Mリーグ2部プレミアリーグ第16節結果

 8月3日の4日の両日にMリーグ2部プレミアリーグ第16節が開催されました。新型コロナ感染者発覚で出遅れていたサラワク・ユナイテッドFCが後半戦初登場となりましたが、今季無敗のトレンガヌFC IIに敗れて3位に後退、勝利したトレンガヌFCが2位に浮上しています。

2021年8月3日@スルタン・イスマイル・ナスルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 1-0 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ジョーダン・ミンター(20分PK)
 トレンガヌFC IIは20分、サラワク・ユナイテッドFCのGKシャービニー・アラウィーに自身が倒された得たPKをリーグ得点王のジョーダン・ミンターが決め、 開幕からの無敗記録を14に伸ばすとともに、リーグ2位に浮上しています。
 後半戦開幕となった7月25日のペラFC II戦前の検査で新型コロナウィルスの陽性反応者が出たサラワク・ユナイテッドはこの試合が後半戦の開幕戦となりましたが、後半戦を白星でスタートできませんでした。
 トレンガヌFC IIの渡邉将基選手は先発出場して69分に交代しています。

2021年8月4日@UITMスタジアム(セランゴール州シャーアラム)
FAM-MSNプロジェクト 0-0 ヌグリスンビランFC
得点者:FAM-アズハド・ハラズ・アルマン(67分)、ヌグリスンビラン-アライン・アコノ(11分)、ザクアン・アドハ(55分)

2021年8月4日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 0-2 JDT II
得点者:モハマド・イルファン・ファザイル(70分)ダリル・シャム・K・K・ジョージ(90+1分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年8月4日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 2-2 スランゴールFC2
得点者:ケランタン-ザフアン・アゼマン(33分)、アルフセイネイ・ガッサマ(55分)、スランゴール-アレクサンダー・アグヤクワ(70分)、サラヴァナン・ティルムルガン(87分)
 前々節第14節には試合終了後にアルフセイネイ・ガッサマがチームメートのザフアン・アゼマンを殴り、レッドカードが出される事態になったケランタン・ユナイテッドFCですが、この試合ではチームに謝罪したガッサマ選手と謝罪を受け入れたアゼマン選手が揃ってゴールを決めています。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来の両選手は先発してフル出場し、本山雅志選手は73分に交代出場し、試合終了までプレーしています。

*8月4日にサラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)で予定されていたクチンシティFC対PDRM FC戦は、新型コロナ陽性者が見つかったクチンシティFCが隔離中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第16節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1NS1585223111229
2TFC1477028111728
3SU127322181324
4JDT1364322111122
5SEL145632216621
6KU156272021-120
7KEL145361416-218
8PDRM145361315-218
9KCH10244912-310
10PRK142471028-1810
11FAM1503121043-333
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第16節はケランタンFCの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第16節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)14
2フェルナンド・ロドリゲス(JDT)10
3ウチェ・アグバ(SU)9
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)9
5ジョージ・アトラム(SEL)8
アライン・アコノ(NS)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ2部プレミアリーグ第15節結果

 今節の勝利でヌグリスンビランFCが試合のなかったサラワク・ユナイテッドFCを抜いて首位に浮上しています。一方で1部昇格を目指すケランタンFC、ケランタン・ユナイテッドFCが敗れ、PDRM FCは引き分けるなど上位との差が開いてきています。

2021年7月31日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 5-0 ペラFC II
得点者:ヌグリスンビラン-ナスルラー・ハニフ・ジョハン(20分)、N・ジャヴァビラリアン(33分)、アライン・アコノ(41分)、フランシス・コネ(45+1分)、モハマド・ザクアン・アドハ(82分)

2021年7月31日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 0-2 トレンガヌFC II
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(8分)、 ワン・モハマド・ファズリ・ワン・ガザリ(79分)
 得点王を独走するジョーダン・ミンターのゴールなどケランタンFCとの「東海岸ダービー」に勝利したトレンガヌFCが開幕からの無敗記録を13試合まで伸ばしています。
 渡邉将基選手は57分から交代出場し、試合終了までプレーしています。
 

2021年8月1日@タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州州ラーキン)
JDT II 3-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:JDT-フェルナンド・ロドリゲス2(15分、62分)、ムハマド・アリフ・アブドル・ムタリブ(85分)
 ケランタン・ユナイテッドFCの本山雅志、深井脩平、谷川由来の3選手はいずれも先発してフル出場しています。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年8月1日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-0 MSN-FAM プロジェクト
得点者:なし
 3戦連発の鈴木ブルーノ選手が久しぶりに先発に復帰したPDRM FCでしたが、鈴木選手の4戦連発はならず、またチームも今季未勝利の最下位チームを相手にいたい引き分けとなっています。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発フル出場してます。

