2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第4節結果

 3月6日に開幕したMリーグ2部プレミアリーグは3月16日から早くも第4節が始まります。なお試合カードの左側がホームチームです。また試合の映像は各クラブの公式Youtubeチャンネルからお借りしています。

2021年3月16日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-0 ペナン
得点者:なし
 見せ場の少ない試合はアウェイのUITMが正GKドミニク・ピチャックをケガで欠きながら、今季初の勝ち点を獲得しています。ペナンは数少ない得点機にいずれもカサグランデがそのチャンスを生かせませんでした。

https://youtu.be/mIvlln3Muo4

2021年3月16日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 2-1 サバ
得点者:パハン-イェウヘン・ボハシュヴィリ(55分)、リー・タック(70分)、サバ-サディル・ラムダニ(80分)
 「休養」中のドーマス・ドゥリー監督に代わりこの試合もドラー・サレー チームマネージャーが監督代行を務めたスリ・パハンが逃げ切って、今季待望の初勝利を挙げています。ゴールはいずれも新加入の外国籍コンビでした。一方のサバは2019年にはパハンでプレーしたインドネシア出身のサディル・ラムダニが1点を返したものの開幕戦の引き分け以降は3連敗となりました。
 今回のスリ・パハンの勝利が監督交代によるものなのか、4戦目にしてチーム内の連携が取れた結果なのは今後の成績を見守る必要があります。昨季の成績で監督職を一旦は解任され、チームマネージャーに「降格」されたドラー・サレー監督が今後もこのまま指揮を取るのであれば、「降格」を決定した経営陣の責任を問う必要もありそうです。またマレーシアサッカーではよく見られる選手が監督をボイコットするケースが、今回のトーマス・ドゥリー監督の「休養」につながっているという報道も見られます。

2021年3月17日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 3-1 PJシティ
得点者:クダ-バドロル・バクティアル(47分)、クパ・シャーマン(52分)、ムハマド・ファイダ・モハマド・ズルキフリ・アミン(84分)、PJ-ラジ・コギレスワラン(39分)
 外国籍選手がいないながらここまで1勝2分と大方の予想を裏切る快進撃のPJシティでしたが、この試合では開幕から3試合で3ゴールと快進撃を支えたダレン・ロックと主将のK・グルサミーがいずれもケガで途中交代を強いられ、前半のリードを守りきれず今季初敗戦。昨季同様シーズン序盤に苦しむクダは不調だったバドロル・バクティアルと一昨年のゴールデンブーツ受賞のクパ・シャーマンらがゴールを決め逆転勝ちしています。

2021年3月17日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 1-1 マラッカ・ユナイテッド
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(66分)、マラッカ-アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(3分PK)
 今季まだ勝星のないマラッカ・ユナイテッドを破れば単独首位に躍り出たトレンガヌですが、JDTに付き合うように引き分けています。一方のマラッカ・ユナイテッドは開幕から4試合連続の引き分けです。

2021年3月17日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 1-1 スランゴール
得点者:JDT-ベルクソン・ダ・シルヴァ(12分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(7分)
 この試合でFAMの公式記録ではマンオブザマッチに選ばれたスランゴールのGKモハマド・カイルルアズハンの獅子奮迅の活躍により、スランゴールが敵地で貴重な勝点1を獲得しています。一方のJDTは終始優勢を保ちながら、前半はゴンザロ・カブレラが、後半にはベルクソン・ダ・シルヴァがいずれも18歳のアリフ・アイマンが倒されて得たPKを失敗するなど、スランゴールを突き放すことができませんでした。
 スランゴールはこの試合が先発2試合目となった20歳のジョーダン・アイムビラ、そして膝前十字靭帯断裂で今季絶望となったMFハリム・サアリに代わり今季初先発となったやはり20歳のアリフ・ハイカルを起用するなど、防戦一方の試合ながら敵地で貴重な勝点1を獲得しただけでなく、今後につながる選手起用ができていたように思います。

2021年3月17日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 3-0 ペラ
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(41分)、ロメル・モラレス2(46分、66分)
 前半はペラが積極的に攻め、KLがそれに対してカウンターで反撃という展開からKLがドミニク・ダ・シルヴァの今季3点目となるゴールで先制。後半に入るとペラ守備陣のミスからロメル・モラレスが移籍後初ゴールを決めてリードを広げ、モラレス選手のこの試合2点目でペラの息の根を止め、KLはJDT、トレンガヌに続く3位に浮上しました。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第4節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT431091810
2TFC431083510
3KL42115237
4KDH42116427
5SEL41216604
6PJ412145-14
7PEN412123-14
8MU40404404
9PHG411236-34
10PRK411225-34
11SBH401326-41
12UITM401317-61
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第4節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
クパー・シャーマン(KDH)3
ドミニク・ダ・シルヴァ(KL)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

3月16日のニュース:W杯アジア二次予選出場の代表合宿参加メンバーが発表、FAMはMリーグ第2節まで審判と選手に対する処分を発表

W杯アジア二次予選出場の代表合宿参加メンバーが発表
 マレーシアサッカー協会FAMは3月22日から3月30日までジョホール・バルのJDTの施設を利用して行われる代表合宿の取集メンバー28名を公式サイト上で発表しています。
 この代表合宿は6月3日からアラブ首長国連邦UAEで開催されるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に出場する選手選考のための合宿です。
 今回の招集メンバーには、新型コロナウィルスによる中断前の最後の試合となった2019年11月14日のタイ戦と同19日のインドネシア戦で召集された23名中、17名が再招集されており、残るGKハジック・ナジル(JDT II)、DFドミニク・タン(タイ1部ポリステロFC)、シャズワン・アンディック(JDT II)、MFバドロル・バクティアル(クダ・ダルル・アマン)、MFアジザン・ノルディン(サバ)、そして先日のUITM戦で怪我のため途中退場したFWサファウイ・ラシドの6名は今回の合宿には召集されていません。
 その一方で久々の代表復帰となるGKカイルル・ファミ・チェ・マット(マラッカ・ユナイテッド)や初招集となる18歳のGKラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)、DFリザル・ガザリ(クダ・ダルル・アマン)、DFイルファン・ザカリア(KLシティ)、DFファズリー・マズラン (スリ・パハン)、FWファイザル・ハリム(トレンガヌ)、MFナズミ・ファイズ・マンソル、MFラマダン・サイフラー(いずれもJDT)、昨季のマレーシア人得点王のFWシャーレル・フィクリ(スランゴール)、ルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)、そしてブラジル出身で今季から帰化選手登録されているFWギリェルメ・デ・パウラ(ペラ)の11名が召集されています。
 またタン・チェンホー監督はタイ1部のチョンブリーでレギュラーを獲得しているDFジュニオール・エルドストールと、期限付き移籍で加入したオーストラリア1部のニューカッスル・ジェッツでデビューを果たしたリリドン・クラスニキについては、現在、マレーシアへの渡航者には2週間の検疫隔離が義務付けられており、またマレーシアからそれぞれの国へ戻っても同様の検疫隔離があることからは今回は召集を見送ったと話しています。「両選手はそれぞれのクラブでプレーし、パフォーマンスが改善されていることは確認しており、今回はそのまま所属クラブでプレー時間を十分に確保してさらにレベルアップを図ってもらい、5月に予定している次回の代表合宿に招集する方が良いと考えた結果の判断である。」と述べたタン監督は、今回初招集となったルクマン・ハキム・シャムスディンについては、昨年から代表合宿への招集を予定していたことも明かし、今回の招集はルクマン選手のフィジカルのレベル、自信、そしてプレースタイルを首脳陣が把握することを目的としているとしています。
 この他、合宿でケガ人が出た際の補充要員としてGKサミュエル・サマヴィル(ペナン)、DFロドニー・ケルヴィン(クダ・ダルル・アマン)、DFアリフ・ファジラー・アブ・バカル、DFシャールル・ニザム・ロス・ハスニ(いずれもトレンガヌ)、FW S・クマーハン(マラッカ・ユナイテッド)、FWダレン・ロック(PJシティ)が待機しているということです。
(以下はマレーシアサッカー協会の公式サイトに掲載された代表合宿メンバーの告知)

