3月27日のニュース:AFC U23選手権予選でマレーシアは敗退。

AFC U23選手権予選でマレーシアは敗退
スランゴール州のシャー・アラムスタジアムを会場に行われていたアジアサッカー連盟AFCのU23選手権予選グループJは最終日を迎え、第1試合では、ここまでともに2敗していたラオスU23代表がフィリピンU23代表を終盤に逆転で破り、第2試合ではここまで2勝同士の中国U23代表とマレーシアU23代表が激突し、両チームとも譲らず引き分けとなりました。
 この結果、ともに勝点7ながら得失点差で中国が1位、マレーシアが2位、以下ラオス、フィリピンと言う順位になりました。中国はグループ1位で本戦出場を決め、マレーシアは得失点差で2大会連続出場を目指した本戦への出場を果たせませんでした。(写真はすべてマレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

AFC U23選手権 グループJ結果(試合は全て、シャー・アラムスタジアム)
3月22日(金)
 中国U23代表5−0ラオスU23代表
 得点者:中国U23代表−ヤン・リユウ2(30分、45分PK)、シャン・ファンファン(42分)、リン・リアンミン(90分)、カオ・ヨンジン(90分)
 マレーシアU23代表3−0フィリピンU23代表
 得点者:マレーシアU23代表−アクヤ・ラシド(4分、32分)、モハマド・ファイサル・ハリム(83分)


3月24日(日)
 中国U23代表8−0フィリピンU23代表
 得点者:中国U23代表−シャン・ファンファン2(10分、77分)、フウ・ジンハン2(14分、42分)、フアン・コン(19分)、リン・リアンミン(29分)、ザン・ユウニン2(49分、90分)
 マレーシアU23代表1-0ラオスU23代表
 得点者:サファウイ・ラシド(81分)


3月26日(火)
 ラオスU23代表3−2フィリピンU23代表
 得点者:ラオスU23代表−チタパソン・ラタチャック(74分)、ヴァナソネ・ドウアンマイティ(88分)、ボウンパチャン・ボウンコン(90分)、フィリピンU23代表−ハヴィエル・ガヨソ(11分、33分PK)
 マレーシアU23代表2−2中国U23代表
 得点者:マレーシアU23代表−シャミ・サファリ(10分)、ダニアル・ハキム・ドラマン(55分)、中国U23代表−ザン・ユウニン(16分)、ジャン・シェンロン(84分)

最終順位
1 中国U23代表    2勝1分0敗 勝点7、得点15、失点2、得失点差+13
2 マレーシアU23代表 2勝1分0敗 勝点7、得点6、失点2、得失点差+4
3 ラオスU23代表   1勝0分2敗 勝点3、得点3、失点8、得失点差-5
4 フィリピンU23代表 0勝0分3敗 勝点0、得点2、失点14、得失点差-12
*中国U23代表は、2020年にタイで開催される本戦に出場。

観戦記:3月26日AFC U23選手権予選マレーシアU23代表対中国U23代表@シャー・アラムスタジアム

結果から言うと、いやぁー惜しかった!試合前の大方の予想とは大違いの惜敗でした。いや、負けたわけではないので、惜敗はおかしいかぁ。でも、マレーシアは2大会連続U23選手権本大会出場を目指していたので、今日の引き分けは負けに等しいです。(涙)

今日も仕事終わりからの観戦でしたので、会場のシャー・アラムスタジアムに着いた頃には、9時を大きく回っていました。既に駐車場は満員で、スタジアムからは大歓声が聞こえてきました。

下手したら試合は前半で決まってしまうのでは、という心配も、スタジアムに入って電光掲示板を見た途端、吹っ飛びました。1-1と互角に渡り合っているじゃないか、マレーシア!

