3月1日のニュース:主力選手のコンディションに悩むスランゴールFA、TMJは今年がJDT最後の年か、プルリスFA元監督はM3からの再スタートを提案

主力選手のケガに悩むスランゴールFA
第4節を終えて0勝3分1敗の9位と低迷するスランゴールFA。マレーシアフットボールリーグMFL第5節では、ここまで3勝1分0敗のJDTをホームに迎えますが、その試合を前に主力選手数名がコンディション不良のようです。前節のパハンFA戦で引き分けにつながる同点ゴールを決めた昨シーズンの得点王FWルフィノ・セゴヴィアやプルリスFAより移籍してきたばかりのFWカイリル・ムヒミーン、さらにはDFテイラー・リガンも出場が危ぶまれており、今節も苦しい試合になりそうです。

TMJは今年がJDT最後の年か
TMJことジョホール州皇太子で、JDTのオーナーでもあるトゥンク・イスマイル殿下が自身のFacebookで、今年が自分にとってはJDTでの最後の年になるだろうと発言し、注目を集めています。2013年にそれまでのジョホールFCをリブランディングしたJDTのオーナーとなって以来、JDTはMFL1部スーパーリーグ5連覇を含め、12のタイトルを獲得しています。
 Facebookでは、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長を引き合いに出し、「多くのファンがレアル・マドリードと言えば、クリスティアーノ・ロナウドを思い出すが、ペレス会長がいなければ、そして彼が獲得した選手がいなければ、ギャラクティコスも多くのタイトルもなかったはずである」と述べています。
 数日前には、開幕直後にアーロン・ニゲスを解雇し、レアンドロ・ヴェラスケスと入れ替えたことについて、サポーターに対して誤り、自らを非難していますので、過度なサポーターの要求に辟易してしまったのかも知れません。
 何れにせよ、王族という地位もあり強烈なリーダーシップでJDTはもちろん、MFLのチェアマンを務めるなど、近年のマレーシアサッカー界を引っ張ってきた一人であることは間違いありません。この発言が果たして本気なのかどうかは、わかりませんが、もし本気だとしたら、非常に残念です。

プルリスFA元監督はM3からの再スタートを提案
MFL2部プレミアリーグからの追放が確定したプルリスFA。2005年から2007年までプルリスFAの監督を務めたアブドル・ラーマン・イブラヒム元マレーシア代表監督は、MFL3部にあたるMリーグ3(M3)から再出発するべきだとしています。アブドル・ラーマン元監督が指揮をとっていた頃は、運営費用が足りなければ州政府からの補助金によって補うことができたが、現在のMFLでのチーム運営費用はさらに巨額になっており、現在の経営状況ではプレミアリーグに残ることは無理であり、「身の丈にあった」運営を行ってM3から再出発することを提案しています。同じような意見はサポーターグループの一部からも出ています。
 なおプルリスFAの役員らは復帰の可能性を模索し、MFLと交渉を続けたいとしていますが、プレミアリーグに残ることができれば集められるとプルリスFAが主張するスポンサーからの資金800万マレーシアリンギ(約2億1000万円)も、MFLが求めたスポンサー企業の弁護士による署名付き書類が提出できない上、プレミアリーグ残留を前提としない資金源という条件すら満たしていません。

2月28日のニュース:プルリスFAのプレミアリーグ除名が決定、複数の企業がプルリスFAのスポンサーであることを否定

プルリスFAのプレミアリーグ除名が決定
マレーシアフットボールリーグMFLは、プルリスFAから出されていた異議申し立てを却下し、2部プレミアリーグからプルリスFAのクラブ、プルリスノーザンライオンズ(PNL)を除名することを全会一致で決定したと、MFL理事会のダト・ウィラ・ユソフ・マハディ理事が発表しています。
 しかしMFLからプレミアリーグ参加の各チームに与えられる70万マレーシアリンギ(約1900万円)の補助金については、受け取り資格が無いものの、プルリスFAが未払い分の給料支払に充てるとしており、これについてはMFLとプルリスFAとの間で、さらに協議が必要としています。
 また、この結果、今シーズンのPNLが行ったプレミアリーグ3試合での得点、勝点などは全て無効とするとしています。

複数の企業がプルリスFAのスポンサーであることを否定
今シーズンのPNLのユニフォームの胸にロゴがあるMIBカレッジ(MIB)は、プルリスFAのスポンサーであることを否定しています。MIBカレッジはパハン州にある同校の練習施設をプルリスFAのU22チーム及びユースチームに貸し出していましたが、それ以外に金銭的な支援はしていないとし、プルリスFAとの関係がむしろ同校の評判を貶めることになっている事態に不満を述べています。なおマレーシアサッカー連盟FAMは、現在プルリスFAのU22チーム及びユースチームの登録を認めておらず、U22とユースチームは練習が行われていません。
 またMIB同様、ユニフォームに企業名が書かれえいる航空会社マリンドエアも、同社がプルリスFAのスポンサーであることを否定しています。自称プルリスFAサポーターが同社のFacebookページに書き込んだ内容に返事をする形で、プルリスFAはいわゆるフリークエントフライヤーであることをから、ユニフォームにマリンドエアの企業名が書かれているが、公式スポンサーではないとしています。
 プレミアリーグ除名が確定するまでは、新しくスポンサーになることを望んでいる企業が数社あるとプルリスFA前会長が主張していましたが、この状況で火中の栗を拾う企業がマレーシアにあるかどうかは甚だ疑問です。

今シーズンのPNLのユニフォーム。胸にしっかりロゴがあるにも関わらず、MIB自体はスポンサーであることを否定しているのも妙です…。(PNLのFacebookより)
スポンサーでもないのにこんな告知を許す方も問題はないのかなぁ…。(PNLのFacebookより)