4月17日のニュース
東南アジア競技大会出場のU23代表候補発表-J3沼津のハディは2019年以来の候補入り
ACL-ベルグソンにキックを見舞った広州FC選手が解雇に(映像あり)

東南アジア競技大会出場のU23代表候補発表-J3沼津のハディは2019年以来の候補入り

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、4月19日(火)より始まるU23代表合宿に参加する31名のメンバーを発表しています。今回の合宿は来月5月6日からベトナムのハノイで開催される東南アジア競技大会、通称シーゲームズの男子サッカーに出場するメンバー選考が目的です。

新型コロナ感染拡大の影響で1年遅れの開催となった今回のシーゲームズでは、マレーシアはタイ、シンガポール、カンボジア、ラオスと同じグループステージB組になっており、フィリピンのマニラで開催された前回2019年大会優勝のベトナム、準優勝のインドネシアのいるA組とは別組となっています。

4月19日(火)よりマラヤ大学構内にあるUMアリーナを会場として行われるU23代表で選ばれたメンバーの顔ぶれですが、昨年10月にモンゴルのウランバートルで行われたAFC U23アジアカップ予選をグループ1位で予選突破を決めたメンバー19名が中心となっています。

この他、今年2月に行われた東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権に出場したU23代表からはウバイドラー・シャムスル・ファジリ(FAM-MSNプロジェクト)とA・セルヴァン(ヌグリスンビラン)の2名が選ばれています。なおこのAFF U23選手権でマレーシアU23代表はラオスU23代表に2戦2敗でグループステージ敗退となっています。

残る10名はスランゴールでプレーするダニアル・アスリ、シャヒル・バシャー、アリフ・ハイカル、JDTのセカンドチームJDT IIでプレーし、プレミアリーグではゴールも決めているダリル・シャム、アイサル・ハディ、トレンガヌの正GKに近づいているラハディアズリ・ラハリム、トレンガヌのセカンドチームのトレンガヌIIのムスリフディン・アティク、サフワン・マズラン、KLシティのハキミ・ロスリ、そしてJ2岡山から3沼津に期限付き移籍中のハディ・ファイヤッドとなっています。

U23代表候補は非公開で4月29日に東ティモールU23代表と、5月1日にはフィリピンU23代表と練習試合を行い、最終メンバー20名を決定した後、5月4日にハノイ入りすることになっています。(なお今大会は主催者規定により、この20名の中から新型コロナ感染者が出た場合に限り、選手の追加登録が可能ということで、ハノイ入りする選手は20名となることが決まっています。)

ハノイ入り後は5月7日の初戦がタイ、以下ラオス(5月11日)、シンガポール(5月14日)、カンボジア(5月16日)と試合が続き、準決勝に進出するためには、B組の上位2位までに入る必要があります。

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今回のメンバーで興味深いのはJDTのアリフ・アイマンが選ばれていないことです。昨季のリーグMVPを史上最年少の19歳で受賞したアリフ選手はA代表でも主力選手ですが、今回、U23代表に選ばれなかったことで、6月1日から19日の予定でウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップにU23代表として出場するのではなく、6月8日から14日までクアラルンプールで開催されるAFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選にA代表として出場する可能性が高くなりました。(あるいは単にJDTが招集を拒否した可能性もありますが。)同じJDTでは、先日のACLの広州FC戦でゴールを決めたラマダン・サイフラーも個人的にはU23代表で見てみたい選手でしたが、こちらも今回は招集されていません。

その一方で、ムカイリ・アジマル、クエンティン・チェン(いずれもスランゴール)、ラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)、アズリ・アブドル・ガニ(KLシティ)、ルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)ら昨季はA代表に招集された選手たちは、少なくとも今季はキム・パンゴン監督はA代表では起用する可能性がなく、U23代表でシーゲームズ、そしてAFC U23アジアカップで頑張れ、ということなのかも知れません。

