6月9日のニュース:DFエルドストールはベトナム戦欠場か、ペラFCは再建に向けて外国籍選手を総入れ替え、スランゴールFC監督は現有戦力に自信

DFエルドストールはベトナム戦欠場か
 現在アラブ首長国連邦で開催中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選ではマレーシア代表は6月11日(現地時間)にベトナムと対戦しますが、この試合にはDFジュニオール・エルドストール(チョンブリーFC-タイ)が欠場するようだと、スポーツ専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 スポーツ専門チャンネルのアストロ・アリーナのズルヘルミ・ザイナル・アザム記者のツイートを引用する形で書かれた記事では、エルドストール選手は途中出場となった先日のアラブ首長国連邦UAE戦でアキレス腱を痛め、現在は練習にも参加していないということです。
 主将のアイディル・ザフアン(JDT)に代わって69分から出場したエルドストール選手は、この試合が代表初戦となったDFディオン・コールズ(ミィティランFC-デンマーク)とともにセンターバックとしてプレーしましたが、チームは試合終了前の10分で3失点するなどし、0-4で敗れています。
 守備陣だけの責任とは言えないものの、UAE戦は4失点と大敗し、必勝が求められるベトナム戦を控えた状況でのエルドストール選手の離脱により、タン・チェンホー代表監督は、アイディル・ザフアン選手やコールズ選手の他、まだ起用していないアダム・ノー・アズリン(JDT)、ドミニク・タン(ポリステロFC-タイ)、イルファン・ザカリア(KLシティ)らも含めた守備陣の再編成を迫られています。
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 この情報が本当なら、大事な試合の前にベトナムにとっては有益、マレーシアにとっては不利益以外の何物でもないこういった情報は外部に漏らされるべきではないと思うのですが、代表には情報管理というのは概念はないようです。
 代表のマシュー・デイヴィーズ(JDT)がUAE戦敗戦後、インスタグラムに「ミスを修正して次戦に向けて集中します。」と投稿すると、JDTオーナーのTMJことトゥンク・イスマイル ジョホール州皇太子が「まずはソーシャルメディアを止めて集中しろ」とコメント欄で返信したことがサポーターの話題になっているのですが、これも外部に情報がダダ漏れしている現状を野放しにしているチームマネージャーや事務方の力量不足が露呈した形です。

ペラFCは再建に向けて外国籍選手を総入れ替え
 このブログでも何度も取り上げたMリーグ1部ペラFCの給料未払い問題とそれに伴う主力選手の流失ですが、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロによると、選手の流失は止まり、後半戦へ向けてチームの再建が始まっているようです。
 移籍が噂れながらも残留したペラFCのGKハフィズル・ハキムがアストロ・アリーナの取材に対応し、経営陣が問題解決に対して見せた取り組みにより、残留した選手たちはチームに対しての信用が回復し、2部降格を阻止しようという気持ちを持ち始めているということです。W杯予選開催に伴い現在中断中のMリーグ1部でペラFCは3勝3分7敗の成績で、降格圏の11位とは勝点差1の10位につけています。
 代表FWギリェルメ・デ・パウラやDFシャールル・サアドら流出した6名の主力選手に代わり、ペラFCは先月末に終了したトランスファーウィンドウ期間に英国出身のMFチャーリー・マシェル(カンボジア1部ビサカFCより加入)、いずれも元レバノン代表のDFジャド・ヌールディン(バーレーン2部アル・アハリ・マナマより加入)、MFサミル・アヤス(ブルガリア1部POFKボテフ・ヴラツァより加入)、カメルーン生まれのインドネシア人DFズバイロウ・ガルバ(インドネシア1部ペルセバヤ・スラバヤ より加入)、コートジボアール出身のDFジスラン・コナン(昨季は所属なし)と5名の外国籍選手を総入れ替えした他、マレーシア人選手4名もこのトランスファーウィンドウ期間に獲得しています。
 ペラFCのチョン・イーファット監督はセカンドチームでMリーグ2部のペラFC IIからの選手昇格も明言しており、ハフィズル選手ら残留した4名の主力選手に新たな外国籍選手、そしてセカンドチームから昇格する若手の融合チームで、ペラFCは1部残留を目指して後半戦に臨みます。

スランゴールFC監督は現有戦力に自信
 上の記事でも取り上げたペラFCを含めMリーグ1部の他のクラブが新戦力獲得に動く中、スランゴールFCはトランスファーウィンドウ期間に加入した選手はいませんでしたが、カルステン・ナイチェル監督は現有戦力で後半戦に臨むことに何の心配もしていないとスタジアムアストロが報じています。
 合宿形式での練習を再開したスランゴールFCには、開幕前に同じ1部のスリ・パハンFCから移籍しながらプレシーズンマッチでのケガにより前半戦を棒に振ったMFニック・シャリフ・ハッセフィ、やはり長期離脱中だったDFティム・ホイバッハ、DFサフアン・バハルディンらが復帰した他、セカンドチームでMリーグ2部のスランゴール2からも複数の選手を昇格させています。
 前半最終戦後から各選手とも十分な休養が取れたと話すナイチェル監督は、全選手が今季初めて揃ったチームは残る後半戦9試合に向けて練習を再開できることを喜んでいると話しています。
 スランゴールFCはMFブレンダン・ガンとDFシャミ・サファリがW杯予選を戦う代表に召集されていますが、この2人が戻りベストの布陣となったところで、自身の戦術や戦略を浸透させたいとないチェル監督は語っています。
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 正直なところ、今季はトップ3も現実的な目標ではないスランゴールFCですが、これまでのように次々に新戦力を獲得して目先の勝利を追及する方針から、育成しながら勝つ方針へと転向したことは中、長期的には良い結果をもたらす可能性が高そうです。前半戦終盤の試合で起用され始めた国内エリートアカデミーAMD出身者や20代前半の若い外国籍選手たちも1部のサッカーに慣れ、後半戦には期待が持てそうです。

