8月27日のニュース:AFCU23アジアカップ予選に向けた代表候補発表、AFLチェアマン-M3リーグは10月開幕を目指す、鈴木ブルーノ-後半戦の活躍はポジション変更のおかげ

AFC U23アジアカップ予選に向けた代表候補発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で今月8月30日から9月7日まで行われる「U20代表」第1次合宿の招集メンバー27名を発表しています。
 公式サイトの説明では、オーストラリア出身のブラッド・マロニー監督が率い、完全隔離形式で行われるU20代表の第1次合宿は、10月23日から27日にモンゴルのウランバートルで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けてのものということです。なおこのAFC U23アジアカップではマレーシアは集中開催地となったモンゴルの他、タイ、ラオスとともに東地区予選J組に入っています。
 なお8月30日から9月7日はFIFAの国際マッチデー期間ですが、フル代表の活動がないため、Mリーグ1部はこの期間に試合が組まれており、今回の合宿招集メンバーはこの期間に試合が組まれていないMリーグ2部の選手が27名中22名となっており、その内訳はスランゴールFC 2から10名、トレンガヌFC IIから5名、FAM-MSNプロジェクトから4名、JDT IIから3名となっています。また、この他にMリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCから1名、JDTのU21チームであるJDT IIIから2名、そして英国のセミプロリーグのクラブでプレーする選手2名が招集されています。
 「U20代表」はこの第1次合宿の後、9月12日に終了するMリーグ1部でプレーする選手が加わった上で第2次合宿を9月19日から開催する予定になっています。
 第1次合宿の招集メンバーのリストはこちらです。
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 2024年パリオリンピック出場を目指すという目的で、当初はこのU23アジアカップ予選にU20代表を派遣すると言い続けてきたFAMでしたが、その後は方針転換しこの年代のベストチームで予選に臨むためU22代表を派遣するとFAMのハミディン・アミン会長が発言したことはこのブログでも取り上げました。そんなニュースの後での今回の「U20代表」合宿開催なので、その方針が再び変更されたのか、それともハミディン会長の発言は単なる個人的見解だったのかは不明ですですが、今回は「U20代表」には、21歳以上の選手は27名中5名しか招集されていません。というか、これがU20代表合宿ならそもそもこの21歳以上の選手5名がなぜ招集されているかも不明です。

AFLチェアマン-M3リーグは10月開幕を目指す
 Mリーグ3部にあたるM3リーグは今年3月に開幕する予定でしたが、マレーシア国内の新型コロナ感染拡大が止まらなかったことから一旦は6月に延期されたものの、その後も感染状況が改善せずさらに延期され、8月現在も未だに開幕していません。。
 この状況についてM3リーグを運営するアマチュアフットボールAFLのモハマド・ユソフ・マハディ チェアマンは、最終的な決定は政府の認可次第であるとしながらも、今季のリーグ中止は検討しておらず、10月の開幕を目指すと述べています。
 コロナ禍により昨季は中止となったM3リーグですが、今季も中止となれば2部プレミアリーグとの入れ替え戦も2年で連続中止となることから、AFLはその事態を避けるためにも今季の開催を諦めず10月開幕を模索しているとマレーシアの通信社ブルナマは報じています。
 さらにモハマド・ユソフAFLチェアマンは、今季からM3リーグは新たな方式で開催されることから、来年以降のリーグ運営の参考とするためにも今季の開催を熱望していることに加え、2年連続の中止となれば、今後のM3リーグのスポンサー獲得にも影響が出ることへの懸念なども理由に挙げています。
 セミプロ化を目指すM3リーグは20クラブをA、Bの2グループに分けて対戦する方式へと変更されることが発表されていますが、M3リーグの試合が開催されるのは大半がスタンドがないオープンフィールドで観戦者の制限が難しいことから、10月になっても新型コロナ感染拡大が続く場合には開催方法などの変更もありうると話しています。
 今季のM3リーグは開幕の延期に加え、外国籍選手および外国籍指導者の登録が禁止され、マレーシア人選手と指導者のみで開催されることも決定しています。

鈴木ブルーノ-後半戦の活躍はポジション変更のおかげ
 Mリーグ2部PDRM FCでプレーする鈴木ブルーノ選手をMリーグを運営するMFLの公式サイトが特集記事で取り上げています。
 昨季は同じ2部のトレンガヌFC IIでプレーした鈴木ブルーノ選手は今季開幕直前にPDRM FCに移籍したものの、今季開幕2戦目の3月10日のケランタン・ユナイテッドFCで負傷により途中退場して以降は復帰に1ヶ月ほどを要し、その間にチームはわずか1勝と低迷。その結果、マット・ザン監督は更迭され、後任にはこれまでMリーグで指導経験がないワン・ロハイミ・ワン・イスマル監督が就任しました。
 4月11日のペラFC II戦で5試合ぶりに復帰したブルーノ選手は前半戦最終戦となった5月8日のスランゴールFC 2戦で今季初ゴールを挙げたものの、前半戦は前述のケガもあり11試合で1ゴールという期待を裏切る成績で、1シーズンで1部復帰を目指したチームも3勝2分6敗でした。
 しかし後半戦が7月25日に開幕するとブルーノ選手は6試合で6ゴールを挙げる活躍を見せ、4勝2分0敗というチームの好成績を支える原動力となっています。
 前半戦最終戦も含めれば7試合で7ゴールの驚異的な成績を収めているブルーノ選手ですが、MFL公式サイトの記事では、それまでセカンドストライカーで起用していたブルーノ選手をワン・ロハイミ監督がセンターフォワードへと配置転換したことが大きな転機なったと述べています。
 「前半戦は長期間チームから離脱する原因となったケガをする前から試合にうまく対応できていなかった。しかし、後半戦では、ワン・ロハイミ監督が自分をセンターフォワードとして起用してくれたおかげで、これまで失っていたゴールの感覚をやっと取り戻すことができた。ワン・ロハイミ監督の信用にも応えられて嬉しく思っている。」と話すブルーノ選手は、その信用のおかげでチームも5位に浮上し、マレーシアカップ出場が狙える位置となったことにも貢献できたとも話しています。
 「今季ここまでに上位のサラワク・ユナイテッドFCやトレンガヌFC IIも破っていることから、さらにトップ3入りも狙えると思っている。チーム内の雰囲気も良く、全ての選手が自信を持ってプレーすれば2部のどのチームと戦っても勝つ力が今のチームにはある。」と述べたブルーノ選手は、個人の目標としては今季開幕前に目標としていたシーズン10ゴールまであと3ゴールとなっていることから、今季残り3試合ながらこの目標を達成したいと話しています。