FAMはMリーグ第2節までの審判と選手に対する処分を発表
 マレーシアサッカー協会FAMは、Mリーグ第1節と第2節に発生した試合中の複数の事例について、審判と選手を対象とした処分を発表しています。
1) Mリーグ2部プレミアリーグ第1節(3月6日)ケランタン対ペラII
a) モハマド・アミルル・アイザット・モハマド・ロディン主審はペナルティエリア内で適切でない位置に立っていたことにより、ケランタンFCのFWジャック・ヒンドルに両手で押し倒された。審判評価担当者からの報告によるとアミルル主審は試合全体を通しての判定は合格点ではあるが、FAMの審判育成担当者でプロ審判のナゴール・アミル・ノー・モハマドの指導の元、審判技量改善プログラムを受講することとする。なお、次の審判はこのプログラム終了後、その評価をもとに決定する。
b) ケランタンFCのジャック・ヒンドルは、ビデオ映像で明らかになった「審判を両手で強く押したという行為」についてFAMの懲戒委員会による処分対象とする。
(ケランタンFCによるハイライト映像。問題のシーンは2:45頃から)

https://youtu.be/H8oXPqGqXKE

2) Mリーグ1部スーパーリーグ第2節(3月10日)PJシティ対マラッカ・ユナイテッド
a) モハマド・ファイルジ・マット・デサ主審はPJシティのアフマド・カイルル・アヌアル・アフマド・ザムリによるペナルティーエリア内でのシミュレーションに気づかず、そのままPJシティにPKを与えたことにより、2週間の審判停止処分とする。またファイルジ審判はFAMの審判育成担当者でプロ審判のナゴール・アミル・ノー・モハマドの指導の元、審判技量改善プログラムを受講することとする。なお、次の審判はこのプログラム終了後、その評価をもとに決定するが、まずは下部リーグでの審判を行い、スーパーリーグで再び審判を担当するのに十分な評価を得た上で、スーパーリーグの審判に復帰する。
b) PJシティのアフマド・カイルル・アヌアル・アフマド・ザムリはビデオ映像で明らかになった「シミュレーション行為」についてFAMの懲戒委員会による処分対象とする。
C) マラッカ・ユナイテッドのアレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェスはビデオ映像で明らかになった「2点目のゴールの後、意図的に審判に向かってボールを投げつけた行為」についてFAMの懲戒委員会による処分対象とする。
(シミュレーションの場面は2:40辺りから、ボール投げつけは最後にありますがこの映像ではよく見えません。

https://youtu.be/j5PAimUdvGA

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第3節結果

 1部スーパーリーグは3月5日の開幕戦から1週間で早くも第3節開催です。なお対戦カードの左側がホームチームです。また試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月12日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 クダ・ダルル・アマン
得点者:ペナン-エンドリック(11分)、クダ-クパ・シャーマン(86分)
 歴史を遡れば英国が割譲させるまではクダの一部だったペナン島。その中心都市ジョージタウンにあるシティスタジアムは映像で見てもわかるほど水が浮いたピッチでグラウンダーのパスが何度も途中で止まってしまう場面が見られました。得意のパスサッカーが展開できなかったクダに対し、ゴール前にロングボールを集めたペナンがクダのGKシャアリル・サアリが弾いたボールをエンドリックが押し込んで先制します。クダの司令塔MFラビ・アタヤが執拗にマークされ、前半はフラストレーションが溜まる展開だったクダは、後半に入るとペナンゴールへ迫るもののフィニッシュの精度を欠き、このままペナンが逃げ切るかと思われた試合終了間際に途中出場のFWアザムディン・アキルのクロスをシャーマンが技ありのゴールで同点に追いつき引き分けとなりました。FAMの公式記録CMSではマンオブザマッチとなったペナンGKサミュエル・サマヴィルの奮闘で本拠地初勝利目前だったペナンはこの引き分けで勝点4となり同じく勝点4のクダと並びました。

https://youtu.be/dQ1NJwhJZDs

2021年3月13日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 0-1 PJシティ
得点者:PJ-ダレン・ロック(28分)
 今季Mリーグ1部で唯一の外国籍選手がいないPJシティがダレン・ロックの2試合連続ゴールを守って逃げ切っています。一方のサバは今季の本拠地初戦で、入国後の検疫隔離のためチームへの合流が遅れていたDFリスト・ミトレフスキ(マケドニア)、MFレヴィ・マディンダ(ガボン)、FWサム・ジョンソン(リベリア)、FWサディル・ラムダニ(インドネシア)ら外国籍選手がチームに合流し、既に開幕から出場しているDFパク・タエスー(韓国)と共に、第3節で初めて外国籍選手5名が揃う先発メンバーを組むことができましたが、完封負けしています。

