10月11日のニュース
FIFA提案によるMリーグ試合増は必ずしも代表強化につながらない-AFC
JDTがプレシーズンのドバイ遠征日程を発表
Mリーグが今季の公式球にプーマのアクセラレートを採用

FIFA提案によるMリーグ試合増は必ずしも代表強化につながらない-AFC

1月6日のこのブログでは、マレーシアサッカーの現状を調査したFIFAがマレーシアサッカー協会FAM対してその結果をまとめて報告書を提示し、マレーシアの国内リーグであるMリーグの現在の試合数では代表チームのレベルアップのためには不十分だと指摘した、というニュースを取り上げました。さらにFIFAは、1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグとも12チームで構成されるMリーグ各クラブがホームアンドアウェイ形式で年間22試合行う現行の日程から、シーズンを延長して3回戦制とし各クラブが年間33試合を行うべきといった具体的な変更案も提案しました。

これに対してアジアサッカー連盟AFCのウインザー・ジョン事務局長は、代表チーム強化という観点からは国内リーグの試合数を増やすことが必ずしも有効ではないと、スタジアムアストロの取材に対して応えています。さらにウインザー事務局長はFIFAの報告書でなされている提案がアジアの代表チームに適したものなのか、それともヨーロッパでのみ有効なものなのかをを精査する必要があると述べています。

「代表チーム強化が目的とは言え、Mリーグの試合の質を考慮せず、試合数だけを増やすという対策は間違えている。AFCのアンディ・ロクスバラ テクニカルディレクターは、代表選手は国内リーグで年間40試合程度の試合に出場することが望ましいとしているが、マレーシアにはMリーグに加えて、マレーシアカップやマレーシアFAカップがあり、代表選手はこれら全ての試合にに出場するため、Mリーグの試合数を増やす必要があるかどうかは、リーグ戦だけでなくカップ戦の試合数なども反映させて検討する必要がある。」とウィンザー事務局長は述べています。

JDTがプレシーズンのドバイ遠征日程を発表

Mリーグ1部スーパーリーグで8連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTは今月末から行うプレシーンのドバイ遠征の日程と現地での練習試合のカードを発表しています。

セカンドチームのJDT IIから若手数名を加えて行う今回の遠征では、現地での練習に加えて1月25日のスロヴァキア1部リーグのMŠKジリナとの対戦を皮切りに、1月29日にはラトヴィア1部リーグのリガFC、さらには2月2日にはロシア2部リーグのFCロディナ・モスクワ、そして2月5日ロシア1部リーグのFCスパルタク・モスクワとの練習試合が組まれています。

またこのドバイ遠征について取り上げた英字紙ニューストレイトタイムズは、JDTの新外国籍選手としてイタリアの年代別代表でプレー経験もあるFWフェルナンド・フォレスティエリと契約する可能性が高いと報じています。2015年から2020年までは英国2部のシェフィールド・ウェンズデイFC、そして今季はセリエAのウディネーゼでプレーしている31歳のフォレスティエリ選手は、今季はここまで出場時間がわずか54分ですが、サンプドリアとトリノを相手に2ゴールを挙げています。イタリア人の両親を持ちアルゼンチン生まれのフォレスティエリ選手はイタリアのU17、U19、U21代表などでのプレー経験もある選手です。

Mリーグが今季の公式球にプーマのアクセラレートを採用

Mリーグを運営するMFLは公式サイトで今季2022年シーズンの公式球としてプーマ社のMFLアクセラレート21.1プロを採用することを発表しています。この公式球はMFLが主催するMリーグ1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグ、マレーシアカップ、マレーシアFAカップ、チャレンジカップの各大会で使用されるということです。

MFLは2016年シーズンから昨季2021年まではナイキ社と公式球採用に関する契約を結び、昨季のMリーグでも同社の「フライト」が使用されていましたが、創立100周年記念大会となったマレーシアカップではMFLはプーマ社のサッカーボールを公式球として採用し、さらにプーマ社と2024年までMFL主催大会での公式球提供の契約を結んだことを発表していました。なお今季のMリーグで使用されるこのアクセラレートはスペインのラ・リガ、英国2部リーグのEFLチャンピオンシップでも採用されており、アジアで採用するのはMリーグが初めてだということです。

******

MFLのロゴとともに白を基調にマレーシアの国旗で使われている赤、青、黄色を使ったマレーシアリーグ向けの特別デザインが施されたこのボールは、マレーシア国内のプーマ社製品取扱店で49リンギから559リンギ(およそ1300円から16000円)で販売されるということです。

1月4日のニュース:2022年シーズンのMリーグ外国籍選手枠数の変更は無し、AFCは今季も複数大会を一箇所集中開催で実施の可能性、パハンはクリストフ・ギャメル新監督の就任を発表

昨日はタン・チェンホー監督辞任のニュースで激震が走ったマレーシアサッカー界。スズキカップ2020でのグループステージ敗退を理由とした辞任ということが、それがタン監督だけの責任かどうかは別にして、この予想外の惨敗の影響はあちらこちらに現れており、今日取り上げる外国籍選手枠削減についての議論もその一つです。

その一方で2022年の国内シーズンの開幕も2月末に迫ってきています。また同じ2月には東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権があり、5月にはベトナムでの東南アジア競技大会通称シーゲームズ(U23代表が出場)、6月にはAFC U23アジアカップにAFCアジアカップ(A代表)最終予選と今年前半だけでも日程がてんこ盛りになっています。

2022年シーズンのMリーグ外国籍選手枠数の変更は無し

スズキカップ2020でマレーシア代表がグループステージで敗退したことを受け、Mリーグの外国籍選手枠が多すぎることにより、マレーシア人選手の出場機会が奪われていることもその原因ではないかという声が上がる中、マレーシアサッカー協会FAMは、今季2022年シーズンのMリーグの外国籍選手枠数の変更は行わないことを発表しています。

マレーシアの通信社ブルナマはFAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長の話として、今季の外国籍選手枠数の変更を行うには時期が遅すぎると述べる一方で、Mリーグを運営するMFLとは今後も外国籍選手枠数の削減について話し合う用意があると話していることを報じています。さらに、Mリーグの外国籍選手枠についてはFAMの技術委員会が中心となって、維持すべきか削減すべきかを検討する予定であると述べたサイフディン事務局長は、外国籍選手枠の削減を行う場合でも、実施時期は最短で2024年からとなるという見解も伝えています。

Mリーグの外国籍選手枠は1部スーパーリーグが5名(ただしその内2名はそれぞれAFC加盟国選手枠と東南アジアサッカー連盟AFF加盟国選手枠が1名ずつ)、2部プレミアリーグが4名(内1名はAFC加盟各選手枠1名でAFF枠はなし)となっています。

