11月11日のニュース:U18代表はタイを破ってAFC U19選手権出場決定、フル代表はタジキスタンに勝利

U18代表はタイを破ってAFC U19選手権出場決定
 カンボジアのプノンペンで開催されていたアジアサッカー連盟AFC U19選手権2020年大会の予選グループGで、マレーシアU18代表は最終日となった11月10日の試合でタイU 18代表を1-0で破り、4戦全勝で本戦出場を決めています。
 初戦のカンボジア戦で退場処分を受けたMFムカイリ・アジマル・マハドとDFアーマド・ジクリ・モハマド・カリリが戻り、ベストメンバーとなったマレーシアに対し、前の試合でカンボジアにまさかの敗戦を喫しタイの対戦となったこの試合では、引き分けでもグループ1位で本戦出場となるマレーシアでしたが、AFCのホームページによれば、フル代表でもプレーするスファナット・ムエアンタ率いるタイFW陣が、マレーシアサイドで試合を進め、GKフィルダウス・イムラン・ファディルの活躍で前半をなんとか凌ぎます。後半に入ってもタイの攻撃は続きましたが、マレーシアもセットプレーでチャンスを得て、タイゴールに迫るなど一進一退の攻防が続きました。
 そして試合が動いたのは84分でした。左サイドのムハマド・アザム・アズミ・ムラドからクロスに、DFをかわしたムハマド・ウマル・ハキム・スハル・レズアンが合わせ、これが決勝ゴールとなり、マレーシアが1-0でタイに勝利しました。
 この結果、グループGは全勝のマレーシアがグループ首位となり、来年2020年にウズベキスタンで開催されるAFC U19選手権出場が決定、以下2位カンボジア(3勝1敗)、3位タイ(2章2敗)、4位ブルネイ(1勝3敗)、5位北マリアナ諸島(4敗)となっています。
(マレーシア(左)、タイ(右)のスターティングXI。マレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

フル代表はタジキスタンに勝利
 11月12日にタイ、同19日にはインドネシアとFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選がホームで続くフル代表は、タジキスタンとブキ・ジャリル国立競技場で国際親善試合を行い、1−0で勝利しています。
 FIFAランキング116位のタジキスタンに同158位のマレーシアが挑んだこの試合で、マレーシアのタン・チェンホー監督は、10月10日のベトナム戦から大きくメンバーを変更して格上チームに臨みました。セカンドストライカーとしてインドネシア戦、UAE戦とゴールを挙げてきたMFアーマド・シャフィク(JDT)をワントップに上げ、本来は右サイドバックのシャミ・サファリ(スランゴールFA)を右ウイングに、左ウィングには20歳のアキヤ・ラシド(JDT)を先発起用、中盤も右にシャマー・クティ・アッバ(JDT)、中央には2年ぶりの代表復帰となったバドロール・バクティアル(クダFA)、左にケガから復帰のアダム・ノー・アジー(パハンFA)、DF陣はベトナム戦と全く同じ顔ぶれの4人、そしてGKはカイルル・アズハン(スランゴールFA)が先発しました。
(左がこの日のスターティングXI、右が10月10日のベトナム戦のスターティングXI)

 試合前半は、守備ラインを高い位置で保持するタジキスタンに対して、自陣でボールを回す時間が多く、この日発表された東南アジアサッカー連盟AFFの2018年スズキカップベストXIにも選ばれたシャマー選手はバドロル選手、アザム・アジー選手と組んだ中盤のトリオは初めの組み合わせだったためか、役割分担がはっきりしないまま、いつものようにスペースへ走り込むシャフィク選手までボールが渡ることが少なく、またボールが渡ってもそのサポートがおらず、ちぐはぐな展開でした。一方、守備陣は相変わらずオーバーラップ好きのマシュー・デイヴィーズ、ラベル・コービン=オングの両サイドの裏にボールが出ることもあり、特にデイヴィーズ選手の左サイドは何度かピンチがありハラハラする場面もありました。
 しかし後半からブレンダン・ガン(ペラTBG )が入ったことで、シャマー選手やシャフィク選手も個々の役割がはっきりし、これに呼応するようにアザム・アジー選手も機能し始めたところで、若きエース、サファウィ・ラシドが投入され、72分のゴールで挙げた1点を守り切って勝利しました。
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 素人が色々と言ってもなんなので、Goal. comのプレイヤーレイティングをこちらに載せておきます。(記事はマレーシア語です)

11月10日のニュース:U18代表は北マリアナ諸島に大勝、マラッカUは来季に向けDFを補強、インドネシアはマレーシア戦後に監督更迭

U18代表は北マリアナ諸島に大勝
 アジアサッカー連盟AFCのホームページによると、カンボジアのプノンペンで開催中のAFC U19選手権2020年大会予選に出場中のマレーシアU18代表は、北マリアナ諸島戦で10-0と大勝しています。
 ここまで開幕戦のカンボジア戦に5-4と辛勝し、次戦のブルネイ戦は11-0と2連勝中のU19代表は、エースストライカーのルクマン・ハキム・シャムスディンを休ませる余裕を見せましたが、モハマド・アイマン・アフィフ・モハマド・アフィズル(クダFA)がブルネイ戦の3ゴールに続き、この試合では4ゴールを決めて勝利に貢献しています。
 この日、ここまでマレーシア同様全勝だったタイがカンボジアに1-2で敗れたため、マレーシアは勝点9でグループ首位に浮上、勝点6のタイとカンボジアは得失差でタイが2位、カンボジアが3位、以下ブルネイ、北マリアナ諸島となり、今日の最終戦となるタイとの試合で引き分け以上で予選1位突破とU19選手権本選が決まります。

