7月29日のニュース:AFF選手権スズキカップは来年まで延期の可能性が浮上、JDTオーナーはサラリーキャップに否定的

AFF選手権スズキカップは来年まで延期の可能性が浮上
 サッカー専門サイトヴォケットはベトナムからの報道として、今年の開催が予定されているアセアン(東南アジア)サッカー連盟AFF選手権スズキカップが来年まで延期となる可能性を報じています。
 ベトナムのトゥオイチェー電子版による報道では、AFFがオンラインによる臨時会合を開き、議長を務めたAFFのキエフ・サメト会長(カンボジア)が今年11月開催予定のスズキカップ延期についての議題を提案したということです。
 会合では、参加した多くの出席者が、新型コロナウィルスは今後も続く可能性があり、11月にスズキカップを開催すればその影響を受ける可能性があることを懸念していたということです。
 さらに複数の出席者が、新型コロナウィルスの感染が収まることを見越しつつ2021年までの延期を提案したということですが、AFFのトラン・コック・トゥアン副会長(ベトナム)は、2021年は東京オリンピックやインドネシアでのU20W杯など大きな大会が目白押しで、ファンの関心がそういった大会に向いてしまうことを危惧し、今年の開催を主張したということです。
 これについてトラン・コック・トゥアンAFF副会長は、スズキカップが延期されるか否については今後も検討を続けると話しており、7月30日の次回のオンライン会合でも引き続き話し合われるということです。

JDTオーナーはサラリーキャップに否定的
 予算を超えて給与が高額の選手との契約を交わすなど身の丈に合わない経営を行った結果、未払い給料問題を抱えるクラブが複数存在するMリーグでは、各クラブが給与に上限を設けるサラリーキャップ制度の導入がたびたび話題になりますが、Mリーグ1部で6連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーは真っ向からこれに反対していると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は自身のツイッターに投稿し、最も重要なことはサラリーキャップ制度ではなく、クラブを運営する州サッカー協会(州FA)の運営能力であるとしています。
 「選手には給料の上限は必要ない。選手を雇用する州協会が自らの支出を抑制する必要がある。それができない州FAの担当者はクラブ運営に関わるべきではない。」とするイスマイル殿下の投稿は、数日前にスランゴール州FAのジョハン・カマル・ハミドン事務局長がMリーグはサラリーキャップ制度を導入するべきだと対案したことへの反論とみなされています。
 サラリーキャップ制度については、マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・モハマド・アミン会長がその導入に対して慎重な姿勢を表明している他、マレーシアプロサッカー選手会PFAMの会長でMリーグ1部のPJシティFCに所属するサフィ・サリーもサラリーキャップ制度導入に反対を表明しています。
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 昨日のブログでは、総額が1060万リンギ(およそ2億6200万円)にわたる未払い給料を昨年から抱えていたクダ州サッカー協会KFAに対して、新たにクダ州の州首相に就任し、KFAの会長にも就任したムハマド・サヌシ・ノーKFA会長が、これまでクダFAが頼りにしてきたクダ州政府の予算を未払い給料問題解決のためには使わないと明言しています。これに似た状況はクダFA以外でも見られることから、Mリーグ各クラブに予算内での選手獲得を促すための措置としてサラリーキャップ制度が検討されています。

6月21日のニュース:U19代表はAFC選手権前に国外遠征実施か、今年のスズキカップは前回同様のホームアンドアウェイ形式で開催、UAEの国内リーグの今季中止が決定

U19代表はAFC選手権前に国外遠征実施か
 マレーシアの通信社ブルナマは10月にウズベキスタンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場するマレーシアU19代表が、大会前に国外での練習試合を行う可能性を報じています。トルコでの4カ国対抗大会に出場する可能性を報じています。
 チームマネージャーのカマルル・アルフィン・モハマド氏はトルコのアンタルヤで開催される4カ国対抗大会への招待を受けていることを明かしています。ただし現在はマレーシア人の海外渡航が原則として禁じられていることから、出場するか否か、また国外遠征が可能かどうか関して国家安全保障委員会に意見を求めているとしています。
 カマルル・アルフィン チームマネージャーは「10月2日から9日の予定で開催されるトルコでの大会については、参加が確定しているわけではなく、現在も議論が続いており、国外の大会に参加が可能かどうかについて国家安全保障委員会の意見を待っているところである。」「すべてのサッカー活動は国家安全保障委員会の標準作業手順SOPに沿って行う必要があり、何も確定していない」と話しています。
 さらにカマルル・アルフィン チームマネージャーは、U19代表候補合宿は今月末から行うことが予定されており、完全隔離型で行うこと、またアメリカ在住のワン・クズリもこの代表候補合宿に参加することも明かしています。

