Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第9節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグは5月17日から18日にかけて第9節の4試合が行われています。前節同様、現在ベトナムで開催中の東南アジア競技大会通称シーゲームズ出場中のマレーシアU23代表に多くの選手が招集されているスランゴールとトレンガヌの今節の試合は、8月に延期されています。

また5月30日から6月14日までのFIFA国際マッチデー期間に、A代表が出場するAFC選手権アジアカップ2023年大会の最終予選E組がクアラルンプールで、またU23代表が出場するAFC U23アジアカップがウズベキスタンでそれぞれ開催され、各代表は大会に向けた代表候補合宿を行うため、スーパーリーグは1ヶ月ほど中断期間に入ります。リーグ再開となる第10節は6月18日と6月19日に開催されますが、今季2度目のトランスファーウィンドウ期間が5月28日から6月24日まで設定されており、この期間に大型補強を行い、第10節には顔ぶれが大きく変わっているチームがあるかも知れません。。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年5月17日(火)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-4 サバ
⚽️ペナン:T・サラヴァナン(51分)、ヒラル・エル=ヘルウェ(76分)
⚽️サバ:バドロル・バクティアル2(23分、60分)、ジャクソン・デ・ソウザ(57分)、スチュアート・ウィルキン(66分)
🟨ペナン(2):T・サラヴァナン、ラティフ・スライミ
🟨サバ(2):サディル・ラムダニ、アムリ・ヤハヤ、アズハド・ハラズ
MOM:バドロル・バクティアル(サバ)

 サバが今季未勝利のペナンを下して2位に浮上、首位のJDTとは勝点差1に肉薄しています。
 マンズール・アズウィラ監督代行となってから2試合目のペナンは、ホームのサポーターの後押しもあってか、積極果敢にサバゴールを狙いますが、GKカイルル・ファーミの好セーブもあり、得点することができません。
 先制したのはサバでした。23分にサディル・ラムダニの右からのクロスにバドロル・バクティアルが珍しく頭で合わせてゴールを決め、サバが1-0とリードし、そのまま前半が終了します。
 しかしこの日のペナンはリードを許しても、攻め続けます。それが功を奏し、前半もサバゴールに迫っていたT・サラヴァナンが51分にエンドリックからのクロスに合わせて同点ゴール! 
 1-1となったことでサバはギアが上がり、57分のジャクソン・デ・ソウザのゴールを皮切りに10分間で3ゴールを決め、試合を決定づけました。
 サバの加賀山泰毅選手は先発してフル出場しています。

2022年5月17日(火)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 1-2 KLシティ
⚽️サラワク:S・チャントゥル(15分)
⚽️KLシティ:パウロ・ジョズエ(36分)、J・パルティバン(89分)
🟨サラワク(2):ボリス・コック、スチュアート・ウォーク
🟨KL(1):カマル・アジジ
MOM:パウロ・ジョズエ(KLシティ)

 S・チャントゥルがペナルティエリアの外から放った豪快なゴールで先制したサラワク・ユナイテッドでしたが、その後の好機を生かせず追加点が奪えないうちに、KLがパウロ・ジョズエのゴールで追いつき、前半は1-1で終了しました。
 後半に入ってもサラワク優勢で進んだ試合でしたが、FW陣がことごくゴールを外す間にKLがJ・パルティバンのゴールで逆転し、そのまま逃げ切っています。
 この試合までの3試合で6失点のKLは課題の守備は修正されていなかったものの、サラワクFW陣のシュートの精度の低さに助けられた試合でした。

2022年5月17日(火)@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ 0-0 ヌグリスンビラン
🟨クダ(0)
🟨ヌグリスンビラン(2):エラルド・グロン、ザムリ・ピン・ラムリ
MOM:カイル・アズリン・カザリ(クダ)

 ここ3試合で勝ちがないクダと、前節はロスタイムの失点でJDTに敗れたヌグリスンビランの一戦は、司令塔デシ・マルセルをケガで欠くクダが、好調のヌグリスンビランを0封して引き分けに持ち込んでいます。
 なお、今季開幕前にマラッカ・ユナイテッドから移籍したDFチャン・ソグォンがこの試合を最後に引退を発表しています。2017年にはJ2のファジアーノ岡山でも2試合に出場しているチャン選手は今季開幕からクダのキャプテンを務めていました。
 アキレス腱を痛めて今季の出場が絶望となっているFWデニス・ブシェニングに加えてチャン選手が引退と、外国籍選手2名を失うクダがリーグ中断後も上位に残るためには、トランスファーウィンドウで新戦力獲得は必至となりそうです。

2022年5月18日(水)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-2 スリ・パハン
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ2(17分、88分PK)
⚽️スリ・パハン:サイフル・ジャマルディン(38分)、マヌエル・イダルゴ(42分PK)
🟨JDT(1):シャールル・サアド
🟨スリ・パハン(3):サイフル・ジャマルディン、バキウディン・シャムスディン、ママドゥ・サマサ
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)

 開幕5連勝中でリーグ首位を走るJDTがホームでリーグ8位のスリ・パハンと引き分けています。
 開始からスリ・パハンゴールに迫るJDTが、17分にベルグソン・ダ・シルヴァがスリ・パハンの2人のディフェンダーをあっさりと振り切って先制します。しかもスリ・パハンは28分に中盤のキーマン、デヴィッド・ローリーが負傷退場と、この時点では、この試合もJDTのペースで進むかと思われましたが、38分にペナルティエリア外で粘ったマフムード・ザアタラからのパスを受けたサイフル・ジャマルディンがノートラップでシュート。これがゴールポストに当たるもゴール内にはね返ってスリ・パハンが同点に追いつきます。
 さらに全半終了間際の42分には、JDTのシャールル・サアドがマフムード・ザアタラを倒してPKを与えてしまいます。ただし映像を見る限りではファウルをしたのはペナルティエリアの外に見えた「疑惑の判定」でしたが、VARのないMリーグではどうしようもありません。このPKをマヌエル・イダルゴが決めて、スリ・パハンが逆転し、このまま前半が終了しました。ちなみにJDTが相手にリードを許すのはこの試合が初めてです。
 後半に入るとJDTのベンヤミン・モラ監督はサフィク・ラヒム、ラマダン・サイフラーら先日発表された代表候補に招集されている選手を投入しますが、スリ・パハンは全員が文字通り、身体を張って防戦します。このままJDTに今季初黒星が着くかと思われた88分、今度はベルグソン・ダ・ダシルヴァがスリ・パハンのペナルティエリア内で倒されてPKを得ます。こちらも自身で倒れ込んだようにも見えた「疑惑の判定」で、スリ・パハンの選手が猛烈に抗議をしたものの、判定が覆ることはなく、自身でPKを蹴ったベルグソン・ダ・シルヴァが今季8得点目となるゴールを決め、土壇場でJDTが引き分けに持ち込んでいます。

今節予定されていたスランゴール対PJシティ、トレンガヌ対マラッカ・ユナイテッドは、それぞれ8月4日と8月28日に順延されています。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第8節終了時)

チーム勝点
1JDT65101531216
2SAB7502136715
3NSE8431117414
4KDA94141317-414
5KLC94141616013
6SEL522112938
7PJC72231113-28
8SRP8224911-28
9MEL621368-27
10SWU9216817-97
11TRE42025506
12PEN8035916-73
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属
18ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
27ロナルド・ンガKDA
36カイオンSEL
45エラルド・グロンNSE
5ダレン・ロックPJC
64フェルナンド・フォレスティエリJDT
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第8節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグは5月10日から11日まで第8節の4試合が行われています。前節同様、現在ベトナムで開催中の東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場しているマレーシアU23代表に多くの選手が招集されているスランゴールとトレンガヌは、今節から第9節までの試合が6月以降に延期されています。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより

2022年5月10日(火)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 3-2 ペナン
⚽️KLシティ:J・パルティバン(43分)、ロメル・モラレス(55分)、ザフリ・ヤハヤ(78分)
⚽️ペナン:エンドリック(80分PK)、ヒラル・エル=ヘルウェ(87分)
🟨KLシティ(2):ザフリ・ヤハヤ、ジャンカルロ・ガリフオッコ
🟨ペナン(1):ラフィウディン・ロディン
MOM:ザフリ・ヤハヤ(KLシティ)
 3-0とリードし、楽勝かと思われましたが、最後は1点差まで詰め寄られた今日の試合は、不安定な今季のKLシティを象徴するような試合展開でした。
 一方のペナンは、トマス・トゥルチャ監督更迭後の最初の試合でしたが、マンズール・アズウィラ監督代行は今季初勝利を飾れないどころか、降格圏内のさらに深いところまで沈んでしまいました。