*****

外国籍選手のせいで、マレーシア人選手が育たないという意見は代表チームの成績が下降する度に議論になる話題です。この記事では特にどのMリーグクラブでもストライカーが外国籍選手であることから、マレーシア人ストライカーが育たないという、まぁどこの国のリーグでも聞かれる意見が書かれています。またこの記事ではファンや評論家だけではなく、現役の選手からも外国籍選手枠削減についての声が上がっているとしています。

この記事を読んで思い出すのは、実際に外国籍選手の登録を禁じた2009年から2011年のシーズンです。それ以前の1999年から3年間に渡りMリーグが外国籍選手の登録を完全に禁じたことがありましたが、このときはアジア通貨危機の影響による経済上の理由でした。しかし2009年からの3年間の外国籍選手登録禁止は「マレーシアサッカーのレベルアップ」が理由でした。マレーシア人選手だけのクラブでリーグを行った結果、2009年と2011年の東南アジア競技大会通称シーゲームズでU23代表が2大会連続金メダル、またA代表は2010年にはスズキカップで初優勝を飾っていることから、それなりの効果はあったのだとは思います。しかし、国内リーグは代表チーム強化のためだけにあるのではなく、興行としての目的もあるわけで、その「質」が維持できなければファンは当然離れていくので、リーグそのものが立ち行かなくなってしまいます。

今回スズキカップのベスト4各国の国内リーグを見ても、外国籍選手枠はタイはマレーシアと同じ5名(内AFC1名、アセアン1名)、インドネシアは4名(内AFC1名)、ベトナムは3名、シンガポールは5名となっており、これだけを見ればMリーグの外国籍選手枠を減らすことで代表チームが強くなるとは正直思えず、MリーグとFAMには常識的かつ論理的な判断を求めたいですが、果たしてどうなることでしょう。

AFCは今季も複数大会を一箇所集中開催で実施の可能性

アジアサッカー連盟AFCは2022年シーズンも複数の大会を集中開催する可能性があると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。この記事によれば、AFCのウインザー・ポール事務局長は2022年の日程について詳細は明かさなかったものの、ニューストレイトタイムズの取材に対して、ACLやAFCカップなどのAFC主催大会を昨年同様に1ヶ国を会場とした集中開催方式で行う可能性を示唆しています。

新型コロナの変異種オミクロン株の感染者が世界各国で急増し、アジアの各国でも渡航者に対する検疫隔離が厳格化されていることから、従来のホームアンドアウェイ形式での試合開催が困難になると予想されると述べたウインザー事務局長は、FIFAワールドカップ2022年大会が開幕する今年11月までに全ての年間日程を終了している必要があるとも話しているということです。

また今季2022年シーズンのACLとAFCカップのグループステージ組み合わせ抽選は今月1月17日に、また6月に開催されるAFC U23アジアカップ(旧U23選手権)の組み合わせ抽選は2月17日に、そして1月30日に開催地の立候補が締め切られるAFC選手権アジアカップ2023年大会最終予選の組み合わせ抽選は2月24日にそれぞれ行われることも明らかにしています。

パハンはクリストフ・ギャメル新監督の就任を発表

昨季Mリーグ1部で10位だったスリ・パハンFCは、来季の監督にフランス出身のクリストフ・ギャメル氏が就任したとクラブ公式Facebookで発表しています。なお、かつてはフィジー代表の指揮を取った経験もあるギャメル監督との契約期間については明らかになっていません。

昨季2021年シーズンにスリ・パハンFCの監督に就任したトーマス・ドゥーリー監督と共にコーチとして加入したギャメル氏は、開幕から2試合でドゥーリー監督と共に「休養」をクラブから申しつけられて、その後はU21チームの指導を任されていました。

ドゥーリー、ギャメル両氏が「休養」となったことで、2020年にはスリ・パハンFC(当時はパハンFA)の監督を務めていたドラー・サレー チームマネージャーが代行監督に就任しましたが、チームは4勝6分12敗、降格した11位のクラブとは勝点差2という首の皮一枚の差で1部に踏みとどまりました。なおドラー監督代行は、今季は再びチームマネージャーに戻ることも合わせて発表されています。

******

2020年シーズンに監督を務めた際にも10位、そして暫定監督として22試合中20試合の指揮を取った昨季も10位、しかもマレーシアカップはグループステージ敗退と2年間で目に見える成果は何も出せなかったドラー氏の留任の可能性はゼロであることは明らかでしたが、ギャメル監督の就任でやっと今季のMリーグの監督全員の顔ぶれが決まったことになります。

マレーシアサッカー2021年の10大ニュース

 今日は大晦日。ということで2021年のマレーシアサッカー界をボラセパマレーシアJP的視点で振り返ります。国内では、昨年同様、新型コロナに翻弄されたMリーグは日程が二転、三転しましたが、それでも2年ぶりに全試合が行われたシーズンになりましたが、その一方で複数のチームで給料未払い問題が明らかになりました。また国外ではU22代表がAFCU23アジアカップ本戦出場を決めた一方で、A代表はW杯予選、東南アジア選手権スズキカップといずれも思うような結果が残せなかった一年でした。

○KLシティFCが32年ぶりにマレーシアカップ制覇

 今季の国内カレンダー最後の大会となったマレーシアカップは今回が100周年記念大会でしたが、KLシティFCが戦前の下馬評を覆してJDTを2-0で破り、前身のクアラルンプールFA時代から数えると32年振りとなる優勝を飾りました。昨季はMリーグ2部プレミアリーグで2位となり、今季1部スーパーリーグに昇格したKLシティFCは、今季、リーグ戦、カップ戦ともホームのKLフットボールスタジアムでは無敗を誇り、来季は更なる活躍が期待されます。

○新型コロナの影響で3部リーグ以下やFAカップや各年代大会が中止

 Mリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグは全日程が開催されたものの、新型コロナの感染拡大を受け、日本の天皇杯にあたるFAカップが2年連続で中止となった他、Mリーグ3部に当たるセミプロリーグのM3リーグ以下の各リーグ戦、U21チームのリーグ戦であるプレジデントカップ、U19チームのリーグ戦ユースカップ、さらにはマレーシアプレミアフットサルリーグなどが中止となりました。

○複数のクラブで給料未払い問題発覚

 給料未払い問題はMリーグでは長年問題視されていましたが、新型コロナ禍ともあいまって各クラブとも経営が厳しくなった今季は、未払い給料を理由に開幕戦先発XIの内、最終的には何と9名が退団したペラFCの主力大量退団の他、クダ・ダルル・アマンFC、サバFC、サラワク・ユナイテッドFCなどでも同様の給料未払い問題が明らかになっています。これまではマレーシアの各州サッカー協会が運営していたMリーグクラブはAFCの指導により民営化が義務付けられましたが、州政府の予算を頼りに放漫経営されていたクラブは資金調達に失敗し、それによって選手や監督、コーチがとばっちりを受ける形になっています。