6月8日のニュース:W杯予選G組-ベトナムとUAE勝利で順位は変わらずマレーシアは4位のまま、JDTオーナーが自身のクラブ運営方法批判を一蹴

W杯予選-ベトナムとUAE勝利で順位は変わらずマレーシアは4位のまま
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組の試合が行われ、グループ1位のベトナムと2位のアラブ首長国連邦UAEがそれぞれ勝利しています。
 首位ベトナムと最下位インドネシアの対戦は、0-0で前半を折り返したものの、後半のゴールラッシュで順当にベトナムが勝利してグループ首位を堅持しています。
 一方、2019年10月15日のホームでの試合ではUAEを2-1で破っていたタイでしたが、この試合はタイの神童こと18歳のスファナット・ムエアンタがゴールを挙げるも、3−1でUAEがブラジル出身の帰化選手の2ゴールを含む3ゴールで快勝しています。

6月7日@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
ベトナム 4-0 インドネシア
得点者:ベトナム-グエン・ティエン・リン(51分)、グエン・クアン・ハイ(52分)、グエン・コン・フオン(67分)、ヴー・ヴァン・タン (74分)

6月7日@ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
アラブ首長国連邦UAE 3-1 タイ
得点者:UAE-カイオ・カネド (14分)、ファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマ (33分)、ユースィフ・ジャービル(90+4分)、タイ-スファナット・ムエアンタ (54分)

FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選
兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組順位表(2021年6月8日現在)

TeamPWDLGFGAGDPTS
1ベトナム642091814
2UAE64021551012
3タイ72329819
4マレーシア6303810-29
5インドネシア7016522-171

P-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、PTS-勝点

予選G組今後の日程(時間は現地時間、試合はいずれも午後8時45分キックオフ)
6月11日(金)
インドネシア-アラブ首長国連邦@ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
マレーシア-ベトナム@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
6月15日(火)
ベトナム-アラブ首長国連邦ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
タイ-マレーシア@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ

JDTオーナーが自身のクラブ運営方法批判を一蹴
 英字紙スター電子版は、Mリーグ1部7連覇中のJDTがMリーグのトップ選手を独占しているという批判に対するオーナーの反論を紹介しています。
 JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が参加して先日行われたインスタグラムライブ中、一人の参加者がイスマイル殿下に対して国内のトップ選手をJDTが次々と獲得していることによりMリーグ全体に悪影響を及ぼしているのではないのではないか、と問いかけました。そこでイスマイル殿下はMリーグで給料未払いとなっている複数のクラブがあることを挙げて、給料未払いのクラブと自身のどちらがリーグにとって悪影響を及ぼしているのかと問い返し、選手の給料や福利に責任を持たないクラブに苦しめられている選手を救っているだけだと主張したということです。
 さらにイスマイル殿下は「JDTは自らの予算の範囲内でクラブを運営している。他のMリーグクラブも同様にするべきで、それができないのであれば、その失敗の責任は各クラブが負うべきである。JDTのオーナーとしてクラブの成功を目指すのは当然で、選手を獲得する必要があれば獲得し、育成する必要があれば育成する。」と述べています。
 またイスマイル殿下は、ややもすると傲慢(ごうまん)とも言える自身のクラブの運営方法に対して問われると、プロサッカークラブを運営するにはプロとして見栄えが重要であり、自身の自尊心を高揚させるためにあらゆる面で最高のものが必要になり、ライバルとの争いには謙虚さは全く必要でない、という自信の考えも明かしています。
 なおJDTはW杯予選、そしてAFCチャンピオンズリーグ後のMリーグ再開に向けて、期限付きでオーストラリア1部のニューカッスルジェッツに移籍していたシャフリアン・アビマニュを復帰させるほか、英国1部ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCのU23チームでプレーする20歳のナサニエル・シオ・ホング・ワンの獲得も発表しています。

6月5日のニュース:タン監督は不振のデ・パウラを擁護、代表チームへの帰化選手不要論が賑やかに、帰化選手プロジェクトに期待を懸け過ぎた

タン監督は不振のデ・パウラを擁護
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の再開後第1戦では、マレーシアはアラブ首長国連邦UAEに0-4と良いところなく敗れました。
 試合に負けてしまったので当然と言えば当然ですが、ソーシャルメディア上では不振の選手、特に帰化選手への風当たりが強く、その中でもマレーシアサッカー史上3人目の帰化選手となったブラジル出身のギリェルメ・デ・パウラは敗戦の責任を一人で背負わされるような非難の嵐の中にいます。
 UAEとの試合では、MFノー・アザム・アジー(スリ・パハンFC)やFWサファウィ・ラシド(JDT)といった主力選手が機能していないとわかると躊躇なく交代を命じたタン・チェンホー代表監督ですが、デ・パウラ選手だけは最後まで使い続けたことで、ソーシャルメディア上ではタン監督の起用方法にも疑問の声が多く挙がっています。
 これについてマレーシアの通信社ブルナマはタン監督の「首脳陣はデ・パウラ選手の体躯と得点能力に期待し、(0-1とUAEにリードされた後も)同点ゴールを期待して起用し続けた。」というコメントを紹介しています。しかしメディアとのオンライン会見に応じたタン監督は、次戦以降(6月11日のベトナム戦、6月15日のタイ戦)もデ・パウラ選手が先発メンバーに入るのかどうかを問われると、「敗戦は一人や二人の選手のせいではなく、どの選手もベストのプレーができなかったチーム全体のせいであり、2週間しか準備期間がなかったマレーシア代表に対してUAEは準備という点でははるかに優っていた。」と述べています。
 またタン監督はUAE戦についてディフェンスの最終ラインの健闘をたたえ、特に3日前に合流したディオン・コールズについては短期間で守備陣の一員となったことを賞賛しています。
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 ディオン・コールズが高いレベルでプレーしてきた選手であることは理解しますが、大事な試合の3日前に代表に合流させる意味が果たしてあったのかは正直、疑問です。準備期間が2週間と短かったと述べているタン監督ですが、だとすればここまでの練習試合2試合で起用し、国内での合宿からチームに馴染んでいるイルファン・ザカリアを起用する、あるいは練習試合でのイルファン選手のミスが気になるなら、少なくともUAE合宿初日から合流しているジュニオール・エルドストールでスタートし、途中からコールズという起用もあったのではないかという気もします。(実際にエルドストール選手はアイディル・ザフアンと交代で途中出場しています。)

