4月24日のニュース:Mリーグ1部各クラブの高額プレーヤーランキング、エルドストールとスウィラッドは来季もタイ1部でプレーが決定、サッカー協会は国外でプレーする代表候補のワクチン接種費用負担へ

Mリーグ1部各クラブの高額プレーヤーランキング
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、今季のMリーグでプレーする高額プレーヤーランキングを掲載しています。
 ドイツの移籍情報サイトであるトランスファーマルクトに掲載された選手の「市場価値」データをもとに書かれた記事によると、今季のMリーグ1部スーパーリーグ各クラブで最も市場価値の高い選手12人の市場価値総額は2200万リンギ(およそ5億7700万円)ということです。では高額順に選手を見ていきましょう。(カッコ)内はポジション、年齢、、国籍、所属クラブです。

  1. サム・ジョンソン(FW、27歳、リベリア、サバ)330万リンギ(およそ8660万円)
  2. ゴンザロ・カブレラ(FW、32歳、アルゼンチン/イラク、JDT)300万リンギ
  3. ナナ・ポク(FW、28歳、ガーナ、UITM)200万リンギ
  4. マカン・コナテ(攻撃的MF、29歳、マリ、トレンガヌ)190万リンギ
  5. オリヴァー・バフ(DF、28歳、スイス、スランゴール)170万リンギ
  6. イェウヘン・ボハシュヴィリ(FW、28歳、ウクライナ、スリ・パハン)160万リンギ
  7. バドロル・バクティアル(MF、33歳、マレーシア、クダ・ダルル・アマン)150万リンギ
    ラビー・アタヤ(MF、31歳、レバノン、クダ・ダルル・アマン)150万リンギ
    クパー・シャーマン(FW、29歳、リベリア、クダ・ダルル・アマン)150万リンギ
    レナン・アルヴェス(DF、28歳、ブラジル、クダ・ダルル・アマン)150万リンギ
  8. カレッカ(MF、25歳、ブラジル、ペラ)150万リンギ
    ギリェルメ・デ・パウラ(FW、マレーシア/ブラジル、ペラ)150万リンギ
    シャルル・サアド(DF、27歳、マレーシア、ペラ)150万リンギ
  9. ドミニク・ダ・シルヴァ(FW、31歳、モーリタニア、KLシティ)150万リンギ
    ロメル・モラレス(MF、23歳、コロンビア、KLシティ)150万リンギ
  10. アレックス・ドス・サントス・ゴンサウヴェス(FW、30歳、ブラジル、マラッカ・ユナイテッド)
  11. シェリディン・ボボエフ(FW、22歳、タジキスタン、ペナン)120万リンギ
  12. K・バラトクマル(MF、29歳、マレーシア、PJシティ)76万6000リンギ

 リベリア代表でもあり、昨季はアメリカMLSのレアル・ソルトレークでプレーしたサム・ジョンソンがMリーグでも最も市場価値の高い選手でした。
 外国籍選手が1人もいないPJシティはマレーシア人のK・バラトクマルがチームで最も市場価値が高いの当然ですが、クダのバドロル・バクティアルやペラのシャルル・サアドの名前が含まれているのは驚きです。

エルドストールとスウィラッドは来季もタイ1部でプレーが決定
 先日終了したタイリーグ2020/2021年シーズンでは12位となったチョンブリーFCで主力選手として活躍したもとマレーシア代表のジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナダル・アマルハン・マデルナー)が契約を延長したことがクラブの公式Facebookで告知されています。
 今季途中から加入したエルドストール選手はそのレギュラーポジションを獲得するとほぼ毎試合で先発出場し、FAカップ準決勝では決勝ゴールを挙げて、チームの決勝進出にも貢献しました。(ただしチェンライ・ユナイテッドFCとの対戦となったFAカップ決勝は累積警告による出場停止処分で出場できませんでした。)
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 父親がスウェーデン出身、母親がマレーシアのサバ州出身のエルドストール選手は2018年を最後にマレーシアを離れて、英国7部リーグでプレーしていましたが、今年2月にチョンブリーFCに加入し、東南アジアに戻ってきました。今季のタイでの活躍で、6月から再開するFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選に出場する代表チームでも主力としてプレーすることが期待されています。

 また、今季途中からタイ2部リーグのノーンブワ・ピッチャヤFCに加入したニック・スウィラッドも契約が延長されたようだと、英字紙スターのT・アヴィネシワラン記者がツイートしています。スウィラッド選手が加入したノーンブワ・ピッチャヤFCは今季2部で21勝12分1敗の成績で2位のチェンマイ・ユナイテッドFCに勝点差6をつけて優勝し、来季は1部へ昇格します。
 昨季はMリーグ1部のスランゴールでプレーしたスウィラッド選手は、シーズン終了後に退団し、KLシティ入りの噂などがあったものの結局は実膳せず、今季途中からタイリーグ2部のノーンブワ・ピッチャヤFCに加入し、今季最終戦では移籍後初ゴールを決めていました。
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 エルドストール、スウィラッド両選手はDFですが、タイリーグ1部にはもう1人のマレーシア人DFがプレーしています。そのドミニク・タン(ポリス・テロFC)は、今季終盤はケガによる手術を受け、出場がありませんでしたが、来季はタイ移籍3年目となることから、その去就に注目したいです。

サッカー協会は国外でプレーする代表候補のワクチン接種費用負担へ
 マレーシアサッカー協会FAMはマレーシア国外でプレーする代表候補選手のワクチン接種費用を負担する用意があると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、マレーシア国内同様他国でもワクチンの供給量が少ないことから自国民を優先してワクチン接種が行われているとして、費用を払うことで摂取を受けやすくなるのであれば、FAMがその費用を負担する用意があると話しています。
 「どのメーカーのワクチンかは選手が滞在する国の政府が決めることであり、そこにはFAMは完治しないが、国外でプレーする選手がW杯予選に出場する代表チームに招集された場合には、ドバイで行われる合宿に直接参加することが望ましく、そのためにはチーム合流前にワクチン接種を完了している必要がある。」とスチュアート事務局長は話しています。
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 いわゆる「国内組」は大半の選手が既に1回目の接種を終えており、ドバイで予定されているW杯予選前の合宿に出発する前には監督やコーチを含めた合宿参加者全員が2回目の接種も終える予定になっています。「海外組」がワクチン接種が終わっていないままドバイで国内組に合流することは考えられないことから、FAMは合流前のワクチン接種に拘っています。
 ここで言う海外組とはこの前のニュースでも取り上げたジュニオール・エルドストール(タイ1部チョンブリーFC)、ドミニク・タン(タイ1部ポリス・テロFC)、リリドン・クラスニキ(オーストラリア1部ニューカッスルジェッツ)そしてルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)を指しています。
 
 
 

4月13日のニュース:タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗、オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず、PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設、シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ

タイFAカップ決勝-エルドストールのチョンブリーFCはPK戦の末惜敗
 4月11日に2021年タイFAカップ決勝がが行われ、PK戦4-3でチェンライ・ユナイテッドFCがチョンブリーFCを破って優勝しています。
 チェンライ・ユナイテッドFCは優勝賞金500万バーツ(およそ1740万円)に加え、来季2022年のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ本戦への出場権を獲得しています。
 タイでは感染者が再び増え始めたことから、無観客で開催されたこの試合は、リーグ4位のチェンライ・ユナイテッドFCが同12位のチョンブリーFCに対して優勢とされていましたが、アンダードッグのチョンブリーFCが31分にDFチャットモンコン・ルアンチャナロットのゴールで先制。これに対してチェンライ・ユナイテッドは41分に攻撃的MFシワコーン・ティアトラクーンのゴールで追いつきます。そしてこの後は両チームとも得点を挙げられず、試合は延長戦へ突入。延長ではチョンブリーFCが優勢に試合を進めますがゴールには至らず、最後へPK戦での決着となりました。。
 PK戦ではチョンブリーの2人目、FWエリアンドロのシュートがチェンライ・ユナイテッドGKサラノーン・アヌインに止められた一方で、チェンライ・ユナイテッドの4人目、DFシナパット・リーオのシュートをチョンブリーFCのGKチャニン・サエイアが止め返して、両チーム4人目が終了した時点で3-3となりました。その後、チョンブリーFCの5人目で主将MFクルークリット・タウィーカムのシュートはクロスバーを直撃し、チェンライ・ユナイテッドFCの5人目DFチョーティパット・プンケーウが冷静にシュートを決めて、チェンライ・ユナイテッドFCは2018年以来2年ぶりの優勝を決め、当時のプミポン国王崩御に伴い4チーム優勝となった2016年以来の優勝を目指したチョンブリーFCは準優勝に終わりました。(一部英字紙バンコクポストの記事を引用しました。)
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 今季1部で優勝したBGパトゥム・ユナイテッドでプレーしたノーシャルル・イドラン・タラハ、同じく2部で優勝したノーンブワ・ピッチャヤFCでプレーしたニコラス・スウィラッドに続き、今季タイリーグで3人目となる優勝経験者となることが期待されたジュニオール・エルドストール (タイで の登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)でしたが、チームは敗れただけでなく、エルドストール選手自身も累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

2021年4月11日 タイFAカップ決勝@タマサートスタジアム(パトゥムターニー県ランシット)
チェンライ・ユナイテッドFC 1-1 チョンブリーFC (PK戦4-3)
得点者:チェンライ-シワコーン・ティアトラクーン(40分)、チョンブリー-チャットモンコン・ルアンチャナロット(30分)
 ジュニオール・エルドストールは累積警告のためこの試合は出場停止となりベンチ入りしませんでした。

https://youtu.be/C17rBkwDZ1k

オーストラリアAリーグ-クラスニキは出場も先発機会は未だ与えられず
 オーストラリア1部リーグ、通称Aリーグは4月1日から6日にかけて第14節が、9日から14日にかけて第15節がそれぞれ行われ、JDTからニューカッスル・ジェッツに期限付きで移籍中のリリドン・クラスニキは両節での試合にいずれも途中出場しています。
 5連敗で第14節を迎えたニューカッスル・ジェッツは4月5日のウエスタン・ユナイテッドFC戦でも相手のFWラクラン・ウェルス に開始1分で先制ゴールを決められ、そのまま敗れて6連敗を喫し、続く第15節、メルボルン・ヴィクトリー戦では先制するも2ゴールを決められて逆転負けしています。第15節を終えて7連敗となったニューカッスル・ジェッツは、3勝2分11敗で12チーム中11位となっています。
 なお、クラスニキ選手はウエスタン・ユナイテッド戦では70分から、メルボルン・ヴィクトリー戦では75分からいずれも途中出場しています。また同じJDTからやはり期限付きでニューカッスル・ユナイテッドに移籍しているインドネシア出身のシャーリアン・アビマニュは第15節のウエスタン・ユナイテッド戦で89分から交代出場してAリーグデビューを果たし、翌16節でも84分から途中出場しています。

Aリーグ
第14節 2021年4月5日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 0-1 ウエスタン・ユナイテッドFC

第15節 2021年4月10日@マクドナルド・ジョーンズスタジアム(ニューサウスウェールズ州ニューカッスル)
ニューカッスル・ジェッツ 1-2 メルボルン・ヴィクトリー

PDRMはスポンサー支援によるロッカー室など建設
 現在はMリーグ2部プレミアリーグで11位に低迷するPDRM。マレーシア王立警察が運営するクラブに複数のスポンサーからの支援が集まり、今季は資金不足には悩まなくて済むようだと、マレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 今季のユニフォームの胸スポンサーで、チームの最大のスポンサーでもあり、国内はもとより世界最大手のゴム手袋などゴム関連製品メーカーのトップグローブ社に加えて、携帯電話事業会社のレッドワン社、コーヒー飲料メーカーのブラックビクソン社など複数の企業から提供された資金は、クアラルンプール警察訓練施設内に新たに用意された選手用ロッカールームやミーティング室、マッサージ室などの建設にも使われています。
 PDRM FCのCEOでもあるモハマド・ハフィズ・ザイナル・アビディン警視補は、選手はこれまでフィールド横に設置した移動式の家屋を利用していたということです。
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 ちなみトップグローブ社がPDRM FCの最大のスポンサーとなったことについては、ネット上でも警察と全く無関係と思える企業がなぜ、と話題になりました。
 ちなみのこのトップグローブ社に対しては、今年3月に米税関・国境警備局(CBP)が一部の商品が受刑者、強制労働、借金による束縛の労働で生産されていたと認定。この種の労働により作られた製品の米国への輸入を禁止した関税法に基づく措置により、港湾当局に対し同社製ゴム手袋の押収を指示する事態となっています。トップグローブの工場で働く従業員のほとんどは外国からの出稼ぎ労働者で、新型コロナウィルスのクラスターが同社の従業員宿舎でも発生し、その劣悪で法定基準が守られていない居住環境が明らかになりながら、その罰則が思いの他軽かったことから、ソーシャルメディアではトップグローブ社がPDRM FCのスポンサーとなることで「忖度」を受けたのではないかともささやかれています。

シャーアラムスタジアム改修に大幅な遅れ
 Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFCが1990年から使用してきたシャーアラムスタジアム(スランゴール州シャーアラム)は昨年から改修工事中のため閉鎖が続いていますが、その改修工事が大幅に遅れているとハリアンメトロが報じています。
 ハリアンメトロに対し、スランゴール州政府内委員会のモハマド・カイルディン・オスマン理事は、昨年中に終了している予定の改修工事が現在も中断されたままであることを認めた上で、改修予算として1億8000万リンギ(およそ4億7800万円)が割り当てられているものの、スタジアムには大規模の改修が必要であり、終了までには時間がかかること、そして昨年は新型コロナウィルス感染防止のための移動制限令MCOにより、予定していた作業が行えなかったと話しています。
 シャーアラムスタジアムが使用できないスランゴールFCは、同じスランゴール州のプタリンジャヤにあるMBPJスタジアムを同じスーパーリーグのPJシティFCと共用しています。

4月9日のニュース:ペラFC関連3題-MFLは給料未払いの報告は受けていない、ペラ州首相は州政府への批判を筋違いと指摘、ペラFCは未払い給料支援対価にクラブ株式を譲渡、サバFCでも給料未払い発生で選手が練習をボイコットか、タイリーグ-エルドストールのゴールでチョンブリーFCはFAカップ決勝進出