*7月31日にサラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)で予定されていたクチンシティF対サラワク・ユナイテッドFC戦は、新型コロナ陽性者が見つかったクチンシティFCが隔離中のため延期となっています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第14節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1NS1475221101126
2TFC1367027111425
3SU117312171424
4SEL135532014620
5JDT125432011919
5KU146171819-119
6KEL145361416-218
7PDRM145361315-218
8JDT114431711616
7KU125161416-216
9KCH10244912-310
10PRK132471026-1610
11FAM130311941-323
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第15節はスランゴールFC 2の試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第15節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)13
2フェルナンド・ロドリゲス(JDT)10
3ウチェ・アグバ(SU)9
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)8
ジョージ・アトラム(SEL)8
6アライン・アコノ(NS)7
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ2部プレミアリーグ第14節結果

2021年7月27日@スルタン・イスマイル・ナスルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 1-0 ヌグリスンビランFC
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(66分)
 新型コロナの感染者が見つかった首位のサラワク・ユナイテッドは前節、今節と試合がありませんでしたが、その2節で首位との差を詰めたかったヌグリスンビランはこの2試合を1分け1敗と勝点差1しか積めることができず、逆に3位のトレンガヌFC IIとは勝点差1まで迫られています。
 この試合の勝利で今季無敗記録を12試合と伸ばしたトレンガヌFC Iiの渡邉将基選手は今季2度目のこの試合はベンチ入りしませんでしたが、これは4月6日のペラFC II以来、今季2度目です。

021年7月27日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
MSN-FAM project 0-1 スランゴールFC 2
得点者:スランゴール-ハリス・ハイカル(60分)

2021年7月28日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 0-4 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:ケランタン-シャールル・アズワリ・イブラヒム(9分)、アルフセイネイ・ガッサマ2(19分、22分)、モハマド・カイユム・マルジョニ(46分)
 ケランタン・ユナイテッドFCが3試合ぶりの勝利。しかも今季最多の4ゴールを挙げて、順位を7位から5位へと上げてます。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来の両選手は先発してフル出場ています。また本山雅志選手はこの試合はベンチ入りしませんでした。

2021年7月28日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 1-2 PDRM FC
得点者:ケランタン-マリオ・アルケス(49分)、PDRM-リザラス・カイムビ(26分PK)、鈴木ブルーノ(83分)
 この試合も途中出場ながら3試合連続で今季3得点目となる鈴木ブルーノ選手のゴールが決勝ゴールとなり、順位を1つ上げて7位となっています。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は59分から交代出場し、試合終了までプレーしています。

*7月28日に予定されていたクチンシティFC対JDT II(サラワク州立スタジアム-サラワク州クチン)は、クチンシティFCの選手数名が検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第14節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU117312171424
2NS136521610623
3TFC1157025111422
4SEL135532014620
5KU136161816219
6KEL135351414018
7PDRM135261315-217
8JDT114431711616
7KU125161416-216
9KCH10244912-310
10PRK122461021-1110
11FAM130211941-322
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第14節はサラワク・ユナイテッドの試合がありませんでした。


2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第14節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)12
2ウチェ・アグバ(SU)8
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)8
3ジョージ・アトラム(SEL)7
4アライン・アコノ(NS)6
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ2部プレミアリーグ第13節結果

 いよいよプレミアリーグ後半戦開幕!と盛り上がるはずでしたが、日本人対決カードだった鈴木雄太選手が所属するクチンシティFC対渡邉将基選手が所属するトレンガヌFC II、そしてサラワク・ユナイテッドFC対ペラFC IIの2試合が新型コロナ感染者発覚により延期となってしまいました。

2021年7月24日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 2-1 FAM-MSNプロジェクト
得点者:ケランタン-クリストス・インツィディス(55分)イスマイル・イブラヒム(90+1分)、MSN-アズハド・ハラズ・アルマン(55分)

2021年7月24日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 0-0 スランゴールFC2
得点者:なし

2021年7月25日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 1-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:PDRM-鈴木ブルーノ(78分)
 途中出場の鈴木ブルーノ選手が2戦連続となる今季2つ目のゴールが決勝ゴールとなり、8位のPDRM FCが7位のケランタン・ユナイテッドFCに勝利、勝点差2と肉薄しています。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来の両選手は先発してフル出場ています。また本山雅志選手は58分から交代出場し最後までプレーしています。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は76分から交代出場し、試合終了までプレーしています。

