11月16日のニュース
トレンガヌFCのナフジ監督の退任が確定
スーパーリーグクラブのコーチの月給は30万円!?
来季からフットサルリーグ参加のJDTが今季リーグ王者から7選手を獲得-フットサルでもいきなり無双を狙う

トレンガヌFCのナフジ監督の退任が確定

Mリーグ1部スーパーリーグのトレンガヌFCはナフジ・ザイン監督が来季の監督契約更新オファーを断ったことを発表しています。これにより、ナフジ監督は現在開催中のマレーシアカップ終了をもって退任することが決定しました。

トレンガヌFCを運営するTFC社のアブドル・ラシド・ジュソCEOは、昨日11月15日に記者会見を開き、ナフジ監督から契約更新を希望しない旨の返信を受け取ったことを明らかにしています。またその席上で、ナフジ監督はマレーシアカップ終了までは指揮を取ることも発表しています。またアブドル・ラシドCEOは、退任するナフジ監督への感謝の言葉を述べるとともに、来季2023年シーズンに指揮を取る新監督の候補者にはナフジ監督と同等かそれ以上の実績を求めるとしています。

ナフジ監督は2016年にTチームFC(現トレンガヌII)のU21チームの監督に就任し、翌2017年にはトレンガヌFCのコーチとなりました。2019年に当時のイルファン・バクティ監督(現クチンシティ監督)がチームの成績不振を理由にシーズン途中で辞任すると、コーチから監督代行に昇格しました。2019年はリーグ7位に終わったものの、正式に監督に就任した2020年は3位、2021年は4位、そして今季2022年は2位と、安定した成績を収めています。

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チームがマレーシアカップ準決勝を今日に控える中、その前日に発表となったナフジ監督退任のニュースですが、ナフジ監督がクラブの対応に対する批判をメディアにぶちまけた段階で、両者の関係の修復は不可能でした。上でも書いたように過去3シーズンを3位、4位、2位という成績を収めた監督に対して来季の方針や選手獲得などの相談も全く行わずに1年契約を提示したクラブは、リーグ優勝を目指して監督をサポートする姿勢が感じられないと非難されてもしょうがない対応でした。なお、ナフジ監督は来季は同じスーパーリーグのクダ・ダルル・アマンFCの監督就任が噂されています。そのクダも過去2シーズンで連続2位になりながら、今季は外国籍選手を総入れ替えし、さらに主力を放出するなどアイディル・シャリン監督をクラブがサポートせず、その結果、今季8位と低迷し、アイディル監督はマレーシアカップ前に退任する事態になっています。

スーパーリーグクラブのコーチの月給は30万円!?

Mリーグの監督、コーチはの前途は暗いと、マレーシアサッカー指導者協会(PJBM)の会長が語っていると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

Mリーグを主催するマレーシアンフットボールMFLは、来季から監督だけでなくコーチにもプロAライセンスの保持を義務付けることになりましたが、前サラワク・ユナイテッドFCのテクニカルディレクターでもあるB・サティアナタンPJBM会長は、今季は1部と2部合わせて22チームあったMリーグが、来季のリーグ再編成により15チームとチーム数が大幅に減少した点を挙げて、最大でも30名のマレーシア人指導者しか仕事につけず、マレーシア人のプロ指導者の供給過多が起きていると説明しています。

そしてこの供給過多により、買い手有利となったMリーグクラブはマレーシア人コーチに対して、従来より安い給料を提示するようになっているということです。

サティアナタンPJBM会長は、現在、国内にはプロAライセンスの保持者がおよそ50名おり、彼らはプロAライセンス取得のために7万マレーシアリンギ(およそ220万円)を支払ってコースを受講する一方で、Mリーグクラブの中にはそういったプロAライセンス保持者に対して月給1万マレーシアリンギ(およそ31万円)の契約を提示するクラブもあると話しています。

国内トップリーグのクラブのコーチに対してそのような給料が提示されていることに失望していると話すサティアナタンPJBM会長は、仕事が欲しいコーチの中にはそのような定額の契約であっても受け入れる者いる一方で、そういった低額で契約しながら、結果を残せず解雇された場合、再びトップリーグの指導者に復帰することは難しくなると述べて、低額での契約は自身の将来を危うくすることになると指摘しています。

またコーチを買い叩くような姿勢を見せるMリーグのクラブに対しては、MFLの基準にそうことだけを考え、この国のサッカーの将来を考えていないと批判しています。「この国のサッカーのレベルを上げるには、レベルアップしたいと考える選手と、その選手が目的を果たせるように指導する資格を持ったコーチの両方が必要であるが、Mリーグクラブは経営が苦しいとはいえ、そういった点を無視して、マレーシア人コーチを搾取している。」と非難するとともに、国内のプロ指導者に対しては威信と自尊心を持って欲しいと話しています。

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サティアナタンPJBM会長は、トレンガヌFCとナフジ・ザイン監督との問題についても言及し、トレンガヌFCは外国籍の監督、コーチであれば、決してこのような対応はしないだろうと述べ、マレーシア人指導者に対する不敬を批判するとともに、このような対応は直ちに改めるべきだとも述べています。

来季からフットサルリーグ参加のJDTが今季リーグ王者から7選手を獲得-フットサルでもいきなり無双を狙う?

今季のMリーグ1部スーパーリーグで9連覇を果たしたジョホール・ダルル・タジムJDTは、来季から国内フットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLへの参加を発表していますが、早速、選手獲得で話題を振りまいています。

このJDTが今季MPFLとマレーシアカップの二冠優勝のスランゴールMACから大量7選手を獲得するという噂がSNSで話題となり、その後スランゴールMACが公式インスタグラムでこの主力7選手が退団することを発表しています。この7選手とはハディ・トーフィク、アズリ・ラーマン、エクマル・シャリン、サアド・サニ、アズワン・イスマイル、ダニアル・アブドル・ダイン、そしてフィルダウス・アムビアです。この内、ハディ・トーフィク、アズワン・イスマイルの両選手は今年ベトナムで開催された東南アジア競技大会通称シーゲームズにマレーシア代表選手として参加しています。また他の選手もダニアル・ダインを除いてそれ以前にいずれも代表経験がある選手です。

JDTフットサルチームはこの他にもMPFLの強豪、パハンレンジャーズからも代表クラスの選手を獲得しようとしているという噂もあり、サッカー専門サイトのスムアニャボラは、スーパーリーグ9連覇中のJDTがそれまでのジョホールFCからチーム名をJDTと変更した2013年によく似ていると指摘しています。

JDTとなった2013年には、チームオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が主どする形で当時のマレーシア代表の主力選手を片っぱしから獲得しています。ちなみにこの2013年にJDTに加入した代表選手はサフィク・ラヒム(スランゴールから加入)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(クランタンから加入)、サフィ・サリー(インドネシア1部プリタ・ジャヤ、現マドゥラ・ユナイテッドから加入)、ザクアン・アドハ、アイディル・ザフアン(いずれもヌグリスンビランから加入)らがおり、JDTは翌2014年から今季に至るまでのスーパーリーグ9連覇の礎を作っています。

11月15日のニュース
トレンガヌ監督の契約更新問題は泥試合に発展
UITMも新スーパーリーグの規定が満たせずリーグ離脱か

トレンガヌ監督の契約更新問題は泥試合に発展-ナフジ監督はクラブのプロ意識の欠如を批判

今季のMリーグ1部スーパーリーグで2位、FAカップでは決勝に敗れて準優勝、そして現在開催中のマレーシアカップでは準決勝に駒を進めているトレンガヌFC。チームを率いるナフジ・ザイン監督とクラブの契約は今月11月末までとなっています。今季、これだけの好成績を収めながら、これまでなかなか契約更新が報じられず、ナフジ監督は今季限りか、といった噂も出回る中で爆弾発言が飛び出しました。

11月12日に行われたマレーシアカップ準々決勝セカンドレグのKLシティ戦後の記者会見で、ナフジ監督は、10月27日付の契約更新のオファーレターをその2日後の10月29日に受け取ったこと、来季、チームが求めるKPI(重要業績評価指標)や来季の給料についての事前の話し合いが全く持たれなかったこと、そして極め付けはそのオファーレターを経営陣からではなく、チームの練習中にクラブのキットマン経由で手渡されたことを暴露しました。

ナフジ監督は、2017年にトレンガヌのコーチに就任し、2019年に当時のイルファン・バクティ監督(現クチンシティ監督)がチームの成績不振を理由にシーズン途中で辞任すると、コーチから監督代行に昇格しました。2019年はリーグ7位に終わったものの、正式に監督に就任した2020年は3位、2021年は4位、そして今季2022年は2位と、安定した成績を収めています。

クラブに対する自身の貢献が評価されていないと述べたナフジ監督は、自身の雇用主であるトレンガヌFCは契約内容について決定する権利があることは理解しているとしながらも、クラブの対応はプロ意識も、監督である自身に対する敬意も欠如しているとして、失望をあらわにするとともに、クラブが自分を必要としているのか疑問であるとも話しています。

「契約更新前に、来季、クラブが目指す方向性やその準備について、監督と経営陣の考える計画を互いに理解することが望ましいと思っていたが、そういった機会は全くなかった。」と述べたナフジ監督は、昨季同様、KPIを示されて、それに同意することが条件の契約オファーであったことも明らかにしています。