今年のスズキカップは前回同様のホームアンドアウェイ形式で開催
 マレーシアのサッカー専門サイトのヴォケットFCによれば、今年11月から始まる東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップは、昨年同様の形式で行われることが決定したということです。
 新型コロナウィルスの感染者も少なく、他国ではリーグ中止や無観客試合が行われる中、世界で最初に観客を入れて国内リーグを開催したベトナムが、今年の大会全試合を同国で行う一国開催を提案していましたが、AFFはスズキカップ開催時期までには新型コロナウィルス感染も下火になるとの予想から、昨年同様、グループステージは変則ホームアンドアウェイ方式、ノックアウトステージはホームアンドアウェイ方式を採用することを決定したということです。なおグループステージの変則ホームアンドアウェイ方式では、各国がいずれも異なる相手とホームで2試合、アウェイで2試合を行います。前回2018年大会のグループステージではベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスと同組となったマレーシアは、ラオスとミャンマーとはホームで、ベトナムとカンボジアはアウェイでそれぞれ対戦し、3勝1敗でノックアウトステージへ進出しました。
 またAFFは今大会に限り、各チームの登録選手枠を前回の23名から30名とすることも発表しています。

UAEの国内リーグの今季中止が決定
 アラブ首長国連邦UAEの1部リーグアラブガルフリーグは、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて3月15日から中断していましたが、UAEサッカー協会UAEFAが今季のリーグ中止決定を発表したことを英字紙スター電子版が報じています。
 UAEは10月再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でマレーシアと同組であり、再開後の初戦となる10月8日にマレーシアはUAEとのアウェイ戦を控えています。
 マレーシアメディアやサポーターの中には、このリーグ中止決定により、試合感覚を養う機会がなくなることで、マレーシア に有利に働くのではないかという論調があり、しかもUAEは昨年2019年に12月22日にファン・マルワイク前監督に代わって就任したのがセルビア人のイヴァン・ヨヴァノヴィッチ監を解任しており、現在は代表監督が不在です。
 しかしマレーシア代表のタン・チェンホー監督は、リーグ中止が決定したことで長期に渡る代表候補合宿を行うことができ、近々発表されるとする新監督もチームを把握し強化するのに十分な時間が得られるとして、むしろ今よりもチームが強化されるのではないかという見通しを述べ、楽観的な論調に釘を刺しています。
 「UAEはアジアでもトップクラスの実力があるだけでなく、さらに10月の予選再開からは3名の帰化選手も加わると聞いている。また予選グループDの4位となっているUAEは、これまで消化した試合数が他国よりも1試合少なく、現在の順位にプレッシャーは感じていないだろう。」

5月24日のニュース:ケランタン州サッカー協会は州政府に経済支援を依頼、U18代表はAFC U19選手権に向けてモチベーションを維持、Mリーグ1部のスポンサーはさらなる支援を表明