代表チームへの帰化選手不要論が賑やかに
 可愛さ余って憎さ百倍、というわけではないでしょうが期待通りのパフォーマンスを見せることができていない帰化選手に対して、マレーシア人選手やOBから帰化選手の器用に疑問の声が上がっています。
 W杯予選前に行われたクウェート、バーレーンとの練習試合に連敗した代表に向けて、まず声を挙げたのは幻のモスクワオリンピックで代表選手だった「レジェンド」のサントク・シン氏でした。この練習試合ではクウェート戦でギリェルメ・デ・パウラがゴール挙げましたが、他のマレーシア人選手と比べても圧倒的に活躍したわけでもないことから、Mリーグでの活躍が評価されて帰化選手となり、代表に招集されたものの国際舞台では力が発揮できないのであれば帰化選手(ここでの帰化選手はマレーシア人の血を引かない外国出身選手)はそもそも代表には必要ない、と言い切っています
 この発言の根拠の一つとして挙げている、ボイコットによって幻となったモスクワオリンピックの出場を懸けた予選ではマレーシア人選手だけで勝ち抜き出場を勝ち取ったという発言は、当時と現在の状況が違いすぎるため話半分で聞くとしても、期待通りの活躍を見せられていない帰化選手に対する厳しい意見は、このシン氏だけではなくサポーターの間からも聞こえてきます。
 デ・パウラ選手についてはやはり「レジェンド」のカリド・アリ氏が、ワントップとして前線で孤立してしまう機会が多かったとして、デ・パウラ選手が問題なのではなく、そこへボールを供給できなかったサファウィ・ラシドらがむしろ問題だったという指摘もありますが、自体を冷静に見られているのは招集はのようです。
 帰化選手が増えれば、マレーシア人選手の機会が奪われることも指摘しているシン氏ですが、それも結果を出していれば、そのような意見もファンの声援にかき消されてしまうでしょう。マレーシア人選手と同じレベルの活躍では不十分なことはマレーシア代表の3名の帰化選手も当然理解しているはず。次戦のベトナム戦では意地を見せて欲しいです。

帰化選手プロジェクトに期待を懸け過ぎ
 2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでマレーシアが初優勝した際には得点王となった元代表のエース、サフィ・サリー(KLシティFC)は、マレーシアサッカー協会FAMが進めようとしている帰化選手プロジェクトを非難する投稿を自身のFacebookに投稿しています。
 今後もさらに帰化選手を生み出そうとするプロジェクトは「詐欺」だとして、マレーシア人選手が責任感と信用を与えられれば、代表チームは良い結果を生み出すことができると、サフィ選手は述べています。
 「我々は代表チームと帰化選手プロジェクトに騙されていたと言わざるを得ない。」と投稿したるサフィ選手は、残る2試合(ベトナム戦とタイ戦)にマレーシア人選手が責任感と信用をを与えられれば、期待されている結果を出すことができるとして、帰化選手の出場を暗に否定する発言をしています。
 中東のチームと相手のホームで対戦するのは易しいことではないが、帰化選手に懸けた期待が大きすぎたため、その分の失望も大きくなったと述べるサフィ選手は、直ちに気持ちを切り替えて最大の勝点を獲得して欲しいと、マレーシア人選手に奮起を促しています。

6月4日のニュース:W杯予選G組-マレーシアはUAEに0-4で完敗、タイは最下位インドネシアと引き分け

W杯予選-マレーシアはUAEに0-4で完敗
 新型コロナウィルス感染拡大により中断していたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選が再開し、アラブ首長国連邦UAEで集中開催となっている予選G組は2試合が行われ、マレーシアはUAEに0-4で敗れています。
 2019年11月19日のW杯予選インドネシア戦以来の公式戦となったマレーシアは、新たに帰化選手2名が代表に加わり期待が持たれていましたが、蓋を開けてみれば完敗でした。国内リーグのMリーグでも調子が上がっていないブラジル出身のFWギリェルメ・デ・パウラ、期限移籍中のオーストラリア1部リーグでは最長でも45分しか出場時間のないコソボ出身のMFリリドン・クラスニキの両帰化選手はいずれも機能しなかった一方で、UAEの帰化選手、MFファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマ (ブラジル)は2得点、後半途中から出場したFWカイオ・カネド(ブラジル)も得点はなかったものの、試合出場と同時にUAEの攻撃陣が一変し、そこから試合終了までの10分間で3ゴールを挙げたUAEの攻撃陣をリードしました。
 マレーシアは2019年9月10日にホームのブキジャリル国立競技場で行われたUAE戦で2ゴールを決めたFWアリー・マブフートにこの試合でも先制ゴールを含む2得点を許しており、相手のエース対策不足も露呈しています。
 素人目から見ても、マレーシアGKのファリザル・マーリアスのファインセーブやDFジュニオール・エルドストールの献身的な守備で0-4で済んで良かったという試合でした。フィットネスレベル、運動量、戦術とあらゆる面でUAEに対して明らかに劣っていたマレーシアは、前線ではいつもなら集中力を途切れさせないサファウィ・ラシドから試合中何度も笑みがこぼれる場面も見受けられる一方で、中盤の選手がほとんどボールに絡むことがなく、UAE攻撃陣にスペースを与え続けました。本来ならDFラヴェル・コービン=オングとDFマシュー・デイヴィーズの両サイドバックが攻撃を演出するマレーシアの得点パターンも試合当初は機能したものの、途中からは守備の比重が増える形になり、積極的な攻撃参加の機会が減りました。また、この試合の3日前に「秘密兵器」として披露されたDFディオン・コールズと主将のDFアイディル・ザフアンのセンターバックコンビも意思の疎通が不十分なところから先制点を許すなど、次戦となる6月11日のベトナム戦までに修正しなければならない課題が多く残った試合でした。
 UAE守備陣の明らかなハンドの反則が見逃されるなどマレーシアにとっては不運な場面もありましたが、この日のような試合では何度対戦してもUAEには歯が立ちそうもない印象が残りました。
 なお韓国メディアが「監督日韓戦」と呼んだ予選G組のもう一つの試合ではJリーグでプレーするDFテーラトン・ブンマタン(横浜M)、MFチャナティップ・ソングラシンタイ(札幌)らを欠くタイが、若手主体のインドネシアと2-2と引き分けています。
 この結果、マレーシアに勝利したUAE、インドネシアと引き分けたタイ、UAEに敗れたマレーシアの3チームが勝点9で並んだものの、得失差でUAEが2位、タイが3位、マレーシアが4位となり、この日試合がなかったベトナムが勝点11で首位、引き分けで予選初の勝点1を獲得したインドネシアが5位となっています。
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 正直、悔いが全く残らないほどの完敗で、むしろ次のベトナム戦には気持ちの切り替えが容易なのではと思いました。このベトナム戦、そして続くタイ戦は同じ東南アジアのライバルとしてプライドもかかる試合です。次戦までの1週間でタン・チェンホー監督とチームが与えられた宿題をどうこなしてくるのかに期待したいです。

FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組
6月3日@ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
アラブ首長国連邦UAE 4-0 マレーシア
得点者:UAE-アリー・マブフート2(18分、90+1分)、ファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマ(83分、90+2分)

6月3日@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
タイ 2-2 インドネシア
得点者:タイ-ナルバディン・ウェーラワトノドム(5分)、アディサク・クライソーン(50分)、インドネシア-イ・カデック・アグン・ウィドニャナ(39分)、エヴァン・ディマス(60分)

FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選
兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組順位表(2021年6月4日現在)

TeamPWDLGFGAGDPTS
1ベトナム532051411
2UAE530212489
3タイ62318539
4マレーシア6303810-29
5インドネシア6015518-151

P-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、PTS-勝点

予選G組今後の日程(時間は現地時間、試合はいずれも午後8時45分キックオフ)
6月7日(月)
アラブ首長国連邦-タイ@ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
ベトナム-インドネシア@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
6月11日(金)
インドネシア-アラブ首長国連邦ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
マレーシア-ベトナム@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
6月15日(火)
ベトナム-アラブ首長国連邦ザビールスタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ
タイ-マレーシア@アール・マクトゥーム・スタジアム、アラブ首長国連邦ドバイ

6月3日のニュース:U19代表合宿がロックダウンにより中止に、主力選手流出のペラFCに9選手が加入、今年のスズキカップは一箇所での集中開催か

U19代表合宿がロックダウンにより中止に
 今年2021年11月からベトナムのハノイで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズに向けて今月6月に予定されていたU23代表合宿が中止になったと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 事前に関係各所から合宿開催許可を得ていたU19代表でしたが、新型コロナウィルス感染拡大が止まらないマレーシアでは6月1日から14日まで移動制限を含む完全ロックダウンが実施されたことで、今回の合宿も中止となったようです。
 オリンピックの東南アジア版とも言えるシーゲームズでは、サッカーは各国のU23代表が出場しますが、マレーシアサッカー協会FAMは2024年パリオリンピック予選の準備としてU19代表を派遣する予定にしています。
 現在のロックダウン下では半径10kmを超えての原則として禁じられており、これによりスランゴール州プタリンジャヤにあるFAMの練習施設で開催予定だった合宿に選手が参加できない可能性があることなどが中止の理由とされています。
 オーストラリア出身のブライアン・マロニーU19代表監督は現時点ではチームをいつ招集できるかは不明だと話す一方で、新型コロナウィルスの感染状況やFIFAの国際マッチデーカレンダーなどを考慮しながら、次の合宿の予定を立てるとしています。
 U19代表はアジアサッカー連盟AFC U19選手権2020年大会の予選を勝ち抜き、ウズベキスタンで開催予定だった本戦出場の資格を得ましたが、新型コロナウィルス感染拡大により大会そのものが中止になっています。なお、この2020年大会の中止決定後、AFCはこの大会を2023年よりAFC U20選手権として開催することを発表しています。

主力選手流出のペラFCに9選手が加入
 5月31日の今年2度目のトランスファー期間が終了したMリーグですが、給料未払い問題により主力選手が多数退団した1部スーパーリーグのペラFCは公式Facebook上で新たに9選手が加入したことを発表しています。
 9選手の氏名の公表はMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLへの登録が正式に承認されるのを待って行われるということです。
 ペラFC経営陣の署名で行われたFacebookへの投稿では、主力選手6名の退団に伴うサポーターの憂慮を理解しているとした上で、残留した選手が継続して力を発揮できるよう、バランスの取れたチーム作りをするための補強を行ったとしています。
 給料未払い問題が発覚したペラFCからは帰化選手でマレーシア代表でもあるFWギリェルメ・デ・パウラと同じく代表選手のDFシャールル・サアドがJDTへ、MFJ・パルティバンとMFケニー・パッラジがKLシティFCへ、DFナジルル・ナイム・チェ・ハシムがサバFCと、いずれも同じMリーグ1部のクラブに移籍した他、シンガポール出身のDFシャキル・ハムザは母国シンガポール1部のライオンシティセーラーズFCに移籍しています。
 またマレーシア語紙ウトゥサン・マレーシア電子版は、ペラFCのイシャサム・シャールディン チームマネージャーは退団した主力選手6名に感謝の言葉を述べる一方で、この6選手の退団により1ヶ月あたりおよそ50万リンギ(およそ1330万円)の支出減となり、これは経営危機を乗り越えなければならないクラブにとっては重要なことだというコメントを紹介しています。

今年のスズキカップは一箇所での集中開催か
 アセアン(東南アジア)サッカー連盟AFF選手権スズキカップは東南アジアナンバー1を決める大会です。これまではグループステージから決勝までをホームアンドアウェイ方式で行ってきたこの大会は昨年2020年11月に開催が予定されていたものの新型コロナ感染拡大により中止となり、一旦は今年2021年4月に延期されました。しかし東南アジア各国で感染拡大が止まらなかったことから、再度延期された結果今年の12月5日開幕、来年2022年1月1日決勝となる日程が発表されています。
 これについてマレーシアの通信社ブルナマは、新型コロナの感染状況が各国とも改善されていないことからAFFが今年の大会を一箇所での集中開催に方式を変更する可能性があると報じています。
 AFFのKhiev Sameth会長は従来のホームアンドアウェイ方式で大会を開催するのが本意であるとしながらも、新型コロナの影響を考慮して、いくつかの選択肢を用意しておきたいと話しており、その一つが一箇所での集中開催方式だと言うことです。
 今年8月10日に組み合わせ抽選が予定されているスズキカップですが、開催方式についての発表は7月中に行われると言うことです。

6月2日のニュース:「秘密兵器」ディオン・コールズが代表に合流、JDT退団のハリス・ハルンはシンガポール代表を離脱、ディオン・コールズの代表加入にワン・クザインが反応