クラブ側はナフジ監督の発言はクラブとの信頼関係を損なう上、事前に他のクラブと監督就任交渉を行っていたと批判

ナフジ監督が契約更新に関するクラブの対応をメディアに明らかにした翌日、トレンガヌFCを運営するTFC社が、ナフジ監督のメディアに対する発言に驚くとともに失望し、その発言はクラブのイメージ低下を招くだけでなく、クラブとナフジ監督の関係を損なうものであるという声明をクラブ公式Facebookで発表しています。

契約更新のオファーレターは契約が切れる30日前までに出すことが求められており、10月27日付のレターは同29日にナフジ監督に届けられており、ナフジ監督との契約が切れる11月30日まで30日以上あったことから、声明ではこれが問題視されるべきではないとしています。(ただしTFC社からではなく、レターがキットマンから手渡されたことには触れていません。)

さらにナフジ監督はレターを受け取ってから14日以内に契約を更新するか否か、あるいは契約内容の再交渉を求めるかを回答することになっているにもかかわらず、それをしないまま、メディアに対して契約更新についての不満を明らかにしたことは遺憾であると声明ではナフジ監督を批判しています。

さらにTFC社は今年8月にナフジ監督がトレンガヌFCとの契約期間中にもかかわらず、スーパーリーグの他のクラブと事前に交渉し、来季はそのクラブの監督に就任することにも同意しているという情報を掴んでおり、これが明らかな契約違反およびクラブのイメージを失墜させるものであるとも述べ、ナフジ監督に対する処分を検討中であるとも述べています。

UITMも新スーパーリーグの規定が満たせずリーグ離脱か

来季から改編されるMリーグ1部の「新」スーパーリーグは、当初予定されていた18チームから15チームに縮小していますが、さらにUITM FCも撤退して14チーム編成となる可能性があると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

18チームでスタートする予定だった来季のスーパーリーグが躓いたのは、給料未払い問題が解決していないことから、来季の国内クラブライセンスが交付されなかったマラッカ・ユナイテッドFCとサラワク・ユナイテッドFCが参加不可となったことがその始まりでした。さらに来季のスーパーリーグでは外国籍選手枠が現在の5名から9名(ただしベンチ入りは最大6名)となることから、昨季、今季と外国籍選手不在でリーグに参加していたPJシティFCがこの新規定のもとではリーグ参加は困難であるととして撤退を発表し、来季のスーパーリーグは15チームとなることが決まっています。

そして今回、UITM FCがやはり新規定として導入された「リザーブリーグに出場するセカンドチームの設立」が困難であるとして、リーグ撤退の可能性があるとニューストレイトタイムズが報じています。UITM FCのサザリ・シャヒビ会長は、トップチーム、プレジデントカップ(U21)チーム、ユースカップ(U19)チームといった従来の編成に加えて、U23チームに当たるセカンドチームを新たに設立することで、クラブの年間予算が600万マレーシアリンギ(およそ1億8300万円)が必要となると話しています。UITM FCは、過去2シーズンのクラブ予算は400万マレーシアリンギ(およそ1億2200万円)前後だった一方で、セカンドチームの設立に加え、チーム数増に伴う試合数増もあり、新たに200万マレーシアリンギが必要になるということです。

前述のPJシティFC同様、今季は外国籍選手不在で2部プレミアリーグに参加し、7位となったUITM FCですが、来季に向けては予算不足に加えて、選手全員がUITM(マラ工科大学)の学生であり戦力不足も否めず、セカンドチームは他大学の学生を集めて編成せざるを得ない可能性もあり、こういった点からも、来季のスーパーリーグ参加は未だ確定していません。

マレーシアカップ2022
準々決勝2ndレグ結果とハイライト映像

 TMマレーシアカップ2022の準々決勝4試合のセカンドレグが11月12日と13日に行われ・いよいよベスト4が決定しています。準決勝進出を決めたのは、リーグ優勝、FAカップ優勝に続く三冠を目指すジョホール・ダルル・タジムJDT、リーグ2位のトレンガヌ、リーグ3位のサバ、そしてリーグ5位のスランゴールの4チームで、準決勝のカードはJDT対サバ、トレンガヌ対スランゴールと決まりました。なお、マレーシアカップの優勝チームには来季のAFCカップ出場権が与えられますが、スーパーリーグ1位として既にACL出場を決めているJDT、そしてスーパーリーグ2位となったことでAFCカップ出場権を獲得しているトレンガヌが優勝した場合には、スーパーリーグ3位のサバがAFCカップ出場権を獲得することが決まっています。
 なお準決勝ファーストレグは11月20日と21日に予定されています。
*試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより

マレーシアカップ2022準々決勝 2NDレグ
2022年11月11日@リカススタジアム(サバ州コタ・キナバル)
サバ 1-1 クチンシティ(通算スコア:サバ 2-1 クチンシティ)
⚽️サバ:加賀山泰毅(94分)
⚽️クチンシティ:ウマレン・バチョク(83分OG)
🟨サバ(1):イルファン・ファザイル、アルト・リナス、ハナフィ・トウキョウ
🟨クチンシティ(1):アリフ・ハサン
MOM:加賀山泰毅(サバ)
 いずれも東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つ両チームの「ボルネオダービー」は、ファーストレグではMリーグ1部スーパーリーグ3位のサバが2部プレミアリーグ3位のクチンシティに1-0で勝利していますが、内容はほぼ互角で、セカンドレグでも接戦が予想されました。サバには加賀山泰毅、クチンシティには1回戦のペナン戦ではMOMにも選ばれている谷川由来選手が在籍しており、日本人選手対決ともなったこの試合は、豪雨で試合開始が30分遅れた上、ピッチに水が浮く最悪のコンディションの中で始まりました。
 試合はアウェイのクチンシティが試合開始からホームのサバを圧倒しましたが、クチンシティのシュートがゴールの枠を捉えることができず、また枠内に飛んだシュートには絶好調のサバGKダミエン・リムが立ちはだかり、得点を挙げることができません。またクチンシティのGKシャイフル・ワジジもこうセーブを見せ、前半は0-0で終了します。
 後半に入っても、クチンシティはサバゴールを破ることができないまま試合が進み、このままサバが逃げ切るかと思われた83分、クチンシティのコーナーキックは直接、シュートにはつながらなかったものの、ゴール前の混戦からサバのウマレン・バチョクに当たったボールがそのままゴールイン!土壇場でクチンシティが通算スコア1-1に追いつきます。
 90分内で決着をつけたいクチンシティはその後も好機を作りますが、またもやGKダミエン・リムの攻守に阻まれ、試合は延長に入ります。そして延長戦開始直後の94分、右サイドからのサディル・ラムダニのクロスに加賀山泰毅が頭で合わせゴール!通算スコア2-1とサバが再び、リードを奪います。クチンシティはその後もジョセフ・カラン・ティー、アイルトン・フェレイラが好機を生かせず、試合はこのまま終了し、加賀山選手の今季通算4ゴール目となるマレーシアカップ初ゴールが決勝点となり、サバが準決勝を決めています。
 クラブ史上初のベスト4進出を逃したクチンシティですが、スーパーリーグ12位のペナンを破り、同3位のサバとも接戦を繰り広げ、来季昇格するスーパーリーグでも堂々と渡り合えることを証明しました。今季限りで退任を発表していたイルファン・バクティ監督は、来季も指揮を取るという報道も出ており、来季のスーパーリーグでのクチンシティの活躍が楽しみです。
  クチンシティの谷川由来選手、サバの加賀山泰毅選手はいずれも先発して、フル出場しています。

マレーシアカップ2022準々決勝 2NDレグ
2022年11月11日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 5-0 クランタン(通算スコア:JDT 8-0 クランタン)
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ3(12分、34分、37分)、シャーミ・サファリ(40分)、ナズミ・ファイズ(45+1分)
🟨JDT(1):ナチョ・インサ
🟨クランタン(3):ムハイミン・イズディン・アスリ、シャフィク・アル=ハフィズ、ズルファーミ・アブドル・ハディ
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
 ファストレグでは、スーパーリーグ覇者のJDTがプレミアリーグ2位のクランタンを3-0で破っており、このセカンドレグではクランタンがホームのJDTを相手に、意地を見せられるかどうかだけが注目でした。
 JDTのエクトル・ビドリオ監督は、マレーシアカップ1回戦のPJシティ戦、そしてクランタンとの準々決勝ファーストレグと1度として同じ先発XIを起用していませんが、この試合でも過去3試合とは異なる先発XIを起用、しかも、この試合も含め4試合全てに先発した選手は1人もいません。しかし誰が先発しても今季のJDTは強い!この試合もJDTのエース、ベルグソン・ダ・シルヴァが前半だけでハットトリックを達成。ちなみにベルグソン選手はリーグ戦で29ゴール、FAカップで4ゴール、また今季のACLで6ゴールを挙げており、マレーシアカップはここまで5ゴールと今季通算44ゴール挙げ、準決2試合、そして決勝まで進めば年間50ゴールも見えてきます。JDTはさらにシャーミ・サファリ、ファイズ・ナズミもゴールを決めており、前半で5-0としたJDTが、後半は今季出場機会が少なかった選手を起用する余裕を見せ、通算スコア8-0でクランタンを粉砕しています。
 クランタンのリザル・ザムベリ・ヤハヤ監督にとっては、屈辱的な結果となりましたが、ノリザム・トゥキマン オーナーは、来季昇格するスーパーリーグに向けて、新監督を起用することを既に明らかにしており、まだ2年契約が残るリザル・ザムベリ監督は来季もコーチとして残るのかは未定です。
 クランタンの原健太選手は後半から出場して、試合終了までプレーしています。