MFL-ペラFCの給料未払いの報告は受けていない
 英字紙スターのT・アヴィネシュワラン記者がペラFCの給料未払いが数ヶ月に及んでおり、選手たちに声を上げるべきとTwitterで明らかにしたことは、このブログでも取り上げましたが、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、ペラFCの給料未払いについての報告は受けていない述べていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 過去3年間はMリーグ1部スーパーリーグで2位、5位、4位、カップ戦でも2018年はマレーシアカップ優勝、2019年にはFAカップ準優勝と安定した成績を残してきたペラFCは今季も上位を狙うチームと予想されましたが、開幕前にはメフメト・ドゥラコヴィッチ監督が突然辞任、そしてチームは第7節を終えて8位となっています。
 監督の辞任と給料未払いとで、主力選手の中には移籍を望んでいる選手も複数いるとされているペラFCの現状について、MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは現在は来年2022年のクラブライセンス交付について各クラブと話し合いを行っている最中であるものの、ペラFCの未払い給料については報告を何も受けていないと話しています。

ペラ州首相は州政府への批判を筋違いと指摘
 上のような記事が出る一方で、ペラ州首相はペラFCの給料未払いについて州政府を非難するのは筋違いであると述べています。
 ペラ州のサアラニ・モハマド州首相はマレーシアの通信社ブルナマに対して、州政府はペラFCの選手への未払い給料分としてこれまでに既に400万リンギ(およそ1億550万円)を支払っていることを明らかにし、ペラ州政府が給料未払い問題に無関心であるというサポーターからの批判の声を否定した上で、州政府を批判するのは間違っていると述べています。
 「ペラFCの運営に州政府が100%の責任を持つことは、州内の他の競技にとっても公平ではない。しかもペラFCは州政府ではなく、ペラ州サッカー協会傘下の団体であり、州政府が給料の保証をする立場にもない。自分はその責任はないが、現在は複数の政府関連企業に対して支援を求めてい最中であり、サポーターは冷静にことの進展を見守って欲しい。」と述べています。
 その上でペラ州政府の資金は州民から集めた税金であり、ペラ州サッカー協会のものではなく、それは最終的には州民に返されるべきものであることも強調しています。

ペラFCは未払い給料支援対価にクラブ株式を譲渡
 ペラFCは騒ぎに紛れて未払い給料問題を抱えていることを公表すると同時に、株式譲渡を条件にしてスポンサーを募り、未払い給料解消を目論んでいるようです。
 ペラFC運営会社のカイルル・シャーリル・モハメド理事は、民間企業も含めて広くスポンサーを募り、チームの株式譲渡と引き換えに未払い給料問題解決の支援を求めたいと、ブルナマに述べています。
 「ペラFCを実際に運営する意思のあるスポンサーを現在も探している。これまでに複数の申し出は受けているが、支援の対価に州内の公有地を求めるなど、我々にとっては不利益が多い申し出であり、その内容も不透明な点があった。未払い給料問題解決を支援してくれるのであればどんな個人、企業で合っても歓迎し、株式を譲渡する事も含めて検討している。」とカイルル・シャーリル理事は話しています。
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 これまでメディアやSNSなどで噂となりながら、MFLは全く知らないと話しているペラFCの未払い給料問題がこうもあっさりと公になると、むしろMFLのMリーグクラブの管理能力が心配になります。本当に報告を受けていなかったのか、それとも知っていながらしらを切ったのかはさだではないですが、いずれにしてもその対応にはリーグ運営責任者としては不適格なような気がします。

サバFCでも給料未払い発生で選手が練習をボイコットか
 上のペラFCに加え、現在リーグ2位のクダ・ダルル・アマンでも給料未払いが噂されていますが、今度は新たにサバFCでも給料未払いが起こっているようで、昨日4月8日の練習を選手がボイコットしたと複数のメディアが報じています。
 サバFCは昨日午後4時から地元コタキナバルでチーム練習が予定されていましたが、選手や首脳陣の間で激しい議論が戦わされた後、練習が中止となったと報じているのはマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版です。
 ハリアンメトロの取材に対し、給料に関する問題で練習が中止になったことを明かした関係者は、明日(4月9日)には未払い分の給料が支払われることが選手には伝えられていたと話す一方で、すでに何度も同様の約束が破られていることから、我慢ができなくなった一部の選手が行動に出たのではないかと話しています。なお、昨日の練習は今週日曜日4月11日にペナンで行われるMリーグ第8節ペナンFC戦前の本拠地での最後の練習だったということです。
 なおサバFCのアフマド・マルズキ チームマネージャーはクラブは本日4月10日に公式声明を発表すると自身のFacebookで告知していますが、サバFCの公式Facebookには1500を超えるコメントが寄せられています。

タイリーグ-エルドストールのゴールでチョンブリーFCはFAカップ決勝進出
 2020/2021年シーズンが終了したタイリーグは、現在、FAカップの試合が行われていますが、4月7日に行われた準決勝で、マレーシア元代表で現在はタイ1部リーグのチョンブリーFCでプレーするジュニオール・エルドストールが決勝ゴールを決めて、チームを決勝戦に導いています。
 リーグでは12位に終わったチョンブリーFCは、同2位のブリーラム・ユナイテッドと対戦し、1-1の同点から58分にペナルティエリアの外でフリーキックを得ました。このフリーキックはブリーラム・ユナイテッドのGKに止められたものの、詰めていたエルドストール選手がそのこぼれ球を冷静に押し込み逆転し、チームはそのまま逃げ切りました。

2021年4月7日 タイFAカップ準決勝@タマサートスタジアム
チョンブリーFC 2-1 ブリーラム・ユナイテッド 
ジュニオール・エルドストールは先発してフル出場し、59分には決勝ゴールを決めています。

(下はこの試合のダイジェスト映像-チョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://www.youtube.com/watch?v=SiV7R0UDR_I

 チョンブリーFCはもう1試合の準決勝で細貝萌選手のいるバンコク・ユナイテッドを破ったチェンライ・ユナイテッドと今週日曜日4月11日に行われる決勝で対戦します。なお、タイリーグのFAカップ王者には2022年アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグのグループステージ出場権が.与えられるため、エルドストール選手とチョンブリーFCにとってはACL出場権もかかった大一番となります。
 3月の代表合宿はマレーシア政府が渡航者全員に義務付けている検疫隔離の都合から招集されなかったエルドストール選手ですが、チョンブリーFCではレギュラーとして活躍していることから5月に予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選前の代表合宿への招集は間違い無いでしょう。

4月3日のニュース:主審を突いたJDTのインサにFAMは2試合出場停止と26万円の罰金処分、トレンガヌのGKラハディアズリが膝前十字靭帯損傷で今季絶望、タイリーグ20/21シーズン終了-エルドストールとスウィラッドが最終戦でタイ移籍初ゴール、オーストラリアリーグ第13・14節-クラスニキは両試合に出場

