MFL-SOPを遵守しないクラブには無観客試合を命じる可能性も
Mリーグは今月4月から観客を入れての開催が許可されているますが、リーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは標準作業手順SOPを遵守しないクラブに対して、再び無観客試合を命じる可能性について言及しています。
MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、新型コロナウィルス新規感染者数が再び増加し始めている中、Mリーグの多くのクラブとそのサポーターがMFL感染拡大防止のために設けたSOPを遵守していないという指摘を国家安全保障委員会NSCより受けていることを明らかにしています。
アブドル・ガニCEOは具体的なクラブ名は挙げなかったものの「この(SOPを遵守しないという)状況が続けば、Mリーグは再び無観客試合を強いられることをクラブ、サポーターとも理解する必要がある。MFLはSOPが遵守されていないクラブには既に対応を求める勧告を出している。」と述べています。
現在、ケランタン州コタバルのスルタン・ムハマド4世スタジアム以外の全てのスタジアムでは人数を制限した上で、観客を入れての試合が開催されています。
なお、現在MFLが設けている各スタジアムでのSOPには以下のような項目が含まれています。
1. 条件付き移動制限令CMCO施行地域ではスタジアム収容人数の10%あるいは2000人のいずれか少ない方、回復のための移動制限令RMCO施行地域ではスタジアム収容人数の25%あるいは8000人のいずれか少ない方を上限として、観客の入場を認める。
2. スタジアムの開門は試合開始2時間前から試合開始15分前までとする。
3. 観客のトイレの使用は試合前と試合中のみとし、ハームタイムでの使用は禁止する。
W杯予選前の代表戦の相手と日程が決定
FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選でマレーシア代表が属する予選G組は6月3日からアラブ首長国連邦での集中開催方式で再開されますが、その予選前に代表チームはクウェート、バーレーンと練習試合を行うことが決定したと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
新型コロナウィルスの影響により全く試合ができなかった代表チームにとっては、2019年11月19日にクアラルンプールのブキジャリル国立競技場で行われたW杯予選のインドネシア戦以来18ヶ月ぶりとなる対外試合ですが、その初戦は5月23日にバーレーンのマナマでクウェート代表戦(ただし扱いは非国際Aマッチ扱い)、そしてその5日後の5月28日には国際Aマッチとなるバーレーン代表戦が決定したということです。
勝点9で現在G組2位のマレーシア代表は6月3日のアラブ首長国連邦(同4位、勝点6)戦の後、6月11日にはベトナム(同1位、勝点11)戦が、そして6月16日にはタイ代表戦(同3位、勝点8)が控えています。
J3沼津のハディ・ファイヤッドは右膝前十字靭帯断裂で今季絶望
J3アスルクラロ沼津は、J2ファジアーノ岡山から期限付き移籍中のマレーシアU22代表ハディ・ファイヤッドが右膝前十字靭帯断裂のため、岡山へ戻って手術及びリハビリを行うことを告知しています。
4月10日に告知された内容によると、ハディ選手は3月23日の練習中にケガを負ったということで、日程は未定ながら手術が必要であること、またその手術の前後は所属クラブの岡山に戻り療養とリハビリを行うとしています。
ハディ選手は昨季はJ2公式戦での出場がなく、出場機会を求め、今季開幕前にJ2岡山からJ3沼津へ期限付き移籍をしていました。
マレーシア国内ではハディ選手の活躍が見られるようにと衛星放送チャンネルのアストロがJ3沼津の公式戦放映権を獲得していましたが、残念ながら少なくとも今季はその勇姿を見ることはできなそうです。ハディ選手の迅速な回復を祈りたいと思います。
開幕から2試合で「休養」のパハン前監督はクラブの対応を批判し退団を示唆
Mリーグ1部スリ・パハンは開幕から2連敗を喫すると、今季から指揮を取るアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー監督とフランス出身のクリストフ・ギャメル コーチを「休養」させましたが、その後はドゥーリー前監督、ギャメル前コーチともメディアへの対応がありませんでした。
しかしつい数日前にスポーツ専門サイトのスタジアムアストロがドゥーリー前監督とのインタビューを掲載し、「休養」の様子が明らかになってきました。
かつてフィリピン代表監督の経験もあるドゥーリー前監督とギャメルコーチは、開幕戦のスランゴール戦、そして第2節のペラ戦に連敗したことが「休養」の理由であると説明を受けたと話し、監督交代後もチーム状況が改善されないどころかむしろ悪化しているようにも見えるチームへ戻るような指示は経営陣からは受けていないと話しています。
「『休養』を言い渡された際には、具体的には何が問題なのかを尋ねたが、チームに関わるなと言われただけで何の説明を受けていない。『休養』発表後には選手からは何が起こっているのかを尋ねる電話やメッセージをいくつももらったが、『休養』はあまりにも急に言い渡されたので、何が起こったのか未だに理解できず、説明もできていない。」と話すドゥーリー前監督は、先日クラブのモハメド・スフィアン・アワンCEOが発表したドゥーリー前監督にはチームアドバイザーとしての職を与えられたという件についてその事実はないとして、現在は契約解除のための交渉中であることも明らかにしています。「タイリーグのクラブやいくつかの代表チームから監督就任のオファーをもらっているので、スリ・パハンとの契約解除交渉で合意に達することができれば、来週にでもパハンを離れることになるだろう。」
ドゥーリー前監督が「休養」となった後のスリ・パハンは、昨季、クラブの監督を務めながら今季はチームマネージャーに「降格」したドラー・サレー氏を監督代行指名し、現在はから正式な監督に昇格していますが、このドラー監督に代わった後も6試合で1勝2分3敗と状況は改善せず、勝点5を獲得したのみで、11位と低迷しています。
スランゴールのホイバッハは手術のため長期離脱へ
Mリーグ1部スランゴールFCに今季から加入したドイツ出身のDFティム・ホイバッハは今季のスランゴール守備陣の中心選手として第7節まで全ての試合で先発していましたが、4月10日の第8節ペラ戦では初めて先発メンバーから外れただけでなく、ベンチ入りもしませんでした。
スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会のマイケル・ファイヒテンバイナー スポーツディレクターによると、ホイバッハ選手は4月6日の第7節クダ・ダルル・アマン戦の前半でケガを負いながらプレーを続け、前半終了前に交代しましたが、その後、病院で検査を受けた結果、鼠蹊部(足の付け根)に血栓ができているということで、4月17日に手術を受け、最低6週間から2ヶ月はプレーができないだろうということです。
スタジアムアストロの取材に答えたファイヒテンバイナー スポーツディレクターは、でホイバッハ選手の離脱によって空いた穴は、調整遅れからセカンドチームのスランゴール2でプレーしていた同じドイツ出身のDFマヌエル・コンラートが埋めるだろうと話し、コンラート選手は既にペラFC戦で今季初先発を果たし、スランゴールの勝利に貢献しています。
また今季開幕時はスランゴール2監督を務めていたファイヒテンバイナー スポーツディレクターは、既にトップチームに定着しつつある20歳の左サイドバック、ジョーダン・アイムビラ、そしてコンラッドとともにスランゴール2から昇格した22歳のDFシャールル・ナジームら若手選手を積極的に起用するカルステン・ナイチェル監督が彼らを信用しており、ホイバッハ選手復帰までは彼らを含めた選手起用で乗り切るだろうと話しています。