8月28日のニュース:サファウィ・ラシドはMリーグ終了後に移籍、クダ州FA会長はリーグ再開前に未払い給料支払いを明言、ルクマンがベルギー移籍後初ゴール、J2岡山のハディ・ファイヤッドは日本語も調子も上向き

サファウィ・ラシドはMリーグ終了後に移籍
 ポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCへの移籍が決まっているサファウィ・ラシドは、所属するMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTがリーグ最終戦を終えてから移籍すると、マレーシア語紙コスモ電子版が伝えています。
 JDTのオーナーであるジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は、今季最終節となる第11節10月10日のマラッカ・ユナイテッド戦終了後にポルトガルへ立つことを明らかにしています。
 なお、ポルトガル1部リーグは9月20日開幕予定です。
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 サファウィ選手のポルティモネンセSCへの移籍が決まってから1日も経たないうちに、ポルティモネンセSCマレーシアファンクラブができるなど、多くの注目を集める代表エースの移籍ですが、23歳のサファウィ選手が成功すれば、若い選手たちの中からも海外移籍を志す選手が出てくる可能性があります。代表を強くするためにも是非、成功を期待したいですが、せっかくならポルトガルリーグの開幕前にチームに合流する方が、出場機会により恵まれる可能性もあったのではないかとも思いますが、JDTとしてもリーグ7連覇を花道に送り出してあげたかったということでしょうか。

クダ州FA会長はリーグ再開前に未払い給料支払いを明言
 Mリーグ1部クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)は、126万リンギ(およそ3200万円)の未払い給料を今週末までに選手に支払うというクダ州FA会長の発言をマレーシア語紙シナル・ハリアン電子版が報じています。
 クダ州州首相でもあるムハマド・サヌシ・モハマド・ノー クダ州FA会長は、従業員積立金EPFを含めた総額を、Mリーグが再開する今週末までに支払うと話しています。
 「当初の約束を守りたい。そのためには(Mリーグ再開後の初戦となる)PDRM FC戦の前までに未払い給料を支払うことが重要であり、その財源を提供するスポンサーがある。」と話しています。
 8月12日にクダ州FAは今年3月から支払われていない未払い給料を支払うことを約束し、今年7月分の給料については全額が支払われたことが明らかになっていますが、3月6月までの給料の支払いについては、具体的な日程を明言していませんでした。

ルクマンがベルギー移籍後初ゴール
 ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと契約したU19代表のエース、ルクマン・ハキム・シャムスディンが移籍後初ゴールを記録したようです。
 KVコルトレイクの公式ツイッターでは、U21チームで出場したルクマン選手が、4部のアマチュアチームKRCヘントとの練習試合に出場し、1-4と敗れたチームの中で唯一のゴールを決めたことが伝えられています。
 ツイッターでは映像も添付されており、ゴール前で敵DFからボールを奪うとそのままシュートを放ち、ゴールを決めたシーンも公開されています。

J2岡山のハディ・ファイヤッドは日本語も調子も上向き
 海外移籍と言えば、J2のファジアーノ岡山に所属する元U19代表のエースで20歳のハディ・ファイヤッドは日本で2年目のシーズンを迎えています。そんなハディ選手がチームのYoutubeチャンネルで日本語のインタビューに答えています。
(映像はファジアーノ岡山のYoutubeチャンネルより)

 開始後2分あたりから、中央の阿部海大選手に続いて日本語でインタビューを受けているのですが、日本での生活がまだ2年も経っていないことを考えると、聞き取りもそれなりにできていて、日本の環境に馴染んでいることが窺える映像です。
 ハディ選手は、Aチームのメンバーとして8月23日にはファジアーノ岡山U19との3本変則の練習試合に出場し、PKを含め3ゴールと1アシストを決める活躍を見せ、徐々に調子も上げてきているようです。
(以下はファジアーノ岡山のYoutubeチャンネルより)



 