2022年5月10日(火)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 3-3 クダ
⚽️PJシティ:ダレン・ロック(29分)、マハリ・ジャスリ(77分)、カイリル・ムハイミーン(83分)
⚽️クダ:ロナルド・ンガ3(22分、32分、65分)
🟨PJシティ(3):ラフィ・ナグールガニ、ダレン・ロック、サラモン・ラジ
🟨クダ(1):デシ・マルセル
MOM:ロナルド・ンガ(クダ)

 代表FWを争うダレン・ロック(PJシティ)とシャフィク・アフマド(クダ)のマッチアップということで、この試合はスタジムで観戦しました。
 過去3試合でそれぞれ8失点のクダと7失点のPJシティの対戦は、大味な試合が予想されましたが、20分にロナルド・ンガのゴールでクダが先制すると、すかさず29分にはダレン・ロックが同点ゴールを決めるなど派手な試合になりそうな予感は高まります。
 この試合に勝てば単独首位に浮上するクダは、32分、65分とゴールを決めたロナルド・ンガがハットトリックを達成し、流石にこのまま逃げ切るかと思いきや、PJシティのP・マニアム監督の選手起用が当たりました。いずれも途中出場のマハリ・ジャスリとカイリル・ムハイミーンがそれぞれゴールを決め、あわや3連敗というところをベテラン2人の活躍でPJシティが引き分けに持ち込んでいます。
 クダは逆転負けした前節のマラッカ・ユナイテッド戦同様、75分以降に2失点と終盤の失点が響いて痛い引き分けとなりました。なおクダの17失点(8試合)はリーグ最多で、昨季の28失点(22試合)を考えると、DF陣立て直しが急務です。一方のPJシティはベテラン2人の活躍で
 個人的に注目したダレン・ロックは、チームの先制点は決めたものの、試合では孤立する場面が多かったこともあり、見せ場はほとんどなく、運動量が持ち味のシャフィク・アフマドも太ももを痛めているのか動きが悪く、また試合中は足を引き摺る場面もあり、結局、途中交代となっています。

2022年5月11日(水)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
スリ・パハン 1-2 サラワク・ユナイテッド
⚽️スリ・パハン:マヌエル・イダルゴ(45+3分)
⚽️サラワク:ヌル・シャミー・イズアン(55分)、ウチェ・アグバ(73分PK)
🟨サラワク(3):アスリ・チュチュ、ボリス・コック、ノーマン・アンクン
🟨スリ・パハン(0)
🟥スリ・パハン(1):ムスリム・アフマド
MOM:マヌエル・イダルゴ(スリ・パハン)

 前節でKLシティに勝利し、今節は今季1勝のサラワク・ユナイテッドをホームに迎えたスリ・パハンは、好調を維持したいところでしたが、40分にムスリム・アフマドが一発レッドで退場となり、苦しい展開となりました。それでもMFマヌエル・イダルゴが好機を何度も演出しますが、得点には至りません。そんな中、前半終了間際に自分でシュートを放ってゴールを決めたマヌエル・イダルゴが文字通り、孤軍奮闘し、スリ・パハンが1-0とリードして前半を終えます。
 後半に入るとギアを上げたサラワク・ユナイテッドがゴールに迫り、ついに55分にはヌル・シャミー・イズアンがスリ・パハンのディフェンダーをかわしてゴールを決め同点。さらに73分にはスリ・パハンのアシャル・アル=アフィズが自陣ペナルティエリア内で、サラワク・ユナイテッドのゴピナタン・ラマチャンドラを倒してPKを献上。これをウチェ・アグバが決めて、サラワク・ユナイテッドが逆転します。サラワク・ユナイテッドはその後も何度か追加点チャンスがあったものの、それを生かせず。最小得点差での勝利で今季2勝目を挙げています。

2022年5月11日(水)@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 0-1 JDT
⚽️JDT:フェルナンド・フォレスティエリ(90+10分)
🟨ヌグリスンビラン(3):ザクアン・アドハ、シャイハン・ハズミ、クザイミ・ピー
🟨JDT(4):マシュー・デイヴィーズ、ナタニエル・シオ、シャールル・サアド、アフィク・ファザイル
🟥ヌグリスンビラン:マテウス・アウヴェス*試合終了後に退場
MOM:シャイハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)

 今季開幕前に、第8節のこのカードが首位攻防戦になるとは誰も予想しなかったでしょう。リーグ8連覇中の王者JDTは、ACL出場のため、今季はまだ4試合しかしていませんが、4戦全勝で勝点12を挙げ、一方のヌグリスンビランは1部昇格初年度ながら、ここまでの6試合を4勝2敗と負けなしの快進撃でやはり勝点14を挙げて首位を走っています。リーグ首位のヌグリスンビランが2位JDTをホームに迎えたこの試合は、前半戦の大一番となりました。
 この重要な試合で、DF陣の要でもありチーム得点王でもあるDFエラルド・グロンをケガで欠くヌグリスンビランのK・デヴァン監督がこの試合で選択したのは、ホームにもかかわらず選手を自陣に張り付ける超守備的布陣でした。しかし、この戦術が功を奏し、またこの試合のMOMにも選ばれているヌグリスンビランGKシャイハン・ハズミの好セーブもあり、JDTは得点を挙げることができません。
 さらにはヌグリスンビランのあからさまな時間稼ぎの行為も見られる中、試合はこのまま引き分けかと思われましたが、ロスタイムが10分と異例の長さで表示されました。そしてテレビの画面では明らかに10分以上のロスタイムがとられ、スタジアムもざわつき始めたその時でした。ラヴェル・コービン=オンのスローインを受けたフェルナンド・フォレスティエリがペナルティエリアの外から放ったシュートがシャイハン・ハズミの伸ばした指先をかすめてゴール!文字通り最後のワンプレーでJDTが首位攻防戦を制しています。
 なお、この試合の終了後、主審に激しく抗議したヌグリスンビランのマテウス・アウヴェスがレッドカードを出されています。
 大きな試合中断がなかったにもかかわらず10分のロスタイムが取られてことは異例で、マテウス・アウヴェスはこれについて激しく抗議したようですが、上でも書いたようにヌグリスンビランは、試合中、明らかな遅延行為を繰り返しており、そこは自業自得では、という印象でした。

今節予定されていたマラッカ・ユナイテッド対スランゴール、サバ対トレンガヌの試合は6月下旬に延期されています。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第8節終了時)

チーム勝点
1JDT55001311215
2NSE7421117413
3KDA84041317-413
4SAB640294512
5KLC83141415-110
6SEL522112938
7PJC72231113-28
8PHG7214911-27
9MLU621368-27
10SWU8215715-87
11TRG42025506
12PEN7034712-53
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第8節終了時)

ゴール数選手名所属
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
7ロナルド・ンガKDA
36カイオンSEL
45エラルド・グロンNSE
5ダレン・ロックPJC
64フェルナンド・フォレスティエリJDT
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第7節結果とハイライト映像

イスラム教の断食明けの休みも終わり、Mリーグ1部スーパーリーグが再開し、5月6日から8日まで第7節の3試合が行われています。なお5月6日に開幕した東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場しているマレーシアU23代表に多くの選手が招集されているスランゴールとトレンガヌ、そしてACLグループステージI組の試合会場となったスルタン・イブラヒムスタジアムのピッチ改修を行なっているJDTは、今節から第9節までの試合が6月以降に延期されています。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより

2022年5月6日(金)@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ 2-3 マラッカ・ユナイテッド
⚽️クダ:ロナルド・ンガ(20分)、シャフィク・アフマド(37分)
⚽️マラッカ:イフェダヨ・オルセグン2(23分、90+2分)、エマヌエル・オティ(78分)
🟨クダ(3):ジャン・スクウォン、アザムディン・アキル、アミルル・アズハン
🟨マラッカ(3):アクマル・ザヒル、ワン・ザハルルニザム・ザカリア、ファドリ・シャス
MOM:イフェダヨ・オルセグン(マラッカ)
 先月4月の4試合を2勝2敗の五分で終えたものの、4得点9失点と勝つときは僅差で、負けるときは大敗と安定しない試合が続いているクダ。3試合ぶりのホームに戻り、今季まだ1勝のマラッカ・ユナイテッドを相手に勝点3を積み上げたい試合でした。今節は首位のJDTの試合がなく、勝てば今季初の首位となる試合でしたが、この試合でもGKイフワット・アクマルの捕球ミスなど守備陣が最後の12分で2失点し、逆転負けを喫しています。その一方で、出場機会ががなかったJDTから期限付き移籍中のシャフィク・アフマッドが1アシスト1ゴールと活躍し(特にゴールはそのテクニックが光るゴールでした)、来月のアジアカップ予選に向けてキム・パンゴン代表監督へのアピールにもなったのではないでしょうか。
 この試合の勝利で2連勝となったマラッカ・ユナイテッドは、エースのイフェダヨ・オルセグンが今季初ゴールを挙げています。スランゴールでプレーした昨季は22試合で26ゴールを量産し、4シーズンぶりにマラッカ・ユナイテッドに復帰したものの、ここまで5試合で無得点でした。チームもこの試合前まで1勝1分3敗でチーム総得点が4と苦しい試合が続き、先月途中にはリスト・ヴィダコヴィッチ監督が辞任していました。この試合のイフェダヨ選手は2ゴールの場面以外でも好調時そのものの動きでしたので、ここから期待できそうですが、マラッカ・ユナイテッドは第8節のスランゴール戦、第9節のトレンガヌ戦がいずれも6月に延期されており、今月はFAカップ2回戦しか試合がありません。イフェダヨ選手もチーム状態も上がってきているだけに、コーチから昇格したアスリ・インガル監督代行にとっても頭の痛いところでしょう。

2022年5月6日(金)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 1-2 ヌグリスンビラン
⚽️サラワク:ボリス・コック(51分)
⚽️ヌグリスンビラン:エラルド・グロン(64分PK)、マテウス・アウヴェス(69分)
🟨サラワク(1):L・カライハラサン
🟨ヌグリスンビラン(4):サイフル・リズアン、ナスルラー・ハニフ、エラルド・グロン、ハリズ・カマルディン、シーハン・アズミ
🟥サラワク(1):シャルビニー・アラウィー
MOM:マテウス・アウヴェス(ヌグリスンビラン)
 今季ここまでの5試合を3勝2分0敗と無敗で迎えたヌグリスンビランが、昨季は同じ2部で昇格争いを繰り広げた、サラワク・ユナイテッドとの対戦。ヌグリスンビランとは逆に、ここまで1勝1分4敗と1部スーパーリーグで苦しんでいるサラワク・ユナイテッドですが、先手を取ったのはホームのサラワク・ユナイテッドでした。0-0で前半を折り返した後半の51分に、ボリス・コックのヘディングシュートが決まり、サラワクが先制します。しかし、64分にはゴンザロ・ソトが自陣ペナルティエリア内でデヴィッド・マウーターを倒して、ヌグリスンビランにPKを与えてしまいます。これをエラルド・グロンが決めてヌグリスンビランは同点に追いつくと、その5分後には、自らドリブルで持ち込んだマテウス・アウヴェスがゴールを決め、2-1とサラワクをリードしました。その後のチャンスを両チームとも生かせず、試合はこのまま終了しました。
 この試合の勝利で勝点13となったヌグリスンビランは、試合数の少ないJDTなどを抜いて、今季初の首位に浮上した一方、サラワク・ユナイテッドは7試合で勝点4の11位となっています。

2022年5月7日(土)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 1-2 スリ・パハン
⚽️KL:パウロ・ジョズエ(86分)
⚽️パハン:アザム・アジー(32分)、マヌエル・イダルゴ(78分PK)
🟨KL(1):デクラン・ランバート
🟨パハン(2):アブドル・マリク、ママドゥ・サマサ
MOM:アザム・アジー(スリ・パハン)
 今季はまだ1勝のスリ・パハンは、この試合ではビリー・ケトケオポムポン、マフムード・ザアタラの両FWを欠き、苦しい展開が予想されましたが、38分にアザム・アジーの3試合連続となるゴールでスリ・パハンが先制しました。その後はケビン・メンドーザ(KLシティ)とママドゥ・サマサ(スリ・パハン)の両外国籍GKの好守で、前半はそのまま1ー0で終了します。その後は拮抗した試合が続きますが、78分にドリブルでKLペナルティーエリア内へボールを持ち込んだマヌエル・イダルゴを止めようとしたKLのDFデクラン・ランバートが痛恨のハンドでPKを与えてしまいます。これをイダルゴ選手が自分で決めて、パハンはリードを2点に広げます。試合終了直前にはKLのパウロ・ジョズエのゴールで1点差に迫られたものの、そのまま逃げ切ったパハンが今季2勝目を挙げています。
 昨季はホームで無敗だったKLシティですが、今季ここまでのホームゲームは2勝1分2敗となりました。

今節予定されていたJDT対PJシティ、ペナン対トレンガヌ、スランゴール対サバの試合は6月下旬に延期されています。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第7節終了時)

チーム勝点
1NSE6420116513
2JDT44001211112
3SAB640294512
4KDA74031014-412
5SEL522112937
6PHG52127617
7KLC72131113-27
8PJC6213810-27
9MLU721368-27
10TRG42025506
11SWU7115514-94
12PEN603359-43
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第7節終了時)

ゴール数選手名所属
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
26カイオンSEL
35エラルド・グロンNSE
44ダレン・ロックPJC
4ロナルド・ンガNSE
53アムリ・ヤハヤ他5名JDT
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド



Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第6節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグの第6節が4月22日から24日にかけて開催されました。前節同様、ACLに出場中のJDT対マラッカ・ユナイテッドの試合は7月2日に延期されています。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年4月22日(金)@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 2-0 スランゴール
⚽️トレンガヌ:ファイサル・ハリム(20分)、チェチェ・キプレ(60分PK)
🟨トレンガヌ(1):ハビブ・ハルーン
🟨スランゴール(4):シャルル・ナジーム、ヤザン・アル=アラブ、シャリフ・ハセフィ、ジクリ・カリリ
MOM:アザム・アズミ(トレンガヌ)
 チーム内に新型コロナ感染者が出たことで、開幕から試合延期が続いたトレンガヌはようやく迎えた初戦から2連敗でした。しかし前節に続いてこの試合でも勝利を収め、10位から7位に浮上しています。ただしMリーグを運営するMFLがU23代表選手の東南アジア大会出場を理由にリーグ日程を変更したことから、トレンガヌはこの試合以降は6月18日までリーグ戦が予定されていません。クラブとしてMFLに日程変更の再考を求めているようですが、ようやく勢いづいてきたチーム状況を試合をしないままおよそ2ヶ月近く維持していけるかどうかは難しそうです。
 スランゴールは今季初黒星となりましたが、相変わらず不安定な試合を続けており、開幕からの4試合で8失点の守備陣が改善されない限り、トップ5入りは今季も難しそうです。なおスランゴールもトレンガヌ同様、MFLの一定変更の影響を受けて4月29日のスリ・パハン戦以降は6月19日までリーグ戦がありません。

2022年4月23日(土)@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 3-1 ペナン
⚽️スリ・パハン:ノー・アザム・アジー(29分)、デヴィッド・ロウリー(66分)、シーン・ジャネッリ(73分)
⚽️ペナン:スクリ・ハミド(45+2分)
🟨スリ・パハン(2):アブドル・マリク、ファンディ・オスマン
🟨ペナン(3):T・サラヴァナン、エンドリック・アブドル・ラティフ
MOM:ノー・アザム・アジー(スリ・パハン)
 ホームのスリ・パハンが効果的に得点を重ね、開幕から4試合目にして今季初勝利を飾っています。
 ペナンは試合開始から攻勢に出たものの、前半終了間際のゴールで同点するのが精一杯で、この敗戦で今季初の最下位に転落しています。

