8月19日のニュース:サッカー協会が方針転換-AFCU23アジアカップ予選にU22代表を派遣、JDTは元コロンビア代表ファルカオ獲得の噂を公式に否定、Mリーグはスタジアムでの観戦許可実現に意欲  

サッカー協会が方針転換-AFC U23アジアカップ予選にU22代表を派遣
 マレーシアサッカー連盟FAMは2024年パリオリンピック出場を目指す長期計画の一環として、今年10月にモンゴルで開催予定のアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選にU20代表を派遣することを発表していましたが、その方針が変更になったようです。
 マレーシア語紙ハリアンメトロによると、8月17日に開かれたFAM理事会でU20代表に代わってU22代表をAFC U23アジアカップ予選に派遣する方針へと変更されたということです。
 このU23アジアカップ予選でマレーシアはタイ、ラオス、そして集中開催地のモンゴルとともに予選J組に入っています。
 FAMのハミディン会長はU23アジアカップ出場を目指し、この予選突破のためにベストチームを編成したいと話していますが、その一方で10月27日から31日まで開催となる予選期間がFIFA国際マッチデー期間に指定されていないことから、Mリーグを含め各クラブにはU23代表への選手招集を拒否する権利があり、現実的にはベストチームとはならない懸念も明らかにしています。
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 マレーシア国内では、例年この時期は国内サッカーで最大の盛り上がりを見せるマレーシアカップの準決勝から決勝の時期に当たることに加え、現在、マレーシア政府が全ての渡航者に求めている新型コロナ対策が変更にならない限り、マレーシア入国後から14日間の強制隔離期間もあるため、ハミディン会長が心配する通り、各クラブで主力選手としてプレーする選手の招集は難しそうです。
 これまで頑なにU20代表派遣を主張してきたFAMの大会2ヶ月前のUターンにはその理由も含め首を傾げたくなる点もありますが、ボラセパマレーシアJPとして期待したいのはこのU23アジアカップにはこの年代ながら既に6月のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場したルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部FVコルトレイク)、アリフ・アイマン(JDT)をこのU23アジアカップ予選には招集せず、彼ら抜きでU22代表を編成してもらいたい、ということです。さらに言えば、今年末に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでフル代表招集の可能性があるハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、ムカイリ・アジマル(スランゴールFC)あたりの選手たちもこのU23アジアカップ予選には招集せず、彼らはむしろスズキカップや来年2月のアジアカップ2023年大会3次予選でフル代表に招集してもらいたいです。人材難のマレーシアとはいえ、既にフル代表でプレーするルクマン選手やアリフ選手を「格下」相手の試合に出場させる意味はなく、彼ら抜きのU22がこの予選を突破できなければ、それこそパリオリンピック予選を含めた今後数年間は東南アジアのライバルであるタイ、さらにその上をいくベトナムなどにも太刀打ちできないことになるので、チーム力底上げのためにも彼ら抜きでのU22代表編成を期待したいです。

JDTは元コロンビア代表ファルカオ獲得の噂を公式に否定 
 ポルトやアトレティコ・マドリードなどで活躍し、トルコ1部のガラタサライを退団したばかりのコロンビア出身FWダメル・ファルカオ獲得の噂について、JDTは公式Facebookでこれを否定するコメントを投稿しています。
 ここ数日、コロンビア代表で最多ゴール記録を持つファルカオ選手をJDTが獲得するという噂がソーシャルメディアだけでなくマレーシア語紙など国内メディアでも報じられていましたが、マーティン・プレスト スポーツダイレクター(SD)名で出された投稿では、この噂を否定すると同時に、新型コロナウィルスの影響によりJDTはファルカオ選手のような人気選手を今後数年間は獲得できるような経営状況にはないとし、施設増強など育成面への投資を優先する方針であるとしています。
 ファルカオ選手が所属していたガラタサライがあるトルコのスポーツメディアが「マレーシアの有力クラブ」が獲得オファーを出しているというツイートを発端に、母国コロンビアのメディアなども獲得に動いたクラブが30以上ある中で、JDTだけが35歳のファルカオ選手に正式獲得オファーを出したことを報じていました。


Mリーグはスタジアムでの観戦許可実現に意欲
 Mリーグを運営するMFLの新会長に就任したアブドル・ガニ・ハサン会長は現在、無観客で開催されているMリーグの試合を観衆を入れて行うことに意欲を見せています。
 マレーシア語紙ブリタハリアンによれば、アブドル・ガニ会長は国内の新型コロナウィルス対策を担う国家安全保障委員会NSCに対し、入場者のワクチン接種完了を条件に有観客試合の許可を申請する予定であることを明らかにしています。
 「2度のワクチン接種を終えた個人については、(国内で利用されている感染対策アプリの)MySejahteraによるデジタルワクチン接種済み証明書を提示した上で、スタジアムでの観戦が認められるよう申請も行う予定でいる。なおスタジアムでの観戦者数については収容人数に対する一定の割合とし、大観衆の入場を求めることはしない。スタジアムに観衆が入ることでMリーグの試合は活気付き、その入場料収入は各クラブへ支援にもなる。NSCはこういった点を理解し、MFLの申請内容を認めてくれるよう期待したい。」とオンラインで行われた記者会見の席上でアブドラ・ガニ会長は話しています。
 さらにアブドル・ガニ会長は、Mリーグのクラブ内に新型コロナ陽性者が出た場合、陽性者のみを隔離し、陰性者には練習参加や試合出場を求める申請を改めてもう一度行う予定であるともしています。同様の申請は既に一度提出されていますが、却下されています。
 アブドル・ガニ会長はMリーグでプレーする選手の大半が2度のワクチン接種を終えていることを強調し、チーム内で1名でも陽性者がいればチーム全体に14日間の隔離が義務付けられるだけでなく、試合に向けた準備期間として7日間の練習期間が与えられ、合計21日間は該当チームの試合が延期になる現状でのリーグ運営の困難さを説明して理解を求めたいとしています。
 7月24日から始まったMリーグ後半戦では、後半戦初戦の前に行われた新型コロナ感染検査で1部のクダ・ダルル・アマンFCと2部のサラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFCに陽性者が見つかり、陰性者も含めてチーム全体が14日間の隔離期間に入った結果、合計9試合が延期となり、リーグ日程も大幅に変更されています。これにより当初は1部スーパーリーグは8月4日に、2部プレミアリーグは8月1日にそれぞれ最終節が予定されていましたが、数回の日程変更を経て現在はスーパーリーが9月12日、プレミアリーグは9月18日といずれも1ヶ月以上遅れて閉幕の予定となっています。