*7月24日に予定されていたクチンシティFC対トレンガヌFC IIと7月25日予定されていたサラワク・ユナイテッドFC対ペラFC II(いずれも会場はサラワク州立スタジアム-サラワク州クチン)では、クチンシティFCとサラワク・ユナイテッドFCの選手数名が試合前の検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第13節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU117312171424
2NS12651169723
3TFC1147024111319
4KEL125341312118
5SEL124531914517
6JDT114431711616
7KU125161416-216
8PDRM124261114-314
9KCH10244912-310
10PRK102451017-710
11FAM120210940-312
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第13節は廣瀬慧選手が所属するJDT IIの試合がありませんでした。


2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第13節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)11
2ウチェ・アグバ(SU)8
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)8
3ジョージ・アトラム(SEL)7
4アライン・アコノ(NS)6
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)6
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

7月24日のニュース(2):2部プレミアリーグでも感染者発覚で今日と明日の2試合が延期に

 Mリーグを運営するMFLは公式サイト上で本日7月24日に予定されていたMリーグ2部プレミアリーグ第13節のクチンシティFC対トレンガヌFC II戦と明日7月25日予定されていたサラワク・ユナイテッドFC対ペラFC II戦が延期となったことを発表しています。
 両試合ともクチンシティFCとサラワク・ユナイテッドFCがともに本拠地としているサラワク州クチンのサラワク州立スタジアムでの開催が予定されていました。
 Mリーグは本日7月24日からおよそ3ヶ月の中断期間を挟んで後半戦が始まります。
 MFLの発表によれば7月22日サラワク・ユナイテッドFCの選手22名と監督、コーチを含む関係者14名がPCR検査を受けた結果、1名の選手が陽性であることが発覚したということです。またクチンシティFCは試合当日の7月24日の午前中に行った抗原検査で選手3名と関係者3名が陽性反応を示したため、その6名はさらにPCR検査を受けると同時に抗原検査では陰性だった他の選手と関係者も検疫隔離されているということです。
 Mリーグでは1部スーパーリーグでも本日7月24日に予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対ペナンFC戦(クダ州ダルル・アマンスタジアム)が、PCR検査の結果、クダ・ダルル・アマンFCの2選手が陽性となったため延期されています。
 Mリーグ各クラブはMリーグが中断された5月上旬以降は練習場と合宿先のみで活動するスポーツバブル形式で練習を行うなど厳格な標準行動基準SOPを遵守することが求められてきましたが、残念ながらそれだけでは感染は防止できないことが明らかになった形です。
 この発表の中でMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは改めて各クラブにスポーツバブル形式下でのSOP遵守を求めると述べていますが、本日のマレーシア政府の発表では新型コロナの1日あたりの新規感染者がこれまでで最多となる1万5902名を記録、しかも2日連続で1万5000名越えとなっていることから、MFLが個々のクラブに感染防止措置を任せるだけで果たして十分なのかどうかも疑わしくなっています。

7月23日のニュース:Mリーグはスランゴール州とヌグリスンビラン州のクラブに本拠地での試合開催を許可、東マレーシアに本拠地を持つクラブは明暗が分かれる、代表は9月にパレスチナと練習試合か

Mリーグはスランゴール州とヌグリスンビラン州のクラブに本拠地での試合開催を許可
 Mリーグは今週末7月24日より再開しますが、これを前にMリーグを運営するMFLは、スランゴール州およびヌグリスンビラン州に施行されていた強化行動制限令EMCOが通常の行動制限令MCOへと変更になったことに基づき、この両州に本拠地を持つクラブに対して、本拠地でのホームゲーム開催を許可すると発表しています。
 スランゴール州に本拠地を持つ1部スーパーリーグのスランゴールFC、PJシティFC、UITM FCの3クラブは、それぞれMBPJスタジアム(今季はスランゴールFCとPJシティFCが共同使用)とUITMスタジアムでのホーム開催が許可され、2部プレミアリーグではUITM FCを本拠地とするFAM-MSNとヌグリスンビラン州パロイにあるトゥンク・アブドル・ラーマンスタジアムを本拠地とするヌグリスンビランFCもそれぞれ本拠地でのホームゲーム開催が許可されています。
 この発表以前には上記の各チームは強化行動制限令EMCOが施工されている従来の本拠地でのホームゲーム開催が禁止され、暫定本拠地での代替開催が求められており、やはりスランゴール州スラヤンのMBSスタジアムを本拠地とするスランゴールFCのセカンドチーム、スランゴールFC2は、前半戦の未消化試合となっていたホームゲームのサラワク・ユナイテッドFCを7月17日にペラ州で開催していました。
 またこの変更により、Mリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグは一部の試合で試合日程及び試合会場も変更になっています。最新の試合日程は1部スーパーリーグはこちら、2部プレミアリーグはこちらです。