マラッカUは来季に向けDFを補強
 マレーシアフットボールリーグMFL1部のマラッカ・ユナイテッドは、今季2019年シーズンにプレーした韓国出身のDFジャン・スックウォンの契約更新と、オーストラリア出身でマレーシア人の母親を持つ守備的MFカラン・シン・ファーンズとの契約を発表しています。ジャン選手はAFC枠選手、ファーンズ選手はマレーシア人選手として登録されます。
 これを伝えるベルナマの記事によれば2016年から2017年にかけては、JDT II、ヌグリ・スンビラン、フェルダ・ユナイテッドなどでプレー経験があるファーンズ選手は、2018年にはタイ1部リーグのスコータイFC、今季2019年はオーストラリアのセミプロリーグ、ナショナルプレミアリーグ所属のポート・メルボルンSCでプレーしていました。

インドネシアはマレーシア戦後に監督更迭
 インドネシアの英字紙ジャカルタポスト電子版によると、インドネシアサッカー協会PSSIはフル代表のサイモン・マクメネミー監督の更迭を発表しました。
 インドネシアはFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選でここまで4連敗中、勝点0で予選グループGの最下位となっています。
 スコットランド出身のマクネミー監督は、インドネシア国内リーグ、リーガ1のバヤンカラFCの監督として2017年に国内リーグ優勝を果たしたのち、昨年2018年12月に2年間の契約でフル代表監督に就任していました。
 マクネミー監督は11月19日にブキ・ジャリル国立競技場で行われるワールドカップ予選のマレーシア戦までとなっています。
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 インドネシア国内のソーシャルメディアでは##SimonOutといった運動も起こっていたということですが、2年契約で月給2万米ドルとされる契約途中解除の賠償金として26万米ドル(およそ2840万円)が更迭されるマクメネミー監督に支払われるようです。また後任には2017年から2018年にかけてフル代表とU23代表の監督を務めたスペイン人のルイス・ミジャ氏や元韓国代表のシン・テヨン氏の名前が上がっています。

11月8日のニュース:フル代表がモルジブ代表と極秘裏に練習試合敢行、FAMはACC参加を明言せず、U18代表はブルネイに快勝して2連勝

フル代表がモルジブ代表と極秘裏に練習試合敢行
 11月9日にタジキスタンとの国際親善試合が控えるフル代表が、モルジブ代表と練習試合を行なっていたことを英字紙スター電子版が伝えています。
 ヌグリ・スンビラン州パロイにあるトゥンク・アブドゥル・ラーマンスタジアムでFIFAランキング154位のチーム相手に行われた試合について、フル代表のタン・チェンホー監督は、これまで出場機会が少なかった選手のコンディション確認のための試合だったとしています。その言葉通りこの試合では、DFマシュー・デイヴィーズ(パハンFA)の影で出場機会が少ないDFシャミ・サファリ(スランゴールFA)と、2年ぶりのフル代表招集となったMFバドロル・バクティアル(クダFA)が2ゴールを挙げています。
 モルジブ代表は11月14日のフィリピン戦に備えてマレーシア国内で練習中だったということで実現したこの練習試合では、タイ戦とインドネシア戦を前にここまでの代表候補合宿で行なっていた新しい選手の戦術理解を実戦で試す場として、各選手に45分から60分の出場機会を与えられたようですが、タン監督は選手たちの動きに満足していると記事の中で語っています。
 今回新たに招集された選手たちについては、かつてタン監督が指揮を取っていたクダFAのバドロル・バクティアル、ファルハン・ロスラン、またタン監督のもとで招集経験のあるJDTのアフィク・ファザイルについては何も心配していないとし、GKのカイルルアズハン・カリド(パハンFA)はチームのスタイルにうまく適合できていると話しています。
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 この試合についてGoal. comの記事では、マレーシアカップ決勝に出場するJDTとクダFAの選手を除いた12名の代表候補合宿参加者の内、シャレル・フィクリを除く11名が先発し、途中からJDTとクダFAの選手数名が交代で参加したとのことです。(写真はこの試合のマレーシアのスターティングXI。Goal. comより)

FAMはACC参加を明言せず
 昨日、このブログで取り上げたアセアンクラブ選手権ACCについて、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMとして参加決定を下すのに十分な情報が得られていないとして、MFLクラブのACC参加について明言できないとしています。
 来年の後半をめどに開催が予定されているACCについては、国際サッカー連盟FIFAとアジアサッカー連盟AFCが支持を表明したことは昨日のブログでも紹介しましたが、スポンサーと100万米ドル(およそ1億800万円)を超える賞金も既に確保されているとされるこの大会は、その優勝チームには2021年から24チームが出場するFIFAワールドクラブカップの出場権が与えられる可能性があると、ACCを主催する東南アジアサッカー連盟AFFは述べています。
 しかしFAMのラマリンガム事務局長は、ACCはAFCの承認を受けることが第一であり、その後も正しい手続きを踏んだ上で開催されることが確定した段階で参加表明を行いたいとしています。来季はAFCチャンピオンズリーグACLも拡大し、またAFCカップもあることから、ACCの試合形式と日程が確定しない限りは、FAMとしても判断材料が不十分であるとしています。
 さらにマレーシアからACCに参加するクラブにとって有意義な大会であることも重要だとし、ACLに出場するようなクラブが参加する大会なのか、国内リーグのACLやAFCカップに出場できない5位や6位のクラブが参加する大会なのかどうかなどの参加基準なども明確になった上で、再度、検討するとしています。
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 昨日アップした記事では、このACCはFIFAとAFCがサポートを表明していると書きましたが、FAMのラマリンガム事務局長には「サポート」といったあいまいなものではなく、AFCの「承認」という確たる事実が必要ということでしょう。FIFAワールドクラブカップにJDTが出場して、リバプールやバルセロナと真剣勝負をすることも起こりうるわけで、想像しただけでワクワクします。このACCについては続報が入り次第、また取り上げたいと思います。

