10月1日のニュース
スランゴールはデニス・ベッキング氏の新TD就任を発表
プレミアリーグ最下位のFAM-MSNプロジェクトは来季はリザーブリーグ参戦へ
スランゴールの本拠地シャー・アラムスタジアムの解体が決定

スランゴールはデニス・ベッキング氏の新TD就任を発表

数日前に前マレーシア代表監督のタン・チェンホー氏が監督に就任したMリーグ1部スーパーリーグのスランゴールは、クラブの公式サイトで、デニス・ベッキング氏のテクニカル・ディレクターTD就任を発表しています。

現役時代はオランダ1部のゴー・アヘッド・イーグルスなどで過ごしたベッキング氏は、オランダサッカー協会KNVBのアカデミーでコーチ指導者などを歴任した後、オランダ2部のPECズヴォレや同1部のFCトゥウェンテでユースコーチやアカデミー責任者を務めました。その後はゴー・アヘッド・イーグルスのスポーティング・ダイレクターを経て、2019年からははマレーシアサッカー協会FAMとマレーシア政府青年スポーツ省参加の国家スポーツ評議会MSNが共同で運営する国家サッカー選手育成プログラムNFDPの中核となるエリートアカデミー、モクタル・ダハリアカデミーAMDの責任者を務めていました。

ベッキング氏についてはスランゴールのジョハン・カマル・ハミディンCEOは、「オランダでの幅広い経験を持ち、さらにAMD責任者としてマレーシアのサッカーを理解しているベッキング氏は、選手の才能を開花させてくれるだけでなく、コーチの育成という点でもスランゴールFCにとって大きな力となってくれるだろう。」と話し、べっキング氏自身は「過去数年間に渡り(AMDから)才能豊かな選手を獲得しているスランゴールに必要なのは、ユースからトップチームへの道のりで彼らを正しく育成していくことである。その育成に関わる機会を与えられたことを感謝するとともに、選手はもちろん、コーチとも協力しながら、プロサッカー選手となるための育成を行なっていきたい。」と話しています。

ベッキング氏は来年1月1日から仕事を始めるベッキング氏は、スランゴールのU23、U20、U18とスランゴール州のスポーツ専門学校のサッカーチームを対象に、技術指導を行うと発表されています。ということです。

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Mリーグ2部ペラの監督就任が発表されたリム・ティオンキム氏はかつてAMDの責任者でしたが、2019年10月31日にリム氏の契約が解除されたことで空席となったAMD責任者の後任となったのがこのベッキング氏です。スランゴールはこのAMDの卒業生を過去2年間で大量に獲得しており、チーム内にはベッキング氏が知る選手も多いはず。タン・チェンホー監督とこのベッキング氏のTD就任で、スランゴールはかつての栄光、そして近年はJDTに奪われたリーグ名主の座を取り戻せるのでしょうか。

プレミアリーグ最下位のFAM-MSNプロジェクトは来季はリザーブリーグ参戦へ

英字紙ニューストレイトタイムズは、今季Mリーグ2部プレミアリーグに参戦したFAM-MSNプロジェクトが、来季は新設されるMリーグクラブのセカンドチームが参加するリザーブリーグに参戦すると報じています。FAM-MSNプロジェクトは今季、2勝2分14敗、得点10失点33、18試合で勝点8を挙げたのみで10チーム中最下位でした。

マレーシアサッカー協会FAMと共同でチームを運営する、マレーシア政府の青年スポーツ省傘下にある国家スポーツ評議会MSNのアフマド・シャパウィ・イスマイル議長は、このチームの選手はFAMとMSNが共同で運営する国家サッカー選手育成プログラムNFPDの中核となるエリートアカデミー、モクタル・ダハリアカデミーAMDの選手であり、彼らには自分たちの価値を示す機会をもう一度与えることは重要であると述べています。

「FAM-MSNプロジェクトのパフォーマンス自体は重要ではなく、そこでプレーする選手たちが今後、Mリーグのクラブと契約できるよう、その才能を開発することが重要である。」と話したシャパウィ議長は、再来年以降については、MSNとFAMの間で話し合いを持ち、必要があればプログラム内容の見直しなども行いたいとも話しています。

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今年7月に、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、来季から採用される大幅なリーグ改変案を発表しています。その中核となるのは、1部スーパーリーグ12チームと2部プレミアリーグ6チームによる新たなスーパーリーグの発足とプレミアリーグの一時的な廃止ですが、さらに新スーパーリーグに参加する18チームのU23チームが参加するリザーブリーグの新設も発表しています。これにより、今季プレミアリーグに参加していたJDT II、トレンガヌII、スランゴール2といったスーパーリーグに参加するチームのセカンドチームは、新設されるリザーブリーグに参加します。そして今回の発表により、FAM-MSNプロジェクトは19番目のチームとして、リザーブリーグに参加することになったようです。

スランゴールの本拠地シャー・アラムスタジアムの解体が決定

英字紙ニューストレイトタイムズは、Mリーグ1部スランゴールの本拠地として使用されてきたシャー・アラムスタジアムの解体が決定したと報じています。

政府関連企業のMRCB社とスランゴール州関連会社のMBI社が揃って発表したところによると、シャー・アラムスタジアムと屋内スタジアムであるムラワティ・スタジアムの両施設は、施設の老朽化に加えて周辺の交通渋滞や駐車施設不足などを考慮した上で解体し、周辺の再開発を行うとしています。

1994年に開場したシャー・アラムスタジアムは8万人を超える観客を収容可能な多目的スタジアムですが、老朽化による危険があるとして、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLはその使用を禁止し、スランゴールは2021年シーズンから同じスランゴール州のプタリンジャにあるMBPJスタジアムを、そこの本拠地とするPJシティFCと共同使用する状態が続いています。

MRCB社のイムラン・サリム社長は、シャー・アラムスタジアムの維持費用は年間500万リンギから600万リンギ(およそ1億6000万円から1億9000万円)がかかる一方で、その費用を賄うだけの運営ができていないことから、スタジアム周辺の整備とともに、その規模を縮小し、スランゴール州政府の支援を必要としない「独力で運営できる」形のスタジアムへと建て替える予定があることを説明しています。

具体的にはマレーシア初となる収納型ピッチを採用し、コンサートなど多目的に使用可能なスタジアムに生まれ変わるということです。またスランゴールのサポーター席として900席を確保する他、スタジアム内の移動が容易になるよう、ゆとりのある座席配置となることなども述べたイムラン社長は、4年後の完成を目指していると話しています。

Mリーグ2部プレミアリーグ
2022年シーズン最終節第18節結果とハイライト

Mリーグ2部プレミアリーグは最終節となる第18節が終了し、ジョホール・ダルル・タジムJDTのセカンドチーム、JDT IIが13勝3分2敗で、2位のクランタンに勝点差6をつけて優勝を飾っています。