2021年3月13日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-4 JDT
得点者:JDT-アリフ・アイマン(10分)、ゴンザロ・カブレラ(15分)、ベルクソン・ダ・シルヴァ(80分)、シャマー・クッティ・アッバ(90+3分)
 マシュー・デイヴィーズ、アイディル・ザフアンらを先発から外す余裕を見せながら、今季新加入のベルグソン・ダ・シルヴァや途中から出場した18歳のアリフ・アイマン、シャマー・クッティ・アッバらがゴールを決め、JDTが開幕から3連勝を飾っています。
 この試合ではアリフ・アイマンがサファウイ・ラシドのケガのため交代していますが、タックルを受けて不自然な倒れ方をしたサファウイ選手は交代の際に痛みのため涙を流す様子も見えたので、ケガの状況が心配でしたが、その後、JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が自身のSNSで「サファウイのケガはACL(膝前十字靱帯)ではないので、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)には出場できる」と明かし、2〜3週間後には復帰できるだろう述べています。

2021年3月13日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 1-1 KLシティ
得点者:スランゴール-ジャンカルロ・ガリフオコ(90分OG)、KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(81分)
 首都圏を流れるクラン川に沿うクアラルンプールとスランゴール州からクランヴァリー(クラン渓谷)ダービーと呼ばれる両チームの対戦は1点を守り切るかと思われたクアラルンプールシティが土壇場で追いつかれて引き分けに終わっています。スランゴールの同点ゴールはサフアン・バハルディンが決めたように見えましたが、FAMの公式記録CMSではKLシティDFジャンカルロ・ガリフオコのオウンゴールをなっています。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 0-0 スリ・パハン
得点者:なし
 この試合ではパハンには6枚もイエローカードが出されるフラストレーションが溜まる試合でしたが、この試合前には今季から指揮を取るアメリカ出身で元フィリピン代表監督を務めたトーマス・ドゥーリー監督とクリストファー・ガメル アシスタントコーチーの「休養」と、昨季まで監督を務めたチームマネージャーのドラー・サレーがこの試合で監督代行を務めることが発表される大激震がチームを襲いました。開幕2試合で0勝2敗、しかも1ゴールとは言え、この早すぎる判断には賛否両労が起こりそうです。ちなみのこの試合の引き分けでスリ・パハンは今季初の勝点1を獲得しています。

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-2 トレンガヌ
得点者:トレンガヌ-ファイザル・ハリム(24分)、デチ・マルセル(90+1分)
 1-0のまま終了かと思われた91分にショートコーナーからゴールエリアの外でパスを受けたトレンガヌFCのデチ・マルセルが左サイドから綺麗にカーブをかけて2点目を決め、トレンガヌが開幕からの連勝を3に伸ばしました。2点目の場面ではペラDF陣は誰1人ボールに寄らず、文字通り守備陣全員が傍観者。ドゥラコヴィッチ監督がいたら決してこんなことは起こらないだろうという無気力な場面を見せたペラでした。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第3節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT33008089
2TFC33007259
3PJ31203215
4SEL31115504
5KDH31113304
6KL31112204
7PRK31112204
8PEN311123-14
9MU30303303
10SBH301214-31
11PHG301215-41
12UITM300317-60
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第3節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)3
2オリヴァー・バフ(SEL)他5名2
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第2節結果

 3月5日に開幕したMリーグ1部スーパーリーグは3月21日の第5節まで2週間で5試合というタイトなスケジュールが組まれています。調整が遅れているチームやベテランが主体のチームはこの日程をどう乗り切るかが第6節以降の成績に直結しそうです。(試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。)

2021年3月9日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマン 2-0 サバ
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(15分)、クパー・シャーマン(21分)
 前節はケガで途中退場となったGKイフワット・アクマルと体調が万全でないDFレノン・アルヴェスを欠いたクダでしたが、パク・タエスー以外の外国籍選手が合流できていないサバ相手では試合開始早々の2点で十分でした。イフワット選手は重症ではないものの2〜3週間は出場できないと言う情報もあります。

2021年3月9日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌ 3-1 スランゴール
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(35分)、モハマド・ラーマット・マカスフ(61分)、モハマド・ハキミ・アブドラ(90+4分)、スランゴール-ムハマド・シャルール・ニザム・ロス・ハスニ(74分OG)
 前節にゴールを決めたFWダビ・アパレシド・ダ・シルバと、DFアルグジム・レゾヴィッチに代えて、セカンドチームからトレンガヌIIの開幕戦でゴールを決めたFWジョーダン・ミンターとMFデチ・マーセル・ングエッサンを昇格させる登録メンバー変更が功を奏したトレンガヌが開幕2連勝を飾っています。

2021年3月9日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 ペナン
得点者:JDT-レアンドロ・ヴェラスケス(81分PK)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)
 ペナン6枚、JDT3枚のイエローカードが出る荒れた試合は、前半は互角に見えたものの、後半はペナンが防戦一方の展開となりました。それでもフィニッシュでのミスが続き無得点だったJDTでしたが81分にペナンGKサミュエル・サマーヴィルがMFゴンザロ・カブレラをペナルティエリアの中で倒して得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて先制。その後はゴール前の混戦からフェルナンド・ロドリゲスが押し込んでダメ押しの2点目を挙げ、JDTが開幕2連勝を挙げています。
 一方のペナンは前節でKLシティを脅かしたセットプレーの機会がほとんどありませんでした。

2021年3月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ2-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:PJ-ダレン・ロック2(71分、86分PK)、マラッカ-S・クマーラン(56分)、モハマド・ファリス・シャー(90+5分)
 PJの2点目となるPKを得たプレーは、映像で見る限りはむしろシミュレーションでイエローカードかと思えるようなプレーでした。マラッカは文字通りラストのセットプレーで同点ゴールを決め、引き分けています。

2021年3月10日@ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン0-2 ペラ
得点者:ペラ-J・パルティバン(43分)、ムハマド・ファルハン・ロスラン(59分)

2021年3月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-0 UITM
得点者:KL-ドミニク・ダ・シルヴァ(14分)
 KLがペナン守備陣の混乱に乗じて先制するも、その後は両チーム共に見せ場の少ない試合を展開しました。KLは1部昇格後初勝利、UITMは開幕から2連敗となりました。


2021年シーズンMリーグ1部スーパリーグ順位(第2節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT22004046
2TFC22005236
3PRK21102004
4SEL21014403
5KDA21012203
6KL21011103
7PEN210112-13
8MU20203302
9PJ20202202
10SBH201113-21
11UITM200213-20
12PHG200215-40
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ダレン・ロック(PJ)2
ハキミ・アブドラ(TFC)2
オリヴァー・バフ(SEL)2
S・クマーラン(MEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他7名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KLC-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグ第1節結果

