン000000
4東ティモール1001-20
5ミャンマー1001-30

<グループステージB組>

順位チーム得失差勝点
1マレーシア110023
2ベトナム110023
3インドネシア000000
4カンボジア1001-20
5ラオス1001-20
スズキカップ2020日程

<グループステージA組>

2021年12月8日(水)
ミャンマー – 東ティモール (17時30分@シンガポール国立競技場)
フィリピン – シンガポール (20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月11日(土)
東ティモール – フィリピン(17時30分@シンガポール国立競技場)
タイ – ミャンマー(20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月14日(火)
フィリピン – タイ(17時30分@シンガポール国立競技場)
シンガポール – 東ティモール(20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月18日(土)
タイ – シンガポール(20時30分@シンガポール国立競技場)
ミャンマー – フィリピン(20時30分@ビシャンスタジアム)

<グループステージB組>

2021年12月8日(水)
マレーシア – ラオス (17時30分@ビシャンスタジアム)
インドネシア – カンボジア (20時30分@ビシャンスタジアム)

2021年12月11日(土)
ラオス – インドネシア(17時30分@ビシャンスタジアム)
ベトナム – マレーシア(20時30分@ビシャンスタジアム)

2021年12月14日(火)
カンボジア – ラオス(17時30分@ビシャンスタジアム)
インドネシア – ベトナム(20時30分@ビシャンスタジアム)

2021年12月18日(土)
ベトナム – カンボジア(20時30分@ビシャンスタジアム)
マレーシア – インドネシア(20時30分@シンガポール国立競技場)

<準決勝第1回戦>

2021年12月22日(水)
A組2位 – B組1位(20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月23日(木)
A組1位 – B組2位(20時30分@シンガポール国立競技場)

<準決勝第2回戦>

2021年12月25日(土)
B組1位 – A組2位(20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月26日(日)
B組2位 – A組1位(20時30分@シンガポール国立競技場)

<決勝第1回戦>

2021年12月22日(水)
A組2位 – B組1位(20時30分@シンガポール国立競技場)

2021年12月23日(木)
A組1位 – B組2位(20時30分@シンガポール国立競技場)

<決勝第2回戦>

2021年12月29日(木)
準決勝勝者1 – 準決勝勝者2(20時30分@シンガポール国立競技場)

2022年1月1日(土)
準決勝勝者2 – 準決勝勝者1(20時30分@シンガポール国立競技場)

11月10日のニュース:Mリーグでプレーする2選手がミャンマー代表に招集、今季3位のペナンFC監督は進退伺を提出か、ファンはスタジアムでの飲食解禁を求める

 東南アジアNo.1を決めるスズキカップまで1ヶ月を切ったことから、このスズキカップ関連のニュースが増えてきています。先日のブルネイ代表の大会辞退は残念なニュースでしたが、その一方で吉田達磨監督率いる開催国シンガポールはアラブ首長国連邦のドバイで、韓国出身のシン・テヨン(申台龍)率い、ペナンFCのリュウジ・ウトモやJDTのMFシャフリアン・アビマニュも代表に招集されているインドネシア、そしてこの後の記事でも取り上げるミャンマー代表はいずれもトルコでの代表合宿を既に開始しています。なお、シンガポールはキルギスやモロッコと、インドネシアはアフガニスタンやミャンマーと、そしてミャンマーはインドネシアの他にブルンジとの練習試合も予定しており、各国代表チームは大会に向けて着々と準備整えています。また東南アジア勢として唯一、FIFAワールドカップ2022年大会アジア最終予選に出場し、明日は日本戦、その後にはサウジアラビア戦を控えるベトナムは11月19日から国内合宿を予定しており、国内リーグを優先しているのはタイとマレーシアだけです。タイはリーグ戦が11月28日まで続き、マレーシアはカップ戦のマレーシアカップ決勝が11月30日に予定されており、12月5日開幕のスズキカップ直前まで試合が続く両国代表が、シンガポールでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのかが気になります。