初戦のフィリピン戦は7000名ほど、二戦目のラオス戦は10000名弱だった観衆は、途中の場内放送で27100数名とのこと。先週土曜日のフル代表の試合が2000名を切っていたようなので、親善試合よりもガチンコ勝負に惹かれるのでしょうか。(まあ、あちらはマレーシアサッカー協会FAMの失態もありましたが)
 ゴール裏のウルトラスマラヤの皆さんのリードでスタジアムは大盛り上がりでした。

と思ったところで前半が終了しました。控室へ引き上げる中国U23代表のヒディング監督(中央白シャツ)。

後半は両チームとも積極的に攻め、手に汗を握る様な攻防が続くなか、54分にコーナーキックを取りそこねてGKの手からこぼれたボールをムハマド・ダニアル・ハキムが見逃さずにシュートし、マレーシアが待望の勝ち越しゴール!

今回の予選は各グループ1位と、グループ2位の内、上位4チームが本大会に進みます。しかも今回の予選は、4チームのいるグループと3チームしかいないグループ間の公正を期するため、グループ2位の成績は、各グループの3位チームとの直接の際の得失点差が本大会に進出する資料となります。
 この試合の前にラオスがフィリピンに勝ち、ラオスが3位となったことで、マレーシアの得失点差は+1。他のグループには+2や+3というチームがいるので、マレーシアは、所属するグループJの1位にならなければ本戦出場とならない状況です。
 ちなみに前の試合はフィリピンがラオスを73分まで2−0とリードしながら、そこから3点を取られて逆転負け。マレーシアはフィリピンに3−0で勝っていましたので、もしフィリピンがラオスに勝っていれば、マレーシアの得失点差は+3となり、中国との試合で引き分けても本大会出場の可能性がありました。

マレーシアに逆転されると、中国U23代表のヒディング監督は長身選手を次々と投入し、空中戦に戦術変更。これがピタリとあたり、あと10分ほど持ちこたえられれば、と思った83分にジャン・シェンのヘディングシュートで中国が同点に追いつきました。

この後もマレーシアは攻め続けますが、万里の長城を崩すことができず、結局、引き分けとなりました。

中国相手に文字通り大健闘したことは、観客の反応を見ても明らかですが、オン監督がワントップで使い続けながら身体能力を生かせなかったハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)をもっと早く見切っても良かったのではと思ったり、個の力で突破しようとし続けたアキヤ・ラシド(JDT)にサポートが皆無だったりと、マレーシアU23代表には選手選択や戦術面での課題も残ったように見えた試合でもありました。

観戦記:3月24日AFC U23選手権予選マレーシアU23代表対ラオスU23代表@シャー・アラムスタジアム

アジアサッカー連盟AFC U23選手権予選グループJの第2日は中国U23代表対フィリピンU23代表とマレーシアU23代表対ラオスU23代表が組まれ、午後4時45分からの試合では中国U23代表がフィリピンU23代表を8−0で文字通り一蹴。今後の得失点差を考えると、中国U23代表が5−0で破ったラオスU23代表との試合では、大量得点で勝ちたいところです。
 会場は今回もスランゴール州のシャー・アラムスタジアム。

お約束のユニフォームやグッズを売る屋台も、日曜日とあってか店数も品数も多かったです。

グランドスタンドも指定ではないので、グラウンド近くに座ってみました。国歌斉唱中。

近すぎて見にくい!ということで上の方へ移動しました。

ほんとに中国に5点も取られたの?というくらい攻め込んでくるラオスU23代表に圧倒された最初の25分位をしのぐと、マレーシア代表も徐々に攻めに転じました。しかし、チャンスを生かせず(この予選で何度この表現を使ったことか)、前半は0−0で折り返します。
 マレーシアのゴール期待して、後半は座席をラオスゴール側へ移動。その後半もチャンスを作りながら、つまらないパスミスやトラップミスを繰り返すマレーシアU23代表に、9705人と発表された観衆がジリジリとし始めた82分、途中出場となったエースのサファウイ・ラシドが蹴ったFKが直接、ゴール!マレーシアに待望の先制点が入りました。目の前でボールがゴールに吸い込まれていきました。

