今季のMリーグ1部スーパーリーグを振り返る(2)

  Mリーグ1部スーパーリーグの2021年シーズンの成績を振り返る企画の2回目は7位から12位までのチームの今季を振り返ります。

7位 PJシティFC 6勝6分10敗 得点16(リーグ11位)失点28(リーグ4位)
主な得点者:ダレン・ロック3 、カイリル・ムハイミン3、コギレスワラン・ラジ2
クリーンシート:8(カラムラー・アル=ハフィズ8)
平均得点:0.73/試合 平均失点:1.27/試合
 今季のスーパーリーグで唯一、外国籍選手が1人も在籍しなかったPJシティFCは、開幕前は今季2部降格の最右翼と見られていましたが、前半戦を3勝6分4敗で折り返すと、後半戦は6連覇したものの下位のクラブ相手には取りこぼすことがほとんどなく、外国人選手を擁した昨季と同じ7位でした。
 トレンガヌFCから移籍したエース候補のダレン・ロックが開幕からの3試合で3ゴールを挙げながら、その後はケガによりチームを離脱し、先発に復帰できたのはシーズン終盤の2試合だったこともあり、とにかく得点力不足がシーズンを通しての課題でした。今季6勝の内、5勝が1-0での勝利でそれに貢献したGKのカラムラー・アル=ハフィズが10月の代表合宿に初招集されるなどマレーシア人選手だけで今季を戦った成果もありました。
 マレーシアカップではJDT、サバFC、ケランタンFC(2部プレミアリーグ)と同じD組に入っていますが、JDTの1位突破はほぼ確定しているので、サバFCとの2位争いが焦点になりそうです。

8位 マラッカ・ユナイテッドFC 5勝9分8敗 25得点(リーグ7位)31失点(リーグ7位)
主な得点者:S・クマーラン4、ステファン・ニコリッチ4、アレックス・ゴンサウヴェス3、ソニー・ノルデ3
クリーンシート:5(カイルル・ファーミ・チェ・マット4、ノラジラン・ラザリ1)
 リーグ下位のチームには下位となる理由が当然あるわけですが、マラッカ・ユナイテッドFCは現場ではなく経営陣の不手際というかプロ意識の欠如がその理由です。成績的には勝点で7位のPJシティFCと並ぶものの、得失差により本来は7位となっているべきところを、昨季に続き2季連続となる未払い給料問題より勝点3の剥奪処分を受けた結果、今季のマラッカ・ユナイテッドFCは8位に終わっています。チームは開幕から4試合連続引き分けでスタートしましたが、第4節後に勝点剥奪処分が発表され、積み上げた勝点が4から1となり前半戦を3勝5分5敗の11位で折り返しました。後半戦に入るとトレンガヌFCを破り、スランゴールFCと引き分ける見当を見せ、最終的には8位と昨季より順位を一つ上げています。
 マレーシアカップでは2部プレミアリーグ優勝のヌグリスンビランFCとC組の2位を争うことになりそうですが、C組の初戦となる明日9月27日のヌグリスンビランFC戦で敗れるようなことになれば、グループステージ敗退が見えてきます。
 

9位 サバFC 4勝7分11敗 得点21(リーグ9位)失点38(リーグ10位) 
主な得点者:レヴィ・マディンダ4、アムリ・ヤハヤ4、サディル・ラムダニ3
クリーンシート:3(ロブソン・レンディ・リニン2、ロザイミ・ロヒム1)
 外国籍選手のチーム合流が遅れたサバFCは、全員が先発XIに出揃ったのは今季初勝利を挙げた第5節でした。しかも昨季10位の成績によりインドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の解任を発表しながら、開幕前に今季も続けて指揮を取ることが発表されるドタバタもありました。しかもそのクルニアワン監督は後半戦開幕以降、0勝3分4敗の成績を理由にシーズン終了まであと2試合というところで「休養」させられるなど、続投させた経営陣の責任も問われるべきでは、という状況でシーズンを終えています。
 戦力的にはレヴィ・マディンダと並んで40歳のアムリ・ヤハヤがチーム得点王という点も来季以降に不安が残りますが、チーム総得点21の内、マレーシア人選手が得点したのは8点と半分にも満たず、来季も外国籍選手頼りのチーム編成となりそうです。
 マレーシアカップはPJシティFCのところでも書きましたが、グループステージ突破に向けてPJシティFCとの2位争いを繰り広げることになりそうですが、シーズン終盤の監督交代後も連敗して後半戦を0勝3分6敗で終えており、リーグ戦終了後に就任したオン・キムスイ元U23代表監督がどこまでチームを立て直してくるかが注目です。

10位 スリ・パハンFC 4勝6分12敗 得点23(リーグ8位)失点37(リーグ9位)
主な得点者:ケニー・アティウ4、リー・タック他6名が2
クリーンシート:3(ヘルミ・エリザ・エリアス3)
 アメリカ出身でワールドカップ1984年大会と88年大会には代表チームの主将として出場、東南アジアではフィリピン代表監督も務めたトーマス・ドゥーリー監督を招聘したスリ・パハンFCは、開幕戦から2連敗すると、ドゥーリー監督を「休養」させ、昨季監督を務めたドラー・サレー TM(チームマネージャー)を再登板させました。就任時からスリ・パハンFCの練習設備は自身がプレーしたドイツでは5部リーグ並みなどと発言したことなども「休養」の理由とされていますが、それでもあまりに早すぎる「休養」に周りが驚く中、昨季8位の成績を理由に解任されたドラー・サレー監督の再登板にはさらに驚かされました。ドラー監督就任後2試合目となる第4節に今季初勝利を挙げたものの、2勝目まではさらに7試合を要すなど、果たして監督交代に意味があったのかどうかに疑問が残る経営陣の判断でした。前半戦を3勝3分7敗、後半戦は1勝3分5敗で一部サポーターからはどラー監督解任やドゥーリー監督復帰の声も出る中、幸いなことに今季は下位のチームがスリ・パハンFCに輪をかけてひどい状況だったことから、なんとか1部残留を果たしています。
 マレーシアカップではペナンFC、KLシティFC、2部プレミアリーグ準優勝のサラワク・ユナイテッドFCと同じA組に入っていますが、グループステージ突破どころかA組4位でグループステージを終える可能性もあります。