○JDTが前人未到のリーグ8連覇

 Mリーグ1部スーパーリーグではジョホール州皇太子がオーナーのJDT(ジョホール・ダルル・タジム)がリーグ8連覇を達成しています。22試合で16勝3分1敗、得点50失点9はいずれもリーグ1位で、2位のクダ・ダルル・アマンFCに勝点差14をつける圧勝でした。帰化選手を集め、他のクラブからも有力選手が集まる布陣はマレーシアA代表の選手でも控えに回ることがある選手層の厚さで国内では敵なしですが、アジアの壁は越えられず、AFCチャンピオンズリーグでは今季もグループステージ突破には至りませんでした。

○元日本代表本山雅志選手がMリーグでプレー

 隣国タイではかつては岩政大樹選手や茂庭照幸選手、ここ数年ではハーフナー・マイク選手や細貝萌選手など「元日本代表」の選手たちがプレーしていた時期がありましたが、ついにマレーシアにもその時が来ました。しかもこの国にやってきたのはあの本山雅志選手です。所属するケランタン・ユナイテッドFCはMリーグ2部プレミアリーグのチームですが、それでもその注目度は非常に高いものでした。
 ケランタン・ユナイテッドFCでは、深井脩平選手、Mリーグでは先輩に当たる谷川由来選手、さらに東山晃監督(現テクニカルディレクター)らとともに今季を戦った本山選手は、自身はケガなどもあり満足なシーズンとはならなかったかも知れませんが、それでもマレーシア人選手たちに対しては圧倒的な存在感は見せたMリーグ1年目でした。

○Mリーグのチケット販売が完全デジタル化

 無観客試合で開幕したMリーグがスタジアムでの観戦を許可したのは4月初旬でしたが、その翌月には再び無観客となり、それが10月下旬まで続きました。スタジアム観戦再開後は新型コロナ対策もありMリーグのチケットはスタジアムでの当日売りがなくなり、オンラインで購入し自身でプリントアウトする完全デジタル化に移行しました。チケット購入時には身分証明書番号、外国人であればパスポート番号の入力が必要になり、スタジアムでの入場の際もチケットとパスポートの提示を求められる徹底振りでした。まぁそこはマレーシアなんで、コロナが落ち着けば元に戻ってしまうかも知れません。

○外国籍選手ゼロのPJシティFCがスーパーリーグ7位

 今季のMリーグ1部スーパーリーグで唯一、登録選手全員がマレーシア人選手のみ、つまり外国籍選手ゼロだったPJシティFCは開幕前の大方の予想に反し、12チーム中7位と大健闘しました。チームからは10月の中東遠征でGKカラムラー・アル=ハフィズが初の代表招集となった他、スズキカップ2020に出場した代表にはこのカラムラー選手とMFコギレスワラン・ラジ、FWダレン・ロック(ただしケガで辞退)の3選手が招集されるなど、マレーシア人選手だけのクラブが外国籍選手を補強した他のMリーグクラブと対等に戦えることを証明しました。

○スーパーリーグ昇格初年度でペナンFCが3位に

昨季のMリーグ2部プレミアリーグで優勝し、KLシティFCとともに今季1部に昇格したペナンFC。昨季の優勝監督でもあるマンズール・アズウィラ監督が1部スーパーリーグで監督を務めるのに必要なAFCプロ指導者ライセンスを保持していなかったことから、マンズール関東はコーチとなり、チェコ出身のトマス・トゥルカ監督が監督に就任しました。するとチームはMリーグの台風の目となり、一時はAFCカップ出場権が与えられるリーグ2位も見えましたが、最後は力尽きて3位に終わりました。それでも昇格初年度の3位は立派ですが、リーグ戦後のマレーシアカップに入るとチームは勝ち星から見放され、グループステージで敗退するとトゥルカ監督退陣を求める一部サポーターも現れるなど、少なくともリーグ戦終了時は順風満帆に見えたペナンFCですが、来季に不安を残してシーズンを終えています。

○スズキカップ2020で代表はベスト4進出を逃す

 隔年で行われる東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの2020年大会がシンガポールで集中開催され、マレーシア代表はグループステージで敗退しています。2020年に予定されていた大会が順延となったことからスズキカップ2020と銘打たれたこの大会に前回2018年大会の準優勝チームとして出場したマレーシア代表でしたが、ラオス、カンボジアに勝利したものの、前回大会の覇者ベトナム、そしてFIFAランキングではマレーシアより順位が低いインドネシアに完敗しています。
 本来は選手30名を登録できるところを24名しかしないなど不可解なことも多く、代表選手選考には「見えない手」の影響があったのではなどとも言われていますが、真相は藪の中です。いずれにしても準決勝に進んだタイ、シンガポール、ベトナム、インドネシアには明らかに見劣りするプレーにタン・チェンホー監督更迭論なども出ましたが、マレーシアサッカー協会FAMはこれを否定しました。

U23代表はAFC U23アジアカップ予選を突破

 愚兄賢弟と言えば言い過ぎ。A代表が思うような結果を出せなかった2021年ですが、U23代表は10月にモンゴルで開催されたAFC U23アジアカップ予選を突破し、来年2022年6月にウズベキスタンで開催される本戦出場を決めています。前回2020年大会予選では中国と同組になるも勝点で並びながら得失差で涙を飲んだU22代表でしたが、今回はタイとの引き分けを含む3試合全てを完封して予選J組を首位で突破しています。このU22代表は2月には東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権、5月には東南アジア競技大会通称シーゲームズも控えており、サポーターの信頼を失い気味の兄の分まで頑張って欲しいです。

12月29日のニュース:FAMはマロニーU22代表監督との契約を更新、AFFU23選手権の組み合わせ発表-マレーシアはインドネシアと同組に、女子代表GKはクリーンシートでインドリーグデビュー

FAMはマロニーU23代表監督との契約を更新

マレーシアサッカー協会FAMは、AFCU23アジアカップ予選を突破し、来年の本戦出場を決めたマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督との契約を更新したとスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。なお今回の契約期間は2年間ということです。

スタジアムアストロの取材に対しFAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、オーストラリア出身のマロニー監督の業績を評価した結果、契約延長を決定したと述べています。「FAMの契約延長オファーをマロニー監督が受け入れたことで、マロニー監督はU22代表監督して指導にあたる。来年2022年は5月に東南アジア競技大会(通称シーゲームズ)がベトナムで、6月にはAFCU23アジアカップ2022年大会がウズベキスタンでそれぞれ開催されるが、シーゲームズでは金メダル獲得を、またU23アジアカップでも好成績が期待できるようなチームを作り上げてくれた。」と話しています。