またJ2岡山からJ3沼津に期限付き移籍中のハディ・ファイヤドは、2019年3月のAFC U23選手権2020年大会予選以来となるU23代表への招集となっています。昨年は出場機会を求めて岡山から沼津へ期限付き移籍したハディ選手ですが、移籍先の沼津での練習で膝前十字靭帯を断裂し、昨季を棒に振っています。今回のU23代表招集はケガの後は順調に回復したということでしょう。現在のU23代表はAFC U23アジアカップ予選では3試合でチーム総得点が2、AFF U23選手権では2試合で同じく1点と深刻な得点力不足が課題で、大型FWのハディ選手には大きな期待がかかります。

東南アジア競技大会2021年大会出場 U23代表合宿参加メンバー

選手氏名年齢所属
ムカイリ・アジマル21スランゴール
シーク・イズハン20スランゴール
アフマド・ジクリ20スランゴール
アズリン・アフィク20スランゴール
クエンティン・チェン23スランゴール
ハリス・ハイカル20スランゴール
ダニアル・アスリ22スランゴール
シャヒール・バシャル21スランゴール
アリフ・ハイカル22スランゴール
ファイズな・アメル19スランゴール 2
ファーミ・ダニエル20スランゴール2
ニック・アキフ23トレンガヌ
アザム・アズミ21トレンガヌ
シャフィク・イスマイル22トレンガヌ
ハイリー・ハキム22トレンガヌ
ラハディアズリ・ラハリム21トレンガヌ
サイド・ナスルルハク23トレンガヌII
ヌル・アズファル22トレンガヌII
ムスリフディン・アティク21トレンガヌII
サフワン・マズラン20トレンガヌII
ウマル・ハキム20JDT II
ダリル・シャム20JDT II
アイサル・ハディ19JDT II
シャフィー・アズスワド21JDT III
アズリ・アブドル・ガニ23KLシティ
ハキミ・ロスリ19KLシティ
ルクマン・ハキム20KVコルトレイク
アイマン・アフィフ21クダ
ウバイドラー・シャムスル19FAM-MNSプロジェクト
A・セルヴァン22ヌグリスンビラン
ハディ・ファイヤド22J3沼津
ACL-ベルグソンにキックを見舞った広州FC選手が解雇に(映像あり)

香港の英字紙サウスチャイナモーニングポストSCMPによると、4月15日のAFCチャンピオンズリーグACLのJDT対広州FC戦の試合中に、JDTのベルグソン・ダ・シルヴァにキックを見舞った広州FCのグァン・ハオジンが解雇されたようです。

この記事では、「グァン選手がチームの規範を犯したことを深刻に受け止め、クラブは即時解雇を行なった」というクラブからの発表を報じています。

グループステージI組の第1節に行われたこの試合では、Mリーグ1部スーパーリーグ8連覇中のJDTが若手主体の広州FCを試合開始から終始圧倒し、5-0で圧勝しています。この試合ではJDTが4-0とリードしていた68分に、JDTのベルグソン選手と交錯して倒れ込んだ広州FCのグァン選手が、ベルグソン選手の側頭部にキックを見舞い、一発レッドで退場となりました。問題の場面は下の映像の04:00からです。(画像はAstro Arenaの公式YouTubeより)

映像ではマレーシア人コメンテーターが「審判が説明する必要がないほど明らかです。」と言うほど露骨な反則でしたが、このグァン選手の退場で10人となり、さらに劣勢になった広州FCはその後、JDTに追加点を許し、0-5で敗れています。

広州FCの公式サイトでは、監督、コーチおよび選手に対して、グァン選手の蛮行が広州FCの選手に求められている三九規則に違反していること、また監督、コーチが選手を選手を厳格に統制できていないとして双十規則に違反していると説明し、これを罰すると同時に、今後同様のケースが起こることを防ぐために1)グァン選手の即時解雇、2)監督の給与は3段階、コーチの休養は1段階降格処分を行うと発表しています。(Google翻訳による)

三九規則と双十規則が具体的に何かは分かりませんが、クラブは今回の件に対して、厳格な姿勢で望んでいることは伝わってきます。