11位 ペラFC 4勝4分14敗 得点20(リーグ10位)失点45(リーグ12位)
主な得点者:ギリェルメ・デ・パウラ4、カレッカ4、セルヒオ・アグエロ2
クリーンシート:5(ハフィズル・ハキム4、アズリ・アブドル・ガニ1)
 一昨年5位、昨年4位と順調に順位を上げてきたペラFCは、2017年から指揮を取るメフメト・ドゥラコビッチ監督が突然辞任しました。コロナ禍で家族と会えないことがその理由と発表されましたが、今振り返ればそれが果たして本当だったのか…。今季はクラブ創設100周年というペラFCは開幕直後から所属選手への給料未払いが明らかになると、それに呼応するようにチームも不振(というか選手のモチベーション不足?)に陥り、前半戦を3勝3分7敗の8位で終えました。
 また給料未払いの影響は大きく、前半戦終了直前のトランスファーウィンドウ期間には外国籍選手4名全員を含む8選手が退団、移籍しましたが、全員が今季開幕戦の先発XIに入っていたこの主力8選手の退団の影響は当然ながら大きく、後半戦は1勝1分7敗とリーグ最低の成績で100周年という記念の年にクラブ史上初の2部降格となりました。

12位 UITM FC 3勝4分15敗 得点16(リーグ11位)失点41(リーグ11位)
主な得点者:クォン・ヨンヒョン4、シーン・ジャネッリ3、ジョエル・ヴィニシウス 2、ナナ・ポク2
クリーンシート:4(ムハマド・アズファル・アリフ1、ザミル・スラマット3)
 大学のクラブとして初めて1部に昇格した昨季は短縮された日程だったもののリーグ6位(5勝2分4敗)と好成績を挙げたUITM FCは、開幕前に昨季在籍した外国籍選手5名中、チームの司令塔ラビ・アタヤや昨季チーム総得点17点中6点を挙げたFWグスタヴォなどを入れ替えましたがこれが大失敗でした。結局、唯一残った主将のヴィクター・ニレノルド以外は、今季途中のトランスファーウィンドウ期間で再び全員が入れ替えられ、チームの今季得点者トップ3全員がこのトランスファーウィンドウ期間に加入した選手たちであることからも明らかなように、前半戦は0勝2分11敗、またこの間は得点4失点30と、とにかく点が取れませんでした。外国籍選手が入れ替わった後半は3勝2分4敗と持ち直し、最終節まで1部残留の可能性が残りましたが前半戦の勝点がわずか2ではやはり残留は無理でした。
 1部スーパーリーグからマレーシアカップに出場できるのは11位までなので、12位のUITM FCは今季のマレーシアカップには出場できずに来季は2部に降格します。
 

Mリーグ1部スーパーリーグ第22節結果

 Mリーグ1部スーパーリーグの今季最終節第22節の6試合が9月12日の行われました。JDTが既に今季優勝を決めている一方で、AFCカップ出場権の懸かった2位争いは最終節までもつれていましたが、2位のクダ・ダルル・アマンFCが勝利し、直接対決となった3位ペナンFCと4位トレンガヌFCが引き分けたため、クダ・ダルル・アマンFCが2位を確定し、来季のAFCカップ出場権を獲得しています。また2部降格の決まっている11位のペラFCと12位のUITM FCは揃って勝利したため順位は変わらず、ペラFCがマレーシアカップの出場権を獲得しています。

2021年9月12日@スタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマンFC 4-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:クダ-チェチェ・キプレ2(24分、31分PK)、バドロル・バクティアル(67分)、ファイヤド・ズルキフリ(69分)、マラッカ-アドリアーノ(50分)
 W杯予選で自国の代表チームに招集されたエースFWクパー・シャーマンと司令塔MFラビ・アタヤが離脱して以降の3試合を2分1敗と勝ち星がなかったクダ・ダルル・アマンFCがこの試合で引き分け以下なら3位以下に転落の可能性もありましたが、エースのシャーマン不在の中、代わりのエースとしてチームを引っ張ってきたチェチェ・キプレがこの試合でも2ゴールを挙げる活躍で、クダ・ダルル・アマンFCが2季連続となる2位でリーグ戦を終え、来季のAFCカップ出場資格を獲得しています。キプレ選手は今季10ゴール11アシスト、また主将のバドロル・バクティアルもこの試合の1ゴールも合わせてマレーシア人選手最多の7ゴールを挙げるなど、主力選手の離脱を総合力で補った結果の2位死守でした。
 一方、今季8位のマラッカ・ユナイテッドFCは昨季の9位から順位を1つ上げていますが、給料未払いで勝点3が剥奪されなければ7位の成績でした。クラブは給料未払い問題が明らかになり2年連続勝点剥奪処分を受けており、選手は逆境に耐えて頑張ったものの、経営陣には「たら」「れば」を言う資格もないでしょう。

2021年9月12日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 2-2 トレンガヌFC
得点者:ペナン-シェリディン・ボボエフ(40分)、カサグランデ(45+1分)、トレンガヌ-アルグジム・レゾヴィッチ(25分)、リー・タック(80分)
 2位のクダ・ダルル・アマンFCの試合結果次第では、逆転2位浮上のチャンスがあった両チームの対戦は、アブドル・ラティフ・スハイミが13分に退場となったことで10人となったペナンFCが圧倒的に不利に見えましたが、トレンガヌFCのデヴィッド・ダ・シルヴァのPKをペナンFCのGKサミュエル・サマーヴィルが止めてトレンガヌFCは先制機を逸します。それでもトレンガヌFCは先日、このブログでも取り上げたアルグジム・レゾヴィッチの今季初ゴールで先制し、このまま主導権を握るのかと思われたその15分後にペナンFCがシェリディン・ボボエフのゴールで同点、さらに前半終了間際にはエースのカサグランデが頭で合わせて1人少ないペナンFCがリードして前半を終了しました。
 後半もトレンガヌFCが優勢に進めながらもそれに持ちこたえていたペナンFCですが、80分にはリー・タックが同点ゴールを決め、さらに逆転を目指すも試合はこのまま2-2で終了しています。
 今季3位となったペナンFCは2001年の1部リーグ(当時の名称はプレミア1リーグ)優勝以来の好成績で1部昇格初年度を終えています。
 一方のトレンガヌFCは、前半戦は2位で折り返しながら、後半戦は3勝2分4敗、特に2位争いが佳境に入った最後の4試合では3分1敗と大失速した結果、昨季より順位を1つ下げて4位で今季を終えています。

2021年9月12日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 2-1 サバFC
得点者:ペラ-ナナ・ポク2(20分、70分)、サバ-パク・タエスー(85分)
 既に2部降格を決めているペラFCはこの試合での順位変動はないものの、勝てばリーグ戦後のマレーシアカップ出場権が獲得、負ければ2部のクラブとチャレンジカップ出場となるためプライドを賭けての試合となりました。前半戦はUITM FCでプレーし11試合で2ゴールという成績だったペラFCのナナ・ポクがこの試合だけで2ゴールを決め、サバFCの反撃を振り切っています。
 FAMのテクニカルディレクターを務めていたオン・キムスイ氏の新監督就任が発表されたサバFCでしたが、シーズン最後で5連敗、しかもこの間は1得点16失点、後半戦全体でも0勝3分6敗(4得点20失点)のチームをマレーシアカップへ向けてオン新監督がどう立て直すのかに注目です。