Mリーグでプレーする2選手がミャンマー代表に招集
 東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会開幕まであと1ヶ月を切り、出場国の中には代表候補を発表する国も出てきています。そんな中、Mリーグでプレーする2名の選手がスズキカップに出場するミャンマー代表候補に招集されています。
 2019年10月に就任したドイツ出身のアントワーヌ・ヘイ監督が率いるミャンマー代表23名は既に先月10月下旬からトルコのアンタルヤで合宿中ですが、スリ・パハンFCでプレーするFWアウン・カウン・マン (23)とスランゴールFCでプレーするFWハイン・テット・アウン(20)の両選手がこの代表合宿に招集されたと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが伝えています。
 ヴォケットFCによれば、既にマレーシアカップグループステージ敗退が決まっているスリ・パハンFCのアウン・カウン・マン選手はグループステージ最終戦となる今日11月10日のKLシティFC戦終了後に、また準々決勝進出を決めているスランゴールFCのハイン・テット・アウン選手はチームの敗退後直ちに代表に合流するということです。なお、スランゴールFCは11月14日と18日にホームアンドアウェイ方式での準々決勝を戦います。

今季3位のペナンFC監督は進退伺を提出か
 今季2部から1部に昇格するといきなりリーグ3位となったペナンFCですが、マレーシアカップに入った途端にここまでの5試合で0勝1分4敗、得点2失点14と全く別のチームになってしまっていることは、このブログでも何度か取り上げましたが。このペナンFCを率いるチェコ出身のトマス・トルカ監督がクラブに対して進退伺を提出したとマレーシア語紙ウトゥサンマレーシアが報じています。
 よく似た風貌からマレーシアの「ユルゲン・クロップ(現リバプールFC監督)」と呼ばれているトルカ監督ですが、リーグ戦時からあまりにも変わってしまったチームの状態を受け、クラブのサポーターからは批判が集まっています。11月7日のKLシティFC戦後の記者会見では、クラブとの契約は残っていることから来季に向けてさらにチームを強化したいと話したトルカ監督はその一方で、実際の状況の判断はチームに委ねているとも述べています。
 トルカ監督自身は2部リーグとはプレーのレベルが異なる1部リーグに昇格し、1シーズンを全うしたことで主力選手にケガが相次いだことがリーグ戦時から急落したチーム状況の原因であると説明しています。「マレーシアカップ前にも説明したように、リーグ戦では複数の選手はケガからの回復が不十分なまま試合に出続けた。その結果が3位だったが、その代償として7名の主力選手が現在、ケガで試合出場ができなくなっている。」と述べたトルカ監督は、残る最終戦も現状の戦力で戦うことになるが、自身は選手のパフォーマンスに満足していると話しています。
*****
 リーグ戦3位からマレーシアカップは5試合で0勝とまさに天国から地獄といった変貌を遂げているペナンFCですが、1部昇格初年度で3位という快挙が既に忘れられた上での批判のように思えます。11月7日のKLシティFC戦はスタジアムで観戦しましたが、この試合ではエースのカサグランデ、代表GKのサミュエル・サマーヴィル、U23代表戦に出場し帰国後の隔離期間中のクエンティン・チェンなど主力を欠きながらもKLシティFCと互角に渡り合ったペナンFCは賞賛されることはあっても、批判されることはなさそうに見えました。2001年に当時の1部リーグだったリガ・プルダナ優勝以来の好成績をあげた監督への批判は、個人的には贔屓の引き倒しにしか思えず、これでトルカ監督が退任したとしても、来季は1部で下位に低迷することになった際に現在、監督批判を繰り広げているサポーターは何と言うのでしょうか。
 外国籍のトルカ監督を排斥して、昨季は監督として1部昇格に貢献したマレーシア人のマンズール・アズウィラ コーチ(1部で監督を務めるためのAFCプロ指導者資格を保持していないことから今季はコーチとしてベンチ入り)を復帰させるために監督批判をしているサポーターもいるようですが、そうなるとサポーターって何?と言う感じです。