スラマッ・ハリラヤ・アイディルフィトリ!イスラム教の断食月が明けました。新型コロナウィルの影響で、今年は例年になく静かなハリラヤ(断食月明け大祭)です。

ケランタン州サッカー協会は州政府に経済支援を依頼
 運営資金不足に苦しむケランタン州サッカー協会KAFAは、ケランタン州政府への経済支援を求めていることを、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 Mリーグ2部のケランタンFAを運営するため立ち上げられたTRW社は、アフターイメージ社が株式の80%、KAFAが残る20%を所有していましたが、アフターイメージ社がTRW社の、つまりケランタンFAの運営から撤退を表明したことにより、最大のスポンサーを失ったKAFAがケランタン州政府に泣きついた、と言う図式のようです。
 KAFAの活動委員会のアーマド・ムザッキル・ハミド委員長は、「KAFAの経済的困窮に対して、ケランタン州政府の支援を求めたい。KAFAを支援することで、ケランタン州政府に対する人々の印象は良くなるだろう。」と勝手なことを述べています。
 先日、TRW社のワン・ラケミ・ワン・ザハリ社長が辞任し、TRW社の最大スポンサーであるアフターイメージ社が撤退を決めたことは、このブログでも取り上げましたが、新型コロナウィルスによりMリーグが中断し、入場料収入やグッズの売り上げ収入を失ったことで既に資金不足に陥っていたKAFAにとって、アフターイメージ社の撤退がさらに追い討ちとなったということです。
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 FIFAがKAFAに命じていた、かつてケランタンFAに在籍したブラジル出身のカッシオ・フランシスコ・デ・ジーザスへの未払い給料の62万9620リンギ(およそ1550万円)の支払い期限は昨日5月23日でしたが、これについては支払いが行われたという報道もなく、また2019年以前に在籍したマレーシア人選手からも、約束された未払い給料の分割払いも入金されていないことが明らかになっており、KAFAは八方塞がりの状況です。 

U18代表はAFC U19選手権に向けてモチベーションを維持
 今年10月にウズベキスタンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場するマレーシアU19代表は、マレーシア政府が来月6月に発表する予定のサッカーの試合に関する対応を盛り込んだ標準作業手続きSOPに従って練習再開を目指していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 マレーシア国内では新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため、あらゆるサッカー活動が中断しており、Mリーグ同様、各年代の代表チームの練習も行われていません。そんな中、U19代表のチームマネージャーを務めるカマルル・アリフィン・モハマド・シャハル氏は、ブルナマの取材に対し、選手たちはコーチが用意した練習メニューを各自、自宅で行っており、選手の家庭訪問を行い、その様子を見る限りでは、選手たちはモチベーションを現在も高く維持できていると話しています。
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 このブログでも何度か取り上げた時代のエースと目されるルクマン・ハキムやムカイリ・アジマル(いずれもスランゴール2)を要するこの年代は、マレーシアサッカー協会FAMとマレーシア政府のスポーツ青年省が運営する国家サッカー選手育成プログラムNFDPを卒業したばかりの第1期生が中心で、U18時代にはASEANサッカー連盟AFF U 18選手権ではオーストラリアを破るなど、期待の高い年代です。またAFC U19選手権予選で優勝候補のタイや開催国のカンボジアを破り全勝で予選を突破しており、AFC U19選手権では上位4チームに与えられる来年2021年のFIFA U20ワールドカップ出場資格獲得を目指しています。
 なおマレーシアは、1997年に当時はFIFAワールドユース選手権の名称で開催されていた現在のU20ワールドカップの開催国となり、開催国枠で出場しているため、記録上は2回目の出場を目指しています。中村俊介選手、宮本恒靖選手、柳澤敦選手らを要した日本代表も参加したこの1997年の大会で、マレーシア代表はグループステージを0勝4敗として敗退しています。

Mリーグ1部のスポンサーはさらなる支援を表明
 マレーシアの国内リーグ、Mリーグ1部スーパーリーグの冠スポンサーであるCIMBは当初の予定通りのスポンサー料支払いに加えて、さらなるサッカー再興への支援を行う用意があることも表明しています。
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によれば、Mリーグを運営するマレーシアフットボールMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、Mリーグのスポンサー各社のスポンサー料支払いについては特に変更はなく、MFLは各社と連絡を取り合っていると話しています。
 「Mリーグは(450億円とも言われる損失を出す可能性がある)世界規模でビジネスを行っている英プレミアリーグEPLとは異なり、マレーシア国内だけのビジネスでありその規模は大きくはない」と話すアブドル・ガニCEOは、スポンサー契約1年目のCIMBは当初の契約どおりのスポンサー料を支払うことになっている他、いわゆる「ニューノーマル」下でのサッカー再興のための追加支援が行われる可能性にも言及しています。
 しかしマレーシア第2の金融グループであるCIMBがスポンサー継続を表明する一方で、他のスポンサー企業、特に中小企業については状況は異なるようで、活動制限令発令によりビジネスが影響を受け、業績が落ち込んでいる企業の中にはスポンサーとしての義務を果たせない企業もあるようだと、ニューストレイトタイムズは伝えています。
 そういった企業の担当者は、業績悪化によりスポンサーとしての契約を果たすことが難しい一方で、Mリーグのスポンサー撤退は考えていないとして、今年のスポンサー料の減額、あるいは金額を変更せずに、来年以降もスポンサー契約を結びながらより少ない金額で複数年契約といった形で義務を果たしたいと話しています。