来季は1部スーパーリーグとプレミアリーグが統合合併されるため、クランタン、クチンシティ、クランタン・ユナイテッド、PDRMは来季のスーパーリーグ昇格が決定、9位のペラと7位のUITMは3部リーグに当たるM3リーグの上位2チームを相手に行われる入れ替え戦に回ります。また今季優勝のJDT II、さらにトレンガヌII、スランゴール2の3チームはいずれもスーパーリーグのJDT、トレンガヌ、スランゴールのセカンドチームのため、スーパーリーグ昇格はなく、来季から開催されるMリーグのセカンドクラブを対象とするリザーブリーグでのプレーとなります。また今季プレミアリーグに参戦した、マレーシアサッカー協会FAMとマレーシア政府青年スポーツ省参加の国家スポーツ評議会MSNが共同で運営するFAM-MSNプロジェクトも来季のリザーブリーグ参加が発表されています。

2022年9月17日@スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラ・トレンガヌ)
トレンガヌ II 2-0 FAM-MSNプロジェクト
⚽️トレンガヌ:ワン・ファズリ・ワン・ガザリ2(13分、32分)
🟨トレンガヌ(2):シャフィク・ダニアル、ハイリー・ハキム
🟨FAM(2):ハフィズ・アイディル、アフマド・シャキリン
MOM:サイド・ナスルハク(トレンガヌ II)

2022年9月17日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
PDRM 0-1 UITM
⚽️UITM:ラフィー・ヤアコブ(74分)
🟨PDRM(2):アズミ・ムスリム、ファディ・アワド
🟨UITM(3):アフザル・アクバル、ラフィー・ヤアコブ、アズリディン・ロスリ
🟥PDRM(1):アスリ・ムハマド
MOM:アミールル・エクワン(UITM)
 外国籍選手が1人もいない雑草軍団(失礼!)UITMが勝利!

2022年9月17日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラ 1-1 クチンシティ
⚽️ペラ:ルシアノ・ゴイコチェア(86分)
⚽️クチンシティ:サンデー・アフォラビ(16分OG)
🟨ペラ(0)
🟨クチンシティ(1):アブ・カマラ
MOM:ルシアノ・ゴイコチェア(ペラ)
 クチンシティの谷川由来選手は先発して、フル出場しています。
 今季で引退を表明しているイルファン・バクティ監督には、是非、スーパーリーグで再び指揮を取ってもらいたいですが、難しいのかなぁ。

2022年9月30日@UITMスタジアム(スランゴール州シャー・アラム)
スランゴール2 0-1 JDT II
⚽️JDT:ダリル・シャム(49分)
🟨スランゴール(1):イズル・アドハム
🟨JDT(2):ダリル・シャム、ムサ・シディベ
MOM:フェロズ・バハルディン(JDT II)
 元代表のジュニオール・エルドストールや、今後の代表候補と目されるダニエル・ティンなどセカンドチームとは言え、タレント揃いのJDT IIがマレーシア人としてはリーグ最多の9得点を挙げたダリル・シャムのゴールで勝利し、プレミアリーグ優勝を果たしています。

2022年9月30日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(クランタン州コタ・バル)
クランタン・ユナイテッド 1-1 クランタン
⚽️クランタン・ユナイテッド:アミルル・シャフィク(54分)
⚽️クランタン:ヌルシャミル・アブドル・ガニ(36分PK)
🟨クランタン・ユナイテッド(4):ンジョク・ジェイコブ、ジュリアス・オフォーリ、アフマド・ナズリ・ムハマド、アシュラフ・アリフディン
🟨クランタン(2):ユスリ・ユハスマディ、ムハイミン・イズディン
🟥クランタン・ユナイテッド(1):ニック・アキフ
🟥クランタン(1):ムハイミン・イズディン(🟨x2)
MOM:アミルル・シャフィク(クランタン・ユナイテッド)
 試合前から降り続く激しい雨の中で行われたクランタン・ダービーは、最後は乱闘騒ぎまで起こり、それぞれ退場者を出す「熱い」試合となりましたが、結果は引き分けています。
 クランタン・ユナイテッドの深井脩平と本山雅志の両選手はいずれも先発し、深井選手はフル出場、本山選手は90+6分に交代しています。
 また8月5日のFAM-MSNプロジェクト戦以来先発、5試合ぶりの先発となった原健太選手は、60分に交代しています。

2022年シーズン プレミアリーグ最終順位表

チーム得失差勝点
1JDT18133238132542
2KEL18114327141337
3KCH18104430201034
4TRE18103529181133
5KLU186752319425
6PDRM186392028-821
7UITM1862101825-720
8SEL1844101425-1116
9PRK1852111630-14*8
10FAM1822141033-238
ペラ(PRK)は給料未払い問題の解決が遅れたことにより、勝点9の剥奪処分を受けています。
KEL-クランタン、PRK-ペラ、KLU-クランタン・ユナイテッド、TRE-トレンガヌII、SEL-スランゴール2、FAM-FAM・MSNプロジェクト、KCH-クチンシティ、JDT-JDTII

2022年シーズン プレミアリーグ 最終得点ランキング

ゴール数選手名所属
111アブ・カマラKCH
29ダリル・シャムJDT
38フェルナンド・ロドリゲスJDT
8ンジョク・ジェイコブKLU
8マルティン・アダメックPDRM
8ワン・ファズリ・ワン・ガザリTRE
77ジョーダン・ミンターTRE
KEL-クランタン、PRK-ペラ、KLU-クランタン・ユナイテッド、TRE-トレンガヌII、SEL-スランゴール2、FAM-FAM・MSNプロジェクト、KCH-クチンシティ、JDT-JDTII

9月29日のニュース
MFLがMリーグ2部と3部の入れ替え戦中止を発表
代表好調の裏で帰化選手不要論が再燃か

MFLがMリーグ2部と3部の入れ替え戦中止を発表

先日行われたMリーグ3部に当たるM3リーグの決勝は、PIB FCがPK戦の末にKLローヴァーズFCを破ってM3リーグチャンピオンとなりました。決勝に進出した両リームは、Mリーグ2部プレミアリーグの下位チーム、ペラFCとUITM FCとの入れ替え戦を行うことになっていましたが、Mリーグを運営するMFLはこの入れ替え戦の実施を中止すると発表しています。これにより、今季のプレミアリーグと1部スーパーリーグを合併して再編成する新スーパーリーグに参加する18チームの顔ぶれが確定しました。

MFLはマレーシアサッカー協会FAMよりマレーシアにおけるクラブライセンス制度の制定及び運用の委任を受けており、マレーシアにおけるクラブライセンス交付機関として、クラブライセンス制度を運営し、国内クラブに対してクラブライセンスを交付します。このクラブライセンス交付判定については第三者機関であるクラブライセンス交付第一審機関FIBが行いますが、今回、このFIBが2023年シーズンに向けたM3リーグ上位2チームとプレミアリーグ回2チームとの入れ替え戦を行わないことを決定したということです。