東マレーシアに本拠地を持つクラブは明暗が分かれる
 マレーシアはマレー半島部とボルネオ島(カリマンタン島)にある東マレーシアの二つの地域で構成されていますが、東マレーシアにあるサバ州では7月10日より渡航者全員に14日間の検疫隔離が義務付けられたことを受け、Mリーグを運営するMFLはサバ州政府の危機管理委員会に対し、Mリーグクラブの入州について例外措置を求めていくとしています。
 Mリーグ全クラブは現在、宿舎と練習場で構成されるスポーツバブル内のみで活動する合宿形式の練習を行なっており、長期の検疫隔離は不要との観点から例外措置が認められることを期待しているとMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは公式サイト上で述べています。
 なおサバ州コタキナバルに本拠地を持つサバFCは、現在はマレー半島のジョホール州でリーグ開幕に備えた合宿を行っています。
 一方、同じ東マレーシアのサラワク州では、州都クチンに本拠地を持つ2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドFCとクチンシティFCが今季初めて、両クラブのホームスタジアムであるサラワク州スタジアムでの練習がサラワク州政府の危機管理委員会によって許可されたことに対し、MFLは州政府への感謝の意を表明しています。

代表は9月にパレスチナと練習試合か
 先月6月に開催されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選ではアラブ首長国連邦、ベトナムに次ぐ3位となり、アジアカップ3次予選に回ることになったマレーシア代表。そのアジアカップ3次予選は来年2022年2月の開催が予定されていますが、この予選に向けて9月には練習試合が予定されているようだと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが伝えています。
 この記事ではフットボールパレスチナというツイッタアカウントからの投稿を取り上げており、その投稿によると今年12月に予定されているFIFAアラブカップ(アラブ諸国の代表チームによる大会)の準備としてパレスチナ代表がアルジェリアでの合宿を行った後、マレーシア、そしてやはりアジアカップ3次予選に出場するキルギスとの練習試合を予定しているということです。
 ただし試合開催地などの詳細は投稿には記載されておらず、ヴォケットFCはこの練習試合の開催決定は、新型コロナウィルスの今後の感染状況などにより左右される可能性があるとしています。
 なおこの記事で取り上げられているパレスチナはFIFAランキング104位、またキルギスは同99位で、実現すれば同153位のマレーシアにとっては願ってもないランク上位チームとの練習試合となります。

7月22日のニュース:Mリーグ後半戦を勝手に予測(2部プレミアリーグ編)

 W杯アジア2次予選やAFCチャンピオンズリーグなどにより、Mリーグは5月8日より中断していましたが、いよいよ今週土曜日7月24日から再開されます。そこで今回と次回はボラセパマレーシアJPがその後半戦を勝手に予測してみます。1回目の今回はMリーグ2部プレミアリーグ編です。

 例年より1チーム少ない11チームが参加している今季のプレミアリーグは今週土曜日の第13節から後半戦が始まり、10月24日と25日に予定されている最終節第22節までのおよそ3ヶ月で、各クラブは平均10試合を行います。プレミアリーグ現在の順位表は以下の通りです。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第12節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU117312171424
2NS11641169722
3TFC1147024111319
4JDT114431711616
5SEL114431914516
6KU115151415-116
7KEL114341111015
8PDRM113261014-411
9KCH10244912-310
10PRK112451017-710
11FAM10028732-252


項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

 開幕前には代表FWのノーシャルル・イドラン・タラハ、昨季はスランゴールFCで主将を務めたテイラー・リガンなどプレミアリーグでもトップクラスの補強を行なったサラワク・ユナイテッドFCがプレミアリーグ前半戦では2位には勝点差2をつけて首位で折り返しています。ただし前半戦終盤には給料未払い問題が表面化、さらに今季開幕前に契約解除した前監督への給料未払いにより一時はFIFAにより新戦力獲得禁止処分なども出されるなどクラブ運営上の問題が噴出しています。また、それが原因かどうかは不明ですが、前半戦終了後のトランスファーウィンドウ期間には他チームが新戦力を獲得する一方で、目立った補強は行わないままま後半戦に臨みます。取りこぼしをしなければ2部プレミアリーグの上位2チームに与えられる1部スーパーリーグへの自動昇格権を獲得できそうですが、再び給料未払い問題が再燃すれば選手のモチベーションへの影響は必至です。
*****
 なおサラワク・ユナイテッドは日本人FW兼右ウイングのユウタ選手の獲得を公式Facebookで発表していますが、中断期間中に行われた練習試合に出場しておらず、本名や経歴などの詳細は不明です。(以下はサラワク・ユナイテッドFCの公式Facebookより。)

