10月14日のニュース:マレーシアカップの日程が再々変更、ケランタンFCは今季末までの給料を既に支給済み、クダFA監督に少なくとも5クラブが来季監督オファーを用意か

マレーシアカップの日程が再々変更
 マレーシアカップを主催するマレーシアフットボールリーグMFLは公式Facebook上で日程変更の告知を行なっています。
 新型コロナウィルス感染者数急増により、当地では「クランバレー」と呼ばれる首都圏のスランゴール州、クアラルンプールおよびプトラジャヤに本日10月14日から10月27日までの期間、条件付き活動制限令が施行されたことを受けての日程変更です。なお条件付き活動制限令下ではサッカーなどのスポーツ活動を行うことが禁じられています。
 新たな日程は11月1日(土)に組み合わせ抽選、全16チームが出場する1回戦は11月6日(金)から8日(日)、準々決勝は11月12日(木)と13日(金)、準決勝は11月17日(火)、そして決勝は11月22日(日)と2週間強で終了する予定が発表されています。
 この日程についてMFLは、今季Mリーグ1部7連覇を果たした昨季のマレーシアカップチャンピオンJDTが出場するアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグが11月19日から12月4日にカタール開催されることを考慮に入れた結果であると説明しています。
 このマレーシアカップは1部11チームと2部5チーム(ただし2部に在籍する1部チームのセカンドチームは除く)が出場しますが、この内、CMCOが施行される首都圏に本拠地を持つクラブはスランゴールFC、PJシティFC、UITM FC、クアラルンプールFAがあります。
 またMFLはこちらも新型コロナウィルスの影響で順延となっていたMリーグ1部のサバFA対UITM FCの試合と2部のクアラルンプールFA対クチンFAの試合をいずれも10月31日に行うことも併せて発表していますが、試合会場については明言されていません。
******
 当初は10月16日開幕予定だった今季のマレーシアカップは、一旦は10月25日開幕に変更されたものの、本日から施行される条件付き活動制限令CMCOにより再度日程が変更されました。また本来は1回戦は4つの予選グループに別れてホームアンドアウェイ形式で行われるグループステージ、準々決勝と準決勝はやはりホームアンドアウェイ形式そして決勝のみが1試合という形式ですが、今季に限っては1回戦から決勝までは一発勝負のいわゆるノックアウト形式で開催されます。

ケランタンFCは今季末までの給料を既に支給済み
 ケランタンFC(民営化によりケランタンFAより変更)のノリザム・トゥキマン新オーナーは選手、監督およびコーチの今季末までの給料を既に支払済みのようです。
 マレーシアの通信社ブルナマは、ケランタンFCの運営会社であるTRW社のジャミルライル・ジャミルディン業務部長の話として、給料の他、従業員積立基金EFPや労災補償制度SOCSOの積立金についても、現在、チームに在籍している全員分が支払われたと報じています。
 ジャミルライル業務部長によると、TRW社の経営者でもあるノリザム新オーナーは、ケランタンFCの選手の福利厚生に責任を持つことがTRW社の役目であり、ケランタンFCを負債のないクラブにするという目的を真剣に果たそうとしていると話しています。
 さらにジャミルライル業務部長はマレーシアカップに臨むチーム全体の士気を上げるために大会前に選手や監督、コーチの給料の不安を解消したかったと述べ、選手たちが試合に集中し、できるだけ上位に進出してほしいと話しています。

クダFA監督に少なくとも5クラブが来季監督オファーを用意か
 新型コロナウィルスによるMリーグ中断前の4試合を1勝1分2敗としながら、リーグ再開以降の7試合を6勝1敗としてMリーグ1部の2位となったクダFAですが、アイディル・シャリン・サハク監督の去就が相変わらず注目を集めています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、このアイディル監督に少なくとも5クラブからの監督オファーがあると報じる記事を掲載しています。この記事によれば、昨季は監督就任1年目でクダFAをFAカップ優勝に導いたアイディル監督に対し、スランゴール州やクアラルンプールなどを含む「クランバレー」の2クラブ、北部の1クラブ、南部の1クラブ、そして東海岸の1クラブの計5クラブが監督就任オファーを用意しているということで、中でも南部のクラブが最も熱心で、既にアイディル監督にオファーを出したとされています。
 クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)による選手や監督、コーチへの給料未払い問題を抱えながら、チームを立て直したアイディル監督の手腕への評価は高く、今季末で切れるクダFAとの契約が更新されていないことから、こういった憶測を呼んでいます。シャリン監督はクダ州FAと交渉の席につく用意があるとも話す一方で、他のクラブからのオファーも聞く用意があるとしています。