マレーシアカップ2022準々決勝 2NDレグ
2022年11月12日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-2 スランゴール
⚽️ヌグリスンビラン:マテウス・アウヴェス(25分)、ザクアン・アドハ(45+1分)
⚽️スランゴール:カイオン(10分)、ヤザン・アル=アラブ(45分)
🟨ヌグリスンビラン(2):マテウス・アウヴェス、クザイミ・ピー、
🟨スランゴール(1):バハー・アブドッラフマーン
🟥ヌグリスンビラン(1):ズカイリ・ズルキプリ
MOM:シーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
 スーパーリーグ4位のヌグリスンビランが、同5位のスランゴールをホームに迎えたセカンドレグは2-2の引き分けに終わったものの、ファーストレグで2-0と勝利していたスランゴールが通算スコアを4-2として、準決勝進出を決めています。
 試合はスランゴールがカイオンのゴールで先制するものの、ヌグリスンビランも相手ペナルティエリア内でザムリ・ラムリが倒されていたPKをマテウス・アウヴェスが決めて、すぐさま同点に追いつきます。その後、スランゴールも45分にゴール前の混戦から出たクリアボールをヤザン・アル=アラブが巧みなボレーシュートでゴールを決めて、再びリードを奪います。しかし、ヌグリスンビランも、サクアン・アドハが前半ロスタイムにゴールを決め、前半は2-2で終了します。
 その後は両チームともゴールがなく、試合は2-2で引き分けに終わり、ファーストレグのとの通算成績を4-2としたスランゴールが準決勝進出を決めています。
 ヌグリスンビランにとって痛かったのは、センターバックとしての守備だけでなく、コーナーキックやゴール付近でのセットプレーではその長身を生かした攻撃参加が脅威となるエロルド・グロンが、ファーストレグで出されたレッドカードによりこの試合は出場停止となっていたこと。ヌグリスンビランのK・デヴァン監督は、点を取らなければならなかったこともあり、ファーストレグの5-3-2から、この試合では3-4-3にシステム変更するなど、苦肉の策でこの試合に臨みました。また、試合終盤の81分にズカイリ・ズルキプリがダニアル・アスリを踏みつけて一発レッドで退場なったことも痛かった!10人になったヌグリスンビランにはスランゴール相手にゴールを挙げる力は残っておらず、ベスト8で敗退しています。またスランゴールはタン・チェンホー監督就任以来の無敗記録を8に伸ばしています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月12日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 3-1 KLシティ(通算スコア:トレンガヌ 4-1 KLシティ)
⚽️トレンガヌ:マヌエル・オット(22分)、チェチェ・キプレ(63分)、クパー・シャーマン(89分)
⚽️KLシティ:ハキミ・アジム・ロスリ(45+1分)
🟨トレンガヌ(0)
🟨KLシティ(4):ジャンカルロ・ガリフオコ、アクラム・マヒナン、パウロ・ジョズエ
MOM:ファイサル・ハリム(トレンガヌ)
 ファーストレグを1-0で勝利していたスーパーリーグ2位のトレンガヌが、セカンドレグでも同5位で昨季のマレーシアカップ覇者、KLシティを破り、準決勝進出を決めています。
 マヌエル・オットのゴールで先制を許したKLシティは、前半終了間際に体調不良のロメル・モラレスに代わって先発したハキミ・アジム・ロスリのゴールで通算スコアを再び1点差とします。
 しかし、後半に入ると攻撃力の差が明らかになり、エース不在のKLシティに対して、63分にはtyチェ・キプレが、そして89分にはクパー・シャーマンがマレーシアカップ4試合で7ゴール目となるゴールを決めて、KLシティを突き放しています。がホームに迎えた試合は、1回戦2試合で5ゴールを挙げたトレンガヌのクパー・シャーマンがゴールを決め、トレンガヌが1-0で勝利しています。
 準決勝進出を決めたトレンガヌですが、この試合後の記者会見では、今月末に契約が切れるナフジ・ザイン監督が契約延長のオファーレターをクラブの経営陣からではなく、練習の際にキットマン経由で受け取ったことを認めています。クラブが設定した今季のKPI(重要業績評価指標)を達成したにもかかわらず、来季の契約内容についての話し合いの席も持たれなかったことも明らかにし、クラブには契約延長の可否を決める権利も、その伝達方法の選択の権利もあるとしながらも、過去3年間の自身の貢献が評価されているとは感じられないと述べたナフジ監督は、契約延長を受けるかどうかの返答は、近々クラブに対して行うと述べています。なお、ナフジ監督には来季のクダ監督就任の噂も出ており、リーグ2位監督が移籍すれば、スーパーリーグの勢力図が大きく変わる可能性があります。

11月12日のニュース
PJシティがMリーグ撤退を正式に発表、来季の1部リーグは15チーム編成に

PJシティがMリーグ撤退を正式に発表、来季の1部リーグは15チーム編成に

Mリーグ1部スーパーリーグで今季9位のPJシティFCが、来季のスーパーリーグからの撤退を正式に発表しています。このブログでも、SNSだけでなく現地メディアまでもがその撤退の噂を報じていることについて取り上げましたが、いよいよ実現してしまったようです。

マレーシアの通信社ブルナマは、「Mリーグ撤退は、クラブの財政上の問題によるものではなく、来季から改編されるMリーグが目指す方向性が「PJシティが目指す方向性と合致しない」ことが理由である、というPJシティFCのスバハン・カマル会長の発言を伝えています。具体的には(リーグ撤退は)来季からスーパーリーグでは各チームの外国籍選手枠の上限が現在の5名から9名に増えること(ただしフィールド上はこれまで通り5名)が主な理由であると説明し、昨季から外国籍選手を起用せず、マレーシア人選手だけでチームを編成してリーグに参加してきたPJシティFCにとっては、来季のスーパーリーグでは他のチームとの競合が困難になると説明しています。

その一方でスバハン会長は、現在のオーナーであるQI(キューアイ)グループが、来季のスーパーリーグに参加する国内クラブライセンスが交付されているチームを売却する用意があると説明しています。「PJシティFCのリーグ撤退は財政上の問題によるものでなく、新たなオーナーは負債を負うこともなく、新たなチームを手に入れることができる。」と述べて、クラブの売却先候補企業にアピールしています。

さらにスバハン会長は、マレーシアでサッカークラブを運営することは収益性の高いビジネスではないと述べ、この国では州政府からの資金援助を得られるクラブが、サポーターだけでなく、(クラブに関わる州の)政治家の利益を満たすことによって生き残れるとも発言しています。

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最後は恨み節にも近い発言で、リーグ撤退発表の記者会見を締めくくったスバハン会長ですが、そこには真理も含まれています。かつてはインド系マレーシア人サッカー協会MIFAが運営し、2014年に当時の3部リーグにあたるFAMカップからスタートしたこのクラブは2017年に2部プレミアリーグに昇格、そして2019年にはスーパーリーグに昇格するとPJシティFCとクラブ名を変更して現在に至ります。伝統的に州政府傘下の州サッカー協会や警察、国軍、公立大学などがプロクラブを運営してきたマレーシアサッカー界で、PJシティは州政府や公的機関の後ろ盾を持たない現存する唯一のプロクラブチーム。言い換えればPJシティFCを「おらがチーム」と呼ぶサポーターが生まれにくいクラブでした。昨季からは”Yakin Lokal”「ローカル(=マレーシア人選手)を信じろ」というチームスローガンの元、マレーシア人選手100%のチーム編成でトップリーグを戦い、GKカラムラー・アル=ハフィズ、MFのV・ルヴェンティラン、FWダレン・ロック、コギレスワラン・ラジらを代表に送り込むなど、マレーシア人選手のみで構成されたチームとして、代表チーム強化に貢献してきましたが、その一方で、ホームの試合を観戦に行けば、いつもアウェイサポーターの方が多く、リーグ戦でも観客が1000名を切ることが珍しくないクラブがトップリーグで4シーズンも生き残ることができたことの方が奇跡なのかもしれません。クラブの愛称であるフェニックス「不死鳥」のように、新たなオーナーを得て復活するのか、それともこのまま消滅してしまうのか。年内にはクラブの運命が明らかになりそうです。

またリーグ撤退表明の記者会見でスバハン会長は、クラブ買収企業に対して、PJシティFCの名前を残すことを売却の条件としています。実はこれより前にいずれも今季1部スーパーリーグでプレーしたサラワク・ユナイテッドFCとマラッカ・ユナイテッドFCが選手へのキュ量未払いなどを理由に国内クラブライセンスが交付されず。来季のスーパーリーグ参加が不可能になっています。マラッカ・ユナイテッドはチームの名称をハリマウ・マラッカFCと変更し、来季はアマチュアリーグの3部でプレーする可能性が出ていますが、サラワク・ユナイテッドについては、来季の方針が発表されておらず、一部ではサラワク・ユナイテッドを運営に関わるサラワク州サッカー協会がPJシティを買収して、サラワク・ユナイテッドに代わるチームとしてスーパーリーグ参加を目論むのでは、という噂が広まっています。

