5月3日のニュース:MFLのリーグ再開案に対する各クラブの反応

 マレーシア政府の指示によって9月再開あるいは今季中止のいずれかの可能性まで絞られたマレーシアの国内リーグMリーグ。それぞれ12クラブで構成されるMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグは従来はホームアンドアウェイで22試合を戦う予定でしたが、Mリーグを運営するMFLは9月再開となった場合は各クラブと1度ずつのみの対戦となる全11試合(リーグ中断前に実施済みの4試合を含む)という日程へと変更することを発表しています。
 この新たな日程について、いくつかのチームの反応が当地のメディアに取り上げられています。

スランゴールFC監督は再開予定発表を歓迎も不安要素にも言及
 スランゴールFCのサティアナアン・バスカラン監督は9月に再開を予定するMFLの案を歓迎しながらも、現時点では不透明な要素が多いと語っていると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 「リーグ再開前に練習試合を行うことが許可されるのか、また、再開前の練習の際のソーシャルディスタンスをどうするのかなど、MFLは指針を示す必要がある。」と話すサティアナタン監督は、リーグが11試合で開催される予定となったことはスランゴールFCにとっては不利になったとも話しています。
 「AFCチャンピオンズリーグやAFCカップへの出場権を獲得するためには、現在の5位から最低でも2位にならなければならず、残り試合が7試合しかない状況はクラブにとって大変厳しい」と語っています。
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 リーグ中断前の4試合で1勝2分1敗だったスランゴールFCは、フェルダ・ユナイテッド、サバFAとともに勝点5となっていますが、得失差によりサバFAが4位隣、スランゴールFCは得失差も同じフェルダ・ユナイテッドと5位を分け合う状況になっています。

最下位PDRM FC監督は早くも2部降格を心配
 マレー語紙ブリタハリアン電子版では、Mリーグ1部のPDRM FCが早くも今季終了後の2部降格について心配している、と報じています。
 リーグ中断前の4試合を0勝1分3敗として最下位に位置するPDRM FCのモハマド・イシャク・クンジュ・モハマド監督は、リーグ再開の意思を示したことは、選手およびスタッフの生活が守られると話す一方で、従来通り1部から2クラブが降格、2部から2クラブが昇格というルールが短縮される予定の今季リーグでも適用されるのかどうかに最も関心があると話しています。
 PDRM FCは、未払い給料問題が期限までに解決できなかったことを理由に、今季開幕前に勝点3の剥奪(はくだつ)処分を受けており、現在の勝点は-2となっています。
 「最終的には(Mリーグを運営する)MFLが決定することではあるが、通算で11試合となる今季のリーグ戦に限っては降格と昇格を行わないという方法もあると思う。」と話しています。
 またモハマド・イシャク監督は、サッカーという産業に関わる全ての人間にとって、MFLとマレーシアサッカー協会FAMがリーグ再開方針を示したことは、全員の福利を守るという点で評価できるとも話しています。

ヌグリスンビランFAは来季昇格に向けて全勝を目指す
 2部プレミアリーグに所属するヌグリスンビランFAは、中断前の4試合を1勝0分3敗としていますが、今季のMリーグが1回戦総当たりとなったことについて、サザリ・サイドン監督は、残り試合を全勝するつもりで臨む必要があるとマレー語紙ブリタハリアン電子版に語っています。
 「開幕から4試合の結果が思わしくなかったことにより、チームにはプレッシャーがかかっているが、これまで以上に努力する必要がある。来季、スーパーリーグへ昇格するためには全試合に勝利する必要がある。さもなければ、来季もプレミアリーグに残ることになる。それは(プレミアリーグの上位5クラブに出場権が与えられる)
今季のマレーシアカップ出場についても同様である。」
 「予定されている9月のリーグ再開の前に予定されているチームとしての練習期間は2週間とされているが、その短期間に選手、監督、コーチはチームを準備するのは容易ではなく、しかも再開後の日程はおよそ1ヶ月で7試合をこなすハードスケジュールとなっているため、ヌグリスンビランFAにとっては難題となるだろう」と話しています。
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 MFLは9月1日再開、9月27日リーグ終了、4週間で8節を行う予定を立てています。またリーグ戦で5位以内に入れなければ、マレーシアカップの出場権なく、例年ならマレーシアカップに出場資格がないクラブを対象としたチャレンジカップという大会がありますが、MFLは今季のチャレンジカップの中止を発表しています。

UKM FCはホームゲーム数の公平な分配を求める
 2部プレミアリーグに所属するUKM FCは、9月再開となった場合、第2節が雷雨で中止となっているため、残りは8試合となりますが、その際にはホームとアウェイの試合数配分を公平にすることをMFLに要望していると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 UKM FCのモハマド・ファイラス・シャフィ名誉事務局長は、まだMFLからは何も通達がないとした上で、ホームのチームは試合では有利であるとして、各クラブのホームとアウェイの試合数を不公平がないように分配することを求めています。
 UKM FCは中断前の3試合を1勝1分1敗としています。