「秘密兵器」ディオン・コールズが代表に合流
 マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebook上でベルギー出身のDFディオン・コールズがFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に向けてアラブ首長国連邦のドバイで合宿中のマレーシア代表チームに合流したことを発表しています。
 前日にはFAMのハミディン・アミン会長自身がFAMの公式Youtubeチャンネルで代表26番目の選手が新たに参加することを知らせるティーザー映像を投稿していました。
 ベルギー出身のコールズ選手は25歳で2020/2021年シーズンはデンマーク1部で2位となったFCミッティランでプレーし、今季は22試合中21試合に出場した他、UEFAチャンピオンズリーグにも3試合出場しています。また、ベルギーの年代別代表でのプレー経験があり、U19代表時代にはUEFA U19選手権にも出場しています。
 FAMの公式Facebookへの投稿によると、コールズ選手がマレーシア代表としてプレーする意思を表示して以来、FAMはFIFAの選手地位委員会よりコールズ選手がベルギー代表(フル代表)としてのプレー経験がないことの承認や、コールズ選手がサラワク州クチン生まれで母親がマレーシア人でもあることなどを示した上で、ベルギーサッカー協会との交渉を経て、マレーシア代表としてプレーする資格取得の申請を行いました。その結果、マレーシア代表としてプレーする資格を得られると、FAMは直ちにアジアサッカー連盟AFCにW杯アジア2次予選出場資格の申請を行い、その申請が認められたことで晴れて今回の代表合流発表となったとしています。
 またコールズ選手がマレーシア代表としてプレーすることを決める際には、Mリーグ1部JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下の尽力があったこともFAMの発表では明らかにされています。
(写真はFAMの公式Facebookに掲載されたハミディン会長とコールズ選手の写真)

JDT退団のハリス・ハルンはシンガポール代表を離脱
 Mリーグ1部JDTを退団し、母国シンガポール1部のライオンシティセイラーズへ移籍したハリス・ハルンは、6月3日からサウジアラビアのリヤドで行われるW杯予選に出場するシンガポール代表を辞退することをシンガポールサッカー協会FASが公式サイト上で発表しています。
 代表チームの主将を務めるハリス選手は家庭の事情を理由に代表を辞退し、リヤドへ移動するチームには帯同しないということです。
 ハリス選手の代表辞退についてシンガポール代表の吉田達磨監督は「どんなチームであれ主将を失うのは当然、大きな損失である。自分が監督に就任以来、ハリス選手は代表チームのリーダーとしてチームに尽くしてくれてきた。」とハリス選手の代表辞退を惜しみつつも、ハリス選手不在のままであっても試合に臨まなければならない現実と向かい合い、戦術の変更は必要なものの、勝利を目指す姿勢は変わらないと話しています。
 シンガポールは6月3日から始まるFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選D組でサウジアラビア、ウズベキスタン、パレスチナとの対戦が控えています。

ディオン・コールズの代表加入にワン・クザインが反応
 上で取り上げたディオン・コールズのマレーシア代表加入のニュースに対し、同じく将来の代表候補とされるアメリカ在住のワン・クザイン・ワン・カマルがソーシャルメディアに意味深な投稿しているとサッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 マレーシアサッカー協会FAMによるコールズ選手の代表加入を知らせる投稿を引用した上で、疑問を表すような絵文字をつけて再投稿しています。
 ヴォケットFCは、この投稿はワン・クザイン選手自身も代表招集があれば応じる用意があるという意味ではないかと分析しています。
 両親がマレーシア人のワン・クザイン選手はこれまでフル代表に招集されたことはありませんが、2019年の東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU23代表に招集されたことはあります。しかし、この時は書類の不備などが理由で、結局、最終的には大会に出場できませんでした。
 22歳のワン・クザイン選手はアメリカ2部リーグにあたるUSLチャンピオンシップのスポルティング・カンザスシティIIから今季は同じUSLのリオ・グランデ・バレーFCトロスに在籍し、今季はここまでチームの全試合5試合(うち先発4試合)に出場しています。

6月1日のニュース:W杯予選-初戦出場停止のガンはチームの集中力に期待、MFL-ロックダウン中のMリーグクラブの練習は可能、KLシティFCにナイジェリア出身ストライカーが加入

 マレーシア政府は6月1日より6月14日までの2週間について、いわゆる「ロックダウン」を実施することを発表しました。生活に必要なビジネスのみが午前8時から午後8時までに限って営業が許可され、市民生活については生活必需品の買い物も含めて移動は自宅から半径10km以内、1台の車で外出できるのは1家族2名までなど昨年2020年3月に実施されたロックダウンとほぼ同様の内容ですが、現時点で累計感染者数およそ57万人も累計死亡者数およそ2800人と当時とは異なり、より深刻な状況下での実施となっています。

W杯予選-初戦出場停止のガンはチームの集中力に期待
 6月3日から始まるFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に向けて、初戦のアラブ首長国UAE戦は出場停止となっているブレンダン・ガンはチームに対して相手のことを気にかけるのではなく自分たちのプレーに集中すべきと述べています。
 いわゆるボックストゥボックスプレーヤーとしてしられるガン選手自身が出場できないことで、チームには穴が空いてしまいますが、ガン選手は予選G組の各チームはW杯予選中断前の2019年の時点より強くなっていると話す一方で、マレーシア代表も帰化選手のFWギリェルメ・デ・パウラ(JDT)、MFリリドン・クラスニキ(オーストラリア1部ニューカッスルジェッツ)が新たに加わり、またDFジュニオール・エルドストール(タイ1部チョンブリーFC)が2016年6月以来となる代表に復帰したことで確実に強くなっていると話しています。
 初戦で対戦するUAEはFIFAランキングでは73位とマレーシア(同153位)より明らかに格上で、さらに2019年の対戦時以降はMFファビオ・ヴィルジニオ・ジ・リマ、FWカイオ・カネド(いずれもブラジル出身)、FWセバスティアン・ルーカス・タグリアブエ(アルゼンチン出身)ら帰化選手が新たにチームに加わっています。
 それでもガン選手は相手ではなく自分たちのプレーに集中すればチャンスがあると話し、むしろUAEの方がプレッシャーを感じていると指摘しています。「UAEはこの12ヶ月間で4人の監督が就任し、(2019年にマレーシアと対戦した際の)ベルト・ファン・マルワイク監督を解任しながら、その後任2名を解任すると再びファン・マルワイク監督を就任させている。まだ代表チームの選手の選考も混乱しているようだ。」と述べています。
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 ガン選手の指摘通り、UAEは2019年12月にベルト・ファン・マルワイク監督(オランダ)を任期わずか9ヶ月で解任し、その後任にはイヴァン・ヨヴァノヴィッチ監督(セルビア)が就任するも新型コロナ禍の中、1試合も指揮をとることなく解任し、さらにその後任のホルヘ・ルイス・ピント(ポルトガル)監督も昨年2020年11月に解任すると、2020年12月からはファン・マルワイク監督を再登板させています。
 またホームのブキジャリル国立競技場(クアラルンプール)での試合とはいえ、2019年9月10日のW杯予選ではマレーシアはUAEをギリギリまで追い詰めたのは事実なので、6月3日の試合がガン選手が期待するように同じような接戦になるのかどうかに注目です。

