1月16日のニュース
スズキカップ惨敗の原因分析を行う独立委員会のメンバーが明らかに
U23代表GKがKLシティに加入
セリエAのストライカーがJDTに加入

スズキカップ惨敗の原因分析を行う独立委員会のメンバーが明らかに

昨年2021年末に開催された東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020でのグループステージ敗退を受け、マレーシアサッカー協会FAMはこの予想外に速かった敗退の原因分析を行う外部委員会の設置を発表し、元代表選手でマレーシア王立警察クアラルンプール本部長を務めたこともあるデル・アクバル・カーン氏をその委員長に任命して、委員会のメンバーの人選を一任していましたが、そのメンバー6名が確定したことから、サッカー専門サイトのスムアニャ・ボラはそのメンバーの顔ぶれを紹介しています。

  • デル・アクバル・カーン委員長
    1960年代から70年代にかけてマレーシア代表やマレーシア王立警察が運営するPDRM FA(現PDRM FC)、スランゴールFA(現スランゴールFC)でプレーし、現役引退後はFAMの仕事につき、1990年代には代表チームマネージャーを務めた他、2000年から2005年までは事務局長も務めています。
  • アレックス・ソーセイ委員
    ヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)でプレーした元代表選手で、20年以上に渡りアジアサッカー連盟AFCで勤務し、2008年からは事務局長を務めていましたが、2012年に会計監査の際に汚職もみ消し工作の指示を行なった疑惑が持ち上がり辞任しています。
  • アフマド・ファエザル・モハマド・ラムリ委員
    2019年から国立スポーツ機関ISNのCEOを務め、それ以前はISNとISNを運営する国家スポーツ評議会MSNを担当する首相府直属の経済計画部での勤務経験がある他、AFCフットサルコーチのライセンスも保持しています。
  • アフマド・カワリ・モハマド・イサ委員
    元マレーシアスポーツ記者協会の会長で、1990年からマレーシア語紙ブリタハリアンの記者を務め、2001年から2005年まではFAMのメディア担当責任者を務めました。その後はブリタハリアンを経て、昨年まではスポーツ専門衛星チャンネルのスタジアムアストロで編集責任者を務めていました。
  • シュコル・アダン委員
    昨年のKLシティFCでのマレーシアカップ優勝を持って24年間の現役生活を引退した元代表選手で、昨年2021年の優勝を含めて5度のマレーシアカップ優勝や、2005年にはスランゴールFA(現スランゴールFC)でリーグ戦優勝、FAカップ優勝、マレーシアカップ優勝のトレブル(三冠)も果たしています。
  • ガナセガラン・スブラマニアム委員
    元AFCコーチング指導者で、AFCではコーチ指導用の研修プログラム作成に携わった他、フットサル指導者向けの研修プログラムや、各国の状況に合わせたフィールド上の芝の保全方法などの指導も行っています。
  • スコット・オドネル委員
    今年1月1日付で就任したばかりのFAMのテクニカルディレクターで、1990年代にはクアラルンプールFA(現KLシティFC)やシンガポールのクラブでプレーした他、コーチとしてはシンガポールやカンボジアのクラブでの指導経験があります。FAMのテクニカルディレクター就任前には母国オーストラリアのキャンベラ州女子サッカー協会でもテクニカルディレクターを務めていました。

スズキカップ2020についてFAMは当時のタン・チェンホー代表監督に対し、前回2018年大会に続く2大会連続の決勝進出をKPI(重要業績評価指標)としたものの、その準備段階から様々な問題があったとされており、結果としてグループステージ敗退につながった直接的な原因分析のために設置されたのがこの独立委員会です。FAM外部から委員を集めることで透明性を持った究明作業を行うことが期待されており、新型コロナ最中の大会で30名の登録が可能にも関わらずなぜFAMは24名しか登録しなかったのか、しかもその内ミッドフィルダーはわずか2名で、結果として他のポジションの選手を起用することになったのはなぜか、さらに10月の中東遠征や6月のW杯予選に招集された主力選手がスズキカップ2020では招集されなかったのはなぜか、またFAMが大会前に練習試合などを組まなかった理由など、この独立委員会が解明する必要がある疑問は残っています。

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この独立委員会設置が発表されたこと自体、スズキカップで代表が惨敗したことへの批判をFAMが受けた結果のいわば泥縄的措置であり、当初は敗因分析は内部委員会の代表チーム運営委員会で行われれるはずでした。大会敗退から既に1ヶ月近く経つにもかかわらず、まだ何も出てこないのはFAMの職務怠慢と言われてもやむを得ないでしょう。

U23代表GKがKLシティに加入

Mリーグ1部のKLシティは、U23代表GKのアズリ・ガニの加入をクラブ公式Facebookで発表しています。昨季はペラFCでプレーしたアズリ選手は昨年開催されたAFC U23アジアカップ予選の3試合全てでGKとしてフル出場し、チームの予選突破と本戦出場に貢献しています。2021年シーズン開幕前にクダからペラへ移籍したアズリ選手は、給料未払い問題で大量の主力選手が退団し、今季は11位となり来季は2部に降格するペラと11月末に契約解除で同意していました。

KLシティには昨季はチーム躍進に貢献し、優勝したマレーシアカップ決勝でもスーパーセーブを連発したフィリピン代表のケヴィン・レイ・メンドーザが正GKとして在籍していますが、KLシティと2年契約を結んだ22歳のガニ選手は第2GKとなることが予想されています。またKLシティは今季はAFCカップに出場するため、選手層を厚くすることが急務でしたが、アズリ選手の加入でGKに関しては補強完了となりそうです。

セリエAのストライカーがJDTに加入

Mリーグ1部8連覇中のJDTはクラブ公式FacebookでセリエAのウディネーゼよりFWフェルナンド・フォレスティエリが加入することを発表しています。アルゼンチン生まれながらイタリアの年代別代表でのプレー経験もあるフォレスティエリ選手は、退団したゴンザロ・カブレラに代わって、昨季はリーグ2位の23ゴールを挙げたFWベルグソン・ダ・シルヴァとリーグ最強のフォワードコンビを結成することになりそうです。

31歳のフォレスティエリ選手は、イタリアリーグのジェノアやシエナ、ヴィチェンザ、エンポリ、バリ、スペインリーグのマルガ、英国1部EPFのワトフォードや2部のシェフィールド・ウエンズデイでもプレー経験があり、同じMリーグ1部のスリ・パハンでプレーするマヌエル・イダルゴと英国2部のシェフィールド・ウエンズデイではチームメートだったこともあるということです。なおフォレスティエリ選手が加わったJDTは1月25日からアラブ首長国連邦でのプレシーズン練習が始まります。