U18代表はブルネイに快勝して2連勝
 カンボジアのプノンペンで開催中のAFC U19選手権2020年大会予選グループGに出場中のマレーシアU18代表は、2試合目となるブルネイ戦に11-0で勝利し、初戦のカンボジア戦から2連勝しています。
 この試合ではFWルクマン・ハキム・シャムスディンが4得点、モハマド・アイマン・アフィフ・モハマド・アフィズル(クダFA)が3得点など、ブルネイを圧倒しています。
 この日の勝利でマレーシアは勝点6となり、同じ勝点6、北マリアナ諸島を21-0と粉砕した首位タイに得失差で2位となっています。以下3位カンボジア(勝点3)、4位ブルネイ(勝点3、ただし3位と4位は得失差による)、5位北マリアナ諸島(勝点0)と続きます。
 U18代表は、この後11月8日に北マリアナ諸島と、そして11月10日にはこのグループ最大のライバル、タイとの試合が控えています。

11月7日のニュース:アセアンクラブ選手権が来季創設へ、M3のストライカーにMFLクラブから複数オファー、ドーピング違反の出場停止処分が明けた選手がPJシティFCと契約

アセアンクラブ選手権来季創設へ
 東南アジアサッカー連盟AFFの公式サイトでは、国際サッカー連盟FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長とアジアサッカー連盟AFCのサルマーン・ビン・イブラーヒーム・アール=ハリーファ会長が来季から創設されるアセアンクラブチャンピオンシップACCへの支援を表明していると伝えています。
 ACCは、AFF加盟国のトップ12クラブが参加する大会です。
 AFFのキエヴ・サメス会長によれば、このACCでは、参加する全てのクラブに出場料が支払われ、勝ち上がっていくことに賞金の金額が上がっていくシステムになっているとのことで、アセアン各国のトップクラブに励みとなるような仕組みを構築し、東南アジア地域のサッカーをさらに上のレベルへ押し上げる場としてACCを活用したいとしています。
 その上で、各国の国内リーグやFIFA、AFC大会、さらには来季から現行の30チームから40チームへと拡大するAFCチャンピオンズリーグなどとの日程調整や試合フォーマット、スポンサー確保などに時間がかかっているものの、ACCの詳細は近々発表できるだろうとしています。

M3のストライカーにMFLクラブから複数オファー
 MFL3部にあたるM3リーグはリーグ終了待たずして、ケランタン・ユナイテッドが優勝し、来季2020年のMFL2部プレミアリーグへの自動昇格権を手に入れていますが、このケランタン・ユナイテッドで今季ここまで26試合で28ゴールを挙げているFWファクルル・ザマン・ワン・アブドラ・ザワウイに対して、MFL1部スーパーリーグ、MFL2部プレミアリーグのクラブが来季2020年シーズンに向けて獲得に動いていると英字紙スターのマレー語ポータルサイトmstarが報じています。
 25歳のファクルル・ザマン選手は、ケランタン・ユナイテッドを離れる決断は難しいが、その一方で自分のキャリアを考えると高いレベルでプレーできるチームへ移籍は必ずしも悪いことではないと話しています。その上で、MFL2部へ昇格するケランタン・ユナイテッドが来季に向けてどのように準備していくのかも見極めた上で結論を出したいとも述べています。
 ファクルル・ザマン選手はケランタンFAのプレジデントカップチーム(U21)で活躍し、ケランタンFAのトップチームに昇格しましたが、出場機会には恵まれませんでした。しかし移籍したケランタン・ユナイテッドでは、チームメイトのガンビア出身のFWアルフサイネイ・ガッサマとリーグ得点王を争う活躍を見せ、ケランタン・ユナイテッドのM3優勝に貢献しています。
 伸び悩んでいた自分に機会を与えてくれたクランタン・ユナイテッドのザハスミ・イスマイル監督に感謝の気持ちが

ドーピング違反の出場停止処分が明けた選手がPJシティFCと契約
 先日MFL1部のプタリンジャヤPJシティFCと契約したGKアーマド・シャイハン・ハズミ・モハマド選手に注目が集まっていると、スポーツ系サイトのフォックススポーツが報じています。
 ケランタン州出身のシャイハン選手は今年10月6日に20ヶ月に渡るドーピング違反の出場停止処分が解除になったばかりの選手ですが、かつてはU23代表にも選ばれていた選手で、マレーシアU23代表が初めて出場したアジアサッカー連盟AFC U23選手権2018年大会の大会期間中に行われたドーピング検査でA検体が陽性、さらにB検体も陽性と判定されAFCから20ヶ月の出場停止処分を受けていました。
 他のクラブからもオファーを受けていたと語るシャイハン選手は、PJシティFCを選んだ理由としてデヴァン・クップサミー監督の存在を挙げ、早速、練習に参加しています。出場停止処分中は1人でトレーニングを積んできたというシャイハン選手は、サッカーに戻ってこられたことに興奮していると話した上で、試合に早く出場したいとしています。

11月5日のニュース:JDT IIのGKが飛び級で代表候補合宿に招集される、トレンガヌFCはバングラディシュの大会で優勝、トレンガヌFCはキプレを含む12名の退団を発表、鈴木ブルーノは来季はトレンガヌFCでプレーか

JDT IIのGKが飛び級で代表候補合宿に招集される
 マレーシアサッカー協会FAMのFacebookでは、マレーシアフットボールリーグMFL2部プレミアリーグ所属のJDT II(1部ジョホール・ダルル・タクジムのBチーム)のGKムハマド・ハジック・ナズリがクダFAのGKイファット・アクマル・チェ・カシムに代わってフル代表候補合宿に招集されることを告知されています。
 
