MFL第13節の結果まとめ(1)

5月11日(土)と5月12日(日)にはマレーシアフットボールリーグMFLの2部プレミアリーグの5試合のみが行われています。なお1部スーパーリーグの第13節は5月14日(火)と15日(水)に予定されています。

MFL2部プレミアリーグ

ペナンFA4-1ケランタンFA
得点者:ペナンFA-ジュリアン・ボタロ(5分)、カン・スンジョ(40分)、セルジオ・アグエロ2(47分、58分)、ケランタンFA-アミルル・シャフィク(79分)
 スランゴール・ユナイテッドから移籍したばかりのセルジオ・アグエロが挨拶代わりの2ゴールを挙げ、ペナンFAに第6節以来の勝ち星をもたらしています。ケランタンFAは第11節にホームでペナンFAに2−1で勝利していましたが、敵地で大敗となりました。

PDRM FC6-2サラワクFA
得点者:PDRM FC-シャフライン・アブ・サマー2(12分、41分PK)、リー・チャンフン(27分)、アンドレジーニョ(29分)、R・ゴピナタン2(73分、90分)、サラワクFA-フィルダウス・ファウジ(14分)、ザアルル・ニズワン(87分)
 前節第12節に、首位をいくJDT IIに初黒星をつけたPDRM FCが連勝して5位に浮上しています。一方のサラワクFAは最下位から抜け出せません。

UITM FC1-0UKM FC
得点者:UITM FC-アメル・アザハ(85分)
 UITM FCはUniversiti Teknologi Mara(マラ工科大学)、UKM FCはUniversiti Kebangsaan Malaysia(マレーシア国立大学)と共に大学を母体とするクラブであることから「ユニヴァーシティ・ダービー」と銘打たれた試合は、快進撃を続けるUITM FCがUKM FCを破り、リーグ2位に浮上しています。

ヌグリ・スンビランFA1-0トレンガヌFC II
得点者:イゴール・ルイス(31分)
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手、トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手ともスタメンでフル出場しています。

スランゴール・ユナイテッド2-2JDT II
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ラスラム・カーン2(66分、80分)、JDT II-シャマ・クティ・アバ(22分)、ヌライザット・アジズ(69分OG)
 首位のJDT II相手に引き分けたスランゴール・ユナイテッドは2部プレミアリーグ残留に向けて貴重な勝点1を獲得しています。一方。前節第12節で今シーズン初黒星を記録したJDT IIは、この試合では今シーズン初の2失点を喫しています。

観戦記:5月12日MFL2部プレミアリーグ第12節スランゴール・ユナイテッド対JDT II@MBPJスタジアム

マレーシアフットボールリーグMFL第13節2部プレミアリーグのスランゴール・ユナイテッド対ジョホール・ダルル・タクジム(JDT)IIの試合をスランゴール州プタリン・ジャヤにあるMBPJスタジアムへ観戦に行きました。
 全人口の60%以上がイスラム教徒のマレーシアは、現在、ちょうどイスラム教の断食月中。スランゴール州で言えば、午前5時45分ごろのファジャルと呼ばれる日の出前のお祈りの時間から、午後7時20分ごろのマグリブと呼ばれる日没直後のお祈りの時間までが1日の内の断食期間です。
 通常ですとMFLの試合は午後9時開始ですが、マグリブの後にもイシャと呼ばれる就寝前のお祈りの時間(午後8時30分ごろ)があるため、断食月中は午後10時に試合が始まります。
 しかも今日の試合のホームチーム、スランゴール・ユナイテッドは本来、同じスランゴール州のスラヤン市営スタジアムを本拠地としていますが、ここはナイター照明がマレーシアサッカー協会FAMが求める基準に達していないため、通常は午後4時45分から開始ですが、断食月ではこの時間では試合ができないため、今回のホームゲームをこのMPBJスタジアムで行うことになりました。

MBPJスタジアムへは、今年既に2回、ここをホームにするプタリン・ジャヤ・シティFCの試合を観戦に来ていますが、さすがに日曜日の午後10時からの試合観戦は、翌日の仕事を考えると少々勇気が必要でした。
 今シーズン2部ブレミアリーグ初観戦となるMBPJスタジアムは、灯りが煌々とついています。しかし、駐車場はガラガラでした。

チケット売り場には手書きの料金表がありました。オープンスタンド(バックスタンド)は大人10リンギ(約260円)、子ども5リンギです。

スランゴール・ユナイテッドのホームゲームなので、名前が大きく印刷されています。Terbukaはマレーシア語でOpenの意味です。

スタジアム入り口前の出店も今日はこのトラック1台だけでした。揚げ物やソーセージなどと飲み物が売られています。今日は魚のすり身を揚げたマレーシアの伝統的なスナック、ケロポとミネラルウォーターを購入。合わせて5リンギ(約130円)なり。

試合開始20分ほど前に着いたのですが、バックスタンドにいたのは警備の警官2名だけ。私が観客第1号でした。その後、試合直前に一人、また一人とやってきて、総勢20名ほどになりました。

メインスタンドを見てみると、あちらも観客はまばらでした。後半開始前に発表された観客数は100数十名でした…。

MFLの旗と、Red Card Racism(人種差別へレッドカードを)と書かれた旗が入場。MFLでの人種差別については、どこかで一回書きたいと思っています。
 その後はお約束のスランゴール州歌、ジョホール州歌、国歌と演奏され、いよいよ試合開始が近づきます。

2部の試合だからなのか、二つあるスコアボードがいずれも使用されませんでした。寂しいなぁ。いつもならその近くでチャントで応援するBOYS OF STRAIT(JDTのサポーターグループ)もいませんでした。

いよいよ試合開始です。JDT IIは、JDTと同じユニフォーム、スランゴール・ユナイテッドはスランゴールFAと同じ黄色と赤の組み合わせのホームユニでした。
 試合は19分にスランゴール・ユナイテッドがPKを得ましたが、ラスラム・カーンのシュートはGKロザイミ・ラーマットの真正面で得点となりませんでした。その3分後にはマレーシアU23代表とフル代表でもプレーするシャマル・クティ・アバがゴールを決めJDT IIが先制しました。

前半はJDTがほぼ敵陣で攻め続けながら決定機がなく、結局、JDT IIが1点のリードで終了しました。

後半に入ると60分にラスラム・カーンがゴールを決めて試合は1−1の同点となりましたが、その6分後、JDT IIが途中出場のレバノン人FWモハマド・ガダーのゴールで再びリードします。
 走り続けるスランゴール・ユナイテッドも前線まではボールを運びますが、ブラジル出身のブルーノ・ソアレスとマレーシアU23代表のドミニク・タンがコントロールするJDT IIの守備陣にシュートを打たせてもらえない状況が続きました。
 このまま試合終了かと思われた88分に再びラスラム・カーンがフリーでヘディングシュートを決めて試合はまた同点となりました。

アディショナルタイムは5分ありましたが、結局、スコアは動かず、2-2で試合は終了しました。素人目線ですが、特に相手ボールを奪ってから攻撃に転じるスピードや、ボールに合わせて全員が動けているかどうかが1部の特に上位チームとは差があるように感じました。ちなみに試合終了は午後11時57分でした。