AFC U23アジアカップ2022出場を決めたU22代表は予選でタイと引き分けてグループ首位で予選を突破するなど、東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020ではグループスタージで敗退したA代表とは対照的な2021年となりました。スズキカップ2020出場のA代表には、アリフ・アイマン(JDT)、クエンティン・チェン、ムカイリ・アジマル(いずれもスランゴールFC)、ルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)らU22代表組も含まれていますが、AFC U23アジアカップ本戦に出場するU22代表と、同じ6月に予定されているAFCアジアカップ2023大会予選に出場するA代表との間で選手の「奪い合い」が起こる可能性もあります。

AFFU23選手権の組み合わせ発表-マレーシアはインドネシアと同組に

来年2022年2月に開催される東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権の組み合わせが発表になり、マレーシアはA代表がスズキカップで惨敗したインドネシアと同組になっています。上の記事でも取り上げたマロニー監督にとっては契約更新後の初の公式戦となります。

2月14日から26日にかけてカンボジアのプノンペンで開催されるこの大会にはAFF加盟11カ国が出場し、FAMのサイフディン事務局長とU22代表のマロニー監督が出席して行われたシンガポールでの組み合わせ中の結果、マレーシアはインドネシア、ミャンマー、ラオスと同じB組となり、開催国のカンボジア、フィリピン、東ティモール、ブルネイが入るA組、タイ、ベトナム、シンガポールのスズキカップ4強中3チームが集まったC組がそれぞれグループステージを戦い、各組の1位と2位チームのうち最も成績の良いチームが準決勝へ進みます。

スズキカップの3強が集まり文字通り「死の組」となったC組に注目が集まりそうですが、マレーシアにとってもスズキカップでインドネシアに敗れたA代表の「仇討ち」となります。ただしインドネシアA代表のシン・テヨン監督はU22代表も兼ねており、マレーシア同様、A代表の選手数名かU22代表に加わるとされており、仇討ちどころか返り討ちにならないように気をつけてもらいたいです。

女子代表GKはクリーンシートでインドリーグデビュー

インドのアマチュアクラブで挑戦中のマレーシア女子代表GKヌルル・アズリン・マズランは、加入したミサカ・ユナイテッドFCの試合に初先発し、クリーンシートデビュー飾っています。またたヌルル・アズリン選手が所属するミサカ・ユナイテッドFCは4ゴールを挙げてバンガロールブレイブズを破り、ヌルル・アズリン選手のデビューに花を添えています。

インドについてこの日で6日目であると話した21歳のヌルル・アズリン選手は、マレーシアの通信社ブルナマの取材に対して、次戦となるキックスタートFC戦でも先発したいと述べています。ヌルル・アズリン選手は来年2022年1月31日までこのミサカ・ユナイテッドFCと契約しています。

2015年と2018年に国内最優秀選手に選ばれているヌルル・アズリン選手はマレーシア国内でのプレートの違いを問われると、練習内容自体は大きく違いはないと話す一方で、時には14度まで下がる寒さには閉口していると述べています。


11月12日のニュース:アジアカップ最終予選のマレーシア開催案を青年スポーツ省が承認、プロ選手会がサラワク・ユナイテッドFCの選手からの給料未払いの訴えを受理、U23アジアカップ予選から帰国のU22代表は検疫隔離期間が1週間延長に

アジアカップ予選のマレーシア開催案を青年スポーツ省が承認
 AFCアジアカップ2023年大会最終予選は来年6月に実施される予定ですが、最終予選に残った24チームを6つのグループに分けて開催されることが決まっています。AFCは最終予選開催国の立候補を募るとしており、多くのサポーターの声援を得て予選突破を目指すマレーシアサッカー協会FAMは集中開催地の一つとして立候補するため、政府の承認を待っていましたが、マレーシアの通信社ブルナマは国内スポーツを統括する青年スポーツ省がFAMの予選開催案を承認したと報じています。
 FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長が明らかにしたところによると、最終予選開催の立候補手続きは最終予選の組み合わせ抽選が行われれる来年2022年2月以降に始まり、抽選後に決定する予選組内でマレーシアが集中開催地として立候補する唯一の国となるのか、あるいは同じ予選組内で他の国も同様に立候補してくるのかどうか、という点が焦点になるということです。現在は試合会場や練習場、さらには宿泊施設などについて、新型コロナ感染予防のための標準作業手順SOPに従いながら、確保のための準備を進めているということです。
 またサイフディン事務局長はアジアカップ予選の費用は全てFAMが負担し、政府の公的支援を受けることはないことを改めて強調していますが、これは当初、FAMが予選開催希望を表明した際に青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣が「新型コロナ後の経済復興が政府の最優先課題でありアジアカップ予選開催の費用を支援する余裕が政府にない」と述べたことを意識してのことです。サイフディンFAM事務局長はさらにアジアカップ予選開催により国外からの旅行者がマレーシア国内で宿泊や移動などにお金を落とせば、それはマレーシア経済を支援することにもなるとも述べて、アジアカップ予選の自国開催の利点も強調しています。
 マレーシアは東南アジアの他国と共同開催となった2007年大会以来のアジアカップ出場を目指していますが、この自国開催枠での出場を除くと、予選を突破して自力で本選に出場したのは1980年のクウェート大会まで遡らなければなりません。

プロ選手会がサラワク・ユナイテッドFCの選手からの給料未払いの訴えを受理
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMは公式ツイッター上で、マレーシアカップのグループステージを突破して準々決勝に進出したサラワク・ユナイテッドFCの選手から給料未払いに関する訴えを正式に受理し、選手に代わってサラワク・ユナイテッドFCに接触していることを明らかにしています。
 サラワク・ユナイテッドFCで給料未払いが怒っていることはこのブログでも何度か取り上げましたが、マレーシアサッカー協会FAM、そしてマレーシアプロサッカー選手会PFAMともにメディアに不満を話すのではなく、FAMあるいはPFAMに対して正式に訴え出るように選手や監督、コーチに求めており、今回それが実現したようです。
 この投稿の中でPFAMは、正式な形で問題を訴え出た選手の勇気を褒め称えるとともに、PFAMに加盟している他の選手に対してはサラワク・ユナイテッドFCの選手への支援を求めて、PFAMがこの問題の早期解決を目指していくことを表明しています。

U23アジアカップ予選から帰国のU22代表は検疫隔離期間が1週間延長に
 モンゴルで開催されたAFC U23アジアカップ(旧U23選手権)の予選J組で1位となり、来年2022年にウズベキスタンで開催される本戦への出場権を獲得したU22代表は11月2日に試合開催地のモンゴルから帰国し、マレーシア政府が全ての渡航者に義務付けている7日間の検疫隔離が11月9日に終える予定でしたが、11月5日行った検査の結果、モンゴルに遠征したチーム関係者の一人が陽性反応を示したことから、検疫隔離期間が1週間延長されたとブルナマが報じています。
 このことを明らかにしたFAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、陽性となった関係者は滞在中の宿泊施設から医療施設えへと移送されたということですが、他の参加者には陽性反応は見つかっていないということで、サイフディン事務局長は心配するような状況にないことを強調しています。
******
 この検疫隔離期間延長により、U22代表でプレーするMFムカイリ・アジマル(スランゴールFC)やFWハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)らのチーム合流が遅れることになり、11月14日のマレーシアカップ準々決勝から彼らの復帰を期待していたチームにとっては痛手になりそうです。

