11月26日のニュース:マレーシアカップ関連4題-トレンガヌFCとMFLがSOP違反で罰金処分、SOP違反が続けばマレーシアカップ決勝は無観客開催の可能性も、マレーシアカップ決勝は飲食禁止で定員2万人も変わらず、MFLは準決勝を前に審判の質の向上を求めるも今言われてもなぁ…

トレンガヌFCとMFLがSOP違反で罰金処分

 11月22日に開催されたマレーシアカップ準決勝トレンガヌFC対JDTの試合で標準作業手順SOPの違反があったとして、トレンガヌ州政府保健局は、この試合を開催したトレンガヌFCとマレーシアカップ主催者のMFLに対しそれぞれ1万リンギ(およそ27万円)の罰金処分を課しています。
 トレンガヌ州ゴンバダのスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで行われたこの試合についてトレンガヌ州保健局のカセマニ・エムボン局長は、観衆のマスク着用やソーシャルディスタンス維持といった州内での試合開催における標準作業手順SOPが十分に守られなかったことに対する処分であると述べています。
 この試合を開催したトレンガヌFCは5万人収容可能なスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで入場者を2万人に制限し、入場前の体温検査実施や新型コロナ対策アプリMySejahteraのQRコードを読み取りによる入場などの対策をとっていましたが、ソーシャルメディア上には塀を乗り越えて出入りするサポーターの映像が拡散するなど、対策の不備が指摘されていました。

SOP違反が続けばマレーシアカップ決勝は無観客開催の可能性も-MFL

 マレーシアカップを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは公式サイト上で、上の記事でも取り上げた準決勝第1戦での標準作業手順SOP違反を受け、今日11月26日に開催される準決勝第2戦でも同様の事態が起これば、11月30日にブキジャリル国立競技場で予定されているマレーシアカップ決勝が中止になる可能性があると話しています。
 新型コロナの新規感染者数は昨日11月25日には6日ぶりに6000人台に達するなどがここ数日は再び増加傾向にあり、マレーシア政府は感染拡大に躍起となっていることから、本日の準決勝第2戦でもサポーターがSOP遵守を怠れば、政府は方針を転換してスタジアム観戦を禁じ、その結果としてマレーシアカップ100周年記念大会の決勝を無観客で行わなければならなくなる可能性があると述べたスチュアートCEOは、サポーターに対して良識ある行動を求めています。
 準決勝第1戦でSOP違反が起きたことはマレーシアカップ主催者として残念だと話したスチュアートCEOは、新規感染者数が増加していることを真剣に受け止めて、スタジアムに足を運ぶサポーターに対してマレーシア政府が設けたSOPの遵守を改めて呼びかけています。

マレーシアカップ決勝は飲食禁止で定員2万人も変わらず


 MFLは公式サイト上でマレーシア政府に働きかけていたマレーシアカップ決勝の入場定員増とスタジアム内での飲食許可がいずれも却下されたことを明らかにしています。
 マレーシアカップグループステージ第3節の10月29日からおよそ6ヶ月ぶりにスタジアムでの観戦が可能になったマレーシアですが、感染拡大防止の観点からスタジアム内での飲食は禁止されています。店内での飲食はもとより映画館でも飲食が既に許可されていることもあり、スタジアムに足を運ぶサポーターからはスタジアム内での飲食解禁を求める声が多く上がっており、国内の新型コロナ対策を統括するマレーシア政府の国家安全保障委員会NSCに対して、せめて決勝戦だけでも飲食が可能となるよう、国内スポーツを統括する青年スポーツ省を通じて申請をしていましたが、国家安全保障委員会によってこの申請が却下されたことをMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOが明らかにしています。これについてスチュアートCEOは決勝戦入場前に飲食が済ませられるよう、ブキジャリル国立競技場を運営するマレーシアスタジアム社と協力して屋台やフードトラックなどの停波医を行うとしています。
 またスチュアートCEOは現在は2万人となっているマレーシアカップ決勝戦のスタジアム観戦者数の制限緩和も合わせて申請していましたが、こちらも申請が却下されたということです。クアラルンプールは国家復興プラン第4段階に入っていますが、この第4段階ではスポーツ施設への入場制限は定員の50%あるいは2万人の少ない方とすることが国家安全保障委員会により規定されており、マレーシアカップ決勝が開催されるクアラルンプールのブキジャリル国立競技場の定員が8万7000人超であることから、定員の半数程度の4万人を目処に制限緩和を求めていました。

MFLは準決勝を前に審判の質の向上を求めるも今言われてもなぁ…

 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、審判の質を直ちに向上するよう求めています。
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に対し、審判に関してはMFLの管轄外であると断った上で、質が低い審判はマレーシアカップだけでなくMリーグのイメージを損なうものだと述べ、マレーシアカップ準決勝第2戦ではより質が高い審判を求めたいと話しています。
 マレーシアカップ準決勝第1戦のトレンガヌFC対JDT戦では、ヤシン・モハマド主審がJDT選手の目に余る悪質な反則プレーが自身の前で起こっていたにもかかわらずカードを出さなかったことからトレンガヌFCサポーターだけでなく、国内の多くのサッカーファンからも槍玉に挙げられていました。
 アブドル・ガニCEOは「準決勝で主審が悪質なプレーを見過ごした回数はわずか数回だったかもしれないが、マレーシアカップ準決勝ともなれば利用チームのサポーターだけでなく多くのサッカーファンの注目も集まっており、そう言った見過ごしが特に目立ってしまった。審判がミスをするのは避けられないが、(審判を統括するマレーシアサッカー協会FAMには)それを改善するために直ちに手を打って欲しい。」と述べて、速やかな改善策を求めています。