実際、2019年には、サラワク州サッカー協会が運営していた2部プレミアリーグ所属のサラワクFAは、3部M3リーグ所属のクチンFA(現クチンシティFC)に入れ替え戦で敗れて3部降格となったものの、2部プレミアリーグで資金繰りに苦しんでいたスランゴール・ユナイテッドFCを買収し、本拠地をスランゴール州からサラワク週に移してサラワク・ユナイテッドFCと名称を変えて2部に残留するという「力技」を使った過去もあり、今回も1部スーパーリーグ残留のためにPJシティFCを買収するのではという話がまことしやかに流布しています。しかし、PJシティFCがクラブ名称の維持を条件とすれば、サラワク州サッカー協会が買収する利点がなくなってしまいます。

マレーシアカップ2022
準々決勝1STレグ結果とハイライト映像

TMマレーシアカップ2022の準々決勝4試合のファーストレグが11月5日と6日に行われています。行われた4試合は、いずれも今季リーグ戦での成績上位チームが勝利する順当な結果ととなりましたが、4試合中3試合でレッドカードが出されるなど、今季最後のタイトルを目指す各チームの試合は激しさを増してきています。なお準々決勝セカンドレグは11月11日と12日に予定されています。
*試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月5日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンシティ 0-1 サバ
⚽️サバ:バドロル・バクティアル(69分)
🟨クチンシティ(1):アダム・シリーン
🟨サバ(2):リザル・ガザリ、イルファン・ファザイル
MOM:ダミアン・チェン(サバ)
 いずれも東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つ両チームの「ボルネオダービー」となったこのカードは、1回戦でMリーグ1部スーパーリーグ12位のペナンを破って準々決勝に進出した2部プレミアリーグ3位のクチンシティが、スーパーリーグ3位のサバをホームに迎えて対戦しました。クラブ史上初となるマレーシアカップ準々決勝進出を祝い、この試合を主催するクチンシティは、この試合が入場無料となることを事前に発表し、公式発表では今季最多の2万154人の観衆がサラワク州立スタジアムに集まりました。
 試合はホームのクチンシティが前半を優勢に進めるものの、マレーシアカップでは先発で起用されているサバのGKダミエン・チェンが相手のセットプレーからのシュートを好セーブし、またクチンシティのGKシャイフル・ワジジも加賀山泰毅選手のロングシュートを止めるなど、前半は0-0で終了しました。後半に入っても両GKの頑張りでしまった試合になりましたが、69分にサバが決勝点を挙げます。クチンシティGKのシャイフル・ワジジがサバのファルハン・ロスランのシュートを反応よく防いだものの、そこに詰めていたキャプテンのバドロル・バクティアルがそのこぼれ球をゴール!サバがついにクチンシティのゴールをこじ開けました。その後クチンシティも反撃しますが、この試合のMOMにも選ばれたダミエン・チェンがサバゴールに立ちはだかり、この1点を守り切って勝利しています。
 クチンシティの谷川由来選手、サバの加賀山泰毅選手はいずれも先発して、フル出場しています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月5日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(クランタン州コタ・バル)
クランタン 0-3 JDT
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ(29分)、シャフィク・アフマド(37分)、レアンドロ・ヴァレスケス(74分)
🟨クランタン(3):アリプ・アミルディン、ジャスミル・メハト、イクワン・ヤゼク
🟨JDT(0):アフィク・ファザイル、レアンドロ・バレスケス、シャールル・サアド、ナサニエル・シオ
🟥クランタン(1):ジャスミル・メハト(試合終了後)
🟥JDT(1):アフィク・ファザイル(🟨x2)
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
 互いに特徴的なオーナーの両チームの対戦は、今季スーパーリーグ9連覇を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTが、エースのベルグソン・ダ・シルヴァのゴールなどで、プレミアリーグ2位のクランタンに快勝しています。
 マレーシアでも有数のサッカーどころでもあるクランタンは、10年前の2012年にはスーパーリーグ、FAカップ、マレーシアカップの三冠も達成する強豪チームを擁していましたが、2013年のFAカップ優勝を最後にタイトルから遠ざかっています。当時チームを運営していたクランタン州サッカー協会KAFAのミスマネージメントもあり、2019年からは2部プレミアリーグでプレーしています。そんなクラブを実業家のノリザム・トゥキマン氏が2020年9月に買収し、そこからかつての栄華を目指して復活の道を進んできているクランタンが、今季既に二冠を獲得し、このマレーシアカップ優勝で三冠達成をもくろむJDTと対戦しました。
 試合は代表GKファリザル・マーリアスらをベンチスタートさせる余裕を見せたJDTの一方的な試合となり、後半76分にはJDTのアフィク・ファザイルがこの試合2枚目のイエローで退場となるものの、試合の大勢には影響がなく、ホームのクランタンが無得点で敗れています。
 クランタンの原健太選手は先発して、前半終了後に交代しています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 2-0 ヌグリスンビラン
⚽️スランゴール:カイオン(56分PK)、アリフ・ハイカル(90+1分)
🟨スランゴール(1):カイオン
🟨ヌグリスンビラン(1):ハリズ・カマルディン
🟥ヌグリスンビラン(1):エロルド・グロン
MOM:シーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
 スーパーリーグ5位のスランゴールが、同4位のヌグリスンビランをホームに迎えた試合は、スランゴールが好機に次ぐ好機を得ながらも、攻撃陣の精度の低さやヌグリスンビランGKのシーハン・ハズミのスーパーセーブもあり、前半は0-0で終わります。
 後半に入っても、好機を得るものの、それを活かせないスランゴールにとっては、嫌な流れのまま進んだ試合は56分に動きました。ヌグリスンビランのペナルティエリアでエロルド・グロンがシャルル・ナジームを倒してPKを与えてしまいます。(実際にはボールに行っているクリーンなタックルにも見えますが)、しかもこの判定に執拗に抗議を続けるグロン選手に対して主審がレッドカードを示し、ヌグリスンビランは10人になってしまいます。
 数的有利を生かしたスランゴールは終了間際にアリフ・アイカルが数少ないDFをかわしてダメ押しのゴールを決めて勝利し、タン・チェンホー監督就任以来の無敗記録を7に伸ばしています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月6日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 0-1 トレンガヌ
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(15分)
🟨KLシティ(3):パウロ・ジョズエ、デクラン・ランバート、アリフ・シャキリン
🟨トレンガヌ(4):クパー・シャーマン、アディブ・ザイヌディン、ハビブ・ハルーン、シャミルザ・ユソフ
🟥トレンガヌ(1):スハイミ・フシン
MOM:シャミルザ・ユソフ(トレンガヌ)
 スーパーリーグ2位のトレンガヌを同5位のKLシティがホームに迎えた試合は、1回戦2試合で5ゴールを挙げたトレンガヌのクパー・シャーマンがゴールを決め、トレンガヌが1-0で勝利しています。
 AFCカップで他のクラブよりも試合数が多いKLシティは、この試合でも疲労蓄積が心配されましたが、前年の覇者として臨むマレーシアカップでは、そのモチベーションは切れておらず、試合開始からパウロ・ジョズエがトレンガヌゴールに迫るなど、試合を優位に運びます。しかし、好調のクパー・シャーマンが、相手ゴール前の混戦からそのこぼれ球を押し込んで、トレンガヌが開始15分でリードを奪います。
 試合はそのまま、一進一退の攻防を繰り返しながら進み、問題の62分を迎えます。自陣からパウロ・ジョズエのロングボールに反応したKLシティのロメル・モラレスが抜け出そうとしたところを、トレンガヌのGKスハイミ・フシンがペナルティエリアのすぐ外で倒し、スハイミ選手は一発レッドで退場、KLシティはFKを得ます。しかし、スハイミ選手に代わって入ったGKシャミルザ・ユソフがパウロ・ジョズエのこのFKを止めると、さらにゴール前に詰めていたロメル・モラレスのシュートも再び止める大活躍で失点を防ぎます。今季トップチーム初出場となったチームの第3GKが勝負どころで大仕事を成し遂げたトレンガヌが準決勝に一歩近づいています。

11月3日のニュース
MFLはマラッカとサラワクのクラブライセンス不交付への不服申し立てを却下-来季のスーパーリーグは16クラブでの開催が決定
今月末にジョホールがボルシア・ドルトムントと7年ぶりの親善試合開催
スーパーモクカップ閉幕-U13はブリーラム・ユナイテッドが3年越しの2連覇達成

MFLはマラッカとサラワクのクラブライセンス不交付への不服申し立てを却下-来季のスーパーリーグは16クラブでの開催が決定

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグは、今季1部スーパーリーグで8位のマラッカ・ユナイテッドと同11位のサラワク・ユナイテッドから出されていた国内クラブライセンス不交付に対する不服申し立てが却下されたことを、公式サイトで発表しています。これにより、来季から新たに再編成される1部スーパーリーグは16クラブで編成されることが確定しました。

国内クラブライセンス交付を請け負う第一審期間FIBは、マラッカ・ユナイテッドは未払い給料が完済されたことを証明する書類に不備があるとして、またサラワク・ユナイテッドはかつて在籍した外国籍選手が未払いとなっている給料についてFIFAの紛争解決室DRCの下した裁定が解決されていないとして、申請の出ていた18クラブ中、16クラブにクラブライセンスのは交付したものの、この2クラブについては交付を行いませんでした。