2022年4月24日(日)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 1-3 サラワク・ユナイテッド
⚽️サラワク:ボリス・コック(21分)、フランシス・コネ2(46分、85分PK)
⚽️PJシティ:コギレスワラン・ラジ(74分)
🟨サラワク(1):シャルビニー・アラウィ
🟨PJシティ(2):ラフィ・ナゴールガニ、ダレン・ロック
MOM:フランシス・コネ(サラワク・ユナイテッド)
 開幕から5試合白星のなかったサラワク・ユナイテッドがフランシス・コネの2ゴールなどで、今季初白星を飾っています。開幕前にE・エラヴァラサン監督がA代表のアシスタントコーチに就任、テクニカルディレクターだったB・サティアナタン氏が監督なって初の白星でもあります。
 PJシティは2試合連続の3失点と守備が崩壊し、2連敗でとなりましたが、順位は6位のままです。

2022年4月24日(日)@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-1 KLシティ
⚽️ヌグリスンビラン:エラルド・グロン2(47分、76分)
⚽️KLシティ:シーン・セルヴァラジ(73分)
🟨ヌグリスンビラン(2):クザイミ・ピー、エラルド・グロン
🟨KLシティ(1):デクラン・ランバート
MOM:エラルド・グロン(ヌグリスンビラン)
 ホームのヌグリスンビランが、1部昇格初年度ながら開幕から2つの引き分けを挟んで3連勝と好調です。この試合でも2ゴールを決めたエラルド・グロンは、リーグ得点ランキング3位となっています。
 一方のKLシティはホームで2連勝と調子を上げてきていましたが、アウェイマッチ2連敗となっています。

2022年4月24日(日)@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 4-0 クダ
⚽️サバ:アムリ・ヤハヤ3(51分、61分、72分)、パク・タエス(56分)
🟨サバ(2):パク・タエス、ゲイリー・スティーヴン・ラバット
🟨クダ(3):シャフィク・アフマド、ジャン・スクウォン、ロドニー・ケルヴィン
MOM:アムリ・ヤハヤ(サバ)
 ホームのサバがアムリ・ヤハヤのハットトリックなどでクダを一蹴し、勝点で並んだものの得失差でそのクダに代わって今季最高位となる2位に浮上しています。41歳のアムリ選手は今季初先発でしたが、オン・キムスイ監督の起用に応えています。
 クダはこの試合を含め直近の3試合で10失点と守備が崩壊しています。
 サバの加賀山泰毅選手は先発して、85分に交代しています。

また、今節予定されたいたマラッカ・ユナイテッド対JDTは、JDTがAFCチャンピオンズリーグ出場のため、7月2日に延期されています。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第6節終了時)

チーム勝点
1JDT44001211112
2SAB640294512
3KDA6402811-312
4NSE532095411
5KLC62121011-17
6PJC6213801-27
7TRG42025516
8SEL41219815
9PHG41125504
10MLU511336-34
11SWU6114412-84
12PEN603359-43
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第6節終了時)

ゴール数選手名所属
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
25カイオンSEL
34ダレン・ロックPJC
4エラルド・グロンNSE
53フェルナンド・フォレスティエリJDT
3ロナルド・ンガKDA
3アムリ・ヤハヤSAB
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第5節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグ2022年シーズン第5節が4月16日と17日に開催されました。開幕から4連勝中のJDTは、AFCチャンピオンズリーグに出場中のため、今節予定されていたJDT対スランゴールの試合は6月24日に行われます。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年4月16日(土)@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 3-1 PJシティ
⚽️ヌグリスンビラン:エラルド・グロン(45+1分PK)、シーン・セルヴァラジ(81分)、マテウス・アウヴェス(86分)
⚽️PJシティ:ダレン・ロック(64分)
🟨ヌグリスンビラン(2):サイフル・リズワン、クザイミ・ピー
🟨PJシティ(1):K・カナン
MOM:エラルド・グロン(ヌグリスンビラン)
 マレーシア人監督が率いる好調なチーム同士の対決ということで、ボラセパマレーシア的には今節最も注目したカードでした。1部スーパーリーグ昇格初年度ながらここまで1勝2分と検討しているヌグリスンビランが、外国籍選手がいないにもかかわらずこの試合までは2勝1分1敗で4位のPJシティをホームに迎えて行われた試合は、ヌグリスンビランが押し気味に進める中、前半終了間際にPJシティのGKカラムラー・アル=ハフィズが自陣ペナルティエリア内でヌグリスンビランのザムリ・ピンと交錯、これがファウルと判定されてヌグリスンビランがPKを得ます。これをエラルド・グロンが決めて、前半はヌグリスンビランが1ー0とリードして終了しました。
 後半に入るとPJシティのP・マニアム監督はR・ルヴェンティランを投入しますが、このルヴェンティラン選手のクロスにダレン・ロックが頭で合わせて同点ゴールを決め、64分にPJシティが1-1と追いつきました。
 しかし81分にはグロン選手からの絶妙なパスを受けてオフサイドラップを抜け出したシーン・セルヴァラジが飛び出してきたGKカラムラーの頭の上を越えるように浮かせた技ありのシュートで再び逆転に成功。その後もマテウス・アウヴェスが86分に駄目押しとなるヘディングシュートを決めて、ヌグリスンビランが快勝しています。PJシティは、GKとDF陣のコミュニケーション不足と思えるような場面が何度か見られた他、今季好調のS・クマーランを最後までベンチに残しておくなど不可解な采配も見られたのが気になりました

2022年4月16日(土)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 2-0 サバ
⚽️KLシティ:ロメル・モラレス(36分、88分)
🟨KLシティ(2):カマル・アジジ、ハディン・アズマン
🟨サバ(1):リザル・ガザリ
MOM:ロメル・モラレス(KLシティ)
 前節で今季初勝利を挙げたKLシティがエースのロメル・モラレスの今季初ゴールを含む2ゴールで2位のサバに勝利し、5位に浮上しています。
 開幕戦でヌグリスンビランに敗れたもののそこからは3連勝中と好調だったサバは、FW陣はKLシティと遜色がなかったものの、ドミニク・タンのミスでKLシティに2点目を与えてしまうなど、この試合に関してはKLシティと比べたときにはDF陣の差がこの試合結果となった印象です。
 サバの加賀山泰毅選手は先発し、あわやゴールという惜しいシュートを放つなど活躍し、フル出場しています。

2022年4月16日(土)@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-2 マラッカ・ユナイテッド
⚽️スリ・パハン:マフムード・ザアタラ(5分PK)
⚽️マラッカ・ユナイテッド:エマヌエル・オティ(51分)、ハスブラ・アブ・バカル(70分)
🟨スリ・パハン(2):アズワン・アリピン、アザム・アジー
🟨マラッカ・ユナイテッド(2):ファディル・イドリス、ファドリ・シャス
🟥スリ・パハン(1):アズワン・アリピン(イエロー2枚)
MOM:マヌエル・イダルゴ(スリ・パハン)
 今季ともに新監督が就任しながら、ここまで未勝利チーム同士の対戦となったこの試合は、開始5分でマヌエル・イダルゴが相手ペナルティーエリア内で倒されて得たPKをマフムード・ザアタラが決めて、スリ・パハンが先制しました。
 数日前にリスト・ヴィダコヴィッチ監督との契約を解除し、この試合からアスリ・ニンガル コーチを監督代行にしたマラッカ・ユナイテッドは、それまでも好機を演出していたエマヌエル・オティが51分にゴールを決めて同点に追いつくと、70分には途中出場のハスブラ・アブ・バカルが逆転ゴールを決め、今季初勝利を挙げています。
 スリ・パハンはマヌエル・イダルゴがMOMに選ばれているように、最後まで押し気味に試合を進めましたが、63分にアズワン・アリピンがこの試合2枚目のイエローで退場とない、数的不利が最後まで影響しました。

2022年4月17日(日)@サラワク州立スタジアムスタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-2 トレンガヌ
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(8分)、ズアシュラフ・ズルキフリ(90+2分)
🟨サラワク・ユナイテッド(1):
🟨トレンガヌ(2):ハビブ・ハルーン、ラハディアズリ・ラハリム
🟥トレンガヌ(1):クパー・シャーマン
MOM:ズアシュラフ・ズルキフリ(トレンガヌ)
 こちらも今季未勝利チーム同士の対戦となったサラワク・ユナイテッド対トレンガヌは、地力で勝るトレンガヌが勝利し、ホームでの今季初戦で今季初勝利を挙げています。
 トレンガヌは33分に先制ゴールを決めたクパー・シャーマンが危険なプレーで一発レッドで退場し、早々と10人となってしまいましたが、サラワクはこの数的な有利さを活かすことができず、今季4度目の完封負けを喫するとともに、開幕から引き分けを挟み4連敗となり最下位に沈みました。