 サラワク・ユナイテッドFCを勝点差2で追うヌグリスンビランFCは、リーグ中断中のトランスファーウィンドウ期間中に、前半戦11試合で6ゴールのFWアライン・アコノ以外の3名の外国籍選手を入れ替えるなど、積極的な補強を行なっています。昨季2020年シーズンには当時プレミアリーグだったKLに在籍して10試合で7ゴールを挙げたFWフランシス・コネ(トーゴ)、2019年から2シーズンの間スーパーリーグのPJシティFCでもプレーした攻撃的MFペ・ボムグン(韓国)といったMリーグ経験者を補強しただけでなく、インドネシアでのプレー経験が長いことからマレーシア語に類似するインドネシア語でコミュニケーションが取れるというDFアルトゥール・クーニャ(ブラジル)を獲得して1部昇格はもちろん、2部優勝を目指す意欲を見せる補強を行なっています。リーグ2位ながら総得点はリーグ5位の16点(11試合)で、その内、アコノが6点、FWザクアン・アドハとMF R・バラトクマルがそれぞれ4点とこの3選手以外は得点ができていないことから、長身FWコネ選手の獲得によって攻撃の選択肢が増えることになりそうです。

 順当に行けば、この2チームがプレミアリーグの上位2チームに与えられる来季2022年シーズンの1部スーパーリーグ自動昇格権獲得の最有力候補です。現在3位トレンガヌFC II、4位JDT II、5位スランゴールFC2はいずれも1部スーパーリーグでトップチームがプレーしているセカンドチームであることから、上位2位以内に入っても1部自動昇格権を得ることができず、これらのチームが上位2位以内に入った場合は次点のチームが1部に昇格します。
 しかし優勝争いという点では今季ここまで11試合無敗の3位のトレンガヌFC IIも候補のうちの一つです。2019年シーズンは3位と勝点差3で4位、昨季2020年シーズンは優勝したペナンFCと勝点差4の2位と例年、優勝争いに絡んでくるトレンガヌFC IIは、今季も2位とは勝点差3、首位のサラワク・ユナイテッドFCとは勝点差5の両チームに迫っています。しかも今季開幕からは怪我人が多発したトップチームのトレンガヌFCでプレーし、トレンガヌFC IIではわずか5試合の出場ながら11ゴールを挙げているFWジョーダン・ミンターが常時プレーすることで、リーグトップの24得点(11試合)という攻撃力にはさらに磨きがかかりそうです。

 4位のJDT IIは、開幕時の主力で本来ならトップチームでプレーすべきFWアキヤ・ラシドやFWアフィク・アフマドらがトップチームに合流し、また出場機会を求めてMFゲイリー・スティーヴェン・ロバットらがMリーグの他のクラブへ期限付き移籍するなど、戦力の低下が予想される一方で、オーストラリア1部Aリーグのニューカッスルジェッツへ期限付き移籍させていたMFシャヒラン・アビマニュを呼び戻し、英国1部ウルヴァーハンプトンFC U23からマレーシア人の親を持ち、マレーシア人選手として登録可能なMFナサニエル・シオを獲得するなど不足される戦力の補強は行なっており、侮れない存在です。
 また5位のスランゴールFCは、やはり前半戦途中から若手選手をトップチームに昇格させながらも、さらに若手を育てながら勝つことを目指しており、ガーナのアグラライオンズFCからはチームとしては3人目となる20歳のMFアレックス・アギャクワを期限付き移籍で獲得し、後半戦も「育てながら勝つ」方針を貫きそうです。

 上記のように現在3位から5位までのチームには自動昇格権がないため、サラワク・ユナイテッドFCとヌグリスンビランFCに続く昇格候補はいずれもケランタン州に本拠地を持つ6位ケランタン・ユナイテッドFCと7位のケランタンFCとなります。しかし勝点16で並ぶ両チームは、2位のヌグリスンビランFCは勝点差6、首位サラワク・ユナイテッドFCとは勝点差8となっており、両チームとも残り9試合中、上位と直接対決の機会はケランタン・ユナイテッドFCがヌグリスンビランFCと1試合、ケランタンFCがサラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビランFCとそれぞれ1試合ずつ残しているものの、その試合に勝っても順位を逆転することはできず、上位の取りこぼしに期待せざるを得ない状況です。
 6位のケランタン・ユナイテッドFCは、クチンシティFCから移籍してきたMF谷川由来、日本から獲得したDF深井脩平、そして元日本代表のMF本山雅志の日本人トリオに加え、昨季はクチンシティFCを指揮した東山晃監督が就任するなど日本色を全面に打ち出して今季に臨んだものの、ここまでは5勝1分5敗と今一つ波に乗り切れず、リーグ中断期間中には突如、東山監督と昨季監督を務めたナズルレルワン・マクモル テクニカルディレクターの役割を交換する荒療治に出ましたが、果たしてこれが吉と出るのか、凶と出るのかが見ものです。
 7位のケランタンFCは、新たなオーナーとなったノリザム・トゥキマン氏が去る者は追わずと、開幕前に若手有望選手が隣接するトレンガヌ州のトレンガヌFCへの移籍を容認するなど、開幕前から戦力不足で上位進出は難しいことが予想されていましたので、7位は順当な順位でしょう。度々メディアに登場するノリザム オーナーの言動を見る限りでは、今季はチームとしての環境を整え、土台を作る時期、また来季の1部スーパーリーグ昇格を目指しているわけではなさそうな印象です。実際にリーグ中断期間に積極的な補強を行わなかったことからも、優勝を目指すのは来季以降、となりそうです。