主審を突いたJDTのインサにFAMは2試合出場停止と26万円の罰金処分
 マレーシアサッカー協会FAMは今季2度目となる懲罰委員会を開催し、JDTのナチョ・インサに対し2試合の出場停止と1万リンギ(およそ26万7000円)の罰金処分を課したことをバルジット・シン・シドウ委員長名で発表しています。

  1. ナチョ・インサ(JDT)
    処分対象:3月21日のMリーグ1部スーパーリーグ第5節、ペラ戦での非スポーツマン行為 
    (具体的には、試合後に両手で主審の胸を押した行為がが処分対象の行為)
    処分内容:2試合出場停止および罰金1万リンギ

 ただし今回の出場停止処分には、4月2日のマラッカ・ユナイテッド戦は出場停止が確定しているものの、残るもう1試合の出場停止処分は、今後8ヶ月間以内に同様の行為を行った場合に適用するのとの注もつけられており、出場停止試合が1試合で済む可能性もあります。
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 試合中に死角になっている後ろから両手で主審を突き飛ばして倒したケランタンのジャック・ヒンドルへの処分は厳重注意のみだっただけに、FAMの処分の一貫性のなさには今後再び批判が集まりそうです。

トレンガヌのGKラハディアズリが練習中に膝前十字靭帯損傷で今季絶望
 Mリーグ1部で現在2位と好調のトレンガヌに激震です。先日の代表合宿にも初招集されたGKラハディアズリ・ラハリムが練習中に膝前十字靭帯を損傷し、今季絶望とスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが伝えています。
 192cmの長身を生かしたプレーで昨季頭角を表し、19歳ながら今季は第5節までの全試合にフル出場している正GKのケガはトレンガヌにとっては大きな痛手です。なお、ラハディアズリ選手は手術が必要な状態で、復帰までには時間が必要と報じられており今季の出場は絶望ということです。
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 今回の代表合宿招集でFWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)、FWアリフ・アイマン・ハナピ(JDT)ら他の10代選手ととも将来の代表の核となることが期待されていたラハディアズリ選手ですが、6月の代表チーム招集の可能性もあっただけに、クラブにとっても本人にとっても大きな痛手です。

タイリーグ20/21シーズン終了-エルドストールとスウィラッドが最終戦でタイ移籍初ゴール
 今さらですがタイ1部は3月28日に、2部は3月31日にいずれも最終節が開催され20202/2021年シーズンが閉幕しています。1部ではチョンブリーFCに所属するジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)が最終戦で今季初ゴールを決めてます。また同じ1部のポリス・テロFCに所属するドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りしませんでした。チョンブリーFCでは加入後は主力としてほぼ毎試合先発したエルドストール選手は検疫隔離の都合で3月の代表合宿には招集されませんでしたが、5月のW杯予選直前の代表合宿招集の可能性が高くなってきました。
 一方2部のノーンブワ・ピッチャヤFCに所属するニコラス・スウィラッドも最終戦でタイ移籍初ゴールを決めています。
タイ1部第30節
ラヨーンFC(16位-4勝3分23敗) 1-1 チョンブリーFC(12位-9勝5分16敗)
 ラヨーンFCは大久保剛志選手のゴールで先制するも、ジュニオール・エルドストールが90+4分に引き分けに持ち込む今季初ゴールを決めています。エルドストール選手は先発してフル出場しています。
ポリス・テロ(11位-10勝6分14敗)0-0 ブリーラム・ユナイテッドFC(2位-20勝3分7敗)
 ドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りしませんでした。
タイ2部第32節
ノーンブワ・ピッチャヤFC 6-0 MOFカスタムズ・ユナイテッド
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしませんでした。
同第33節
ノーンブワ・ピッチャヤFC 1-2 ネイビーFC 
 ノーンブワ・ピッチャヤFCは33試合目で今季初敗戦。ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしましたが、出場しませんでした。
同第34節
カセサートFC(14位-11勝5分8敗) 0-3 ノーンブワ・ピッチャヤFC(1位-21勝12分1敗)
 既に2部優勝を決めていたノーンブワ・ピッチャヤFCが最終戦も勝利しています。90+2分に交代出場したニコラス・スウィラッドはタイ移籍初ゴールを最終戦で決めています。

オーストラリアリーグ第13・14節-クラスニキは両試合に出場
 こちらも少々古いニュースですが、オーストラリア1部リーグのAリーグの第13節と第14節が開催され、ニューカッスル・ジェッツに所属する帰化選手のリリドン・クラスニキはいずれも途中から出場しています。検査隔離の都合もあり、3月の代表合宿には招集されませんでしたが、試合出場時間を伸ばしていけば、5月のW杯予選直前の代表合宿には招集が期待されます。
オーストラリア1部(Aリーグ)第13節
ニューカッスル・ジェッツ 1-4 アデレード・ユナイテッド
  リリドン・クラスニキは45分から出場し最後まで出場しています
同第14節
パース・グローリー (8位-5勝2分6敗)2-1 ニューカッスル・ジェッツ(11位-3勝2分9敗)
 元日本代表の太田宏介選手を擁するパース・グローリーにも敗れたニューカッスル・ジェッツは5連敗。リリドン・クラスニキは59分から出場し最後まで出場しています。

3月24日のニュース:FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束、青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず、タイ1部29節と2部31節-エルドストールがマンオブザマッチに

FAM審判委員長は各所から不満の審判のパフォーマンス審査を約束
 マレーシアサッカー協会FAMは、第5節に行われたMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの複数の試合で審判のパフォーマンスが多くのファンから批判を受けたことを受け、審判委員長がこれらの試合での審判のパフォーマンスを調査することを約束しています。
 FAMの理事選挙を経て3月21日に正式に就任したばかりのS・シヴァスンダラム審判委員長は、各試合での審判のパフォーマンスを審査する審判部からのマッチレポートを待っている状況であることを説明た上で、できるだけ速やかに審判委員会を招集して話し合いたいとマレーシアの通信社ブルナマに語っています。
 なおサッカーファンから多くの批判が集まっているのは第5節の1部スーパーリーグのサバFC対トレンガヌFCの試合を担当したカイルアズアン・キダム主審と、ペラFC対JDTの試合を担当したノー・アズリエル・バハルディンの各審判で、カイルルアズアン主審は2−1でサバFCに敗れたトレンガヌFCのナフジ・ザイン監督にイエローカードを出し、ペラFC対JDTは90分を過ぎてからのPKでペラFCが追いつかれて2-2の引き分けとなりましたが、試合後にはノー・アズリエル審判にJDTのナチョ・インサが詰め寄るなど一悶着が起こりました。
 この他、2部プレミアリーグでもペラFCのセカンドチームペラFC IIのシャムスル・モハマド・サアド監督が2-3で敗れたJDT II戦での審判の判定に不満をあらわにしています。
 FAMは今季すでにモハマド・ファイルジ・マット・デサとモハマド・アミルル・アイザット・モハマド・ロディの2名の審判が試合中のパフォーマンスを理由に出場停止処分を受けています。