2022年4月17日(日)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-2 クダ
⚽️ペナン:ヒラル・エル=ヘルウェ(16分)
⚽️クダ:ロナルド・ンガ(63分PK、66分)
🟨ペナン(2):クリスティアン・ロンティーニ、ファイルーズ・ザカリア
🟨クダ(0)
MOM:ロナルド・ンガ(クダ)
 互いにマレー半島北部に位置するペナンとクダの「北部ダービー」は、1点目はPK、2点はカウンターと、「耐えて勝つ」サッカーで、クダがペナンを破っています。前節にはスランゴールにまさかの1-4と大敗したクダ、そして今季ここまで未勝利のペナンがとも試合開始から激しくせめぎ合う試合は、ペナンがヒラル・エル=ヘルウェのゴールでペナンが先制し、前半を終了しました。後半に入るとギアを上げたクダが攻勢を強め、ロナルド・ンガの2ゴールで逆転勝利を収めています。後半のクダの猛攻は凄まじく、ペナンのGKカトゥル・アヌアルの好セーブがなければ、もっと大差がついていた試合でした。またペナンはラファエル・ヴィトー、カサグランデのブラジルコンビをケガで欠いていたことも後半に力負けした理由でした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第5節終了時)

チーム勝点
1JDT44001211112
2KDA540187112
3SAB53025419
4NSE42207438
5KLC52129907
6PJC52127707
7SEL31209635
8MLU511336-34
9PEN503246-23
10TRG310235-23
11PHG301224-23
12SWU5014111-101
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第5節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT4
25カイオンSEL3
34ダレン・ロックPJC4
43フェルナンド・フォレスティエリJDT4
52パウロ・ジョズエ他7名KLC4
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRG-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第4節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグ今季2022年シーズン第4節が4月9日と10日に開催されました。前節第3節からは短いチームは3日しか休養がない日程です。

前節では複数の試合で審判の判定に疑問の声も上がりましたが、マレーシアサッカー協会FAMは一部試合で審判の誤った判定があったことを認める声明を出していますが、この審判の質については改善される様子もなく、まだまだ各チームを悩ませそうです。(試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年4月9日(土)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 ヌグリスンビラン
⚽️ペナン:ヒラル・エル=ヘルウェ(39分PK)
⚽️ヌグリスンビラン:ザクアン・アドハ(33分PK)
🟨ペナン(1):アディブ・ラアオプ
🟨ヌグリスンビラン(2):A・セルヴァン、イズディン・ロスラン
MOM:シャイハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
 開幕からの3試合を2分1敗とまだ勝星のないペナンは、32分にラティフ・スハイミがヌグリスンビランのナスルラー・ハニフをペナルティーエリアで倒してPKを与えてしまいます。これを主将のザクアン・アドハが決めて、ヌグリスンビランが先制します。するとその6分後に今度はヌグリスンビランのオミド・ナズリがペナンのエンドリックを同じようにペナルティーエリアで倒してしまいます。このPKをヒラル・エル=ヘルウェが決めてペナンはすぐさま同点に追いつきます。
 そのペナンが有利に試合を進めるものの、この試合でMOMに選ばれたヌグリスンビランのGKシャイハン・ハズミが素晴らしいセーブを連発してペナンの猛攻を食い止め、今季1部昇格のヌグリスンビランが開幕からの無敗記録を3に伸ばしています。

2022年4月9日(土)@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-1 PJシティ
⚽️スリ・パハン:マヌエル・イダルゴ(38分)
⚽️PJシティ:R・バラトクマル(86分)
🟨スリ・パハン(3):マヌエル・イダルゴ、マリク・アリフ、ママドゥ・サマサ 
🟨PJシティ(3):D・クガン、S・クマーラン、カイリル・ムハイミーン
MOM:R・バラトクマル(PJシティ)
 今季初勝利を目指したスリ・パハンは司令塔マヌエル・ヒダルゴを中心に試合を優勢に進め、38分にはそのイダルゴがセンターライン付近でボールを奪うと、そのままドリブルで上がりペナルティエリアの外から放ったシュート。これが決まり、今季チーム初得点をあげたスリ・パハンが先制しました。その後、試合はこう着状態が続き、このまま終了かと思われた86分に、コーナーキックからのクリアボールをそのままR・バラトクマルがボレーシュートでゴールを決め、土壇場でPJシティが引き分けに持ち込んでいます。ただしこのゴールは一旦は線審ががオフサイドと判定しながら、主審がオーバールールで得点を認めたもので、映像を見るとオフサイドに見えなくもないプレーでした。
スリ・パハンにとっては前節のクダ戦に続き、2試合続けて審判の「疑惑の判定」の影響を受けてしまいました。

2022年4月9日(土)@KLフットボールスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
KLシティ 2-0 マラッカ・ユナイテッド
⚽️KLシティ:パウロ・ジョズエ2(3分、30分)
🟨マラッカ(2):ジャスティン・バース、アクマル・ザーヒル
MOM:パウロ・ジョズエ(KLシティ)
 今季未勝利チーム同士の対戦となったこの試合は、不調で苦しんでいたエースのロメル・モラレスが今季初先発し、ほぼベストメンバーとなったKLシティが、開始3分で主将のパウロ・ジョズエがマラッカ守備陣のミスに乗じて先制ゴールを決めてリードしました。さらに30分には再びジョズエ選手がゴールを決めたKLシティがこのリードを守り切って今季初勝利を挙げています。
 この試合前には未払い給料が支払われたことが明らかになったマラッカでしたが、攻撃の核となるイフェダヨ・オルセグン、アドリアーノ、エマヌエル・オティの3名の外国籍選手がベンチ外となるなど、この試合には苦しい布陣で臨み、少ないながらチャンスを作ったもののそれを活かせず、今季4試合で3度目となる無得点での敗戦となりました。

2022年4月10日(日)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-1 サバ
⚽️サバ:バドロル・バクティアル(81分PK)
🟨サラワク(3):カイルル・アヌアル、ザルミエン・アシュラフ、ゴンザロ・ソト
🟨サバ(3):パク・タエス、カイルル・ファーミ、アムリ・ヤハヤ
MOM:加賀山泰毅(サバ)
 東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つ両チームが対戦したボルネオダービーは、終盤のPKで得点したサバが、サラワク・ユナイテッドを破り3連勝を飾っています。この結果、サバは今季初の2位に浮上し、敗れたサラワク・ユナイテッドは開幕からの成績がこれで1分3敗となり11位に後退しています。
 この試合の最優秀選手Man of the Match(MOM)に選ばれた加賀山泰毅選手はこの試合でも先発し、48分頃にはサラワク・ユナイテッドのフランシス・コネと接触して頭を負傷しましたが、その後は包帯を巻いて最後までプレーしています。

2022年4月10日(日)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-1 トレンガヌ
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ2(7分、33分)
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(31分)
🟨JDT(2):レアンドロ・ヴェラスケス、ラヴェル・コービン=オン
🟨トレンガヌ(1):クパー・シャーマン
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
 今季3試合で5ゴールと絶好調のベルグソン・ダ・シルヴァがこの日も2ゴールを挙げてJDTが勝利しています。2つのゴールはいずれもトレンガヌDF陣のマークを外したフリーヘッダーで、1本目は左からラヴェル・コービン=オン、2本目に右からアリフ・アイマンのクロスとJDTの典型的な得点パターンが決まった形です。
 一方のトレンガヌは前節のスランゴール戦とは見違えるほど動きが良く、JDTを止められるのはやはりトレンガヌしかいないのか、という印象でした。マヌエル・オット、クパー・シャーマンら攻撃陣はJDTに見劣りしないだけに、今後はDF陣の奮起が望まれます。
 またこの試合ではトレンガヌのシャフィク・イスマイルのクロスに飛び出した代表GKでもあるJDTのファリザル・マーリアスがチームメートのシェーン・ローリーとゴール前で交錯し、脳震盪を起こして退場という場面もありました。その後の報道では検査入院となったようですが、大事に至らないことを祈ります。