4月9日のニュース:マレーシアはAFF選手権出場辞退予定なし、FAMは今季の残り全試合の中止は検討せず、元パハンFAの選手が禁固刑の可能性

マレーシアはAFF選手権の出場辞退はなし
 タイが今年11月に予定されているアセアン(東南アジア)サッカー連盟AFF選手権スズキカップの辞退を検討しているという報道を受けて、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、マレーシアは現時点では、スズキカップの出場辞退の予定はないことを表明しています。
 タイの国内リーグは5月2日まで中断となっており、それが再開されれば、今シーズンの試合日程が今年後半にずれ込む可能性があります。さらに7月以降に延期が決定しているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選がスズキカップと近い時期に開催される可能性があることなどを考慮して、タイサッカー協会FATはワールドカップ予選に専念するためにスズキカップの出場辞退を検討中という報道があります。
 これに対して、FAMのラマリンガム事務局長は、現時点でスズキカップへの出場可否を検討するの時期尚早だと、マレー語紙ブリタハリアン電子版に語っています。
 FATは国内リーグの日程を決める都合などから、早めの決断を行ったのではないか、と述べるラマリンガム事務局長は、FAMはまだ様子を見る時間があると考えており、スズキカップ出場についても時間をかけて判断したいと話しています。

FAMは今季の残り全試合の中止は検討せず
 マレーシアサッカー協会FAMは、新型コロナウィルス感染拡大が続く場合でも、今季の国内リーグ戦など残り試合全ての中止を検討する予定はないとしていると、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 マレーシアの国内リーグやカップ戦を直接運営するのはマレーシアフットボールリーグMFLですが、MFLはFAMの方針に従って運営されていることから、MFLはFAMが決めた方針を遵守することが考えられます。
 新型コロナウィルスの感染拡大がどの時点で収束へ向かうのかは不明であり、収束後のマレーシア政府の方針も発表になっておらず、現時点では政府の方針決定を待つしかないと、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は話しています。
 また、MFL各クラブのU19チームが対戦するユースカップとU21チームが対戦するプレジデントカップはFAMが直接、運営しているため、今季の残り試合を継続するか否かの決定は容易であるとする一方で、冠スポンサーがついているMFL1部やマレーシアカップ、FAカップは、スポンサーに対する義務もあることから、たとえその必要がある場合でも慎重な判断が必要になるとも話しています。

元パハンFAの選手に禁固刑の可能性
 昨季2019年シーズンにはパハンFAでプレーし、現在はインドネシア1部リーグのバヤンガラFCでプレーするインドネシア代表のサディル・ラマダニが禁固7年の刑に処せられる可能性があると、インドネシアの新聞コンパス電子版が伝えています。
 南東スラウェシ州出身のラマダニ選手は、3月27日に州都のコタ・クンダリでの自宅近くで酔っ払いに自分の母親が侮辱されたことに腹を立て、その侮辱した相手に重傷を追わせた容疑で告発されており、最悪の場合には禁固7年が求刑される可能性があるとコンパスは報じています。
 現在は警察による捜査が進行中ということで、ラマダニ選手には警察署への出頭命令が出されているのみで、逮捕されてはいないということですが、バヤンガラFCのフロントは有罪となれば解雇とすることを示唆しておりで、U23代表だけでなくフル代表でも左ウィングでプレーする21歳のラマダニ選手は、判決次第では選手生命が断たれてしまう可能性もあります。
 ラマダニ選手は自分の家族が侮辱されるのを見過ごすわけにはいかなかったと述べ、自らの行為については責任を負う覚悟があると話しているということです。

