今季2020年シーズンのマレーシアフットボールリーグMFL1部と2部は2月28日に開幕します。そこで前回に続き、今季のMFL1部スーパーリーグでプレーするクラブの紹介と、独断と偏見に基づいてた順位予想を行います。今回は最後となる第6回です。(人名の後に特に表記がない場合はマレーシア人です)
パハンFA(ホーム:ダルル・マクムールスタジアム-パハン州クアンタン)
(昨季結果:MFL1部2位 / 今季予想:4位)
<監督>
ドラー・サレー(パハンFA監督4季目)
<外国籍選手>
FWディクソン・ヌワカエメ(ナイジェリア、昨季より移籍)
DFエラルド・グロン(フランス、昨季より残留)
FWイヴァン・カルロス・フランサ・コエーリョ(ブラジル、キプロス1部リーグのAELリマソールより移籍)
DFカリル・カミス(レバノン、レバノン1部リーグのアル・アヘドFCから移籍-アジア枠)
DFアダム・マイケル・リード(フィリピン、タイ1部リーグのチャイナート・ホーンビルFCより加入–ASEAN東南アジア枠)
<主力選手>
GKヘルミ・エリザ
DFファイザル・ロスリ
MFアザム・アジー
FWモハマド・スマレ
<クラブ概要>
パハン州サッカー協会PFAが運営するクラブで、2017年のドラー・サレー監督就任後はリーグ戦では2位、4位、2位、マレーシアFAカップは準優勝、優勝、ベスト4と、マレーシアカップ準優勝とカップ戦では好成績を収めました。
しかし、昨季終了後はエラルド・グロン以外の外国籍選手との契約を延長せず、サフアン・バハルディン(シンガポール、スランゴールFCへ移籍)、サディル・ラムダニ(インドネシア、バヤンガラFCに移籍)らを放出、さらにノーシャルル・イドラン・タラハ(タイ1部BGパトゥム・ユナイテッドに移籍)も退団する一方で、新戦力獲得のニュースもないままでしたが、ここに来てパハンFAサポーターからの支持も多かったディクソン・ヌワカエメが今季も残留することが決まり、今季の布陣も整ったかと思ったところで飛び込んできた代表でもプレーするマシュー・ディヴィーズ退団のニュースは衝撃的でした。しかも移籍先はライバルのJDTとなれば、パハンFAサポーターにとっては二重のショックです。ということで、予想はクダFAやスランゴールFCより下位の4位としました。
ジョホール・ダルル・タジムJDT(ホーム:スルタン・イスマイルスタジアム-ジョホール州イスカンダル・プトゥリ)
(昨季結果:MFL1部1位 / 今季予想:1位)
<監督>
ベンジャミン・モラ(メキシコ、JDT監督2季目)
<外国籍選手>
FWジオゴ(ブラジル・昨季から残留)
MFレアンドロ・ヴァレスケス(アルゼンチン・昨季から残留)
FWゴンザロ・カブレラ(イラク、昨季から残留-アジア枠)
MFハリス・ハルン(シンガポール、昨季から残留-ASEAN東南アジア枠)
DFマウリシオ(ブラジル、昨季から残留)
<主力選手>
GKファリザル・マーリアス
DFマシュー・デイヴィーズ(パハンFAより移籍)
DFラヴェル・コービン=オング
MFナズミ・ファイズ
MFリリドン・クラスニキ(マラッカ・ユナイテッドより移籍)
FWサファウィ・ラシド
<クラブ概要>
ジョホール州皇太子トゥンク・イブラヒム殿下がオーナーのクラブで、MFL1部を6連覇中です。昨季は初出場となったACLで鹿島を破るなど、現在、マレーシアのトップクラブです。
主力選手の欄には書ききれなかったアイディル・ザフアン、シャフィク・アーマド、アキヤ・ラシド、アダム・ノー・アズリン、アフィック・ファザイル、シャマー・クティ・アッバなど、昨季は代表でプレーした選手たちがいますが、帰化選手となったリリドン・クラスニキやマシュー・デイヴィーズを補強したことで、彼らがベンチを温める可能性があるほどの選手層の厚さを誇るクラブになりました。
主力選手の代表招集やACL本戦に備えて、いわゆる「ローテーション」が可能になるよう、BチームのJDT IIには昨季はクダFAで活躍したFWフェルナンド・ロドリゲス(スペイン)や廣瀬慧(インドネシア1部リーグのプルセラ・ラモンガンから移籍)も在籍し、いつでも外国籍選手の入れ替えを可能にする用意周到ぶりです。
昨季の16勝5分1敗も素晴らしい成績でしたが、今季は無敗で終える可能性すらあり、そんな中であえて心配な点を探すとすれば、代表招集やACL出場による選手の疲弊やシーズン中のケガくらいしかなく、むしろそういった外因がない限りはMFL7連覇が濃厚ということでもあります。