2022年4月10日(日)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 4-1 クダ
⚽️スランゴール:ムカイリ・アジマル(26分)、カイオン2(34分、87分)、ノー・ハキム(85分)
⚽️クダ:ファイヤド・ズルキフリ(90+2分)
🟨スランゴール(1):ザーリル・アズリ
🟨クダ(2):アズミール・アリス、デシ・マルセル
MOM:カイオン(スランゴール)
 開幕から2分のスランゴールと開幕から3連勝中のクダの対戦は、スランゴール自慢の攻撃陣が機能し、スランゴールが今季初勝利を挙げています。
 前節のレッドカードでこの試合は出場停止となっているヤザン・アル=アラブ、そしてここまで無得点のユーリ・エンリケをベンチ外とし、セカンドチームのスランゴール2からミャンマー代表のハイン・テット・アウンとヨルダン代表のバハー・アブドッラフマーンを昇格させ、今季初めて先発させたミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督の起用が当たりました。
 一方のクダはデニス・ブシェニングの欠場が響き攻撃陣は沈黙する一方で、守備陣もスランゴール攻撃陣を抑えられず、むしろ4失点で済んだことが幸いだった印象でした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第4節終了時)

チーム勝点
1JDT44001211112
2SAB43015239
3KDA43016609
4PJC42116427
5SEL31209635
6NSE31204315
7KLC411279-14
8PEN403134-13
9PHG201112-13
10MLC401315-41
11SWU201319-81
12TRE200215-40
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第4節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT4
25カイオンSEL3
33フェルナンド・フォレスティエリJDT4
3ダレン・ロックPJC4
52パウロ・ジョズエKLC4
2ザフリ・ヤハヤKLC4
2S・クマーランPJC4
2ファイヤド・ズルキフリKDA4
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第3節結果とハイライト映像

国際マッチデー期間などでおよそ1ヶ月ほど中断されていたMリーグ1部スーパーリーグが再開し、今季2022年シーズン第3節が4月5日と6日に開催されました。これまでの2節では、新型コロナ陽性者が見つかったチームの試合が延期されるなど混乱が続きましたが、今節第3節で初めて6試合全てが行われています。

今節は複数の試合で審判の判定に疑問の声も上がり、毎シーズン問題になる審判の質が早くも議論の的になった節でもありました。(試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年4月5日(火)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 1-1 ペナン
⚽️サラワク:ボリス・コック(83分)
⚽️ペナン:カサグランデ(73分)
🟨サラワク(3):フランシス・コネ、ノーマン・アンクン、ゴンサロ・ソト
🟨ペナン(3):クリスティアン・ロンティーニ、ラフィウディン・ロディン、K・ティヴァンドラム
MOM:ボリス・コック(サラワク・ユナイテッド)
 今季開幕前の練習試合での暴力行為によりリーグ開幕から2試合の出場停止処分を受けていたカサグランデとエンドリックが復帰しベストメンバーが揃ったペナンは、試合開始からサラワクを圧倒するも、ゴールを奪えないまま前半を0-0で折り返しました。後半に入っても猛攻を続けるペナンは73分にカサグランデの今季初ゴールで先制しましたが、サラワクは83分にボリス・コックがゴール前のこぼれ球を押し込んで同点とします。この後は両リームともゴールを破れず、サラワクにとっては貴重な勝点1を獲得、ペナンは勝点2を失った格好になりました。、

2022年4月5日(火)@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 0-1 サバ
⚽️サバ:パク・タエス(25分)
🟨マラッカ(1):ファクルラー・ロスリ
🟨サバ(2):トミー・マワト、ウマレン・バチョク
MOM:パク・タエス(サバ)
 4シーズン連続となる給料未払いが起こっていることをリスト・ヴィダコヴィッチ監督が明らかにしたマラッカですが、少なくともこの試合に関してはそれを感じさせないプレーが見られました。ただしヴィダコヴィッチ監督は選手がモチベーションを失いつつあるとも述べており、この問題が直ちに解決しなければ、一気に連敗街道を進む可能性もあります。
 そんなマラッカを相手にサバは苦しい試合となりましたが、パク・タエスが個人技でマラッカDF陣を振り切って決めた唯一のゴールを守りきり2連勝としています。
 サバの加賀山泰輝泰毅は先発してフル出場しています。
 

2022年4月5日(火)@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-2 スランゴール
⚽️ヌグリスンビラン:エラルド・グロン(58分PK)、コッシ・アデトゥ(76分)
⚽️スランゴール:ナスルラー・ハニフ(35分OG)、カイオン(50分PK)
🟨ヌグリスンビラン(5):サイフル・リズワン、クザイミ・ピー、シーン・セルヴァラジ、マテウス・アウヴェス、コッシ・アデトゥ
🟨スランゴール(1):ファズリ・マズラン、シャルル・ナジーム、アレックス・アギャルワ
🟥スランゴール(1):ヤザン・アル=アラブ
MOM:エラルド・グロン(ヌグリスンビラン)
 昨季よりは得点力はアップしたスランゴールは、この試合でも2-0とリードしますが、改善されない守備陣は23分に早々とヤザン・アル=アラブが1発レッドで退場となるなど、この試合でもそのリードを守りきれず、後半に2失点を喫し、開幕戦に続いて2試合連続で引き分けています。過去2年間の若手主体の「育てながら勝つ」方針が功を奏し始めていた最中に、突如方針転換して即戦力の外国籍選手を補強したスランゴールですが、ここまではその効果も見られないことから、今季の「休養」第1号となるのはスランゴールのミヒャエル・ファイテンバイナー監督でもボラセパマレーシアJPは驚きません。
 一方の今季昇格組のヌグリスンビランは開幕戦の勝利に続き、2試合で勝点4を着実に積み上げています。この試合がホームだったことや、スランゴールが試合時間の大半を10名で戦ったことを考えれば勝点3が欲しかったと、K・デヴァン監督は試合後の会見で話していましたが、それでも攻撃力では勝るセランゴール相手にこの勝点1獲得は貴重でした。

2022年4月6日(水)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 0-3 JDT
⚽️JDT:フェルナンド・フォレスティエリ(18分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ2(82分PK、90+5分)
🟨KLシティ(7):アクラム・マヒナン、ハディン・アズマン、J・パルティバン、ジャンカルロ・ガリフオッコ、ケニー・パッラジ、パウロ・ジョズエ、アリフ・シャキリン
🟨JDT(1):シェイン・ローリー
🟥KLシティ(1):ケニー・パッラジ(イエロー2枚)
MOM:アリフ・アイマン(JDT)
 58分に2枚目のイエロー(この判定も酷かった)でJ・パルティバンが退場となったKLシティが0-3でJDTに敗れ、2019年から9月から23試合続いていたホームでの無敗記録も途切れています。一部新聞が「JDTは主審に助けられた」と書いてしまうほど、明らかにKLシティに不利な判定が連発された試合で、イエローカードはKLシティの7枚に対して、JDTは1枚ですが、KLがラフプレーを連発したわけではなく同様のファールに対してKLにはイエロー、JDTには口頭での警告という場面も見られました。試合後の会見でKLシティのボヤン・ホダック監督がコメントを求められると、「審判についてコメントしたいが、それをいうと罰金処分を受けるので今日はノーコメント」と答えるほどKLシティにとっては不満の溜まる試合でした。
 JDTはKL守備陣のミスをついてフェルナンド・フォレスティエリが先制ゴールを決めましたが、その後は好機を生かせずKLシティゴールを割ることができませんでした。しかし後半に入りKLシティが10人となった辺りからはほぼ一方的に試合を進め、82分にはアリフ・アイマンが倒されて得たPKをベルグソン・ダ・シルヴァがを決めて2-0とすると、試合終盤にもダ・シルヴァ選手が今季3試合で通算5ゴール目となるゴールを決めて勝利を確定させています。