2021年9月12日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 1-2 PJシティFC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(45+4分PK)、PJ-カイリル・ムハイミーン(21分)、シャーミ・ザムリ(69分)
 今季は共にMBPJスタジアムを本拠地とする両チームの「スランゴールダービー」は、今季ここまで25ゴールを挙げているイフェダヨ・オルセグンが開始早々にPJシティFCゴールがシュートを放つなど、スランゴールFC優勢で始まりましたが、ケガによる長期離脱から先発復帰2試合目となったダレン・ロックが加わったPJシティFCはカイリル・ムハイミーンのゴールで先制します。前半終了間際にスランゴールFCは自身が倒されていたPKをイフェダヨ選手が決めてリーグ新記録となる26ゴールで同点とし、試合は1-1で折り返しました。後半開始直後には、スランゴールFCのGKカイルルアズハン・カリドがロック選手を倒してPKを与えてしまいますが、ロック選手が蹴ったPKはゴールポストに当たり、PJシティFCはリードを奪えないまま試合が進むも、69分にはゴールエリアの外からシャーミ・ザムリがロングシュートをゴール左上に決めて再びPJシティFCがリードします。追いつきたいスランゴールFCでしたが、85分には主将のシャーミ・サファリがプロフェッショナルファウルで一発退場となり万事休す。不安定な戦いを続けた今季を象徴するような敗戦で今季の最終成績を5位としたスランゴールFCに対し、1部スーパーリーグで唯一、外国籍選手0名で臨んだPJシティFCは大方の予想を覆す7位で今季を終えています。

2021年9月12日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 1-0 スリ・パハンFC
得点者:UITM-クォン・ヨンヒョン(24分PK)
 11位のペラFCが勝ったため、最終順位が最下位の12位となったUITM FCですが、後半戦は3勝2分4敗と今季の勝ち星は全て後半戦で記録しています。短縮日程となったものの昨季は6位だったチームの外国籍選手を主将のヴィクター・ニレノルド以外全て放出するなど疑問の残る運営方針の結果が2部降格へ繋がっています。
 新監督としてアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー新監督を招聘しながら開幕戦から2連敗すると、いきなり「休養」させる不思議な対応をとったスリ・パハンFCでしたが、昨季の8位という成績から一旦は監督を解任すたドラー・サレー監督をその後任として復帰させてもチームが改善されるはずもなく、プロフェッショナルらしくない経営陣の元では10位で1部残留を果たせたのはむしろ喜ぶべきことかも知れません。

2021年9月12日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-1 KLシティFC
得点者:JDT-ナズミ・ファイズ(16分)、ニック・シャールル・アズミ(70分OG)、KL-ムハマド・イズリーン(25分)
 今季の王者JDT相手に善戦も、最後はオウンゴールで敗れたKLシティFCですが、1部復帰後最初のシーズンながら6位で今季を終えています。これは1999年の1部(当時の名称はプレミア1リーグ)の5位以来最高位の成績です。
 リーグ8連覇を達成したJDTは来季は4季連続のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ最終順位

ClubGWDLGFGAGDP
1#JDT2218315094157
2^KDA22134544281643
3PEN2212553730741
4TFC22115633211338
5SEL22106645301536
6KL228952720733
7PJ2266101628-1224
8MU225982531-6*21
9SBH2247112138-1719
10PHG2246122337-1418
11@PRK2244142045-2516
12@UITM2234151641-2513
#JDTが2021年シーズンの優勝を果たし2022年AFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。
^クダ・ダルル・アマンFCは2022年AFCカップの出場権を獲得しています。
@ペラFCとUITM FCは2022年シーズンの2部降格が決定しています。
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点最終ランキング

選手(クラブ)ゴール数
1*イフェダヨ・オルセグン(SEL)26
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)23
3クパー・シャーマン(KDH)13
4カサグランデ(PEN)12
5パウロ・ジョズエ(KL)10
チェチェ・キプレ(KDH)10
*イフェダヨ選手の26ゴールはMリーグのシーズン最多ゴール新記録となっています。
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第21節結果

 9月3日から5日にかけて、Mリーグ1部スーパーリーグ第21節が開催されました。前節でJDTの優勝とリーグ8連覇が決まっていますが、AFCカップ出場権の懸かる2位争いは、前節終了時点で2位のクダ・ダルル・アマンFCと同3位のトレンガヌFCが揃って敗れた一方で、同4位のペナンFCが勝利して今季初となる2位に浮上しています。しかし次節最終節の結果次第ではまだ順位が変わル可能性があるため、決着は最終節まで持ち越しとなっています。
 また2部降格争いは11位のペラFCと12位のUITM FCの2部降格が今節で決まりました。なおペラFCはクラブ史上初となる2部降格となっています。(正確にはMリーグが1部と2部に別れてからなので31年ぶりです。)
 またスランゴールFCのイフェダヨ・オルセグンがサバFCを相手にハットトリックを達成し、シーズン最多となる3回のリーグ記録を樹立するとともに、今季通算ゴールを25とし、こちらもリーグ新記録を達成しています。しかし2位のベルグソン・ダ・シルヴァが2ゴール差でイフェダヨ選手を追走しており、得点王争いの決着も最終節まで持ち越しとなっています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年9月3日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 2-1 ペラFC
得点者:マラッカ-マヌエル・オット(67分)、ソニー・ノルデ(79分)、(分)、ペラ-セルヒオ・アグエロ(30分PK)
 この試合で引き分け以下ならば2部降格が決まる11位ペラFCが前節を終えて8位のマラッカ・ユナイテッドFCと対戦。PKで先制するなど前半を優勢に進めながら追加点の奪えなかったペラFCを後半にマラッカ・ユナイテッドFCが逆転し、ペラFCの2部降格が決定しました。負けられない重要な試合で今季初出場となるGKモハマド・ナスルラー・アブドル・アジズを先発メンバーに起用した理由は不明ですが、試合終了後にナスルラー・アジズ選手が大泣きしていたことが印象的でした。
 給料未払い問題により勝点3を剥奪されたことで、1部残留危機にあったマラッカ・ユナイテッドFCはこの日の逆転勝利で1部残留を決めています。

2021年9月4日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 2-1 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:KL-ロメル・モラレス(6分PK)、サフィ・サリ(26分)、クダ-チェチェ・キプレ(34分)
 今週はFIFAの国際マッチデー期間に当たることから、チーム得点王のFWクパー・シャーマン(リベリア)とMFラビ・アタヤ(レバノン)がそれぞれ自国の代表チームに招集されて欠場中のクダ・ダルル・アマンFC。主力選手を欠くものの来季のAFCカップ出場権獲得のためにリーグ2位の座を死守したいところでしたが、サフィ・サリの今季初ゴールなどで2点を挙げたKLシティに敗れています。
 次節の最終節第22節がアウェイマッチのKLシティFCは、この日の勝利で今季はホームで無敗(7勝5分)の記録を達成しています。