MFL-ロックダウン中のMリーグクラブの練習は可能
 前述したようにマレーシア政府は6月1日より6月14日までの2週間はいわゆる「ロックダウン」を実施することを発表しましたが、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、ロックダウン期間中であっても合宿形式であればチーム練習は可能であるという声明を発表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOによれば、新型コロナウィルス対策を決定するマレーシア政府の国家安全保障委員会、保健省、そして国内のスポーツを監督する青年スポーツ省より了承を得たことで、ロックダウン期間中であってもMリーグ各クラブは合宿形式での実施を条件に練習が可能になったとしています。
 この練習許可は今月6月下旬に予定されているAFCチャンピオンズリーグに出場するJDTや*AFCカップに出場するクダ・ダルル・アマンFC、トレンガヌFCにとっては朗報だと話すアブドル・ガニCEOは、この練習許可はあくまでも合宿形式でのチーム練習を行うこと、さらには厳格な標準作業手順SOPを遵守することが条件であると強調した上で、MFLはこれまでにJDT、クダ、トレンガヌに加えて、1部ではUITM FC、2部ではトレンガヌFC IIとPDRM FCに対してチーム練習を許可したことも明らかにしています。
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 *AFCカップはクダ、トレンガヌが所属する予選H組とI組の集中開催地となっていたシンガポールが新型コロナ感染拡大を理由に開催権を返上したため、実際には6月下旬の開催となるかどうかは確定していません。

KLシティFCにナイジェリア出身ストライカーが加入
 Mリーグ1部のKLシティFCは公式Facebookでナイジェリア出身のFWキリアン・ヌワブエズの加入を発表しています。
 アルバニア1部のKFラチから加入する28歳のヌワブエズ選手は2019/2020年シーズンには36試合で23ゴールを挙げてリーグの得点王に輝いている他、このシーズンに出場したUEFAヨーロッパリーグ予選ではハポエル・ベエルシェバFC(イスラエル)相手にゴールも決めています。
 このヌワブエズ選手を取り上げたスポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、KLのボジャン・ホダック監督からかつてパハンに所属していた同じナイジェリア出身のディクソン・ヌワカエメの映像を見るようにとアドバイスされたこと、さらにKLのスタンリー・バーナードCEOとの面談がKL加入の決め手となったことなどヌワブエズ選手のコメントを紹介しています。
 KLはトレンガヌFCから加入したドミニク・ダ・シルヴァ(モーリタニア)が第6節(4月3日)のサバFCとの試合で負ったケガで今季の出場は絶望となっており、ヌワブエズ選手はダ・シルヴァ選手欠場で空いた攻撃陣の穴を埋めることが期待されています。
 またKLはこのブログでも以前取り上げた、地元KL出身でオーストラリア育ちのMFライアン・ランバート(22)の加入も併せて発表しています。昨季はオランダ2部リーグのFCデン・ボスのU21チームでプレーしていました。ライアン選手は英国やオーストラリアに加えてマレーシア代表としてプレーする資格もあります。

5月31日のニュース:マレーシア代表モデルのG-SHOCK販売開始-その人気に乗じた便乗商法も、選手流出が止まらないペラFCは新たな外国籍選手獲得か、ペラFC IIのマネージャーが退団

マレーシア代表モデルのG-SHOCK販売開始もその人気に乗じた便乗商法も
 マレーシアサッカー協会FAM公認のマレーシア代表モデルG-SHOCK限定版の人気に乗じた便乗商法をオンラインメディアのマレーシアンガゼットが報じています。
 マレーシア代表のニックネーム「ハリマウ・マラヤ(マラヤの虎)」モデルと名付けられたこの限定モデルは代表のチームカラーである黄色と黒を基調にしたデザインで今年3月に発表されました。そして特製Tシャツとリストバンド付きで価格はRM579(およそ1万5400円)、数量は限定999個、しかもシリアルナンバー入りで6月1日より実店舗とオンラインの両方で販売が始まることが発表されました。
 しかし5月28日になると突然、FAMの公式Facebook上では翌日5月29日にこのハリマウ・マラヤモデルの販売開始が発表され、そこから24時間も経たないうちに今度は国内のG-SHOCK代理店が声明を発表し、北部クダ州アロースターのG-SHOCK専門店G-Factory、マレー半島東海岸のパハン州クアンタンのG-Factory、そして東マレーシアのサラワク州クチンのG-Factoryの3店舗を除き、G-SHOCKハリマウ・マラヤモデルは既に売り切れとなっていることを明らかにしています。
 明日6月1日にはオンライン通販サイトShopeeのG-SHOCK公式ストアで当初の予定通り販売開始となるようですが、マレーシアンアゼットはこれに先んじてこのShopeeのサイトにはこのハリマオ・マラヤモデルを3倍以上の1889リンギ(およそ5万500円)で出品する輩も現れていることも報じています。
 なおこのハリマウ・マラヤモデルのG-SHOCKは6月3日から始まるFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選にむけてアラブ首長国連邦で合宿中の代表選手全員にも既に支給されているということです。
(下はFAM公式Facebookで告知されたG-SHOCKハリマウ・マラヤモデル販売開始の告知)