 2021年シーズンが3月5日いよいよ開幕しました。1部スーパーリーグは8月8日の最終第22節まで全132試合が開催されます。なお現在は無観客試合での開催となっています。なお、対戦カードの左側がホームチームです。なお、試合のダイジェスト映像はいずれも各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月5日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2- 0 クダ・ダルル・アマン
得点者:JDT-サファウィ・ラシド(35分)、ナチョ・インサ(68分)
 昨季の1位と2位が対決した開幕戦はボールへ寄るスピード、ボールキープやパスの精度などあらゆる面で得点差以上の実力差を見せたJDTが圧勝しています。この日が24歳の誕生日だったサファウィ・ラシドが今季のMリーグ初ゴールを決め、ナチョ・インサがダメ押しの2点目を決めています。新戦力のFWベルクソン・ダ・シルバがチームに合流できておらず、セカンドチームのJDT IIから一昨年はクダでプレーしたFWフェルナンド・ロドリゲスを招集する苦しい布陣にもかかわらず、試合はカウンター狙いで引き気味にプレーするクダを自陣に釘付けにして攻め続け、今季も圧倒的な優勝候補であることを見せつけました。
 なおクダにとっては守備陣のキーマンであるレノン・アルヴェスがコンディション不良で出場できなかった影響が大きそうですが、アイディル・シャリン監督は試合前から分かっていたことと、言い訳にはしたくないとメディアに語っています。

2021年3月6日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-0 KLシティ
得点者:ペナン-デヴィッド・ロウリー(29分)
 試合の数日前にクラブ名称がクアラルンプール・ユナイテッドFCからクアラルンプールシティFCへと変更になるなどバタバタ感は試合中も見られました。ロウリー選手のゴールも守備陣の選手は棒立ちで、結果だけでなく試合内容も前半は明らかにペナンが勝っていました。後半に入るとKLが優勢に試合を進めましたが、ペナンのリュウジ・ウトモとラファエル・ヴィトールが中心の守備陣が持ちこたえ1部復帰初戦での勝利としています。なおペナンの守備陣がJDTやクダ、スランゴールといったクラブの攻撃陣に対応できれば、上位進出もありそうです。
 

https://youtu.be/WKEpGV3ESDc

2021年3月6日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 1-2 トレンガヌ
得点者:UITM-モハマド・ファウジ(34分)、トレンガヌ-ダビ・アパレシド・ダ・シルバ(77分)、モハマド・ハキミ・アブドゥラ(88分)
 トレンガヌは新戦力でJ2金沢でもプレー経験があるFWダビと、2部ケランタンFCが手放した理由が不明な若手有望株のFWモハマド・ハキミがゴールを決めています。いずれのゴールはこちらも新戦力のMFマカン・コナテのピンポイントのパスからのものでしたが、昨季もインドネシア1部のプルシブバンドンでチームメートだったコナテ・ダビのホットラインでのゴール量産もありそうですが、今後他のチームはこのコナテ選手に要注意でしょう。

2021年3月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 3-1 スリ・パハン
得点者:スランゴール-オリヴァー・バフ2(45+1分、90+3分)、シャーレル・フィクリ(55分)、パハン-モハド・ノル・アザム・アジ(70分)
 ストップJDTの一番手を目指すスランゴールはいずれも期待される新戦力の3ゴールで快勝しています。バフの1点目はペナルティーボックスの外から、ダメ押しの2点目はボックス内で躊躇なく放ったゴールでした。シャーレル・フィクリのゴールも含め、今季のスランゴールは昨季のイフェダヨ・オルセグン頼りから多彩な攻撃パターンを持つチームへ変貌したようです。

2021年3月6日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 1-1 サバ
得点者:マラッカ-クマーハン・サタシバン(63分)、サバ-ハムラン・ピーター(45分)
 マラッカが優勢に試合を進めながら、新加入の外国籍選手4名が合流できていないサバと引き分け、ホームのマラッカにはとっては痛い引き分けです。
(マラッカ・ユナイテッドとサバは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/knFJRDCYNgs

3月7日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 0-0 PJシティ
得点者なし
 開幕2週間前に監督が交代したペラと外国籍選手が1名もいないPJシティの試合は、今節で唯一のスコアレスドローとなっています。この試合では試合終了間際にPJシティのP・マニアム監督がイエローカードをもらっています。
(ペラとPJシティは公式チャンネルにダイジェスト映像がないので、試合のフル映像をUnifiからお借りしました。)

https://youtu.be/HMXUtVZPtkA

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第1節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1SEL11003123
2JDT11002023
3TFC11002113
4PEN11001013
5MEL10101101
6SBH10101101
7PRK10100001
8PJ10100001
9UITM100112-10
10KL100101-10
11PHG100113-20
12KDH100102-20
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手(所属クラブ)ゴール数
1オリヴァー・バフ(SEL)2
2サファウィ・ラシド(JDT)他9名1
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MEL-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-クアラルンプールシティ

2021年Mリーグ1部スーパーリーグのクラブ紹介とボラセパマレーシアJP的順位予想 その3

JDT-クダ・ダルル・アマン戦で開幕した今季のMリーグ。昨日の1部スーパーリーグ開幕戦に続き、2部も本日3月6日に開幕します。勝手な今季の1部順位予想は今回が3回目で9位から12位までです。なお1位から4位まではこちら、5位から8位まではこちらです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 9位UITM FC

2020年シーズン成績:リーグ7位 – 5勝2分4敗 得点17失点15

昨季1部スーパーリーグの最大の話題の一つがUITM FCの躍進でした。2019年シーズンは2部プレミアリーグ5位ながら1部のPKNS FCがスランゴールFCと合併消滅し、1部のクラブ数が11となったことから、言わば「棚ぼた」で1部に昇格しました。Mリーグ1部のクラブとしては初の大学が運営するクラブとなりましたが、それでも開幕前は文字通り数合わせ扱いでした。

3月半ばに新型コロナウィルスの影響でリーグが中断するまでは1勝1分2敗と周囲の予想通りの成績でしたが、元マレーシアU23代表監督でもあるフランク・ベルンハルト監督は、大学生と外国籍選手と少ないプロ選手とをうまく融合させ、リーグ再開後は*4勝1分2敗と息を吹き返しました。一時は並み居るプロクラブを押さえてリーグ4位まで上り詰めましたが、さらに上位進出が見えた残り2節を1分1敗とし7位でシーズンを終えました。