この件についてFIBのシーク・モハマド・ナシル議長が状況を説明し、MFLではなくアマチュアフットボールリーグAFLが運営するアマチュアリーグのM3リーグに今季参加した20クラブ中、優勝したPIB FCを含む7クラブのみがアマチュアクラブライセンスの申請を行なっており、その申請内容に関してはPIB FCとハリニ FTの2チームが条件を満たしている、と述べています。しかし両クラブともMFL傘下のプロリーグに参加するためのプロクラブライセンス取得のための条件は満たしておらず、既にプロクラブライセンス申請期限は過ぎているとしています。

シーク・モハマド・ナシルFIB議長は、今回の事例をもとに、2024年以降に行われる予定の入れ替え戦に向けて、現在のM3リーグクラブには入れ替え戦出場、そしてプロリーグ参加のための必要条件などについて、理解を進めていきたいと話しています。

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リーグ戦の試合数が少なすぎる、というFIFAの指導を受け、来季からのMFLは大規模なリーグ改編を発表しています。具体的には現在の1部スーパーリーグと2部プレミアリーグを合併して18チームによる新たなスーパーリーグを発足させ、プレミアリーグは一時的に中止となります。またアマチュアリーグのM3リーグは、来季からセミプロリーグ化を目指して開催され、MFLが一定のレベルに達したと判断した時点で、M3リーグのクラブが新たなプレミアリーグを構成します。

リーグ再編は既に決まってしまったものですが、東南アジアの中では人口が3200万人と比較的少ないマレーシアがトップリーグを18チームで構成する一方で、、7000万人近い人口を抱えるタイのトップリーグは16チーム、1億人を超えるベトナムは14チーム、さらには2億7000万人のインドネシアは18チームで構成されていることを考える、今回のリーグ再編の内容には、正直、疑問を感じます。人口600万人に満たない隣国シンガポールは、トップリーグが8クラブで構成され、各チームがホーム、アウェイそれぞれ2試合ずつ行い、1チームあたり28試合を行なっており、試合数自体が問題であれば、シンガポールを参考にしながら各チームの対戦カードを例えば3試合制にするなどの方法も考えられました。

このブログでも頻繁に取り上げているように、給料未払い問題が頻発するMリーグでは、勝点剥奪や下位リーグ降格という罰則があることで、その問題発生数が抑えられているとも言えます。しかしリーグ拡大により、従来のリーグ11位、12位であっても来季は下部リーグ降格の心配がないクラブは、再び給料の遅配や未払いを起こす可能性もあります。また18クラブでトップリーグを構成しても、その実態は上位クラブと下位クラブの差が大きい、分断されたリーグとなり、サポーターが望むような白熱した試合が行われないことも考えられます。まぁ、そんあ心配が取り越し苦労だった、となってくれれば良いのですが。

代表好調の裏で帰化選手不要論が再燃か

キム・パンゴン監督就任以降、好調なマレーシア代表。43年ぶりとなるAFCアジアカップ出場権獲得に続き、先日のキングズカップでもFIFAランキングで上位のタイ、そしてタジキスタンと90分間で引き分け、サポーターの期待も近年にないほど高まっています。

44年ぶりの優勝がかかったキングズカップの決勝、タジキスタン戦で、キム監督は初戦のタイ戦からメンバーを入れ替えて臨みましたが、その中の1人、モハマド・スマレー(JDT)は気合が空回りしており、さらに危険なタックルであわやレッドカードといったハラハラする場面を演出し、試合後はSNSだけでなく、スポーツメディアなどでも、そのプレーに批判が集まり、かつてクダの監督を務め、2007年、2008年と2季続けてリーグ・マレーシアカップ・FAカップの三缶、トレブルを達成しているアズライ・コー氏などは、スマレ選手は試合では全くチームに貢献しておらず、マレーシアは10人で試合をしているようなものだったと酷評しています。

今回のキングズカップでは、代表のパフォーマンスについては概ね良い評価が与えられていた中で、このスマレ選手についてだけは、久しぶりの出場で興奮したのか、他の選手に負けまいと焦っていたのかわかりませんが、平常心で試合には望めていないことが分かるほどで、頻繁にボールを奪われたり、危険なタックルを繰り返すなど、実際にそのプレーには問題があったのは事実でした。

前述のコー氏は、そこから行動に問題があり、精神的に不安定な住まれ選手は代表チームに不要と話し、さらに代表チームにはそもそも帰化選手は不要と、マレーシア語紙のハリアンメトロの取材に答えています。

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また、このような「帰化選手批判」の声があちこちで上がったことを受け、コソボ出身でやはり帰化選手のリリドン・クラスニキ(タイ1部コーンケン・ユナイテッドFC)が自身のインスタグラムで「(帰化選手は、チームが試合に)勝てばマレーシア人扱い、負ければ外国人扱いされる。」と投稿するなど、批判を受けている帰化選手にも不満が溜まっていることが見て取れます。

スマレ選手はコロナ禍前の2019年のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選では活躍して多くのサポーターから賞賛されましあ。またクラスニキ選手も、かつて在籍したクダでは多くの地元サポーターから愛された選手です。しかし、この2人とブラジル出身のギリェルメ・デ・パウラ(JDT)の3選手はコロナ禍による中断のW杯予選や昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権などではチームに貢献できなかったことから、サポーターだけでなく、元代表選手などが代表チームへの帰化選手不要論を公言し、これを受けたかどうかはわかりませんが、マレーシアサッカー協会FAMは協会主導で進めていた「代表チーム強化を目的とした外国籍選手のマレーシア帰化支援プログラム」の一時中止を決めルことを発表しています。

Mリーグの帰化選手には、いわゆるハイブリッド帰化選手と呼ばれる、マレーシア国外で生まれ育ったものの父母あるいは祖父母がマレーシア人であることからマレーシア国籍を取得した選手と、そういったマレーシア人の血縁を持たない帰化選手がいます。代表チームを見ると、ハイブリッド帰化選手は今回のキングズカップ出場メンバーでは、ラヴェル・コービン=オング、ディオン・クールズ、ドミニク・タン、マシュー・ディヴィーズ、デクラン・ランバート、ブレンダン・ガン、ダレン・ロックと7名、帰化選手がスマレ1名と25名のメンバー中、およそ3分の1が帰化選手ですが、ハイブリッド帰化選手が批判を受けることはほとんどありません。

9月27日のニュース
なかなか一筋縄ではいかない給料未払い問題関連2題
スランゴールのタン監督就任は皇太子からの電話が決め手

マラッカ州サッカー協会が来季のマラッカ・ユナイテッドの運営を発表

マラッカ州サッカー協会MUSAは臨時総会を開き、選手や監督、コーチらへの給料未払い問題を抱えるMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッド(以下マラッカ)の運営を行うことを発表しています。

マレーシアの通信社ブルナマによると、MUSAのヌル・アズミ会長の話として、MUSAがマラッカの運営会社の株式40%を、残る60%を今後発表される4つの会社が保有し、共同でクラブを運営していく計画だということです。

「この計画はマラッカが来季もスーパーリーグでプレーすることを目的としており、現在、クラブが抱えている未払い給料問題の解決に向けてMUSAとして何ができるかを理事会のメンバーと関係者とで模索し、最善方法を見つけたい。」と話したヌル・アズミ会長はこの日の臨時総会で、マラッカ州首相でMUSA会長を兼任していたスライマン・モハマド・アリに代わって会長に任命されています。