青年スポーツ相はMリーグの入場料値上げを支持せず
 国内のスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣は、メディアなどで報道されているMリーグの入場料値上げについて、最終的にはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが決定するべきとしながらも、新型コロナウィルスにより国内経済が影響を受けている中、今季2021シーズンの入場料は現状を維持するべきだと話しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は「現在、最優先で行うべきことはサポーターがスタジアムで観戦できるような環境を整えることにある。その上で、MFLは入場料を値上げするのであればその妥当性と正当性を考慮することが望ましい。個人的な意見ではあるが、現在は入場料値上げを話し合うには適切な時期ではなく、また今季については入場料は現状維持とするべきだ。」というリーザル・メリカン大臣の話を紹介しています。
 今季すでに終了した第5節までは全試合を無観客試合で開催したMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグですが、第6節には1部スーパーリーグの2試合で試験的に2000名程度の観客を入場させて試合を開催することを発表しており、そこで問題が起こらないようであれば全試合で観戦が可能になる可能性が高いとされています。
 昨季は全試合が無観客試合となったMリーグ各クラブは入場料収入を失った上、新型コロナウィルス対策にかかる経費の負担増などから、スタジアムでの観戦が可能となる際には5リンギから10リンギ(およそ130円から260円)の入場料値上げを検討しているニュースがここ数日報道されており、リーザル・メリカン青年スポーツ相の発言は、これを意識したものです。
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 Mリーグの試合は屋根がなかったり、コンクリートのスタンドに座るような席は10リンギから15リンギ(およそ260円から400円)、屋根付きのメインスタンドでは20リンギットから30リンギ(およそ530円から800円)というのが相場です。国内の他の娯楽では、例えば映画館は20リンギから30リンギほどなので、これと比較しても特に安くも高くもないですが、スタジアム内での観戦環境が改善されないまま、単に新型コロナウィルス対策が理由の値上げにはサポーターも納得はできなそうです。

タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節-エルドストールはマンオブザマッチに
 タイ1部リーグ第29節と2部リーグ第31節がいずれも3月20日と21日に開催されました。
 1部チョンブリーFCに所属するジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)は、3試合ぶりに先発し試合最後まで出場し、この試合ではマンオブザマッチに選ばれています。またポリス・テロFCのドミニク・タンはケガが完治しておらず、こちらはベンチ入りしませんでした。
 また、2部ノーンブワ・ピッチャヤFCのニコラス・スウィラッドもベンチ入りしませんでしたが、チームはこの日の勝利で今季2位以内が確定し、7月中旬から始まる来季の1部昇格を決めています。。
タイ1部第29節
チョンブリーFC(12位-9勝4分16敗)0-0 スコータイFC(13位-8勝4分17敗)
 ジュニオール・エルドストールは先発してフル出場しています。
ポリス・テロ(11位-10勝6分13敗)0-0 ナコーンラーチャシーマーFC(9位-11勝8分10敗)
 ドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りしませんでした。
タイ2部第31節
コンケーン・ユナイテッドFC(5位-16勝6分9敗)1-3 ノーンブワ・ピッチャヤFC(1位-12勝12分0敗)
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしませんでした。

3月19日のニュース:Mリーグは第6節よりスタジアムでの観戦が解禁、JDTのACL対戦相手が変更-名古屋・浦項・ラーチャブリーに、タイ1部リーグ第28節と2部リーグ第30節-元代表トリオは出場なし

Mリーグは第6節よりスタジアムでの観戦が解禁
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、マレーシア政府の承認が得られたとしてMリーグ1部スーパーリーグ第6節(4月2日および3日)からスタジアムでの観戦が可能となることを発表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、まずスーパーリーグ第6節のJDT対マラッカ・ユナイテッド戦(4月2日、スルタン・イブラヒムスタジアム)とKLシティ対サバ(4月3日、KLフットボールスタジアム)の2試合で試験的に観衆をスタジアムに入れて開催することを発表しています。
 アブドル・ガニCEOは、この2試合は他のMリーグクラブがスタジアムに観客を入れて試合を開催できるかどうかの審査に使われ、その結果をもとにMFLは他の試合での観客の入場を認めるかどうかを判断するとしています。
 またMFLは、観戦許可が出た後もMリーグ各クラブに対して部外者との接触を避けるスポーツバブルを維持し、さらに今後も標準作業手順SOPを遵守することを求める一方で、スタジアムへ来場予定のサポーターに対しても同様にSOPの遵守を求めるとしています。
 なおスタジアムでの観戦解禁に際し、入場可能となる観戦者数は、最も制限が緩和される「回復のための行動制限令」RMCO施行地域では8000名あるいはスタジアム収容総人数の25%の内少ない方が、「条件付き行動制限令」CMCO施行地域では2000名あるいはスタジアム収容総人数の10%の内少ない方が上限となるということです。
 この他、現在は毎試合で必要されている抗原検査(RTK Antigen)が、今後は週1回でよくなることもアブドル・ガニCEOは発表しています。

JDTのACL対戦相手が変更-名古屋・浦項・ラーチャブリーに
 アジアサッカー連盟AFCは、AFCチャンピオンズリーグG組の江蘇FC(中国)が出場を辞退し、G組の残る1枠をプレーオフで争う予定だった浦項スティーラーズ(韓国)とラーチャブリーFC(タイ)の両クラブがともにG組に組み込まれたことを公式サイト上で発表しています。浦項スティーラーズとラーチャブリーFCは4月14日に予定されていたプレーオフで対戦し、その試合の勝者がG組に入る予定でした。なおこのG組にはMリーグ7連覇中のJDTと名古屋グランパスも所属しています。
 昨季中国1部リーグ優勝の江蘇FCはこのブログでも既報通り、運営停止が発表されており、今季のACLの出場が危ぶまれていました。
 このG組は6月下旬にタイを会場とした集中開催となることが決まっています。
 

タイ1部リーグ第28節と2部リーグ第30節-元代表トリオは出場なし
 タイ1部リーグ第28節が3月16日と17日に、また2部リーグ第30節が3月17日に開催されました。
 1部チョンブリーFCに所属するジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)は、前節第27節は警告累積により出場停止でしたが、今節はベンチ入りしたものの出場はありませんでした。またポリス・テロFCのドミニク・タンはケガが完治しておらず、こちらもベンチ入りしませんでした。
 この他、2部ノーンブワ・ピッチャヤFCのニコラス・スウィラッドもベンチ入りしませんでした。
タイ1部第28節
チョンブリーFC(12位-9勝3分16敗)0-2 サムットプラーカーン・シティFC(7位-13勝5分10敗)
 ジュニオール・エルドストールはベンチ入りしたものの出場せず。
ラヨーンFC(16位-4勝2分22敗) 6-1 ポリス・テロ(11位-10勝5分13敗)
 ドミニク・タンはケガが完治しておらずベンチ入りせず。
タイ2部第30節
ノーンブワ・ピッチャヤFC(1位-18勝12分0敗)1-0 ウドーンターニーFC(16位-6勝10分14敗)
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りせず。

3月12日のニュース:W杯アジア二次予選の日程が決定、タイ1部リーグ第26節・2部リーグ第28節-エルドストールとスウィラッドはいずれも先発、1部スーパーリーグ第1節は250万人以上がYouTubeで視聴