スズキカップ直前の代表の練習試合実現は困難に
 東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会は12月5日開幕しますが、マレーシア代表はこの大会直前に東ティモールとの練習試合を企画していることが報じられましたが、マレーシアの通信社は大会前の過密日程により実現は難しいと報じています。
 国内サッカーの年内最大のイベントであるマレーシアカップの決勝が11月30日に開催され、この決勝戦後に代表メンバーが全員揃いますが、マレーシア代表のシンガポール入りが12月3日に予定されており、スズキカップ初戦のカンボジア戦が12月6日となっていることから、東ティモールとの練習試合の実現は難しいだろうと、代表チームのマネージャーを務めるFAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代行はブルナマの取材に対して答えています。
 ブルネイの出場事態によって東ティモールは12月1日に予定されていたプレーオフを経ずに本戦出場となったことに加え、代表は12月1日にシンガポール入りを予定していたことから練習試合実現の可能性が取り沙汰されていましたが、主催者である東南アジアサッカー連盟の12月3日のシンガポール入りを求めたことから、前回大会準優勝のマレーシア代表は全選手合流後、ぶっつけ本番でスズキカップに臨むことになります。
 11月26日のマレーシアカップ準決勝終了後には、決勝に出場しない選手のみを招集して代表合宿が開催される予定ですが、順当に行けば代表の主力選手の大半が所属するJDTは決勝進出が予想されることから、第1次合宿には全体の半数程度のメンバーのみが参加することになりそうです。
*****
 デンマーク1部のFCミッティランでプレーするDFディオン・クールズがデンマークカップ準々決勝となる11月13日のブレンビーIF戦後にデンマーク国内リーグが冬季オフ期間に入ることからスズキカップに出場する代表に合流することも発表されています。このクールズ選手を含め予想されるメンバーを見る限りでは前回の2018年大会よりも強い代表になっていますが、果たして今回の大会では東南アジアでは一強時代を築きつつあるグループリーグ同組のベトナム戦で、決勝で敗れた前回大会のリベンジができるのかどうかに注目が集まります。



11月6日のニュース:AFCU23アジアカップ出場権獲得のU22代表監督は続投に意欲、サバFCのインドネシア代表選手が旧所属クラブの所得税未納で出国できず、MFLはSOP違反に厳格に対処-スチュアートCEO、JDTオーナーはガンによる給料半減の話は真実と改めて主張

AFC U23アジアカップ出場権獲得のU22代表監督は続投に意欲
 先日行われたアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ2022年大会予選を突破したマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督は、来年6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップ本選で指揮をとることに意欲を見せていると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 マロニー監督が率いたU22代表はモンゴルのウランバートルで開催された予選J組では宿敵タイと引き分けるなど2勝1分でグループ首位となり、2018年の中国大会に次ぐ2度目の本選出場権を獲得しています。なおこの2018年大会では現在はサバFCの監督を務めるオン・キムスイ氏が監督を務め、マロニー氏はアシスタントコーチでした。
 マロニー監督とFAMの契約は今年末までとなっており、マロニー監督は最終決定権はFAMにあるとしながらも
 来年2022年の本大会出場のU23代表候補には、今回の予選でクラブの召集拒否にあったフル代表でもプレーするFWアリフ・アイマン(JDT)やMFワン・クズリ・ワン・カマル(米国アクロン大学)、負傷により今回の代表召集を辞退したシャールル・ナジーム(スランゴールFC)、いずれも膝前十字靭帯損傷から復帰途中のFWハディ・ファイヤッド(J2岡山からJ3沼津に期限付き移籍中)やGKラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌFC)、さらには現在開催中のマレーシアカップで活躍するダニアル・アスリ(スランゴールFC)など、今回の予選に出場できなかったタレント軍団も控えており、アストロ・アリーナの取材に対してマロニー監督は「最終的にはFAMが決定することだが、このチームに対する私の信頼はとても大きく、また選手達を誇りに思っており、可能であるならばこのチームとともにできる限り長く戦いたい。」と従来の発言を繰り返しています。
 マロニー監督はウズベキスタンでの本選に向けては現在、50名以上の候補選手をリストアップしていることも明かす一方で、出場資格のある全ての選手に(本大会に)出場するチャンスがあるとも述べ、この50名のリストから選手を選ぶことには固執していないとも話しています。

サバFCのインドネシア代表選手が旧所属クラブの所得税未納で出国できず
 サバFCでプレーするFWサディル・ラムダニはインドネシアU22代表とフル代表でプレーする選手ですが、リーグ戦終盤のケガでベンチを外れ、アジアサッカー連盟AFC U23アジアカップに出場するインドネシアU22代表に招集された際にはクラブがケガからの回復を理由に招集を拒否させるほどでした。
 そこで自国インドネシアへ戻って治療を受けようとしたラムダニ選手ですが、出国時の審査でおよそ4万3000リンギ(およそ117万円)の所得税未払いが発覚し、これを理由に出入国管理局に拘留されたことをインドネシアの全国紙、コンパスが報じました。この報道で明らかになったのは、所得税が未払いなのは現在、所属するサバFCではなく、2019年に在籍したパハンFA(現スリ・パハンFC)であることが報じられると驚きが広がりました。
 ラムダニ選手は全ての責任はかつて所属したクラブにあるとして、速やかな解決と即時の出国を求める事態になりましたが、スリ・パハンFCはこの報道が出ると直ちに対応したようで、クラブの公式Facebookでは内国歳入庁(日本の国税庁にあたる)と出入国管理局と交渉の結果、ラムダニ選手の出国が可能になったことを明らかにしています。
 この件についてはインドネシアのザイヌディン・アマリ青年スポーツ相がインドネシアサッカー協会PSSIとともにクアラルンプールのインドネシア大使館にラムダニ選手と接触するように求めるなどインドネシア側も巻き込んだ一騒動になっています。
 報道通りであれば、既にインドネシアに戻っているラムダニ選手ですが、これまではケガによりインドネシアU22代表とフル代表の監督を兼ねるシン・テヨン監督の招集に応じることができませんでしたが、12月にシンガポールで開催される東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップへの出場には意欲を見せているということです。