また給料未払い問題について問われたヌル・アズミ会長は、問題解決のためにMUSAのジャスティン・リムCEOと話し合いを持つ予定があると述べています。このリムCEOは、現在のマラッカ運営会社のオーナー、ケンチーム社のオーナーでもあります。なお、この話し合いでは未払いとなっている所得税と授業員積立金EPF、総額およそ60万リンギ(およそ1880万円)についても取り上げられると言うことです。

ヌル・アズミ会長は、ケンチーム社は未払いとなっていた6月からの3ヶ月分の給料ではなく、1ヶ月分の給料しか未だ払っておらず、Mリーグを運営するMFLが設けた期限までにこの問題が解決できなかった結果、マラッカはMFLによりマレーシアカップ出場権を剥奪された経緯を説明し。このケンチーム社に代わってMUSAが問題解決に取り組むことを明らかにした上で、そのためには時間がかかることを理解するようサポーターに求めています。

ゴム手袋製造メーカーのケンチーム社は、昨年2021年4月にマラッカの運営会社の株式70%を取得してオーナーとなり、残る30%をMUSAが保持していました。

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FIFAの指導を受けたマレーシアサッカー協会FAMは、これまで各州のサッカー協会(FA)が州政府からの公金を使って運営してきたMリーグクラブの民営化を進める「FAからFCへ」という動きを進めており、2024年までにこれを完了する予定としています。この動きにより多くのMリーグクラブが州FAから独立する形で民営化を進めていますが、今回のマラッカ州サッカー協会MUSAによるマラッカ・ユナイテッドの株式保有率増加は、この動きに逆行する形となっています。州政府が関与する州サッカー協会が運営の比率が高まれば、クラブの公的資金依存の体質は改善せず、FAMの目指すクラブのFC化の実現は遠のいてしまいます。未払い給料問題が年間行事のように発生しているマラッカ・ユナイテッドへのMUSAの関与が一時的なもののなのか、今後も続いていくものなのかはこの記事では明らかになっていませんが、これはマレーシアでのFC化の実現の難しさを示す実例と言えるでしょう。

サラワク・ユナイテッドの前監督はMFLに給料未払い問題の調査を依頼

マラッカ・ユナイテッド同様、給料未払い問題を抱えていたMリーグ1部スーパーリーグのサラワク・ユナイテッド(以下サラワク)は、Mリーグを運営するMFLの設定した期限までに未払い給料の分割払いについて選手や監督、コーチらとの合意に達したことを発表、MFLもこれを承認し、マレーシアカップ出場権の剥奪処分を逃れています。

しかし、今年6月にガン治療を理由に監督を辞任していたB・サティアナタン氏は、クラブの主張とは異なり、未払い給料支払い方法などについて合意に達しておらず、MFLに対して詳細の調査を求めていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています

サラワクのテクニカル・ディレクターだったサティアナタン氏は、E・エラヴァラサン監督がマレーシア代表のコーチに就任したことから、今季開幕前にサラワクの監督に就任しましたが、クラブと合意の上で今季途中の6月12日に健康上の理由から監督を自信していました。

「6月の辞任後、未払いとなっていた2021年の給料と今年2022年の2月から6月までの給料の支払いをクラブに求めたが、未だにを受け取っていない。さらに辞任の理由となったガン治療のために検査を受けた際には、クラブとの契約条件に含まれていた医療保険の保険料が支払われていないことも判明し、治療費の負担を強いられた。」と説明しています。さらにサティアナタン氏は、クラブがサティアナタン氏の支払い要求に応じていないことから、現在は弁護士を通じて訴訟を起こす準備をしていることも説明しています。

マレーシアサッカーコーチ協会の会長も務めるサティアナタン氏は「自分はクラブとの間で未払い給料の分割払いに合意する書類に署名しておらず、MFLには、クラブが提出した未払い給料に関する報告の内容の詳細を調査してもらいたい。クラブは未払い給料問題の解決を主張しているが、現時点では解決していない。」とのべて、MFLに調査を求めています。

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このサティアナタン氏の主張に対し、MFLは「選手らへの未払い給料の問題と(既にクラブを退団している)サティアナタン氏の未払い給料問題は『別の問題』である」という声明を発表しています。さらにMFLはクラブとサティアナタン氏の間の問題については審査の権限を持たないと説明し、両者による話し合いで解決しない場合には、サティアナタン氏はFAMのステータス委員会に審査を求めべきとしています。そしてステータス委員会での審査結果が出た段階で、MFLはその結果に基づいてサティアナタン氏の支援を行うことができると説明しています。

スランゴールのタン監督就任は皇太子からの電話が決め手

Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFC(以下スランゴール)に前代表監督のタン・チェンホー氏が就任したことは、このブログでも取り上げましたが、監督就任の決め手となったのはスランゴール州サッカー協会会長でもあるスランゴール州皇太子のトゥンク・アミル殿下からの一本の電話だったことを、英字紙ニューストレイトタイムズとのインタビューで明らかにしています。

トゥンク・アミル殿下からの電話では、クラブが目指す方向性だけでなく、監督就任の際の契約条件などの説明も受けたと話したタン氏は、その電話で就任オファーを受けることを受諾したと話しています。

「トゥンク・アミル殿下は、スランゴールを次のレベルへと高める仕事を自分に託したいと述べてくれた。国内では最大クラブの一つであるスランゴールで仕事をすることは大きなプレッシャーもかかるが、名誉なことでもある。そして最も重要なことは、自分はその準備ができていると思っていることである。多くのコーチがスランゴールの監督になることを望んでいる中で。監督に就任したことは素直に嬉しい。」と述べたタン新監督は、代表監督辞任後もMリーグの試合を見続けており、スランゴールには質の高い選手が多いものの、安定感がないと言う問題を指摘し、まずはその問題を修正することから取り組みたいとしています。

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スランゴールの今季のリーグ戦は残り4試合で、リーグ戦後に開幕するマレーシアカップがタン監督の手腕を披露する場となりそうです。マレーシアカップ最多優勝33回を誇るかつての強豪も、マレーシアカップは2015年を最後に、リーグ戦は2010年を最後に優勝していません。近年は低迷が続き、特に今季はここまで18試合で5勝5分8敗、得点31失点32の8位と、首位のJDTからは勝点で23も離されてます。


9月26日のニュース
マレーシアは44年ぶりのキングズカップ優勝を逃す

マレーシアは44年ぶりのキングズカップ優勝を逃す

タイのチェンマイで開催されていた第48回キングズカップの決勝が行われ、タジキスタンがPK戦を制して優勝、マレーシアは準優勝となっています。

直近のFIFAランキング111位のタイを破り、決勝へ進んだ同148位のマレーシアは、トリニダード・トバゴ(同101位)を破ったタジキスタン(同109位)との対戦となりました。