 鈴木ブルーノが在籍する8位PDRM FCと鈴木雄太が在籍する9位クチンシティFCにとっては、いずれも開幕から10試合で2勝と苦しい試合が続いた前半戦でした。リーグ中断期間中のトランスファーウィンドウ期間中もPDRM FCはマレーシア人選手を獲得するも外国籍選手の入れ替えを行わず、一方のクチンシティFCは昨季は3部でプレーしたFWイジェジェ・マイケルをFWブライアン・ジョーンズに代えて獲得しただけで、両チームは後半戦も前半戦同様の厳しい環境は変わらなそうです。
 そしてこの2チームにとって脅威となりそうなのは、10位のペラFC IIです。開幕時は外国籍選手0でリーグに臨み、前半戦を2勝で終えると、トランスファーウインドウ期間中にはFWセルヒオ・アグエロを1部スリ・パハンから期限付き移籍で獲得した他、昨季はシンガポールでプレーしたMFチャーリー・マシェル 、そしてFWジスラン・ゲサンを獲得し、前半戦の未消化試合となった7月17日のケランタンFC戦では1-1で引き分けるなど、後半戦では台風の目となりうるチームとなっています。
 10試合を終えた時点で2分8敗とまだ勝ち星がない11位のFAM-MSNプロジェクトは、2024年パリオリンピック予選のためにU20年代の選手に経験を積ませるためのリーグ参戦という謳い文句でしたが、あまりにも弱すぎてその目的が達成できているのかどうかは不明です。またマレーシアサッカー協会FAMが今年10月のAFC U23W杯予選にU20代表を派遣すると発表しており、その代表合宿に果たして何名の選手がこのFAM-MSNプロジェクトから招集されるかに注目です。もし、誰も招集されないとしたら…やはりリーグ戦の頭数合わせの即席チームというリーグ参戦時の批判がFAMに向けられる可能性もあります。

 

7月18日のニュース:延期されていたMリーグ2部の試合開催-Mリーグが2ヶ月半ぶりに再開、FIFAがサラワクUの選手獲得禁止措置を解除

 Mリーグ後半戦は7月24日より後半戦(1部スーパーリーグ第14節、2部プレミアリーグ第13節)が始まりますが、その前に前半戦の内、延期されていた第7節と第12節の2試合が昨日、行われました。Mリーグとしては5月8日以来となる試合開催でした。

7月17日@MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
スランゴールFC2 1-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-ジョージ・アトラム(49分PK)、サラワク-ウチェ・アグバ(45分)
 後半戦に向けてユニフォームのデザインを変えたサラワク・ユナイテッドは7月12日のKLシティFCとの練習試合で負傷したDFテイラー・リガンを欠くなどベストメンバーではなかったものの、45分にはMFリ・チャンフーンがゴール前へ絶妙のパス。これをオフサイドトラップを抜け出したFWウチェ・アグバが追い縋るスランゴールディフェンダーをかわしながらゴールに押し込みサラワクが先制します。このゴールでアグバ選手は単独のリーグ得点王に躍り出ました。
 サラワクが1-0とリードして前半を折り返しましたが、後半に入るとスランゴールはペースを上げ、サラワクゴールに迫ります。そんな中、49分にはサラワクのDFムハマド・ザフリル・アズリがペナルティーエリア内で痛恨のハンドの反則。これで得たPKをアグバと得点王を争う20歳のエース、FWジョージ・アトラムがゴールし、スランゴールが追いつきます。しかしこの後は両チームとも積極的に攻めるもいずれもゴールには至らず、この試合は引き分けとなっています。

7月17日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 1-1 ケランタンFC
得点者:ペラ-モハマド・アイザット・サフアン(69分)、ケランタン-ヌルシャミル・アブドル・ガニ(55分)