しかし今季は主将となったDFヴィクター・ニレノルド(フランス)を除く外国籍選手4名が退団、その中にはチームの司令塔ラビ・アタヤ(レバノン-クダ・ダルル・アマンに移籍)もおり、昨季のような戦いぶりを期待するのは難しそうです。今季は同じレバノン出身のFWアブー・バクル・アル=ミル(レバノン1部ブルジュFCより移籍)、ガーナ出身のFWナナ・ポク(カタール2部アル・マーキヤSCより移籍)、昨季はパハンでプレーした守備的MFアダム・リード(フィリピン)、そしてGKドミニク・ピチャック(クロアチア1部NKメジュムリェより移籍)が加入していますが、マレーシア人選手では目立った補強はありません。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ドミニク・ピチャ
ストライカー、ミッドフィルダー、センターバックといったところが外国籍選手の定番ポジションですが、何故か今季はMリーグ1部で2クラブが外国籍GKを獲得しています。クアラルンプール・ユナイテッドのケヴィン・レイ・メンドーザ(フィリピン)とUITM FCのドミニク・ピチャックです。195cmの長身はMリーグでは屈指の長身ですが、貴重な外国籍選手枠をゴールキーパーに割くだけの価値があるかどうかに注目してみたいです。

ディルガ・スルディ
ディルガ選手はこのブログでも何度か取り上げましたが、大半のMリーグの選手とは違いクラブのアカデミーを経ずにプロ入りした異色の選手です。昨季はPDRM FCでプレーし、クラブは2部降格となったものの、ディルガ選手はUITM FCと契約し1部残留を果たしています。若い選手を育成する手腕が評価されるベルンハルト監督のもの、スーパーサブからレギュラーを目指して欲しいです。
*UITM FCの昨季リーグ最終戦となったサバFCとの試合はその後のマレーシアカップ開催までの日程が詰まっており、ボルネオ島にあるサバ州からマレー半島へ移動するサバFCが、当時、投稿者に義務付けられていた14日間の検査隔離期間を試合前に確保できないことから、UITM FCの不戦勝となっています。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 10位マラッカ・ユナイテッドFC

2020年シーズン成績:リーグ9位 – 4勝2分5敗 得点13失点16

昨季は給料未払いで勝点3剥奪処分を受けたマラッカ・ユナイテッド。今季開幕前にも昨季在籍した外国籍選手から未払い給料が支払われていないことをFIFAに提訴されるなどバタバタの状態で開幕を迎えました。運営の不手際によるピッチ外の問題で選手のやる気が削がれながら、昨季の成績不振を指摘されたザイナル・アビディン・ハサン監督はたまったものではないでしょうが、今季も同様の問題が起こる可能性があり、その辺りも込みで順位を予想しました。

戦力的には元代表の主将でもあったMFサフィク・ラヒムがJDTに移籍したものの、マレーシア人選手では主力選手レベルの補強はありません。外国籍選手については、昨季の新型コロナウィルスによるリーグ中断期間に給料未払いを理由にナタポン・ワイルド(タイ)が退団し、リーグ再開後は外国籍選手4名で戦ったことを考えると、開幕から5名の枠全てが埋まっているのは良い点と言えるでしょう。昨季在籍したMFロメル・モラレス(クアラルンプール・ユナイテッドへ移籍)、チーム得点王のFWウチェ・アグバ(2部サラワク・ユナイテッドへ移籍)が退団し、FWソニー・ノルデ(ハイチ)とDFチャン・ソグォン(韓国)は残留、そしてこの2名にFWアレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(インドネシア1部プルシカボ1973より移籍)、FWステファン・ニコリッチ (クロアチア1部FKスティエスカ・ニクシッチより移籍)、フィリピン代表MFマヌエル・オット(フィリピン1部ユナイテッドシティFCより移籍)が加わり攻撃陣に厚みがましています。

マレーシア人選手では代表復帰を目指すGKカイルル・ファミ・チェ・マット、DFワン・アミルル・アフィク、MFサイフル・リズアン、シャミ・ヤハヤらが主力となる一方、控えの選手との実力差が大きく、選手層の薄さが不安要素です。

<ボラセパマレーシアJP的的注目選手
カイルル・ファミ・チェ・マット
オフシーズン中は代表復帰を目指す近道としてのJDT移籍が噂されたカイルル選手でしたが、マラッカ・ユナイテッドに残留しています。GKとしては小兵ですが、2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ優勝時の正GKだったカイルル選手は代表No. 1GKのファリザル・マーリアスよりも若く、まだまだ老け込む歳ではないので4月の代表合宿に向けて開幕から活躍して欲しいです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 11位サバFC

2020年シーズン成績:リーグ10位 – 2勝3分6敗 得点12失点24

上でも述べたように最終戦のUITM FC戦が不戦敗となり不完全燃焼で昨季を終えたサバFC。民営化となりサバFCとなるも昨季終了後に成績不振で契約解除となったクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督と再び契約するなど迷走しました。

クラブレベルでの監督経験がなかったクルニアワン監督にとっては1年での解雇は納得がいかなかったはずですが、再びチャンスを得たインドネシアのレジェンドは意気込んで今季に臨むはずでした。しかもかつてサバでプレーし得点王も獲得しているレジェンド、スコット・オルレンショーがテクニカルディレクターに就任し、クラブとして環境は整ったかに見えましたが、ここで再び問題が発生します。サバはDFパク・タエスーを残し、4名の外国籍選手を入れ替えましたが、その4名がリーグ開幕に間に合わない事態が発生しています。

クルニアワン監督自身が獲得した高速ウィングのサディル・ラムダニ(インドネシア1部バヤンガラFCより移籍)、ガボン出身MFレヴィ・マディンダ(トルコ2部ギレンスポルより移籍)、リベリア出身のFWサム・ジョンソン(アメリカ1部レアル・ソルトレイクより移籍)、マケドニア出身のDFリスト・ミトレヴィスキ(アルメニア1部アラシュケルトFCより移籍)のうち3名は既に検疫隔離期間中である一方、残る1人はいまだに入国ができていないということです。どの3選手が検疫隔離期間中かは明らかにされていませんが、いずれにしても今季のチーム開幕戦には間に合わないということです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ボビー・ゴンザレス
37歳のゴンザレス選手は昨季はペナンFCでプレーし、8年ぶりに地元のクラブと契約しています。2013年シーズンには2部プレミアリーグながら22試合で21ゴールを挙げるなどリーグ屈指のストライカーでしたが、近年は出場機会も減り、昨季は先発したのは4試合で決めたゴール数は1ですが、地元に帰り最後に一花を咲かせたいというところでしょうか。


アムリ・ヤハヤ
また40歳になるアムリ・ヤハヤは2部サラワク・ユナイテッドからの移籍です。スランゴールのレジェンドプレーヤーでもあるアムリ選手は、2019年シーズン終了後に当時監督だったB・サティアナタン監督との確執からサラワク・ユナイテッドへ移籍しましたが、今季からそのサティアナタン氏がサラワク・ユナイテッドのテクニカルディレクターに就任したことで、今度はサバFCへ移籍しました。昨季はチームの主将としてリーグ全11試合に先発し10試合はフル出場、2ゴールを決めるなど年齢を感じさせない活躍をしたアムリ選手は2年ぶりの1部スーパーリーグでも同じような活躍ができるかが見ものです。