マレーシアのキム・パンゴン監督はタイ戦からは4選手を入れ替え、てこの試合に臨んでいます。DF陣はマシュー・デイヴィーズ(JDT)、ディオン・クールズ(チェコ1部FKヤブロネツ)、クザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)の3バックから、ラヴェル・コービン=オング(JDT)が下がり気味の4バックへ、中盤はブレンダン・ガン(スランゴール)、前の試合でレッドカードをもらい出場停止となったアザム・アジー(スリ・パハン)に代えてナズミ・ファイズ(JDT)を起用、この2人の前にはセカンドストライカー的にサファウィ・ラシド(JDT)を配置、FWはアリフ・アイマンに代えてモハマドゥ・スマレ(いずれもJDT)が右サイドに入り、この試合ではキャプテンを務めたシャフィク・アフマドとアキヤ・ラシド(いずれもJDT)が先発し、タイ戦の3-4-3から4-3-3へとシステムも変更しています。

この決勝の前に雨の中で行われた3位決定戦により既にピッチは荒れていた上、この試合開始時にも激しい雨が降る中で行われたこの試合で、ピッチが滑りやすくなっている上、蹴ったボールが止まってしまう最悪のコンディションでした。前半は両チームともこのコンディションに苦しみ、互いに後期を作ることができ前戦でしたが、こう後半に入るとマレーシア、タジキスタンともピッチの状態に慣れ、激しくせめぎあいます。しかしマレーシアGKシーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)、タジキスタンGKルスタム・ヤチモフ(タジキスタン1部FCイスティクロル)が好セーブを度々見せ、試合は0-0のまま進みます。

マレーシアの最大のピンチは84分、集中力が切れたかのように、DF陣のミスからルスタム・ソイロフ(エストニア1部レバディア・タリン)にシュートを決められますが、これがオフサイドの判定となり九死に一生を得ました。

その後も両チームともゴールを破ることができず、90分間では決着がつかなかった試合は、マレーシアにとっては2試合連続となるPK戦へと突入しました。

PK戦先攻のタジキスタンはキャプテンのアフタム・ナザロフがゴール正面にチップキックを放ちますが、コースを読み間違えたシーハン・ハズミが素晴らしい反応を見せてこのシュートを弾き、マレーシアが有利な状況になりました。しかしマレーシアの1人目のディオン・クールズのシュートはゴールポストに当たり失敗、タジキスタンは続く2人がPKを決めたのに対し、マレーシアは2人目ナズミ・ファイズのシュートはGKルスタム・ヤチモフに止められ、3人目サファウィ・ラシドのゴールはゴールポストを直撃してしまいます。タジキスタンの4人名は前述のゴールがオフサイド判定されていたルスタム・ソイロフでしたが、このPKは決まって、タジキスタンがPK戦を3-0で制して、第48回キングズカップの優勝を果たしています。

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タイ、タジキスタンといずれもFIFAランキング上位のチームとの引き分けは、来年のAFCアジアカップ出場権獲得に続き、昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権のグループステージ敗退で失った自信を取り戻すのには十分な結果です。しかし、タイ、タジキスタン相手に90分で勝利できなかったのも事実です。就任から1年も経たない内に代表チームのプライドを取り戻し、サポーターの期待を高めたキム・パンゴン監督の手腕は見事というしかありませんが、こうなると今年年末の東南アジア選手権へ向けての期待も当然高まります。年末のこの大会ではベトナム、ミャンマー、シンガポール、ラオスとの同組となることが決まっていますが、グループステージを突破し、準決勝進出はサポーターが期待する最低ラインでしょう。

下はこの試合の両チームの先発XIと試合のハイライト映像。ハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

9月25日のニュース
スランゴールがタン前代表監督の監督就任を正式に発表
PK戦を制したPIB FCがM3リーグの今季チャンピオンに

タイのチェンマイで開催中のキングズカップに出場中のマレーシア代表は、今日がタジキスタンとの決勝戦。今年就任したキム・パンゴン監督は、マレーシアを43年ぶりのAFCアジアカップ出場に導くなど、これまで低迷していた代表チームに自信と結果をもたらしています。今夜のキングズカップでタジキスタンを破るようなことがあれば、まさにキムマジックと言えますが、果たしてその結果は!

スランゴールがタン前代表監督の監督就任を正式に発表

Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールは公式サイト上で、タン・チェンホー前代表監督の新監督就任を発表しています。タン新監督は早速、来季に向けての準備に取り掛かるということです。

54歳のタン新監督は2018年から2021年まで代表監督を務め、2018年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権で準優勝に導いた他、アラブ首長国連邦UAE、ベトナム、タイ、インドネシアと同組になったFIFAワールドカップ2022アジア二次予選では最終予選には進出できなかったものの、タイを上回る3位となるなど、近年のマレーシア代表監督としては好成績を挙げていました。また代表監督就任前には、同じスーパーリーグのクダの監督として2016年のマレーシアカップ優勝、そして同年には年間最優秀監督賞も受賞しています。

クラブ公式サイトでは、こういった実績からタン新監督は、来季はチームをより高みへと引き上げてくれる最善の人選であるとしています。

またタン新監督も「スランゴールは質の高い選手が多くおり、非常にポテンシャルの高いチームである。そしてこのチームに貢献する機会が与えられたことは非常に名誉なことだ。多くの指導者がスランゴールの監督を務めることを望んでおり、自分にその機会が与えられたことは、このチームを指導する大きなモチベーションとなる。しかも来季に向けて、より早い時期にチームに合流すことができたこともありがたい。選手やコーチ、経営陣との協力を得られれば、来季はチームにより良い成績をもたらす自信はあるので、全員でチームを正しい方向へと進めていきたい。」と話し、さらに自身はスランゴールの各選手の特徴を知り、選手には自身の戦術を理解することを求めたいとも話しています。

また、ミヒャエル・ファイヒテンバイナー前監督の事実上の更迭後、スーパーリーグの試合で指揮を取ったニザム・ジャミル暫定監督は、タン新監督の元でコーチに復帰することも発表されています。

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タン氏のスランゴール新監督就任で、ペラの新監督に就任したリム・ティオンキムともに来季のスーパーリーグには華人監督が2名となりました。この華人監督2名というのがリーグ史上初なのか、或いはいつ以来なのかは分かりませんが、少なくともペラ対スランゴールは来季の注目のカードになりそうです。(ペラがM3のチームとの入れ替え戦に敗れなければの話ですが…。)

PK戦を制したPIB FCがM3リーグの今季チャンピオンに

Mリーグ3部に当たるM3リーグの決勝戦が昨日9月24日にクアラ・ルンプールのKLフットボールスタジアムで行われ、PK戦を5-4で制したPIB FCがKLローヴァーズを破って優勝を果たしています。

試合開始からKLローヴァーズが攻め、PIBが受ける展開となったものの、KLローヴァーズが好機をいながら活かせなかったこともあり、前半は0-0で終了しました。そして試合が動いたのは50分でした。右サイドからドリブルでペナルティーエリアに持ち込んだハディ・ミゼイが角度のないところから見事なゴールを決めてKLローヴァーズが先制しました。しかし、PIB FCも80分に相手DFのファールによりPKを獲得し、同点のチャンスを得ます。アフマド・イクワン・ハフィズの蹴ったPKは、KLローヴァーズのGKシャフィク・シャバルディンが反応よく弾いたものの、そのこぼれ球を詰めていたカイル・アンワルが押し込み、PIBが同点に追いつきます。