MFLはSOP違反に厳格に対処-スチュアートCEO
 現在開催中のマレーシアカップは10月29日の第4節から人数制限があるものの、スタジアムでの観戦が可能になっていますが、その一方で観戦者に対してはスタジアム内での常時マスク着用の義務や飲食の禁止などの標準作業手順SOPの遵守が求められています。
 そんな中、第4節のマラッカ・ユナイテッドFC対ケランタン・ユナイテッドFC戦が開催されたハン・ジェバスタジアムの一室で会食が行われている写真がネット上に流失し、マレーシアカップを主催するMFLがマラッカ・ユナイテッドFCを優遇しているとの批判が出ていると、マレーシア語紙シナルハリアンが伝えています。
 これに対してMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOはこの批判に反論し、あらゆるSOP違反に対しては厳格に対応すると述べ、マラッカ・ユナイテッドFCに対する調査を開始していると述べています。「MFLは既に事実確認のためにマラッカ・ユナイテッドFCに問い合わせを行なった。またこの件はMFL理事会で議論されることになる。」と述べたスチュアートCEOに対し、マラッカ・ユナイテッドFCのモハマド・サイフル・マット・サペリ理事はMFLの調査を受けたことを認め、現在はMFLに判断を委ねていると述べ、今後はスタジアム内での会食は行わないと述べています。
*****
 この第4節直前にはチーム内で20名以上の新型コロナ陽性者が見つかったヌグリスンビランFCがクラスター化したことからマレーシアカップグループステージを途中辞退しており、MFLとしてもスタジアムでの観戦解禁に合わせて感染予防と対策に特に力を入れていた際に起こったこのSOP違反疑惑ですが、結局は毎度お馴染みのお咎めなしといったマレーシア特有の誰も悪者にしない灰色決着に落ち着くんだろうなぁ。

JDTオーナーはガンによる給料半減の話は真実と改めて主張
 JDTオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が、ガン治療により試合に出場できない選手の給料を半減したクラブを批判し、これに該当すると思われるブレンダン・ガンと所属するスランゴールFCの双方がその事実を否定しているという記事をこのブログでも昨日取り上げましたが、スランゴールFCとガン選手が否定したことで、イスマイル殿下の情報が誤っている、さらにイスマイル殿下の発言はスランゴールFCへの当て擦りだという逆に批判的な声がネット上で上がる事態になっています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロは、そういった声に対しイスマイル殿下は改めて自身の発言を事実であると述べていると報じ、この事実は該当する選手のチームメートから直接聞いたと話しているということです。(昨日のブログでは「イスマイル殿下は本人から直接聞いたと話している」と書きましたが、私が読み間違えていたようです。お詫びして訂正します。)
 「この選手はチームメートに対して、クラブが来季の給料を半減したがっていると話し、このチームメートがそのことを私に知らせてくれた。」と述べたイスマイル殿下は、さらにクラブが給料の半減をしたがっているのは今季ではなく来季2022年の給料であることも述べています。(ここも私が誤解していました。お詫びして訂正します。)
 さらに「この選手はクラブに大変な貢献をしてきたにも関わらず、ガンになったという理由だけで給料を半減されようとしていることから私が声を上げた。このようなクラブの対応をこの選手も公にしたいのではないか。」と述べたイスマイル殿下ですが、改めて自身の発言を肯定したことで、この騒動はまだまだ沈静化しそうにありません。

11月1日のニュース:U22代表がAFCU23アジアカップ予選を首位で通過し本選出場決定

U22代表がAFCU23アジアカップ予選を首位で通過し本選出場決定
 アジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組の最終第3節が行われ、第2節を終えて首位のマレーシアと同2位のタイが対戦し0-0で引き分けています。この結果、マレーシアが予選J組の首位が確定するとともに、来年2022年6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップ本選への出場を決めています。
 この試合で勝つか引き分けで本選出場が決まるマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督は、この予選初出場となるFWアズハド・ハラズ・アルマンを先発に起用、また中盤にはMFアザム・アズミ・ムラドを先発起用とモンゴル戦からは2選手を入れ替えた布陣で臨みました。試合開始時の気温は2度と東南アジアのチームにとっては過酷な状況の中、タイ、マレーシアとも試合開始から積極的に攻め込むも得点機をものにできず前半は0-0で終了しました。
後半に入っても拮抗したまま試合は進み、引き分けでもこの予選J組を首位突破となるマレーシアに対し、どうしても勝利が必要なタイはギアを上げ、マレーシアゴールに迫ります。一方、前掛かり気味になったタイに対してマレーシアもカウンターで対抗するもののシュートがゴールポストにあたるなど無得点のまま試合はのロスタイムに入ります。このまま引き分けかという雰囲気の中、マレーシア守備陣のマークをかわしてタイのエース、タナワット・スエンチッタウォンがシュートを放つもこれをGKアズリ・アブドル・ガニがスーパーセーブで防ぎ、両チーム無得点のまま試合は引き分けに終わっています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月31日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 0-0 タイ
得点者:なし
 この結果、マレーシアは3試合で2勝1分0敗で勝点7、タイは1勝2分0敗で勝点5となり、マレーシアが予選J組の首位となり、中国で開催された2018年大会以来となる2度目のAFC U23アジアカップ出場を決めています。(下はタイ戦の先発XI。FAMの公式Facebookより。)


 マレーシアU22代表は、大会前にはモンゴルの気温に適応するため中央アジアでの合宿と競合との練習試合を予定するも新型コロナの影響から実現せず、直前まで国内合宿を行ってこの予選に臨むなど、準備不足が不安視される声もありましたが、いずれもこの予選にフル出場したGKアズリ・アブドル・ガニ(ペラFC)とDFハリス・ハイカル、DFジクリ・カリリ、DFアズリン・アフィクのスランゴールFCトリオで構成した守備陣が3試合全てで相手を完封するなど予選突破に大いに貢献した一方で、FWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)が牽引した攻撃陣はルクマン自身が相手の厳しいマークにあう中、予選開始のわずか2週間前に追加召集となったMFアズファル・フィクリ(トレンガヌFC II)がラオス、モンゴル相手に貴重なゴールを挙げるラッキーボーイとなる幸運もありました。
 予選J組では首位突破とはいえ、イラク、ヨルダン、サウジアラビアと同組ながらこの組を2位で突破したものの、ベスト16で韓国に1-2と敗れた2018年大会以上の結果を出すためにはフル代表同様、攻撃陣の底上げが必要です。今回は所属クラブの召集拒否によって出場できなかったFWアリフ・アイマン(JDT)などもおそらく本選に出場するでしょうが、既存選手のレベルアップと新たな選手の発掘のいずれもが急務です。

 なお予選J組のもう1試合ではラオスがモンゴルを破って3位、開催国となったモンゴルは4位を確定させています。
AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月31日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
モンゴル 2-4 ラオス
得点者:モンゴル-フォーサヴォン・サンヴィライ(22分OG)、オユンボルド・オユントゥヤ(23分)、ラオス-ブウンファチャン・ブウンコン2(6分PK、74分)、バトオルギル・ゲレルトオド(46分OG)
(下は予選J組の最終順位)

