3月11日のニュース
キム監督就任後初の代表合宿招集メンバー発表
JDTオーナーが国立競技場の芝張り替え費用を肩代わり

キム監督就任後初の代表合宿招集メンバー発表

今年1月に就任したキム・パンゴン新監督が初めて行う代表合宿の招集メンバー30名と予備招集メンバー10名がマレーシアサッカー協会FAMの公式サイトで発表されています。

昨年2021年12月に行われた東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでグループステージ敗退と惨敗した代表チームからは24名中14名が選ばれています。なおこの14名の他、スズキカップに出場したリザル・ガザリ(サバ)が予備招集メンバーに入っています。

3月14日から3月21日までブキ・ジャリル国立競技場で行われる合宿を終えた代表は3月22日にシンガポール入りし、3月23日にはフィリピン代表と、同26日にはシンガポール代表といずれもシンガポール国立競技場で対戦し、さらに3月28日にはなぜかシンガポール1部リーグのアルビレックス新潟シンガポールとの練習試合も予定されています。

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キム監督は過去数年間の代表でのプレー経験などを参考に選手を専攻したことを明らかにしており、顔ぶれに大きな変化はありません。実際の選手のプレーも今季のMリーグ開幕からまだ2節しか消化しておらず、今回の代表戦とその後のリーグでのプレーから、アジアカップ予選のメンバーを選ぶことになりそうです。

代表合宿(3月14日から3月21日まで)の招集メンバー

氏名ポジション年齢所属
1ファリザル・マーリアスGK36JDT
2*シャーミ・サファリDF24JDT
3*アイディル・ザフアンDF35JDT
4*シャールル・サアドDF29JDT
5ラヴェル・コービン=オングDF31JDT
6シャマー・クッティ・アバMF26JDT
7ナタニエル・シオMF22JDT
8ナズミ・ファイズMF28JDT
9サフィク・ラヒムMF35JDT
10*アリフ・アイマンFW20JDT
11*サファウイ・ラシドMF25JDT
12*アキヤ・ラシドMF23JDT
13モハマドゥ・スマレMF28JDT
14ラマダン・サイフラーFW22JDT
15*カイルラアズハン・カリドGK33SEL
16*クエンティン・チェンDF23SEL
17シャルル・ナジームDF23SEL
18ラハディアズリ・ラハリムGK21TRG
19ハキミ・アブドラFW23TRG
20*ファイサル・ハリムFW24TRG
21*カラムラー・アル=ハフィズGK27PJC
22*コギレスワラン・ラジFW24PJC
23ダレン・ロックFW32PJD
24*シャフィク・アフマドFW27KDA
25*ドミニク・タンDF26SAB
26カイリ・ジョーンズDF33NSE
27ノー・アザム・アジーMF27PHG
28*ルクマン・ハキムFW20KVコルトレイク
29*ディオン・クールズDF26SVズルテ・ワレヘム
30リリドン・クラスニキFW30オディシャFC
*はスズキカップ2020に出場した代表のメンバー
SEL-スランゴール、TRG-トレンガヌ、PJC-PJシティ、KDA-クダ、SAB-サバ
NSE-ヌグリスンビラン、PHG-パハン。KVコルトレイクとSVズルテ・ワレヘムはベルギー1部、オディシャFCはインドスーパーリーグのクラブ

代表合宿(3月14日から3月21日まで)の予備招集メンバー

氏名ポジション年齢所属
1ケニー・パッラジMF29KLC
2アクラム・マヒナンMF29KLC
3ハディン・アズマンFW28KLC
4ザフリ・ヤハヤMF28KLC
5シャイハン・ハズミGK26NSE
6クザイミ・ピーDF29NSE
7*リザル・ガザリDF30SAB
8R・ルヴェンティランFW21PJC
9ハズワン・バクリFW31JDT
10ノーシャルル・イドラン・タラハFW36SWU
*はスズキカップ2020に出場した代表のメンバー
KLC-KLシティ、NSE-ヌグリスンビラン、SAB-サバ、PJC-PJシティ、SWU-サラワク・ユナイテッド
JDTオーナーが国立競技場の芝張り替え費用を肩代わり

マレーシアのサッカーで問題点の一つとして挙げられるのがピッチの悪さです。Mリーグで異称されるスタジアムの大半では芝の代わりにカウグラスと呼ばれる草が使われており、この草によってピッチが均等に平らにならず、パスサッカーに向かないなどの批判があります。代表が使用するブキ・ジャリル国立競技場もそのカウグラスを使用していましたが、そのピッチ改修にあたり、JDTオーナーのトゥンク・イスマイル殿下がその費用を負担すると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

イスマイル殿下はJDTの公式Facebookで、ブキ・ジャリル国立競技場のピッチをJDTの本拠地であるスルタン・イブラヒムスタジアムで使われているゼオン・ゾイシア種の芝で張り替え、その費用を肩代わりすることを明らかにしています。「国際試合では良いピッチで試合ができるよう、既に(ブキ・ジャリル国立競技場を管理する)マレーシア・スタジアム社を支援するようにJDTの経営陣に指示を行なった。」という投稿を行ったイスマイル殿下は、ピッチ張替えに際しては、十分な管理と、サッカー以外のイベントでのピッチ使用については、ピッチ維持が保証できるような方法でのみ行うことを条件として、既に張り替え費用支払いの小切手にもサイン済みということです。

ブキ・ジャリル国立競技場については、昨年2021年3月にカウグラスから芝への張り替えに1000万リンギ(およそ2億7700万円)がかかると報じられ、結局は予定されていた張り替えは行われませんでした。

キム・パンゴン監督率いるマレーシア代表は今月のシンガポール遠征後、6月のAFC選手権アジアカップ2023最終予選をトルクメニスタン、バーレーン、そしてバングラディシュを相手にこのブキ・ジャリル国立競技場を会場として戦うことになっています。

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国内はもちろんアジアでもトップクラスであるJDTのスタジアムのピッチの維持や管理については日本人の廣井功一氏が関わっているのは知る人ぞ知るですが、この廣井氏についても、いつかこのブログで取り上げてみたいと思います。