8月27日のニュース:JDTのエースはポルトガルのクラブに移籍へ、マラッカ・ユナイテッドの新ロゴに盗作疑惑、一方クチンシティFCの新ロゴには好評価が集まる

JDTのエースはポルトガルのクラブに移籍へ
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版はMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTに所属するサファウィ・ラシドが、来季、ポルトガル1部のクラブへ移籍すると報じています。
 ポルトガルのスポーツ紙O Joboが伝える記事として、ポルトガル1部のポルティモネンセSCが買取オプション付きの期限付き移籍でサファウィ選手を獲得する可能性があると伝えた第一報に続き、サファウィ選手が所属するJDTがポルティモネンセSCよりオファーを受けていることを公表し、契約交渉が最終段階にあることからその内容は明かせないとしながらも、JDTとサファウィ選手の両者にとって好ましい内容であることも明らかにしています。
 さらにJDTのスポーティングダイレクターSDを務めるマーティン・プレスト氏は「JDTはサファウィ選手がヨーロッパでさらなるキャリアを積めるよう放出する意思がある。」と言うコメント発表しています。
 国内で最高のフォワードとされる23歳のサファウィ選手は、2017年にT-Team(現トレンガヌFC II)からJDTに移籍し、JDTでは3季連続の1部リーグ優勝や2度のマレーシアカップ優勝に貢献したほか、2018年には34試合で16ゴールを決めて最優秀若手選手、最優秀フォワードとMVPを、昨年2019年は34試合で20ゴールを決めて最優秀フォワードとMVPと2年連続で獲得しています。
 かつては日本代表の中島翔哉選手も所属したポルティモネンセSCは、昨季は1部18チーム中17位の成績ながら、16位のヴィトーリア・デ・セトゥーバルにライセンスに関する問題があったことから、2部降格を免れたと言うことです。
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 この移籍はポルティモネンセSCの主力株主とJDTのオーナーのトゥンク・イスマイル殿下とが近しい関係にあることから、実現の可能性が高いという報道もあります。 
 なおポルトガルリーグでプレーするマレーシア人選手としては、現在、JDTでプレーする・ナズミ・ファイズ(3部のSCベイラ・マル、2013年)、アマド・ファクリ・サアラニ(3部アトレティコSC、2012/13年シーズン)に続く3人目となるということです。
(以下はJDTの公式Facebookに掲載されたプラットSDのコメント)

マラッカ・ユナイテッドの新ロゴに盗作疑惑
 Mリーグ1部マラッカ・ユナイテッドFCを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAは、クラブの民営化に伴う新たなチームロゴを発表しましたが、これに盗作疑惑がもたれていルト、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 公募で選ばれた新しいロゴは、マラッカ州の名前の由来でもあるマラッカ(和名は油柑「ゆかん」)の木をモチーフにしたデザインですが、これが8月22日発表されると、まず、これが画像共有サイトのピンタレストで「木」を検索した際に見つかるロゴに似ているという指摘がありました。
 その後、新しいロゴはオーストラリアの食品製造企業のBare Blends社が2015年から使用しているロゴと酷似しているという報道が出ると、MUSAの会長を兼任するマラッカ州のスライマン・モハマド・アリ州首相は新しいロゴの商標登録を申請し、それが承認されてから使用することを発表しています。
(左がBare Blends社、右がマラッカ・ユナイテッドFCの新しいロゴ)

 さらにイギリスのアマチュアサッカークラブのバンステッド・ローバーズや来季からアメリカ1部のメジャーリーグサッカーMSLに参入するオースティンFCのロゴとも酷似ていることが指摘する報道も出ており、公募の際の条件の一つである、国内外を問わず他のロゴと類似ていないことに反しているという声がサポーターから上がっているということです。
(左からオースティンFC、マラッカ・ユナイテッドFC、バンステッド・ローバーズのロゴ)

一方クチンシティFCの新ロゴには好評価が集まる
 Mリーグ2部クチンFAも、クチン市サッカー協会からの独立と民営化に伴い、チーム名をクチンシティFCと変更し、また新しいロゴを発表していますが、これには好評価が集まっていると、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 鈴木雄太選手と谷川由来選手が所属するクチンFAの本拠地クチンkuchingは、マレーシア語で「ネコ」を意味することから、ロゴ全体の形がネコに見立てられており、緑はチームの勇猛さを、赤は決して諦めない強さ示しているということで、中央にはkuchingのKの文字も描かれています。
 盾やボールをモチーフとしたものが一般的なサッカーチームのロゴの中で、この独創的なネコの形はチームのサポーターからも好感を持って受け入れれられているということです。