2021年9月4日@MBBJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 0-0 UITM FC
得点者:PJ-カイリル・ムハイミン(39分)
 降格を争うチーム同士となったこの試合は9位のPJシティFCが12位のUITM FCを破り、PJシティFCの1部残留とUITM FCの2部降格が決定しています。
 外国籍選手が1名もいないことから、開幕前は2部降格の最有力候補とされていたPJシティFCの1部残留は、この試合で敗れたUITM FCやペラFCといった5名の外国籍選手枠を使いながら2部に降格するクラブにとっては強烈な皮肉になったのではないでしょうか。

2021年9月4日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 0-1 JDT
得点者:JDT-シェイン・ローリー(45+2分)
 JDTに今季唯一の黒星をつけているトレンガヌFCは、この日はチーム得点王のFWデヴィッド・ダ・シルヴァがベンチ入りしなかったものの、将来のエース候補でJDT戦でゴールを挙げているFWハキミ・アブドラが後半戦で初めて先発し、JDTのGKファリザル・マーリアスに阻まれたものの惜しいシュートをはなちます。また守備陣は試合開始からリーグ得点王のベルグソン・ダ・シルヴァを厳しくマークしチャンスを与えず、このまま0-0で前半終了かと思われたロスタイムにトレンガヌFCゴール前の混戦からDFシェーン・ローリーが今季初ゴールを決めてJDTが先制し、結局これが決勝点となり、JDTが1-0で逃げ切っています。

2021年9月5日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
スリ・パハンFC 1-2 ペナンFC
得点者:パハン-ケニー・アティウ(61分)、ペナン-エンドリック(67分)、ダニアル・アシュラフ(72分)
 2位を争うクダ・ダルル・アマンFCとトレンガヌFCがいずれも前日に敗れ、この試合に勝てば今季初の2位に浮上することがわかっていたペナンFCと、やはり前日の結果で今季の1部残留が確定した10位のスリ・パハンFCの対戦は、前半は動きが悪いペナンFCに対し、積極的にゴールを狙うスリ・パハンFCが押し気味に進めたものの両チーム無得点で終了。後半に入るとスリ・パハンFCがリードし、ますますペナンFCのプレッシャーがかかるかと思われましたが、67分のエンドリックのシュートをスリ・パハンFCのGKヘルミ・エリザがまさかのキャッチミスでゴールを許し、ペナンFCが同点に追いつきます。そこからはペナンFCが攻撃のペースを上げ、5分後の72分にはカサグランデのパスをDFの裏に抜け出したダニアル・アシュラフが決めてこれが決勝点となり、ペナンFCが勝利しています。この勝利でペナンFCは今季最高位となる2位に浮上しています。

2021年9月5日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-6 スランゴールFC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン3(22分、24分、88分)、ムカイリ・アジマル(45+2分)、ノー・ハキム・ハサン(46分)、ダニアル・アスリ(75分)
 スランゴールFCが今季最多となる6ゴールでサバFCに圧勝。この試合でリーグ新記録となるシーズン最多となる3度目のハットトリックを決めたエースのイフェダヨ・オルセグンは、この日のゴールで今季通算25得点となり、Mリーグのシーズン最多得点の新記録を達成するとともに今季得点王争いのトップに立ちました。
 前節終了後に2試合を残してクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督を「休養」させたサバFCは、この試合前にペラFCとUITM FCが敗れたため1部残留が確定し、重圧のかからない状況だったにもかかわらずホームで今季最多失点で大敗しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第21節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1#JDT2117314884051
2PEN2112453528740
3KDA20123537241339
4TFC21114631181337
5SEL21106544281636
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#JDTが2021年シーズンの優勝を果たしAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。
@ペラFCとUITM FCは2022年シーズンの2部降格が決定しています。
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第20節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)25
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)23
3クパー・シャーマン(KDH)13
4カサグランデ(PEN)11
5パウロ・ジョズエ(KL)10
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第20節結果

 8月27日から29日にかけて、Mリーグ1部スーパーリーグ第20節が開催されました。今節は首位のJDTがスリ・パハンFCに勝利し、2試合を残しながら今季優勝を決めています。またこの優勝でリーグ8連覇も達成しています。次節からの残り2節はAFCカップ出場権がかかるリーグ2位、3位争いと2部降格をめぐる争いがさらに激化しそうです。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月27日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 3-0 スリ・パハンFC
得点者:ベルグソン・ダ・シルヴァ3(8分、41分、45分)
 前半だけでハットトリックを決めたベルグソン・ダ・シルヴァの活躍でJDTが快勝し、今季優勝とリーグ8連覇を決めています。この試合では、先日このブログでも取り上げた代表FWシャフィク・アフマドも後半戦初めてベンチ入りし、60分からの途中出場ながらシュートを放つなど今季3試合目の出場を果たしています。
 一方のスリ・パハンFCはエラルド・グロンやアダム・ノー・アジーら主力選手6名がケガで出場できず、試合前から困難な試合になることは明らかでしたが、やはりJDTになすすべなく破れ、今季残り2試合は1部残留をかけた戦いが続きます。

2021年8月28日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマンFC 1-0 ペラFC
得点者:クダ-クパー・シャーマン(19分)
 Mリーグを運営するMFLは来季のAFCカップ出場資格はMリーグ1部スーパーリーグ2位とマレーシアカップ優勝チームに与えられることを発表し、各チームは今季2位を目指して争いを激化させています。そんな中、11位のペラFCを相手にクダ・ダルル・アマンFCが勝利し、2位に浮上しています。
 ペラFCはこの試合で引き分けを挟み6連敗とまた一歩、2部降格に近づいています。

2021年8月28日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤヤ)
スランゴールFC 1-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-ハイン・テット・アウン(18分)、マラッカ-マヌエル・オット(90+4分)
 ハイン・テット・アウンのゴールで先制したスランゴールFCは、28分にDFアシマウィ・ヤキンがいわゆるプロフェッショナルファウルで退場となりますが、10人となってもこの1点を守り切り5連勝目前となったロスタイムに失点して引き分けています。スランゴールFCのカルステン・ナイチェル監督が89分に守備の選手ではなくFWダニアル・アスリとウィングのシーン・シヴァラジを投入した選手交代には疑問も残りますが、この引き分けでスランゴールFCの今季トップ3でのフィニッシュは難しくなりました。
 一方、2部降格争いの中にいるマラッカ・ユナイテッドFCにとっては貴重な引き分けとなりました。

2021年8月28日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UTIM FC 4-0 サバFC
得点者:UTIM-クォン・ヨンヒョン(15分PK)、ジョエル・ヴィニシウス(17分)、シーン・ジッネッリ2(59分、66分)
 最下位12位のUITM FCがホームで7位のサバFCに今季最多となる4得点で圧勝し、1部残留の可能性が残りました。KLシティFCから期限付き中のGKザミル・スラマットが移籍後2試合目となるクリーンシートを達成すれば、同じくKLシティFCから期限移籍中のシーン・ジッネッリが2得点を挙げてUITM FCの勝利に貢献しています。
 サバFCは4月17日に自身のホームで行われた同じカードでは4-0と勝利していましたが、この日は同じ得点差で敗れて後半戦はこれで3分4敗となり、この試合後にはクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の「休養」が発表されています。