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第12節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU117312171424
2NS11641169722
3TFC1147024111319
4JDT114431711616
5SEL114431914516
6KU115151415-116
7KEL114341111015
8PDRM113261014-411
9KCH10244912-310
10PRK112451017-710
11FAM10028732-252
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第11節終了時)
*7/22に一部訂正しました。

選手名(所属クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)11
2ウチェ・アグバ(SU)9
3フェルナンド・ロドリゲス(JDT)8
ジョージ・アトラム(SEL)8
5アライン・アコノ(NS)6
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)6
クラブ名:NS-ヌグリスンビラン、SU-サラワク・ユナイテッド、TFC-トレンガヌII、PRK-ペラII、SEL-スランゴール2、KEL-ケランタン、KU-ケランタン・ユナイテッド、KCH-クチンシティ、FAM-FAM MSNプロジェクト

FIFAがサラワクUの選手獲得禁止措置を解除
 上の試合結果でも取り上げた2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドFCは公式Facebook上で、FIFAによる来年2022年の選手獲得禁止措置が解除されたことを発表しています。
 以前このブログでも取り上げましたが、サラワク・ユナイテッドはプレシーズンマッチに3連敗したことからスペイン人のホアン・カルロス・マグロ監督を新任にもかかわらず今季開幕前に解雇しましたが、そのマグロ監督は予定されていた給料20万リンギ(およそ533万円)が未払いとなっていることからサラワク・ユナイテッドをFIFAに提訴し、FIFAからは来年2022年1月のトランスファーウィンドウ期間中の新規選手獲得禁止の処分を受けていました。
 しかし今回のクラブ公式Facebookでの発表では、マグロ監督との給料未払い問題は解決し、これによりFIFAによる処分が解除されたとしています。

6月25日のニュース:Mリーグ2部は7月3日のリーグ再開が延期に、サラワクUにFIFAから給料未払いへ処分が届く、ペラ州FAにも給料未払い問題浮上も関係者はこれを否定

Mリーグ2部は7月3日のリーグ再開が延期に
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、来月7月3日より再開予定だったMリーグ2部プレミアリーグの再開延期を公式サイトで発表しています。
 また今回のリーグ中断前に新型コロナウィルスの感染者が出たことから延期となり6月29日に予定されていたペラFC II対ケランタンFC、また豪雨により延期となり6月30日に予定されていたスランゴールFC2対サラワク・ユナイテッド戦のいずれも再度の延期が発表されています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、連日5000人前後と新型コロナの新規感染者数が高止まりしているマレーシア国内の状況について、国内スポーツを統括するマレーシア政府青年スポーツ省から出された勧告に基づいて決定したことを明らかにしています。
 この他、現在Mリーグ各クラブに義務付けられている合宿形式の練習については今後も継続が可能と話す一方、アブドル・ガニCEOはプレミアリーグ再開の日程については国家安全保障委員会の今後の発表によるとして、具体的な再開日程について言及していません。
 なお7月24日より再開予定の1部スーパーリーグについては、現時点では日程変更はないということです。

サラワクUにFIFAから給料未払いへ処分が届く
 Mリーグ2部で現在首位のサラワク・ユナイテッドFCに対してFIFAより給料未払い問題に関する罰金を含む処分が下されたことを英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 サラワク・ユナイテッドを運営するサラワク州サッカー協会はスペイン出身のホアン・カルロ・マルガ元監督と昨季開幕前に契約しましたが、開幕前に行われたプレーシーズンマッチで3連敗を喫したことで、開幕前に解任されていました。FIFAの処分はその際の給料20万リンギ(およそ533万円)が未払いとなっていることに関するものだということです。
 サラワク州サッカー協会のポサ・マジャイス会長はFIFAによる処分の連絡を受け取ったことを認め、FIFAに対して支払いを半額とするよう求めると話しています。なおFIFAは給料支払いに加え、来年1月のMリーグのトランスファーウィンドウ期間の選手獲得禁止処分も合わせて行なっていますが、ポサ会長は年内に未払い給料を支払い、選手獲得禁止処分を避けたいという意向も示しています。
 またニューストレイトタイムズは現在のチーム内でも一部で給料未払い問題があり、チーム内で給料が支払われている選手とそうでない選手がいるいびつな状況があるとも報じています。地元サラワク州出身の選手には給料が支払われる一方で、そうでない選手には給料が未払いとなっているとされており、これについてポサ会長はサラワク州出身の選手は給料額が2000リンギから4000リンギ(およそ5万3300円から10万7000円)で一括の支払い可能だが、給料が高額選手な選手には一部未払いとなっていると話し、地元選手優遇といったことではないと話しています。
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 かつてこのブログでも取り上げたサラワク・ユナイテッドの給料未払い問題ですが、その際もポサ会長は給料未払いを公表したサンドロ・ダ・シルヴァに対して未払いではなく遅配だと主張した上でサンドロ選手の「顔も見たくない」と発言するなど、経営責任を果たしていないにも関わらず開き直った発言しています。なおポサ サラワク州サッカー協会会長はマレーシアサッカー協会の理事でもあります。
 