3月27日のニュース:FAMとMFLはクラブにメディアではなく選手との対話を求める、PDRM FCの現役警官14名は最前線に立つ「フロントライナー」 、アセアンクラブ選手権は来年に延期へ

FAMとMFLはクラブにメディアではなく選手との対話を求める
 マレーシアサッカー協会FAMとマレーシアフットボールリーグMFLはそれぞれの公式サイトで、リーグ中断による収入減に苦しむ各クラブに対し、選手やスタッフと直接、話し合いの席につく機会を設けて、契約内容などについての話を行なうべきであると訴えています。
 さらにFAMとMFLは、各クラブがメディアに窮状を訴えている現在のやり方は適切でなく、まずは選手との対話をすべきとしています。この対話を通して、関係者全員が互いに協調し、現在の状況下で国内サッカー健全に維持するためにも、問題の平和的な解決を求めることを求めています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、ここでいう対話とは、クラブが選手側に対して一方的に給料削減に同意することを求めるものを指すのではないとしながらも、現在の状況はクラブの過失によるものではないとして、選手やスタッフに理解を求めています。
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 このブログでも過去数日にわたって、リーグ中断期間中のMFLの複数のクラブの状況を取り上げましたが、各クラブ任せだった協会とリーグが交渉を容認した形になります。ただし、協会あるいはリーグによる具体的な支援の話は出ておらず、実際には未だクラブ任せの状況なので、この訴えにどれだけ効果があるのかは疑問で、結局は各クラブの懐状況次第ということでしょう。

PDRM FCの現役警官14名は最前線に立つ「フロントライナー」
 MFLは第4節を最後に中断中で、ほとんどの選手は自宅で自主トレ、或いはチームから与えられた練習メニューをこなしていると思いますが、MFL1部のPDRM  FCの選手の中には、活動制限令MCO発令中の現在も仕事に勤しんでいるようです。
 PDRM FCはマレーシア王立警察PDRMが運営するクラブで、多くの選手が現役の警察官であることから、3月18日に発令されたMCO下では、クラブ所属の14名が通常の勤務についていると、英字紙スターが伝えています。
 FWカイルル・イズアン・アブドラはKL市内をパトロールする一方で、GKウィルフレッド・ジャブンは他のチームメイトとともに、要請に即応する部隊に配備されていると紹介しています。
 カイルル選手は現在の勤務状況では、個人的なトレーニングをする時間が十分取れないことを認める一方で、警察官として常に任務につく用意をしておかなければならないと話しています。またウィルフレッド選手は自分は普段はサッカーしているものの、警察官が自分の仕事であり、任務に就いた場合には国家の助けになれることを名誉と感じていると話しています。
 リーグ戦4試合では0勝1分3敗、しかも給料未払い問題があったことから開幕前に勝点3を剥奪(はくだつ)されたPDRM FCですが、イシャク・クンジュ・モハマド監督は、MFL1部で4試合をプレーし経験を積みつつあるチームについて、1部でプレーするために必要な事を学びつつあるとし、プロには引けを取らない事を見せたいと記事の中で語っています。

アセアンクラブ選手権は来年に延期へ
 アセアン(東南アジア諸国連合)サッカー連盟AFFの公式サイトでは、今年2020年から開催予定であったアセアンクラブ選手権ACCの2021年への延期、そして今後4ヶ月に開催が予定されているAFF主催大会の日程変更を発表しています。
 AFFのキエフ・サメト会長は、ACC延期の理由を新型コロナウィルスの感染拡大から参加する選手守るためとしながらも、10試合を5ヶ月間にわたって行なう日程のACCは、アセアン各国で中断中の国内リーグやアジアサッカー連盟AFCの大会の日程が未確定であることから、来年への延期が適切であると判断したと話しています。
 この他、AFF主催大会としては、5月にフィリピンで開催が予定されていたAFF女子選手権、いずれもインドネシアで開催予定だった6月のU18女子選手権、7月のU19選手権(男子)、8月のU16選手権(男子)もそれぞれ、後日発表される日程へと変更になりました。
 一方9月にインドネシアで開催予定のU15選手権、いずれもタイで開催予定のAFFフットサル選手権、フットサルクラブ選手権、ビーチサッカー選手権については現時点で予定通りの開催としています。
 また隔年開催で今年2020年が開催年となっているAFF選手権スズキカップも予定通り11月より開催となっています。