2021年8月29日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 2-1 PJシティFC
得点者:ペナン-カサグランデ(5分)、シェリディン・ボボエフ(45+1分)、PJ-P・ラジェス(64分)
 エースのカサグランデとシェリディン・ボボエフがいずれも2試合連続ゴールを決めたペナンがFCが勝利しています。ペナンFCは今季2部から昇格したチームですが、いきなりトップ3でのフィニッシュの可能性が見えてきました。
 PJシティFCは残り2試合で降格圏の11位まで勝点差5となり、次節第21節の最下位UITM FC戦での勝利が1部残留の条件となります。

2021年8月29日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 1-0 トレンガヌFC
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(29分)
 今季2部から昇格したKLシティFCのボジャン・ホダック監督が今季の目標にあげた1部残留が既に確定しており、チームもこの試合の勝利で後半戦は3勝4分と無敗記録を更新しています。
 一方、今季2位とAFCカップ出場権を狙うトレンガヌFCは、下位のクラブ相手に痛すぎる敗戦で3位に後退しています。次節第21節はリーグ覇者のJDTと、そして最終節の第22節では3位を争うペナンFCと好調なチームとの直接対決が控えており、3位を死守できるかどうかに注目です。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第20節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1#JDT2016314783951
2KDA18122433191438
3TFC20114531171437
4PEN201145337637
5SEL2096538281033
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11PRK2034131742-2513
12UITM1923141237-259
#JDTが2021年シーズンの優勝を果たしAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第20節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)23
2イフェダヨ・オルセグン(SEL)22
3クパー・シャーマン(KDH)13
4カサグランデ(PEN)11
5パウロ・ジョズエ(KL)10
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

8月26日のニュース:Mリーグ1部-クダが3連勝で4位に浮上、Mリーグ2部-クチンシティが連勝でマレーシアカップ出場権争いが混戦に、Mリーグ運営組織の新CEOはJDT勤務の兄との関連を否定

 チーム内に新型コロナ陽性者が見つかり、複数の試合が延期されていたMリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCと2部のクチンFCが試合を行い、両チームとも勝利しています。

2021年8月25日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-4 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:PJ-カイリル・ムヒミーン(61分)、クダ-ラビー・アタヤ(4分)、プラバカラン(45+4分OG)クパー・シャーマン(56分)、ファヤッド・ズルキフリ(90+3分)
 クダ・ダルル・アマンFCがエースのクパー・シャーマンらの4ゴールでPJシティFCに圧勝し、3連勝で4位に浮上しています。
 Mリーグ1部で唯一、外国籍選手が一人もいないPJシティFCはここまで8位と大健闘としていますが、残り3試合で降格権となる11位のペラFCとは勝点差5と今後も厳しい状況が続きます。そんな中での朗報は、ケガで長期離脱を余儀なくされていたダレン・ロックがこの試合に途中出場したことでしょう。開幕5試合で2勝2分1敗と快進撃する中、3ゴールを挙げたロック選手は、ケガをした3月21日の第5節スリ・パハンFC戦以来の復帰を果たしており、1部残留がかかる残り3試合に間に合った!といったところでしょうか。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第19節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
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12UITM181314837-296
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年8月25日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 2-1 JDT II
得点者:クチン-イルワン・シャズミン(59分)、アミル・アムリ・サレー(82分)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(18分)
クチンシティFCが2連勝し、8位と勝点差4の9位に浮上しています。消化試合数が他のクラブよりも少ないクチンシティFCは、今後の成績次第でも2年連続となるマレーシアカップ出場も見えてきます。今季の残りのホームゲームはジョホール州のMBPGスタジアムを使用するクチンシティFCからは、移動の負担も少なくなる上、ピッチの状態も本来のサラワク州立スタジアムより良いという話も聞こえてきており、さらに上位を目指す環境は整っているようです。
 この試合ではクチンシティFCの鈴木雄太選手とJDT IIの廣瀬慧選手はいずれも先発してフル出場しています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第19節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
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11FAM1703141152-413
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

MFLの新CEOはJDT勤務の兄との関連を否定
 9月1日付でMリーグを運営するMFLのCEOに就任するスチュアート・ラマリンガム氏は、MFLのCEOが受けるプレッシャーはこれまで以上に厳しくなっていることは理解している上で、自分にはその状況に対処する能力があると話しているとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。。
 就任発表後初めてとなる会見で、自身を仕事としてではなくサッカー好きとしてサッカー界に関わっている人間であると評したスチュアート氏は、産業としての国内サッカーが向かう方向性が未だ定まっていないことを問題として挙げ、就任後は直ちにMリーグに変革をもたらしたいと話す一方で、長期的視野に立った改革も同時に行いたいとも話しています。
 前任者のアブドル・ガニ・ハサン氏がMFL会長に就任したことを受け、MFLのCEOが空席となったことにより、2018年7月からマレーシアサッカー協会FAMの事務局長を務めてきたスチュアート氏がMFLの新CEOとなることが今週発表されています。
 またオンラインで行われた会見の席上では、MFLの前身であるFMLLPが2015年に設立された際にCEOを務めた兄のケヴィン・ラマリンガム氏との関連を問われると、自分たちは兄弟ではあるものの、それぞれが異なる能力を持つ別の人間であることを強調し、今回のMFLのCEO就任と現在はMFLが運営するMリーグの1クラブであるJDTで働く兄とは全く関連がないとし、「各州のサッカー協会が運営するMリーグクラブが民営化する先鞭をつけた兄の実績を評価するとともに、自分の役割はそこで作られた仕組みを改善して前進することだと理解している。」と答えています。
 2015年4月にFMLLPのCEOに就任したケヴィン・ラマリンガム氏は、2018年3月に現在のMFLとなった後もCEOを務めた後、2019年11月に健康上の理由で退任しています。そしてその後任としてMFLの第2代CEOに就任したのが今回、MFLの新会長に就任したアブドル・ガニ・ハサン氏でした。