ファンはスタジアムでの飲食解禁を求める
 10月29日のマレーシアカップグループステージ第4節からは入場者数制限はあるもののスタジアムでの観戦が解禁になっていますが、2度のワクチン接種を終えていることを条件にチケット購入はオンラインのみ、しかもチケットには氏名と身分証明書番号が記載されて、入場時にはパスポートなどで本人確認が行われるなど観戦実現のために様々な標準作業手順SOPが導入されています。試合中は常にマスクをしていること、観客同志は1.5メートル以上の間隔を空けて着席すること、「密」を避けるためハームタイムでのトイレの使用禁止などのSOPに加えて、スタジアム内では飲食が禁止されています。先日のこのブログではマラッカ・ユナイテッドFCの関係者が飲食している様子がソーシャルメディア上に流出してマレーシアカップを主催するMFLが捜査に乗り出す事態となっていることを取り上げましたが、これは明らかにSOP違反でした。
 とは言え、夜間でも気温が30度近いこともあるマレーシアで観客には水を飲むことすら許されていないことからスタジアムでの飲食解禁を求める声が出ているとウトゥサンマレーシアが報じています。マレーシアでは新型コロナ対策のための規制が徐々に緩和されており、現在は店内飲食の際に複数の客が同じテーブルに座ることが許可されている他、9月には映画館が営業を再開し、映画鑑賞中の飲食も許可される一方でスタジアムでの飲食が現在も禁止されています。
 素人考えでは、店内での飲食が許可されている現状では、閉鎖的な空間である映画館よりも屋外のスタジアムの方があらゆる面で安全なようにも思えますが、新型コロナ対策を担う国家安全保障委員会NSCはそうは考えていないようで、マレーシアカップを主催するMFLはNSCに対してスタジアム内での飲食の許可を求めているようです。
 マレーシアカップ第5節からはワクチン接種を終えていれば18歳以下の子どももでスタジアム観戦が可能となるなど、11月14日から始まるノックアウトステージに向けて、徐々に観客が増えていく可能性がありますが、飲食禁止によりスタジアム内で熱中症になっては笑い話にもならないので、MFLには積極的に飲食解禁を政府に働きかけて欲しいものです。
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 と書きましたが、そこはマレーシア。現状は大っぴらで無ければ飲食は黙認されています。私が観戦に訪れたMBPJスタジアムとKLサッカースタジアムでは、ハーフタイムになると入場ゲート越しに飲み物、食べ物を購入することができ、周りの関係者や警察もそれを止める様子はありませんでした。流石にスタンドまで飲食物を持ち込んでいるファンはいませんでしたが、ハーフタイムの間にスタンド下で水分補給をしているファンが多く見受けられました。

11月9日のニュース:タイ1部第11節-エルドストールはフル出場しタンは2戦連続出場、ペラFCの売値は2億7000万円も複数が関心、続報-ペラFC売却交渉は失敗か

 東南アジアサッカー連盟AFFスズキカップ2020年大会は12月5日にシンガポールで開幕しますが、この大会最後の出場枠をかけて12月1日に開催予定だったプレーオフではブルネイと東ティモールが対戦予定でした。しかしブルネイが「大会出場準備中の新型コロナ感染に関わる問題」を理由にこのプレーオフへの出場を辞退し、東ティモールがグループステージA組が加わることをAFFが発表しています。
 ブルネイは2010年大会でマレーシアが優勝した際に監督を務めていたK・ラジャゴパル氏が監督として今年から2年契約を結び、この大会でのグループステージを目標としていました。

タイ1部第11節-エルドストールはフル出場しタンは2戦連続出場 
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第11節が11月6日と7日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは石井正忠監督率いるサムットプラーカーン・シティFCに勝利し5位から4位に浮上、DFドミニク・タンが所属するポリス・テロFCは今季1部に昇格したコーンケン・ユナイテッドと引き分けて10位と順位は変わっていません。

タイ1部リーグ第11節
2011年11月6日@コーンケンスタジアム
コーンケン・ユナイテッド 1-1 ポリス・テロFC
 ポリス・テロFCは今季1部に昇格したコーンケン・ユナイテッドと対戦し、1-1で引き分けています。前節第10節に今季リーグ戦初出場を果たしたドミニク・タンはこの試合では86分から途中出場しています。

2021年11月7日@チョンブリースタジアム
チョンブリーFC 2-1 サムットプラーカーン・シティFC
 チョンブリーFCが2連勝で順位を一つ挙げて4位に浮上しています。前節第10節のベストXIにも選ばれたマレーシア代表のDFジュニオール・エルドストールは先発してフル出場しています。
 石井正忠監督率いるサムットプラーカーン・シティFCにはMF坂井大将選手も在籍していますが、坂井選手も先発してフル出場しています。
 (試合のハイライト映像はタイリーグ公式Youtubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第11節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1ブリーラム・ユナイテッド118121325
2バンコク・ユナイテッド11722923
3BGパトゥム・ユナイテッド10712522
4チョンブリーFC11533818
10ポリス・テロFC11344113
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。