その後は両チームともゴールがなく。90分間を終えて1-1、さらに30分間の延長戦でも決着がつかず、試合はPK戦へと進みました。なおこの両チームはリーグ戦での対戦でいずれも2-2で引き分けており、レギュレーションタイムでは3試合連続で引き分けたことになります。

PK戦では、先攻のPIBは5人全員がゴールを決めたのに対し、後攻のKLローヴァーズは2人目のナズルル・カマルザマンのシュートがPIBのGKイザット・アブドル・ラヒムに止められ、PK戦を5-3で制したPIBが2022年シーズンのM3リーグのチャンピオンとなりました。

なおM3リーグで優勝したPIBと準優勝のKLローヴァーズは、Mリーグ2部プレミアリーグの下位2チーム、ペラFCとUITM FCとの入れ替え戦を行います。

M3リーグ2022決勝
2022年9月24日@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLローヴァーズFC 1-1 PIB FC (PK戦3-5)
⚽️KLローヴァーズ:ハディ・ミゼイ(50分)
⚽️PIB:カイル・アンワル(81分)
🟨KLローヴァーズ(4)
🟨PIB(2)
MOM:カイル・アンワル(PIB FC)

9月24日のニュース
M3リーグはKLローヴァーズとPIB FCが本日の決勝で激突
プロ選手会がマラッカへの早急な処分をFAMに求める

M3リーグはKLローヴァーズとPIB FCが本日の決勝で激突

Mリーグ3部に当たるM3リーグは、今季は全20チームがA、B組2組に分かてリーグ戦を行い、各組の上位4チームがノックアウト形式の決勝トーナメントに進出する方式で開催されました。ホームアンドアウェイ形式で行われたこの決勝トーナメントを勝ち上がり、今日9月24日の決勝戦に駒を進めたのはいずれもB組3位のPIB FCと4位のKLローヴァーズFCですが、スポーツ専門サイトのスタジアム・アストロは今日のM3リーグ決勝戦前の記者会見の様子を報じています。

KLローヴァーズでプレーするDFヒシャムディン・シャアリは、かつてはMリーグ1部スーパーリーグのペラやKLシティでのプレー経験があるだけでなく、試合数は少ないものの年代別代表やA代表でもプレーしている選手です。プロ12年目を迎えたこのヒシャムディン選手ですが、これまで「決勝戦」と名のつく試合には出場したことがなく、今日の決勝戦を心待ちにしていると話しています。

記者会見での質疑応答で、ペラ在籍時代に準決勝進出が自身の最高記録だと話したヒシャムディン選手は、KLフットボールスタジアムで開催される決勝では対戦するPIB FCを破って優勝したいと抱負を述べています。

またKLローヴァーズのザムリ・ハサン監督は、2月の開幕当初から苦しんでいたチームは、13試合を終了した時点では(決勝トーナメント出場権のある)4位から勝点差5をつけられて7位だったものの、5月の断食月明けの時期辺りからは、問題点を改善し、新戦力が加わったことで何とか目標としていた決勝トーナメントに出場できた、と話し、不調の時も目標を見失わなかった選手たちに感謝したいと話しています。

一方、PIB FCのK・ラマチャンドラン監督は、KLローヴァーズのキャプテン、フィルダウス・ファウジら主力2選手が累積警告により決勝は出場停止になっている点を問われると、それが有利に働くとは考えておらず、決勝戦はより準備ができているチームが勝利するだろうと話すにとどめています。

なおグループステージとなるリーグ戦では同じB組だったこともあり、今季は2度対戦している両チームですが、いずれの試合も2-2と同じスコアで引き分けていることから、ラマチャンドラン監督は決勝ではリーグ戦とは異なる戦術で臨みたいとも話しています。

プロ選手会がマラッカへの早急な処分をFAMに求める

給料未払い問題が期限までに解決できなかったMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッド(以下マラッカ)に対し、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、リーグ終了後に開幕するマレーシアカップの出場権剥奪の処分を下したことは、このブログでも取り上げました。

この処分に対してマレーシアプロサッカー選手会PFAMは、MFLに対して特例を設け、マラッカの選手がマレーシアカップ終了までの期間に、他のMリーグクラブへの期限付き移籍を認めるよう提案しています。

「現在も、マラッカの選手は未払い給料が完済されておらず、PFAMはこの状況を非常に憂慮している。この状況においてPFAMは、マラッカの選手がマレーシアカップに出場する他のチームへの期限付き移籍を許可するよう提言したい。」という声明を発表し、MFLの理事会に特別措置の検討を求めています。

またPFAMはマレーシアサッカー協会FAMに対して、「PFAMはマラッカの選手に代わり、マレーシアサッカー協会FAMに未払い給料についての報告を既に行っており、これをもとにFAMにはマラッカの経営陣に対して事情聴取をして欲しい。」とも述べ、事情聴取を行うFAM内の紛争解決委員会NDRCの早急な開催を求めています。

9月23日のニュース
キングズカップ-マレーシアがタイをPK戦で下して決勝へ

キングズカップ-マレーシアがタイをPK戦で下して決勝へ

タイのチェンマイで開催中のキングズカップに出場中のマレーシアは、タイを相手にPK戦で勝利し、対タイ戦の無敗記録を6に伸ば巣と共に、決勝進出を決めています。1995年にU23代表が参加して以来、27年ぶりの出場となったマレーシアは、もう一つの準決勝でトリニダード・トバゴを2-1でくだしたタジキスタンと1978年以来5度目の優勝を賭けて、9月25日に対戦します。

この日のマレーシアはFWにダレン・ロック(PJシティ)、サファウィ・ラシド(JDT)、ファイサル・ハリム(トレンガヌ)、MFはラヴェル・ゴービン=オンとアリフ・アイマン(いずれもJDT)が左右両サイド、精巣腫瘍の治療から1年ぶりの復帰となったブレンダン・ガン(スランゴール)とやはり久し振りの代表復帰となったアザム・アジー(スリ・パハン)が中央で縦に並び、DFはクザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)、この日はキャプテンを務めたディオン・クールズ(チェコ1部FKヤブロネツ)、マシュー・ディヴィーズ(JDT)の3-4-3のシステムで試合に臨みました。

アウェイということもあり、慎重に試合に入ったマレーシアに対し、タイは試合開始から積極的に仕掛け、マレーシアは自陣に押し込まれる転換が続きました。しかし15分に負傷のチャナティップ・ソングラシン(川崎フロンターレ)が交代退場すると、マレーシアは徐々に前線にボールを運べるようになりはじめます。そして、32分には右サイドのサファウィ・ラシドからのクロスをラヴェル・コービン=オングが押し込み、JDTコンビが先制点を挙げて、マレーシアがリードします。