Mリーグ1部スーパーリーグ第19節結果

 8月20日から22日にかけて、Mリーグ1部スーパーリーグ第19節が開催されました。今節もJDTが勝利し、次節にも今季優勝とリーグ8連覇が決まります。このために残り3節の注目はリーグ2位と3位に与えられるAFCカップ出場権争いと2部降格をめぐる争いとなりました。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月20日@ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 0-2 KLシティFC
得点者:KL-ロメル・モラレス(48分)、ザムリ・ヤハヤ(71分)
 今年2度目のトランスファーウィンドウ期間に獲得したFWキリアン・ヌワブエズがチーム合流初戦で膝前十字靭帯損傷で今季絶望となったことから、本来のMFではなくFWとして起用されているロメル・モラレスが先制ゴール、後半にはザフリ・ヤハヤの今季2得点目となるゴールでKLシティFCが連勝し、無敗記録を9試合に更新しています。なおKLシティFCは今季これまでの勝利が全てホームゲームで、この試合で今季アウェイゲーム初勝利も記録しています。
 一方のスリ・パハンFCは今季初先発となったGKダニエル・ワフディン・サドゥンが活躍したものの攻撃陣の不発で連敗となり、10位に交代し、11位のペラFCまでとも勝点差が4と降格争いから抜け出せていません。

2021年8月21日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 0-3 スランゴールFC
得点者:オリヴァー・バフ(42分)、イフェダヨ・オルセグン2(45+2分、60分PK)
 スランゴールFCが得点王争いでトップに立つイフェダヨ・オルセグンの2ゴールで勝利し、4連勝。AFCカップ出場権の懸かる3位以内でリーグを終える可能性を残しました。
 一方のペラFCは、この試合前に「休養」させていたチョン・イーファット監督が今季最後まで指揮を取ることを発表していますが、この「休養」期間中にシャーリル・ニザム コーチが監督代行を務めたチームはこの試合も含め3得点10失点で3連敗、後半戦開幕以降では1分5敗となり2部降格が一段と近づきました。

2021年8月21日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 0-2 JDT
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(27分)、モハマドゥ・スマレ(83分)
 JDTはエースのベルグソン・ダ・シルヴァのゴールなどで快勝しています。この勝利で勝点48となったJDTは今季3節を残し、2位のトレンガヌFCとの勝点差が11に、試合数が3試合少ないクダ・ダルル・アマンFCとも勝点差が16となり、次節第20節のスリ・パハン戦に勝利すれば今季優勝とリーグ8連覇が決まります。
 PJシティFCは4試合連続でゴールなしの4連敗となり、11位のペラFCとは勝点差5のままとなっています。

2021年8月21日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 1-2 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(70分)、クダ-ラビー・アタヤ(45+3分)、シャズワン・ザイノン(50分)
 首位JDTと直接対決を残すトレンガヌFCでしたがホームでクダ・ダルル・アマンFCに敗れる痛い敗戦で優勝争いから脱落したどころか2位の座も危なくなってきました。
 新型コロナ陽性者が出たことで、消化試合数が少ないクダ・ダルル・アマンFCは連勝で3位のスランゴールFCに勝点で並び、得失差で4位となっています。またこの日の勝利でクダ・ダルル・アマンFCは乗り試合を全勝し、JDTが残り試合全敗となれば、JDTの優勝を阻止できる唯一のチームとなりました。なおこの試合でDFロドニー・ケルヴィンが肩を負傷して途中退場し、その後の報道では今季残り試合の欠場が発表されるほどの重症と判明しました。

2021年8月22日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-1 ペナンFC
得点者:ペナン-カサグランデ2(38分、55分)、シェリディン・ボボエフ(68分)
 前節で敗れたクダ・ダルル・アマンFC戦ではベンチ入りもしなかったカサグランデとエンドリックのブラジル出身コンビが復帰したペナンFCはそのカサグランデが3試合ぶりのゴールを決め3位を死守しています。
 サバFCは後半戦開幕以来3分3敗と未だ勝ち星がなく、7位ながら降格圏の11位まで勝点差6と残り3試合で下位のクラブ相手に取りこぼすことがあれば降格もあり得ます。

2021年8月22日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 1-1 UITM FC
得点者:マラッカ-S・クマーラン(45分)、UITM-ヴィクター・ニーレノルド(88分)
 UITM FCが終盤に主将のヴィクター・ニーレノルドのゴールで執念のドローに持ち込み、首の皮一枚のところで1部残留の可能性を残しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第19節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1915314483648
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12UITM181314837-296
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第19節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)22
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)20
3クパー・シャーマン(KDH)11
4カサグランデ(PEN)10
5パウロ・ジョズエ(KL)9
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第18節結果

 8月7日と8日の両日、Mリーグ1部スーパーリーグ第18節が開催されました。なお後半戦開幕から2週間で5試合と詰まった日程だったMリーグですが、次節第19節は1週間空いて8月13日と14日に予定されています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月7日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 2-0 ペラFC
得点者:UITM-シーン・ガン・ジネリ(30分)、シャフィク・アル-ハフィズ(74分)
 11位と12位の対戦となったこの試合は、12位のUITM FCが11位のペラFCを破り今季初勝利を挙げるとともに、今季1部残留の可能性をわずかならがら残しました。
 一方のペラFCは後半戦5試合で1分4敗、しかもこの間3得点17失点とチーム崩壊が止まりません。

2021年8月7日@シティースタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 2-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-ラファエル・ヴィトール(75分PK)、シェリディン・ボボエフ(90+3分)、マラッカ-ジョヴァンニ・ゴメス(90分)
 トップ3入りと来季のAFCカップ出場を目指すペナンFCは、66分にカイル・アズリン・カザリが2枚のイエローで退場なりながらも先制、そしてロスタイムには執念の逆転劇を見せて3位を維持しています。
 3試合ぶりにチャン・ソグォンとS・クマーランが先発メンバーに戻ったマラッカ・ユナイテッドFCは90分にジョヴァンニ・ゴメスの加入後初ゴールで一旦は同点に追いつくも、最後に失点し、降格圏から抜け出せませんでした。

2021年8月7日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティーFC 1-0 PJシティーFC
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(31分)
 KLシティFCは開幕時のストライカー、ドミニク・ダ・シルヴァがケガで前半戦の大半を棒に振ったことから、トランスファーウィンドウ期間に新たにキリアン・ヌワブエズを獲得。しかし、このヌワブエズも後半戦開幕戦となったスランゴールFCでまさかの膝前十字靭帯(ACL)損傷で今季残り試合の出場が絶望となり、そこからチームも4試合連続引き分けで、この間の得点も4と苦しい試合が続いています。一方PJシティFCも開幕直後の快進撃の原動力となったダレン・ロックが未だケガから復帰できず、後半戦4試合でわずか1得点(5失点)とこちらも得点力不足に苦しんでいます。
 そんなエースがいない両チームの戦いはKLシティFC主将のパウロ・ジョズエのゴールで雌雄が決しています。

2021年8月7日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 2-0 スリ・パハンFC
得点者:トレンガヌ-デヴィッド・ダ・シルヴァ(12分)、ファイザル・ハリム(24分)
 打倒JDTの一番手と目されながら、降格争いをするマラッカ・ユナイテッドFCに敗れるなど後半戦は戦いが安定しないトレンガヌFCが2連勝を飾っています。
 トランスファーウィンドウ期間にスリ・パハンFCに加入するとそれまで不振のチームを1人で激変させたマヌエル・イダルゴ。そのイダルゴ選手を警告累積によりを欠いたスリ・パハンFCは6試合ぶりに無得点で敗れています。

