1月17日のニュース(2)
FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に
MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望
タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に

アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選の開催地決定が来月2月24日と迫る中、この3次予選に出場するマレーシアは自国での予選開催を目論んでいますが、マレーシア政府が設けている厳格なSOP(標準作業手順)のせいで実現が難しいと英字紙ニューストレイトタイムズが伝えています。アジアカップ2023年大会は開催国の中国の他、日本や韓国、オーストラリアやベトナムなど既に13カ国が出場を決めており、残る11枠をこの3次予選に出場する24ヶ国が争います。

マレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代行は、アジアカップ2023大会3次予選の集中開催地として立候補する旨を既にAFCに伝えていることを明らかにする一方で、マレーシア政府が全ての渡航者に課している検疫隔離と厳格なSOPが自国開催実現の際の障害になる可能性があると述べています。モハマド・ユソフ会長代行はさらにマレーシア政府が大規模な国際スポーツ大会そのものの国内開催を認めない可能性もあると話していますが、政府による支持が得られ、AFCにより集中開催地に選ばれた場合には、ブキジャリル国立競技場を会場に開催する計画があることも明らかにしています。

MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望

また同じニューストレイトタイムズは、Mリーグを運営するMFLがやはり集中開催が決まっているAFCチャンピオンズリーグACLと、ACLの下部大会AFCカップのグループステージGS開催に意欲を示していると伝えています。マレーシアからはMリーグ1部スーパーリーグ昨季2021年シーズンのチャンピオンとしてJDTがACLグループステージに、また昨季スーパーリーグ2位のクダと昨季マレーシアカップ優勝のKLシティがAFCカップグループステージに出場します。

MFLは今季のリーグ日程作成の際に、このACLやAFCカップのグループステージが国外で開催された場合に備え、Mリーグクラブのために帰国後の検疫隔離期間として28日間を予備日として設けてあるということですが、ACLやAFCカップのグループステージにマレーシアが集中開催地に選ばれれば、この検疫隔離期間が不要になり、国内リーグ日程の過密化を防げることから、国内開催を強く希望しているということです。

タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

タイ1部リーグ第17節が1月15日と16日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは今季1部昇格のノーンブワ・ピッチャヤFCに敗れたものの、リーグ3位を維持しています。

2022年1月15日@チョンブリースタジアム
ノーンブワ・ピッチャヤFC 3-2 チョンブリーFC
 前節第16節はベンチ入りしなかったジュニオール・エルドストールは、スズキカップ2020後は初出場となるこの試合で先発し、85分にはイエローカードをもらっています。チームも89分に決勝ゴールを決められて敗戦。連続無敗記録も8で止まってしまいました。
(試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式YouTubeチャンネルより)

https://youtu.be/dUefR_bPX7U

タイ1部リーグ順位表(第17節終了)

順位チーム得失差勝点
1ブリーラムU1611231935
2バンコクU1610331533
3チョンブリーFC168541329
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFCのみ表示しています。

1月17日のニュース
Mリーグ1部と2部の今季開幕カード発表
Mリーグ3部は外国籍選手および指導者の登録を認めない-リーグチェアマン

Mリーグの今季開幕カード発表

Mリーグを運営するMFLは今季2022年シーズンの1部スーパーリーグ6試合と2部プレミアリーグ5試合の開幕カードを発表しています。試合開始時間については、東マレーシア(サバ州とサラワク州)のクラブは午後7時30分または午後8時15分、マレー半島のクラブは8時15分または9時のいずれかを選ぶことをMFLが認めていることから、まだ発表されていません。

スーパーリーグ9連覇を目指すジョホール・ダルル・タジムJDTは昨季3位のペナンと対戦し、昨季プレミアリーグで優勝と準優勝して今季1部昇格を果たしたヌグリスンビランとサラワク・ユナイテッドは、昨季7位ながらシーズンオフに代表選手4名を獲得するなど積極的な補強を行なったサバ、昨季2位のクダとそれぞれ対戦します。またマレーシアカップで32年振りの優勝を果たしたKLシティはスランゴールとのクランバリーダービーも注目の開幕カードです。


プレミアリーグに目を向けると、昨季スーパーリーグ11位で降格したペラは本山雅志選手や深井脩平選手を擁するクランタン・ユナイテッドと、スーパーリーグ最下位だったUITM FCはトレンガヌFCのセカンドチーム、トレンガヌFCと対戦します。なおプレミアリーグはペラが降格したことで、MFLの規定によりトップチームとセカンドチームが同一リーグには同居できないことから、昨季はプレミアリーグに在籍したペラのセカンドチーム、ペラIIがリーグから外れています。

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今季の全日程に関しては既にMFL内部では決定しているようで公式サイトやFacebookなどで発表しているクラブもありますが、そんな中、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが取り上げているのがやや「いびつ」なスランゴールの日程です。スランゴールはスーパーリーグ第20節から第22節までの最後の3試合が全てアウェイとなっており、この日程はスランゴールに不利に働くようにMFLが意図的に組んだものではないか、という疑惑が生じています。事の発端はスランゴールのミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督がこの日程について自身の30年に及ぶサッカー歴で初めてと発言した事でしたが、これについてMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、マレーシアには多くの祝日があり、これがマレーシア式の日程であると述べて真っ向から否定しています。

M3リーグは外国籍選手の登録を認めない-リーグチェアマン

2年振りの開催となるMリーグ3部に当たるセミプロリーグのM3リーグは2月11日に開幕しますが、これに先駆けてグループ分け抽選が行われたことを、M3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLの公式Facebookで伝えられています。今季は20クラブが参加するM3リーグはこの20クラブをA、Bの2つのグループに分けてホームアンドアウェイ形式でリーグ戦を行い、各グループの上位4クラブがノックアウトステージとなる準々決勝に進出し、そこから準決勝、そして9月3日に予定されている決勝と進み優勝チームはMリーグ2部のプレミアリーグに自動昇格、準優勝チームはプレミアリーグ最下位チームとの入れ替え戦に望むのが通例ですが、現在のプレミアリーグは10クラブしかなく、今季のM3リーグは決勝に進出する2クラブがそのままプレミアリーグ昇格となる可能性が濃厚です。また今季のM3リーグ優勝チームには10万リンギ(およそ270万円)、準優勝チームには5万リンギ(140万円)が賞金として授与されるということです。

今季のグループ分けはオンラインで開催されましたが、その際の記者会見ではモハマド・ユソフ・マハディAFLチェアマンが、コーチライセンスの「名義貸し、名義借り」について言及したとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。モハマド・ユソフ チェアマンは、資格を持たない外国籍指導者に指揮を取らせるためにプロコーチライセンスを持つマレーシア人指導者を隠れ蓑として雇っているクラブがあれば厳罰に処すと話していますが、これについては以前にもこのブログで取り上げた通り、複数のM3クラブでのこの「名義貸し」や「名義借り」が行われていると噂されています。なおモハマド・ユソフ チェアマンは、今季のM3リーグでは外国籍選手および外国籍指導者の登録を認めないことを強調しています。