W杯予選G組の残り試合は6月に集中開催方式による実施が決定
マレーシアの通信社ブルナマは現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選について、マレーシアが所属する予選G組の残り試合全て6月に延期され、さらに集中開催方式で行われることが決定したと報じています。
アジアサッカー連盟AFCのウインザー・ポール事務局長は、マレーシアの他にベトナム、タイ、アラブ首長国連邦、インドネシアが所属する予選G組についてはAFCの判断で6月開催とすることを各国サッカー協会とのオンラインミーティングで伝えたと、ブル生の取材に答えています。
またウインザー事務局長は、今後は集中開催となる開催地の選別に取り掛かると話しています。なお開催地となるためにはAFCが設ける複数の条件を満たすことが求められており、その中には国境が開かれていて人の往来が自由に行われていることや、試合のため入国するチームや関係者に対し検疫隔離などの措置が義務付けられていないことなどが挙げられています。
今季のMリーグ2部は10チーム編成か-ペラIIに脱退の可能性が浮上
今季のMリーグは3月5日に開幕しますが、開幕まで1ヶ月を切ったこの時期に2部のペラIIの出場事態の可能性が報じられています。ペラIIはMリーグ1部ペラのセカンドチームとして昨季からMリーグ2部でプレーしています。
マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサン事務局長は、ブリタハリアン紙の取材に対し、ペラIIのトップチームであるMリーグ1部ペラとペラIIの処遇についての話し合いが行われていることを認める一方で、現時点で何も確定しておらず、話し合いをしていること以上は明かすことができないとも述べています。
ペラIIはセミプロクラブとしてMリーグ3部M3リーグに降格して再出発するという噂もあり、2019年シーズンにはMリーグ1部で最下位となり2部に降格したとはいえ、わずか数年前までトップリーグにいたクラブがセミプロクラブになってしまうのは残念ですが、それ以上に残念なのは今後プロサッカー選手を目指す若い選手たちの受け皿も減ってしまうことです。
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ペラIIがMリーグ2部を脱退すれば、今季から参戦するFAM-MSNプロジェクトチーム(マレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会MSNが運営する国営サッカーアカデミーの出身者で構成される間にあわせのチーム)を加えても10チーム編成となるMリーグ2部。しかもこのFAM-MSNプロジェクトやMリーグ1部クラブのセカンドチームであるJDT II、トレンガヌII、スランゴール2の3チームには1部への昇格権はありません。つまり今季は残る6チームで2つの昇格権を争う確率1/3の「お得な」シーズンとなっており、各チームが例年以上に積極的に補強しているのはこの機会を逃さないためでもあります。
今季Mリーグ開幕戦はJDTの本拠地で開催決定
今季のMリーグ開幕戦では昨季の1部リーグチャンピオンJDTと2位のクダ・ダルル・アマンが対戦しますが、*スンバンシーカップとも呼ばれるこの開幕戦について、今季も含めて7年連続でJDTの本拠地で開催されていることから、一部ではMリーグを運営するMFLがJDTを優遇しているという声が出ているようです。こういった声についてMFLのアブドル・ガニCEOは「スンバンシーカップはMリーグ1部スーパーリーグチャンピオンのものであり、試合会場を変更する必要はない。」と述べています。
JDTがMリーグ1部7連覇を達成していることから起こっているこの事態について、それ以前からもスンバンシーカップはその年のMリーグ開幕戦として、その前年のMリーグ1部優勝チームの本拠地で行われており、JDTを優遇しているわけではないと話すアブドル・ガニCEOは、もし他のMリーグクラブがスンバンシーカップを開催したければ、1部スーパーリーグで優勝すれば良いだけのことであると、外野の声を一蹴しています。
*スンバンシーカップ(スンバンシー:sumbangsihはマレーシア語で」寄付」の意。この試合は英国プレミアリーグのFAコミュニティーシールドを模しています。本国ではリーグチャンピオンとFAカップチャンピオンが対戦する英国サッカー協会FA主催の大会ですが、マレーシアではリーグチャンピオンとマレーシアカップチャンピオンが対戦し、Mリーグ公式戦の一環として行われます。マレーシアカップは2部のクラブが優勝する可能性もあるので、そうなった時にはリーグ戦扱いはできないのですが、その際にどうなるのかは不明です。
2022年AFCクラブライセンス申請受付開始-スリ・パハンとサバは申請せず
MFLは公式サイトで来季2022年シーズンのクラブライセンス申請の状況を公表していますが、それによると今季2021年シーズンにMリーグ1部および2部でプレーする全18クラブがMFLに国内リーグ用クラブライセンス申請を行っています。
また今回はアジアサッカー連盟AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップに出場する際に必要となるAFCライセンスの申請も受け付けが始まっていますが、こちらはMリーグ全クラブではなく1部と2部合わせて11クラブが申請しているようです。その内訳は1部はスリ・パハンとサバを除く1部10クラブと2部はサラワク・ユナイテッドの1クラブだけです。
なお国内リーグ用クラブライセンスの申請は2月9日に締め切られているということですが、AFCライセンスの申請は今後も様々な書類の提出期限が続くということです。
UITMは主催トーナメント開催を前にワクチン接種を希望
Mリーグ1部のUITMが1部のペラ、2部のトレンガヌIIとトーナメントを開催するニュースは先日取り上げましたが、Mリーグで初のスポーツバブル方式のテストとなるこのトーナメントを前に、UTIMのムスタザ・アフマドCEOは、スポーツ関連事業者としてMリーグクラブが初期のワクチン接種対象となることを望んでいると話しています。
マレーシア語紙ハリアンメトロによると、今回のトーナメント期間中、UITMは各試合の前後に選手29名を含む関係者42名にPCR検査や抗体検査を行うということですが、今回のトーナメントでは1人1試合あたり検査費用として480リンギ(およそ12600円)かかるとムスタザCEOは話しており、ワクチン接種が行われればそうした費用も軽減できるとしています。