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 MFL2部のクラブから、しかもBチームからの招集と異例づくめですが、21歳のハジック・ナズリ選手は、U22代表には招集されず、言わば飛び級でのフル代表招集となっており、フル代表のタン・チェンホー監督には何か考えがあるのでしょう。
 ところでこのハジック・ナズリ選手は11月1日に、20歳の女優アイラ・ハザリことハジラ・カスディナ・ハザリさんと結婚式を挙げたばかりで、FAMのFacebookのコメント欄には「新婚の二人を引き離すとはかわいそう」「ハネムーンに行けなくなる!」などの書き込みが多くありました、結婚と代表候補合宿招集と文字通り両手に花のハジック・ナズリ選手が代表チームに選ばれるのか注目です。

トレンガヌFCはバングラディシュの大会で優勝
 10月19日からバングラディシュ南東部の都市チッタゴンで開催されていたシーク・カマル国際クラブカップに参加したマレーシアフットボールリーグMFL1部のトレンガヌFCは、決勝で地元のチッタゴン・アバハニ・リミテッドを2ー1で破り、初優勝しています。またスポーツ専門サイトのスタジアムアストロでは、トレンガヌFCで主将を務めるリー・タックはこの大会での若手の活躍を喜んでいると、伝えています。
 タック選手は、9日間で5試合と日程的に厳しかった大会期間中であっても心身両面の強さを維持できた若い選手たちを評価すると同時に、今季2019年は12チーム中7位に終わったチームにとって、来季2020年に向けての展望が開ける大会だったとしています。
 8チームが参加した今回の大会では、トレンガヌFCは、ゴクラム・ケララFC、チェナイ・シティFC(いずれもインドIリーグ所属)、バシュンドハラ・キングズ(バングラディシュプレミアリーグ所属、今季の優勝チーム)と同組となった予選グループを2勝1分の首位で突破、準決勝はモフン・バガンAC(Iリーグ)をタック選手をハットトリックを含む4-2で撃破、決勝ではホストチームのチッタゴン・アバハニ・リミテッド(バングラディシュプレミアリーグ)を2−1で破って優勝賞金5万米ドル(およそ540万円)獲得しています。また,2016年にはバングラディシュリーグでもプレー経験のあるタック選手は大会得点王と最優秀選手賞を獲得しています。
 この優勝についてタック選手は、主力選手を欠くメンバーで優勝できたことでMFLのレベルの高さを証明できたと思うと語っています。
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 後述しますが、トレンガヌFCは今季から大きくメンバーが変わる可能性があり、外国のクラブとの対戦の中で優勝したことで若手選手たちが得た経験は、タック選手だけでなく、監督代行から昇格したモハマド・ナフジ・ザイン新監督にとっても期待が持てるものだったのではないでしょうか。

トレンガヌFCはキプレを含む12名の退団を発表
 バングラディシュの大会で優勝したトレンガヌFCは、今季2019年をもって退団する選手を発表していますが,その中には過去3シーズンで63試合に出場し40ゴールを挙げているコートジボアール出身のFWチェチェ・キプレが含まれていると、スタジアムアストロが伝えています。
 記事の中では、トレンガヌFCはキプレ選手に対して来季の契約をオファーしたもののそれが拒否されたとしています。キプレ選手のほか、東南アジアサッカー連盟AFF枠で契約していたDFチエリー・チャンタ・ビン(カンボジア)も退団となっており、来季の外国籍選手としてはMFリー・タック(英国、ただし祖母がマレーシア人ということで来季中にマレーシア人選手登録になる可能性あり)とMFサンジャル・シャアフメドフ(ウズベキスタン)の2人のみが確定しています。
 またマレーシア人選手では、今季のFAカップでトレンガヌFCと対戦した際にイルファン・バクティ前監督が高く評価し、M3(MFL3部)のアルティメイトFCから引き抜いたFWナビル・アーマド・ラトピやMFマリク・マット・アリフ、MFシャルル・アイザッド・ズルキフリ、MFアハマド・シャミン・ヤヒヤ、MFカイルル・イズアン・ロスリ、MFカイル・アズリン・カザリ、MFカイルル・アンワル・シャールディン、DFアデッブ・アイズディン、DFハスニ・ザイディ・ジャミアンそしてGKワン・モハマド・アズレイ・ワン・テーが退団となっています。
 なおトレンガヌFCを統括するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTのヒシャムディン・アブドゥル・カリム副会長は、退団するキプレ選手のトレンガヌFCへのこれまでの貢献を感謝し、チーム史上でもトップのストライカーだと賛辞する一方で、彼の穴を埋めることが急務であるとも述べています。
 一部報道では、現在のベトナムリーグでプレーする選手に関心を示しているという情報もありますが、ヒシャムディン副会長は言及を避け、新たな選手の獲得についてはナフジ・ザイン新監督に一任していると述べるにとどまっています。
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 キプレ選手については、今季MFLやカップ戦合計で21ゴールを挙げたスペイン出身のFWフェルナンド・ロドリゲズの退団が決まったクダFAが関心を示しているという噂もあり、来季もキプレ選手の姿をMFLで見ることができるかも知れません。

鈴木ブルーノは来季はトレンガヌFCでプレーか
 トレンガヌFCのBチームでMFL2部に所属するトレンガヌFC IIでプレーするFW鈴木ブルーノとコートジボアール出身のMFデチ・マーセル・ングエッセンに対して監督が残留希望を持っていることをスタジアムアストロが伝えています。
 トレンガヌFC IIを来季から率いるロシャディ・ワハブ新監督は、Aチームのナフジ・ザイン監督との話し合いの結果次第と前置きしながらも、今季MFL2部で13ゴールを挙げた鈴木選手はチーム得点王であり、必要な選手であるとしています。
 なお上の記事でも取り上げたトレンガヌFCが出場したバングラディシュでの大会には、鈴木選手とングエッセン選手もチームに帯同し、鈴木選手はグループステージでは4ゴールを挙げるなど活躍し、両選手は決勝戦にもスタメンで出場しました。
 トレンガヌFC IIの外国籍選手は全員が今月11月末に契約が切れますが、他の外国籍選手、DFセルヒイ・アンドレイエフ(ウクライナ)とFWアカンニ・サンデイ・ワシウについては、フロントの意向に従いたいとワハブ新監督は述べています。