先月10月12日にクラブライセンス不交付となった両クラブに対し、MFLは1週間の不服申し立て期間を設けており、今回の発表はその期間終了後に開催されたMFLのクラブライセンス不服申し立て委員会が両クラブの不服申し立てを却下したと、スチュアート・ラマリンガムCEOは説明していますが、具体的には不交付の理由となった書類不備に対して、今回の不服申し立てでどのような書類が提出されたかどうかについては秘匿が条件であるため、公開はできないとも話しています。またMFLは今回の不服申し立て却下という決定を両クラブに通達したものの、現時点では公式の返事は受け取っていないということです。

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今季のMリーグ1部スーパーリーグ(12クラブ)」と2部プレミアリーグ6クラブを統合した「新スーパーリーグ」が来季から発足することが決まっており、これにより当面はプレミアリーグは開催されず、新スーパーリーグの下はアマチュアフットボールリーグAFLが運営するセミプロリーグのM3リーグとなります。来季の国内クラブライセンスが交付されなかったマラッカとサラワクは新スーパーリーグには参加できないものの、M3リーグへ参加の可能性が残されています。

今月末にジョホールがボルシア・ドルトムントと7年ぶりの親善試合開催

今季のスーパーリーグとFAカップに優勝し、既に二冠を獲得しているジョホール・ダルル・タジムJDTは、クラブ公式Facebookでボルシア・ドルトムントとの国際親善試合を今月11月28日に本拠地のスルタン・イブラヒムスタジアムで開催することを発表しています。

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ボルシア・ドルトムントは、2015年7月9日にもJDTと国際親善試合を行なっています。この2日前の7月7日には等々力陸上競技場で川崎フロンターレを0-6で破っているドルトムントは、JDTがかつて本拠地として使用していたタン・スリ・ダト・ハジ・ハッサン・ユヌススタジアムで行われた試合でも、6-1とJDTに圧勝しています。この試合では、当時ドルトムントに所属していた香川真司選手がチーム4点目となるゴールを74分に挙げている他、当時セレッソ大阪から期限付き移籍していた丸岡満選手も途中出場し、香川選手のゴールをアシストしています。(以下は2015年のJDT対ドルトムントのハイライト映像。ブンデスリーガの公式YouTubeチャンネルより)

ボルシア・ドルトムントは、FIFAワールドカップ2022年大会によるリーグ中断期間を利用して「BVBアジアツアー2022」と銘打ったアジア遠征を開催し、JDT戦はこのツアーの一環です。ドルトムントのクラブ公式サイトによると、11月24日にシンガポールでライオンシティーセイラーズと対戦し、11月30日にはベトナムのハノイでベトナム代表と対戦します。またドルトムントは当初、インドネシアでの国際親善試合も予定していましたが、先月10月1日に125名以上の死者が出た東ジャワ州カンジュルハンスタジアムでの事故「カンジュルハンの悲劇」により、十分な安全対策が決まるまでサッカーの試合が開催できないため、その代わりとして組まれたのが、今回のJDT戦です。

スーパーモクカップ閉幕-U13はブリーラム・ユナイテッドが3年越しの2連覇達成

ユース国際招待大会のスーパーモクカップ2022年大会は10月30日にU12、U13、U14の各年代の決勝戦が行われ、優勝チームが決定しました。2019年以来3年ぶりの開催となった今大会は、前回に続きマレーシアのパハン州ガンバンにあるモクタル・ダハリアカデミーAMDのユースフットボールセンターを開場して開催されました。

U12は、マレーシアサッカー協会FAMと、マレーシア政府のスポーツ青年省傘下の国家スポーツ評議会が共同で運営する国家サッカー選手育成プログラムNFDP参加選手から選ばれたNFDPのBチームがNFDPのCチームを決勝で破り優勝、3位にはNFDPのAチームが入っています。また4位以下はて、キム・ヨンフンアカデミー(韓国)、ライオンシティーセイラーズ(シンガポール)と続きます。なおU12の各試合の詳細はこちらから。

U13は、前回2019年の第5回大会でもこのカテゴリーで優勝しているブリーラム・ユナイテッド(タイ)がAMDのチーム、AMDパンサーズU13を1-0で破って3年越しの大会2連覇を達成しています。また3位にはPVFフットボールアカデミー(ベトナム)、以下、アシアナサッカースクール(インドネシア)、NFDP、華城FC U13(韓国)、AMDクーガーズU13、イブラヒム・フィクリ校(マレーシア)と続いています。U13の各試合の詳細はこちらから。

またヨーロッパ勢同士による決勝となったU14は、NKオシエク(クロアチア)がパリ・サンジェルマン(フランス)を2-1で破って大会初優勝を遂げています。また3位にはAMDパンサーズU14を4-1で破ったセレッソ大阪が入り、敗れたAMDパンサーズU14が4位、以下、ファジアーノ岡山、AMDクーガーズU14、チョンブリーFC(タイ)。MFKルジョムベロク(スロバキア)、華城FC U14(韓国)、RFヤング・チャンプス(インド)となっています。U14の各試合の詳細はこちらから。


TMマレーシアカップ2022
1回戦結果とハイライト映像(1)

今季のマレーシアのフットボールシーズンのフィナーレとなるTMマレーシアカップが開幕し、1回戦の4カードで勝者が決まっています。Mリーグ1部スーパーリーグの上位11チーム(ただしリーグ10位のマラッカ・ユナイテッドは給料未払い問題が解決していないことから出場権が剥奪され、12位のペナンが繰り上がり出場)と2部プレミアリーグの上位5チーム(ただし、スーパーリーグ所属クラブのセカンドチームは除く)の合計16チームが出場するこの大会の優勝チームには来季のAFCカップ出場権が与えられます。注目は何と言ってもジョホール・ダルル・タジムJDTがクラブ史上初となる三冠を達成するのかどうか。圧倒的な強さで9連覇を達成したスーパーリーグ、そして6年ぶりの優勝を果たしたFAカップに続き、昨季は優勝候補筆頭ながら決勝でKLシティに敗れたJDTが、3季ぶりにマレーシアカップ優勝を果たすかどうかが最大の関心です。

またTMマレーシアカップ優勝チームには来季のAFCカップ出場権が与えられますが、スーパーリーグ王者として既にACLに出場することが決まっているJDTが優勝すれば、スーパーリーグ3位のサバが繰り上げ出場となることも決まっています。
*試合のハイライト映像はいずれもMFLの公式YouTubeチャンネルより

TMマレーシアカップ2022 1回戦
ファーストレグ
2022年10月26日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-2 クチンシティ
⚽️ペナン:ルーカス・シルヴァ2(38分、77分)
⚽️クチンシティ:アリフ・ハサン(45分)、アブ・カマラ(73分)
🟨ペナン(1):ファイズ・マズラン
🟨クチンシティ(3):アミル・アムリ・サレー、チェ・アリフ・チェ・カマルディン、アリフ・ハサン
MOM:ルーカス・シルヴァ(ペナン)
セカンドレグ
2022年10月31日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンシティ 2-1 ペナン(通算スコア:クチンシティ 4-3 ペナン)
⚽️クチンシティ:アリフ・ハサン(72分)、ワン・ファイズ・スライマン(118分)
⚽️ペナン:ルーカス・シルヴァ(22分)
🟨クチンシティ(3):ラフィザン・ラザリ、ズルアズラン・イブラヒム、アミル・アムリ・サレー
🟨ペナン(4):ジェフリ・フィルダウス・チュウ、ルーカス・シルヴァ、T・サラヴァナン、アリフ・アル=ラシド
MOM:谷川由来(クチンシティ)
 2部プレミアリーグ3位のクチンシティと1部スーパーリーグ12位のペナンが対戦。ファストレグでは、今季プレミアリーグの得点王アブ・カマラのゴールでクチンシティがリードを奪うも、ペナンはエースのルーカス・シルヴァがこの試合2ゴール目を挙げて追いつき引き分けています。
 セカンドレグは、クチンシティはアリフ・ハサン、ペナンはルーカス・シルヴァがいずれも2戦連続のゴールを挙げて1-1としましたが、その後、90分では決着がつかず延長戦に入りました。延長戦も後半に入り、残り時間が5分を切り、いよいよPK戦突入かと思われましたが、ゴール前の混戦からクチンシティに待望の決勝ゴール!残り時間を守り切ってクチンシティがベスト8進出を決めると共に、来季の1部スーパーリーグでも十分通用するチームであることを証明した試合でした。
 ペナンはリーグ最下位でマレーシアカップも1回戦敗退と今季は散々な成績でした。1年前のリーグ3位からは大きく成績を落とし、改めてトマス・トルチャ前監督の解任の代償が大きかったシーズンでした。
 クチンシティの谷川由来選手は、ファストレグ、セカンドレグともに先発してフル出場し、セカンドレグではMOMにも選ばれています。