ペラFCの売値は2億7000万円も複数が関心
 ペラFCを所有するペラ州サッカー協会PAFAは、今季Mリーグ1部で11位となり、来季は2部に降格するペラFCに1000万リンギ(およそ2億7000万円)をめどに売却する用意があると、マレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 ペラ州サッカー協会のムハマド・ヤザン・モハマド会長代行は、この価格はMリーグの他のクラブを参考にしてつけられたものだとし、チームには経験豊かな選手がいること(!)や、クラブが所有する施設なども含めた価格だと述べ、現在は3つの個人及び団体がペラFCの株式購入に関心を示しており、交渉が進行中であることを明らかにしています。
 「ペラFCのオーナーになるためには最低でも1000万リンギを用意すべきであるが、これはMリーグの他のクラブを参考に決定された価格である。ケランタンFC(の株式100%)を購入したノリザム・トゥキマン現ケランタンFCオーナーが支払った金額や他のクラブを参考に算定した。」と述べたヤザン会長代行は、交渉は2つの個人及び団体と50パーセントまで進んでいるとも話しています。
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 こういった記事が出る一方で、新たなオーナーの最有力候補とされ、株式51パーセント購入の交渉を行っていたコパ・アリーナ社は、交渉開始当初からの条件に「追加事項」が新たに含まれたとして、交渉を一時中断することを表明しています。同社は9月12日にペラ州サッカー協会に対して株式購入の意思と株式購入能力を証明する書類を提出し、その5日後には企業精査手続きの開始を依頼したということですが、同社はこの際にペラFCの運営を支援する現金を渡したことも明らかにしています。しかし10月12日にペラ州サッカー協会の事務局長が交代し、その際に「追加条項」が提案され、その中には追加の一時金支払いと当初より多額の負債の支払いが明らかになったということです。これに対して同社は今後もペラ州サッカー協会が利益の49パーセントを受け取り続けることから、この一時金の支払いを拒否したことも明らかにしています。

続報-ペラFC売却交渉は失敗か
 コパ・アリーナ社が交渉の一時中断を表明したことを受け、ペラ州サッカー協会のムハマド・ヤザン・モハマド会長代行は交渉は失敗に終わったことを表明し、コパ・アリーナ社の交渉中断の原因が自身にあるという批判も否定しています。
 ヤザン会長代行はコパ・アリーナ社が株式購入能力があることを純分に証明できなかったことが交渉失敗であるとして、同社を批判しています。さらに一時金の支払いを求めたことも否定し、求めたのは州内のサッカー発展のための支援と州サッカー協会運営の費用であったと説明しています。
 「ペラ州サッカー協会は、支払い能力のある個人や団体に株式を譲渡するつもりであり、ペラFCのオーナーになることを望むのであれば、ペラ州サッカー協会による州内サッカー育成への支援が必要である。」と述べています。
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 民営化されるべきクラブの株式譲渡と、州政府からの資金も投入される州内サッカー発展のための育成プログラムへの資金援助は無関係にも思えますが、このヤザン会長代行はそう考えてはいないようです。なお、上の記事でも取り上げた事務局長の交代もこのヤザン会長代行による人事です。このヤザン会長代行は、今季途中にペラFC内で給料未払いが明るみに出て選手から不満の声が上がった際には「文句があるならチームを去れ」と選手に直接、言い放ったとされる人物ですので、この人物の説明がどこまで正しいのかは疑わしいところです。それとは別にMFLは2022年のクラブライセンスの取得条件として、Mリーグのクラブは州サッカー協会が保有率が50%以下であることを求めており、株式譲渡を終えなければならないタイムリミットも迫っています。

10月26日のニュース:AFC U23アジアカップ予選J組開幕-マレーシアはラオスに辛勝、タイはモンゴルと1-1で引き分けに、マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢、シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に