11月4日のニュース:マレーシア人審判が日本代表戦他で審判担当、U22代表候補合宿参加メンバー発表、U22代表候補からワン・クザインの名前が消える

マレーシア人審判が日本代表戦で審判担当
 マレーシアサッカー協会FAMのFacebookでは、マレーシア人審判2名が日本サッカー協会JFAの招きにより主審1名、副審1名が日本代表と日本U22代表の試合で審判を行うことを発表しています。
 今回、日本での試合で審判を担当するのはモハマド・アミルル・イズワン・ヤコブとモハマド・ヤスリ・モハマドの両審判で、11月19日にパナソニック吹田スタジアムで開催されるキリンチャレンジアップの日本代表対ベネズエラ代表の試合ではアミルル・イズワン氏が主審を、ユスリ氏が副審を務め、11月17日にエディオンスタジアム広島で開催されるU22日本代表対U22コロンビア代表の試合ではユスリ氏が副審を、アミルル・イズワン氏が第四審判を務めることになっています。
 またこの両審判はムハマド・ムアジ・ザイナル・アビディン、ラジアン・ジョフリ・アリの2審判とともに11月14日にクウェートのジャービル・アル=アフマド国際スタジアムで開催されるFIFAワールドカップ2022年大会アジア予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選グループBのクウェート代表対中国代表戦も担当します。
 この他、FAMのFacebookでは、同グループEの11月19日のミャンマー代表対モンゴル代表(マンダラーティエリー競技場、マンダレー)でも、ムハマド・ナズミ・ナサルディン主審以下マレーシオ人4審判が試合を担当することも発表になっています。

U22代表候補合宿参加第1次メンバー発表
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、11月4日から始まるU22代表候補合宿の参加メンバー28名を発表しています。メンバーの詳細はこちらです。
 このメンバーから、オン・キムスイ監督のもと今月11月25日から始まるフィリピンでの東南アジア競技大会、通称シーゲームズに出場するU22代表が選抜されます。
 今回の候補合宿に招集された28名の内、23名は11月4日からの合宿に参加しますが、現在、カンボジアで開催中のアジアサッカー連盟AFC U19選手権予選に出場中のU18代表選手5名は、この予選終了後の11月13日に合流します。
 なお、U18代表のルクマン・ハキム・シャムスディン、ハリス・ハイカル・アダム・アフカル、ムハマド・ウマル・ハキーム・スハル・レズワン、ムハマド・ムカイリ・アジマル・マハディ、ムハマド・アザム・アズミ・ムラドの5名は初招集となります。
 またモハマド・ファズルル・ダネル・モハマド・ニザム、モハマド・ファイアッド・モハマド・ズルキフリ・アミン(いずれもクダFA)、ムハマド・ハジック・モハマド・スブリ、モハマド・カイルル・アミザン・スハイミ(いずれもペラTBG)、そしてオーストラリアの1部リーグAリーグのセントラル・コースト・マリナーズのU21に所属するクェンティン・チェンも初招集組です。
 なおこの他に、フル代表でプレーする22歳以下の選手と大会規定で認められている2名のオーバーエイジ枠は、11月14日に行われるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ予選のタイ戦終了後に発表され、11月20日の同インドネシア戦終了後にU22代表に合流する予定になっています。
 最終メンバーとなる20名は11月20日にマニラへ向けて出発します。
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 前回2017年大会はクアラルンプールで開催ながら、決勝ではタイに0-1で敗れたマレーシアU22代表。自身としては5度目のシーゲームでの指揮となるオン監督は、ベトナム、タイ、インドネシアといった強豪とは別の予選グループに入ったことで安心はできないとしていますが、順当に行けばフィリピンと共に準決勝出場の可能性が高く、そこから何色のメダルを持ち帰れるのかが焦点になりそうです。
(写真はFAMのFacebookより)

U22代表候補からワン・クザインの名前が消える
 アメリカのプロサッカーリーグMLSのスポーティング・カンザスシティーに所属するワン・クザイン・ワン・カマルは、米国生まれながら両親がマレーシア人であることからマレーシア代表としてプレーすることは可能で、U22代表参加への意欲を示し、マレーシアサッカー協会FAMもそれを歓迎する意向を示していましたが、今回発表されたU22候補合宿参加者には21歳のワン・クザイン選手の名前は含まれていませんでした。
 以前このブログでも取り上げましたが、ワン・クザイン選手のパスポートは有効期限が切れており、新たなパスポート取得が必要とのことで、FAMはワン・クザイン選手にMLSシーズン終了後に速やかにマレーシアへ渡って、パスポート再取得を求めていました。しかし、今回の招集リストに名前がなかったことで、FAMがワン・クザイン選手に関心を失ったのではないかとの問いに、オン監督はワン・クザイン選手がチームに加わるか否かについては明言できないと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版のインタビューで述べています。
 「今回のU22代表候補招集はいくつかの段階に分かれており、第一次はどの大会にも出場していない選手を招集、第二次はAFC U19選手権予選に出場している選手から数名を招集、そして第三次はフル代表に選ばれている選手を招集する予定である。」とオン監督は説明しています。
 またワン・クザイン選手については「(パスポート再取得など)解決が必要な書類上の問題があり、現時点では代表チームへの合流時期は未決定であり、そういった問題が速やかに解決し次第、合流するだろう」と述べるに留まっています。

11月3日のニュース:JDTのマレーシアカップ優勝でジョホール州政府は11月3日を州の祝日とする発表、マラッカ州サッカー協会会長が交代、AFC U19選手権予選でマレーシアは退場者を出す冷や汗スタート