結局、試合を通じて得点はこの1点だけ。なんとか逃げ切ったマレーシアU23代表はグループ首位突破をかけて、3月26日に中国U23代表との直接対決に臨みます。

では、また2日後にここに戻ってきます。

3月23日のニュース:AFC U23選手権予選が開幕、マレーシアが初戦勝利でスタート

AFC U23選手権予選が開幕、マレーシアは初戦勝利でスタート
来年、バンコクで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選が、各地で開幕しました。グループJの開催国マレーシアは、中国、フィリピン、ラオスと同組で、初戦はフィリピンとスランゴール州のシャー・アラムスタジアムで対戦しました。
 試合は開始早々の4分にフル代表の経験もあるトリオで先制します。サファウイ・ラシドからシャミ・サファリとつないだボールをアキヤ・ラシド(JDT)がゴシュート!これがゴールとなり、マレーシアが先制します。さらに35分にもアキヤ・ラシドが得点し、マレーシアはリードを広げました。
 観戦記にも書きましたが、マレーシアは後半に入っても、これでもかというくらいもチャンスを作ります。引き気味に守るフィリピン守備陣の前までは簡単にボールを運ぶものの、その守備陣を突破してもゴールの枠内へのシュートまで至らず、追加点を奪えませんでした。
 オン・キムスイ監督は、何度もチャンスを無駄にしていたハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)に代えて、ファイサル・ハリム(パハンFA)を投入。数日前のオーストラリアU23代表戦では、投入されるとすぐに効果を発揮したファイサル選手もこの試合では、クロスバーにシュートを当てるなどチャンスを活かしきれませんでしたが、それでも82分にGKとディフェンダーをかわしてシュート!これが決まりマレーシアのリードは3点となりました。
 試合はこのまま終了しましたが、ファイサル選手の3点目について、チームメートが倒れているのを見てフィリピンGKが蹴り出したボールを、マレーシアがスローインから一気にシュートまで持ち込んだことに対して、フィリピンGKを始め選手たちが主審に抗議をしましたが、判定が覆ることはありませんでした。
 この前の試合では中国がラオスに5−0と快勝していたため、マレーシアもできるだけ多くの点を取って、グループ内順位が得失点差勝負になった場合に備えておきたかったですが、シュート数24、そのうち枠内が11もあったにもかかわらず3点では、攻撃陣の責任です。

マレーシアU23代表先発メンバー
1. ハジック・ナジル (GK)、3. ドミニク・タン、14. シャマー・クティ・アバ、8. シャルル・ニザム・ロス・ハスニ、20. シャミ・サファリ、16. ダニエル・アミエル・ノーヒシャム、21. ニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット、13. R・ダニエル、10.サファウイ・ラシド (キャプテン)、9. ハディ・ファイヤッド、19. アキヤ・ラシド
フィリピンU23代表先発メンバー
1. マイケル・アソン (GK)、 6. ジェローム・マルザン、 7. ディミトリ・ライオネル・リンボ (キャプテン)、10. ディラン・デ・ブリュカー、 12. ジョゼ・ミゲル・クラリーノ、13. レイ・シャンチアゴ、Ray 15. ローレンス・ローレン・バグイオ、17. カイル・マグダット、19. ダニエル・サアヴェドラ、21. ウィリアム・グリアソン、22. ジョーダン・ジャーヴィス

観戦記:3月22日AFC U23選手権予選マレーシアU23代表対フィリピンU23代表@シャー・アラムスタジアム

関係者からグランドスタンドのチケットをいただきました。

マレーシアサッカー協会FAMのスポンサーのヤクルトもスタジアム前にトラックを設置してヤクルトを売っていました。

お約束のユニフォームやマフラーを売る屋台。Harimau Malaya(マレーの虎)のチームカラーは黄色と黒で、ホームユニの色は黄色です。

こんな屋台がずらりと並んでいました。

仕事終わりで駆けつけたので、観戦は前半残り10分程から。既にマレーシアが2点リードしていました。

途中で発表がありましたが、入場者数は7600人ほど。水曜日に行われたフル代表の対シンガポール戦の倍以上です。ちなみに、最強サポーターグループウルトラスマラヤも予告通り駆けつけて応援していました。代表戦ということでスタンドも黄色が目立ちました。

