7月27日のニュース:スランゴールFCの代表MFがガンと診断される、FAMはスポーツバブル形式での練習試合開催を検討

スランゴールFCの代表MFがガンと診断される
 Mリーグ1部のスランゴールFCは公式Twitter上で主将のブレンダン・ガンに精巣腫瘍が見つかり、既に癌性増殖を取り除く手術を受けたことを発表しています。
 33歳のガン選手は今年6月に行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選では警告累積となっていた初戦のアラブ首長国連邦戦を除き全試合に出場しましたが、Mリーグ後半の開幕戦となった7月24日のKLシティFC戦にはベンチ入りしていませんでした。
 なお、ガン選手は現在、医療関係者によるチェック体制のもとにあるということです。
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 7月24日の試合にガン選手が先発どころかベンチ入りもしなかったことから、ネット上でその原因となりそうな記事を探しましたが見つからず、不思議に思っていましたが、こんなことだったとは…。
 これを報じたマレーシアの通信社ブルナマの記事によると、ガン選手自身は楽観的かつ気丈に振る舞っているということです。またガン選手も自身のTwitter上で、できるだけ早くピッチに戻りたいというメッセージを投稿しており、ボラセパマレーシアJPもそれを期待して、ガン選手の速やかな回復を祈りたいと思います。

FAMはスポーツバブル形式での練習試合開催を検討
 マレーシアサッカー協会FAMは9月にマレーシア代表の練習試合として国際Aマッチをスポーツバブル形式で開催することを検討中であると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は国家安全保障委員会NSCとマレーシア保健省、そして国内スポーツを監督する青年スポーツ省に対して、練習試合開催の許可を求める申請を提出したことを明らかにしています。
 スチュアート事務局長は、FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選やAFCチャンピオンズリーグACLを主催したアジアサッカー連盟AFCが、それらの大会で採用された標準作業手順SOPの詳細や各大会実施の際の経験について、FAMと共有する形で練習試合開催を支援するという言質を得たと話し、国内での練習試合開催に漕ぎ着けたいと話しています。
 AFCはW杯予選、ACLとも参加チームは宿泊施設、練習会場、試合会場で構成される「バブル」の中から出ない形で外界との接触を断ち、新型コロナウィルスをそのバブルの中に持ち込まない仕組みを作った上で大会を開催しました。FAMはこれと同じ形式での練習試合開催を目指しており、W杯予選やACLでその効果は実証済みだと話すスチュアート事務局長はNSCとマレーシア政府保健省からの認可を得られることを期待しているとブルナマに述べています。。
 さらにスチュアート事務局長は8月30日から9月7日までの国際マッチデー期間に行いたいとしている練習試合の相手として、パレスチナ(FIFAランキング104位)、インド(105位)、台湾(141位)が候補に上がっているとも述べています。なおマレーシア代表は現在、FIFAランキングが153位です。


Mリーグ1部スーパーリーグ第14節結果

 いよいよスーパーリーグ後半戦開幕!と盛り上がるはずでしたが、マレー半島北部ダービーとして注目されていた3位クダ・ダルル・アマンFC対4位ペナンFCの試合が新型コロナ感染者発覚により延期となってしまいました。
 各試合のハイライト映像はMFLのYouTubeチャンネルよりお借りしています。(PJシティFC対サバFC戦のハイライト映像はまだMFLのチャンネルにアップされていないので、ここでも後ほどアップします。)

