12月13日のニュース:プルリスFAのMFL復帰への道は険しい、ケランタン州サッカー協会に再びFIFAによる制裁の可能性が浮上

プルリスFAのMFL復帰への道は険しい
 昨季2019年シーズンにマレーシアフットボールリーグMFL2部で給料未払い問題と運営資金不足が明らかになり、開幕後わずか3試合でMFLよりリーグ出場停止処分となったプルリスFAのリーグ復帰の道のりはまだ険しいと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 プルリスFAはリーグ出場停止処分の他、昨季在籍したブラジル人FWバルチ・テイシェイラ・ジュニオールへの給料未払い問題が未解決のため、国際サッカー連盟FIFAによる選手獲得禁止処分も受けています。
 ニューストレイトタイムズによると、プルリスFAを運営するプルリス州サッカー協会PFAは、リーグ復帰に必要となるクラブの経済状況に関する書類をMFLに提出できていないということですが、上記のジュニオール選手の他、サフィ・サリー(PJシティFC)、カイリル・ムヒミーン(スランゴールFC)らマレーシア人選手に対しても未払い給料を抱えており、その総額は500万リンギ(およそ1億3500万円)とも言われ、これを完済することもリーグ復帰の条件です。
 PFAでは昨日1月12日に臨時総会と会長選が行われ、ザムリ・イブラヒム氏が新会長に選出されていますが、ザムリ会長は就任直後のインタビューで、マレーシアサッカー協会FAMを通じてFIFAに抗告の申し立てを行い、できるだけ早くチームを再建したいとしています。
 「サッカーに関するあらゆる活動が禁止されている現状では、チーム再建どころか未払い給料を支払うための資金を集めることもできないので、活動の余地が欲しい」と述べるザムリ会長は未払い給料完済を最優先事項とすると述べています。
******
 MF再加盟が認められても、MFL3部にあたるM3リーグからのスタートとなるプルリスFAの道はまだまだ険しそうです。

ケランタン州サッカー協会に再びFIFAによる制裁の可能性が浮上
 MFL2部のケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAは、再びFIFAによる制裁処分を受ける可能性が浮上していると英字紙スター電子版が伝えています。
 給料未払い問題を抱えることが明らかになっているMFL1部のマラッカ・ユナイテッド、PDRM FCとともにケランタンFAも、FAMに対して今季2020年シーズン開幕までに未払い給料を完済すると保証したとされていますが、かつてケランタンFAに在籍した複数の外国籍選手が給料未払いについての苦情申し立てをFIFAに行ったことが明らかになり、シーズン開幕前にもかかわらず勝点剥奪(はくだつ)という制裁を受ける可能性が浮上したということです。
 なおケランタンFAは昨季2019年シーズンには、2017年にテクニカル・ダイレクターを務めたウルグアイ出身のアルフレッド・ゴンザレス氏に対し、FIFAの懲罰委員会が設定した期限までに未払い給料を完済しなかったことにより、勝点3を剥奪される処分を受けています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、MFLの大半のクラブは今季開幕前に未払い給料完済が可能であるとしながらも、複数のクラブは数年前までさか上る未払い給料があることを認めています。ケランタンFAに関して言えば、先日取り上げた、カイルル・ファミ・チェ・マットやモハマド・バドリ・モハマド・ラジのように分割払いでの支払いに応じる選手がいる一方で、一括払いも求める選手もおり、KAFAと選手の間の協議が成立しなければ、KAFAは再度、FIFAの制裁対象となるとラマリンガム事務局長はスター電番の取材に答えています。
******
 FIFAによる処分では、昨季2019年はMFL2部のペナンFAもFIFAから勝点6の剥奪処分を受け、MFL1部昇格を逃している他、2015年にはMFL1部のパハンFAもモロッコ出身のモハメド・ボルジがFIFAに2013年シーズン分の未払い給料の苦情申し立てを行い勝点6を剥奪されています。