8月26日のニュース<br>・インフル感染のKLシティ-出場選手登録数不足により不戦敗と罰金処分が下る<br>マレーシアFAカップ2026/27の1回戦組み合わせが決定

インフル感染のKLシティ-出場選手登録数不足により不戦敗と罰金処分が下る

2026/27シーズンの初戦で早くもこんな騒動が…。インフル感染すらホントなのかどうか疑わしい。

マレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)は8月25日に臨時理事会を開き、8月22日に開催予定だったスーパーリーグ2026/27第1節ヌグリスンビランFC対クアラルンプールシティFC(KLシティ)の扱いについて協議した結果を発表しています。

この件は、キックオフまで5時間を切った8月22日午後12時40分にKLシティが選手13名とチーム関係者2名がインフルエンザに感染したしたことをMFLに報告するとともに、試合中止の申請を行ったことが発端でした。

医療機関による診断書なども提出されていたことから、MFLはこの申請を認めて、試合の延期を発表しました。しかしこの決定を受け、ヌグリセンビランは即日、MFLに対し抗議書を提出するともに、この件の徹底的な再調査とスーパーリーグ競技規則に基づく決定を行うように求めました。

8月25日に開催された特別理事会では、KLシティから提出された全ての文書、報告書、情報の検討が行われ、スーパーリーグ競技規則と照らし合わせた結果、この特別理事会は、KLシティがヌグリスンビランとの試合に出場するための完全なチームを準備できなかったいう判断を下したことを明らかにしています。

MFLの説明によると、特別理事会の試合当日に出場選手登録を行うMyPASシステムを通じた調査した結果、KLシティが出場選手登録していたのがわずか12名(選手11名、ゴールキーパー1名)だったことが判明しています。

スーパーリーグ競技規則には、「最低2名のゴールキーパーを含む、最大20名、最低15名の選手を出場選手登​​録しなければならない」という条項があり、今シーズン開幕前の2026年6月29日に全クラブに配布された2026/27スーパーリーグの役員および選手の登録条件に関するマレーシアリーグ通達では「全てのクラブは、2026/27スーパーリーグ開幕戦までに、最低20名の選手(ゴールキーパー3名を含む)を登録しなければならない」とされており、KLシティはこれらの条項に違反していることをMFLは指摘しています。

これによりMFLは、KLシティ対ヌグリスンビラン戦の延期措置を撤回するとともに、ヌグリスンビラン戦を行う用意ができていなかったKLシティによる対戦回避であるという判断を下しています。この結果、この試合は0−3でヌグリスンビランの勝利として勝点3を与えること、そして罰金として5万リンギ(およそ200万円)をKLシティに科す処分を発表しています。さらにKLシティに対しては、MFLが決定したすべての損害賠償金および関連費用をヌグリスンビランに支払うことも処分に含まれています。

またこの特別理事会では、KLシティが申請していた本日8月26日のクチンシティ戦の延期についてもこれを却下することを決定しています。ACL2に出場するクチンシティはスーパーリーグ第6節の試合が、ACL2グループステージ第3節および第4節に近いことから、日程を前倒ししてこの試合を行うことになっています。

この決定により、KLシティが試合を予定通り開催しない場合、クチンシティFCに3-0の勝利と勝点3が与えられ、KLシティには5万リンギットの罰金が科せられます。

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KLシティは2025/26シーズン途中から、キャプテンのパウロ・ジョズエを中心に数ヶ月に及ぶ給料未払い問題があることを明らかにしており、この問題が解決していないことからFIFAより国際選手登録禁止の処分を受けています。2025/26シーズン終了後にはサファウィ・ラシド、デクランとライアンのランバート兄弟といったマレーシア代表選手だけでなく、外国籍選手のヴィクトル・ルイスもKLシティを退団している一方で、FIFAによる処分により新規選手の獲得ができなくなっているのが、今回の騒動の根底にあります。

今回の発表の中でMFLは、スーパーリーグに出場するために必要なクラブライセンスを発行する第一審機関(FIB)が給料未払い問題を解決するよう繰り返し警告していたと説明しています。今回の騒動では、未払い給料を支払っていないKLシティの経営陣が非難されるのはもちろんですが、2026/27シーズンのクラブライセンスを交付する際にFIBはどのように審査したのかも気になります。