チャンスを作りながらも、点は入らず、結局、前半は2−0で終了。

後半に向けて、ピッチに入場するマレーシアU23代表。

後半に入っても何度もチャンスを作るものの、シュートまで行かなかったり、行ってもゴールの枠内へ行かないという見ていてイライラする状況が続きました。
 何度もゴール前でボールをもらいながら、チャンスを生かせなかったハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)に代わって入ったファイサル・ハリム(パハンFA)も、クロスバーにシュートを当てるなどチャンスを活かしきれませんでしたが、それでも82分にGKとディフェンダーとゴール前でかわしてゴール!写真はシュートが決まった後、スタンドへ向かってからピッチへ戻るファイサル選手。

見とれてしまったので写真を取り忘れましたが、試合後選手たちはウルトラス・マラヤが陣取るゴール裏へ向かい。ウルトラス・マラヤはマレーシアの国歌を歌ってねぎらっていました。
 マレーシアU23代表は3月24日に、中国に0−5で破れたラオスU23代表と戦います。

3月22日のニュース:U23代表の最終メンバーが決定、AFC U23選手権予選グループJの記者会見が行われる

U23代表の最終メンバーが決定
本日3月22日からシャー・アラムスタジアムを会場に行われるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選グループJに出場するマレーシアU23代表の最終メンバー23名がマレーシアサッカー協会FAMのホームページで発表されています。
 マレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグの首位を走るJDTと2部で低迷するケランタンFAから最多の5名が選ばれています。
 また候補選手として招集された27名からコギレスワラン・ラジ(パハンFA)、ナジルル・アフィフ・イブラヒム(ペラTBG)、アリフ・アル=ラシド・アリフィン(PKNS FC)、アリアスディアス・ジャイス(サバFA)が最終選考から漏れています。

AFC U23選手権予選最終メンバー(背番号、ポジション、氏名、所属クラブ)
01 GKムハマド・ハジック・ナズリ(JDT)
02 DFムハマド・アミルル・アシュラフ・アリフィン(UITM FC)
03 DFドミニク・タン・ジュン・ジン(JDT)
04 MFティヴァンダラン・カマン(プタリン・ジャヤ・シティFC)
05 DFエヴァン・ウェンスレイ・ウェンセスラウス(サバFA)
06 MFムハマド・ダニアル・ハキム・ドラマン(ケランタンFA)
07 FWモハマド・ファイサル・アブドル・ハリム(パハンFA)
08 DFムハマド・シャルル・ニザム・ロス・ハスニ(ケランタンFA)
09 FWムハマド・ハディ・ファイヤッド・アブドル・ラザク(ファジアーノ岡山)
10 FWムハマド・サファウイ・ラシド(キャプテン、JDT)
11 FWムハマド・ジャフリ・ムハマド・フィルダウス・チュウ(PKNS FC)
12 DFアーマド・タスニム・フィトゥリ・モハマド・ナシル(フェルダ・ユナイテッド)
13 DFディネシュ・ラジャシンガム(パハンFA)
14 MFシャマー・クティ・アバ(JDT)
15 DFモハマド・ハリズ・カマルディン(JDT II)
16 MFムハマド・ダニアル・アミエル・ノーヒシャム(以上フェルダ・ユナイテッド)
17 FWニック・アズリ・ニック・アリアス(ケランタンFA)
18 MFムハマド・イザン・シャミ・ムスタパ(トレンガヌFC II)
19 FWムハマド・アキヤ・ラシド
20 DFムハマド・シャミ・サファリ(スランゴールFA)
21 MFニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット(ケランタンFA)
22 GKムハマド・アズリ・アブドル・ガニ(フェルダ・ユナイテッド)
23 GKダミエン・リム・チエン・カイ(以上ケランタンFA)
*背番号が違っていたので、修正しました。