 昨日のこのブログではペナンFCでの期限付き移籍を終えて所属するインドネシア1部ブルシジャ・ジャカルタに復帰するとされていたDFリュウジ・ウトモについて取り上げましたが、このリュウジ選手をめぐってJリーグのジュビロ磐田と韓国のクラブが争奪戦となっているようです。Mリーグ2部から今季1部に昇格したばかりながら3位と大躍進したペナンFCの中心となったリュウジ選手の退団は残念ですが、MリーグでアピールしてJリーグへといった先鞭をつけてもらいたいです。

AFC U23アジアカップ予選J組が開幕
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組が10月25日にタイ対モンゴルのカードで開幕しました。終盤の同点ゴールでモンゴルが追いつき引き分けに終わった1試合目に続き、マレーシア対ラオスの2試合目は、押し気味に進めながらも得点できなかったマレーシアが何とか1点を奪って逃げ切っています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 1-0 ラオス
得点者:マレーシア-アズファル・フィクリ(68分)
 この試合の前には予選J組突破の最右翼と目されるタイがモンゴルと引き分けたことから、この試合では何としても勝利が必要なマレーシアは試合開始から押し気味に試合を進めるものの好機を生かせずに0-0で前半を終了します。後半に入ってもラストパスの精度が低く、なかなかゴール前までボールを運べない中でマレーシアのブラッド・マロニー監督は65分にフル代表組のクェンティン・チェンとハキミ・アブドラ、そしてハイリー・ハキムを投入すると、この交代が功を奏します。66分にはそのクェンティン・チェンのクロスに走り込んできたアズファル・フィクリが合わせてゴールし、ついにマレーシアが均衡を破ります。しかしその後も好機を活かせない展開が続き、試合はそのまま1-0で終了しています。
 初戦ということからの緊張、また30度を超えるマレーシアから気温差が20度以上もあるモンゴルの気候など様々な要因はあったでしょうが、ボールの保持率72%、シュート13本(内オンターゲット3本)といったスタッツを見ると、もう1、2点はとっておきたかった試合でした。ラオスをシュート4本に抑えるなど安定していた守備に比べ、積極的に寄せてくるラオス守備陣によるプレッシャーからパスの精度は低くなり、ゴールが見えてもシュートが打てないなど、攻撃は1点を取るのが精一杯でした。
 この日の勝利で予選好発進となったマレーシアですが、連勝すれば本戦出場が一気に近づく次戦のモンゴル戦に向けてチームがどのように修正してくるかに期待したいところです。(写真はこの試合のマレーシアU22代表の先発メンバー-FAMのFacebookより)

2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
タイ 1-1 モンゴル
得点者:タイ-ジャキット・パラポン(10分)、モンゴル-バルジニャム・バトボルド(75分)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第1節終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア11001013
2タイ10101101
2モンゴル10101101
4ラオス100101-10

マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢
 AFC選手権アジアカップ最終予選は従来のホームアンドアウェイ方式から集中開催形式へ変更して行われることが発表になっていますが、6カ所と想定される集中開催地の1つに立候補する可能性が取り沙汰されていたマレーシアですが、マレーシアの通信社ブルナマはその可能性が低そうだと報じています。
 国内スポーツを統括するマレーシア政府の青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣は、現在の政府が最優先するのは新型コロナ感染拡大により打撃を受けた国内経済の回復であり、アジアカップ予選のようなスポーツイベントに巨額を投入することではないと発言しています。
 「アジアカップ最終予選開催によって国外から多くのサポーターがマレーシアを訪れたり、スポーツツーリズム復活のきっかけになるのであれば、予選開催について検討する価値があるが、最優先されるべきはマレーシア経済の復興であり、政府はそこに注力することになるだろう。」と述べて、国際的スポーツイベント開催については時期尚早という見解を発表したということです。

シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に
 スランゴールFCの本拠地シャーアラムスタジアムは老朽化から2億リンギから3億リンギ(54億7000万円から82億1000万円)と言われる費用をかけて大規模な改修工事が行われていますが、新型コロナの影響でこの故事が予定通り進まず、工事完了が2024年までずれ込みそうであることを英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 1994年開場のシャーアラムスタジアムは今年初めから改修工事が始まっていましたが、新型コロナの影響で中断しており、スランゴール州のアミルディン・シャアリ州首相は、工事再開は今年の年末によていされていること、そしてそこから1年以上は工事期間が必要であると述べ、スランゴールFCは同じスランゴール州のMBPJスタジアムを来季も暫定本拠地として使用することになると話しています。