2021年8月8日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-0 サバFC
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(18分、21分)
 JDTはエースのベルグソン・ダ・シルバがリーグ得点王に躍り出る2ゴールを決めて快勝。
 一方、後半戦開幕以来3分1敗と勝ち星のないサバFCはパク・テスとヨシプ・イヴァンチッチをケガで欠く苦しい布陣で望みましたが、過去4試合で3得点の攻撃陣がこの試合でも機能しませんでした。

 今節、ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)で予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対スランゴールFC戦は、チーム内で新型コロナ陽性者が見つかったクダ・ダルル・アマンFCが現在、隔離期間中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第18節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1814314283445
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*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第18節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)19
2イフェダヨ・オルセグン(SEL)17
3クパー・シャーマン(KDH)9
パウロ・ジョズエ(KL)9
5カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第17節結果

 8月3日から8月4日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第17節が開催されました。今節も首位JDTが勝利し、優勝が近づく一方で2部降格圏のペラFCとUITM FCが敗れ、降格チームも確定しそうです。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月3日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 3-5 ペナンFC
得点者:ペラ-ナナ・ポク3(15分、36分、58分PK)、ペナン-ラファエル・ヴィトール3(1分、8分、28分)、カサグランデ(21分)、アジム・ラヒム(86分)
 前節でJDTに0-5で敗れたペラFCと、同じく前節にスランゴールFCに1-4で敗れたペナンFCの対戦は、開始10秒でペナンFCが先制する大荒れの予感を感じさせる展開で始まりました。その後も先制ゴールを決めたラファエル・ヴィトールが8分、28分とゴールを決め試合開始から28分でハットトリックを達成、さらにエースのカサグランデが後半戦初ゴールを決めるなどする一方、ナナ・ポクの2ゴールで追いすがるペラFCは前半を2-4のスコアで折り返しました。51分にはPKを得たペラFCがナナ・ポクのこの試合3得点目となるゴールでペナンFCに1点差と迫りますが、86分にアジム・ラヒムがペナンFCのこの試合5点目を決めてペラFCを突き放し、両チームでハットトリックを記録した大荒れのこの試合はペナンFCが勝利しています。
 2試合連続の5失点、さらに後半戦開始からの4試合で15失点と守備陣が崩壊し、チョン・イーファット監督を「休養」させて臨んだペラFCでしたがシャーリル・ニザム監督代行でもこの悪い状況は改善されませんでした。なおペラFCは次節は最下位のUITM FCとアウェイで対戦します。また試合のなかったクダ・ダルル・アマンFCを抜いて今季最高位の3位に浮上したペナンFCは次節でホームでマラッカ・ユナイテッドFCと対戦します。

2021年8月3日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 0-1 JDT
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(2分PK)
 この試合も開始20秒でJDTがPKを得ると、ベルグソン・ダ・シルヴァが今季17試合で16得点目となるゴールを決めてJDTが先制し、こちらも大荒れの予感でしたが、マラッカ・ユナイテッドFCのGKカイルル・ファミ・チェ・マットのファインセーブやJDT攻撃陣のシュートミスなどもあり、JDTが圧倒しながらスコアは1-0で終わっています。
 ボラセパマレーシアJPでは後半戦開幕前にマラッカ・ユナイテッドFCの展望として、前半戦13試合で19失点の守備が補強ポイントにもかかわらず新外国籍選手は2人だったことから補強ポイントが違うのでは、と書きましたが、それに反し、後半戦4試合で失点3と立て直してきています。
 僅差の試合となったものの、これで今季10試合目の完封勝利となったJDTは次節はホームでサバFCと、一方のマラッカ・ユナイテッドFCはアウェイでペナンFCと対戦します。

2021年8月3日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 2-0 UITM FC
得点者:シャルル・ナジーム(24分)、イフェダヨ・オルセグン(57分)
 シャルル・ナジームの今季初ゴールで先制したスランゴールFCは、後半にもリーグ得点王のイフェダョ・オルセグンが追加点を決め、ともにスランゴール州に本拠地を持つ「スランゴールダービー」はスランゴールFCがUITM FCを破っています。
 この試合でUTIM FCは不安定なスランゴールFCの守備をついて何度かチャンスを得たものの、スランゴールFCのGKカイルルアズハン・カリドの好守もあり無得点に終わっています。現在最下位のUITM FCは次節はホームに11位のペラFCを迎えますが、クダ・ダルル・アマンFCとの対戦が予定されていたスランゴールFCは、クダ・ダルル・アマンFCが新型コロナ感染者発覚による隔離期間中のため、次節は試合がありません。

2021年8月4日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 0-3 トレンガヌFC
得点者:トレンガヌ-デシ・マルセル(13分)、デヴィッド・ダ・シルヴァ(87分)、モハマド・ラフマット・マカスフ(90+2分)
 JDT追撃の一番手と目されながら、ここ2試合は下位のチームに1分1敗と結果を残せていなかったトレンガヌFCが快勝し、後半戦2勝目を挙げています。次節はトレンガヌFCは今節、試合がなかったスリ・パハンFCをホームに迎え、PJシティFCは「クラン渓谷ダービー」となるアウェイのKLシティFCが控えています。

2021年8月4日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-0 KLシティFC
得点者:サバ-レヴィ・マディンダ(65分)、KL-ランディ・バルー(22分OG)
 後半戦開始からの3試合で2分1敗とまた勝ち星のないサバFCはホームでの勝利を身座しましたが、DFランディ・バルーのオウンゴールでKLシティFCに先生を許す嫌な展開でしたが、それを救ったのが一時は退団が発表されながら、この試合前に急遽、再契約が発表されたレヴィ・マディンダでした。とは言え、この試合も引き分けたサバFCはこれで4試合勝ち星がありません。
 一方のKLシティFCは後半戦開幕から4試合連続の引き分けとなっています。次節ではサバFCはJDTとのアウェイマッチ、KLシティFCはホームにPJシティFCを迎えます。

 今節第17節に予定されていたスリ・パハンFC対クダ・ダルル・アマンFC戦(ダルル・マクムルスタジアム-パハン州クアンタン)は、クダ・ダルル・アマンFCに新型コロナ感染者が発覚し、チームが隔離期間中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第17節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1713314083242
2TFC17104328141434
3PEN168442521428
4KDA138232113826
5SEL177553025526
6KL174942017321
7SBH174762021-119
8PJ164661118-718
9PHG164572025-517
10MU174761922-3*16
11PRK1734101736-1913
12UITM160214536-312
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第17節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)17
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)17
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第16節結果