TMマレーシアカップ2022 1回戦
ファーストレグ
2022年10月26日@UITMスタジアム(スランゴール州シャー・アラム)
UITM 1-2 サバ
⚽️UITM:ジョージ・アトラム(90+1分)
⚽️サバ:バドロル・バクティアル(44分)、マクシアス・ムサ(70分)
🟨UITM(2):アフザル・アクバル、ファレズ・アイマン
🟨サバ(1):ラウィルソン・バトゥイル
MOM:バドロル・バクティアル(サバ)
セカンドレグ
2022年10月31日@リカススタジアム(サバ州コタ・キナバル)
サバ 1-1 UITM(通算スコア:サバ 3-2 UITM)
⚽️サバ;ファルハン・ロスラン(66分PK)
⚽️UITM:ファレズ・アイマン・マルズキ(90+2分)
🟨サバ(1):ラウィルソン・バトゥイル
🟨UITM(1):アフザル・アクバル
MOM:レンディ・リニン(UITM)
 2部プレミアリーグ7位のUITMと1位スーパーリーグ3位のサバが対戦。ファーストレグでは点差以上に安定した試合運びで勝利したサバでしたが、セカンドレグはそうはいきませんでした。豪雨により試合開始が1時間近く遅れ、しかもピッチは水が浮く最悪のコンディションの中、昨季までサバに在籍していたUITMのGKレンディ・リニンの再三の好手もあり、ホームのサバはゴールを挙げることができません。そんな中、UITMのアフザル・アクバルが66分に自陣ペナルティエリア内で痛恨のハンド。これで得たPKをファルハン・ロスランが決めて、サバが試合の主導権を握ります。しかしここからUITMも猛反撃に転じますが、90+2分にファレズ・アイマン・バトゥイルのゴールで1点を返すのみとなり、通算スコア3-2でサバが辛くもベスト8進出を決めています。なお、サバはベスト8で同じ東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つクチンシティとの「ボルネオダービー」を戦うことにもなりました。
 サバの加賀山泰毅選手は、ファストレグでは先発して、66分に交代、セカンドレグでは先発して75分に交代しています。なお次戦のボルネオダービーはクチンシティの谷川由来選手とサバの加賀山選手との日本人選手対決にもなりました。

TMマレーシアカップ2022 1回戦
ファーストレグ
2022年10月26日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 0-4 JDT
⚽️JDT:シャールル・サアド(5分)、サファウィ・ラシド(39分)、アキヤ・ラシド(70分)、フェルナンド・フォレスティエリ(80分)
🟨PJシティ(0)
🟨JDT(0)
MOM:シャールル・サアド(JDT)
セカンドレグ
2022年10月31日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-0 PJシティ(通算スコア:JDT 6-0 PJシティ)
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ(4分)、フェルナンド・フォレスティエリ(73分)
🟨JDT(3)ダリル・シャム、フェロズ・バハルディン、シャールル・サアド
🟨PJシティ(1):D・クガン
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
 1部スーパーリーグ9位と同1位の対戦。ファストレグの10日ほど前にPJシティのP・ラジェスが交通事故で亡くなり、この試合はラジェス選手の追悼試合として行われましたが、リーグ王者はそこは容赦なし。今季スーパーリーグ得点王のベルグソン・ダ・シルヴァはベンチ外、ツートップのもう1人、フェルナンド・フォレスティエリもベンチスタートながら、開始5分でCKからシャールル・サアドのヘッディングゴールで先制すると、39分には両外国籍選手欠場で先発の機会が回ってきたサファウィ・ラシドが技ありのゴールを決めて前半を2-0とします。後半に入っても、いずれも途中出場のアキヤ・ラシドとフォレスティエリ選手のゴールでJDTが4-0と快勝しています。
 セカンドレグでは、GKファリザル・マーリアス、両サイドバックのマシュー・デイヴィーズ、ラヴェル・コービン=オングを外し、2部プレミアリーグ、マレーシア人得点王のダリル・シャムが先発し、新加入のジョルディ・アマトがひっそりと国内デビューを果たすなど、ローテーションでこの試合に臨んだJDTでしたが、やはり開始4分でベルグソンのゴールで先制したJDTが、フェルナンド・フォレスティエリの2戦連発ゴールで2-0と快勝。通算スコア6-0でベスト8へ順当に進出しています。

TMマレーシアカップ2022 1回戦
ファーストレグ
2022年10月26日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-1 クランタン
⚽️クランタン:原健太(82分)
🟨サラワク(1):ボリス・コック
🟨クランタン(2):アリプ・アミルディン、イクワン・ヤゼク
MOM:ニック・アミン・アフマド(クランタン)
セカンドレグ
2022年10月31日@スルタン・モハマド4世スタジアム(クランタン州コタ・バル)
クランタン 1-1 サラワク・ユナイテッド(通算スコア:クランタン 2-1 サラワク・ユナイテッド)
⚽️クランタン:ヌルシャミル・アブドル・ガニ(13分) 
⚽️サラワク:ラジャ・イムラン(31分)
🟨クランタン(3):ニック・アミン・アフマド、ジャスミル・メハット、ラティフ・スライミ
🟨サラワク(3):S・ヴィーノッド、ボリス・コック、S・チャントゥル
MOM:ラジャ・イムラ(サラワク・ユナイテッド)
 2部プレミアリーグ2位のクランタンと1部スーパーリーグ11位のサラワク・ユナイテッドが対戦。ファストレグを原健太選手の今季初ゴールで勝利したクランタンが、セカンドレグでは1-1と引き分け、通算スコア2-1としてベスト8へ進出しています。
 クランタンの原健太選手は、ファストレグでは58分に交代出場し、1ゴールを挙げて、試合終了までプレーしています。セカンドレクでは72分から出場し、試合収容までプレーしています。

10月26日のニュース
ベルギーでプレーするルクマン・ハキムが今季リーグ戦初出場
ユースの国際招待大会スーパーモクカップ開幕
MリーグではVAR導入の予定は当面なし

ベルギーでプレーするルクマン・ハキムが今季リーグ戦初出場

ベルギーリーグの第14節が10月22日から24日にかけて行われ、マレーシア代表でもプレーする20歳のルクマン・ハキムが所属するKVコルトレイクは10月22日にホームのKVCウエステルロー対戦し、ルクマン選手がこの試合で今季リーグ戦初出場を果たしています。この試合はベンチスタートとなったルクマン選手は、88分にウルグアイ出身のFWフェリペ・アベナッティと交代出場し、試合終了までプレーしています。

試合は26分にハビブ・ゲイがレッドカードで退場し10人となったKVコルトレイクに対して、48分にニコラス・マドセン、83分にネネ・ドルジュレスがそれぞれゴールを挙げ、KVCウエステルローが2-0で勝利しています。なお、この日の敗戦で3勝2分9敗となったKVコルトレイクは、第14節を終えて18チーム中17位となっています。

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2018年のAFC U16選手権(現U17アジアカップ)の得点王となるなど、マレーシアの希望の星と期待されたルクマン選手は、2019年9月にマレーシア人富豪のヴィンセント・タン氏が所有するKVコルトレイクと6年契約を結び、2020年の10月24日にアンデルレヒト戦でベルギーリーグデビューを果たしたものの、それ以降はトップチームでの出場はなく、この日のKVCウエステルロー戦が移籍後2試合目の出場でした。来季から改編されるMリーグ1部スーパーリーグに合わせて、国内クラブへの移籍の噂なども出ていましたが、この試合出場で今季もベルギーに残りそうな気配です。

ユースの国際招待大会スーパーモクカップ開幕

ユース国際招待大会のスーパーモクカップ2022年大会が、マレーシアのパハン州ガンバンにあるモクタル・ダハリアカデミーAMDのユースフットボールセンターで10月25日に開幕しています。U12、U13、U14の3つのカテゴリーで開催される今大会は今回が第6回大会、2019年以来3年ぶりの開催で、世界各地から集まった17チームが熱戦の火蓋を切っています。今大会は10月25日から27日までは一回戦総当たりのグループステージが行われ、休養日の28日を挟んで、29 日と30日に決勝ラウンドが行われます。

マレーシアサッカー協会FAMと、マレーシア政府のスポーツ青年省傘下の国家スポーツ評議会が共同で運営する国家サッカー選手育成プログラムNFDPと、その中核をなすエリートアカデミーのAMDがそれぞれチームを編成して参加する他、パリ・サンジェルマン(フランス)、NKオシエク(クロアチア)、MFKルジョムベロク(スロバキア)らのヨーロッパ勢や、セレッソ大阪、ファジアーノ岡山(いずれも日本)、キム・ヨンフンアカデミー、華城FC(いずれも韓国)、RFヤング・チャンプス(インド)のアジア勢、そしてアショップフットボールアカデミー、アシアナサッカースクール(いずれもインドネシア)、ライオンシティー・セイラーズ(シンガポール)、ブリーラム・ユナイテッドFC、チョンブリーFC(いずれもタイ)、PVFフットボールアカデミー(ベトナム)ら東南アジア勢、そしてマレーシア国内からはトレンガヌ州のイブラヒム・フィクリ校(マレーシア)も参加します。

初めてクアラルンプール以外で開催された前回2019年大会では、U14はAMD、U12はNFDPとマレーシアのチームが優勝しましたが、U13はブリーラム・ユナイテッドU13がAMDを破って優勝し、マレーシア勢のタイトル総なめを阻止しています。ブリーラム・ユナイテッドU13は今大会にも出場しており、3年越しの連覇を狙います。

MリーグではVAR導入の予定は当面なし

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、Mリーグ1部スーパーリーグでのVAR(Video Assistant Referee「ビデオ・アシスタント・レフェリー」)運用について、その導入前に徹底的な検討を行う必要があるとし、当面の導入の可能性を否定していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

