18歳のルクマンがベルギー1部のクラブと5年契約で正式サイン
U19代表のエースで将来は代表のエースと嘱望されているルクマン・ハキム・シャムスディンがベルギー1部リーグのKVコルトレイクと5年契約を正式に交わしました。
クアラルンプール市内で行われた契約式は、KVコルトレイクのオーナーでもあるマレーシアの大富豪ヴィンセント・タン氏、先日まで登録されていたMリーグ2部スランゴール2を運営するスランゴール州サッカー協会のジョハン・カマル・ハミドン事務局長の他、駐マレーシアのベルギー大使も出席するなど華々しいイベントとなったようです。
マレーシアの通信社ブルナマによれば、マレーシア人として初めてベルギーリーグでプレーするルクマン選手は、月給が2万から2万3000リンギ(およそ50万から58万円)で、住居と車が支給されるということです。
現在、ルクマン選手は10月のアジアサッカー連盟AFC U19選手権出場に向けた代表候補合宿に参加中ですが、今月8月から開幕するベルギー1部リーグの出場に向けて、健康診断等を行うため、来週にはベルギーへ向けて出発する予定だということです。
マレーシアの富豪はMリーグクラブの経営には興味なし
上でも紹介した通り、ルクマン選手が加入するベルギー1部KVコルトレイクは、マレーシア人実業家のヴィンセント・タン氏がオーナーです。マレーシア国内外でホテル・リゾート開発を行い、さらら保険業や宝くじ、セブンイレブンやスタバなどの国内フランチャイズも所有する複合企業ブルジャヤコーポレーションの創業者のタン氏は、KVルトレイクの他、今季はプレーオフで敗れ惜しくもプレミアリーグ昇格を逃し英国2部のカーディフシティーFCのオーナーでもあります。(ちなみにカーディフシティーの胸広告はVisit Malaysiaとマレーシア観光促進の広告です。)
マレーシアの通信社ブルナマは、ルクマン選手の契約式でこのタン氏にMリーグクラブの買収について尋ねたようですが、タン氏は「ビジネスマンの視点で言えば、この新型コロナ禍でサッカークラブが利益を生み出すことは難しくなっている。それ以外にも、マレーシアのサッカー界には多くの良い友人がおり、そんな友人たちと競う気はない。」と語り、その予定はないとのことだったようです。
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特に州FAが運営するクラブは、民営化を実現するために買収してくれるスポンサーを躍起になって探している最中です。大富豪のタン氏は、10年前にオーナーとなったカーディフシティFCにこれまで1億6500万英ポンド(およそ229億円)の私財を投入しているとされており、Mリーグのクラブ買収に興味がないのは金銭的な理由ではないのは明らかです。だとすれば、ビジネスマンとしてMリーグクラブの運営は利益が出ない、と判断したのかも知れません。
シャーアラムスタジアムの改修費用は63億円
昨日のブログで取り上げたMリーグ1部スランゴールFCの本拠地シャーアラムスタジアムの改修工事ですが、ブルナマによればその費用は2億5000万リンギ(およそ63億円)ほどかかるということです。
記者会見を行ったスランゴール州のアミルディン・シャリ州首相は、崩落の危険性が指摘されているポリカーボネート製の天井とそれを保持する鉄線の部分の交換だけで3000万リンギ(およそ7億5600万円)がかかると話し、築26年となるスタジアム全体の改修工事となると、その費用は2億5000万リンギ(およそ63億円)ほどになるだろうと話しています。
アミルディン州首相は、最終的な改修内容は州政府が判断した上で、改修費用は州予算として計上すると話す一方、屋根の改修工事だけで少なくとも4ヶ月から6ヶ月はかかるだろうとしています。
スランゴール州サッカー協会FASとは連絡を取り合っているとするアミルディン州首相は、スランゴールFCの来季の本拠地としてMBPJスタジアムを使うように依頼したこと、そしてシャーアラムスタジアムの開場は工事が長引けば2023年となるとも話したということです。