FAMや州サッカー協会の反論に選手会がコメント
マレーシアプロサッカー選手会PFAMのイズハム・イスマイルCEOが、現在マレーシアサッカーリーグMFL所属の12クラブが総額約640万リンギ(約1億6300万円)の未払い給料があることを発表したことに対して、ヌグリ・スンビラン州サッカー協会を貶めるものだとして事務局長が謝罪を要求したり、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が内容が不正確で無責任であると応酬した件で、PFAMのイズハムCEOが新たにコメントを発表したことをマレー語紙ウトゥサン・マレーシア電子版が伝えています。
イズハムCEOは記事の中で、発表内容はFAMやMFLに向けたものではなく、給料未払い問題を抱えるクラブに対して、滞りなくその問題を解決することに意識を向けさせるためのものであるとした上で、給料未払い問題の速やかな解決を求めているFAMのラマリンガム事務局長自身が反論したことに驚いたとも述べています。
さらに、給料未払い問題は全て解決済みであるとして、いわれのない抽象であるとして選手会に対して公式謝罪を求めたヌグリ・スンビランFAを統括するヌグリ・スンビラン州サッカー協会に対しては、昨シーズン中にパハンFAから期限付き移籍したブラジル人DFアレックス・モラエスの給料はパハンFAとヌグリ・スンビランFAが折半するとしたものの、両クラブとも支払い期限の今年7月31日までに給料を支払っておらず、実際に支払ったのはPFAMによる発表の2日後であったことを指摘し、マラッカ・ユナイテッドについては、MFLから補助金が支給済みにも関わらず、給料未払い状態が継続していること、ケランタンFAでは、一部の選手に対して5年間も給料未払い状態が続いていることを指摘しています。
給料の未払い問題はプロリーグの根幹に関わる重要な問題であるにも関わらず、「無責任」「事実無根」といった厳しい言葉で反論し、選手会との断絶も示唆するような発言をしたラマリンガム事務局長に対しても失望していると、選手会のイズハムCEOは発言しています。
この問題についてFAMのダト・ハミディン・モハマド・アミン会長も給料未払い問題が存在することは認識している一方で、給料未払い問題の影響はFAMが推し進める長期プランには影響はほとんどないだろうと、マレー語紙ブリタ・ハリアンに語り、選手会のイズハムCEOの発言は単なる人気取りが目的なのではないか語るなど、選手会側とFAMの間には認識に齟齬(そご)があることが見て取れます。
AFF U18選手権開幕
U15選手権に続き、アセアンサッカー連盟AFF U18選手権がベトナムのホーチミンで開幕しました。東南アジア諸国連合ASEANの各国とオーストラリアの12カ国が参加するこの大会では、開催国ベトナム、マレーシア、オーストラリア、タイ、シンガポール、そして日本人の行徳浩二監督が率いるカンボジアがグループB、インドネシア、東ティモール、ラオス、ミャンマー、フィリピン、ブルネイがグループAに分かれて予選ラウンドを戦います。
オーストラリア人のブラドレー・マローニー新監督が率いるマレーシアは、ディフェンディングチャンピオンとして大会に臨みますが、開幕戦でベトナムと対戦し、1−0で敗れています。
FAMはコーチを日本へ派遣
英字紙スター電子版は、マレーシアサッカー協会FAMと日本サッカー協会JFAの間で今年4月に締結された基本合意書MOUに基づき、マレーシア人コーチが日本へ派遣されることになったと報じています。
FAMの代表団は8月26日に日本へ向けて出発しますが、マレーシアサッカー指導者協会FCAMの会長で、マレーシアフットボールリーグMFL1部スランゴールFAのサティアナタン・バスカラン監督は、特に若手コーチがJFAとの協力関係をりようして様々な知識を学んで欲しいと語っています
またこのような機会を設けたFAMに感謝の意を表すとともに、FAMの国内サッカー再生プロジェクトであるマレーシアフットボールDNAプロジェクトのためにFCAMも協会メンバーであるマレーシア人コーチを育てていきたいとしています。