2021年7月24日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 5-0 ペラFC
得点者:トレンガヌ-ファイザル・ハリム(18分)、デヴィッド・ダ・シルヴァ(23分PK)、チャーリー・マシェル(42分OG)、ハキミ・アブドラ(70分)、ニック・アキフ・シャヒラン(90+5分PK)
 前半戦の好調を維持するトレンガヌFCが大量点で圧勝しています。トレンガヌは18分にファイズ・ナシルのクロスにファイザル・ハリムが合わせて先制すると、23分にはそのファイザル・ハリムがペナルティーエリア内で倒されてトレンガヌがPKを得ます。これをデヴィッド・ダ・シルヴァが決め、トレンガヌがリードを2点に広げます。さらに42分にはファイズ・ナシルのパスをクリアしようとしたペラのチャーリー・マシェルがオウンゴールし、トレンガヌが3-0として前半が終了します。後半に入っても攻撃の手を緩めいないトレンガヌはペラのゴールに迫りますが、ペラはGKハフィズル・ハフィスの好守で凌ぎます。しかし70分には途中出場のハキミ・アブドラのゴールで4-0、90+5分にはペナルティエリア内で自身が倒されて得たPKをニック・アキフ・シャヒランが決めてトレンガヌが完勝しています。
 主力選手の退団により前半戦とは大きくメンバーが変わったペラは、後半戦も厳しい試合が続くことを予想させる大敗で、2部降格圏にまた一歩近づきました。

2021年7月24日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 1-1 スランゴールFC
得点者:KL-パウロ・ジョズエ(40分)、スランゴール-オリヴァー・バフ(43分)
 首都圏を流れるクラン川にちなみクラン渓谷とも呼ばれる首都圏に本拠地を持つ両クラブの対戦は代々クラン渓谷ダービーと呼ばれてきましたが。今季2度目のクラン渓谷ダービーは、スランゴールFCのホームで行われた前回の対戦同様、1-1の引き分けに終わっています。
 ペラFCから移籍のケニー・パッラジと J・パルティバンの新加入コンビが機能するなどKL有利の展開で進むも、チャンスを活かせなかったKLですが、40分にペナルティーエリアの外で得たフリーキックを主将のパウロ・ジョズエが直接、決めて先制しました。しかしスランゴールもすかさず反撃に転じ、43分にはノー・ハキムのクロスからのこぼれ球をオリヴァー・バフが押し込み同点としてます。結局、その後は両チームとも無得点に終わりました。

2021年7月24日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-0 サバFC
得点者:PJ-スニル・チャンドラン(89分)
 前半戦最後の3試合を1分2敗で終えていたPJシティが後半戦を白星てスタートさせています。
 試合はサバ優勢で進むものの、両チームとも無得点のまま終盤へ。このまま終了かと思われた89分、途中出場のスニル・チャンドランが放ったロングレンジのシュートがサバGKロブソン・レンディ・リニンの横をすり抜け、これが決勝ゴールとなりPJシティは今季4勝目を挙げています。

2021年7月25日@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 1-0 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:パハン-マヌエル・イダルゴ(1分)、マラッカ-ワン・ザハルニザム(88分)
 9位と10位の対戦となったこの試合は、開始1分もしないうちにマヌエル・イダルゴがゴールを決めたパハンFCが終始ボールを支配するも、エラルド・グロンがPKを失敗するなど追加点を奪えないまま1-0で終盤を迎え、このまま終了かと思われた88分にパハンDF陣の足が止まった隙をついて、マラッカのワン・ザハルニザムが同点ゴールを決め、試合途中に照明が消えるアクシデントもあったこの試合は両チーム痛み分けに終わりました。

2021年7月25日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 3-1 UITM FC
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(50分)、サファウィ・ラシド(75分)、ベルグソン・ダ・シルヴ(88分)、UTIM-ジョエル・ヴィニシウス(43分)
 今季未勝利のUITM FCが新加入のジョエル・ヴィニシウスのゴールで首位JDTに先制するまさかの展開も、終わってみればJDTが後半に3ゴールを挙げて勝点3を獲得しています。

*7月24日に予定されていたクダ・ダルル・アマンFC対ペナンFC(ダルルアマンスタジアム-クダ州アロースター)は、クダ・ダルル・アマンFCの選手2名が試合前の検査により新型コロナ陽性となったため延期されています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第14節終了時)

 ClubGWDLGFGAGDP
1JDT149313172433
2TFC1493225121330
3KDA138232113826
4PEN136431814422
5SEL145542321220
6KL144641815318
7PJ144641114-318
8SBH144461718-116
9PHG143471723-613
10PRK143381426-1212
10MU143651620-4*12
12UITM140213533-282
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第14節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)12
ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)12
2クパー・シャーマン(KDH)9
3カサグランデ(PEN)7
4パウロ・ジョズエ(KL)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