JDTのマレーシアカップ優勝でジョホール州政府は11月3日を州の祝日とすると発表
 11月2日(土)のマレーシアカップ決勝でクダFAを3-0で破って優勝したジョホール・ダルル・タクジムJDTの本拠地があるジョホール州政府は、JDTの優勝を祝って11月3日(日)を州の祝日とすることを発表しています。
 英字紙マレーメイル電子版によると、ジョホール州政府のダト・アズミ・ロハニ書記長によると、JDTサポーターを含めた全ジョホール州民とともにJDTの勝利を祝い、またジョホール州へ栄誉をもたらしたJDTへの支持に対する感謝を示すものとしています。
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 マレーシアのプロサッカーチームは各州のサッカー協会(州FA)が統括していることが多く、このブログでもパハンFAやスランゴールFA、クダFAなど◯◯FAという表記を使っているクラブがそれにあたります。しかしJDTはTMJことジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下がオーナーの完全なクラブチームと思っていましたが、まだ州のクラブということなのでしょう。
 またジョホール州はイスラム教の礼拝日が金曜日であることから、ムスリム(イスラム教徒)が余裕のある寛容で礼拝ができるようにと、金曜日と土曜日が週末になっています。このため11月3日(日)が祝日になることで、ジョホール州は週末が3連休となります。このように金曜日と土曜日が週末になっているのはジョホール州の他、イスラム色の強い東海岸のケランタン州とトレンガヌ州があります。

マラッカ州サッカー協会会長が交代
 同じマレーメイル電子版によると、マラッカ州サッカー協会MUSAのアドリ・ザハリ会長が会長職を退任しました。マラッカ州の州知事でもあるアドリ会長は1年以上会長職を務めましたが、その後任にはマラッカ州政府議員でマラッカ州政府の適正・報告責任・透明性委員会の会長でもあるダミアン・ヨー・シェンリー氏が11月1日付けで就任しています。
 アドリ会長は州法である「マラッカ州知事になった者は自動的にMUSAの会長となり、同時にその職に適した人物に会長に任命できる」に基づいてヨー新会長を任命し、その理由としてヨー新会長が今季2019年シーズンにはMUSAが統括するマラッカ・ユナイテッドの運営に関わってきたことを挙げています。またアドリ会長は「MUSA会長は州サッカー運営に注力すべきであり、自分には州知事としてより注力する必要がある仕事がある」と述べています。
 またヨー新会長は、今季マラッカ・ユナイテッドが直面した給料未払い問題は2度と起こさないと記者会見で述べ、経営状況改善を約束しています。またマラッカ・ユナイテッドのザイナル・アビディン・ハサン監督には、来季に向けてチームの補強内容の提案書の提出を求めたことも記者会見で明かしています。
 さらにヨー新会長は、条件付きの交付となっている来季2020年のクラブライセンスについても11月末までに完全交付となるよう全ての未払い給料についてシア払いを完了する予定であるとも述べています。
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 これは非常に興味深いニュースです。マレーシアでは各州のサッカー協会(州FA)の会長は州知事が兼任することが一般的ですが、マラッカ州知事でもあるアドリ会長が述べている通り、州知事には州知事の仕事が、州FA会長には州FA会長としての仕事があるはずで、その職が形式なものであったとしても州FA会長には、それに注力できる人材が就任することで、各州FAの統括するクラブはより緻密で厳格な経営ができるようになり、蔓延する給料未払い問題の発生を防ぐことができるようになるのではないかと思います。

AFC U19選手権予選でマレーシアは退場者を出す冷や汗スタート
 11月2日よりカンボジアの首都プノンペンで始まったアジアサッカー連盟AFC U19選手権予選グループGで、マレーシアは第1戦となるカンボジア戦に5-4と辛勝して予選をスタートしました。
 前半終了時点でムハマド・シャフィ・アズスワダ・サパリ(30分)、ムハマド・ファクルル・イマン・ナスザリ(40分)、ムハマド・アズリン・アフィク・ラスミニ(42分)のゴールで3-0とリードしたマレーシアでしたが、そこから日本人の行徳浩二監督率いるカンボジア相手に思わぬドラマが待っており、最終的には1点差の冷や汗勝利でした。
 その理由は57分にMFムハマド・ムカイリ・アジマル・ビン・マハディとDFのアーマド・ジクリ・ビン・モハマド・カイリリが退場となったこと。ことの発端はアーマド・ジクリ選手とカンボジアの選手が交錯し、クルバノワ主審(トルクメニスタン)はペナルティーエリア近くでカンボジアにフリーキックを与えましたこと。これにムカイリ・アジマル選手が激しく抗議し、主審はこの日2枚目のイエローを与えてムカイリ・アジマル選手を退場に、しかも交錯したアーマド・ジクリ選手にも一発でレッドカードが出しました。
 この時点で3−0とリードしていたマレーシアでしたが、9人対11人の対戦となってしまいました。カンボジアは61分と65分に得点し3-2とせまられましたが、ルクマン・ハキム・シャムスデインが67分に、またムハマド・ムスリフディン・アティク・マット・ザヒドが73分にゴールを決め、その後のカンボジアの得点を2点に抑えてなんとか逃げ切っています。
 マレーシアの次戦は、この日、北マリアナ諸島を4-3で破ったブルネイと11月6日に対戦します。
(写真は両チームのスターティングXI。マレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