マレーシアがリードを守って前半を終えたものの、後半に入ると再びタイが優勢となりましたが、そこに立ちはだかったのがマレーシアGKのシーハン・ハズミでした。タイFWと一対一になる場面が何度かありながら、ことごく相手のシュートを弾き返し、このまま1-0でマレーシアが逃げきるかと思われたロスタイムに、アザム・アジーがペナルティーエリアのすぐ外でピティワ・スクジッタムマクー(BGパトゥム・ユナイテッド)を倒してFKを与えてしまします。しかもアザム・アジーはこの試合2枚目のイエローで退場となり、マレーシアは10人となってしまいます。そしてピティワ・スクジッタムマクー自身が蹴ったFKにパンサ・ヘーミボーン(ブリーラム・ユナイテッド)が頭であわせたシュートが決まり、土壇場でタイが試合を振り出しに戻りました。

両チームとも追加点がないままロスタイムを終えた試合は、大会規定によりPK戦となりました。PK戦に入ると、先攻のマレーシアはディオン・クールズ、途中出場のシャフィク・アフマド(JDT)、マシュー・ディヴィーズ(JDT)、やはり途中出場で代表戦初出場となったデクラン・ランバート(KLシティ)と4人が連続でPKを決めると、タイもパタムポール・チャロエンラタナピロム(BGパトゥム・ユナイテッド)、スパナット・ムエアンタ(ブリーラム・ユナイテッド)、クリサダ・カマン(チョンブリー)まで3人が連続で決めて一歩も譲りません。しかしこの日はいわゆる「ゾーン」に入っていたマレーシアGKシーハン・ハズミがタイの4人目スパチョーク・サラチャートのシュートを止めてマレーシアが4-3とリードし、マレーシアの5人目、ラヴェル・コービン=オングのPKを決め、マレーシアがPK戦を5-3で制し、決勝進出を決めています。

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この試合のマンオブザマッチMOMは、マレーシアGKシーハン・ハズミでしょうが、個人的にはブレンダン・ガンの存在感の大きさを感じました。昨年6月のFIFAワールドカップ2022アジア二次予選以来の代表復帰となったブレンダン・ガンは、マレーシアでNo. 1のボックストゥボックスプレーヤーの評判が全く褪せていないことを証明してくれました。また、やはり久し振りの復帰となったアザム・アジーはヒザのケガが完治していないのか、今一つ動きが悪い場面も見られ、その結果がイエロー2枚となってしまった印象です。それでもこの復帰組の2人は来年のAFCアジアカップには欠かせない選手であるのは間違い無いでしょう。

キングズカップ2022
2022年9月22日@700周年記念スタジアム(タイ、チェンマイ)
タイ 1-1 マレーシア(PK3-5)
⚽️タイ:パンサ・ヘーミボーン(90+5分)
⚽️マレーシア:ラヴェル・コービン=オング(32分)
(下はこの試合の両チームの先発メンバーとハイライト映像。ハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。)


キングズカップのもう1試合はタジキスタンがトリニダード・トバゴを逆転で破り、決勝に進出し、マレーシアと優勝をかけて戦います。一方のトリニダード・トバゴはタイとの3位4位決定戦にまわります。

キングズカップ2022
2022年9月22日@700周年記念スタジアム(タイ、チェンマイ)
トリニダード・トバゴ 1-2 タジキスタン
⚽️トリニダード・トバゴ:ジュダ・ガルシア(27分)
⚽️タジキスタン:ムハンマジョン・ラキモフ(47分)、エフサン・パンジュシャンベ(75分)
(下はこの試合ハイライト映像。ハイライト映像はアストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより。

9月22日のニュース
キングズカップ初戦-キム監督はタイと初対戦
前代未聞!給料未払い問題未解決のマラッカにマレーシアカップ出場権剥奪処分
ベンヤミン・モラ監督辞任の真相が明らかに

キングズカップ初戦-キム監督はタイと初対戦

本日9月22日の午後9時30分(マレーシア時間)にタイのチェンマイでキックオフとなるキングズカップのタイ戦。直近のFIFAランキングでは、タイの111位に対してマレーシアは147位と大きく離されていますが、両チームの直接対決では、2014年12月17日のAFF選手権スズキカップ(現三菱電機カップ)決勝初戦で0-2とタイに敗れて以降は、マレーシアが3勝2分0敗と5戦負けなしとなっています。

2021年6月15日 FIFAワールドカップ2022アジア二次予選
 @アール・マクトゥーム・スタジアム(アラブ首長国連邦、ドバイ)
 タイ 0-1 マレーシア
2019年11月14日 FIFAワールドカップ2022アジア二次予選
 @ブキ・ジャリル国立競技場(マレーシア、クアラ・ルンプール)
 マレーシア 2-1 タイ
2018年12月5日 AFF選手権スズキカップ
 @ラジャマンガラ国立競技場 (タイ、バンコク)
 タイ 2-2 マレーシア
2018年12月1日 AFF選手権スズキカップ
 @ブキ・ジャリル国立競技場(マレーシア、クアラ・ルンプール)
 マレーシア 0-0 タイ
2017年12月20日 AFF選手権スズキカップ
 @ブキ・ジャリル国立競技場(マレーシア、クアラ・ルンプール)
 マレーシア 3-2 タイ
2017年12月17日 AFF選手権スズキカップ
 @ラジャマンガラ国立競技場 (タイ、バンコク)
 タイ 2-0 マレーシア

ちなみに両チームのこれまでの通算対戦成績は、マレーシアの40勝34分37敗とほぼ互角です。

今日の対戦はキム・パンゴン監督にとってタイとは初の対戦で、東南アジアのチームとは今年3月にシンガポールで行われた3カ国対抗でシンガポール、フィリピンと対戦して以来となります。6月のAFC選手権アジアカップ最終予選を突破し、自国開催を除くと43年ぶりに本戦出場を決めているマレーシアのキム監督は、今回のキングズカップ、そして年末のAFF選手権三菱電機カップをその準備としてさまざまなテストをしたいと話しています。

前代未聞!給料未払い問題未解決のマラッカにマレーシアカップ出場権剥奪処分

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、給料未払い問題が期限までに解決しなかったMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッド(以下マラッカ)に対して、今季のマレーシアカップ出場権の剥奪処分を公式サイト上で発表しています。

給料未払いが発生していたマラッカに対し、MFLは今月9月20日を期限として未払い給料の完済、または分割払いの予定について選手や監督、コーチから合意を得るよう求めていましたが、期限までにMFLに提出されたのは6月分までの給料支払い証明までで、それ以降の給料については支払いも、支払い計画に関する合意も得られていないことから、MFLは昨日9月21日に理事会を開いた上で、今回の処分を決定したということです。

また、同様の給料未払い問題を抱えていた同じスーパーリーグのサラワク・ユナイテッド(以下サラワク)は、選手に対しては8月分まで、監督、コーチには7月分までの支払いが行われ、未払い分の8月分については監督、コーチとチームとの間で分割払いの予定について合意に達したことから、マレーシアカップ出場権剥奪は免れています。