ボラセパマレーシアJP的順位予想 12位PJシティFC

2020年シーズン成績:リーグ7位 – 3勝5分3敗 得点17失点16

MリーグではJDTとともに州サッカー協会から運営資金などの支援を受けていない民営化クラブですが、その分運営も厳しいのか、今季の1部スーパーリーグで唯一、外国籍選手がいないクラブです。また、前身はMIFAマレーシアインド系サッカー協会ということもあり、チームにインド系マレーシア人選手が多いことも特徴です。

今季から監督となったこちらもインド系マレーシア人のP・マニアム監督は2017年にはスランゴールでも監督と務めたこともある他、近年はマレーシアサッカー協会FAMで年代別代表の監督となり、直近ではU16代表監督なども務めました。

外国籍選手がいない中、FWカイリル・ムヒミーン(スランゴールFCから移籍)、DF S・スブラマニアム(クアラルンプール・ユナイテッドから移籍)のベテラン勢、主将となるK・グルサミーやK・プラバカラン(いずれもスランゴールFCから移籍)などを補強したものの、他のクラブと比べると戦力差は大きく、今季は苦しい戦いを強いられそうです。

<ボラセパマレーシア的注目選手>
ダレン・ロック
トレンガヌFCから移籍したFWダレン・ロックは、イギリス生まれながら父親がマレーシア人であることから、マレーシア人選手として登録されています。昨季はトレンガヌFCでの出番は無く、セカンドチームのトレンガヌFC IIでもやはり出場機会が限られていましたが、外国籍選手がいないPJシティでは主力として出場機会も増えそうです。かつてはJDTで将来を期待されたロック選手が活躍できれば、チームのニックネームであるフェニックス「不死鳥」のように今季1部残留が見えてきます。

1月10日のニュース:PJシティの選手が新型コロナ陽性、クアラルンプールUにはホダック新監督が急遽就任、マラッカU監督は新外国籍選手に期待

PJシティの選手が新型コロナ陽性
 2月下旬の今季2021年シーズン開幕に迎え、各クラブはプレシーズンの練習を始めている中、Mリーグクラブとして初の新型コロナウィルス陽性者が1部のPJシティFCから数名出たと、英字紙スター電子版が報じています。
 2月下旬に予定されている今季Mリーグの開幕前に各クラブには新型コロナウィルスに対する検査が義務付けられており、PJシティFCは先月12月29日に選手と監督、コーチ及び関係者全員が検査を受けたということですが、その際には3名のコーチと6名の選手に陽性反応が出ており、この内の数名は入院、残りは自宅で隔離を行い、陰線反応が出た残りの選手やスタッフも自宅待機となっていました。
 そして1週間後の今月4日に前回の検査で陽性反応が出た選手たちを対象に再検査を行ったところ、選手1名から再度陽性反応が出たということです。
 PJシティFCのガネシュ・シャンムガンCEOは今回の報道を認めた上で、全ては管理下にあり心配は無用と話しています。
 Mリーグ1部と2部の全てのクラブは既にプレシーズン練習を開始していますが、今回のPJシティFC以外には新型コロナウィルス陽性反応が出たケースはこれまで報告されていませんでした。

クアラルンプールUにはホダック新監督が急遽就任
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、今季Mリーグ1部に昇格するクアラルンプール・ユナイテッドFCの新監督に前マレーシアU19代表監督でクロアチア出身のボジャン・ホダック氏が就任すると伝えています。
 スタジアムアストロの取材に対し、先週、クアラルンプール・ユナイテッドのスタンリー・バーナードCEOから連絡を受けて、チームの現状を説明された上で監督としてのオファーを受けたと話すホダック氏は1年契約プラス1年延長のオプションで契約を結んだことを明らかにしています。
 ケランタンFA(現ケランタンFC)やJDTなどでの監督経験もあるホダック氏は2012年にはケランタンFAをクラブ史上初の国内三冠(リーグ戦、FAカップ、マレーシアカップ)に導いた他、2014年には昨季まで続いているリーグ7連覇の初年度となるリーグ優勝を果たすなど、Mリーグでの実績は十分な監督です。またU19代表監督時代は2017年アジアサッカー連盟AFC U19選手権出場や2018年の東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権優勝なども達成しています。
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 クアラルンプール・ユナイテッドの監督には、チリ出身で前東ティモール代表監督を務めたシモン・エリゼッチ氏が就任することが報じられていましたが、今季開幕まで1ヶ月ほどに迫った中での急転直下のホダック監督就任となりました。

マラッカU監督は新外国籍選手に期待
 昨季は給料未払いで勝点3を剥奪されMリーグ1部で9位となったマラッカ・ユナイテッドですが、昨季から続投するザイナル・アビディン・ハサン監督は、今季から加入する新外国籍選手の存在がクラブの順位を押し上げることを期待していると話しています。
 マラッカ・ユナイテッドは昨季はチーム最多の6ゴール(11試合)を挙げたFWウチェ・アグバ(ナイジェリア)と司令塔MFロメル・モラレス(アルゼンチン)と契約を更新しませんでしたが、両選手に代わってフィリピン代表のMFマヌエル・オット(フィリピン1部ユナイテッド・シティFC、旧セレス・ネグロスFCから加入)とクロアチア出身のFWイヴァン・レンドリッチ(クロアチア1部FKジェリェズニチャル・サラエヴォより加入)を新たに獲得しています。この新戦力に昨季からプレーするDFジャン・スクウォン(韓国)、MFソニー・ノルデ(ハイチ)が加わり、5つある外国籍選手枠の4枠が確定しており、ザイナル監督はレンドリッチとコンビを組むもう一人の外国籍FWの獲得を予定していることも明かしています。
 昨季のマラッカ・ユナイテッドは、給料未払いを理由にアセアン(東南アジア)枠で在籍していたナルポン・ワイルド(タイ)が新型コロナウィルスによるMリーグ中断中の7月に退団しており、再開した第5節以降、最終第11節までは外国籍選手4名で戦うことを強いられていました。

1月9日のニュース:スランゴールFCは今後3年はMBPJスタジアムをホームに、サラワクU監督は今季優勝争い参戦に自信、元代表のジュニオール・エルドストールはタイ1部クラブに移籍

