陽性者のみ隔離を求めるMFLの申請を政府が却下
Mリーグを運営するMFLは新型コロナウィルス対策を担当するマレーシア政府国家安全保障委員会NSCに対し、Mリーグ各クラブについて新型コロナ陽性者のみを検疫隔離し、陰性者には練習参加や試合出場を求める申請を行っていましたが、NSCはこの申請を却下したということです。
申請が却下されたことを明らかにしたMFLのアブドル・ガニCEOはマレーシア語紙ブリタハリアンの取材に対し、NSCはマレーシア国内での新規感染者数が高止まりしている状況をもとに申請を拒否したことを明らかにしています。(8月9日の発表はおよそ1万7000人)
「MFLは従来通りの標準作業手順SOPを維持し、各クラブが行っている検査で陽性反応を示した者は14日間の検疫隔離に、また陰性反応を示した者の濃厚接触者は10日間の検疫隔離を求め、濃厚接触者には従来通り、検疫隔離期間中の練習参加を禁止する。各クラブはこれまで以上にSOP遵守に留意し、今季の残り試合がこれ以上の遅延なく開催されるためにも新たな感染者を出さないよう最大限の努力を求めたい。」と述べたアブドル・ガニCEOはNSCによる申請却下を受け、Mリーグ1部、2部とも今後の日程の変更を行うことも発表しています。
MFLは1部のクダ・ダルル・アマンFCと2部のクチンシティFCがいずれも試合前に行った検査で陽性者が見つかり、14日間の検疫隔離を実施しています。これによりクダ・ダルル・アマンFCは5試合、クチンシティFCは7試合が延期となっており、Mリーグの日程にも影響が生じています。
MFLが試合日程変更を発表
MFLは公式サイト上で今季残り試合の日程変更を発表しています。
上の記事でも取り上げたように1部スーパーリーグでは現在4位のクダは5試合が、2部プレミアリーグで10位のクチンシティFCは7試合が、それぞれ延期になっています。
スーパーリーグ、プレミアリーグとも最終順位はこの両チームが全日程を終了するまで確定できないことから、MFLは既に延期になっている試合については、最終第22節前の試合が予定されていない日に開催し、最終節にはクダ・ダルル・アマンFC、クチンシティFCとも他のチーム同様に日程を終了できるように日程を改変しています。
Mリーグ終了後には、1部スーパーリーグの上位11チームと2部プレミアリーグの*上位5チームが出場するマレーシアカップ、1部最下位と2部プレミアリーグの*6位以下が出場するチャレンジカップが開催されるため、リーグ最終順位決定が遅れれば、この両カップ戦の組み合わせ抽選日程にも影響が出ることが懸念されていました。
今回新たに発表された日程では、クダ・ダルル・アマンFCは8月13日からリーグ戦を再開し最終第22節が開催される9月12日までのおよそ1ヶ月で9試合を、8月17日に後半戦初戦となるクチンシティFCは最終第22節の9月12日までのやはりおよそ1ヶ月間に10試合が組まれています。
(以下はMFL公式サイトで発表されたクダ・ダルル・アマンFC(青)とクチンシティFC(赤)の変更日程)
なおMFLはマレーシアサッカー協会FAMの承認を得た上でで、8月30日から9月7日のFIFAの国際マッチデー期間にも1部スーパーリーグは試合を開催することも発表しています。なおこの期間は、マレーシア代表のタン・チェンホー監督が代表合宿を開催したいと述べていましたが、MFLのアブドル・ガニCEOは既に発表となった日程を理由にMリーグクラブには代表招集拒否権があると述べています。また外国籍選手が自国の代表チームに招集された場合、一旦出国すれば、クラブに合流可能となるのは渡航者全員に義務付けられている14日間の検疫隔離を終えてからとなる点には変更がないことも明らかにしています。
新たに発表された1部スーパーリーグの日程はこちら、2部プレミアリーグの日程はこちらです。