MFLはマラッカ、サラワク両チームに対して、今後同様の問題が起これば、来季のクラブライセンスが発給されない可能性についても言及し、問題解決に真剣に取り組むことを求めています。

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1921年に第1回大会が開催されたマレーシアカップは、今年96回大会を迎える国内最大のサッカー大会です。リーグ戦が開催される遥か前から州対抗の大会として始まったこの大会は、その決勝では8万5000人を収容するブキ・ジャリル国立競技場が満員になる、リーグ戦以上にサポーターの関心も高く、この大会への出場権剥奪は非常に重い処分と言えます。

本来ならば、リーグ戦での勝点剥奪、さらには下部リーグ降格といった処分が課せられるところですが、来季のMリーグは1部スーパーリーグと2部プレミアリーグが合併して新たに18チームでスーパーリーグが再編成されることが発表されており、従来の処分では十分な罰則とならないことから、今回のマレーシアカップ出場権剥奪となりました。多くのサポーターを集めるマレーシアカップに出場できないことは収入面でもチームにとっては痛手で、給料未払い問題解決がさらに長引く可能性もあります。

ベンヤミン・モラ監督辞任の真相が明らかに

Mリーグ1部スーパーリーグのジョホール・ダルル・タジム(以下JDT)のオーナーで、ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下がサポーターとの交歓会を開催し、その際にベンヤミン・モラ前監督の今年7月の突如辞任の真相を明らかにしています。

スーパーリーグ8連覇中で今季もほぼ優勝間違いなしのJDTとモラ前監督が袂を分かったニュースは、あまりも唐突だったことから様々な憶測を呼び、その一つがチームのレジェンドプレーヤーでもあるサフィク・ラヒムとの確執でした。これについてイスマイル殿下はこれを否定する一方で、ロッカールームでのチーム内の調和を取るためだったと説明しています。

現在でもモラ前監督とは連絡を取り合う中であることを述べた上で、イスマイル殿下は就任以来リーグ4連覇中、しかもチーム史上初となるACLグループステージ突破を達成したモラ監督に対して、今季は選手たちの反応がこれまでとは異なってきたことから、監督交代の好機と判断したと説明しています。また、モラ監督も他のチームでキャリアアップを図りたいと申し出たということです。

「JDTの選手は正確な指示を出し、尊敬に値する監督を求めている。また自分自身もチームの安定性を維持できる監督が必要と考えており、その結果、モラ監督が同意した上で、辞任に至った。」と説明しています。

またイスマイル殿下は、モラ前監督の後任として就任したエクトル・ビダリオ監督について、今季がビダリオ監督にとってMリーグの初シーズンであることを理解した上、新たに環境に慣れる時間が必要であることを理解するようサポーターに求めています。

9月19日のニュース
AFC U20アジアカップ予選-最終戦で韓国に大敗のマレーシアは本戦出場を逃す
キム代表監督がサファウィ・ラシドら3選手を新キャプテンに指名
キム代表監督-体調不良のシャルル・サアドの代替召集は行わない

AFC U20アジアカップ予選-最終戦で韓国に大敗のマレーシアは本戦出場を逃す

モンゴルのウランバートルで開催されたAFC U20アジアカップ2023年大会予選E組に出場したマレーシアU19代表は、最終第3節で韓国と対戦し、2-6と大敗しています。この結果、3試合で3勝の韓国がE組の首位となり、来年2023年3月にウズベキスタンで開催される本戦出場を決めています。

韓国は34分にイ・ユンジュン(水原FC)のゴールで先制しますが、その後は追加点を奪えず、前半は1-0で終了します。後半に入ると50分にはべ・ジュノ(大田ハナシチズン)のゴールで2-0とするものの、マレーシアも55分にアダム・ファルハン・ファイザル(JDT III)のゴールで再び1点差と迫ります。その2分後の57分にイ・スンウォン(檀国大)のゴールで韓国がリードを再び2点に広げると、マレーシアは68分にアリフ・イズワン・ユスラン(スランゴール2)の3試合連続となるゴールで追いすがります。

しかしマレーシアは67分にウバイドラー・シャムスル(FAM-MSNプロジェクト)が2枚目のイエローで退場となると、韓国も地力を見せ、イ・ユンジュンが74分、81分と連続してゴールを決めてハットトリックを達成すると、イ・スンウォンが88分PKを決め、ロスタイムにアリフ・ファルハン(スランゴール2)が退場となり、9人となったマレーシアを突き放しました、

この敗戦で通算成績が1勝1分1敗となったマレーシアは、この日、スリランカを7-0で破ったモンゴルと勝点で並んだものの、得失差でモンゴルが2位、マレーシアが3位となり、東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権2022年チャンピオンとして今予選に臨んだマレーシアでしたが、2018年、2020年に続く3大会連続の本戦出場はなりませんでした。

キム代表監督がサファウィ・ラシドら3選手を新キャプテンに指名

マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebookに投稿し、タイのチェンマイで今月9月22日に開幕するキングズカップ出場のマレーシア代表の新たなキャプテンに、サファウィ・ラシド、シャフィク・アフマド(以上JDT)、ディオン・クールズ(チェコ1部FKヤブロネツ)の3選手が指名されたことを発表しています。

これまで代表チームのキャプテンを務めてきたファリザル・マーリアス(JDT)が今回は召集されていないことから、キム・パンゴン代表監督が新たに指名した新キャプテン3選手は、いずれもチーム内での影響力の大きい選手であることから選ばれたと、Facebookの投稿では説明されています。

キム代表監督-体調不良のシャルル・サアドの代替召集は行わない

今月9月22日にタイのチェンマイで開催されるキングズカップに出場するマレーシア代表の候補合宿は先週金曜日9月16日から始まっています。合宿初日には今回代表に召集された25名中、現地で合流する海外組のディオン・クールズ(チェコ1部FKヤブロネツ)を除いた24名が顔を揃えたものの、DFシャールル・サアド(JDT)は体調不良を理由に、練習には参加しませんでした。

その後、キム・パンゴン代表監督は、シャールル選手の体調不良が深刻なものであることから、代表合宿から離脱したことを明らかにする一方で、シャールル選手に代わる選手を新たに招集する予定がないことを、マレーシア語紙ハリアン・メトロが報じています。

「シャールル・サアドは他の選手同様、合宿初日に集合したが、チームドクターとフィジオセラピストが合宿初日、2日目と彼の体調等を観察した結果、キングズカップの初戦となる9月22日までに体調が回復することは困難と判断し、今回の合宿から離脱させることを決定した。シャールル選手はチームに戻り、体調を回復してもらいたい。シャールル選手の離脱後、代表候補合宿は(クール図選手を除く)23名で続行し、追加召集は行わない。」とキム監督は話しています。

シャールル選手の離脱によって空席となってセンターバックには、シャルル・ナジーム(スランゴール)、クザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)、ドミニク・タン(サバ)ら候補がおり、この3選手のいずれかと、チェンマイで合流予定のクールズ選手が初戦となる9月22日のタイ戦で代表のセンターバックを務めることになりそうです。