W杯アジア二次予選の日程が決定
 アジアサッカー連盟AFCは公式サイト上で6月に再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会の予選G組の試合日程を発表しています。
 この予選G組は現在、1位ベトナム(勝点11)、2位マレーシア(同9)、3位タイ(同8)、4位アラブ首長国連邦UAE(同6、ただし試合数は他国より1試合少ない)、5位インドネシア(同0)となっています。
 なお試合会場は後日発表されるということです。
FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組日程
6月3日(木) 
 UAE対マレーシア および タイ対インドネシア
6月7日(月)
 UAE対タイ および ベトナム対インドネシア
6月11日(金) 
 マレーシア対ベトナム および インドネシア対UAE
6月15日(火) 
 UAE対ベトナム タイ対マレーシア

タイ1部リーグ第26節・2部リーグ第28節-エルドストールとスウィラッドはいずれも先発
 タイ1部リーグ第26節と2部リーグ第28節が行われ、元マレーシア代表のジュニオール・エルドストールとニコラス・スウィラッドはいずれも所属クラブで先発しています。なお、ポリス・テロFCのドミニク・タンはベンチ入りしていませんが、骨折後の手術から回復していないと思われます。
 既にBGパトゥム・ユナイテッドが優勝を決めている1部リーグでは、チョンブリーFCに所属するDFジュニオール・エルドストールがそのBGパトゥム・ユナイテッドと対戦しています。また同じ1部のポリス・テロFCに所属するドミニク・タンは今節はベンチ入りしていませんが、既報通り、骨折後の手術から回復していないと思われます
 一方2部リーグで首位を走るノーンブワ・ピッチャヤFCに所属するDFニコラス・スウィラッドは本拠地のピッチャヤスタジアムで行われたランパーンFCとの試合に先発し、88分に交代しています。
タイ1部リーグ第26節
2021年3月11日@チョンブリースタジアム
チョンブリーFC 0-1 BGパトゥム・ユナイテッドFC
 チョンブリーFCのジュニオール・エルドストールは先発出場し、59分に交代しています。
タイ2部リーグ第28節
2021年3月10日@ピッチャヤスタジアム
ノーンブワ・ピッチャヤFC 1-1 ランパーンFC
 ノーンブワ・ピッチャヤFCのニコラス・スウィラッドは先発出場し、88分に交代しています。

1部スーパーリーグ第1節は250万人以上がYouTubeで視聴
 3月5日に開幕したMリーグは無観客で試合が行われていますが、マレーシア最大の通信会社テレコムマレーシア社傘下のインターネット接続事業者Unifiは、Youtube上で1部スーパーリーグの全試合を配信しており、サポーターは無料で観戦が可能になっています。
 そしてマレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版によると、その視聴者数が第1節の6試合の合計が250万人を超え、第2節では3月9日に開催されたJDT対ペナン、クダ・ダルル・アマン対サバ、トレンガヌ対スランゴールの3試合だけでなんと230万人を記録したということです。
 この数字を受け、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは昨季の延べ視聴者数1633万人を超えることが可能であると話しています。この視聴者数増はサポーターのサッカーに対する熱望が反映された結果の数字であると話しています。
 「昨季2020年シーズンはリーグ戦は半減し、マレーシアカップも予選グループの各クラブが1試合しただけである。サッカー観戦を心待ちにしていたサポーターの好意的な反応を見る限り、昨年の視聴者数超えは期待でき、さらにこの事実はMリーグや各クラブにとってもスポンサーを惹き付ける好材料となるだろう。」とアブドル・ガニCEOはウトゥサン・マレーシアの取材に答えたということです。

3月10日のニュース:タイ1部リーグ第23節から第25節と2部25節から第27節-代表組の近況、マットヨーにもタイ1部リーグ優勝メダルが贈られる、プレジデントカップとユースカップの開催方式が変更へ

タイ1部リーグ第23節から第25節と2部25節から第27節-代表組エルドストール、タン、スウィラッドの近況
 Mリーグが開幕で盛り上がっている一方、秋春シーズン制に移行したタイリーグは1部が第25節まで、2部は第27節まで進んでいます。以下、マレーシア関連選手の情報です。
 1部チョンブリーFCに所属する元代表DFジュニオール・エルドストール (タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)は第23節から第25節の3試合全てに先発フル出場しています。また同じ1部ポリス・テロFCに所属する代表DFドミニク・タンは2月24日の第22節からベンチ入りもしていませんでしたが、自身のSNSで2月26日に軽症の骨折による破片を取り除く手術を受けたことを明かし、また復帰も間近ということも報告しています。(下はタン選手のインスタグラム投稿)

 また2部のノーンブワ・ピッチャヤFCに加入した元代表DFニコラス・スウィラッドは、第25節のウタイ・タニFC戦で初めてベンチ入りしたものの出場機会はありませんでしたが翌第26節の馬場悠企選手や松村亮選手を擁するチェンマイFC戦では待望の2部リーグデビューを先発でフル出場を果たし、チームも4-1と快勝しています。続く第27節のチャイナット・ホーンビルFC戦では78分から途中出場し最後まで出場しています。
 開幕したばかりのMリーグの選手と比べ、実戦をすでに多くこなしているエルドストール選手には4月に予定されている代表合宿への招集に期待が高まります。また故障が言えればタン選手も、またレギュラーポジションを掴んで出場機会が増えればスウィラッド選手にも同様の期待ができそうです。
タイリーグ1部
第23節(2月28日)
チョンブリーFC 4-1 スパンブリーFC
 ジュニオール・エルドストールは先発でフル出場しています。
第24節(3月4日)
シンハ・チェンライ・ユナイテッドFC 4-3 チョンブリーFC
 ジュニオール・エルドストールは先発でフル出場しています。
第25節(3月7日)
ラーチャブリー・ミトポンFC 0-0 チョンブリーFC
 ジュニオール・エルドストールは先発でフル出場しています。


タイ1部リーグ(第25節終了時、マレーシア人選手所属クラブのみ)

順位クラブ勝点
9ポリス・テロ251035
10ナコーンラーチャシーマー25934
11チョンブリー25930

タイリーグ2部
第25節(2月28日)
ウタイ・タニFC 0-0 ノーンブワ・ピッチャヤFC
 ニコラス・スウィラッドはベンチ入りしましたが、出場はありませんでした。
第26節(3月3日)
ノーンブワ・ピッチャヤFC 4-1 チェンマイFC
 ニコラス・スウィラッドは先発でフル出場しています。
第27節(3月6日)
チャイナット・ホーンビルFC 1-1 ノーンブワ・ピッチャヤFC
 ニコラス・スウィラッドは78分から交代出場し、試合終了まで出場しています。

タイ1部リーグ(第25節終了時、マレーシア人選手所属クラブのみ)