選手流出が止まらないペラFCは新たな外国籍選手獲得か
 給料未払い問題で選手の退団が止まらないMリーグ1部のペラFCは、期限が今日までとなったトランスファーウィンドウ期間中の戦力補強を進めているようですが、サッカー専門サイトのヴォケットFCによると、レバノン出身の選手が候補に挙がっているということです。
 当初、ペラFCはレバノン1部のアル・アンサールSCでプレーするセンターバックのフセイン・エル・ドーの獲得を目論んでいたということですが、両者間での合意に至らず、現在は同じレバノン出身でバーレーン1部アル・アハリ・ドバイFCでプレーする同じセンターバックのジャド・ヌールディンとの交渉が進んでいるということです。なおフセイン・エル・ドーは2019年に、ジャド・ヌールディンは2018年にそれぞれ当時のペラFAでプレー経験があり、ジャド選手はペラFCの2018年マレーシアカップ優勝にも貢献しています。
 この他、ペラFCはブルガリア生まれながらレバノン代表のMFサミル・アヤス、英国出身で昨季はシンガポール1部のホウガン・ユナイテッドFCでプレーしたMFチャーリー・マシェルとの契約合意も近いということです。
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 ペラFCのチョン・イーファット監督は、今回開幕から退団が噂されているブラジル出身のカレッカとレアンドロ・ドス・サントスは残留すると述べていますが、この記事を見る限りでは、ブラジルコンビの退団は確定的のようです。
 って言うか、給料未払い問題を抱えているクラブが新たな選手獲得はそもそも可能なのかどうか、それをFAMがゆるすのかどうかがとても気になります。

ペラFC IIのマネージャーが退団
 Mリーグ2部プレミアリーグのペラFC IIのチームマネージャーが退団すると、マレーシア語紙ウトゥサンマレーシアが報じています。
 Mリーグ1部スーパーリーグのペラFCのセカンドチームであるペラFCのチームマネージャーを務めるアザン・ノー氏は、今季Mリーグ3部のM3リーグのマンジュンシティFCのチームマネージャーに就任しますが、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは複数のクラブでの要職の兼務を禁じていることから、ペラFC IIのチームマネージャーの職を辞するということです。
 ペラ州マンジュン地区サッカー協会の会長でもあるアザム氏は5月1日にペラFC IIのチームマネージャーに就任したばかりで、1ヶ月も経たない内での辞職となります。
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 一つ前の記事でも取り上げたようにペラFC IIのトップチームであるペラFCからは、給料未払いを理由に主力選手が続々と退団しています。ペラFCのチョン・イーファット監督は、主力選手の退団によってできた穴はセカンドチームのペラFC IIの選手を使って埋めたいと話しており、その通りペラFC IIの主力選手がペラFCへ昇格すれば、現在プレミアリーグで11チーム中10位に沈んでいるペラFC IIは来季は3部降格のせいもあります。
 

5月29日のニュース:代表はW杯予選前最後の練習試合でミス連発、タイ1部クラブ退団のニコラス・スウィラッドはパハンに加入、ヤクルトマレーシアはデフサッカーへの支援を継続

 1日の新規感染者数がついに8000人を超えたマレーシア。マレーシア政府は6月1日から2週間のロックダウンを行うことを発表し、6月19日から再開予定のMリーグ2部プレミアリーグ、7月9日から再開予定のMリーグ1部スーパーリーグとも試合日程の変更を迫られそうです。シンガポールの開催権返上で宙に浮いたAFCカップも含め、新型コロナウィルの影響はまだまだ続きそうです。

代表はW杯予選前最後の練習試合でミス連発
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の再開を6月3日に控えるマレーシア代表は予選前最後の練習試合となるバーレーン戦を行い、0-2で敗れています。
 試合前にはベストメンバーで臨むと話していたタン・チェンホー監督は、予選初戦は警告累積により出場停止となるMFブレンダン・ガンを先発から外し、代わりにリリドン・クラスニキを中盤に配置、さらに予選では先発が予想されるFWギリェルメ・デ・パウラがFIFAの帰化選手規定を満たしていないことから国際Aマッチとなったこの試合には出場できず、FWシャフィク・アフマッドがワントップに入る布陣で臨みました。
 試合開始から積極的に相手ゴールへ迫るマレーシアは9分にはDFマシュー・デイヴィーズが、先制された後も46分にはシャフィク・アフマドがいずれもシュートを放ちますが得点に至らず、前半を0-1で折り返しました。後半に入るとタン監督はイルファン選手に代えてDFジュニオール・エルドストールを投入、その後もノーシャルル・イドラン・タラハ、アリフ・アイマン、ルクマン・ハキム・シャムスディンと次々にFWを投入しましたが、結局無得点に終わっています。
 一方、バーレーンの1点目は41分に自陣ペナルティーエリア内でDFイルファン・ザカリアがバーレーンFWマフディー・アブドルジャバルを倒して与えたPKをマフディー選手自身がゴールを決め、2点目は41分にMFリリドン・クラスニキからのバックパスの処理にもたついたGKファリザル・マーリアスがバーレーンMFモハメド・マルフーンにボールを奪われルトそのままゴールを決められるなど、いずれもミスによる失点でした。
 FIFAランキングでは50位以上上のバーレーンを相手にしながら、中盤でシャマー・クティー・アッバと組んだクラスニキ選手が機能した反面、クウェートとの練習試合と合わせて2試合で6失点の守備陣、そして2試合で1得点の攻撃陣と予選に向けては不安要素も多かった試合でした。

タイ1部クラブ退団のニコラス・スウィラッドはパハンに加入
 昨季途中にタイ2部ノーンブワ・ピッチャヤFCに加入し、チームの2部で優勝と1部昇格に貢献、来季の契約も結びながら、退団となったDFニコラス・スウィラッドがMリーグ1部スーパーリーグのスリ・パハンFCに加入しことをマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 タイ1部で外国籍選手がプレーするには自国代表選手として最低3試合のプレー経験が必要ということですが、母親がマレーシア人のスウィラッド選手はマレーシア代表としてプレーしたことがないことから、契約を更新していたにも関わらず、ノーンブワ・ピッチャヤFCを退団していました。
 開幕から不振に苦しんだスリ・パハンFCはトランスファーウィンドウ期間に5人中4人の外国籍選手を入れ替える大ナタを振るい、そこからはマヌエル・イダルゴ(アルゼンチン)、アウン・カウン・マン (ミャンマー)ら新加入攻撃陣の活躍で1勝1分と復調の気配が見え始めています。今回、そこにスウィラッド選手が加わることで守備陣が補強され、後半戦ではスリ・パハンFCがリーグの台風の目になりそうです。
 

