2018年を締めくくるスズキカップ の決勝は、大会3連覇を目指したタイを破ったマレーシアと、もう一方の準決勝でフィリピンをホーム、アウェイともに2-1で破ったベトナムの対戦となりました。マレーシアは2010年以来の、ベトナムは2008年以来のそれぞれ2回目の優勝を目指します。決勝第1戦はマレーシアのホーム、ブキ・ジャリル国立競技場で開催されました。公式発表で8万8433人の観衆が見守る中、マレーシアは22分にグエン・フイ・フンのゴールで先制を許し、25分にはファム・ドゥック・フイにゴールを決められリードを広げられます。しかしマレーシアも36分にシャマル・クティ・アバが倒されて得たフリーキックをシャルル・サアドが頭で合わせてまず1点、60分にはサファウィ・ラシドが自ら獲得したフリーキックを直接、ゴールに叩き込み同点とします。ディフェンダーのアミル・アザン・アズマンに代えて、フォワードのシャフィック・アーマドを投入し、より攻撃重視のフォーメーションに切り替えた直後のことでした。その後も一進一退を繰り返し、この試合は2-2の引き分け となりました。
続いてハノイのミーディン国立競技場で行われた決勝第2戦は、試合開始直後の6分にグエン・クアン・ハイの左からのクロスをグエン・アイン・ドゥックがボレーでシュート、一見オフサイドに見えなくもなかったのですが 、ベトナムが1点を先制しました。このままマレーシアがゴールを割ることができず試合終了。0-1でベトナムが2度めのスズキカップ制覇 を果たしました。
次のスズキカップまではまた2年待たなければいけませんが、2018年はベテランのノーシャルル・イドラン・タラハ の復活があった一方で、若手ではU19、U23、フル代表と全ての代表チームげゴールを挙げたアクヤ・ラシドや、U23から昇格しスズキカップのノックアウトステージでそれぞれタイとベトナムを相手にゴールを挙げたシャミ・サファリとサファウィ・ラシド(彼はアジア競技大会の韓国戦でも2得点を挙げています)などが活躍した年となりました。スズキカップでの決勝敗退は残念でしが、2019年に向けて、フル代表には今後の期待が持てる1年の終わり方であったのは間違いありません。
マレーシア代表 2018年戦績(注記がないものは国際親善試合、@はアウェイ)2018.03.22 2-2 モンゴル 得点者:O.G, アクヤ・ラシド2018.03.27 1-2 @レバノン(アジアカップ3次予選) 得点者:シャフィック・アーマド2018.04.01 7-0 ブータン 得点者:ワン・ザック・ハイカル, ザクアン・アドハ 4, イフラン・ザカリア, シャフィック・アーマド2018.07.05 1-0 フィジー 得点者:シャフィック・アーマド2018.09.07 2-0 @台湾 得点者:なし2018.10.12 3-1 スリランカ 得点者:ノーシャルル・イドラン, アダム・ノー・アズリン, O.G, モハマド・スマレ2018.10.16 1-0 キルギスタン 得点者:なし2018.11.03 3-0 モルジブ 得点者:ザクアン・アドハ, サファウィ・ラシド, Mohamadou Sumareh
<AFF選手権 Suzuki Cup> グループステージ2018.11.08 @カンボジア 1-0 得点者:ノーシャルル・イドラン2018.11.16 @ベトナム 0-2 得点者:なし2018.11.12 ラオス 3-1 得点者:ザクアン・アドハ , ノーシャルル・イドラン 22018.11.24 ミャンマー 3-0 得点者:ノーシャルル・イドラン, ザクアン・アドハ2 ノックアウトステージ(準決勝)2018.12.01 タイ 0-0 得点者:なし2018.12.05 @タイ 2-2 得点者:シャミ・サファリ,ノーシャルル・イドラン 決勝2018.12.11 ベトナム 2-2 得点者:シャミ・サファリ, サファウィ・ラシド2018.12.15 @ベトナム 0-1 得点者:なし
決勝のベトナム戦のモハマド・スマレ(FAMホームページより)
ベトナムとの決勝でのキャプテン ザクアン・アドハ(FAMホームページより)
準決勝のタイ戦でボールを奪いに行くノーシャルル・イドラン(FAMホームページより)