AFC U23選手権予選グループJの記者会見が行われる
AFC U23選手権予選グループJの試合前に各チームの監督が参加して記者会見が開かれました。Goal.comによると、中国U23代表のフース・ヒディンクは、まずは来年、バンコクで開催されるAFC U23選手権本戦に出場することが目的であるとし、中国がグループJの1位突破最有力候補であることを否定し、各チームに同様のチャンスがあると述べています。
 前回2018年のAFC U23選手権では、開催国ながらグループステージ敗退となった中国は、母国オランダだけでなく韓国、オーストラリアでも監督としてFIFAワールドカップの出場経験を持つヒディング監督に2018年から当時のU21代表を託しています。「昨年の9月に選手をスカウトし始めたが、この年代は結果らしい結果を残していなかった」とヒディング監督自ら語っていますが、それでも中国が優位なのは揺るぎない事実。中国の開幕戦は、シンガポール人のV・サンドラモールシー監督率いるラオスと対戦します。
 また、昨年のAFC U23選手権では、監督としてマレーシア初となるベスト8進出を果たしたオン・キムスイ監督は、昨年のチームから残ったドミニク・タン、ハジック・ナジル、アキヤ・ラシド、サファウイ・ラシド、シャマー・クティ・アバ(以上JDT)やシャミ・サファリ(スランゴールFA)を中心にチームを編成、フル代表でも活躍する彼らに、新たに加わった選手たちがどの様に融合するが注目されます。記者会見でオン監督は「中国代表の優位は変わらないものの、(U23選手権予選以降の)今後も対戦するフィリピンやラオス相手にも全力で臨みたい」としています。
 予選グループ1位の他、各グループの2位のうち上位4チームまでがバンコクでの本戦に出場できるため、初戦のフィリピン戦と続くラオス戦での得失点が、最終的に本戦出場に大きな影響を及ぼす可能性がありますので、マレーシアにとっては気が抜けない試合が続きます。(写真は記者会見に臨む、左からフィリピンのサルヴァドール・サルヴァシオン監督、マレーシアのオン監督、中国のヒディング監督、ラオスのサンドラムーシー監督)

3月21日のニュース:エアマリンカップ開幕−マレーシアはシンガポールに敗れる、オマーンはアフガニスタンに大勝

エアマリンカップ開幕−マレーシアはシンガポールに敗れる
開幕前から何かと話題の多かったエアマリンカップが開幕し、マレーシア代表は0−1でシンガポール代表に破れました。
 試合の唯一の得点が入ったのは81分でした。シンガポールリーグのタンピネス・ローバーズでプレーするカイルル・アムリがマレーシア守備陣の間隙を突くパス。これに反応したファリス・ラムリが追いすがるディフェンダーをかわしてゴールを決めました。シンガポールリーグのホウガン・ユナイテッドに所属するファリス選手は、昨シーズンはマレーシアフットボールMFLのPKNS FCでプレーしていたので、マレーシアの選手の特徴が頭に入っていたかも知れません。
 ウルトラス・マラヤのボイコットの影響があったかどうかはわかりませんが、当地の英字紙ニューストレートタイムズのオンライン版によると、90000人収容可能なブキ・ジャリルスタジアムでの試合の有料入場者数はわずか3741名だったとのこと。3月18日に招集されたシンガポール代表に対して、3月12日から合宿を行っていたマレーシア代表にとっては、当初の目的であったFIFAランキングのアップどころか、約2年半ぶりの対戦となった永遠のライバル、シンガポールに苦杯を喫する結果となりました。
 シュート数でみると、マレーシア8本、シンガポール7本と互角でしたが、これがオンターゲットになるとマレーシア1本、シンガポール6本と大きく差がついています。これでは0封されるのも当然かと…。
 この試合の結果、マレーシアは前の試合でオマーンに0−5で破れたアフガニスタンとの3位4位決定戦に回り、シンガポールはオマーンとの決勝に進出します。FIFAランキング167位のマレーシアにとっては、165位のシンガポールに負けても、同じアジアサッカー連盟AFCに所属する147位のアフガニスタンに勝てば、FIFAランキング改善の余地はあるので、3月23日の試合では、是非、ホームのファンの前で意地を見せて欲しいです。
 なお、この試合のGoal.comによる選手採点はこちらです。