1ノーンブワ・ピッチャヤ271761
2チェンマイ・ユナイテッド271656

マットヨーにもタイ1部リーグ優勝メダルが贈られる
 3月5日に開幕したMリーグに対して、隣国のタイリーグは新型コロナウィルスによるリーグ中断により、昨季から秋春制シーズンに移行しています。そのタイ1部リーグでは今季開幕から圧倒的な強さを誇ったBGパトゥム・ユナイテッドが第24節を終えて21勝3分0敗、2位のブリーラム・ユナイテッドは残る6節に全勝しても勝点の差が縮まらないことから、BGパトゥム・ユナイテッドが2020/2021年シーズンの優勝を決めています。
 開幕からの無敗記録を更新しながらも、シーズン途中でJDTを退団したジオゴ・ルイ・サントやJリーグ清水から代表FWティーラシン・デーンダーを獲得するなど積極的な補強を行ったBGパトゥム・ユナイテッドですが、このBGパトゥム・ユナイテッドを昨年末で退団し、今季はMリーグ2部のサラワク・ユナイテッドでプレーするマットヨーこと代表FWノーシャルル・イドラン・タラハにも優勝メダルが贈られると、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。このメダル受領により、ノーシャルル選手はタイ1部で優勝した初めてのマレーシア人選手となると言うことです。
 ヴォケットFCが代理人を通じノーシャルル選手に取材を行い、このメダル受領が明らかになったと言うことで、既にBGパトゥム・ユナイテッドからも連絡を受け取ったことを明かしています。またMリーグが開幕していることからタイでのメダル授与式には参加できないものの、後ほど手元に送られてくることになっていると言うことです。
 2019年シーズンはタイ2部で優勝したBGパトゥム・ユナイテッドは昇格1年目での偉業達成で、今季優勝チームに与えられる2022年のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ出場権も獲得しています。

プレジデントカップとユースカップの開催方式が変更へ
 マレーシアサッカー協会FAMは、FAMが主催するMリーグ各クラブのU21チームが出場するリーグ戦プレジデントカップ、同じくU19チームが出場するリーグ戦ユースカップの今季2021年シーズンの開催方式の変更を公式サイト上で告知しています。いずれも6月開幕予定ですが、今季この変更は暫定的に今季に限り採用されるということです。
 新型コロナウィルス禍の中、昨季はいずれも中止となったプレジデントカップ、ユースカップでしたが、今季はプレジデントカップには19チームが、ユースカップには20チームが出場を表明しているということです。
 マレーシアでは現在も国内では2000名前後で新型コロナウィルスの新規感染者が発生していることから、FAMは各チームの移動を最小限に抑えるため、今季はプレジデントカップ、ユースカップともホームアンドアウェイ方式で行うグループステージを地域ごとに3組に分て開催するとしています。
 このグループステージは8月までに終了する予定で、そこから上位16チームが次のステージへ進みます。なお、ベスト16から準決勝まではノックアウト方式ですが、決勝戦のみホームアンドアウェイ方式となると言うことです。
(以下はFAM公式サイトに掲載された今季の両リーグ戦のスケジュール)

2月27日のニュース:MFLはスポーツデータ企業とパートナー契約締結、国内銀行最大手と不動産投資の複合企業がMリーグスポンサー候補に浮上、タイ1部リーグ第22節-代表組のエルドストールはフル出場もタンはベンチ入りせず

MFLはスポーツデータ企業とパートナー契約締結
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、スポーツデータを提供するテック企業のジニアス・スポーツ社(GSC社)とパートナー契約を締結しています。GSC社はMリーグ1部スーパーリーグやマレーシアカップの試合中に様々なデータを収集し、それを試合の視聴者に向けてライブで発信し、試合観戦をより楽しめるようにしていくということです。
 またMFLはGSC社の賭博監視システムを利用することで、八百長試合やスポーツ賭博関連の不正を予防することができるとも話しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、試合の中継中だけでなく、まもなく発表される予定のMFLアプリShoot!やソーシャルメディア上でもデータのライブ配信が可能になるGSC社とのパートナー契約は、Mリーグの商業価値も引き上げてくれるものと期待しているとも話しています。
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 このGSC社はググってみると「スポーツデータ技術において世界大手」と言った表現がある一方で、「スポーツベッティングのデータカンパニー 」などの表記も見られる企業で、英国プレミアリーグやバスケットボールのNBA、さらには全米大学体育協会NCAAなどとも契約している大企業です。国教がイスラム教のマレーシアでは賭博でもあるスポーツベッティングは宗教上の理由もありご法度ですが、今回のMFLとの提携はデータの収集や配信以上に八百長対策という目的が大きいのかもしれません。
 マレーシアの国内リーグはこれまで何度も八百長により多くの選手が永久追放になり、その結果としてファン離れが起こるなど、リーグは危機に面してきた歴史があります。最近では2018年に疑わしいケースがあったことが報じられていますが、このブログでも何度も取り上げているように給料未払いが続くと、生活苦から「悪魔の囁き」に耳を貸してしまう選手もでかねないため、データ面での監視だけで安心せず、慢性的な問題でもある給料未払いが起こらないよう、MFLはクラブライセンス発給時の経営状況審査の厳格化などにも注力して欲しいです。

国内銀行最大手と不動産投資の複合企業がMリーグスポンサー候補に浮上
 3月5日のMリーグ開幕を1週間後に控える中、国内銀行最大手のメイバンクと不動産投資を中心とする複合企業ブルジャヤコーポレーションがMリーグの新たなスポンサー候補として挙げられていると、マレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版が報じています。
 メイバンクは国内スポーツとは結びつきが強く、ゴルフやバドミントンのマレーシアオープンでは冠スポンサーとなった実績があります。なお昨季のMリーグ1部スーパーリーグはメイバンクに次ぐ国内第2位の金融グループCIMBがスポンサーでしたが、今季はスポンサーから降りています。
 ブルジャヤコーポレーションは不動産投資からリゾート開発までを手掛けている他、セブンイレブンやスターバックスの国内フランチャイズ権を保有する複合企業体です。また、ブルジャヤコーポレーション創業者のヴィンセント・タン氏は英国2部リーグのカーディフシティやベルギー1部リーグのKVコルトレイクのオーナーでもあります。
 なお、この記事の執筆時点では両企業からも、またMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLからも正式な発表はありません。

タイ1部リーグ第22節-代表組のエルドストールはフル出場もタンはベンチ入りせず
 タイ1部リーグ第22節が2月24日と25日行われ、DFドミニク・タンが所属するポリス・テロはスコータイFCと対戦し0-2と敗れています。なおこの試合ではタン選手はベンチ入りしませんでした。またDFジュニオール・エルドストール (タイでの登録名はプテラ・ナデール・アマルハン・マダナー)が所属するチョンブリーは細貝萌選手が所属するバンコク・ユナイテッドと対戦し1−5で大敗しています。なおエルドストール選手はスタメンでフル出場しています。
 第22節を終了し、ポリス・テロは7勝4分11敗で、今節は試合に敗れたものの前節より順位を一つ挙げて10位となっています。一方のチョンブリーは8勝2分12敗となり、ポリス・テロと入れ替わりで11位と順位を一つ下げています。
 なお検疫隔離を経てタイ2部リーグのノーンブワ・ピッチャヤに合流したDFニコラス・スウィラッドは、2月24日に行われたタイ2部リーグ第24節のサムットサーコーンFC戦ではベンチ入りしませんでした。なおノーンブワ・ピッチャヤは16勝8分0敗で2位に勝点差4をつけて首位を走っています。
タイ1部リーグ第22節(左がホーム、順位などは今節終了時のもの)
2月24日
ポリス・テロ(10位:8勝4分10敗) 0-2 スコータイ(13位:7勝3分12敗)
2月25日
バンコク・ユナイテッド(6位:10勝5分7敗) 5-1 チョンブリー(11位:8勝2分12敗)
タイ2部リーグ第24節(左がホーム、順位などは今節終了時のもの)
ノーンブワ・ピッチャヤ (1位:16勝8分0敗)5-1 サムットサーコーン(18位:2勝5分17敗)