スランゴールFCは今後3年はMBPJスタジアムをホームに
 Mリーグ1部のスランゴールFCは今季から少なくとも3シーズンはスランゴール州プタリンジャヤにあるMBPJスタジアムを本拠地として使用するようです。
 これまで本拠地としてきた同州シャーアラムにあるシャーアラムスタジアムが総費用2億5000万リンギ(およそ64億4000万円)とされる大規模な改修工事に入ることから、スランゴールFC運営会社のジョハン・ハミドンCEOは今後2、3年は、同じMリーグ1部PJシティFCのホームでもあるMBPJスタジアムを本拠地とすることを、スランゴール州政府関連企業が発行するスランゴールキニ紙上で明かしています。
 スランゴールFCは昨季2020年シーズン開幕前に、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLからシャーアラムスタジアムの老朽化による危険を指摘されたことによりホームゲームを同スタジアムで開催できなくなり、昨季のホームゲームは同じ1部のUITM FCが使用するスランゴール州シャーアラムのUITMスタジアムを使用していました。(ただし1試合だけはブキジャリルスタジアムでホームゲームを開催したものの、FAMにブキジャリルスタジアムでのホームゲーム開催を禁じられています。)

 昨季2020年シーズンはMリーグ2部で10位、しかも11位のヌグリスンビランFC(旧ヌグリスンビランFA)とは勝点で並びながら得失差で10位となったサラワク・ユナイテッドFC。その監督として2年目となるエラヴァラサン・エランゴワン監督は、2月下旬に開幕予定の今季2021年シーズンに向けて優勝を目指す戦力が整ったと話しています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版によると、その根拠は補強した新戦力にあるということです。昨季はスランゴールFCで主将を務めたテイラー・リガン(オーストラリア)の他、サンドロ・ダ・シルヴァ(スランゴールFCより加入)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(タイ1部リーグBGパトゥム・ユナイテッドから加入)、リ・チャンホーン(ペナンFCから加入)らMリーグ経験者を集めたエラヴァラサン監督は、昨季とは大きく異なるチームの編成に自信を持っており、2部の優勝争いはサラワク・ユナイテッドFCを含めた全てのチームにチャンスがあると話しているということです。
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 フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCがリーグ参加を認められず、今季は10チームで争われる2部プレミアリーグですが、その内、4チームは1部スーパーリーグ所属チームのセカンドチームであることから1部昇格ができません。このため今季の2部リーグは6チームが1部昇格の2枠を争うことになります。

元代表のジュニオール・エルドストールはタイ1部クラブに移籍し
 かつてサラワクFA(現サラワク・ユナイテッドFC)やJDTでのプレー経験のあるDFジュニオール・エルドストールはマレーシア人の母親とスウェーデン人の父親を持ち、マレーシア代表でもプレー経験があります。2018年にJDTを退団後は英国7部リーグなどでプレーしていましたが、このエルドストール選手がタイ1部のチョンブリーFCと契約したことをマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 マレーシア人選手のタイリーグ挑戦といえば、今季は既にノーシャルル・イドラン・タラハ(前BGパトゥム・ユナイテッドFC)とモハマドゥ・スマレ(前ポリス・テロFC)の代表コンビがいずれも尻尾を巻いて昨年末で契約を終えてマレーシアへ戻ってきたのは記憶に新しいところです。
 アセアン(東南アジア)枠での契約となるエルドストール選手は、若い選手が多いチョンブリーFCに自分の経験を伝えたいと話していますが、9歳とまだまだ老け込む歳でもないエルドストール選手の東南アジア復帰は、ワールドカップ2022年大会アジア二次予選を控えるマレーシア代表にとって朗報となることを期待したいです。
(チョンブリーFCと契約したエルドストール選手-チョンブリーFC公式サイトより)

12月15日のニュース:前エリートアカデミーTDは育成チームのMリーグ2部出場に反対、スランゴールFCとトレンガヌFCの来季本拠地は未定、ケランタンUの東山新監督は来季トップ4入りを目指す

前エリートアカデミーTDは育成チームのMリーグ2部出場に反対
 国家サッカー選手養成プログラムNFDPの卒業生を中心に編成されるU20「育成チーム」が、来季のMリーグ2部に参戦することが決まりましたが、サッカー専門サイトのヴォケットFCは、このNFDPや、その中核となるエリートアカデミーのモクタル・ダハリアカデミーでかつてテクニカルディレクターを務めたリム・ティオンキム氏がこの計画について猛反対していると報じています。
 NFDPを監督するマレーシア政府青年スポーツ省参加の国家スポーツ評議会MSNとマレーシアサッカー協会が共同で運営する「育成チーム」のMリーグ2部参加について、リム氏は「才能がある若い選手の育成という観点から、FAMが下した最も愚かな決断の一つである。」と一刀両断にし、「18歳の選手がプロと対戦することでどれほど有意義な経験を積めるのか。」と疑問視しています。
 ドイツリーグでのプレー経験もあり、また元バイエルンミュンヘンのユースチームのコーチ経験もあるリム氏は「この『育成チーム』に参加する選手全員が現時点で必ずしも高いレベルにあるわけでなく、そのレベルに達していない選手には育成に適した環境が必要である。そういった選手には時間が必要で、現在の自分のレベルにあったリーグでプレーするべきであり、Mリーグ2部はそのレベルではない。」と述べています。
 「この『育成チーム』の核となるのはNFDPの卒業生のトップレベルの選手をスランゴールFCやJDTが獲得した後の残りの選手たちであることを考えると、そういった選手を2部リーグでプレーさせて不必要なプレッシャーを与えるよりは、U21チームのリーグであるプレジデントカップやU19のリーグであるユースカップでプレーさせる方が遥かに良い。確かにU21やU19のリーグ参加は「育成チーム」がプレーする環境としては理想的ではないかもしれないが、FAMはそれ以外のリーグを用意することができない現状ではやむを得ない。」
 「NFPD卒業生全員が(NFPD出身でベルギーリーグに移籍した)ルクマン・ハキムや、(同じくNFPD出身でJDTに加入した)ウマル・ハキームではないので、成長するための時間を与えてあげる必要がある。「育成チーム」内でも選手のレベルは異なるが、そのレベルの違いを理解し、選手はそれぞれにあった時間を与えて育成されるべきだが、FAMはそれがわかっていない。」
 「マレーシアの選手の問題点はプレッシャーをかけられると冷静に組織だったプレーができないと言われるが、Mリーグ2部でプレーしてもそれを学ぶことはできない。マレーシアの多くのサッカーファンは代表チームがワールドカップに出場することを夢見ているが、育成の仕組みが正しくなければ、実現は難しいだろう。」などと話しています。