オマーンはアフガニスタンに大勝
マレーシア対シンガポール戦の前に行われたもう1試合では、オマーンとアフガニスタンが対戦し、オマーンが5−0でアフガニスタンに大勝しています。
 マレーシアの英字紙ザ・スターのオンライン版によると、今年のAFC選手権アジアカップでオマーンを同国初のベスト16へと導いたピム・ファーベーク前監督に代わって就任したエルウィン・クーマン監督はチームに合流してもまだ6日、指導したのもまだ4回とのことですが、今後はアジアカップのメンバーを中心に若手を融合したチームを作りたいとしています。
 決勝戦では一部メンバーの入れ替えを示唆したものの、エアマリンカップを勝ち取るために試合をする気持ちは変わらないとしています。

3月19日のニュース:ウルトラスがエアマリンカップのボイコットを示唆、この問題についてFAMはファンの理解を求める

ウルトラスがエアマリンカップのボイコットを示唆
マレーシア代表チームの最大サポーターグループである「ウルトラス・マラヤ」が、3月20日と23日に開催される4カ国対抗のエアマリンカップのボイコットを決めたと、マレーシア語紙ウトゥサン・マレーシアのオンライン版が伝えています。
 ボイコットの理由として挙げているのが、エアマリンカップのチケットの価格です。エアマリンカップでは、オープンスタンドのチケットが35マレーシアリンギ(約960円)と設定されていますが、これまで代表の試合のチケットの価格20マレーシアリンギ(約550円)から75%も値上げされたことに加え、エアマリンカップの主催者がマレーシアサッカー協会FAMではなく、イベント企画会社であることから、この会社が不当にチケットの価格を釣り上げて、マレーシアのサッカーファンから搾取していることに対する抗議のためのボイコットであるとしています。
 さらにウルトラス・マラヤのFacebookでは、FAMのダト・ウィラ・ユソフ・ハマディ副会長がチケット価格の正当性について述べたことにも反論しています。マレーシア以外の3カ国はいずれもFIFAランキングでマレーシアより上位の国なので、質の高い試合となるとの理由には、昨年末のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップで、マレーシアよりFIFAランキングが上のベトナムなどとのグループリーグではチケットは20マレーシアリンギであったと反論し、また、35マレーシアリンギのチケット代には、同日行われるもう一つのカードの観戦料も含まれているので結果として割安であるとの発言には、大半のファンは見るつもりもないマレーシア代表以外の試合の分も払わせるような発言は価格差を誤魔化すための言い訳に過ぎないと非難しています。また大会の冠スポンサーであるエアマリン社からのスポンサー費用があるにも関わらず、イベント企画会社に主催させること自体がおかしいとしています。
 ウルトラス・マラヤのFacebookページでは、(エアマリンカップの会場となる)ブキ・ジャリルスタジアムのクルヴァ(ゴール裏のスタンド)ではなく、(アジアサッカー連盟AFC U23選手権予選が行われる)シャー・アラムスタジアムのクルヴァで会おう!と呼びかけています。