2022年4月6日(水)@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ 1-0 スリ・パハン
⚽️クダ:ロドニー・ケルヴィン(55分)
🟨クダ(1):ロナルド・ンガ
🟨パハン(1):マヌエル・イダルゴ
MOM:ファイヤド・ズルキフリ(クダ)
 試合前にはデニス・ブシェニングが完治6ヶ月とされるアキレス腱のケガで今季絶望となることが明らかになったクダでしたが、DFロドニー・ケルヴィンのゴールでスリ・パハンを振り切っています。
 チーム内で新型コロナ感染者が発覚したことにより試合の延期が続き、この試合がリーグ初戦となったスリ・パハンは、M3クラブ相手に延長戦となったFAカップ1回戦同様、チャンスを作りながらもゴールを決められない試合が続きました。後半の62分には同点ゴールのチャンスがありましたが、映像を見る限りではそうは見えないオフサイド判定で同点機を逃しています。

2022年3月8日(火)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 3-0 トレンガヌ
⚽️PJシティ:ダレン・ロック3(13分、32分、39分)
🟨PJシティ(1):アルーン・クマル
MOM:ダレン・ロック(PJシティ)
 スーパーリーグで唯一外国籍選手がいないPJシティがエースのダレン・ロックのハットトリックで快勝しています。昨年末のスズカップはケガの再発、先月の3ヵ国対抗は新型コロナ感染と代表に選ばれながらいずれも途中で脱落となっていたロック選手ですが、来月予定されている代表戦に向けてキム・パンゴン代表監督に良いアピールになったのではないでしょうか。
 チーム内で新型コロナ感染者が発覚したことにより試合の延期が続き、この試合が今季公式戦の初戦となったトレンガヌはまさかの完封負け。PJシティのP・マニアム監督が試合後のインタビューで分析したように、前半39分で0-3となったことで出鼻を挫かれてしまい、自慢の攻撃力が機能しませんでした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第3節終了時)

チーム勝点
1JDT3300100109
2KDA33005239
3PJC32015326
4SAB32014226
5NSE21103214
6SEL20205502
7PEN302123-12
8MLC301213-21
9KLC301259-41
10SWU301218-71
11PHG100101-10
12TRE100103-30
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第2節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグの今季2022年シーズン第2節が3月8日と3月9日に開催されました。今節に予定されていたスランゴール対スリ・パハン、トレンガヌ対ヌグリスンビランの2試合は、それぞれパハンとトレンガヌのチーム内で新型コロナ陽性者が見つかったため、延期されています。

なおスーパーリーグは今月後半にFIFAの国際マッチデー期間があることから1ヶ月程度の休みとなり、第3節は4月5日から再開となっています。
(試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年3月8日(火)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 マラッカ・ユナイテッド
⚽️ペナン:ダニアル・アシュラフ(27分)
⚽️マラッカ:アブドル・ラティフ(41分OG)
🟨ペナン2:カイルル・アクマル、ラフィウディン・ラディン
🟨マラッカ1:ワン・アミルル・アフィク
MOM:カトゥル・アヌアル
 いずれも開幕戦で敗れているチーム同士の試合となったこの試合は、開幕戦に続いてエンドリックとカサグランデを出場停止処分で欠くペナンが不利かと思われましたが、ダニアル・アシュラフのゴールで先制しました。マラッカもチャンスを作るものの、この試合のMOMにも選ばれたペナンGKカトゥル・アヌアルが連発した好セーブに何度も得点機を阻まれ、41分のコーナーキックがペナンの主将でDFアブドル・ラティフに当たり、オウンゴールで追いつくのが精一杯でした。

2022年3月9日(水)@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 3-1 PJシティ
⚽️サバ:ジャクソン・デ・ソウザ(15分)、ネト・ペソア (35分)、サディル・ラムダニ(48分)
⚽️PJ:S・クマーラン(45+1分)
🟨サバ1:パク・タエスー
🟨PJ1:R・ルヴェンティラン
MOM:ジャクソン・デ・ソウザ
 ホームにPJシティを迎えたサバが、今季初勝利を飾っています。初戦でPKを外したネト・ペソアがこの試合ではゴールを決め、ネト選手も含め外国籍選手3名がゴールを挙げています。PJシティは初戦に続きS・クマーランがゴールを決めて1点差まで迫ったものの、後半開始早々にサディル・ラムダには素晴らしいFKを決めて、サバがPJシティを突き放しています。
 サバの加賀山泰毅選手は先発して85分に交代しています。

2022年3月9日(水)@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ 3-2 KLシティ
⚽️クダ:シャフィク・アフマド(32分)、ファイヤド・ズルキフリ(67分)、デニス・ブシェニング(69分)
⚽️KL:ザフリ・ヤハヤ(29分)、ケヴィン・クベンバ(88分)
🟨クダ1:デシ・マルセル
🟨KL2:ケニー・パッラジ、ナビル・ハキム
MOM:デシ・マルセル
 JDTから期限付き移籍しているシャフィク・アフマドが1ゴール1アシストと活躍し、追いすがるKLシティを振り切ったクダが開幕2連勝を飾っています。プロデビューを飾ったクダに戻ったシャフィク選手について、試合後のインタビューではアイディル・シャリン監督が練習に臨む姿勢を賞賛し、彼の復活はマレーシアのサッカーにとっても良いことだと話すなど、この期限付き移籍が吉と出そうな気配です。一方のKLシティはザフリ・ヤハヤの2戦連発となるゴールで先制したものの、守備にはほころびが目立ち、攻撃陣も逆転された後はクダGKのミスで1点を返したものの、ロメル・モラレス不在の影響が大きく感じられました。

2022年3月9日(水)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 6-0 サラワク・ユナイテッド
⚽️JDT:フェルナンド・フォレスティエリ2(15分、85分)、ベルグソン・ダ・シルヴァ2(39分、63分)、カリル・デ・ムルガ(73分)、サファウィ・ラシド(81分)
🟨JDT3:ベルグソン・ダ・シルヴァ、シェーン・ローリー、アリフ・アイマン
🟨サラワク4:フランシス・コネ、クリスティ・ジャヤシーラン、ラジャ・イムラン・シャー2
🟥サラワク1:ラジャ・イムラン・シャー(イエロー2枚)
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ
 昨季はリーグ2位の23ゴール(22試合)を挙げたベルグソン・ダ・シルヴァが今季も好調です。この日の2ゴールで既に今季通算3ゴールとし、サファウィ・ラシドのゴールもアシストしています。昨季は厳しいマークの中23ゴールを挙げましたが、今季はフェルナンドア・フォレスティエリの加入でマークが分散し、昨季にゴールを量産しそうな勢いです。
 地力で劣るサラワクは、ラジャ・イムラン・シャーの退場で数的不利になって万事休すでした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第2節終了時)

チーム勝点
1JDT22007076
2KDA22004226
3SAB21013213
4NSE11001013
5PJC210123-13
6SEL10103301
7KLC201156-11
8MLU201112-11
9PEN201112-11
10TRE00000100
11PHG00000100
12SWU200207-70
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第1節結果

Mリーグ1部スーパーリーグの今季2022年シーズンが開幕し、3月4日と3月5日に第1節に5試合が行われました。今節に予定されていたスリ・パハンFC対トレンガヌFCの試合は、スリ・パハンFCの選手及び監督、コーチに総勢20名の新型コロナ陽性者が見つかったため延期されています。

2022年3月4日(金)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-1 クダ・ダルル・アマン
⚽️クダ:ロナルド・ンガ(16分)
🟨サラワク2-ヌル・シャミル・イスズアン、ボリス・ボック
🟨クダ1-シャーリル・サアリ
MOM:ロナルド・ンガ
 新加入のロナルド・ンガの今季スーパーリーグゴール第1号となるゴールで先制したクダがそのまま逃げ切っています。サラワクはGKシャルビニー・アラウィー が好セーブを連発しクダを1点に抑えたものの、攻撃陣が不発でした。

2022年3月4日(金)@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 0-1 ヌグリスンビラン
⚽️ヌグリスンビラン:カイリ・ジョーンズ(52分)
🟨サバ2:トミー・マワト、イルファン・ファイザル
🟨ヌグリスンビラン1:チェ・ラシド
MOM:カイリ・ジョーンズ
 前評判の高かったサバを昇格組のヌグリスンビランが破り、4シーズンぶりにスーパーリーグで勝点3を挙げています。サバFCはヌグリスンビラン以上にチャンスを作りましたが、新加入のネト・ペソアのPK失敗などもあり、好機を生かすことができませんでした。
 今季からサバFCに加入した加賀山泰毅選手は先発して、フル出場しています。

