10月16日のニュース:タイがホームでUAEに勝利、トレンガヌFCの来季の監督決定、JDTがハズワン育成失敗の批判に反論

タイがホームでUAEに勝利
 今日は何と言ってもこの話題から始めなければならないでしょう。FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でマレーシアと同組のタイはホームでアラブ首長国連邦と対戦し2-1で勝利しています。26分にFWティーラシン・デーンダーのゴールでタイが先制した試合は、マレーシア戦で2ゴールを挙げたFWアリー・マブフートが45分に同点ゴールを決めて前半を終了しました。しかし後半開始直後の51分に19歳のMFエカニット・パンヤが決勝ゴールを決め、そのまま逃げ切っています。
 この試合の英字紙バンコクポストの記事はこちら、ザネイションはこちらです。
 西野朗監督率いるタイは直近のFIFAランキングは114位、一方UAEは66位と明らかに格上相手の勝利はまさに金星ですが、タイのメッシことMFチャナティップ・ソングラシン(札幌)などを欠きながらの勝利したことがすばらしいです。
 またこの日には、グループGのインドネシア対ベトナムの試合がバリ島で開催され、こちらはベトナムがインドネシアを3-1で破っています。
 この試合の結果、タイは予選グループGのトップ、以下ベトナム、UAEと続きマレーシアは4位となっています。
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 マレーシアは既にホームでUAEと対戦し、序盤は1-0とリードしながらも逆転されて2-1で敗れています。試合自体はマレーシアのほぼベストゲームだっただけに、先日も書きましたがマレーシア代表チームは明らかに良くなっているものの、それ以上にタイ代表、ベトナム代表が強くなっており、その差は逆に開いて来ているのかも知れません。
 なおワールドカップアジア二次予選でのマレーシアの次戦は、ホームで行われる11月14日のタイ戦です。先日のベトナム戦ではほぼ完敗だったマレーシア代表ですが、このタイとの試合が東南アジアでのマレーシア代表の現在位置を知る試金石になりそうです。
 (以下の順位表はアジアサッカー連盟AFCのFacebookより)

トレンガヌFCの来季の監督決定
 マレーシアフットボールリーグMFL1部で今季2019年は7位に終わったトレンガヌFCの来季2019年が発表になっています。トレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会(PBSNT)の年次総会が昨日10月15日に開催され、今季途中からトレンガヌFCの指揮を取ったモハマド・ナフジ・ザイン監督代行が、正式に監督に就任することになりました。また今季はトレンガヌFCのU19チームを指揮したスブリ・スロン監督がアシスタントコーチに就任します。
 マレーシアの通信社ベルナマの報道によると、これは年次総会の席上でトレンガヌ州知事でもあるダト・スリ・ドクター・アーマド・サムスリ・モクタルPBSNT会長が発表したもので、成績不振のためシーズン途中で退任したイルファン・バクティ監督の後任として、短期間で州内出身の選手を中心にチームを立て直したことを評価した結果の続投依頼であるとしています。
 またアーマド・サムスリ会長は、来季のトレンガヌFCの選手は約60%が下部組織から昇格する選手で、選手の入れ替えにより経費が30%縮小されること、トレンガヌFCのBチームでMFL2部でプレーするトレンガヌFC IIにはU22チームのトレンガヌFC IIIやU19チームのトレンガヌFC IVから若手を昇格させること、将来的にはトレンガヌ州出身者が80%となるようにしたいことも述べています。
 この他、アーマド・サブリ会長はトレンガヌFCが今季、ホームとして使用したスルタン・ナサルディン・シャースタジアムに代わって、来季は改修工事が終了したスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムを再びホームとすることも発表しています。これにより収容可能な観客数は約1万人から約5万人となります。
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 別の記事では主将を務めるFWリー・タック(イギリス)とMFサンジャル・シャアフメドフ(ウズベキスタン)の二人の外国籍選手は、契約が来季末まで残っているため、来季2020年もトレンガヌFCでプレーすることが報じられています。その一方でFWチェチェ・キプレ(コートジボアール)とチエリー・チャンタ・ビン(カンボジア)の契約更新に関しては、モハマド・ナフジ・ザイン新監督が判断するようで、両選手との契約が更新されない場合には、今季MFL1部の得点王、PKNS FCのFWクパ・シャーマンなども新外国籍選手の候補に上がっているようです。
(写真はトレンガヌFCのFacebookより。向かって左がイルファン・バクティ前監督、右がナフジ・ザイン新監督。撮れらたのは日本のようですね。)

JDTがハズワン育成失敗の批判に反論
 MFL1部ジョホール・ダルル・タクジムJDTのFacebookでは、かつてはフル代表で活躍したFWアーマド・ハズワン・バクリ選手がここ数年活躍できていないことをJDTの育成失敗のせいであるとする複数のソーシャルメディアに対して反論しています。
 2017年にスランゴールFAからJDTへ移籍したハズワン・バクリ選手は、2016年にはフル代表で12試合に出場し、4ゴールを挙げるなど将来を嘱望されたストライカーでしたが、JDT移籍以降は2017年はMFLとカップ戦を合わせて31試合出場で7ゴール、2018年は38試合出場で4ゴール、2019年に至っては8試合(しかも先発出場は0)で0ゴールという成績になっています。
 JDTのFacebookでは「ハズワン選手はいくつかのMFLクラブで起こっているような給料未払い問題の心配もないどころか、JDTでぷれーすることで高額の給料を手にする可能性を秘めている」という記述もあります。
 ハズワン選手の現状についてソーシャルメディアを賑わせたのは、先日行われたチャレンジャーカップ(マレーシアカップに出場できないクラブのための大会)決勝直前に、今季はJDTに登録されていたハズワン選手が、突如、決勝に出場するJDTのBチームJDT IIへの移籍が発表されたことがきっかけです。
 2012年には20歳で既にフル代表に招集され、デビュー2戦目には史上最年少でハットトリックを達成するなど、マレーシアを背負って立つストライカーとして嘱望されましたが、2018年3月のモンゴル戦以降は招集されることもなく、今季は久しぶりに代表候補合宿に招集されたものの、国際親善試合のヨルダン戦に最後の10分ほどプレーしただけで、ワールドカップ予選出場の最終候補には残りませんでした。