11月1日のニュース:TMJはACL拡大に賛成、代表候補合宿にクダFAの主将が招集される、AFC U19選手権予選代表メンバーも発表

TMJはACL拡大に賛成
 アジアサッカー連盟AFCは、2021年よりAFCチャンピオンズリーグACLを現行の32チームから40チームへと拡大する意向ですが、この案にジョホール・ダルル・タクジムJDTのオーナーでTMJことジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下は賛成していると英字紙スター電子版が伝えています。
 マレーシアの首都クアラルンプールにあるAFC本部でAFCのウインザー・ポール・ジョン事務局長から状況報告を受けたイスマイル殿下は、より多くのクラブに門戸が開かれるようになるのは良いことだとする一方で、クラブはACLへの参加を目指すだけでなく施設面での整備なども同時に行うべきだとしています。その上で、JDTだけでなくマレーシアフットボールリーグMFLの他のクラブも同じように設備、経営などに注力し、国内リーグや代表チームの質をあげることができれば、東南アジアでのサッカー大国になることができるとしています。
 その一方で自らを現実主義者であると述べるイスマイル殿下は、国内リーグ6連覇中のJDTでもACL優勝までの道のりは長いとし、アジア他国のクラブとの差は大きいとしています。

代表候補合宿にクダFAの主将が招集される
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、11月9日の国際親善試合タジキスタン戦、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選11月14日のタイ戦、11月19日インドネシア戦に出場する代表候補合宿に参加する26名が発表になっています。26名のリストはこちらです。
 代表候補合宿は11月3日から始まりますが、先日のワールドカップ予選ベトナム戦のメンバーからはGKハフィズル・ハキム・カイルル・ニザム(ペラTBG)、DFイルファン・ザカリア(クアラルンプールFA)、MFアクラム・マヒナン(PKNS FC)、MFアブドゥル・ハリム・サアリ(スランゴールFA)がはずれ、タン・チェンホー監督はその代わりとして、前回はケガで招集が見送られたノー・アザム・アブドゥル・アジー(パハンFA)とシャーレル・フィクリ・モハマド・ファウジ(ペラTBG)の2名に加えて、マレーシアカップ決勝に進出するJDTとクダFAから計5名を新たに召集しています。JDTからはMFアフィク・ファザイルとDFシャズワン・アンディック・イシャク、クダFAからは主将のMFバドロル・バクティアル、MFファルハン・ロスラン、GKイフワット・アクマル・チェック・カシムの計5名で、アフィク選手とファルハン選手は今回が初の代表候補合宿招集です。
 なお明日11月2日のマレーシアカップ決勝に出場するJDTとクダFAの選手は11月4日に合流の予定となっています。
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 英字紙ニューストレイトタイムズによる今回の招集メンバーで注目すべきはおよそ2年ぶりの代表復帰となるクダFAのバドロル・バクティアル主将と、初招集となるJDTのアフィク・ファザイルの二人のMFとのこと。これまでのキャップ数が50を超えるバドロル選手は若い選手を導く役割を、JDTではいわゆるリベロを務めるアフィク選手はACLで見せたパフォーマンスを期待されています。

AFC U19選手権予選代表メンバーも発表
 同じFAMのホームページでは、明日11月2日よりカンボジアの首都プノンペンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権2020年大会予選に出場するU18代表最終メンバーが発表になっています。メンバーはこちらです。
 オーストラリア人のブラッド・マロニー監督率いるU18代表は、今年8月に行われた東南アジアサッカー連盟AFF U18選手権でオーストラリアに敗れたものの準優勝を果たしており、開催国カンボジア、タイ、ブルネイ、北マリアナ諸島と同じグループGでは、グループ首位での突破、そして本戦出場が期待されています。
 またこのU18代表にはこのブログでも何度か取り上げているルクマン・ハキム・シャムスディンも含まれており、ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと契約した実力を見せてくれるかどうかが楽しみです。
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 上記のFWルクマン・ハキム選手、DFアーマド・カリリ選手、GKシーク・ナズレル選手は日本サッカー協会JFAによる11日間のキャンプを終えての合流です。

10月27日のニュース:ワン・クザインのU22代表招集に暗雲、マラッカUのザイナル監督が留任

ワン・クザインのシーゲームズ参加に暗雲
 アメリカのプロサッカーリーグMLSのスポーティング・カンザスシティに所属する21歳のMFワン・クザイン・ワン・カマルはアメリカ生まれながらマレーシア人の両親を持ち、来月11月25日からフィリピンで開催される東南アジア競技大会、通称シーゲームズに参加するマレーシアU22代表へ招集される可能性が取り沙汰されています。
 しかしそのワン・クザイン選手はマレーシアのパスポートを持っているものの、既に有効期限切れになっているようで、新たなパスポート取得のためには直ちにマレーシアに戻る必要があるとマレー語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 マレーシアU22代表としてプレーするための手続きには2週間ほどかかるようで、シーゲームズ参加登録に間に合わせるためにも、11月初旬のMLS終了後、速やかな帰国を望んでいることをマレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は表明していますが、パスポート取得から代表参加までの期間が短ければ、チーム自体が混乱する懸念もあり、このままではワン・クザイン選手の招集自体が見送られる可能性があります。

マラッカUのザイナル監督が留任
 マラッカ・ユナイテッドを統括するマラッカ州サッカー協会MUSAは、今季2019年に続いて来季2020年もザイナル・アビディン・ハサン監督がチームの指揮を取ることを発表しました。
 スポーツ専門サイトフォックススポーツによると、MUSAのアドリー・ザハリ会長はマレーシアフットボールリーグMFLで昨季の7位から今季は6位と順位を上げたこと、またマレーシアカップ でも準々決勝に進出したことを評価した結果の続投要請であったことを明かしています。
 今季のマラッカ・ユナイテッドは開幕の5試合で3勝1分1敗と好スタートを切ったものの、ケガ人の続出や下位チーム相手の取りこぼしなどで同じ勝点33の5位のペラTBGを勝数で上回りながら、得失差で6位となっています。
 マラッカ州知事でもあるザハリ会長は、より上位に進出すつための新たな戦力の獲得もザイナル監督に一任するとしています。
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 マラッカ・ユナイテッドは、リーグ戦中から給料未払いが何度か取り沙汰されましたが、マレーシアカップ準々決勝直前に主将のシュコル・アダンが数ヶ月の給料未払いを告発して試合出場を拒否、チームも準々決勝第1戦と第2戦通算でパハンFAに6-1で敗れています。
 また来季のMFL参加に必要なクラブライセンスも条件付きでの交付となっていることから、MUSAにどれだけの強化資金があるのかは不明で、ザイナル監督が望むような補強ができるのかどうかも定かではありません。 