スランゴールFCとトレンガヌFCの来季本拠地は未定
 英字紙ニュースストレイトタイムズは、Mリーグ1部のスランゴールFCとトレンガヌFCの来季の本拠地が未定であると報じています。
 従来の本拠地であるシャーアラムスタジアムが今後2年ほどは改修工事中で使用できないスランゴールFCは、今季は1試合をブキジャリル国立競技場で行ったものの、その他のホームゲームはスランゴール州シャーアラムにあるUITM FCの本拠地UITM FCを使用しました。
 来季はやはりスランゴール州にあるPJシティFCの本拠地MBPJスタジアムを間借りすることが発表されていますが、クアラルンプール市内のムルデカスタジアムの使用も検討しているとされています。
 スランゴールFC(当時はスランゴールFA)が最後にムルデカスタジアムを本拠地として使用したのは1994年で、翌年の1995年に新たに完成したシャーアラムスタジアムへと本拠地を移しました。
 またトレンガヌFCも本拠地のスルタン・ザイナル・アビディンスタジアムの改修工事を今季開幕前に行いましたが、現在も照明を含めた施設に問題があり、新たな本拠地を探しているということです。
 来季はAFCカップにも出場するトレンガヌFCは、早急に新たな本拠地を見つける必要がありますが、Mリーグを運営するMFLは来季開幕前に各クラブの本拠地となるスタジアムの状況を調べるために視察を行うとしてますが、現時点では、トレンガヌFCからの本拠地変更の届出は提出されていないということです。

ケランタンUの東山新監督は来季トップ4入りを目指す
 Mリーグ2部のクチンシティFC(来季から、今季まではクチンFA)の監督を辞職し、来季は同じ2部のケランタン・ユナイテッドFCの指揮を取る東山晃新監督は、来季の目標にトップ4入りを挙げています。
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、この目標は今季2部で8位となったケランタン・ユナイテッドFCのパフォーマンスをもとに立てた目標だということです。
 31歳の東山監督は新たな選手の獲得も含め、経営陣と協議中ということですが、トップ4入という目標達成には現場とフロントの協力が欠かせないとも述べています。
 「他のクラブに対抗する実力があると信じているので、目標のトップ4入りにも自信がある。練習開始後は練習試合なども組み、来季開幕前までにチームを強化したい。」と話す東山監督率いる新チームは来季に向けて、今月28日に指導するということです。
 今季初めて2部に昇格したケランタン・ユナイテッドFCですが、クラブ創設3年目にもかかわらずマレーシアカップへの出場権を獲得しています。

12月2日のニュース:クチンシティFCにイルファン新監督就任、ヌグリスンビランFAは前PJシティ監督のデヴァン氏が新監督就任、ラジャゴパル元代表監督がブルネイ代表監督に就任、AFCカップのグループステージは集中開催方式に変更

クチンシティFCにイルファン新監督就任
 3昇格後初のMリーグ2部で今季は4位と検討したクチンシティFC(来季より、今季はクチンFA)は前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム新監督の就任を発表しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によれば、クチンシティFCのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、クラブからの契約延長オファーを断って辞任した東山晃監督に代わって就任するイルファン新監督にはその豊富な経験でクラブにより良い成績をもたらしてくれることを期待していると話しています。
 さらにファズルディン会長はワン・ジャマク・ワン・ハサン元代表監督をテクニカルディレクターTCとして招聘する予定も明らかにしています。
 「ワン・ジャマク氏には自身の経験と専門性をクチンシティFCだけでなくサラワク州全体のサッカー発展のために活用してもらいたい。またワン・ジャマク氏はコーチライセンス取得のためのコースを開催する指導者資格も保持しているので、マレーシアサッカー協会FAMと協力しながら、サラワク州内でコーチライセンス取得のためのコースを開催したい。」とも話し、サラワク州内の指導者のコース受講が簡単になるようにしたいとファズルディン会長は話しています。

ヌグリスンビランFAは前PJシティ監督のデヴァン氏が新監督就任
 今季Mリーグ2部で11位と低迷したヌグリスンビランFAは、今季Mリーグ1部PJシティFCの監督を務めたディヴァン・クップサミー氏の監督就任を発表しています。
 ヌグリスンビラン州出身で、現役時代もヌグリスンビランFAでプレーしたデヴァン氏は、これまで2003年から2006年、そして2015年シーズンもヌグリスンビランFAで監督を務めており、今回は3度目の監督就任となります。
 ブリタハリアンとのインタビューで、ヌグリスンビランサッカー協会PBNSの会長でもあるヌグリスンビラン王族のラズマン・アル・カドリ殿下は、地元出身でもあり、これまのヌグリスンビランFAを指導した監督の中で最も多くのトロフィーを獲得していること、さらに今季は1部でPJシティFCを7位の成績に導いたことなどがデヴァン監督採用の理由であると明かしています。その上で、2022年シーズンにはヌグリスンビランFAが1部でプレーできるよう、PBNSはデヴァン監督に来季2021年シーズンでの1部昇格を求めていると話しています。
 なおデヴァン監督はかつてヌグリスンビランFAで監督を務めた際には、2003年にFAカップ優勝を、2005-2006年シーズン(このシーズンは2005年12月開幕、2006年5月閉幕)には1部スーパーリーグ優勝を果たしています。

ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督に就任
 ブルネイサッカー協会NFABDが元マレーシア代表監督のラジャゴバル・クリシュナサミ氏のブルネイ代表監督就任を発表したとブリタハリアンが報じています。
 NFABDのマトゥシン会長は、公募した代表監督職にはドイツやセルビアなどからも応募があったと話し、ラジャゴパル監督採用までには様々な議論が行われたとしています。その上で、2009年の東南アジア大会優勝や2010年の東南アジア選手権スズキカップ優勝などの実績に加え、ラジャゴバル氏がかつてブルネイも参加してたマレーシア国内リーグでのクラブ監督の経験もあることから、ブルネイの選手の状況も理解しており、代表チーム強化にはその理解も利点となるとなると判断したということです。なおラジャゴバル監督との契約期間は2年間ということです。

AFCカップのグループステージは集中開催方式に変更
 来年2021年のアジアサッカー連盟AFCカップでは、これまでのホームアンドアウェイ方式で開催されていたグループステージが集中開催方式へと変更されると、ブリタハリアンが報じています。
 この結果、来年5月から6月かけての開催が予定されているアセアン東南アジアゾーンのグループステージでは、各チームが7日間で3試合を行うことになるということです。
 AFCのウィンザー・ポール事務局長は、グループステージの開催地についてはまだ決まっていないと話している他、AFCチャンピオンズリーグについての変更については、まだ何も決まっていないと話すにとどまっています。
 2021年のAFCカップはマレーシアからは今季2位のクダFAと3位のトレンガヌFCの本戦出場が決まっています。