今年5月にFIBは、ジョホールやスタンゴールなどにはクラブライセンスを交付した一方で、KLシティ、PDRM、スターシティ、マラッカの4クラブには、ライセンス交付の条件を満たしていないとして追加の財務書類の提出を求めていました。そして7月にはその書類が用意できなかったPDRMが今シーズンのスーパーリーグ撤退を発表し、KLシティを含めた残り3クラブには条件を満たしたとしてライセンスを交付しました。

シーズン中に給料未払い問題が起こるの珍しくないマレーシアスーパーリーグですが、FIBが開幕前にその予兆を見抜けないのだとすると、FIBの存在意義とは何なのか、という疑問が湧いてきます。リーグ参加のチーム数を一定以上に維持するために審査を緩くしてしまうような組織であれば、その審査能力を審査する機関が必要なのかもしれません。

「金がないから給料未払いが起こっているのに、その給料未払い問題を抱えるクラブへ罰金処分を科すくらいなら、そもそもライセンスを交付するべきではなかったのではないか」と言う問いに対してMFLとFIBはどう答えるのか。

またこのKLシティへの厳しい処分を下したMFLが、一方ではリーグ開幕戦となったジョホール対クチンシティのキックオフのおよそ6時間前に、今季の各チームの登録の上限をこれまで発表されていた33名から38名に増員することを発表し、さらにその1時間後にはベルグソン・ダ・シルバ、マヌエル・イダルゴ、シェーン・ローリー、そして今シーズンからジョホールに加入したブラッド・タップの4選手がマレーシア人登録されるされたことを「突如」発表したことと対比して、公正さを欠くリーグ運営を行っているとして、MFLやFIBを批判する投稿なども見られます。


マレーシアFAカップ2026/27の1回戦組み合わせが決定

8月24日にマレーシアFAカップ2026/27の組み合わせ抽選が行われています。今回が第36回大会となるマレーシアFAカップですが、今シーズンは1部スーパーリーグの12クラブと、2部プレミアリーグが休止中のため実質2部に当たる3部A1セミプロリーグの4クラブの合計16クラブが出場します。

1回戦は来月9月に始まり、決勝戦は来年1月の予定されています。準決勝まではホームアンドアウェイ方式で行われ、決勝戦のみが1発勝負となるマレーシアではお馴染みの方式です。

3部A1セミプロリーグからFAカップに出場するのは、昨シーズン3位のクダFA、同5位のペラFA、同6位のUMダマンサラ・ユナイテッド、そして同7位のクランタンシティです。(昨シーズン1位のジョホールU23と2位のスランゴールU23は、1クラブから1チームのみ出場の大会規定により出場権がなく、昨シーズン4位のクランタン・レッド・ウォリアーは今シーズンからスーパーリーグに昇格しています。)

1回戦の中で最大の注目カードは、スーパーリーグクラブ同士の対戦となるスランゴール対サバです。この両チームは昨シーズンのFAカップ準決勝で対戦しており、このときは1stレグが2−2と2ndレグが3−3と両チーム譲らず、PK戦にもつれ込んだ結果、サバが5−4で決勝進出を決めています。

1回戦で対戦するスーパーリーグクラブではこの他、ブルネイのDPMM対トレンガヌが組まれており、昨シーズンに続き2度目の出場となるDPMMが、2000年と2011年に優勝経験を持つトレンガヌに挑む形になります。

またマラッカ対ペナンも昨シーズンのこの大会1回戦と同じカードで、2試合通算で0−5でペナンに敗れたマラッカが雪辱できるかどうかが見ものです。

このFAカップは、2022シーズンからジョホールが4連覇中、通算5度の優勝を果たしており、これはスランゴール、クダと並んで最多タイの優勝回数です。古豪スランゴールに代わってマレーシアリーグの盟主を名乗るためには、ジョホールは何としてでも優勝し、その回数で単独首位を目指す意気込みでこの大会に臨むでしょう。