10月25日のニュース:FAM会長はECPに基づいた戦力補強を求める、クラスニキがJDTの練習場で目撃される、ニック・アキフにはトレンガヌFC移籍の噂

FAM会長はECPに基づいた戦力補強を求める
 今季2019年シーズンは、残すところ今週末のマレーシアカップ 準決勝、そして11月2日の決勝だけとなりました。
 準決勝に残ったJDT、パハンFA、スランゴールFA、クダFA以外のクラブは、来季2020年シーズンに向けて、トライアウトなどを行って戦力増強に余念がないところでしょう。そういった各クラブに向けて、マレーシアサッカーリーグMFLのダト・ハミディン・モハマド・アミン会長は、来季から導入される経済コントロールプログラムECPに基づいた戦力補強を行うように求めています。
 このECPは、これまで多くのMFLクラブが抱えてきた給料未払いや所得税、雇用主負担が求められる従業員積立基金EPF(日本の年金制度に該当)、従業員社会保障制度SOCSO(日本の社会保険制度に該当)の滞納といった問題を事前に防ぐことを目的として導入されます。具体的には、各クラブはMFLが承認した金額内での経営を求められ、MFLが承認する金額は各クラブの経営状況をもとに判断されます。
 このECPはもとはスペインのラ・リーガで採用されたプログラムですが、本家のスペインでは、リーグ全体で9000万ユーロ(およそ108億700o万円)の未払い給料を含む6億ユーロ(およそ725億3000万円)の負債を抱えていた2012年に導入され、2017年には負債額が0になったそうです。
 ハミディン会長はマレーシアの通信社ベルナマのインタビューに答えて、選手との契約内容は、来季から段階的に導入されるECPにおける各クラブの経営状況判断の元になるとして、新戦力との契約は、自らの経営状況を理解した上で行うべきと各クラブに警告しています。
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 マレーシアのことわざに”Ukur Baju Di Badan Sendiri“「自らの身体に合わせた服の寸法を測れ」と言うものがあります。マレー語紙の電子版では、ECP導入に際して各チームに求められるものとして、このことわざを引用している記事もありました。文字通り、身の丈に合った経営がこの後は求められそうです。

クラスニキがJDTの練習場で目撃される
 スポーツ専門サイトフォックスフポーツでは、マットドンことリリドン・クラスニキがジョホール・ダルル・タクジムの練習場で目撃されことを報じています。
 記事の中では、ツイッター上で出回っている、JDTの練習場でしかもJDTのトレーニングジャージを着ているクラスニキ選手の写真を掲載した上で、クラスニキ選手の来季2020年シーズンのJDT入りの可能性について言及しています。
 27歳のクラスニキ選手は、2015年から2018年までクダFAでプレーし105試合で38ゴールという成績を残し、今季2019年はマラッカ・ユナイテッドと契約しましたが、MFL第5節のクアラルンプールFAとの試合でケガのため途中退場し、それ以降はカップ戦も含めて出場がありませんでした。
 コソボ出身のアルバニア人であるクラスニキ選手は、マレーシアサッカー協会FAMがリストアップした帰化選手(マレーシア人を父母、祖父母に持たない外国籍であっても、5年以上継続居住歴を持つことでFIFAの規定によりマレーシア人としでプレーが可能になる。マレーシアでは既にガンビア出身のモハマドゥ・スマレがこの要件を満たしてパハンFAとマレーシア代表でプレーしている。)候補となっており、JDTがクラスニキ選手を核とし、さらに彼が帰化選手となれば、JDTはMFL1部の各クラブに与えられている5人の外国籍選手枠を使わずに戦力補強ができることになります。
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 今季わずか5試合しか出場していないクラスニキ選手ですが、マラッカ・ユナイテッドは給料未払い問題を抱えていたこともあり、本当にケガだけが理由で長期離脱していたかどうかは正直不明です。ケガが完治していて、クダFA時代の活躍ができるのであれば、クラスニキ選手が加わることでJDT1強時代はまだまだ続くことになりそうです。

ニック・アキフにはトレンガヌFC移籍の噂
 今季はMFL2部で11チーム中10位と低迷したケランタンFAでプレーする20歳のMFニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マットが、隣接するトレンガヌ州のMFL1部トレンガヌFCに移籍するのではという噂がソーシャルメディア上を賑わせていると、スポーツ専門サイトスタジアムアストロが報じています。
 トレンガヌFCのシャリザル・ヤハヤ チームマネージャーは、単なる噂であると否定していますが、戦力としてニック・アキフ選手が必要かどうかはモハマド・ナフジ・ザイン新監督次第であると述べています。
 なお、ナフジ新監督のもとで新たなチームづくりを目指すトレンガヌFCは、今季のチームからMFアーマド・シャミン・ヤハヤ、MFシャルル・アイザッド・ズルキフリ、FWカイルル・イズアン・ロスリ、MFナビル・アーマド・ラトピ、GKのワン・ムハマド・アズレイ・ワン・テーとの契約を更新しない方針であることが既に報じられています。
 前述のシャリザルチームマネージャーは、ニック・アキフ選手はケランタンFAとの契約中の選手であることは理解しており、現状ではケランタンFAを統括するケランタン州サッカー協会KAFAとの関係を悪化させることは望んでいないとしています。
 今年3月に行われたアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選でもプレーしたニック・アキフ選手は、11月に開催される東南アジア競技大会、通称シーゲームズに参加するU22代表でも主力としての活躍が期待されている他、所属するケランタンFAは移籍金として100万リンギ(およそ2600万円)を設定しており、今後の行方が注目されます。