2022年3月4日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 1-0 ペナン
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ(69分)
🟨JDT1:フェルナンド・フォレスティエリ
🟨ペナン4:カトゥル・アヌアル、アルヘルウィ・ヒラル・バサム、ムハマド・ラフィウディン、モハマド・アジザン
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ
 JDTがスコア以上の圧勝で勝点3を挙げています。ペナンはプレシーズンマッチでの暴力行為で出場停止となっているエンドリックとカサグランデの主力を欠きながら、JDTの猛攻に耐え続けましたが、最後に力尽きました。

2022年3月4日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 3-3 スランゴール
⚽️KL:ザフリ・ヤハヤ(20分)、ハディン・アズマン(32分)、ライアン・ランバート(61分)
⚽️スランゴール:ユーリ・エンリケ(12分)、カイオン2(27分PK、78分PK)
🟨KL4:ジャンカルロ・ガリフロッコ2、アクラム・マヒナン、ケニー・パッラジ
🟨スランゴール2:ユーリ・エンリケ、シャヒル・バシャー
🟥KL1:ジャンカルロ・ガリフロッコ(イエロー2枚により退場)
MOM:カイオン
 ともに首都圏に本拠地を持つスランゴールとKLシティのクランバリーダービーは引き分けに終わっています。KLが3-2とリードして迎えた78分にイルファン・ザカリアがペナルティーエリア内で痛恨のハンドを犯し、これをこの試合2本目のPKとなったカイオンが決めてスランゴールが同点に追いついています。
 カイオンの1点目のPK、そしてジャンカルロ・ガリフロッコの2枚のイエローと、フィトゥリ・マスコン主審による「疑惑」の判定に泣かされたKLですが、昨季から続くホームでの無敗記録を17に伸ばしています。

2022年3月5日(土)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティ 1-0 マラッカ・ユナイテッド
⚽️PJシティ:S・クマーラン(43分)
🟨PJシティ3:カラムラー・アル=ハフィズ、ダレン・ロック、コギレスワラン・ラジ
🟨マラッカ1:ファドリ・シャス
MOM:ダレン・ロック
 外国籍選手ゼロのPJシティが昨季得点王のイフェダヨ・オルセグンを擁するマラッカ・ユナイテッドを無得点に抑えて今季初勝利を挙げています。
 この試合はスタジアムで観戦しましたが、昨季は負けないサッカーをしていたPJシティでしたが、少なくともこの試合では積極的に攻める様子が見られ、ボールポゼッションでもマラッカを圧倒していました。決勝ゴールを挙げた新加入のS・クマーランと代表復帰を目指すダレン・ロックの2トップは、昨季のPJシティにはなかった攻撃力となりそうです。
 一方のマラッカは前線では1トップのイフェダヨ選手が孤立する場面が目立つなど、チームの連携がまだ不十分な印象でした。

2022年3月5日(土)に予定されていたスリ・パハンFC対トレンガヌFCの試合は、スリ・パハンFCの選手及び監督、コーチに総勢20名の新型コロナ陽性者が見つかったため延期されています。

チーム勝点
1JDT11001013
2KDA11001013
3NSE11001013
4PJC11001013
5SEL10103301
6KLC10103301
7TRE00000100
8PHG00000100
9PEN100101-10
10SWU100101-10
11SAB100101-10
12MLU100101-10
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

3月4日のニュース
Mリーグ1部スーパーリーグが本日開幕
コーチや選手が新型コロナ検査で陽性反応を示したMリーグ2部の開幕節2試合が延期に
FAMは東南アジア競技大会の男子サッカー参加と女子サッカー不参加を発表-女子選手やサポーターから失望の声が上がる

Mリーグ1部スーパーリーグが本日開幕

Mリーグ1部スーパーリーグの今季2022年シーズンが本日開幕します。第1節のカードは以下の通りです。(カッコ内は昨季の1部スーパーリーグの順位。なおキックオフは全てマレーシア時間。日本時間はこのプラス1時間です。)なお、今季のスーパーリーグは、リーグの冠スポンサーUnifiのYouTubeチャンネルで配信されます。UnifiのYouTubeチャンネルはこちらです。

3/4(金)キックオフ
サラワク(2部2位)クダ(2位)20:15
KLシティ(6位)スランゴール(5位)21:00
JDT(1位)ペナン(3位)21:00
サバ(9位)ヌグリスンビラン(2部1位)19:00
3/5(土)
パハン(10位)トレンガヌ(4位)20:15
PJシティ(7位)マラッカ(8位)21:00
コーチや選手が新型コロナ検査で陽性反応を示したMリーグ2部の開幕節2試合が延期に

Mリーグ2部プレミアリーグは1部スーパーリーグから1日遅れて明日3月5日に開幕しますが、Mリーグを運営するMFLは開幕節第1節に予定されていた2試合の延期を公式サイトで発表しています。

延期となったのは3月5日に予定されていたスランゴール2対FAM-MSNプロジェクトと、3月7日に予定されていたPDRM FC対クチンシティFCの2試合です。MFLの発表では、FAM-MSNプロジェクトはコーチ2名と選手全員が、PDRM FCはコーチ1名と選手14名が新型コロナ検査で陽性反応を示したことから、延期が決まったということです。

これについてMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは「マレーシアカップ開始時期はシーズン終盤で試合の延期が不可能な状況であったことから1人でも感染者が出たチームは不戦敗となったが、今季は試合当日のベンチ入りメンバーの半数以上が感染者あるいは濃厚接触者となった場合に限り、該当チームから新型コロナ検査結果とチームドクターの署名入り書類の提出を条件に試合の延期を認めることとなった。」と話し、新型コロナに関するMFLの規則が変更となったことについて言及しています。なお、昨季末のマレーシアカップではチーム内に感染者が出たことにより試合が行えなくなったヌグリスンビランFCが3試合で不戦敗となる扱いを受けていました。、

またスチュアートCEOは、今後も試合延期が繰り返され、リーグ日程に深刻な絵強を与えるような事態になった場合には、対応策がMFLの理事会で協議されることも明らかにしています。

FAMは東南アジア競技大会の男子サッカー参加と女子サッカー不参加を発表-女子選手やサポーターから失望の声が上がる

昨年2021年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップではA代表がグループステージで敗退、先月2月に行われたAFF U23選手権ではU23代表がラオスに2連敗してやはりグループステージを突破できずに敗退していますが、マレーシアサッカー協会FAMは今年5月にベトナムで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズにU23代表が出場する一方で、女子代表については大会不参加を発表しています。

FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、AFF U23選手権で敗れたU23代表をシーゲームズに出場させることには何ら問題はないと話し、6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23選手権の準備となるようなチームを編成すると話しています。またA代表は同じ6月にAFC選手権アジアカップ2023年大会最終予選があることから、選手選考については、A代表のキム・パンゴン監督、U23代表のブラッド・マロニー監督、そしてFAMのスコット・オドネルTD(テクニカルディレクター)らが協議して行うとも話しています。

またサイフディン事務局長はシーゲーム出場に際して、U23代表は女子フットサル代表とともにカテゴリーBとなった一方で、eスポーツのサッカーに出場するサッカーeマレーシア代表はカテゴリーAとなったことも明らかにしています。(注:カテゴリーAは過去の実績から大会の上位3位までに入賞が予想される個人や団体に与えられ、マレーシアオリンピック協会OCMが出場費用を全額負担します。またカテゴリーBは上位6位までに入ることが期待される個人及び団体に与えられ、所属する協議連盟、サッカーではFAM、が出場費用を負担することになっています。)

サイフディン事務局長は、過去5大会連続師弟出場している女子サッカー代表については不参加を発表しましたが、その理由については明言しませんでした。なお女子サッカー代表はこれまでメダル獲得の経験がなく、2019年のシーゲームズ フィリピン大会ではグループステージで敗退しています。(同大会では男子(U23代表)もグループステージで最下位となり敗退しています。)

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女子サッカーについてはFAMのハミディン会長が、自身が会長になって以来、最も活動が盛んになった部門であると自画自賛し、AFCのサルマーン・ビン・イブラーヒーム・アール=ハリーファ会長と会談した際も、女子サッカー、ビーチサッカー、フットサルの発展に注力するとも述べていることから、ソーシャルメディア上ではこの女子サッカー不参加に対して失望や非難の声が上がっています。