10月22日にブキ・ジャリル国立競技場で開催されたAFCカップ決勝、KLシティFC対アル・シーブクラブ戦で、マレーシア国内の試合では初めて導入されたVARですが、スーパーリーグでのVAR導入については様々な問題があると、MFLのスチュアート・ラマリンガムCEOが説明しています。

「スーパーリーグへのVAR導入には時間がかかることを理解して欲しい。VARを担当する審判員の養成だけでなく、スーパーリーグの試合が開催される全てのスタジアムの環境整備や機材設置なども必要になるが、スーパーリーグで使用されるスタジアムの大半はクラブの所有ではなく、公共施設であり、VAR導入に必要な改修が直ちに行えない可能性がある。特定のスタジアムにだけVARを導入することは公正を欠くことになる。」と説明し、VARの当面の導入の可能性を否定しています。

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そもそもですが、VARは国際サッカー評議会(IFAB:サッカーの競技規則を唯一、制定・改定できる組織)の承認を受けた組織、スタジアム、審判員でなければ使用できません。今回のAFCカップ決勝も、当初はKLシティの本拠地であるKLフットボールスタジアムでの開催となっていましたが、AFCがVAR導入を決めると、KLフットボールスタジアムの照明がVAR導入に必要な1800ルクスに達していないことが判明し、試合会場がブキ・ジャリル国立競技場へと変更となった経緯があります。

カップ戦などの試行錯誤を経て2021/2022シーズンからVARを導入したタイリーグ、2023年シーズンからのVAR導入が検討されているシンガポールリーグと、近隣諸国のリーグではVARの導入が進んでいます。そうでなくとも審判への信用が低いマレーシアこそVARの導入は優先事項だと思いますが、スチュアートCEOの発言を聞く限りではまだまだ先の話になりそうです。


KLシティの冒険が終わる
AFCカップ決勝
KLシティ0-3アル・シーブ

AFCカップ2022年大会決勝が10月22日にマレーシアのクアラルンプールで開催され、オマーンのアル・シーブクラブがMリーグ1部スーパーリーグのKLシティFCを3-0で破り優勝しています。オマーンのクラブとしてはAFCカップ初優勝となりました。

FIFAランキングでは75位のオマーンで、2021/22シーズンには国内リーグ、国内カップ戦、そしてスーパーカップの三冠を獲得したアル・シーブと、同146位のマレーシアでリーグ戦ではなくマレーシアカップ優勝で出場権を獲得したKLシティの対戦となったこの試合は、主力に6名のオマーン代表選手を擁するアル・シーブに対し、KLシティの代表選手はデクラン・ランバートとザフリ・ヤハヤ(マレーシア)、ケヴィン・メンドーザ(フィリピン)の3名と、試合前の下馬評は、アル・シーブ有利でした。

また、2004年から開催されているAFCカップは、過去17回の大会の歴史を見ても中東のチームが15回優勝している大会です。中東のチーム以外では2011年のナサフ・カルシFC(ウズベキスタン)と2015年のMリーグのジョホール・ダルル・タジムJDTの2チームしか優勝しておらず、KLシティは東南アジアのクラブとしてJDTに続く2チーム目の優勝を目指しました。

またこの試合で注目されたのは、KLシティの外国籍選手の顔ぶれでした。Mリーグの外国籍選手枠はいわゆる3+1+1(無条件の外国籍3名、アジア枠1名、東南アジア枠1名)となっていますが、AFCカップの外国籍枠は3+1(無条件の外国籍3名、アジア枠1名)で、KLシティのボヤン・ホダック監督は、グループステージから地区プレーオフ準決勝までは、FWロメル・モラレス(コロンビア)、FWジョーダン・ミンター(ガーナ)、MFパウロ・ジョズエ(ブラジル)、DFジャンカルロ・ガリフオコ(オーストラリア)の4名を起用しましたが、地区プレーオフ決勝のPFCソグディアナ(ウズベキスタン)との試合では、FWジョーダン・ミンターに代わってGKケヴィン・メンドーザ(フィリピン)を起用しました。準決勝では、このメンドーザ選手が試合中にスーパーセーブを連発、さらに延長戦を経てPK戦に持ち込まれたこの試合では、相手のPKを止めて、チームを勝利に導いています。このため、この決勝戦ではモラレス、ジョズエ、ガリフオコの3選手に加えて、攻撃を重視しジョーダン・ミンターを起用するのか、守備を重視しケヴィン・メンドーザを起用するのかが注目されましたが、ホダック監督は、ケヴィン・メンドーザを起用しています。

この試合はボラセパマレーシアJPも観戦に出かけました。クアラルンプールがあるマレーシア東海岸は雨季に入っており、この日の天気予報も夕方から雨となっていたにも関わらず、試合前にはピッチに水が撒かれるの見て「えっ!」と思いましたが、田んぼのようなピッチでもリーグ戦を行うMリーグのKLシティに有利に、早く短いパス回しを得意とする中東のチームには不利になるようにかと邪推しましたが、その辺りの真相は不明です。

そしていよいよキックオフ。案の定、キックオフ前から激しく雨が降り始めており、ボールが転がりにくいピッチで試合が始まります。慣れないピッチに戸惑うアル・シーブに対して、KLシティはキックオフから一気に相手陣内へ攻め込み、外れてしまったものの開始から1分で早くもパウロ・ジョズエがシュートを放つなど、2万7000人を超える観衆の大半となるKLシティサポーターの期待が高まります。

さらに18分には左サイドのJ・パルティバンからのクロスをパウロ・ジョズエがスルー、これをザフリ・ヤハヤがシュートしますが、アル・シーブのGKアフマド・アル=ラワヒがこのシュートを足で止め、KLシティは先制ゴールを挙げられません。

逆に徐々にピッチに慣れてきたアル・シーブは、22分にCKを得ます。ニアポストに選手が集まる中、右サイドからアリ・アル=ブサイディが蹴ったこのCKは、飛び出したケヴィン・メンドーザの指先を掠めて、誰もいないファーポスト側に直接ゴールインし、アル・シーブが先制します。

これに対しKLシティは34分、再びザフリ・ヤハヤがシュートを放つも、アル・シーブのGKアフマド・アル=ラワヒの正面となり、GKがこれをキャッチします。逆にその直後の37分には、左サイドからのクロスにアブドルアジズ・アル=ムクバリが頭で合わせてゴール!。アル・シーブはリードを2点に拡げます。

この辺りで既に「判断のスピード」、「パスを出すスピード」といった両チームの「スピード」の差が明らかになっていました。Mリーグでは一般的にDFが相手選手に速いプレスをかけることが少なく、攻撃側がパスを受けてから周りを見る時間が十分にありますが、この試合ではアル・シーブの選手の速い寄せに対してKLシティの選手が焦ってとりあえず蹴り出すという場面が何度も見られました。これはACLでJDTが浦和と対戦した時も顕著でしたが、この辺りはMリーグのクラブがアジアの舞台で戦う際の課題になりそうです。

試合に話を戻すと、このまま前半を2-0で折り返しましたが、試合開始直後を除くとKLシティは小劇の決め手を描き、FWジョーダン・ミンターではなくGKケヴィン・メンドーザを選んだことの影響が感じられる前半でした。

後半に入り、点差を詰めたいKLシティに対し。69分にアル・シーブはDFラインの裏へのパスに抜け出したオマーン代表FWムフセン・アリ=アルガッサニが、KLのDFをかわして3点目のゴール。KLシティは72分にペナルティエリアの外で得たFKにロメル・モラレスが頭で合わせるもアル・シーブのGKアフマド・アル=ラワが再び好セーブで防ぎ、KLシティはゴールを破れません。試合はこのまま進み、アル・シーブが3-0のスコア以上に完勝でオマーンのクラブとしてAFCカップ初優勝を飾っています。

試合後の記者会見でKLシティのボヤン・ホダック監督は、この試合のGKケヴィン・メンドーザが触れられずに直接ゴールとなった1点目のコーナーキックがこの試合の分岐点となったと述べています。「試合を通して、相手は決定機が2度しかなかったにもかかわらず、1点目となったGKのミスでこちらは3失点してしまった。アル・シーブのようなアジアのトップクラスのチームは、こう言ったミスを見逃してくれることは決してない。」と述べましています。また、外国籍選手枠でFWジョーダン・ミンターを起用し、GKにはケヴィン・メンドーザの代わりにマレーシア人のアズリ・アブドル・ガニを起用しなかったことを後悔していないかどうかを問われると、ホダック監督は準決勝でのPK戦セーブなどのおかげでチームは決勝に進出できたことから、MリーグのNo. 1GKであるケヴィン・メンドーザは決勝でプレーするのは至極当然なことであり、と答えています。

なお優勝したアル・シーブは優勝賞金として150万米ドル(およそ2億2300万’円)、準優勝のKLシティは75万米ドル(およそ1億1200万円)を獲得しています。またアル・シーブは、来季のACLグループステージの出場権も合わせて獲得しています。

AFCカップ2022決勝
2022年10月22日@ブキ・ジャリル国立競技場(クアラルンプール)
KLシティ(マレーシア) 0-3 アル・シーブ(オマーン
⚽️アル・シーブ:アリ・アル=ブサイディ(22分)、アブドルアジズ・アル=ムクバリ(37分)、ムフセン・アリ=アルガッサニ(69分)
🟨KLシティ(3):アクラム・マヒナン、ジャンカルロ・ガリフオコ、アンワル・イブラヒム
🟨アル・シーブ(3):モハメド・アル=ハブシ、アフメド・アル=シヤビ、モハメド・アル=ムサラミ