10月13日のニュース:首都圏に2週間の条件付き活動宣言令施行-今後の日程変更は必至、JDT主将は来季も残留-英国2部リーグ移籍は噂でした

首都圏に2週間の条件付き活動宣言令施行-今後の日程変更は必至
 マレーシア政府のイスマイル・サブリ上級大臣兼国防大臣は、10月14日午前0時から10月27日までスランゴール州、クアラルンプール及びプトラジャヤの全域における条件付き活動宣言令CMCOの施行を決定したことを発表しています。
 CMCOの再施行はスランゴール州のクラン地区やプタリン地区を中心に首都圏で新型コロナウィルスの感染者数が急増している状況を受けたものですが、CMCO期間中は経済活動は通常通り行うことができるものの、多くの人が集まる学校や宗教施設は閉鎖、全てのスポーツ及びレクリエーション活動は禁止となる他、施行地域内の地区(スランゴール州は9つ、クアラルンプールは11の地区に分かれています)をまたいだ移動が原則禁止されます。
 この状況下では10月25日に開幕予定のマレーシアカップは延期となる可能性は高いですが、マレーシアカップの開催者であるマレーシアフットボールリーグMFLからはこの記事の執筆時点では何の発表もありません。なお、マレーシアカップは10月16日開幕の予定が既に一度変更になっている経緯もあります。またこのマレーシアカップ前に予定されていた、Mリーグ第11節の1部リーグのサバFA対UITM FC戦、2部リーグのクアラルンプールFA対クチンFAについても当然、日程変更が必要となりますが、こちらについてもまだMFLからの発表はありません。
******
 マレーシアは今月10月に予定されていたAFCチャンピオンズリーグのグループGとHの集中開催地として立候補しながら、結局は新型コロナウィルス観戦者数が急増したことで開催を断念しています。今回のCMCOも2週間で状況が好転するかどうかも不明で、アジア最古のリーグ戦とされるマレーシアカップは、最悪の場合には太平洋戦争以来となるカップ中止の可能性も出てきました。
 またこのマレーシアカップ優勝クラブにはAFCカップ本戦出場資格が与えられることになっていましたが、中止となった場合にはMリーグ1部で3位のトレンガヌFCにその資格が与られる可能性が高いです。

JDT主将は来季も残留-英国2部リーグ移籍は噂でした
 マレーシアの通信社ブルナマはMリーグ1部で7連覇を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTのハリス・ハルン主将が来季もJDTに残留すると報じています。
 昨日のこのブログでも取り上げましたが、ハリス選手は英国2部リーグ移籍の噂がメディアで報じられていました。
 自身のFacebookに契約書にサインしているような写真を投稿し、「サイン完了!いざコヴェントリーへ」というキャプションを添えたことから、メディア上ではハリス選手が英国2部リーグのコヴェントリーシティ移籍が報じられていました。
 しかし実際は海外の大学との連携カリキュラムを持つシンガポールの高等教育期間PSBアカデミーから奨学金を受けてコヴェントリー大学のビジネスおよびマーケティングの学位取得のためのコースを履修するのが事実のようです。ハリス選手はこのPBSアカデミーのブランド大使も務めるということです。
 まだ数年はプレーしたいと話すハリス選手は、同時に引退後の準備を始める必要があることから教育面での重要な決断を下すに至ったと話し、自分の決断が他の運動選手たちにも現役生活を送っている間に将来のことが考えるべきとブランド大使らしく話しています。