この問題についてFAMはファンの理解を求める
マレーシア語紙ブリタ・ハリアンのオンライン版によると、ウルトラス・マラヤのボイコットについて、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、現在FAMが直面している状況を理解し、できるだけ多くのファンにスタジアムに足を運んで欲しいと発言しています。
 昨年FAMが主催した国際Aマッチの内、ブキ・ジャリルスタジアムで4月1日に行わえたブータン代表戦は、オープンスタンドのチケットを20マレーシアリンギであったものの、3,187枚のチケット売上の結果、81460マレーシアリンギの収入があったものの、10万マレーシアリンギ(約270万円)を超える赤字となりました。同様に7月5日にKLフットボールスタジアムで行われたフィジー代表戦は、1220枚のチケット売上で7万マレーシアリンギの赤字が、11月3日のモルジブ戦では6173枚のチケット売上に対して2万6千マレーシアリンギの赤字が出ていました。
 その上で、今回のエアマリンカップについては、全ての費用をイベント企画会社が負担し、さらにこの会社からはFAMに30万マレーシアリンギ(約820万円)が支払われていることを明らかにしています。なお、この30万マレーシアリンギはマッチボーナスや、U19、U16、女子代表の強化に使われるとのことで、FAM主催でないやり方であっても、代表チームの価値を高める方法があるのであれば、そういった方法を時代にあった形で今後も活用していきたいと、ラマリンガム事務局長は話しています。。

観戦記:3月17日国際親善試合マレーシアU23代表対オーストラリアU23代表@シャー・アラムスタジアム

3月22日からスランゴール州シャーアラムスタジアムで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選のグループJに先駆けて、マレーシアU23代表がオーストラリアU23代表と練習試合を行ったので、観戦に行ってきました。
 チケットは関係者から頂きました。

試合開始は午後8時45分。駐車場から歩いていくと、スタジアムの明かりが見えてきました。途中の道にはいつもはスランゴールFAのユニフォールを売る屋台が出ているのですが、今回は代表ユニフォームを売っていました。

入場ゲート前のセキュリティーチェックでは、食べ物は持ち込みOKながら、飲み物は持ち込み禁止でした。ゲートを通ってスタンドへ向かいます。

フィールドが見えました。

バックスタンドの方に観衆が集まっていました。試合中に入場者数が6600人と発表になりましたが、80000人収容のスタジアムはガラガラでした。

試合前には、ニュージーランドのクライストチャーチのモスクで起こった惨事の被害者に対して1分間の黙祷が捧げられました。

前半はオーストラリアU23代表がフィジカルの強さを発揮して、押し気味に試合を進めるも、シュートの精度が今一つでした。一方、マレーシアU23代表はMFアキヤ・ラシド(JDT)らがサイドから仕掛けようとしますが、ワントップのハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)までボールが渡らず、コンビネーションの悪さが目立ちました。縦へのパスも少なく、苦し紛れのサイドパスやバックパスを繰り返すうちにマレーシア代表のウルトラスからもブーイングされていました。

前半は0−0で折り返しました。

後半は両チームとも大幅に選手を入れ替えました。オーストラリアU23代表は49分にブランドン・ウィルソンのヘディングシュートが決まり先制しました。失点したもののマレーシアU23代表も動きが良くなり、オーストラリアU23代表の動きが悪くなってきたところで何度かゴール前までボールを運びますが、シュートには至りませんでした。90分を過ぎ、このまま試合終了かと思われたところでニック・アズリ・ニック・アリアス(ケランタンFA)が同点ゴール!最後まで諦めずに走り続けた成果でした。このゴールの直後に試合終了となりました。

1対1のフィジカル勝負では、ほぼ全ての場面で競い負けてしていたマレーシアU23代表。個人的には最も見たかったサファウイ・ラシド(JDT)も出場せず、肩透かしになりましたが、後半から入ったファイザル・ハリム(パハンFA)が試合の流れを変えかけるなど、熾烈な最終メンバー入りの争いなど見どころもある試合でした。