3月17日のニュース:協会はリーグ中断中の給与未払に監視を強化、開幕からの4試合で3勝1分のJDT監督の進退問題?、東南アジア選手権2020年大会もスズキ自動車が冠スポンサーに

協会はリーグ中断中の給与未払いに監視を強化 
 新型コロナウィルスの影響を受け、3月16日から中断期間に入ったマレーシアフットボールリーグMFLですが、この中断期間に給与未払いが発生しないよう、マレーシアサッカー協会FAMは注意の目を光らせるつもりであると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガムCEOは、選手やスタッフはいずれもクラブと正式に契約を交わしていること、また各クラブともリーグ開幕前にMFLが行った審査で11月までの予算が確保されていることになっているので、財政問題による給料未払いが発生しないと信じていると話しています。同時にFAMは、今後の状況を詳しく監視し、もし給料を支払われない選手やスタッフからFAMに対して報告がされた場合には、それに応じて該当クラブに処分を行うとしています。
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 このブログでも数え切れないほど取り上げた給料未払い問題。特に問題がない場合でも給料未払い問題が普通に発生するマレーシアサッカー界では、今回の新型コロナウィルスによるリーグ中断は、経営者側による給料未払いの良い口実となりかねません。 
 スペインのラリガを参考に、MFLが今季開幕前に新たに導入したECP(経済コントロールプログラム)によって、各クラブの財務状況はMFLが審査済みのはずなので、もしクラブが今回の中断による救済措置などを求めるようであれば、MFLの審査そのものに問題ありとなり、非難がMFLへ向かう可能性もあります。

開幕からの4試合で3勝1分のJDT監督の進退問題?
 ジョホール・ダルル・タジムJDTはマレーシアフットボールリーグMFL1部で6連覇中ですが、今季は開幕戦で昨季FAカップチャンピオンのクダFAに1-0と勝利したものの、その後はいずれも今季1部に昇格したばかりのUITM FCに2-1、PDRM FCに1-0と辛勝、そして4戦目のフェルダ・ユナイテッドとは1-1と引き分けたことから、今季も圧倒的な勝利を予想するメディアの中にはモラ監督の進退について取り上げる新聞も出てきました。
 マレー語紙ブリタハリアンでは、MFLの各クラブがモラ監督の戦術に慣れた現状では、新たな戦術導入が必要とし、このままではモラ監督交代もありうるというマラ工科大学UITMのスポーツ科学科のモハマド・サデック・ムスタファ准教授のコメントを掲載しました。
 これに対し、JDTは公式Facebook上でテクニカル・ディレクターを務めるアリスター・エドワーズ氏が、開幕からの4試合で3勝1分の勝点10でリーグトップであること、他のクラブに比べるとAFCチャンピオンズリーグACLの試合を余分に戦って疲労がたまていることなどを挙げつつ、コーチでも元選手でもないサッカーとは無関係の学識経験者からのコメントを掲載したブリタハリアンに対して、単に現状を扇情的に扱っていると非難し、公平で正確な報道を求めるとしています。
(JDT公式FBに掲載されたエドワーズTDのコメント)

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 UITM FCやPDRM FCとの1点差勝利、そして昨季は最終節まで2部降格の可能性があったフェルダ・ユナイテッドと引き分けたことで、ソーシャルメディア上でも「今季のJDTは大丈夫か」のようなコメントは散見されました。
 「引分は負けに等しく、負けを大惨事のようにみなすサポーターの気持ちは理解できる一方で、良い日もあれば悪い日もあり、それがサッカーだと理解する必要がある」とJDTのオーナーのジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下もモラ監督率いるチームを支持するコメントを出しています。
 4試合を消化して、3勝1分で勝点10を獲得しながら進退問題が話題になる監督は世界中を見回してもそうはいないでしょうが、言い換えれば、JDTに対するマレーシアサッカーファンの期待がどれだけ高いかを示しているとも言えるでしょう。
(JDT公式FBに掲載されたオーナーのトゥンク・イスマイル殿下のコメント)