ペラ州FAにも給料未払い問題浮上も関係者はこれを否定
 マレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版は、ペラ州サッカー協会(ペラ州FA)が給料未払いで訴えられていると報じています。
 記事によれば2019年に入団テストを受けた韓国出身のチョン・ヒョソクは、このテストの結果、ペラ州サッカー協会と契約を結んだにも関わらず、その後のケガが判明したため契約が破棄となったということです。チョン選手は未払いとなっている給料50万リンギ(およそ1330万円)の支払いを求めてFIFAに提訴し、6月18日付でFIFAから未払い給料支払いを求める手紙がペラ州サッカー協会に届いていることが記事の中で述べられています。
 これに対してペラ州サッカー協会はケガが判明したことからチョン選手とは契約を結んでいないと主張しています。ペラ州サッカー協会の関係者によれば、入団テスト後に練習参加を求めたにも関わらずチョン選手が様々な理由で練習に参加せず、メディカルチェックの際に古傷が発覚したため、ペラ州サッカー協会は契約をしなかったと述べ、ペラ州サッカー協会を欺こうとした行為を非難し、さらに今回のFIFAの提訴はチョン選手が契約書を複製して自らサインし、それを証拠として使っているとウトゥサンマレーシアの取材に述べています。
 またこの関係者はペラ州サッカー協会も宣誓供述書で反論をスイスのスポーツ仲裁裁判所に提出しており、そこで審議が行われる予定でしたが、現在のコロナ禍により現時点では行われていないと述べています。

5月14日のニュース:タン代表監督の選手選考への批判を前代表監督が擁護、サラワク・ユナイテッドでも給料未払い問題発覚

タン代表監督の選手選考への批判を前代表監督が擁護
 5月16日から始まる合宿を前に代表候補25名が先日発表されましたが、その顔ぶれが明らかになると所属しているクラブでのリーグ出場時間が少ない選手が複数選考されたことにソーシャルメディアなどで疑問の声が上がりました。
 こういった声に対して、2007年から2009年まで代表監督を務めたB・サティアナタン現サラワク・ユナイテッドテクニカルディレクター(TD)は、同様の状況なら自分も同じような選手選考を行うだろうと擁護する発言をしています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版の取材に対し、サティアナタンTDは代表に招集する選手の選考は代表チームでプレーすることに向いているかどうかに基づいて行われると話し、例え今季のリーグで活躍していても、タン監督が代表チームで求めていることができなければ召集する意味がないとし、国際試合と国内リーグは全く別物であること、そして特に今回は新型コロナウィルスの影響で準備期間が短いことなどから、タン監督は自分が信用でき、かつ自身の戦術や戦略を十分に理解している選手を招集したのだろうと述べています。
 この件は代表候補25名の中にアキヤ・ラシドとシャフィク・アフマッド(いずれもJDT)が含まれていたことが事の発端です。今季第13節終了時点でアキヤ選手は出場4試合(出場時間合計30分)、シャフィク選手に至っては出場が1試合でその試合も90分からの出場だったことから、一部サポーターからはこの両選手を代表に召集する価値があるのかと疑問の声が上がっていました。

サラワク・ユナイテッドでも給料未払い問題発覚
 Mリーグ1部スーパーリーグのペラFCの給料未払い問題についてこのブログでもここ数日間、取り上げていますが、2部プレミアリーグで首位のサラワク・ユナイテッドでも同様の問題が起こっていると、マレーシア語紙ハリアン・メトロ電子版が報じています。
 昨季はスランゴールでプレーし、今季からサラワクでプレーするサンドロ・ダ・シルヴァは今年1月と2月の給料については全額の70%しか受け取っておらず、3月以降の給料については全く支払われていないという事です。また住居や自家用車の手当ても3月以降は支払われておらず、その総額は数10万リンギにということです。
 サンドロ選手の弁護士はサラワク・ユナイテッドに対して5月22日を期限として、未払い給料の支払いを求めるとしており、その期限が守られない場合にはFIFAへの提訴を行うという事です。
 またスポーツサイトのチャカップスカンでは、サンドロ選手以外の選手についても給料未払いが起こっていると報じられており、イスラム教の断食月明け休み後には選手の退団の可能性があるという事です。