3月16日のニュース:U19代表は初勝利も11位/12位決定戦へ、U19代表監督の発言に対してFAMは懲戒処分を検討、U23代表はオーストラリアU23代表と明日対戦

U19代表は初勝利も11位/12位決定戦へ
マレーシアサッカー協会FAMのフェィスブックによる、福岡県宗像市ので開催中のサニックス杯国際ユースサッカー大会に出場中のマレーシアU19代表は今大会初勝利を挙げました。
 グループリーグで4位となった後、各グループの3位と4位が出場するグローバルアリーナ杯に回ったU19代表は、今日の試合でV・ファーレン長崎ユース相手に1-2(前半1-1)と勝利を挙げました。
 試合は柴田豊輝選手のゴールでV・ファーレン長崎に1点を先制されるも、昨年のアジアサッカー連盟AFC U16選手権で得点王となったルクマン・ハキム・シャムスディンが35分に同点ゴールを決めて同点、さらにムハマド・フィルダウス・カイロニサムが58分に決勝ゴールを決め、今大会初勝利を飾りました。
 続く山梨学院高校戦ではフルタイムで0−0だったものの、PK戦で3−5と破れています。
 明日の最終日には、U19代表はグループステージで0−5と大敗しているサガン鳥栖ユースと11位/12位決定戦を戦います。果たしてリヴェンジとなるのでしょうか。

U19代表監督の発言に対してFAMは懲戒処分を検討
サニックス杯国際ユースサッカー大会3日目にして初勝利を挙げたマレーシアU19代表ですが、初日は昨年度の高校選手権優勝チーム青森山田高に0−2、サガン鳥栖ユースには0−5と連敗でした。この試合後にマレーシアU19代表を率いるクロアチア人のボジャン・ホダック監督が発言した内容について、FAMは懲戒処分を検討していると、当地の英字新聞ニューストレートタイムズのオンライン版が伝えています。
 問題となったのは、「マレーシアのサッカー選手育成システムがお粗末だ」という発言です。これについてFAMのユソフ・マハディ副会長は、昨年(ホダック監督率いるU19代表が)マレーシアの育成システムで育った選手でアセアンサッカー連盟AFF U19選手権で優勝した際には何も言わず、サニックス杯で連敗した途端に同じ育成システムを非難したことに対し、自らの責任を回避するために否定的な発言をするのではなく、むしろ建設的な提案をすべきだとし、帰国後にホダック監督から今回の発言の真意を問い、内容次第では懲戒処分もあることをほのめかしています。
 2017年半ばにU19代表の監督に就任したホダック監督との契約は今年の12月までとなっています

U23代表はオーストラリアU23代表と明日対戦
3月22日からクアラルンプールで開催されるAFC U23選手権予選に備えた最後の練習試合で、マレーシアU23代表はオーストラリアU23代表と明日対戦します。
 マレーシア語紙ウトゥサン・マレーシアのオンライン版によると、マレーシアU23代表は、ケガのために明日の試合には出場予定がないDFドミニク・タン(JDT)、FWコギレスラワン・ラジ、MFファイサル・アブドル・ハリム(ともにパハンFA)を除いた24名が試合会場となるシャーアラムスタジアムで調整したようです。
 オン・キムスイ監督は、オーストラリアU23代表との試合は勝ち負けよりも、できるだけ多くの選手を試しながら、様々な連携を確認することを目的としたいと述べています。
 一方、サンフレッチェ広島でもプレーしたグラハム・アーノルド監督率いるオーストラリアU23代表は、やはりこの試合をAFC U23選手権予選の貴重な準備の機会としており、ルネ・ユーレンステン アシスタントコーチは、開催国となるカンボジアでの高温多湿の気候で選手たちがどのような動きをするのかを見たいとしています。
 なおマレーシアはグループEで中国、フィリピン、ラオスと同組で、グループHのオーストリアリアは韓国、カンボジア、台湾と同組です。