ヤクルトマレーシアはデフサッカーを含めたマレーシアデフスポーツ連盟への支援を継続
 マレーシアの通信社ブルナマは、ヤクルトマレーシア社が昨年に続き、今年2021年もマレーシアのデフ(聴覚障害者)スポーツ連盟への支援を継続することを発表したと報じています。なお支援は活動資金援助とヤクルト製品やスポーツ用具提供の形で行われ、その総額は4万リンギ(およそ106万円)ということです。
 ヤクルトマレーシア社は、昨年2020年にはデフサッカーワールドカップ初出場を目指すデフサッカーマレーシア代表の支援も行いましたが、韓国で開催予定だった大会は、新型コロナウィルスの影響で中止になっています。
 世界ランキング24位、アジアランキング6位のデフサッカーマレーシア代表は、来年2022年5月にブラジルで開催される聴覚障害者のための総合スポーツ大会、デフリンピック予選場が現在の目標ということで、ヤクルトマレーシア社はその支援を今後も行っていくということです。

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The former Kuala Lumpur City FC (KL City) midfielder, who has been playing in the Malaysia League (M-League) for 12 years, explained that UiTM FC were only lacking in experience, adding that this was evident from their match against KL City FC on May 8, which ended in a 1-1 draw.

“The coaches here (UiTM FC) saw some weaknesses in their midfield and asked me to join them to help the youngsters in the team.

“I noticed that the youngsters lack an experienced leader to give them instructions on the field,” he said in a statement issued by the Malaysian Football League (MFL) today. 

The 32-year-old Mohd Alif stressed that one of the weaknesses of the UiTM players was their lack of positional play, thus failing to close down space for their opponents to launch attacks.

UiTM FC are currently last in the 12-team Super League standings, having collected just two points from 13 matches.  

Mohd Alif, who is nicknamed ‘Elneny UiTM’ for having the same hairstyle as Mohamed Elneny, who is a midfielder with English Premier League giants Arsenal, is thankful that he could still continue his career as a professional footballer.

He was a household name among Negeri Sembilan fans and was one of the main pillars of the Hoben Jang Hoben’s glorious era during the 2009-2001 seasons.

Mohd Alif, who is known as a midfield hardman, played for Negeri Sembilan until 2014 and also featured for Sime Darby FC, Melaka, Felcra FC and Kuala Lumpur.

5月28日のニュース(2):北朝鮮予選辞退の影響でマレーシアの順位が2位から4位へ、デ・パウラは本番前最後の練習試合は出場資格なし

 W杯予選前の最後の練習試合となるバーレーン戦が本日5月28日午後7時30分(現地時間、マレーシア時間では5月29日深夜12時30分)から行われますが、その前に衝撃的なニュースが飛び込んできました。

北朝鮮予選辞退の影響でマレーシアの順位が2位から4位へ
 アジアサッカー連盟AFCは公式サイト上で、今月5月16日に北朝鮮がW杯予選の出場辞退を発表したことを受け、FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の順位決定要件の変更を発表しています。
 アジア2次予選では、各組1位の8チームと各組2位の上位4チームの合計12チームが3次予選に進みますが、北朝鮮がいた予選H組がそれまでの5カ国から4カ国となった一方で、残る7組は5カ国のままであることから、各組2位と5位の対戦成績は順位決定の際に考慮しないことが正式に発表されました。
 このブログでもこうなる可能性があり、その結果としてマレーシアの予選順位に大きな影響が出ることを北朝鮮出場辞退発表直後の5月18日のニュースで取り上げましたが、その懸念が現実のものとなりました。
 この発表が出る前までのマレーシアが所属する予選G組の順位は以下の通りでした。

TeamPWDLGDPts
1ベトナム5320411
2マレーシア530229
3タイ522138
4UAE420246
5インドネシア5005-130
P-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GD-得失差、Pts-勝点

 マレーシアを除くG組の各チームはいずれも最下位のインドネシアとは1試合対戦しており、来月6月3日からアラブ首長国連邦UAEで再開されるW杯予選で残る1試合を戦います、マレーシアは既にインドネシアとはホームとアウェイで対戦し2勝しています。このため、今回のAFCによる措置により、マレーシアはそこで得た勝点6を失う一方で、他のチームは1勝分の勝点3を失い、その結果、インドネシアを除く予選G組の順位は以下のように変動します。

TeamPWDLGDPts
1ベトナム422028
2タイ412105
3UAE3102-13
4マレーシア3102-13
*P-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GD-得失差、Pts-勝点

 

 2019年末にインドネシア代表監督に就任した韓国出身のシン・テヨン監督は、今回のW杯予選では若い選手を多く招集していることから、インドネシアは予選を通して最下位のままの可能性が高く、ベトナム、タイ、UAEは対戦成績が予選順位に関係しないインドネシア戦では、主力選手を休ませるなど余裕を持った日程となるのに対し、インドネシア戦が残っていないマレーシアは上位進出のためには気を抜ける試合が1試合もない状況での予選となります。

デ・パウラは本番前最後の練習試合は出場資格なし
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の初戦ととなるアラブ首長国連邦UAE戦(6月3日)まで残り1週間となった本日、マレーシア代表はバーレーンのリファーにあるナショナルスタジアムでバーレーン代表と本番前の最後の練習試合を行いますが、英字紙ニューストレイトタイムズは、国際Aマッチとして行われるこの試合にはブラジル出身で帰化選手のギリェルメ・デ・パウラは出場資格がないと報じています。
 5月25日に行われたクウェート代表との練習試合ではチーム唯一のゴールを決めたデ・パウラ選手ですが、FIFAが規定する「新しい国籍を取得」した選手が代表チームでプレーする資格として「当該協会の管轄区域において、18歳以降に少なくとも5年の居住歴がある選手」の条件を満たしていないことがその理由です。この記事によれば、デ・パウラ選手は来月6月1日にはFIFAが求める条件を満たすことになり、W杯予選にはギリギリのところで出場可能ということです。また5月25日に行われたクウェート代表との試合は国際Aマッチではなかったことから、デ・パウラ選手の出場には支障がなかったようです。
 なお、5月24日に行ったウクライナ(FIFAランキング24位)との練習試合で、バーレーン(同99位)は1-1と引き分けており、マレーシア(同153位)にとっては本番前の最後の練習試合ながら厳しい戦いになりそうです。