(以下はこの試合のスタッツ、先発XIとハイライト映像。スタッツと先発XIはAFCのTwitterから、またハイライト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルから)


10月21日のニュース
MFLがスーパーリーグの今季ペストXIを発表

MFLがスーパーリーグの今季ペストXIを発表

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、元代表選手でMFL公式サイトにも寄稿するシャーロム・カリム氏が選んだ、1部スーパーリーグの今季ベストXIを公式サイトで発表しています。そこでマレーシアで最も好まれる4-3-3に合わせてシャーロム氏の選んだ11名に、ボラセパマレーシアJPの勝手なコメントを書き添えました。

GKシーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)

昨季所属したPJシティではカラムラ・アル=ハフィズの台頭によって出場機会が減り、押し出される形でヌグリスンビランに移籍したシーハン選手。しかしこの移籍が大正解でした。出場機会が増えたことでキム・パンゴン代表監督の目にも止まり、今年初めてA代表に招集されると6月のAFCアジアカップ2023最終予選や9月のキングズカップ(タイ)では、それまでの代表正GKファリザル・マーリアス(JDT)に代わって、代表ゴールを守りました。ここまでの活躍を見るとリーグベストGKという良rも今季のマレーシア人のベストGKと言えるでしょう。
 ちなみに今季のスーパーリーグで全22試合に出場したGKはこのシーハン・ハズミ、カイルル・ファーミ(サバ)、ケヴィン・メンドーザ(KLシティ)の3名ですが、クリーンシートはシーハン・ハズミとケヴィン・メンドーザが7、カイルル・ファーミが5となっています。ボラセパマレーシアJP的にはケヴィン・メンドーザが今季No.1ですが、マレーシア人選手に限ればシーハン選手が間違いなく現在のNo. 1のGKです。

DFラヴェル・コービン=オング(ジョホール・ダルル・タジムJDT)

左サイドバックを務めるラヴェル・コービン=オングは、今季はこれまで以上い安定したプレーをMリーグだけでなくACLや代表戦でも見せ、クラブにも代表にも欠かせない選手となりました。これまでは攻撃への意識が行きすぎて、たびたびオーバーラップした裏側を相手に取られる場面などもありましたが、今季はそういったことがほとんどなく、安心して見ていられるプレーぶりでした。JDTのリーグ9連覇達成に欠かせなかったコービン=オン選手の貢献度が高いことは、ACLなどでチームがローテーションを行う中、今季のスーパーリーグで全試合に先発したチーム唯一の選手であることからも分かります。

DFクザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)

GKシーハン・ハズミ同様、ヌグリスンビランへの移籍が転機となったのがこのクザイミ・ピーです。昨季プレーしたUITMが1部で最下位となり2部に降格すると、それを入れ替わる形で昇格したヌグリスンビランへ移籍。そこからはシーハン選手同様、そのプレーぶりがキム代表監督の目に留まって、今年3月のシンガポールサッカー協会FAS主催の3カ国対抗戦で6年ぶりに代表に招集されました。4バックの左センターバックとしてポジションを勝ち取ると、6月のアジアカップ2023最終予選や9月のキングズカップでも主力として活躍しています。1部昇格初年度のヌグリスンビランは今季の失点がリーグ3位タイの26失点でしたが、DF陣の要にこのクザイミ選手がいたことが大きいでしょう。また攻撃の起点にもなれるDFでもあり、代表戦でも低く早いクロスでアシストを記録しています。

DFパぺ・ディアキテ(トレンガヌ)

東南アジアリーグの外国籍選手に多い長身のセンターバックですが。パぺ・ディアキテもそんな選手の1人。今季ベトナムのサイゴンFCから加入した、194cmとリーグ2位の長身を生かし、昨季のトレンガヌに欠けていた頼れるセンターバックとして、22試合中19試合に先発しています。ディアキテ選手は常に冷静なプレーでDF陣のリーダーを務め、チームが今季リーグ2位の失点20(22試合)となった原動力の1人です。

DFマシュー・デイヴィーズ(ジョホール・ダルル・タジムJDT)

昨季末にヘルニアの手術を受け、今季の出場が危ぶまれていましたが、結局17試合に出場したマシュー・デイヴィーズ。JDTだけでなく、代表の右サイドバックとしてチームになくてはならない存在になっています。クラブと代表のいずれでもチームメイトのラベル・コービン=オング同様。積極的なオーバーラップから精度の高いクロスを上げる能力もあり、攻守のバランスが取れた選手です。

MFパク・タエスー(サバ)

本来のセンターバックあるいは守備的MFから今季途中に攻撃的MF的に起用されると、FW陣を押しのけてチーム最多の8ゴールを挙げています。もともとFKの上手い選手でしたが、過去2シーズンで3ゴールしか挙げていないパク選手のコンバートは大成功だったと言えるでしょう。
 最新のニュースでは、今季終了後に契約が切れる33歳のパク選手に対して、サバが契約を2年延長するオファーを行い、パク選手もこれに同意し、既に契約書にサインしたことが報じられています。2019年からサバでプレーするパク選手は、今回の契約で2024年までサバでプレーすることが決まっています。

MFレアンドロ・ヴァレスケス(JDT)

JDTのセカンドチーム、JDT II時代も合わせると今季が在籍5季目となるレアンドロ・ヴェラスケスはMリーグでもトップクラスの攻撃的MF。FKも良いし、シュート力もあり、33歳という年齢を全く感じさせないエネルギッシュな選手です。あえて今季の残念な点を挙げるとすれば、ACLグループステージの累積警告により、Jリーグ浦和とのノックアウトステージに出場できなかったことでしょう。ヴァレスケス選手がいたら、エクトル・ビダリオ監督もDFジョルディ・アマトのMF起用といった奇策を講じる必要もな句、浦和に冷や汗くらいは欠かせられたのではないかと悔やまれます。

MFペトラス・シテムビ(トレンガヌ)

トレンガヌにとっては欠かすことのできない選手ではありますが、今季のMリーグベストXIに入る選手かと言われれば、ボラセパマレーシア的にはこの人選に異論ありです。攻撃的MFとしては、少々物足りなく、前述のパク、ヴァレスケス両選手と比べると、正直なところ、少々見劣りする印象です。さらにこのポジションにはパウロ・ジョズエ(KLシティ)、マヌエル・イダルゴ(スリ・パハン)らもおり、やはりベストXIには該当しないのではないでしょうか。

FWベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)

今季19試合に出場し、2位のカイオン(スランゴール)に14ゴール差をつけ、リーグ新記録となる29ゴールを挙げたベルグソン・ダ・シルヴァ。ちなみのこの29得点は、8位のPJシティの今季チーム総得点22を上回っている他、マラッカ、サラワク、ペナンといった下位チームの今季チーム総得点をも上回っています。
 その強烈な左足から昨季も23ゴールを挙げながら、26ゴールを挙げたイフェダヨ・オルセグン(当時スランゴール、現マラッカ)にリーグ得点王の座を譲りましたが、今季はおるせ軍選手の作ったリーグ最多得点記録を更新して、得点王となりました。
 韓国のサッカーに詳しい方からは、韓国リーグでは成功しなかったと伺いましたが、フィジカルの強さよりも、スピードとポジション取りの巧みさでゴールを量産するタイプのベルグソン選手はMリーグの水に合っているのかもしれません。

FWアリフ・アイマン(JDT)

昨季はMリーグ史上最年少の19歳でリーグMVPを獲得したアリフ・アイマンも、今季を通じて着実に成長した右ウイング選手です。スピードに乗ったドリブルを武器に、右サイドを駆け上がってのクロスを前述のベルグソン選手が決める「ホットライン」は今季もJDTに多くのゴールをもたらしています。ボラセパマレーシアJP的には、もっと自分でゴールを狙ってもらいたい思いますが、そこはチーム内での役割もあるのかもしれません。また、今年20歳という年齢もあり、Mリーグでのプレーに満足せず、マレーシアを飛び出し、より厳しい環境でプレーしてもらいたい選手でもあります。

FWファイサル・ハリム(トレンガヌ)

絶対的なレギュラーに定着したことで、今季最も成長し選手と言えるファイサル・ハリム。158cmと小柄なことから愛称は「ミッキー」の左ウイングは、一度ピッチに立てば、スピードに加えて巧みなドリブル突破からクロスも上げられれば、自身でも積極的にシュートを打つ選手でもあります。今季の6ゴールも、もっと自己中になり、自身でシュートを打つ選択をしていればもっと増えていたはずです。来季はスランゴール移籍の噂もありますが、どこでプレーするにせよ、来季は2桁ゴールを狙って欲しい選手です。

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今回の11名は終了したばかりのスーパーリーグ上位4チームのみから選ばれており、チームの好成績に貢献した選手という意図があるかもしれません。そう言ったものを払拭してボラセパマレーシアJPが選ぶとすれば、DFはパぺ・ディアキテの代わりにジャンカルロ・ガリフオコ(KLシティ)、MFはペトラス・シテムビの代わりには、前述したパウロ・ジョズエ(KLシティ)やマヌエル・イダルゴ(スリ・パハン)、パク・タエスーの代わりにはブレンダン・ガン(スランゴール)あたりが選ばれても良いのではないかと思います。