2月26日のニュース:クチンシティもサラワク州外でのホームゲーム開催をMFLに正式申請、スウィラッドはタイ2部ノーンブワ・ピッチャヤに合流、経営難で消滅クラブの元選手らが未払い給料支払いを求めて民事訴訟を準備、2部ペラIIは今季リーグ残留が決定

クチンシティもサラワク州外でのホームゲーム開催をMFLに正式申請
 Mリーグ2部の鈴木雄太選手が所属するクチンシティはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLに対し、3月5日に迎える今季のMリーグ開幕からのホームゲーム4試合について本拠地クチン市のあるサラワク州外での開催を正式に申請したと英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 サラワク州は州内に複数のレッドゾーン(過去2週間で累積感染患者40名以上の地域)を複数抱えており、州外からの全ての渡航者に対して14日間の検疫隔離を義務付けています。このためサラワク州でMリーグの試合が行われる場合、対戦チームは試合の2週間以上前に渡航せねばならない上、検疫隔離中は練習が行えないことから、既に発表されている今季の日程が予定通りに開催できないことが懸念されていました。
 この状況について、同じサラワク州クチン市を本拠地にするMリーグ2部のサラワク・ユナイテッドは、既に州外でのホームゲーム開催をMFLに申請しており、先日発表になった今季日程では、スランゴール州スラヤンにあるMPSスタジアムを本拠地として使用することが発表されています。
 一方、対応が後手に回ってしまったクチンシティは、当初はイスラム教の断食月が始まる4月半ばまではホームゲームを首都圏で開催し、それ以降はクチンを本拠地とする案や、全ての試合をアウェイとして行う案を検討していたということです。なお、クチンシティは第2節の3月9日にトレンガヌIIを迎えてのホームゲームが予定されていますが、試合会場はまだ決まっていません。
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 MPSスタジアムを本拠地として使用することが決まっているサラワク・ユナイテッドですが、このMPSスタジアムは照明の光度がMFLの試合には不十分であることから、ここで開催される試合はいずれもマレーシアではまだ日中の暑さが残る午後4時45分キックオフとなっています。
 サラワク・ユナイテッドのサティアナタン・バースカラン テクニカルディレクターは、他のMリーグ2部のクラブの本拠地同様、午後9時キックオフが可能なスタジアムを抑えることができなかったと話し、暑さに対応するため、チームが目指すプレッシングサッカーから戦術変更の可能性も示唆しています。

スウィラッドはタイ2部ノーンブワ・ピッチャヤに合流
 タイ2部リーグのノーンブワ・ピッチャヤFCは、マレーシア代表経験もあるニック・スウィラッドのチーム合流を公式Facebookで発表しています。
 昨季はMリーグ1部スランゴールに所属していたスウィラッド選手はシーズン中はベンチを温めることも多く、シーズン終了後に契約解除となり、今季はクアラルンプール・ユナイテッドと契約直前までいったものの、結局は契約に至りませんでした。
 スウィラッド選手が加入したノーンブワ・ピッチャヤは、現在、タイ2部リーグで15勝8分0敗で2位に勝点差4をつけて首位を走っており、スウィラッド選手は残り11試合の契約となっています。
 スランゴールでは出場機会が少なかったこともあり、2019年3月を最後に代表招集がないスウィラッド選手ですが、ノーンブワ・ピッチャヤで出場機会を積み、さらに代表のタン・チェンホー監督にもアピールできれば再び招集もあるだろうと、サッカー専門サイトのヴォケットFCは予想しています。

経営難で消滅クラブの元選手らが未払い給料支払いを求めて民事訴訟を準備
 先日の2月21日にパハン州初の「市」となった州都クアンタン。かつてここにはMリーグ2部プレミアリーグでプレーするクアンタンFAというチームがありました。昨年ヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)を最後に引退した中武駿介氏もかつて在籍したこのクアンタンFAは、2017年シーズンから給料未払い問題が明らかになり、その後、2018年には4ヶ月以上給料を支払われていない選手たちがリーグ戦当日に試合会場に現れないという事件を起こし、この年のリーグ開幕からわずか2ヶ月後にはチームはリーグ追放処分を受け、その後、クアンタンFAはチームが解散となりました。
 このクアンタンFAを当時買収しようとしていたのが当時のMリーグ3部にあたるFAMカップに所属していたセミプロクラブのマルセラ・ユナイテッドでした。このマルセラ・ユナイテッドの会長はクアンタンFAを買収してマルセラ・クアンタンFAとすると公言していましたが、結局それも実現せず、クアンタンFA解散後はマルセラ・ユナイテッドへ移籍してプレーを続ける選手もいましたが、マルセラ・ユナイテッドもやはりリーグ途中で解散してしまいました。
 この結果、クアンタンFAとマルセラ・ユナイテッドに所属していた選手や監督、コーチらは給料は未払いながら、請求先となるクラブが解散するという事態に直面していました。その後も当時の関係者などに問題解決のために連絡を取ろうとするも、これまで何年間もなしの礫。だったようです。
 しかしマレーシアの通信社ブルナマは、この両クラブの選手や監督、コーチらが記者会見を開き、クアンタンFAの26名の元選手と7名の監督、コーチ、そしてマルセラ・ユナイテッドの21名の選手と5名の監督以下スタッフが、2018年シーズンの未払い給料問題を解決するため、両クラブに責任を持つ人物に対して14日以内に連絡を取流よう求めていると、選手たちの弁護士を務めるスハイル・ラヒミ・アブドル・ラザク氏が述べていると報じています。平均して4ヶ月から5ヶ月分の給料が未払いとなっていると話すスハイル氏は「選手や監督、コーチは1年契約を結びながら、現在に至るまで全く何も支払われていない。しかも何年も支払いを求めながら何も進歩していないことに疲弊している。」と話し、旧クラブ関係者の誰も応じない場合には民事訴訟を起こす考えも明かしています

2部ペラIIは今季リーグ残留が決定
 今期開幕を控えながらリーグ不参加が取り沙汰されていたMリーグ2部のペラIIは、噂されていたチームの解散やMリーグ3部にあたるセミプロリーグM3リーグではなく、今季も2部に出場することが決定したと、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 スタジアムアストロの取材に対してMリーグ1部ペラFCの運営理事会メンバーであるカイルル・シャーリル・モハメド氏は、ペラFCのセカンドチームであるペラIIは、今年1回目のトランスファーウィンドウが3月5日まで延長されたことで、選手確保のめどがったととしてリーグ残留を表明しています。
 「(ペラFCの)運営理事会内では解散の意見も出たことは事実だが、それはあくまでも最後の選択肢である。様々な意見を検討した結果、ペラIIは今季も2部でプレーすることを決定した。」
 また外国籍選手が1人も加入していない状況については、ペラIIは本来、トップチームのペラFCに供給する若手選手に出場機会を与えることが設立目的であることから、今季は外国籍選手を獲得しない可能性が高いとも述べています。