東南アジア選手権2020年大会もスズキ自動車が冠スポンサーに
 東南アジアチャンピオンを決めるアセアンサッカー連盟AFF選手権は2年ごとに開催され、前回大会の2018年大会ではベトナムが通算スコア3-2でマレーシアを破って優勝しています。
 今年開催予定の第13回大会も予定通りであれば、今年半ばに予選のグループ分けが決定し、10月から11月にかけてグループステージが始まりますが、今年の大会もスズキ自動車がAFF選手権の冠スポンサーに就任したことをGoal. comが伝えています。
 タイガービールが冠スポンサーとして1996年に始まったことから当初はタイガーカップと呼ばれていたAFF選手権は、2004年のタイガービール撤退により単にAFF選手権と呼ばれていた時期を経て、スズキ自動車が冠スポンサーとなった2008年大会からはスズキカップと呼ばれています。
 また試合の開催方法も年とともに変わってきており、2016年の前々回大会までは、それぞれ4カ国が2つのホストカントリーに分かれてグループステージを行う形式でしたが、前回2018年大会からは2つのグループに分けられた5カ国が、ホーム2試合、アウェイ2試合を戦受け意識に変わりました。グループの上位2カ国が準決勝に進出し、またホームアンドアウェイで対戦、さらに決勝もホームアンドアウェイの通算成績で優勝が決まる形式は引き継がれたものの、この2018年大会は75万人を超える観衆を集める大会になりました。
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 今年、操業100周年、そして東南アジア進出90年を迎えるスズキ自動車の冠スポンサー継続は喜ばしいことですが、気になるのはやはり新型コロナウィルスの影響です。現在、国内リーグ中断中のマレーシア、ベトナム、タイ、インドネシア、また開幕を延期したフィリピンなどが、今後、国内リーグを再開し、さらに予定されている日程全てを消化しようとすれば、その試合日程が10月あるいは11月までずれ込む可能性があり、そうなるとスズキカップのグループステージが予定されている時期と重なる可能性があります。

2月12日のニュース:ソーシャルメディアのフォロワー数トップの東南アジアのクラブはプルシブ・バンドン、MFLが今季の公式試合球を発表、東南アジアクラブ選手権出場チーム発表-マレーシアからは出場なし

ソーシャルメディアのフォロワー数トップの東南アジアのクラブはプルシブ・バンドン
 サポーター獲得の重要な手段として活用されるソーシャルメディアは、東南アジアはもとより世界中のサッカークラブが活用していますが、スポーツ関連のデジタルコミュニケーションとマーケティングを扱うドイツのリザルトスポーツ社のサイトでは、世界のクラブのソーシャルメディアなど電子媒体上での存在感の大きさの指標を示す「2020年版グローバルデジタルフットボールベンチマーク」なるものを公表しています。その内容はFacebook、インスタグラム、Twitter、Youtube、Sina Weiboとその他のソーシャルメディアにおける合計フォロワー数をもとにランクづけしたもので、そのトップ3は、1位がバルセロナFC(スペイン)で2億6000万フォロワー、2位がレアルマドリー(スペイン)で2億5800万、3位がマンチェスター・ユナイテッド(英国)の1億4200万となっています。
(以下はリザルトスポーツのサイトより。)

 また、大陸ごとで見ると南北アメリカの1位はフラメンゴ(ブラジル、全体では16位)、アフリカ大陸1位はアル・アハリ(エジプト、同18位)、アジア1位はプルシブ・バンドン(インドネシア、同22位)となっています。

 ここから東南アジアの上位10クラブを取り出したのが以下の表です。表は左から東南アジアでの順位(世界での順位)、クラブ名、所属リーグのある国名、フォロワー数(人)、となっています。

1位(22位)プルシブ・バンドンインドネシア1700万
2位(50位)プルシジャ・ジャカルタインドネシア600万
3位(81位)ムアントン・ユナイテッドタイ300万
4位(87位)ジョホール・ダルル・タジムマレーシア300万
5位(97位)アレマFCインドネシア200万
6位(103位)ブリーラム・ユナイテッドタイ200万
7位(120位)プルスバヤ・スラバヤインドネシア200万
8位(137位)バリ・ユナイテッドインドネシア100万
9位(146位)スリウィジャヤFCインドネシア100万
10位(194位)チョンブリFCタイ 100万