 7月31日から8月1日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第16節が開催されました。今節も首位JDTが勝利し、2位のトレンガヌFCに勝点差7をつけて独走体制に入りつつあります。一方で2部降格圏内にいたスリ・パハンFCとマラッカ・ユナイテッドFCが勝ち点を積み重ねた一方で、ペラFCは2戦連続で大敗し、UITM FCと共に2部降格の可能性が高まっています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年7月31日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 1-4 スランゴールFC
得点者:ペナン-デヴィッド・ローリー(39分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(15分PK、90+1分)、ダニアル・アスリ(49分)、シーン・シヴァラジ(57分)
 リーグ得点王のイフェダヨ・オルセグんの2ゴールなどでスランゴールFCが快勝しています。
 ペナンFCは2度のPKを失敗するなどチャンスでのミスが響きました。

2021年7月31日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 5-0 ペラFC
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ3(20分、47分、59分)、ゴンザロ・カブレラ2(83分、86分)
 試合開始から相手を圧倒したJDTがベルグソン・ダ・シルヴァのハットトリックなどで大勝して2位に今季最大となる勝点差8をつけています。
 ペラFCは後半戦3試合目でトレンガヌ戦に続く大量5失点と良いところなく敗れ、クラブ史上初の2部降格が見えてきました。

2021年7月31日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 1-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:KL-ザフリ・ヤハヤ(50分)、マラッカ-チャン・ソグォン(90+8分)
 試合終了直前に同点に持ち込んだマラッカ・ユナイテッドFCが貴重な勝点1を積み上げ、降格圏から脱出しつつあります。
 KLシティFCは後半戦開幕3試合で未だ勝ち星がありません。

2021年8月1日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 0-0 サバFC
得点者:なし
 2位のトレンガヌにとっては前節のマラッカ・ユナイテッドFC戦敗戦に続く痛い引き分けとなり、首位JDTとの勝点差が8となりました。

2021年8月1日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 1-0 PJシティFC
得点者:パハン-アウン・カウン・マン (15分)
 降格圏にいたスリ・パハンFCはトランスファーウィンドウ期間に4人の外国籍選手を入れ替えるとそれ以降2勝3分けとそれまでの不振が嘘のような好調を保っています。

7月31日にダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)で予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対UITM FC戦は、新型コロナ陽性者が見つかったクダ・ダルル・アマンFCが隔離中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第16節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1612313982639
2TFC1694325141131
3KDA138232113826
4PEN157442018225
5SEL166552825323
6KL164841916320
7SBH164661920-118
8PJ154651115-418
9PHG154572025-517
10MU164751921-2*16
11PRK163401431-1712
12UITM150213534-292
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第16節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)16
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)15
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
5カサグランデ(PEN)7
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

Mリーグ1部スーパーリーグ第15節結果

 7月27日から28日にかけてMリーグ1部スーパーリーグ第15節が開催されました。なお予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対PJシティFC戦は、クダの選手に新型コロナウィルス感染者が出たため延期されています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年7月27日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 0-0 KLシティFC
得点者:なし
 前節のトレンガヌFC戦では0-5と大敗したペラFCは、トレンガヌ遠征の際にチームに帯同しなかったFWカレッカとMFレアンドロ・ドス・サントスの両選手が自ら契約解除を申し入れて退団し他ことを報じられ、今季開幕戦のスタメン11人の内、外国籍選手3人を含む8人が退団したことになります。開幕直前のメフメト・ドゥラコビッチ監督の退団に端を発したチーム崩壊は止まりそうにありません。
 この試合は試合前半は優勢に進めたKLでしたがペラ守備陣が守りきりると、後半は両チームとも決め手を描く展開となり、最後はペラに付き合うようにKLも無得点と引きわけに終わっています。

2021年7月28日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 2-2 スリ・パハンFC
得点者:サバ-(分)、(分)、パハン-(分)、(分)
 1-1のまま試合はロスタイムに入り、このまま終了かと思われた90+3分にここまで効果的なパスを連発していたスリ・パハンのマヌエル・イダルゴがサバDFラインの間を縫うように出したパスにアブドル・マリク・アブドル・アリフが走り込みそのままゴール!これで勝負あったかと思いきや、最後まで走り続けたホームのサバは90+4分にヨシプ・イヴァンチッチがこの試合2つ目のゴールを決め、土壇場で同点に追いつき引き分けに持ち込んでいます。

2021年7月28日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 1-3 JDT
得点者:すランゴール-イフェダヨ・オルセグン(62分)、JDT-ベルグソン・ダ・シルヴ(45+1分)、マシュー・デイヴィーズ(79分)、モハマドゥ・スマレ(分)
 23歳ながらクラブ100試合出場を果たしたシャミ・サファリがキャプテンを務めタスランゴールFCは、ピッチ改修の甲斐もなくJDTに敗れています。ベルグソン・ダ・シルヴァによる1点目はクロスの出どころを詰めることもなければ、そのクロスに頭で合わせたベルグソンと競るDFは1人もおらず、2点目を決めたマシュー・デイヴィーズ、3点目を決めたモハマドゥ・スマレがいずれも慌てることなくシュートを打てるだけのスペースを与えるなど、リーグ4位の24失点の守備陣を立て直さなければ、スランゴールFCは今後さらに順位を下げる可能性があります。

2021年7月28日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 2-0 トレンガヌFC
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(36分),アドリアーノ(78分)
 今節最大の番狂わせとなったこの試合は、ソニー・ノルデがフィジカルの強さを見せてトレンガヌDFを振り切って先制ゴールを決め、後半戦前に加入したアドリアーノが追加点を理想的な展開でマラッカが5試合ぶりの勝利を挙げるとともに降格圏の11位から
 一方、リーグ2位のトレンガヌFCにとっては、この日勝利した首位JDTと勝点差が6と開く痛い敗戦でした。

2021年7月28日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UTM FC 0-1 ペナンFC
得点者:ペナン-シェリディン・ボボエフ(81分)
 前節のクダ・ダルル・アマンFC戦がクダの2選手が新型コロナに感染が明らかになり、中止となったペナンFCはこの試合が後半戦の開幕戦となりました。前半は全体的に動きが悪く、最下位のUITM FC相手に苦しい展開でしたが、終盤にシェリダン・ボボエフの今季2ゴール目となるゴールで勝利し、4位を堅持しています。

*7月27日に予定されていたPJシティFC対クダ・ダルル・アマンFC(MBPJスタジアム-スランゴール州プタリンジャヤ)は、クダ・ダルル・アマンFCの選手2名が検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第14節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1511313482636
2TFC1593325141130
3KDA138232113826
4PEN147431914525
5SEL155552424020
6KL154741815319
7PJ144641114-318
8SBH154561920-117
9MU154651820-2*15
10PHG153571925-614
11PRK153481426-1212
12UITM150213534-292
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第15節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)14
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)13
3クパー・シャーマン(KDH)9
4パウロ・ジョズエ(KL)8
5カサグランデ(PEN)7
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