10月29日のニュース:AFCU23アジアカップ予選-タイがラオスに快勝、マレーシアカップ-グループ首位のサラワク・ユナイテッドは主将がケガで戦線離脱、マレーシアプロサッカー選手会CEOが国際プロサッカー選手会FIFPRO国際理事会の理事に就任

AFCU23アジアカップ予選-タイがラオスに快勝
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組の第2節が行われ、マレーシアは2連勝、タイは予選初勝利を挙げ、この両チームが対戦する第3節でこの組を突破するチームが決定することになりました。
 この日の第1試合でマレーシアがモンゴルに1-0で勝利した後、所詮はモンゴルと引き分けたタイとマレーシアに敗れたラオスが対戦し、39分には英国1部のレスターシティに所属するタナワット・スンジッターウォンが予選初ゴールをPKで決め、さらに59分にはモンゴル戦でもゴールを決めているジャキット・パラポンが今予選2得点目となるゴールを、そしてロスタイムには個人技でDFをかわしたコラウィット・ターサーがゴール決めてラオスに快勝しています。
 10月31日の最終第3節では首位のマレーシアと2位のタイが対戦し、勝点差2をつけているマレーシアが勝つか引き分ければマレーシアが首位を堅持して予選突破、マレーシアが敗れれば入れ替わりでタイが首位となり予選を突破します。

2021年10月28日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
タイ 3-0 ラオス
得点者:タイ-タナワット・スンジッターウォン(39分PK)、ジャキット・パラポン(59分)、コラウィット・ターサー(90+2分)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第2節終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア22002026
2タイ21104134
2モンゴル201112-11
4ラオス100203-30

グループ首位のサラワク・ユナイテッドは主将がケガで戦線離脱
 代表のヨルダン遠征などで中断していたマレーシアカップグループステージは今日10月29日から再開しますが、Mリーグ1部の3クラブを抑えて首位に立つサラワク・ユナイテッドFCは残る4異彩を主将を欠いて臨むことになると、東マレーシア(サバ、サラワク)のサッカー専門サイト、サラワククロックスが伝えています。
 サラワク・ユナイテッドFC主将のDFテイラー・リガンは、先日のスランゴールFCとの練習試合でケガを負い、完治まで1ヶ月という診断が出ていることから、E・エラヴァラサン監督は今季の出場は絶望だと話しています。
 今季のMリーグ2部プレミアリーグでは準優勝を果たし来季の1部スーパーリーグ昇格を決めているサラワク・ユナイテッドFCは、マレーシアリーググループステージ第2節を終えてスーパーリーグで今季3位のペナンFCと10位のスリ・パハンFCに2連勝するジャイキリでA組の首位となっています。

マレーシアプロサッカー選手会CEOが国際プロサッカー選手会FIFPRO国際理事会の理事に就任
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMは公式サイト上で、PFAMのイズハム・イスマイルCEOが国際プロサッカー選手会FIFPROの理事に任命されたことを発表しています。イズハムCEOはアジア・オセアニア地区を代表する理事として、元オーストラリア代表選手でもあるキャサリン・ギル氏とともにFIFPRO国際理事会に加わるということです。
 2014年からPFAMのCEOを務めるイズハムCEOは、2015年からはFIFPROアジア・オセアニア理事会の理事にも就任しており、契約や雇用に関する問題についてマレーシア人選手や外国籍選手がマレーシアサッカー協会FAMの選手ステータス委員会やFIFAの紛争解決室に訴え出た際の代理人などを務めてきました。また2017年にはPFAMとFAMの間での了解覚書MOU締結、2018年にはマレーシア国内でプレーする選手を対象とした統一契約書の内容の改善なども行なっています。
 このブログでもたびたび(というか頻繁に)取り上げているマレーシアサッカー界での契約に関する様々な問題を解決するため、現在はFAMの間でマレーシア版紛争解決室設立に向けて交渉中であることも明かしたイズハムCEOは今回の国際理事会の理事就任について、様々な背景を持つアジアの選手の声を国際理事会に伝える役割を担いたいと抱負を述べています。

10月28日のニュース:AFC U23アジアカップ予選-マレーシアが2連勝で首位堅守、スズキカップ前の代表合宿は11月25日から、アジアカップ3次予選開催に政府の金銭的支援は不要-マレーシアサッカー協会

AFC U23アジアカップ予選J組-マレーシアが2連勝
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組に出場中のマレーシアU22代表の2試合目が本日10月28日に行われ、モンゴルを破って2連勝したマレーシアは予選J組の首位を守っています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月28日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 1-0 モンゴル
得点者:マレーシア-アズファル・フィクリ(40分)
 予選突破のためには負けられないこの試合でマレーシアのブラッド・マロニー監督は、1-0で辛勝したラオス戦に途中出場し、試合の流れを変えたDFクェンティン・チェン、FWハキミ・アブドラ、DFハイリー・ハキムの3選手を先発に起用しました。試合は開始から拮抗した展開で進みましたが、初戦のラオス戦に続きアズファル・フィクリがコーナーキックからの折り返しを頭で押し込んで40分にマレーシアが先制しました。
 前半終了直前にはGKアズリ・アブドル・ガニとDFハリス・ハイカルのコミュニケーション不足からアズリ選手がペナルティエリアの外でボールを捕球してしまう不用意なミスでPKを与えるなど途中、緊張する場面もありましたが、モンゴル守備陣の運動量が落ちた試合終盤は敵陣でボールを保持して時計を進めることもでき、虎の子(Pun intended)の1点を守って2連勝を話しています。
 たびたび見られたモンゴルの挑発に乗ってイエローを出されながらも退場者を出さなかった選手たち、そして先発の起用に応えて豊富な運動量で攻守に貢献したクェンティン・チェンが勝因ではないでしょうか。
 最終戦の相手となるタイは本日午後にラオスと対戦しますが、そこでタイが大勝(No pun intended)しない限り、予選突破の可能性が高まったと言える勝利でした。(写真はこの試合のマレーシアU22代表の先発メンバー-FAMのFacebookより)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第2節第1試合終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア22002026
2タイ10101101
2モンゴル201112-11
4ラオス100101-10

スズキカップ前の代表合宿は11月25日から
 12月5日に開幕する東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会に向けてマレーシア代表は11月25日から代表合宿が始まることをマレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 シンガポールで集中開催される今回のスズキカップでは、前回優勝のベトナム、インドネシア、カンボジア、ラオスと同じB組に入っているマレーシア代表は12月6日のカンボジア戦が開幕戦となります。
 マレーシアサッカー協会FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、11月25日に予定されているマレーシアカップ準決勝終了後、11月30日の決勝に進出していないクラブの選手がまず合宿に参加し、決勝戦に出場する選手はその後に合流すると述べています。(*この記事では「11月25日のマレーシアカップ準決勝終了後」とありますが、準決勝はホームアンドアウェイ形式で行われ、11月26日が準決勝2試合目と発表されています。)
 また代表チームはシンガポール入国後の検疫隔離期間を考慮して、日程に余裕を持たせてシンガポール入りするとサイフディン事務局長は述べています。