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 東南アジアでは上位10クラブ中6クラブがインドネシアのクラブですが、このブログでも以前取り上げたマレーシアとインドネシアの両国でクラブ監督の経験があるプルシブ・バンドンのロバート・アルバーツ監督や、マレーシア人ながらインドネシアで多くのクラブを指導してきたラジャ・イサ氏のコメントにあったように、インドネシア国内でのサッカー人気は、近隣諸国と比べてもその熱狂度が遥かに高いことがこの数字からも実証されているようです。例えばプルシブ・バンドンの1700万フォロワーという数字は、その数字の正確さ自体はともかく、マレーシアの総人口の半分にあたるフォロワーがいる計算になります。

MFLが今季の公式試合球を発表
 マレーシアフットボールリーグMFLはTwitterで今季2020年シーズンに使用される公式試合球を発表しています。昨季の公式試合球「マーリン」の後継モデル「マーリンII」が今季の試合球で、ナイキ社製のボールは5年連続でMFLに採用されています。
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 ちなみにこの「マーリンII」はイタリアセリエAの2019/2020シーズンや北中米カリブ海サッカー連盟CONCACAF選手権ゴールドカップの試合球にもなっています。ちなみにGoogleで検索してみたところ、そのお値段は115英国ポンド(およそ16400円)でした。MFLのロゴなど入れると価格はもっと跳ね上がるのでしょうね。

東南アジアクラブ選手権出場チーム発表-マレーシアからは出場なし
 東南アジアサッカー連盟AFFが主催し、東南アジア各国の1部リーグ優勝クラブややカップ戦優勝チームなどが出場する東南アジア(ASEAN)クラブ選手権ACCの出場クラブが確定しました。
 このACCは2003年、2005年と既に2回開催されていますが、2003年大会はインドネシア、2005年大会はブルネイに各クラブが集まり、10日から2週間で完結する大会でした。しかし今年2020年から開催される大会は、3月から11月までの間にホームアンドアウェイ形式で行われる方式に変更になっています。
 なお、ACC2020年大会に参加するのは以下のクラブです。
・チェンライ・ユナイテッド(2019年タイリーグ優勝)
・プラチュワップFC(2019年タイリーグカップ優勝)
・バリ・ユナイテッド(2019年インドネシアリーグ1優勝)
・プルスバヤ・スラバヤ(2019年インドネシアリーグ1準優勝)
・ハノイFC(2019年ベトナムVリーグ優勝)
・ホーチミンシティーFC(2019年ベトナムVリーグ準優勝)
・シャン・ユナイテッド(2019年ミャンマーナショナルリーグ優勝)
・タンピネス・ローヴァーズ(2019年シンガポールプレミアリーグ優勝)
 以上8クラブは既にACC本戦出場が決まっていますが、この8クラブに加えてプレーオフを勝ち上がった2クラブが加わり、全部で10クラブがACCに出場します。なお、プレーオフに出場するのは以下の4クラブで、この中から2クラブが本戦に出場します。
・スヴェイ・リエンFC(2019年メットフォンカンボジアリーグ優勝)
・ラオ・トヨタFC(2019年ラオスプレミアリーグ優勝)
・セレス・ネグロスFC(2019年フィリピンフットボールリーグ優勝)
・インドラFC(2019年ブルネイスーパーリーグ4位)
 見出しにも書きましたがACC2020年大会にはマレーシアのクラブは出場しませんが、これはマレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が既に明言していたので、特に驚くことではありません。FAMは当初からマレーシアからクラブを出場させる条件として、ACCがアジアサッカー連盟AFCによって公式に承認されることを求めていた他、2020年大会については国内リーグとの日程調整の難しさ、さらにはフル代表のワールドカップ予選前合宿などとの兼ね合いなどを理由に出場見送りを決めていました。
 FAMは、MFLの上位クラブをAFF主催の大会よりもAFC主催のAFCチャンピオンズリーグACLやAFCカップに出場させたい方針で、ACCがMFL3位のクラブにまで出場資格を広げるのであれば、出場を検討するとしていました。