アジアカップ3次予選開催に政府の金銭的支援は不要-マレーシアサッカー協会
 マレーシアサッカー協会FAMが来年6月に予定されているAFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選のマレーシア開催を検討したいと述べましたが、その後、国内のスポーツを統括する青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣が政府は国際大会開催よりも、新型コロナによって打撃を受けた国内経済復興に支援を優先したいと述べたことで3次予選の開催が遠のいた、という記事を先日、このブログでも取り上げました。
 これに対してFAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代理は、自国開催はマレーシア代表が予選を突破し本戦出場権獲得に大きな影響を与えるとして、自国開催を諦めていないと発言しています。ユソフ会長代理は、FAMは青年スポーツ省と国内の新型コロナ対策を担う国家安全保障委員会からの予選開催許可のみを求めており、マレーシア政府には資金援助は求めないと述べています。
 「3次予選開催のための費用はAFCから得られる予定の開催支援金で賄うことができる。さらに自国開催となれば、多くのサポーターの声援が後押しとなり、マレーシア代表の本戦出場の可能性は高まるだろう。」と述べたユソフ会長代理は、予選参加国が落とす宿泊などの経費や予選開催に伴う関連ビジネスなどで、自国開催は国内経済にプラスの影響は与えられる一方で、マイナスの要素は何も思い当たらないとも述べて、今後も国家安全保障委員会にアジアカップ3次予選のマレーシアでの開催を求めていくとしています。
*****
 マハディFAM会長代理が自国開催にこだわる理由としてマレーシア代表の内弁慶ぶりがあります。新型コロナ感染拡大前の2019年9月から11月にかけて行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼アジアカップ2次予選では、代表の本拠地ブキジャリル国立競技場で多くのサポーターの応援を背に戦った試合では、マレーシアは格上のアラブ首長国連邦UAEに接戦の末1-2と敗れたものの、格上のタイには2-1で、インドネシアには2-0と2勝しています。

10月26日のニュース:AFC U23アジアカップ予選J組開幕-マレーシアはラオスに辛勝、タイはモンゴルと1-1で引き分けに、マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢、シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に

 昨日のこのブログではペナンFCでの期限付き移籍を終えて所属するインドネシア1部ブルシジャ・ジャカルタに復帰するとされていたDFリュウジ・ウトモについて取り上げましたが、このリュウジ選手をめぐってJリーグのジュビロ磐田と韓国のクラブが争奪戦となっているようです。Mリーグ2部から今季1部に昇格したばかりながら3位と大躍進したペナンFCの中心となったリュウジ選手の退団は残念ですが、MリーグでアピールしてJリーグへといった先鞭をつけてもらいたいです。

AFC U23アジアカップ予選J組が開幕
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組が10月25日にタイ対モンゴルのカードで開幕しました。終盤の同点ゴールでモンゴルが追いつき引き分けに終わった1試合目に続き、マレーシア対ラオスの2試合目は、押し気味に進めながらも得点できなかったマレーシアが何とか1点を奪って逃げ切っています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 1-0 ラオス
得点者:マレーシア-アズファル・フィクリ(68分)
 この試合の前には予選J組突破の最右翼と目されるタイがモンゴルと引き分けたことから、この試合では何としても勝利が必要なマレーシアは試合開始から押し気味に試合を進めるものの好機を生かせずに0-0で前半を終了します。後半に入ってもラストパスの精度が低く、なかなかゴール前までボールを運べない中でマレーシアのブラッド・マロニー監督は65分にフル代表組のクェンティン・チェンとハキミ・アブドラ、そしてハイリー・ハキムを投入すると、この交代が功を奏します。66分にはそのクェンティン・チェンのクロスに走り込んできたアズファル・フィクリが合わせてゴールし、ついにマレーシアが均衡を破ります。しかしその後も好機を活かせない展開が続き、試合はそのまま1-0で終了しています。
 初戦ということからの緊張、また30度を超えるマレーシアから気温差が20度以上もあるモンゴルの気候など様々な要因はあったでしょうが、ボールの保持率72%、シュート13本(内オンターゲット3本)といったスタッツを見ると、もう1、2点はとっておきたかった試合でした。ラオスをシュート4本に抑えるなど安定していた守備に比べ、積極的に寄せてくるラオス守備陣によるプレッシャーからパスの精度は低くなり、ゴールが見えてもシュートが打てないなど、攻撃は1点を取るのが精一杯でした。
 この日の勝利で予選好発進となったマレーシアですが、連勝すれば本戦出場が一気に近づく次戦のモンゴル戦に向けてチームがどのように修正してくるかに期待したいところです。(写真はこの試合のマレーシアU22代表の先発メンバー-FAMのFacebookより)

2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
タイ 1-1 モンゴル
得点者:タイ-ジャキット・パラポン(10分)、モンゴル-バルジニャム・バトボルド(75分)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第1節終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア11001013
2タイ10101101
2モンゴル10101101
4ラオス100101-10

マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢
 AFC選手権アジアカップ最終予選は従来のホームアンドアウェイ方式から集中開催形式へ変更して行われることが発表になっていますが、6カ所と想定される集中開催地の1つに立候補する可能性が取り沙汰されていたマレーシアですが、マレーシアの通信社ブルナマはその可能性が低そうだと報じています。
 国内スポーツを統括するマレーシア政府の青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣は、現在の政府が最優先するのは新型コロナ感染拡大により打撃を受けた国内経済の回復であり、アジアカップ予選のようなスポーツイベントに巨額を投入することではないと発言しています。
 「アジアカップ最終予選開催によって国外から多くのサポーターがマレーシアを訪れたり、スポーツツーリズム復活のきっかけになるのであれば、予選開催について検討する価値があるが、最優先されるべきはマレーシア経済の復興であり、政府はそこに注力することになるだろう。」と述べて、国際的スポーツイベント開催については時期尚早という見解を発表したということです。

シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に
 スランゴールFCの本拠地シャーアラムスタジアムは老朽化から2億リンギから3億リンギ(54億7000万円から82億1000万円)と言われる費用をかけて大規模な改修工事が行われていますが、新型コロナの影響でこの故事が予定通り進まず、工事完了が2024年までずれ込みそうであることを英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 1994年開場のシャーアラムスタジアムは今年初めから改修工事が始まっていましたが、新型コロナの影響で中断しており、スランゴール州のアミルディン・シャアリ州首相は、工事再開は今年の年末によていされていること、そしてそこから1年以上は工事期間が必要であると述べ、スランゴールFCは同じスランゴール州のMBPJスタジアムを来季も暫定本拠地として使用することになると話しています。